という記事をAll Aboutで書きました。 話題だけれど、歌舞伎を観たこともないし、原作も読んでないし、それでも楽しめるのかなと二の足を踏んでいる人、いませんか? 歌舞伎を知らない人でも歌舞伎通でも面白い映画、『国宝」の魅力について書きましたのでぜひ参考にしてみてください。 allabout.co.jp
歌舞伎初心者に、歌舞伎の魅力を伝えます。 趣味は歌舞伎、文楽、落語、映画鑑賞。 ブログでは、初心者も通の方も納得する歌舞伎にまつわる楽しい話をつづっていきます。日常生活もぽちっと。
『南総里見八犬伝』~円塚山の場(まるづかやま)感想 若手で力強く!
円塚山の場(まるづかやまのば) 『南総里見八犬伝』という長いお話の中の一場面で、上演時間は30分。この場面は仁義礼智忠信孝悌、一字ずつの珠を持つ八剣士の出会いを描くところで、だんまりのみ。 となると、正直言うと特に期待はしていなかったのですが、よかった。 夜の部の幕開きとして、よかったですね。 30分という短い時間の中でも、名刀村雨丸が次々と人の手に渡っていく様子を描く。 浜路が愛する犬塚信乃のために村雨丸を左母次郎から取り返そうとする。志半ばで息絶える。左母次郎が炎の中引きずり込まれていく。寂莫道人が手に入れるというのがスピーディーだし、わかりやすい。 そこへ次々と現れる剣士たち。今はまだ味…
今月は萬屋のおめでたい月。 それでは今月限りのお土産! なんて言われたら買わずばなるまいて。 お饅頭の左には鳳凰、右には萬屋の紋である桐蝶があしらわれていました。 お味は、中はこし餡の上品な味。後援会主催の「舞踊とランチの会」(2022年)でいただいた山田屋のお饅頭もこし餡の上品なタイプでしたから、萬屋さんこれ系がお好きなのかな。 とても美味しくいただきました。 おめでとうございます!
「お弁当の入ったビニール袋などは、座席の下にいれましょう」 歌舞伎座では、上演の前にスタッフが席を回り、携帯の電源をきること、写真や録音をしてはいけないことなどを声を出して、ボードを見せながら回ります。最近、「お弁当の入ったビニール袋などは、カサカサ音がして上演中は大変ほかの方への迷惑になりますので、座席の下などにいれておくようにしてください(大意)」とまで言ってます。座席の下に入れろとまで言ってくれてありがたや。前はそこまで言ってなかったような気がする~なんて感激していた先日のこと。 『妹背山婦女庭訓』が始まってからすぐにカサカサカサ。橘姫が出てきてもカサカサカサ。求女が出てきてもカサカサカ…
『上州土産百両首』は、2014年浅草で、2019年大阪松竹座で上演された作品です。牙次郎役は、2014年には巳之助でしたが、2019年も今回も菊之助です。 あらすじ 見どころ ★牙次郎のピュア精神 ★菊之助の牙次郎に思う ★人情味のある獅童正太郎 ★みぐるみ三次の憂鬱 あらすじ 牙次郎は、何をやってもドジだけれど心はとてもピュア。そしてピュアであるが故に正しいことは正しい、好きなものは好きと言える人。 幼馴染の牙次郎と正太郎。何年ぶりかで再会した二人は、喜んで抱き合ってしまうけれど、正太郎の現在のお仕事はスリ。ついつい仕事の癖がでてしまい、牙次郎の財布を掏ってしまう。。。 俺ってなんてひでえ奴…
初夏の新派祭に行って来た♪ 会場は三越劇場。雰囲気があっていいんですよねえ、ここ。ここは楽屋も狭いため、コロナ禍では全く使えず、もうこのまま三越劇場は使えなくなるのでは?なんて噂も聞いたことがあったけれど、また芝居が見られるようになってよかったよかった。 会場は大入りで、それもうれしかったな。 『蛍』 現代ではあまりなさそうなシチュエーションの話だけれど、新派の芝居らしい昭和初期の風情を楽しんだ。 とき役の河合雪之丞がますます美しい。セリフ回しなどに玉三郎の影響を多分に感じて、ここちよかった。たくさん教えられてきたのだろう。色気たっぷり、情感がこもる。 興味深かったのは、パンフレットにあった雪…
私は常々「歌舞伎はある程度予習しておいた方がいい」と言っているのですが、それは何も「原作を読んでおけ」とか「解釈をしておけ」とか「本は3冊読んでおけ」とか言っているわけではないのです。 今度見るのが、たとえば昼の部であれば、何をやるのか。 (1)それは昼の部全部を使って一つのお話をするのか(通し) (2)それとも、長いお話の中の一部分(見取り)と、別の長いお話の一部分と、まったく関係ない踊りなのか (3)長いお話の一部分であるなら、どの部分なのか くらいはわかっておいた方がいいよ。ということなんです。どうすればよいかといえば、当日チラシの裏を読むだけでもよいですよ! 通常の演劇であれば、当然一…
劇中口上 劇中口上というのは、襲名や初舞台の口上を、劇中に突然やること。劇の流れを完全にぶった切ることになるので、賛否はあります。(私は、キターって感じがするのでそんなに嫌いではありません) しかし、今回は夜の部の『山姥』はともかく、『妹背山』という芝居の緊張の中でやるのはいかがなものかなあと思っていましたが、特に世界観が壊れたという感じはしませんでした(私はね。賛否両論はあります)。 というのは、ちょうどお三輪ちゃんが御殿にはいって、ウロウロ迷って豆腐買いのおむらさんに、求女の居場所を聞くところがあるのですが、そこはちょっとしたチャリ場(笑わせ所)なんです。 求女の居場所を聞こうとしたのです…
妹背山婦女庭訓。とても長いお話です。今回は「三笠山御殿」の中でも姫もどりからのカットバージョンでした。 あらすじ いじめ官女 登場人物 曽我入鹿をやっつけるために必要なアイテムとは なんで鱶七はいきなりお三輪ちゃんを殺したの? 観劇感想 「三笠山御殿」の、詳しくはこちら。 munakatayoko.hatenablog.com 新・時蔵さんが『妹背山婦女庭訓』について語ったインタビューの中で、「不思議の国のアリスのように、異次元の世界に入り込んだお三輪」という表現をされていて、あ!それはすごくわかりやすいなと思いました。 なので、こんな風にあらすじを書いてみました。 あらすじ 恋しい彼 求女さ…
6月は、初代萬壽のお披露目、6代目中村時蔵、5代目中村梅枝の襲名興行と、小川陽喜改め中村陽喜と小川夏幹改め中村夏幹の初舞台があり、とても華やかで浮き立つような歌舞伎座です。その襲名興行・初舞台興行を彩るのが祝幕。 初舞台や襲名興行では新しい祝い幕が披露されてとても心がウキウキしますね。 やっと。まずは夜の部に行ってきました。 いつもの幕とは違う祝幕が披露されます。まずは初代萬壽、6代目中村時蔵、5代目中村梅枝の祝幕「紅白滝図」です。描いたのは日本画家の千住博氏。萬壽さんの小さい時からのお友達だそうです。 natalie.mu ナタリーの記事によれば、 千住氏は、祝幕の制作にあたり 「品格があっ…
めでたい6月が明けました。何がめでたいといって、中村時蔵一家の3代襲名があるからです。正確に言うと、萬壽は新しいお名前なので襲名ではないけれど、とにかくめでたいのだ。 中村時蔵改め萬壽、中村梅枝改め6代目中村時蔵 初舞台5代目中村梅枝 そして、初舞台中村陽喜、中村夏幹 まだちょっと新しい名前には慣れなくて、梅枝が時蔵?大晴クンが梅枝?えー!という感じですが、不思議とほどなくその名前にふさわしい器になっていくのですよねえ。 ではご紹介してきましょう。 昼の部 上州土産百両首(じょうしゅうみやげひゃくりょうくび) 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)~時鳥花有里(ほととぎすはなあるさと) 妹背山婦…
6月歌舞伎座初日。おめでとうございます。8月歌舞伎座の演目も出ました
本日、歌舞伎座の6月の初日です。おめでとうございます! つつがなく千穐楽まで公演が整いますように。 そして8月納涼歌舞伎の演目が発表されました。 詳しい演目紹介は後ほど書きますが、まずはこちらを。 8月の歌舞伎座は、例年3部制。18世勘三郎の声掛けで、初心者でも夏休みのお子さんでも親しみやすいような演目が組まれるようになりました。 ですので、みなさんもどうぞ納涼歌舞伎、楽しんでみてはいかがでしょう。 この中で私が観たことがあるのは『髪結新三』だけなのですが。 munakatayoko.hatenablog.com 新緑の季節に観たいですけれどねえ。カツオの美味しい時期に(;'∀') 真夏では、…
今月は、特に後半、仕事が忙しく、どうやらこうやら月末を迎えたがまだ終わらない。前半にかためて一応歌舞伎座昼の部、夜の部、文楽、能、最後にひょいっと落語には行ったが、感想はあまり書けていない。来月はもう少し余裕があるといいな。色々とニュースもあった。W菊五郎襲名の記者会見の様子などもう少しちゃんと書きたかった。歌舞伎役者さんは忙しい。 千穐楽から初日までの間が数日しかないので、その間に結婚式やら移動やら。 明日が博多座の初日とかで、昨日は舟乗り込みの華やかな写真、浴衣姿の歌舞伎役者さんたちの晴れやかな笑顔がX上にあふれた。私も恩恵にあずかる。團十郎さんは大阪で「にらみ」。米吉さんの結婚式も昨日、…
今日は、東京証券会館ホールに行ってきました。 私の好きな五街道雲助一門の「師弟四景」を聞くためです。 「師弟四景」は第9回とのことですが、私は初めてでした。 うーんとうなるほどどれも面白かった。 五街道雲助、隅田川馬石、桃月庵白酒、蜃気楼龍玉、全員好きですね。 何と前座の次のしょっぱなが雲助師匠。どうせ最後だろうなんて、のんびり最後に来た人は、雲助師匠のを聞きそこないますね。 雲助 早々と出てきて「家見舞」で、軽く場内を爆笑させる。 馬石 「居残り佐平次」調子のいい佐平次を小気味よく。 仲入り後 白酒 「替わり目」 これがもう、すみません。私にとってはツボで。亡くなった父を彷彿とさせるもんで、…
菊之助が8代目菊五郎、丑之助が6代目菊之助を襲名。現7代目菊五郎は?
おめでとうございます! 本日発表になったうれしいニュース! 来年5月菊之助が #8代目菊五郎襲名。 #丑之助 が #6代目菊之助襲名。 現菊五郎である、通称親父様は、いったい何という名前になるのかと思ったら、 そのままだそうです。 なんだかさっすが親父様という感じ。 「いいじゃねえか。このままで」といったかどうかは知りませんけれど、なんだか親父様らしいなあと思ってしまいました。 【追記】 「52年間名乗り今更変える気はない。菊五郎のまま歌舞伎人生の幕を閉じたい」と語ったそうです。 www.oricon.co.jp つまり、7代目と8代目が同時に存在することに。 とてもめでたいですね。 会見のと…
20日より休演をしていた中村歌六、千穐楽に復帰されました。よかったです。 歌舞伎の世界には、「3日御定法」というおきてがあります。 休演になったときには、1日たって休演の理由がなくなったとしても(たとえば熱が下がったとか)3日間は代役に役を譲り、出られないというものです。 代役をしている人は、3日間は絶対にそのお役を勤めます。 歌六の場合、20日より休演でしたので、22日までは絶対に代役の芝のぶ(『四千両』では彌十郎が代役となりました)が八汐を演じるとわかっていました。 私は今月は忙しくて初日以来歌舞伎座に行けなかったのですが、22日は何と取材先が歌舞伎座の裏というありがたいお引き合わせ。しか…
本日必見!今年2月中村屋の「籠釣瓶花街酔醒」~NHK古典芸能への招待にて♪
本日、NHKEテレ「古典芸能への招待」で今年2月に上演された「籠釣瓶花街酔醒」が放映されます!9:00~11:00 munakatayoko.hatenablog.com ドラマとしてもよくできていますし、今回の中村屋の籠釣瓶がまたよかったのですよねえ。狂気に満ちた勘九郎の次郎左衛門、今をときめく女方の七之助が八ツ橋。 仁左衛門の栄之丞という夢のタッグ。これは2度とないかもー。 歌六と時蔵も出てるう~。 そして、花魁道中で最初にでてくる七越が今話題の芝のぶです。 美しさに酔ってください。狂気に震えてください。鯔背な姿に唸ってください。
本日は、一幕見ツアーを開催しました!天気予報は雨とのことでしたが、なんとか降らずにいてくれてありがたや。長靴と長傘という重装備もうれしい無駄となりました。 今月は『毛抜』の一幕見が一番人気。人気作品を選んでしまうと前日のチケットをゲストさんの分も私が買うので、めっちゃ緊張します。ネットでは昨日の時点で完売でしたが、今日朝の時点では当日券ありました。けれど早々に売り切れたようです。 ▲朝10時半 今日は、10時半に集合でしたのでちょうど歌舞伎座開場の時間とぶつかり、人の多さにゲストさんも目を白黒させて驚いていました。ほんと、すごい人ですよね、でもコロナのときはこれがなくて、とても寂しかったんです…
團菊祭も佳境に入っていますが、心配なニュースが飛び込んできました。 歌六さん体調不良により休演とのこと。 大した事ないといいのですが、やはり年齢もあり、若い人とは回復力も違うので心配です。 先月は『夏祭』で三婦を熱演。今月は『伽羅先代萩』で八汐。来月は来月で時蔵襲名で昼の部二役、夜の部一役と大活躍の予定。 くれぐれもお大事になさってください! そして今月八汐の代役が、な、なんと!芝のぶとの発表があり、本日の歌舞伎座では場内がざわついたとか! すでにその実力は折り紙付きですが、一般家庭、研修生の出身でこの大役はちょっと驚きです!けれども、急な抜擢にも期待に応え、本日素晴らしい出来だったようで、S…
携帯が鳴る。芝居の途中で携帯が鳴る。 それはもう何度も事前にスタッフが言ってもだめ。 観客も現実に引き戻されちゃうし、なにより生の舞台では演者の集中力もぷっつり切れる。だから何としても携帯は事前に電源オフにするべきというのは、だれしも口を酸っぱくして言っているのだけれど。 鳴る。それでも鳴る。歌舞伎座でも、電源を切らずにバッグにしまう方をよく見かけます。 「どうやらお年寄りは電源の切り方を知らないらしい」とか「パスワードを聞かれると自分でパスワードがわからないらしい」とかいう情報は知っていたのだけれど、なんとそれが可視化されたという記事を見ました。 それはこちら。 https://mugepl…
今日は、幕見で「毛抜」を観てきました。 20日に一幕見ツアーをしますので、その下見です。 チケットは昨日のうち取っておきましたが、12時過ぎに現地に行ってみると当日の自由席チケットはすでに売り切れでした。でもネットではまだ2席ほどありましたよ。 本日の12時ころの状況はこちら。 しかし、『毛抜』人気ですね♪ 4階に上がってみると、外国人がいつもに増して多い感じ。前に座っていた外国人の3人連れは、始まる前からワクワクが止まらないといった雰囲気でした。でもイヤホンガイドもなくオペラグラスもなく、どれほど分かったのかなあ?楽しんでもらえたらいいけれど。鳴り物が鳴ると、足で拍子をとっていたので、音楽は…
刀剣乱舞のシネマ歌舞伎上映が終わりましたね。皆さんは観に行かれましたか? 私は結局シネマは行けなかったのですが評判よかったようで何よりです! 次のシネマ歌舞伎は『三人吉三』です。これはぜひともおススメなのです。 www.shochiku.co.jp シネマ歌舞伎としてのおススメは、いつも3階4階席から見ている人ならばびっくりするその臨場感、衣裳の縫い目まではっきり見え、セリフもよくわかるなどですが、それだけには終わらない魅力が『三人吉三』のシネマ歌舞伎があります。 それは、この作品が『三人吉三』大体すべてを網羅しているからです。その理由って、つまりコクーン歌舞伎の特徴なんですけれどね。※コクー…
作者と劇評家のコトバで読み解く 歌舞伎のセカイ【第10回】テーマは『三人吉三廓初買』♪
ついに第10回を迎える本講座。 今回はちょっと装いも新たに、木ノ下裕一さん、田中綾乃さんに加え、さらに強力なゲスト講師が連なったパワーアップ講座となります! 楽しみすぎます♪ 今回のテーマは『三人吉三廓初買』。よっしゃ! 今年9月に、木ノ下裕一さんが主宰する「木ノ下歌舞伎」で『三人吉三廓初買』が再演されます。現在木ノ下さんは、過去2回上演した『三人吉三』をさらにブラッシュアップするべく奮闘中。より深く、より緻密に、より愛情をこめて『三人吉三』について語ってくれる木ノ下さんに期待大です。 今回の新たなゲストは、今井豊茂さんです。 松竹株式会社の今井さんは、歌舞伎作品の脚本や補綴を多く手掛けており…
片岡仁左衛門 片岡孝太郎 能登半島地震チャリティーイベントに行って来た
ゴールデンウィーク最終日。 片岡仁左衛門 片岡孝太郎 能登半島地震チャリティーイベントに行って来ました。 場所はホテルニューオータニ東京です。 これは、元日に起きた能登半島地震で被害を受けた人たちのために何かできることはないかと仁左衛門丈が考えて企画したイベントです。 ■舞踊「松の緑」孝太郎 司会の中井美穂さんが本日の趣旨と勧進帳の説明などをしたあと、孝太郎丈の舞踊「松の緑」素踊り。千回春を迎えても、そのたび青々と茂る松の緑。被害を受けた地域にも早く緑が青々と茂りますようにという思いを込めて。凛々しくしっかりと踊っていらした。 お話。 最近の仁左衛門さんの様子など。80歳となっても妥協をしない…
5月の一幕見ツアーのお知らせです。 歌舞伎のチケットの取り方、この日見る演目の説明や、歌舞伎の面白さなどお話します。その後ご一緒に歌舞伎を観てみましょう♪ ■日時:5月20日(月)10:30集合 ■観る演目:『毛抜』 ばかばかしいといえばばかばかしいですが、歌舞伎らしいおおらかなお話です。 子どもから大人まで、誰でも楽しめると思います。 残席は1ですので、予約はお早めに。 詳しいあらすじ・みどころはこちらです。 munakatayoko.hatenablog.com 予約は、こちらから。 https://helloaini.com/travels/703
昔の牢内の様子がリアルにわかる『四千両小判梅葉』(しせんりょうこばんのうめのは)
四谷御門外の場 見どころ 牛込寺門前藤岡内の場 見どころ 中仙道熊谷駅の場 見どころ 伝馬町牢内~牢内言い渡し 実際の事件 河竹黙阿弥の白浪(泥棒)です。 安政の時代(幕末)に実際にあったご金蔵破りを元に明治時代に作られた話です。 作者は河竹黙阿弥。実は事件があったときにすぐに話を書いたのですが、そのころは政府のご金蔵を狙った話というのはお上をはばかって作れませんでしたので、実際に書かれたのは「十六夜清心」でした。 ところが明治時代になると史実通り書くことが奨励されましたし、江戸幕府に遠慮する必要もなく、この実録風「四千両小判梅葉」が作られたということです。 歌舞伎は、当時の時代背景がすごく密…
本日は歌舞伎座の初日でした。 昼の部、夜の部通しで観てきましたが、充実していました。 ホントに、團菊祭って5月でいつも新緑のパワーあふれるころなので、こちらもエネルギーが満ち溢れる感じがしますっ!ありがたや。 詳細はまた別途書きますが、成田屋と音羽屋ががっぷり四つで楽しいですね。 鷹之資くんが休演で、ちょっと寂しかったです。お大事になさってください。
5月は團菊祭♪ 演目紹介 世話物から荒事まで楽しめる演目で充実♪
さあ。五月です。五月の歌舞伎座は團菊祭。9代目團十郎と5代目菊五郎に縁の深い演目と役者が並びますよ~。 昼の部 鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)11:00~11:53 歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)12:28~1:28 極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)1:53~3:22 夜の部 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)4:30~6:06 四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)6:41~8:31 上演スケジュール チケット金額、売り場 歌舞伎座アクセス 昼の部 鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)11:00~11:53 『相撲』と『鴛鴦(おしどり)』に分かれた所作事…
4月歌舞伎座昼夜。 パスポートで複数回見られて理解が深まったことが何よりうれしいし、特に「夏祭」が良かった。 昼の部の感想 「引き窓」 munakatayoko.hatenablog.com 『七福神』 munakatayoko.hatenablog.com 『夏祭浪花鑑』 munakatayoko.hatenablog.com 夜の部感想 夜の部は、感想を書いていないが玉三郎と仁左衛門の世界にどっぷり2演目と、「四季」という群舞を見せる。さすがのにざたまで、幕が開く前から観客席のワクワク感の圧がものすごい。 後で感想を書こう。 どういうわけか、夜の部の終演時間は7時半。幕間だけはたっぷりあり…
時代物ではあるけれど、誰でも楽しめるおおらかな演目です。 四世左團次追善狂言として 簡単なあらすじ みどころ 概況 四世左團次追善狂言として 昨年亡くなった四世市川左團次一年祭追善狂言として行われます。『毛抜』は、四世市川左團次が襲名時に演じたもので、今回は左團次の息子である男女蔵が演じます。 男女蔵の粂寺弾正。今回のビジュアル 四世左團次が襲名したのは1979年2月。その時の夜の部の演目は『毛抜』、襲名の口上、『次郎吉懺悔』、『棒しばり』でした。この夜の部を私は観ているのですが、「『毛抜』っておもしろ~い!」とそのおおらかさがとても印象に残っています。『次郎吉懺悔』や『棒しばり』だって十分面…
『伽羅先代萩』~奥殿・床下~がっつり時代物を楽しむ~あらすじとみどころ
江戸時代に実際に起きた伊達藩のお家騒動に着想を得て、舞台を室町時代の足利家に移して作られた作品です。時代ものなので、あらかじめ筋は押さえておきましょう! 長いお話の中の「御殿」と「床下」が良く上演されますが、今回もそうです。 『伽羅先代萩』名前の由来 登場人物 あらすじ 御殿 床下 みどころ ・お腹をすかせている鶴千代と千松。 ・生まれたときから、鶴千代の身替りになることを運命づけられている千松。 ・政岡の哀しみ。 ・荒獅子男之助と異様な存在感の仁木弾正 『伽羅先代萩』名前の由来 これは「きゃらせんだいはぎ」ではなく「めいぼくせんだいはぎ」と読む。 もともと伊達藩のお家騒動がベースになっている…
『引窓』は、1749(寛延2)年 人形浄瑠璃として大阪竹本座初演。歌舞伎は同年8月京布袋屋梅之丞座で初演された。 作者 竹田出雲、三好松洛、並木千柳。 今月昼の部は「引窓」と、後に「夏祭浪花鑑」(1745年)がかかっていたが、両方見ていると何やら共通点があることに気づく。どちらも上方の侠客の達引(けんか)がテーマで、人を殺して、他の人に罪をなすりつけて逃げているのも同じだなと思っていたら、竹本座で『夏祭』が評判になったので、2匹目のどじょうを狙えということで4年後に『双蝶々』も作られたらしい。ところが『夏祭』に似ていたため初演時はあまり評判が良くなかったそうである。 人気が出たのは歌舞伎に移っ…
改めて、『夏祭浪花鑑』の感想。 ▲なんつうかっこよさじゃい。愛之助団七(左)と菊之助徳兵衛 今までもこの芝居は好きだったし、その都度感動しているが、今回はまたとびきりよい出来だった。 とにかく団七九郎兵衛を演じた愛之助がよかった。上方の言葉がスムーズで、ナチュラル、迫力があってよどみがない。愛之助は、この役を平成19(2007)年に初演。筋書によればその後3回演じて今回5回目にして初めて歌舞伎座での団七を演じた。最初は伯父にあたる片岡我当に教わり13世片岡仁左衛門の著書も熟読し、平成25(2013)年の際には当代仁左衛門にも見てもらったという、これぞ松嶋屋!という団七なのだ。碇床にくっきりと染…
毎月一度は、なにか引っかかるフックを手掛かりに能を観ようという決意のもとに、もう10か月ほどたちました。で、今月の能は、4月13日の狂言「靭猿」(大蔵流)と「吉野静」(金春流)と19日の狂言「鎌腹」と「土蜘蛛」(観世流)。今月のフックは当然吉野静と言えば、「義経千本桜」、「土蜘蛛」と言えば歌舞伎でもよくかかるもの。なので選んだのですが、残念ながら13日は撃沈。哀しみのあまり、もう能なんて観るのはやめようかなと思ったのですが(涙)、捨てる神あれば拾う神あり、19日は大変楽しめました。 19日は初心者向けのショーケース。事前にロビーで体験コーナーもあって、私も太鼓をテンテン叩かせていただきました。…
本日は、一幕見ツアー。 歌舞伎座の周りやチケットの取り方など、本日見る演目の説明などをしてから観劇しました。『夏祭浪花鑑』4階から見るとどうかなあと少し心配していたのですが、その心配はまったくの杞憂に終わりました。 愛之助のよくとおる声でセリフも問題なく聞き取れましたし、大きな動き、全体が絵のような構図で美しく、この芝居本当によくできていると改めて感じ入りました。 声が良く聞こえるといえば、米吉お梶、菊之助徳兵衛、そして市松秀乃介くんも。とてもよく通る声でしっかりセリフも4階まで届きましたよ~。 立ち廻りも見得も美しかった。しいて言えば、長町裏の場で背景を通っていく祭の提灯が下2段くらいしか見…
昨日、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて開催された五街道雲助一門会に行ってきました! 『鹿政談』蜃気楼龍玉 『締め込み』隅田川馬石 『犬の災難』桃月庵白酒 『幾代餅』 五街道雲助 私はこの一門が大好きです。話始めはゆる~っとした話しぶりでリラックス。もちろんずっとゆるゆる~というわけではなく、テンポの良さ、おかみさんなどの女性の話方もうまいっ!しかし、この一門の方はみな面白い名前ですな。五街道雲助、桃月庵白酒、隅田川馬石は知っていたけれど、蜃気楼龍玉さんは、恥ずかしながらお初にお目にかかりました。夏に銀座の博品館劇場で「女殺油地獄」を独演でやるというのは知っていたので、どんな方かなあ…
さて、続きです。追っ手から逃げた団七と徳兵衛、いったいどうなったでしょうか。 備中玉島で徳兵衛にかくまわれていた磯之丞と団七。磯之丞新たな災難 礒之丞の殺人はおとがめなし。 離縁の細工は、日にちが合わず無効に! 宝刀を盗んだ真犯人とは。 市松、罪人をお縄にする 備中玉島で徳兵衛にかくまわれていた磯之丞と団七。磯之丞新たな災難 礒之丞も団七も、備中玉島の徳兵衛の家にかくまわれていた。 浜田家より介松主計が来た。お家の大切な「千住院力王」という刀が紛失し、その嫌疑が磯之丞にかかっているといい、取り調べに来たのである。佐賀右衛門が、「磯之丞が刀を盗み、売った金で傾城を買った」と証言したという。 身に…
さてさて。宵宮の祭に紛れて逃げた団七。その後どうなったのだろうか? 義平次がカーっとなって団七の額を割った団七の雪駄。これが、殺人現場に残っていてそれを徳兵衛が拾い、義平次を殺したのは団七であると悟る。 徳兵衛の説得に耳を貸さない団七に、ついに奥の手 第八 友達に心を砕いた石割雪駄の合印 (というのは浄瑠璃のタイトル) 義平次殺しの下手人は上がらぬままに日が過ぎ、お梶は下手人に心当たりはないかと毎日のように役所へ呼ばれていた。倅市松は、わんぱくで棒をもって振り回し、近所の子どもたちと敵討ちごっこ。じいさまの仇がわかったら俺が殺してやると息巻いている。それを引きこもっている団七が聞いて、胸もふさ…
『夏祭浪花鑑』についてさらに。 Qこのお話元ネタあるの? Q上方と江戸のやり方の違いはあるの? Q 役者によって違いはあるの? Qこのお話元ネタあるの? このお話は、延享2(1745)年に竹本座で初演された人形浄瑠璃です。作者は並木千柳、三好松洛、竹田小出雲の3人。もとになったネタはあります。 まず、元禄11(1698)年に、『宿無団七』という歌舞伎作品がありました。団七という名前の男が父親を殺したというストーリーです。団七を演じたのは初代片岡仁左衛門。 この作品は評判がよかったようです。 その46年後、延享元(1744)年に、堺の魚売りが賭場の争いで、長町裏で人を殺したという事件がありました…
歌舞伎観劇中のマナーとして、一番肝心なのは「携帯は電源からオフ!」です。 とにかく守られていない。私は通常2階以上上から観劇していますが、下界の人でギリギリまで携帯を見ている人はよく見えます。ギリギリまで観ている人ほど電源からオフしていないように見えます。 そういう人を見かけると、吹き矢でねらったろうか!と思っていますので、殺気を感じたら電源オフしてくださいね。 映画館でも携帯オフは注意喚起されると思いますが、映画はまだ迷惑に感じるのは観客だけです。役者にいる舞台で深刻な場面で携帯を鳴らされたら、役者さんのパフォーマンスにまで深刻な影響を及ぼしてしまいます。 スタッフも口を酸っぱくして言ってい…
昨日『夏祭浪花鑑』のあらすじと見どころを書きましたが、長くなっちゃって。 なかなか読んでもらえないのではないかと思ったので、芝居を観たあとでちょっと「?」と思いそうなところをQ&Aで書いてみました。昨日書いた部分と重複する部分もありますがあしからず。 Q団七は、どうしてつかまっていたの? Qどうして磯之丞は、駕籠に乗っているのにお金も持たず、武士なのに刀も持っていないの? ―どうして勘当されたの? Qどうしてみんな、磯之丞のために尽くすの? Qどうして琴浦と礒之丞は喧嘩をしているの? Q三婦は、磯之丞に付き添って国まで帰ってくれるというお辰を、色っぽいからという理由で断るけれど、どうしてそこま…
【名作!】夏祭浪花鑑~あほぼんを支えて、振り回される義侠心あふれる人々の話
通称「夏祭」。しょっちゅうかかる人気作品で、主に「住吉鳥居前の場」「難波三婦内の場」「長町裏の場」が上演されます。歌舞伎座では今月も非常に熱のこもった演技が、連日観客を沸かせています。 ■登場人物(今までの話を絡めて) ■簡単なあらすじ ■もう少し詳しいあらすじ ■住吉鳥居前の場 →見どころその1まるで別人のようにかっこよく再登場の団七 →見どころその2 喧嘩をとめるお梶と団七徳兵衛3人 ■カットされている 内本町道具屋の場&道行妹背の走書 ■釣船三婦内の場 →見どころ お辰の男気あふれるきっぷの良さ、お辰の去り際。 →見どころ 最後の花道での団七のポーズ! ■長町裏の段 →長町裏の段はすべて…
ようやく満開ですね!図書館の行き帰りに花見ができました🌸 帰りに公園で借りた本を読もうとしたのですが、花見客が多くて諦めました。みな、幸せそうです。日本人はみんな桜、好きですよね! 今年は長く楽しめそうかな。
昼の部が終わったのが3時過ぎ。幕間では軽く食べただけなので、いい具合にお腹が空いています。今日はこちら。初めて来てみました!お雑煮なんて素敵ー。お店は地下ですが、店内は空間に余裕があって、くつろげました。基本メニューがあって、色々オプションがつけられます。今日は、定番の「もちふじ 特製お雑煮」を頼んでみました。 濃いめのお出汁につるんとしたお餅、ほっこり柔らかな鳥もも肉、ゆずの香りが嬉しい😀お餅は、つきたて。焼いたり、あげたりもチョイスできます。もちろんお餅の数も選べます。今度来たら、白味噌にしようかなとか、イクラもトッピングしちゃおうかなとか考えて、また来るのが楽しみです。昼の部と夜の部の間…
〽ちはやぶる 神の恵みをありがたく寿祝う~ 大きな波しぶきが描かれている舞台中央がパッカリと二手に割れると、おお!そこにはふくよかな笑みをたたえた7人の神様が乗った船がゆうらりゆらり。 こんな風に始まった『七福神』。今年浅草歌舞伎を卒業したメンバーも多くて、前回(2018年1月)の『七福神』よりぐっと若返って、華やかでした。 恵比寿(歌昇) 商家の守護神。鯛を持っているのが目印。唯一日本の神様。 弁財天(新悟) インドの女神で音楽や弁舌が巧み。とっても美しい。 毘沙門(隼人) 仏教の四天王の一人。怒りの姿を見せるけれど福神。 布袋(鷹之資) 大きな袋をかついで太鼓腹が目印。弥勒菩薩の化身!背中…
一幕見ツアー、遅くなりましたが今月も開催いたします。 4月22日(月)です。 残席1名です。 初心者歓迎。一幕見で、歌舞伎を安く楽しもう!丁寧にレクチャーします♪ 歌舞伎の演目の解説をしたり、歌舞伎座の周りを案内したあと、一幕見で歌舞伎を観ます。チケットの取り方。インスタ映えする写真を撮るスポットはどこか。歌舞伎俳優がお勧めするお食事処はどこか。お教えします♪ 歌舞伎が気になる! でも料金高いし、何からアプローチしていいかわからない。 そんな人にオススメのツアーです! 歌舞伎は、日本が世界に誇るエンタテインメント。 でも、観たことがある人は、ほんのひと握り。 もっと歌舞伎のことを知って欲しくて…
ちょっと遅めの春の訪れですが、歌舞伎座は花満開。ウキウキと初日もあけ、評判も上々です。私も昼の部大満足ですし、これから観る夜の部も大変評判よく(仁左衛門玉三郎ですし)とてもワクワクしております。 それではご紹介。 昼の部 『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』~引窓 『七福神(しちふくじん)』 『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』 夜の部 『於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)』 『神田祭(かんだまつり)』 『四季(しき)』 上演スケジュール チケット金額、売り場 一幕見の値段 歌舞伎座アクセス 昼の部 『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)』~引窓 …
春らしい良いお天気。 (とはいえ、いきなりゲリラが来たりするので油断がならないですが)本日歌舞伎座初日を迎えました。 櫓も取れてさっぱり。 昼の部を観てきました。 『引窓』 『七福神』 『夏祭浪花鑑』どれも大変良かったです。 また感想はおいおい書いていきます。今のところにざたま人気で、夜の部の方がチケットの売れ行きはいいのですが、昼の部、見逃せませんよ!
急に暖かくなって。 と言っても暑すぎやろ。昨日の天気。28度ですって。極端だわ。待ちかねたぞ、という自然からの声が聞こえてくるかのように一斉に花開きました。花が開く音が聞こえるようでした。思わずお散歩。サクラは八重桜以外はまだ3分咲きかなあ。でもその他たくさんの花が楽しませてくれました!
今月もあっという間に去っていきました。 歌舞伎座の昼の部夜の部、充実していましたね。 やはり人間国宝が偉大で、その存在感たるや。 今月は昼の部に東蔵、菊五郎、夜の部に仁左衛門と要所要所で舞台を締めてくれました。 本当にありがたいことです。 歌舞伎 歌舞伎座昼の部 夜の部 能 その他演劇 歌舞伎 歌舞伎座昼の部 munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com 夜の部 munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com …
法事で駒込吉祥寺に行ってきました。 今年は遅めの開花となった桜もようやくほころび。 川上眉山の墓などを有し由緒あるお寺。 そして、 吉祥寺、というか吉祥院と言った方が歌舞伎クラスタにはピーンとくるかも。 比翼塚がありました!お七と吉三郎。 文楽の「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)」を脚色した『松竹梅湯島掛額』(しょうちくばいゆしまのかけがく)では、吉祥院の寺小姓吉三郎にぞっこんになってしまう八百屋の娘お七が出てきます。 また、三人吉三のお嬢吉三は、自分のことを「八百屋のお七さ」と名乗りますね。 八百屋お七 本郷の八百屋の娘お七は、天和の大火で家族といっしょに吉祥寺に避難したのですがそ…
今年の大河ドラマが『光る君へ』なので源氏物語がブームかもしれませんが、今日ご紹介したいのは『平家物語』。 『平家物語』が頭に入っていると歌舞伎にもたくさんその界隈の話が出てきますので、教養として押さえておきたいところです。ものすごく理解に役立ちます。 『義経千本桜』・『俊寛』・『一谷嫩軍記~熊谷陣屋』など。 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を観た人にもおススメ。 とはいえ、原作の『平家物語』は長くて読了するのはなかなか大変。そんな方におすすめしたいのがこちらです!!('ω')ノ NHK「人形歴史スペクタクル平家物語」 www.nhk.jp 明日4月1日より再放送となります。毎週月曜22:50~23…
ちょっと病院に行かなくてはいけなくて、久々にラッシュの電車に。 耐えがたし。。帰りに新宿の京王デパート見たら、大北海道展やっているというので、ついフラフラと。。ちょっと早いけどお昼食べちゃった。 これは、1080円でお手頃。早めに行かないと売り切れそうです。 大体お弁当の類は2000円から3000円が多かったです。 またその他にもお菓子や乾物などいろいろありましたよー。美味しかったな。4月8日まで。https://www.keionet.com/info/shinjuku/
第2回 中村福助・児太郎の会『三本の糸』を観に行ってきました。 東京国際フォーラムホールC 東京メトロ有楽町線の有楽町駅からは直結。アクセスのよい場所ですね。 2回目の中村福助・児太郎の会ですが、私は初めての観劇。 行ったきっかけは、 1、歌舞伎以外の様々なジャンルとの共演とのことで興味津々。 2、福助さんは2013年に脳内出血による4年間の休業で2018年に舞台復活をしたのですが、日頃のリハビリの努力をSNSで見るにつけ、応援したい気持ちに。しかもSNSでの投稿を見ていると、とても明るい性格で悲壮感などはまるでなしなのがとても素敵です。 3、芝のぶさんが「魔女」役ででるとの情報をキャッチ。そ…
本日3月の千穐楽で、夜の部。 『伊勢音頭』のあとは、『喜撰』です。『伊勢音頭』が結構凄惨なので、そのあと『喜撰』でよかったですねえ。華やかで多幸感いっぱいになって帰路につくことができました。古今和歌集で優れた歌人として挙げられた6人のうちの一人が喜撰です。この6人は六歌仙と呼ばれるようになります。 優れた歌人といっても、確定される歌は一首しかないそうですし、詳しいことはわかっていない人物らしいのですが、粋でちょっとエロくて、洒脱なお坊さんがお梶という茶くみ女にちょっかいを出す踊りです。 舞台全体が、桜満開で華やか。喜撰法師はヒョウタンを掲げて桜の枝を担いで登場です。ひょうひょうとしていて軽やか…
本日は、歌舞伎座3月の千穐楽でした。 盛り上がるけれど、これでこの舞台は観られないという寂しさがつきまとう千穐楽。 演目はまた上演されるのですが、同じ俳優、同じ座組ということはありませんから、一期一会の舞台はこれっきり。 今月はともかく休演もなく、無事千穐楽を終えたことおめでとうございます。 歌舞伎では通常カーテンコールのようなものはありません。粛々と終わり、1週間もたたないうちにまた次の月が始まるのです。(時々カーテンコールがあることもあります。新作や一世一代など) 必ずあるわけではありませんが、千穐楽にちょっとしたお楽しみがあることもあります。 昼の部の『寺子屋』で、涎くりが父さんにおねだ…
今月の昼の部の二つ目の演目は、四世中村雀右衛門十三回忌追善狂言として「傾城道成寺」がかかりました。 四世中村雀右衛門(1920~2012)は、昭和2(1927)年に初舞台を踏んでから立ち役を中心に活躍していました。昭和15(1940)年に兵役につき、南方戦線をまわり、スマトラ島で終戦を迎え、昭和21(1946)年帰国。翌年から舞台に復帰しましたが女方に転向。その理由に戦争体験があるのかはわかりませんが。 雀右衛門は、関西で様々な人の相手役をすることで芸域を広げたそう。 そんな雀右衛門が大切にしたのが「道成寺物」。「道成寺」は『京鹿子娘道成寺』が有名ですがそのほかにもたくさんの道成寺ものがありま…
3/31 NHK「古典芸能への招待」は人情噺『文七元結』と愉快な『太刀盗人』♪
来週3月31日のNHK「古典芸能への招待」は、昨年博多座で上演された『文七元結』と『太刀盗人』です。Eテレ夜9:00より~ 愉快な太刀盗人 能や狂言から来た演目は、歌舞伎に数多く、「松羽目物」と言われますが『太刀盗人』もそのひとつ。狂言の『長光』が元となっています。 立派な太刀を携えた万兵衛が登場。市場の雑踏の中をうろうろと動き回っていると、その立派な刀に目をつけたスリ九郎兵衛がやってきます。 九郎兵衛は太刀を盗もうとして喧嘩になったところで、代官がやってきて、どちらが本当の持ち主か詮議します。 太刀の謂れ、地肌の模様などを聞いて、万兵衛はスラスラと踊りを交えながら答えていきます。それを九郎兵…
今日は、身内のピアノの発表会へ。 身内が出る部の最初に弦楽の合奏があり、とてもよかったです。 音響もいいホールだったと思うのだけれど、やはり生の演奏というのはいいもの。種類の異なる楽器が様々な音を奏でてそれがハーモニーとなって豊かな音となっていきます。 普段テレビやネットでたくさんの音楽に触れるけれど、生の音の良さは全然違うと実感しました。(プロじゃなくても!) バーバー/弦楽のためのアダージョ ヴィヴァルディ/協奏曲「四季」第1番ホ長調RV269より「春」 第1楽章アレグロ 第2楽章ラルゴ 第3楽章アレグロ でした。 邦楽もいいですが、洋楽もいいですねえ。 その後身内がトコトコ出てきてピアノ…
このサムネを観ると、お年を召した好好爺という雰囲気も感じます。 しかし、当代片岡仁左衛門のすごさはその舞台で発揮されます。 ほんのり垂れた目じりがキリリと引き締まり、冷徹で無情な悪役もいなせなボンボンもおおらかな殿様も悲劇のヒーローも、この方にあっては自由自在。 また、姿勢が美しくて、『籠釣瓶』で見せた柱にもたれかかる栄之丞。ぷんぷんしながら着替えるところ、その甘えや憤りをチラッと見せながらすたすたと姿勢よく歩くところなどにも見惚れたことでした。 3月14日で80歳となりました。芸を追求するその姿勢と、厳しい指導と、時折見せるかわいらしさ(私などが言うのもおこがましいのですが)にいつもノックア…
歌舞伎座の今年下半期のスケジュールが発表になりました~~。 www.kabuki-bito.jp おお!これは画期的!というのは、歌舞伎座情報いつも遅くて。。。 ちょっと前まで初日に翌々月の演目が発表でしたからねえ。 演目が出ても、役者の詳細がぎりっぎりまで出ない。座頭はわかっても若手がわからない。 大体おおまかに座頭がわかっているので見当はつけることはできます。 たとえば例年5月は「團菊祭」なので、成田屋、音羽屋中心。 8月は3部制で若手中心。9月は「秀山祭」なので、播磨屋中心。 10月は音羽屋が多い。12月は玉三郎が出ることが多い。11月12月は仁左衛門はどちらか京都南座など。それに従い詳…
前半コミカルで後半シビアな『伊勢音頭』。 簡単にだまされて折り紙も刀もだまし取られる情けない男が菊之助。あなた、さっき桜丸を思って泣いていたのに~~。というのは歌舞伎あるあるでして。 こちらの菊之助はいかにもニンで、しょうもない優男なんだけれどもまあ品があってこなしが美しくて、見惚れます。えっさっさ~。 その後、追っかけで、大蔵、丈四郎、林平が密書をめぐって抜きつ抜かれつ、追いつ追われつ。廣太郎、吉之丞、歌昇というどちらかというと真面目トリオがデッドヒートを繰り広げます。 ちょうど私の後ろで観劇をしていた方が、「あらあら!お地蔵さんに」「まあ!おほほ」といちいちコロコロとすごく楽しそうに笑うん…
いいお天気に恵まれました。本日幕見ツアーで、歌舞伎数回経験の方とほぼ初めての方のお二人と一緒に『御浜御殿綱豊卿』を観ました。事前の解説は、寿月堂で。 ぽんぽんと質問もたくさんしてくださって、活発で楽しい時間となりました。『御浜御殿綱豊卿』は、今日もにざ様は絶好調。鷹揚で、ちゃめっ気があり、しかし、締めるところは締める。立ち回りも軽やかに。 今日から筋書きにお写真も入りました。 解散後、私は引き続き夜の部鑑賞(^^)
意外と家の近くの大学って、ありふれた日常になっちゃっていて気付かなかったのですが、図書館が充実していると聞いて登録してきました。 いつも使っていた区の図書館。そこもよいのですが、もうレベルが全然違っていて圧倒されました。 区に在住していること、区の図書館の登録カードを持っていること、身分を証明するもの、研究するテーマがあればOK 1年の登録が3300円かかりますが、即登録。コロナ禍には一般人は登録できなかったので、ようやくできてよかった~。 4階建てで施設はきれいだし、特に4階は電卓やパソコンも持ち込み不可というサイレントスペースだし、歌舞伎関係の本はぎっしりたくさんあり、天国かと思いました。…
今月の能は定例公演に行ってみました。 初心者の私が、毎月何かしら引っかかるワードに基づき1ヵ月に1度見る能。 今月引っかかったワードは「角田川」です。 角田川は、隅田川のこと(能の世界では金春流のみ「隅田川」ではなく「角田川」という表記だそうです) 歌舞伎では「隅田川」といえば、隅田川の世界が構築されているくらいポピュラーなもの。能の隅田川の話が縦糸となって、さまざまな話が「趣向」という形で横糸となって紡がれています。 昔の人は隅田川の話はよく知っていましたから、梅若とか惣太といった名前が出てくるとはは~ん。こいつは死ぬな、こいつは悪い奴だとピンときたのです。 ちなみに、『桜姫東文章』の桜姫の…
どうして、急に桜丸のことで泣き出すの? 『菅原伝授手習鑑』「寺子屋」でのことです。 「寺子屋」では、松王丸は自分の子どもを菅秀才の身替りに送り込み、源蔵がその首を討つのを聞き、首実検に応じ、偽証をします。これほどの悲劇がありましょうか。これほどツライ現実があるでしょうか。 自分の子どもが死んでもツライ。もし何らかのトラブルが起きて死んでいなかったとしたら、それはそれで計画失敗ということなのでツライ。どちらにしてもツライし、ましてや首実検をするということは真正面に子どもの生首と対峙しなければいけません。 そんな辛いことはなかなかあることではありませんが、松王丸はやりぬきます。その後2度目の出で、…
第9回作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎の世界 『近松門左衛門vol.3』開催レポ
「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎の世界」の近松シリーズ。その3回目が3月11日(月)に開催されました。 神楽坂での初開催 近松は何をテーマに創作をしてきたか 『心中天網島』の深掘りをしてみた 講座を終えて 神楽坂での初開催 会場は神楽坂にある赤城神社参集殿(あかぎホール)。雰囲気ありますよ~。 3回全出席の方には、受付で木ノ下さん田中さんのイラストがプリントされたクリアファイルがプレゼントされました。 かわいらしいイラストに木ノ下さんと田中さんも大喜びでした 満席の会場 近松は何をテーマに創作をしてきたか まずは配布資料の近松の略年譜全体を見ながら、近松の人生を3つのタームに分けての振り…
『御浜御殿綱豊卿』~「吉良の命をとるだけで仇討ちがすむわけではない」とはどういう意味か。
今月の仁左衛門演じる「御浜御殿綱豊卿」が、今日本にいたら観るべき一等賞なので、ぜひ多くの人に観てほしい。 めちゃくちゃかっこいい仁左衛門の綱豊卿 「吉良の命をとるだけで仇討ちがすむわけではない」とはどういう意味か。 心あるものは、みな赤穂浪人たちの動きに注目している そち達が本望を遂げるというのは、同時にまた天下幾十万の武士が、その心を遂げることにもなるのだ 義の義とすべきはその起こるところにあり、決してその仕遂げるところにあるのではない。 当時の綱豊卿 その後の綱豊卿 あらすじとみどころはこちら munakatayoko.hatenablog.com 上記のブログでは、 お家再興を後押しすれ…
3月昼の部『寺子屋』を観ました。 松王丸・菊之助(左)源蔵・愛之助 ■自分の運命を知らない小太郎、知っている小太郎 ■人間味あふれる菊之助・松王丸 美しい松王丸 苦悩する松王丸 ■野太い源蔵愛之助・戸浪新悟 ■千代・梅枝で決まり!その悲しみに追いつけない 3月のそのほかの演目 ■自分の運命を知らない小太郎、知っている小太郎 今回の『寺子屋』、見事です。何度も観ているのに、また新たなドラマを見せられていつようで、新鮮な驚きがあります。まあ、それが歌舞伎の醍醐味なのですが。 あらすじはこちら munakatayoko.hatenablog.com まずは小太郎。小太郎というのは松王丸の息子で、菅秀…
『リア王』を観たあとで、同じビル内の地下で東京空襲資料展が行われていたので寄ってきた。 3月10日って、昭和20年に東京大空襲のあった日。昭和16年12月に始まった太平洋戦争は17年の4月18日に初空襲を受け、昭和19年以降は空襲も本格化していった。特に昭和20年3月10日の東京大空襲は、2時間あまりで約10万人が亡くなり、8月15日までに100回を超える空襲が続いた。 次第にそのころのことを知っている人も減ってきたので証言などを聞く機会があれば積極的に聞くことが必要だと思う。 私も親世代がもろに戦争を経験しているので、これからは少しずつ聞いていることなども書いていきたい。小学校のころは夏休み…
『リア王』を観てきた。普段歌舞伎ばっかりの私ですが、たまたまチケットを安くお譲りいただいた。池袋芸術劇場プレイホール! シェイクスピアの『リア王』。 背景は真っ白の壁で、俳優たちはスーツやフードのついたトレーナー、3姉妹はお揃いのピンクのワンピースといったいでたち。でも王であり、伯爵であり、侯爵である。 舞台上にはプリンター、簡素なイス、プロジェクター、電話といった小道具。 いささか戸惑うものの芝居が始まってしまうと、特に違和感はない。なぜなら、『リア王」って、今でもそこらじゅうにころがっている家族の遺産相続やお家騒動などとテーマは同じだから、1600年代に生まれた昔話というより「なんだか身に…
家の近くの料理教室で、味噌を作ってきました。これが楽しいんですわ。 味噌作りは、それほどむずかしいものではないのです。大豆をゆで、つぶして塩と麹をまぜて放置。それだけ。 でも一人で材料をそろえたり、工程をこなすのはつまらないので料理教室でワイワイと話しながらやります。 大豆はすでに先生が茹でてくれているので、楽ちん。毎年の恒例行事。。と言いたいけれど、コロナでしばらくご無沙汰でした。工程をすっかり忘れていました!麹と大豆と塩を混ぜるときに、ほんのり柔らかくてあたたかい気持ちの良さは格別です。ひとり4キロ分の味噌を仕上げて、あとは先生お手製のみそちゃんこ鍋で乾杯。いや~楽しい。単発教室なので、い…
本当にうれしい。ほっとします。 確定申告が終わりました。 今年はことのほか、イライラしました。ただでさえ苦手なのに、インボイスで余計な処理が入るし、政治家のやっていることが怒りに拍車をかけるし。 本当に嫌いなんですが、青色申告会のスタッフがとっても優しいので最後の締めくくりはばっちりサポートしてくれ、終わると心底喜びが沸き上がります。 そして、ご褒美ランチ。なんのご褒美なのだろうか? コロナ以降収入は減っているし、ご褒美とも言えないんだけれど、確定申告の事務処理が終わったこと、今年度も無事に健康でいられたことに対するご褒美かな。ハードルはとても低めです(;^_^A そしてご褒美ランチは、いつも…
3月の歌舞伎座。本日マイ初日です。 天気は悪く、午後からは雨模様でしたが、歌舞伎座の中は熱気ムンムン。四世中村雀右衛門十三回忌追善狂言もあり、1階ロビーでは遺影が。 2階ロビーにはお役のポスターが飾られ、たくさんの方が写真に見入っていました。 通しは流石に疲れますが、充実感でいっぱいです。今のところ、昼の部のチケットの方が売れ行きが良いですが、夜の部も見応えがありましたよ!個々の演目についてはまた別稿にて。
本日は快晴の中、歌舞伎座の初日を迎えました。おめでとうございます。つつがなく千穐楽を迎えられますように。 私も早く行きたいです。 3月の演目紹介はこちら! munakatayoko.hatenablog.com そして、5月の『團菊祭』の演目も出ました!! これはなかなか楽しみな演目が並びました! 昼の部 『毛抜き』の男女蔵。父の故左團次は襲名で毛抜きを演じました。男女蔵が後を継ぐのですね。骨太で立派な粂寺弾正。楽しみです。 『幡隨長兵衛』では、團十郎と菊之助が、幡隨長兵衛×水野十郎左衛門でがっつり四つに。見ものですね。 夜の部 『伽羅先代萩』我が子を失う乳母政岡が菊之助。仁木弾正が團十郎。ま…
3月の一幕見の料金が出ています。 ▲4階からの見え方 幕見席の料金の設定 一幕見の料金というのは、昼の部夜の部それぞれ、全ての演目を観ると歌舞伎座3階B席と同じになるよう設定されています。 (2部制だと4000円) 幕見席は3階B席の手すり隔ててすぐ後ろなので、(行くことはできないけれど)、なるほどよく考えられたものだなと思います。 【昼の部】菅原伝授手習鑑<寺子屋> (11:00開演/上演時間 約80~90分) 1,500円 傾城道成寺 (13:00ごろ開演(予定)/上演時間 約25~35分) 1,000円 御浜御殿綱豊卿 (13:50ごろ開演(予定)/上演時間 約90~100分) 1,50…
3月です!少しずつ日ものびてきて、春近しですね。寒いけど。 歌舞伎座は初日が明けるのが3日です。 演目紹介します。 ■昼の部11時~ 『菅原伝授手習鑑』~寺子屋 『傾城道成寺』 『元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿』 ■夜の部 4時15分~ 『伊勢音頭恋寝刃』 『喜撰」 ■上演スケジュール・休演日 ■チケット金額、売り場 ■歌舞伎座アクセス ■昼の部11時~ 『菅原伝授手習鑑』~寺子屋 あらすじ見どころはこちら munakatayoko.hatenablog.com これは予習案件。わかればわかるほど感動が増しますよ。 今回の配役は、 松王丸菊之助 意外な気もしましたが、以前からやりたいお役だったそう…
「2月は逃げる。3月は去る」と言いますが、本当ですねえ。あっという間に過ぎ去りました。 『野崎村』鶴松のお光に泣かされた 『釣女』 『籠釣瓶』哀れな八ツ橋、狂気の次郎左衛門に中村兄弟新境地 『猿若江戸初櫓』図らずもダブルキャストとなった 「すしや」大柄な江戸っ子権太も悪くなかった 『連獅子』勘九郎長三郎で、18世勘三郎追善を締めくくる 文楽1部 浄瑠璃を聴く会 『曽根崎心中』@国立アーカイブ 人形浄瑠璃『木下蔭狭間合戦』@松本 能『小督』を観る 一幕見ツアー 2月は、なんと言っても猿若祭が圧巻でした。中村屋恐るべし。昼の部の『野崎村』では、勘三郎の「3番目の息子」鶴松が奮闘、『籠釣瓶』では、勘…
今日は能へ。 平家物語の「小督」 歌舞伎の「仲国」 能の「小督」 初心者の私が毎月ひとつ能を鑑賞する日を設けるようになって数か月。なにもわからぬままどの演目を観るか決めるのは、「どこかひっかかるもの」です。歌舞伎で観たことあるとか、聞いたことあるとか、その人知っているとか。それとスケジュールとの兼ね合いで決めます。 今月の私のフックにひっかかったものは「小督」。「松風」も歌舞伎の演目にあるので気になりましたがその日は行けないので、「小督」で決まり。 「小督」のベースは、平家物語の巻第六「小督」です。(平家物語が好き♪) 歌舞伎でも2年前の7月に『雪月花三景』の中の「仲国」がかかりました。今回の…
先日も、中村芝のぶさんが『第31回読売演劇大賞』を受賞したとブログで紹介しましたが、その贈賞式の様子がYouTubeで上がっていました。 中村芝のぶのスピーチ全文 感謝の心を美しい言葉でつづる この賞は、2023年の優れた演劇作品や演劇人を顕彰するもので、芝のぶさんは選考委員特別賞を受賞しました。 2023年に新作歌舞伎『ファイナルファンタジーX』『マハーバーラタ戦記』での演技が評価されたものです。 その舞台は、どちらもこの素顔からは全く想像ができないほど鬼気迫る怪演でした。 一般家庭から歌舞伎界に入ったため、常に脇役、女方であるため、腰元などその他大勢のお役が多かったのですが、菊之助さんがこ…
松本市立博物館企画展「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」を見る
松本城に行ったあと、ぶらぶらお散歩。 おみやげを買ったあとは、松本市立博物館へ。 ■2階企画展「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」 ■ 歌舞伎を思い出しながら浮世絵を楽しむ 士農工商の内 工(歌川国貞)第3章 江戸の風俗 契情五軒人 大文字楼本津枝 (渓斎英泉) 第4章 ファッション 美人傾城いろはたんか ヌ 若那屋内 若那(歌川国貞)第4章 ファッション 五十三駅 岡崎 (歌川国芳)第5章 いろいろな動物 猫鼠合戦(月岡芳年)第5章 いろいろな動物 ■浮世絵体験もやってみた ■酒井コレクションとは ■2階企画展「至極の大衆文化 浮世絵 ―酒井コレクション―」 地元で作られている松…
松本城に行ってきました。 姫路城とは対照的 真っ白の姫路城とは真逆な漆黒の城。だが美しいです。駅からズドーンと見える姫路城。近づいてるはずなのになかなか姿が見えない松本城。それも敵を撹乱する目的だとか。やっと姿を現してくれました。 天守6階まで上る 2階には、火縄銃や関連資料が豊富に展示されています。3階は、窓が暗くて、寒さが身に染みます。特に足が冷たくて冬場に行く時は厚手の靴下が必要だなと思いました。そういえば京都の寺に行った時もそんなことを思ったのでした。昔の人はどれだけ寒さに強かったのか。。小さな窓から敵の様子を伺います。 でも堀がかなり幅広いので、そう簡単には敵も来られないでしょう。敵…
今回松本に行った目的は、人形浄瑠璃文楽『木下蔭狭間合戦「竹中砦の段」』を観るためです。木ノ下裕一さんが昨年秋にまつもと市民芸術館の「芸術監督団」に就任。 今年度は参与として活動し、令和6年4月から「芸術監督団」の団長として、演劇部門の芸術監督に就任するとのこと。 今後、松本では興味深い公演がいろいろ観られるかと思います!その最初の期待大の公演でしょうか。 勘十郎、錣太夫、藤蔵というキャストも豪華すぎて、行かない手はありませんでした。公演は25日のみ。3部構成。 1部は木ノ下さんの解説。 2部がいよいよ文楽。 3部は、アフタートーク。それぞれ部の間には15分の休憩が挟まれ、文楽初めての方にも無理…
今日は松本に来ています。雪でびっくりしました! 2時開演の文楽が目的でしたが、早すぎたかなー。お蕎麦屋さんに入ります! さすが松本、めちゃ美味しかったです。9割。冷たいお蕎麦のみ。周 うまーい!
長瀬記念ホールというところに行ってきました。初めてです。 京橋駅からすぐ。 「映画の保存・研究・公開を通して映画文化の振興をはかる拠点」だそうです。シンポジウムや講演会も行っているようですが、様々な映画を上映しています。 今回観たのは人形浄瑠璃の「曽根崎心中」(1981)監督:栗崎碧。 お初:吉田簔助 徳兵衛:吉田玉男 浄瑠璃:竹本綱太夫 豊竹呂太夫 三味線:鶴澤清治 という豪華キャスト 浄瑠璃が素晴らしいです。 と聞くと、シネマ歌舞伎のように舞台を上映したものと思われるかもしれませんがそうではありません。 野外セットを組み、人形が曽根崎心中の世界を躍動的に演じているのです。人形遣いは皆黒衣に…
歌舞伎座に行くときはいつもサンドイッチやおにぎり持参のことが多いです。 ・家で用意できる ・安上り ・お腹いっぱいにならないよう、さりとてお腹がグーグーならないような分量にできる という理由だけなんだけれど、今月はお弁当も買いました! 好きでよく買うのはビーフヘレカツサンド 牛肉たっぷりでとてもおいしい。 からしが効いてます。 そして銀座三越で久々に弁松のお弁当を買いました。以前歌舞伎座前に弁松があったときには本当によく買いましたが、残念ながら閉店。寂しかったなあ。三越の弁松は別のお店らしいですが、懐かしくなります。お赤飯は売り切れだったので白飯で。 1178円だって。高くなったなあ。
『連獅子』~勘九郎・長三郎 仔犬のごとく跳ねて走ってたわむれて
今月の「猿若祭」、夜の部の最後を締めくくるのは、勘九郎と次男長三郎の『連獅子』。勘九郎と長男勘太郎の『連獅子』がもう3年前かと驚く。またひとつ、中村屋の歴史が続いた。めでたかるべし。 長三郎は、2013年5月22日生まれの10歳。勘太郎も2023年11月の丑之助も9歳で踊ったから、長三郎が特に幼いわけではない。なのに、お兄ちゃんがいるせいかいつまでたってもかわいい印象で、もう10歳か?と指折り数えてしまう。 丑之助が同じ年の11月生まれだから長三郎の方が半年上なのだが、どうもかわいらしい印象。ふっくらした丸いほっぺた、少し細い目はまるで博多人形のような愛らしさ。 数々のエピソードや伯父七之助ら…
本日は一幕見ツアーでした。チケットの取り方や歌舞伎の話をしたり、歌舞伎座周辺をご案内したあと『籠釣瓶花街宵醒』を観ました。 お客様は2人。6年前に参加して下さった方のリピートと歌舞伎初めての方でした。 リピーターの方は、その後、幕見席4階から3階、2階、1階と全フロア制覇し、推しもできて歌舞伎を楽しんでいただいているとのこと。とてもうれしいです(*^。^*) 観劇手帖も作って記録しているんですって。素晴らしいです! 推しは、仁左衛門さんと團子ちゃんだそう(*^。^*) 今日は雨でしたが歌舞伎座は熱気ムンムン。1階から4階までびっしり(ほぼ)満席。昨日幕見席をネットで取りましたが、これも瞬殺で取…
ついにやってしまいました。 今週末に行く予定の地方都市でのチケットを確認しようと思って探したのが、ない。 コンビニ発券だと思ってサイトの予約履歴などを調べたところ、ない。 予約完了のメールは、ある。 うーむ。もう一度メールを確認すると、4日以内に引き取りとある。 いやいや引き取ったのではないかともう一度ゴソゴソ。しかしそれならサイトに履歴が残るはず。 コンビニ発券はあまりやらないのですが、割と当日ギリギリまでOKのことが多いのですっかり油断していました。11月にとったチケット、とっくの昔にないものとなっていました涙。 それでももういちど、そのころの日記などを確認してみたけれど、ダメだわ。マハー…
歌舞伎座2月の昼の部。トップバッターは『新版歌祭文』の「野崎村」でした。 ■登場人物(前段までの話に絡めて) ■あらすじと見どころ ・八方ふさがりの久松と、お光とお染の三角関係 ・お染久松の不毛の話し合いとお光の決意とは ・見送るお光の本心は ■付け足されたラストシーン ■主人公のお光を、鶴松が好演。 ■別れのシーンあれこれ。船から落ちた船頭も ■概況 ■登場人物(前段までの話に絡めて) お光(鶴松) 素直で親孝行な娘。丁稚に出ていた幼馴染の久松が帰ってきて、お光と祝言をすることになったので、ウキウキと浮かれている。 久松(七之助) 石津家の宝刀を紛失したため切腹した相良丈太夫の息子。乳母の兄…
2/24の古典芸能への招待は『鷺娘』と『魚屋宗五郎』2022年博多座 BSP4Kだけど(;^_^A
今月の「古典芸能への招待」。 2022年6月の博多座でおこなわれた「6月博多座大歌舞伎」での、菊之助の『鷺娘』と菊之助が宗五郎を演じた『魚屋宗五郎』が放映されます。 これは、特に『鷺娘』が素晴らしかったです。 munakatayoko.hatenablog.com 宗五郎は、今年のお正月に浅草で演じられましたが、その見比べも楽しいかと思います。ぜひ録画予約を! munakatayoko.hatenablog.com 菊之助 宗五郎 梅枝 おはま 三吉 萬太郎 www.nhk.jp BSP4kでした。うちでは見られないのか…。 24日の0:00~2:00ですって…。
14日は浄瑠璃を聞く会に行って来ました。 おはなし 『絵本太閤記』から妙心寺の段 『絵本太閤記』尼崎の段 演奏を後押しした屏風 会場は、趣のある三越劇場です。 おはなし 吉坊さんの司会のもと、織太夫さんと藤蔵さんのお話。今回は新人ふたりが出ているということで、新人さんの話や御自身たちが新人だったころのエピソード、三越劇場との縁や、本日の演目の思い出など話は多岐にわたり、大変興味深かったです。 『絵本太閤記』から妙心寺の段 吉坊さんの演目の解説がはいります。噺家だから当然ですがとても話がうまくて、演目の内容がするりと頭に入ります。後ろに飾られた屏風は『摺箔金銀波濤図 屏風』(二曲一双 齋藤貞一郎…
【3/11】第9回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ 木ノ下裕一×田中綾乃」『近松門左衛門』vol.3開催
人形浄瑠璃・歌舞伎の土台をつくった巨人 『近松門左衛門』生誕370年没後300年記念として、3回シリーズで取り上げる「歌舞伎のセカイ」 近松シリーズは今回が最終回となります。 1回目、2回目と参加していない方のために、簡単に。 1回目の内容 前半では近松の生涯をたどり、近松作品の幅広さ、深さの秘密を解き明かしました。後半は『傾城反魂香』の深掘り。 普段上演される『傾城反魂香』は物語の「上の巻」に過ぎず、実は「中之巻」「下之巻」と続くとのこと。その話のスケールの大きさ、話の複合的に絡まった内容の深さに驚きました。 また木ノ下裕一流の話の読み解き方、メモの取り方など、本講座でなければ聞けないような…
『籠釣瓶花街酔醒』はあでやかな花街、吉原が舞台です。衣裳も豪華で出てくるし、出てくる花魁たちの美しいこと。 でも吉原の実態といえば女性を品物のように扱う性搾取の世界。花街は「苦界」とも言われました。では、『籠釣瓶花街酔醒』では表面的な美しさばかりで、吉原の残酷さは描いていないのでしょうか?そんなことはありません。 籠釣瓶の中のセリフから、華やかな吉原の影をさがしてみましょう。 「苦界の楽しみというのはこうまで身を尽くすものかねえ」 「これは売り物買い物だから、わしが来ぬ時お買いなさいよ」 「私はつくづくイヤになりんした」 「吉原花魁日記」 「苦界の楽しみというのはこうまで身を尽くすものかねえ」…
3月19日に一幕見ツアー開催します。 『御浜御殿綱豊卿』を観る予定です。 こんなお話です。 munakatayoko.hatenablog.com 申込、詳細はこちら。 初心者歓迎。一幕見で、歌舞伎を安く楽しもう!丁寧にレクチャーします♪ 【ゲストへのご挨拶】 歌舞伎は庶民の娯楽です。お気軽に楽しみましょう! 歌舞伎の魅力、演目の解説、一幕見で歌舞伎観劇。チケットの取り方。インスタ映えする写真を撮るスポットはどこかもお教えします♪ 歌舞伎が気になる! でも料金高いし、何からアプローチしていいかわからない。 そんな人にオススメのツアーです! 歌舞伎は、日本が世界に誇るエンタテインメント。 でも、…
籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)すべてが見どころという名作!
簡単なあらすじ 詳しく見よう。あらすじと見どころ 次郎左衛門。八ッ橋にひとめぼれ 釣鐘権八現れて不穏 釣鐘権八、繁山栄之丞に八ッ橋の裏切りを吹き込む 栄之丞現れ動揺する次郎左衛門 栄之丞、八ッ橋に愛想尽かしを迫る 場が凍り付く縁切りの場 戻ってきた次郎左衛門。そして。 見どころはすべて 今回の役者からみたお役 籠釣瓶とは 吉原にどうやって刀を持ち込んだか シネマ歌舞伎の「籠釣瓶」 講談「吉原百人斬り」 概況 簡単なあらすじ 佐野次郎左衛門という田舎の商人が、吉原で八ッ橋という花魁に一目ぼれ。3日にあけず通い詰めて入れあげて、身請けの話にまでいきます。ところが八ッ橋には間夫がおり、変な入れ知恵を…
今日のニュースは、こちら! 今年度のシネマ歌舞伎のラインナップが発表になりました。 シネマ歌舞伎とは シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台を映画で見せるものです。 まるで一等席で見るように、セリフもはっきり聞こえ、表情もくっきりわかります。衣裳の柄など丁寧にみることもできます。 一等席で見るより、断然安いですしね~。初めての歌舞伎にはとてもお薦めだと思いますよ。 また、当然ながら人気の作品を映画化していますので、まずどれも面白い。 そして、これは案外重要なのですが、すでに鬼籍に入った人の至芸を観ることができる。勘三郎や三津五郎、左團次など元気な様子を見せてくれます。 また、ものによってはインタビューや…
9日から勘太郎君が歌舞伎座に復帰しました。 よかったよかったと思っていたら、 今度は、新橋演舞場で『ヤマトタケル』の主役を演じている市川團子が、体調不良のため、休演となってしまいました。代役はダブルキャストで主演を演じている中村隼人です。スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』は、ヤマトタケルと熊襲弟タケル、帝の使者の3役が、日によって隼人、錦之助、團子、歌之助、青虎がめまぐるしく変わるので、調整が大変そうです。けれどもダブル(トリプル?)キャストになっているから誰かが休演となったときにも柔軟に対応できるという面もあるかもしれませんね。『ヤマトタケル』は、團子の祖父である2代目市川猿翁が1986年に初演…
壮絶 二つ玉の段 『仮名手本忠臣蔵』文楽1部 2024年2月日本青年館ホール
2024年2月の文楽1部。 歌舞伎での5段目、6段目に相当する「山崎街道出合いの段」「二つ玉の段」「身売りの段」「早野勘平腹切の段」。見ごたえ聴きごたえがありました。 定九郎の衣裳は、歌舞伎からの逆輸入 文楽では、定九郎と与市兵衛のやりとり多め 太夫・三味線の腕の見せ所 腹切りの段のむずかしさ 定九郎の衣裳は、歌舞伎からの逆輸入 中村仲蔵の物語で有名な「二つ玉の段」。 江戸時代の歌舞伎役者中村仲蔵は斧定九郎の役を演じるにあたって、それまでの定石だったしょぼくれた格好ではなく、大胆に白塗りの顔、黒羽二重のキリリとした衣裳にして大当たりをとったと伝えられています。 それでは歌舞伎の元になった人形浄…
三番叟は、能の「翁」という演目から派生した、天下泰平や国土安穏を願う祝祭的な演目です。歌舞伎でも、もっとも儀式的なものが『寿式三番叟』。翁と千歳が舞ったあとで、三番叟が軽快に踊ります。『寿式三番叟』のほか、『舌出し三番叟』、人形にみたてた『操り三番叟』、『廓三番叟』、『二人三番叟』など、様々なバリエーションがあります。今年の1月の歌舞伎座では『五人三番叟』がかかったのも記憶に新しいところ。 袖をふり、鈴を振り、種をまきながらアップテンポで激しくおどりますが、今回の文楽では『二人三番叟』。翁も千歳も出ず、二人の三番叟が踊ります。二人の人形は同じ顔ではありません。 ちょっとひょうきんな顔の「又平」…
アクセス カフェ、コンビニはあるが会場内飲食禁止 本日は、文楽鑑賞。 12月のシアター1010に続き、新しい劇場での公演にちょっとドキドキ。 2月は日本青年館ホールです。神宮球場やら国立競技場やらの近くなので、学生のころからしょっちゅう通っていたところでしたが、青年館ホールは気づかなかった。 アクセス 東京メトロ銀座線 外苑前駅2b出口 神宮球場方面 徒歩5分 都営大江戸線 国立競技場駅A2番出口 徒歩10分 中央・総武線(各停)千駄ヶ谷駅 徒歩12分 中央・総武線(各停)信濃町駅 徒歩12分 という場所にあり、私は一番駅から近い外苑前駅から行きました。駅直結ではないですが近いです。 カフェ、…
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という記事をAll Aboutで書きました。 話題だけれど、歌舞伎を観たこともないし、原作も読んでないし、それでも楽しめるのかなと二の足を踏んでいる人、いませんか? 歌舞伎を知らない人でも歌舞伎通でも面白い映画、『国宝」の魅力について書きましたのでぜひ参考にしてみてください。 allabout.co.jp
無事に6月の千穐楽を迎えました。おめでとうございます。 今月はあまり観に行けていなかったのですが、今日は夜の部でその分たっぷり堪能しました。しみじみよかったです。また別稿で。 終わって外に出ると、初日の幟が上がっていました。絵看板はまだ6月のままでした。
今月の「古典芸能への招待」はまたまた必見です。 3月に歌舞伎座で上演された『仮名手本忠臣蔵』の昼の部です!! www.nhk.jp あらすじ・みどころ 大序 特別感もりもりのみどころ 三段目 ついに松の廊下で刃傷事件 四段目。慟哭、断腸の思い、そして決意 この公演はAプロ Bプロで配役を変えて行われましたが、今回放映されるのはAプロ。 仁左衛門が大星由良助 塩冶判官が勘九郎 です。道行はないのね~。残念。 でも記念すべき興行でありましたので、ぜひ録画予約のご用意を! NHK Eテレ 6月29日夜9時から。 ほんの3ヵ月前なのにずいぶん昔のような気もします。 なんだか忘れちゃったなあ~とお感じの…
今月は2回リクエストがあり、『車引』をご案内しています。2回目の方は隈取りにご興味がありそうでしたので、歌舞伎座からすぐ近くの東劇ビルまで足を伸ばしてみました。以前は、歌舞伎座ギャラリーの中にあった隈取りがこちらの1階に展示されています。 (そして以前ここにあった本屋はなくなりました 涙)東劇ビルは、歌舞伎座から築地方面を見ると見えます。 (これは先月の画像ですが)この日も「歌舞伎ってすごく気楽に楽しめることがわかってびっくりしましたー」と言っていただきました。また歌舞伎を楽しんでもらえたら嬉しいなあ。リクエストお待ちしています。 初心者歓迎。一幕見で、歌舞伎を安く楽しもう!丁寧にレクチャーし…
いよいよ、明日、映画「国宝」上映開始ですね。 明日は行けませんが、なんとか上映期間中には行くつもりです。 kokuhou-movie.com そして今頃になってようやく原作を読み始めました。 そしたら面白いのなんの。 歌舞伎ファンにとってはたまりません。 歌舞伎の有名な演目もどんどん出てきますし、もちろんフィクションとはいえ、なまなましいセリフの数々にドキドキします。 5月の歌舞伎座で大評判だった『京鹿子娘道成寺』も出てきますね♪ まだ上巻も読み終わっていない状態(今日中に読み終わるかな)ですが、今のところ ・全部原作をなぞるわけにはいかないのはわかるけれど、徳次はでてこないのが残念。(映画版…
6月に入ってしまいましたが、無理やり振り返り。 5月は、八代目菊五郎、六代目菊之助の襲名で夜も日も明けず。 大変濃い1ヵ月となりました。 歌舞伎 文楽 山種美術館 能・狂言 落語 6月の歌舞伎座演目紹介はこちら! 歌舞伎 munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com munakatayoko.hatenablog.com このほか、『勧進帳』では、同い年ながらなかなか共演の機会がなかった8代目菊五郎と團十郎のがっぷり四つが見られました。梅玉の義経が花を添えました。 文楽 m…
夜の部のトップバッターは『義経腰越状~五斗三番叟』 『五斗三番叟』は、とても面白い演目。というか普通の演劇を見慣れている人にとっては、「はあ??」かもしれないけれど、とても歌舞伎らしい感じ。 頼朝の不興を買った義経が、腰越で立往生をさせられるという話をベースに、本当は大坂夏の陣を描いている。だから義経は豊臣秀頼を模している。いつもの義経とはイメージが違い、プリプリ怒りんぼだし、遊興にふけっている。 そこへ軍師として泉三郎にリクルートされてきたのが五斗兵衛。錦戸太郎と伊達次郎というわっかりやすい悪い兄弟にドンドンお酒を飲まされて酔っていく。 実は、遊興にふけっている情けない義経にやとわれたくはな…
あらすじと見どころはこちらを読んでくださいね! munakatayoko.hatenablog.com 今回のレポです! 浜松屋店先の場 もうすぐ祝言を上げるというお嬢様が若党を従えて浜松屋にやってくる。が、実はだましてゆする算段。お嬢様ではなく盗人だ。うまくいったと思いきや、正体を見破られて居直ったあげくすごすごというシーンだ。 実はその正体を見破った玉島逸当も、五人男のリーダー、日本駄右衛門。浜松屋からの信用を得るために若党(南郷力丸)、娘(弁天小僧菊之助)ともいっしょに仕組んだ芝居であるわけなのだが…。 弁天小僧菊之助(八代目菊五郎) いやもう何回観ても粋で面白い!美しいお嬢様が正体を見…
以前、「今までで最高の『道成寺』。そしてこれからも最高を塗り替えてほしい」と書いたブログがこちら 2023年松竹座。 munakatayoko.hatenablog.com そして、今回の道成寺はまた塗り替えてくれた。脱帽。 三人道成寺ということで、他の時と一概に比較はできないのだけれど、今回の道成寺は未来永劫語り継がれるのではないかなと思っています。 まず、3人演じた人が、今この時でしかありえない組み合わせ。 六代目菊之助11歳。八代目尾上菊五郎47歳。坂東玉三郎75歳。この三人が一堂に会する奇跡。花子が3人。皆美しい。現実とは思えない。異界から来た人外のようだった。 例えば同じ昼の部の『勧…
昼の部 元禄花見踊 菅原伝授手習鑑から 車引 寺子屋 お祭り 夜の部 暫(しばらく) 口上 連獅子 芝浜革財布 上演スケジュール チケット金額、売り場 歌舞伎座アクセス 五月に引き続き、六月も襲名披露は続きます♪ 昼の部 元禄花見踊 歌舞伎っていささか季節感を無視するところがありますよね。6月に花見踊り?そういうものだと思って、6月なのにサクラが見られてよかった!程度に思ってください。 明治11年に東京新富座の開場式の時に初演されたそうですから、元禄の女、元禄の男などがとにかく華やか♪に踊ります。 当代きっての若手人気俳優、出雲阿国を尾上右近、恋人の名古屋山三を中村隼人です。 菅原伝授手習鑑か…
▲脇正面席 国立能楽堂で 能・狂言を観る(5月20日) 狂言は「布施無経」 能は「雲林院」 今回、人気の山本東次郎さんを観たくてこの日のチケットをとった。意気軒昂な東次郎さんであった。 住持(お坊さん)が読経をしにやってきた。が、相手がお布施を渡すのを忘れている。これは催促した方がよいのか、気づくようにいろいろと画策をするけれどもちっとも気づいてもらえない。それとも一度くらいもらわなくてよいのかと悩んだり、それが当たり前になっても困るし…という人間臭い坊さんを東次郎さんが演じており、とても楽しい。 一緒に行った友達は、ピアノの先生をしているので、やはり生徒が月謝を忘れているとどうしようかなと悩…
本日で、歌舞伎座の濃い1ヵ月が幕を閉じましたー。 私は昨日がマイ楽だったので、今日の千穐楽は行けませんでしたが、本当にすばらしいひと月でした。皆さんつつがなく終えられたことおめでとうございます。 今日の最後の演目『弁天娘女男白浪』では、菊之助くんがラストに出るサプライズがあったとのこと。 ああ!最後に七代目菊五郎、八代目菊五郎、六代目菊之助と並んだとはなんというサプライズ! いやもうすばらしい。 感想もおいおい書いていくけれど、襲名興行はさらに6月は歌舞伎座、7月は松竹座、10月御園座、12月京都南座来年6月福岡博多座 と続くわけなので。 菊之助くん。どうぞ頑張りすぎず最後まで頑張ってほしいで…
花形演芸会に行ってきました!(5月18日) 今回一番印象に残ったのが笑福亭生寿さんの「狐芝居」でした。 浅学にして、初めて聞いたのですが面白かった。あとでXで感想をつぶやいたら生寿さんが 「大阪でも演り手の少ない噺なので大事にかけております」と丁寧にお返事を書いてくれました。(嬉) 3月にさんざん歌舞伎座で『仮名手本忠臣蔵』を観たものだから、芝居ものとしてワクワク楽しめたこともある。また、初めて聞いたものだから、まったく先が読めず、武士なの?と思ったら町人、町人なの?とおもったら役者。役者なの?と思ったらなんと! というわけで、テンションが上がった。 尾上田螺という役者はお茶屋のおやじに別れを…
ああ!告知を忘れてました! 本日のNHK Eテレ「古典芸能への招待」は 4月に大阪国立文楽劇場で行われた「義経千本桜」文楽です!! 文楽の「義経千本桜」はこれまた文楽ならではの魅力がたっぷりなんです。 ぜひ、9時からEテレ見てくださいね。 アクロバティックな文楽です。 人形遣いも早替わりしちゃうし、圧巻のラストです。 人形の宙乗りは迫力なんですよ~~。 多幸感一杯のラストです。 こちらを読んでくださいね! munakatayoko.hatenablog.com 私はリアタイはできないけれど、録画予約はしてます! 皆さんどうぞお楽しみに!
5月11日(日)暑いくらいの晴天に恵まれたこの日、第13回「作者と劇評家のコトバで読み解く歌舞伎のセカイ~勧進帳」が神楽坂の赤城神社にて開催されました。 特徴的な3つのシーンでの見極めポイント ・山伏問答 ・打擲 ・判官御手 『勧進帳』は歌舞伎のスーパーフード ▲緑の濃い赤城神社です ▲受付では安宅関にまつわる展示も行われました。 ▲田中さんは大島に濃い緑の帯をキリリと。木ノ下さんは安宅関にかけて「ストップ」のブローチ笑 木ノ下裕一さん、田中綾乃さんの元気な登場に客席から拍手がわきます。 今回も歌舞伎の見方について、大きなヒントのもらえる回となりました。 歌舞伎の魅力にはいろいろありますが、そ…
昨日は、文楽を観てきた。 歌舞伎では「葛の葉子別れ」が時々上演されるけれども、なかなか通し上演はないので、今月の文楽はこの1部を選んだ。(2部は義経千本桜、3部は平家女御島~鬼界が島の段) 葛の葉子別れの段も十分ファンタジーだけれど、そこに加茂館の段、保名物狂の段、そして最後の信田森二人奴の段とついて、ますます話の筋がよく通り、十分ミステリアスファンタジーを楽しんだ。 歌舞伎の『葛の葉子別れ』はこちら! munakatayoko.hatenablog.com 加茂館の段は、陰謀渦巻く宮中で貶められる保名と、恋仲の榊の前! 哀れ、榊の前は自ら命を落とし、保名はショックで気が狂う。 文楽人形は、同…
昨日は、一幕見ツアーを開催しました。お客様は男女お二人でした。 あいにく集合時間には雨模様でしたが、一幕見を観て軽食をとった後は何とか雨も上がって周囲を一回りできたのでよかったです。 ゲストは歌舞伎を観るのは全く初めてのことでしたが、興味津々でいろいろと質問をいただき、私も楽しい時間を過ごすことができました。 4階に上がって、中に入った時の景色の良さに思わず出る「うわ~」という声。「かなり傾斜があって、まるでスポーツのスタジアムみたいですね!」と男性の方。確かにそうですね。 昨日観たのは『寿式三番叟』です。色とりどりの三番叟をどう感じたでしょうか。男性の方は「松也がとてもかっこいいですね!テレ…
能の『翁』と狂言の『三番叟』から派生した歌舞伎の三番叟。そこからさまざまなバージョンの三番叟が生まれています。今回の『寿式三番叟』は、その中でも特に祝祭、ご祝儀のときにかかります。今回は襲名というおめでたい節目の幕開けとしてピッタリのご祝儀曲です! 歌舞伎の演目の分類としては、能からきた「松羽目物」です。 文楽の『二人三番叟』は、一人が踊るときに一人がさぼるという愉快な演出ですが、歌舞伎では通常三番叟は一人。二人三番叟でやるときもあります。今回はめでたさも5倍ということなのかどうなのか、三番叟が5人出てくる五人三番叟! 2019年の幸四郎と松也の『二人三番叟』も大変迫力があり見ごたえがありまし…
今日は山種美術館に行ってきました。 時間があったのでどこか美術館に行きたい。でも混んでいるところはイヤ。 と思ってさがしていたのですが、 山種美術館で現在やっている企画展が「桜さくらSAKURA2025」。 3月8日からやっていて5月11日までです。3月ならいざ知らず、5月ではなんとなく「桜かあ~。もう時期、外れているよなあ」という気がしたのですが、 むしろ、すいているかもと思って行ってきました! 展示物が見えなかったり、押し合いへし合い観たいな状況もなく、ゆったりと観られてよかったです。 桜自体は嫌いではないですし。 春の宵のぽっかりと美しい月に映える高台寺の夜桜。(石田武 「春宵」 200…
歌舞伎座 5月初日に行ってきました! 歌舞伎座の5月は毎年「團菊祭」です。 「團菊祭」というのは、明治時代に活躍した九代目團十郎と五代目菊五郎の偉業を顕彰する公演です。いつも2階ロビーに飾られている九代目團十郎と五代目菊五郎の胸像がこの「團菊祭」のときだけは1階に移されているんですね。ちょっと写真を撮るのを失念しました。今度行ったら撮っておこう。今月はそれに加えて、八代目尾上菊五郎襲名披露六代目尾上菊之助襲名披露の興行もあり、大変華やかに盛り上がっています。 木挽町から歌舞伎座へ上がるエレベーター脇にも。 歌舞伎座前には人力車も登場! 特に、昼の部『勧進帳』で十三代目團十郎と八代目菊五郎が共演…
円塚山の場(まるづかやまのば) 『南総里見八犬伝』という長いお話の中の一場面で、上演時間は30分。この場面は仁義礼智忠信孝悌、一字ずつの珠を持つ八剣士の出会いを描くところで、だんまりのみ。 となると、正直言うと特に期待はしていなかったのですが、よかった。 夜の部の幕開きとして、よかったですね。 30分という短い時間の中でも、名刀村雨丸が次々と人の手に渡っていく様子を描く。 浜路が愛する犬塚信乃のために村雨丸を左母次郎から取り返そうとする。志半ばで息絶える。左母次郎が炎の中引きずり込まれていく。寂莫道人が手に入れるというのがスピーディーだし、わかりやすい。 そこへ次々と現れる剣士たち。今はまだ味…
今月は萬屋のおめでたい月。 それでは今月限りのお土産! なんて言われたら買わずばなるまいて。 お饅頭の左には鳳凰、右には萬屋の紋である桐蝶があしらわれていました。 お味は、中はこし餡の上品な味。後援会主催の「舞踊とランチの会」(2022年)でいただいた山田屋のお饅頭もこし餡の上品なタイプでしたから、萬屋さんこれ系がお好きなのかな。 とても美味しくいただきました。 おめでとうございます!
「お弁当の入ったビニール袋などは、座席の下にいれましょう」 歌舞伎座では、上演の前にスタッフが席を回り、携帯の電源をきること、写真や録音をしてはいけないことなどを声を出して、ボードを見せながら回ります。最近、「お弁当の入ったビニール袋などは、カサカサ音がして上演中は大変ほかの方への迷惑になりますので、座席の下などにいれておくようにしてください(大意)」とまで言ってます。座席の下に入れろとまで言ってくれてありがたや。前はそこまで言ってなかったような気がする~なんて感激していた先日のこと。 『妹背山婦女庭訓』が始まってからすぐにカサカサカサ。橘姫が出てきてもカサカサカサ。求女が出てきてもカサカサカ…
『上州土産百両首』は、2014年浅草で、2019年大阪松竹座で上演された作品です。牙次郎役は、2014年には巳之助でしたが、2019年も今回も菊之助です。 あらすじ 見どころ ★牙次郎のピュア精神 ★菊之助の牙次郎に思う ★人情味のある獅童正太郎 ★みぐるみ三次の憂鬱 あらすじ 牙次郎は、何をやってもドジだけれど心はとてもピュア。そしてピュアであるが故に正しいことは正しい、好きなものは好きと言える人。 幼馴染の牙次郎と正太郎。何年ぶりかで再会した二人は、喜んで抱き合ってしまうけれど、正太郎の現在のお仕事はスリ。ついつい仕事の癖がでてしまい、牙次郎の財布を掏ってしまう。。。 俺ってなんてひでえ奴…
初夏の新派祭に行って来た♪ 会場は三越劇場。雰囲気があっていいんですよねえ、ここ。ここは楽屋も狭いため、コロナ禍では全く使えず、もうこのまま三越劇場は使えなくなるのでは?なんて噂も聞いたことがあったけれど、また芝居が見られるようになってよかったよかった。 会場は大入りで、それもうれしかったな。 『蛍』 現代ではあまりなさそうなシチュエーションの話だけれど、新派の芝居らしい昭和初期の風情を楽しんだ。 とき役の河合雪之丞がますます美しい。セリフ回しなどに玉三郎の影響を多分に感じて、ここちよかった。たくさん教えられてきたのだろう。色気たっぷり、情感がこもる。 興味深かったのは、パンフレットにあった雪…
私は常々「歌舞伎はある程度予習しておいた方がいい」と言っているのですが、それは何も「原作を読んでおけ」とか「解釈をしておけ」とか「本は3冊読んでおけ」とか言っているわけではないのです。 今度見るのが、たとえば昼の部であれば、何をやるのか。 (1)それは昼の部全部を使って一つのお話をするのか(通し) (2)それとも、長いお話の中の一部分(見取り)と、別の長いお話の一部分と、まったく関係ない踊りなのか (3)長いお話の一部分であるなら、どの部分なのか くらいはわかっておいた方がいいよ。ということなんです。どうすればよいかといえば、当日チラシの裏を読むだけでもよいですよ! 通常の演劇であれば、当然一…
劇中口上 劇中口上というのは、襲名や初舞台の口上を、劇中に突然やること。劇の流れを完全にぶった切ることになるので、賛否はあります。(私は、キターって感じがするのでそんなに嫌いではありません) しかし、今回は夜の部の『山姥』はともかく、『妹背山』という芝居の緊張の中でやるのはいかがなものかなあと思っていましたが、特に世界観が壊れたという感じはしませんでした(私はね。賛否両論はあります)。 というのは、ちょうどお三輪ちゃんが御殿にはいって、ウロウロ迷って豆腐買いのおむらさんに、求女の居場所を聞くところがあるのですが、そこはちょっとしたチャリ場(笑わせ所)なんです。 求女の居場所を聞こうとしたのです…
妹背山婦女庭訓。とても長いお話です。今回は「三笠山御殿」の中でも姫もどりからのカットバージョンでした。 あらすじ いじめ官女 登場人物 曽我入鹿をやっつけるために必要なアイテムとは なんで鱶七はいきなりお三輪ちゃんを殺したの? 観劇感想 「三笠山御殿」の、詳しくはこちら。 munakatayoko.hatenablog.com 新・時蔵さんが『妹背山婦女庭訓』について語ったインタビューの中で、「不思議の国のアリスのように、異次元の世界に入り込んだお三輪」という表現をされていて、あ!それはすごくわかりやすいなと思いました。 なので、こんな風にあらすじを書いてみました。 あらすじ 恋しい彼 求女さ…
6月は、初代萬壽のお披露目、6代目中村時蔵、5代目中村梅枝の襲名興行と、小川陽喜改め中村陽喜と小川夏幹改め中村夏幹の初舞台があり、とても華やかで浮き立つような歌舞伎座です。その襲名興行・初舞台興行を彩るのが祝幕。 初舞台や襲名興行では新しい祝い幕が披露されてとても心がウキウキしますね。 やっと。まずは夜の部に行ってきました。 いつもの幕とは違う祝幕が披露されます。まずは初代萬壽、6代目中村時蔵、5代目中村梅枝の祝幕「紅白滝図」です。描いたのは日本画家の千住博氏。萬壽さんの小さい時からのお友達だそうです。 natalie.mu ナタリーの記事によれば、 千住氏は、祝幕の制作にあたり 「品格があっ…
めでたい6月が明けました。何がめでたいといって、中村時蔵一家の3代襲名があるからです。正確に言うと、萬壽は新しいお名前なので襲名ではないけれど、とにかくめでたいのだ。 中村時蔵改め萬壽、中村梅枝改め6代目中村時蔵 初舞台5代目中村梅枝 そして、初舞台中村陽喜、中村夏幹 まだちょっと新しい名前には慣れなくて、梅枝が時蔵?大晴クンが梅枝?えー!という感じですが、不思議とほどなくその名前にふさわしい器になっていくのですよねえ。 ではご紹介してきましょう。 昼の部 上州土産百両首(じょうしゅうみやげひゃくりょうくび) 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)~時鳥花有里(ほととぎすはなあるさと) 妹背山婦…
本日、歌舞伎座の6月の初日です。おめでとうございます! つつがなく千穐楽まで公演が整いますように。 そして8月納涼歌舞伎の演目が発表されました。 詳しい演目紹介は後ほど書きますが、まずはこちらを。 8月の歌舞伎座は、例年3部制。18世勘三郎の声掛けで、初心者でも夏休みのお子さんでも親しみやすいような演目が組まれるようになりました。 ですので、みなさんもどうぞ納涼歌舞伎、楽しんでみてはいかがでしょう。 この中で私が観たことがあるのは『髪結新三』だけなのですが。 munakatayoko.hatenablog.com 新緑の季節に観たいですけれどねえ。カツオの美味しい時期に(;'∀') 真夏では、…
今月は、特に後半、仕事が忙しく、どうやらこうやら月末を迎えたがまだ終わらない。前半にかためて一応歌舞伎座昼の部、夜の部、文楽、能、最後にひょいっと落語には行ったが、感想はあまり書けていない。来月はもう少し余裕があるといいな。色々とニュースもあった。W菊五郎襲名の記者会見の様子などもう少しちゃんと書きたかった。歌舞伎役者さんは忙しい。 千穐楽から初日までの間が数日しかないので、その間に結婚式やら移動やら。 明日が博多座の初日とかで、昨日は舟乗り込みの華やかな写真、浴衣姿の歌舞伎役者さんたちの晴れやかな笑顔がX上にあふれた。私も恩恵にあずかる。團十郎さんは大阪で「にらみ」。米吉さんの結婚式も昨日、…
今日は、東京証券会館ホールに行ってきました。 私の好きな五街道雲助一門の「師弟四景」を聞くためです。 「師弟四景」は第9回とのことですが、私は初めてでした。 うーんとうなるほどどれも面白かった。 五街道雲助、隅田川馬石、桃月庵白酒、蜃気楼龍玉、全員好きですね。 何と前座の次のしょっぱなが雲助師匠。どうせ最後だろうなんて、のんびり最後に来た人は、雲助師匠のを聞きそこないますね。 雲助 早々と出てきて「家見舞」で、軽く場内を爆笑させる。 馬石 「居残り佐平次」調子のいい佐平次を小気味よく。 仲入り後 白酒 「替わり目」 これがもう、すみません。私にとってはツボで。亡くなった父を彷彿とさせるもんで、…
おめでとうございます! 本日発表になったうれしいニュース! 来年5月菊之助が #8代目菊五郎襲名。 #丑之助 が #6代目菊之助襲名。 現菊五郎である、通称親父様は、いったい何という名前になるのかと思ったら、 そのままだそうです。 なんだかさっすが親父様という感じ。 「いいじゃねえか。このままで」といったかどうかは知りませんけれど、なんだか親父様らしいなあと思ってしまいました。 【追記】 「52年間名乗り今更変える気はない。菊五郎のまま歌舞伎人生の幕を閉じたい」と語ったそうです。 www.oricon.co.jp つまり、7代目と8代目が同時に存在することに。 とてもめでたいですね。 会見のと…
20日より休演をしていた中村歌六、千穐楽に復帰されました。よかったです。 歌舞伎の世界には、「3日御定法」というおきてがあります。 休演になったときには、1日たって休演の理由がなくなったとしても(たとえば熱が下がったとか)3日間は代役に役を譲り、出られないというものです。 代役をしている人は、3日間は絶対にそのお役を勤めます。 歌六の場合、20日より休演でしたので、22日までは絶対に代役の芝のぶ(『四千両』では彌十郎が代役となりました)が八汐を演じるとわかっていました。 私は今月は忙しくて初日以来歌舞伎座に行けなかったのですが、22日は何と取材先が歌舞伎座の裏というありがたいお引き合わせ。しか…
本日、NHKEテレ「古典芸能への招待」で今年2月に上演された「籠釣瓶花街酔醒」が放映されます!9:00~11:00 munakatayoko.hatenablog.com ドラマとしてもよくできていますし、今回の中村屋の籠釣瓶がまたよかったのですよねえ。狂気に満ちた勘九郎の次郎左衛門、今をときめく女方の七之助が八ツ橋。 仁左衛門の栄之丞という夢のタッグ。これは2度とないかもー。 歌六と時蔵も出てるう~。 そして、花魁道中で最初にでてくる七越が今話題の芝のぶです。 美しさに酔ってください。狂気に震えてください。鯔背な姿に唸ってください。
本日は、一幕見ツアーを開催しました!天気予報は雨とのことでしたが、なんとか降らずにいてくれてありがたや。長靴と長傘という重装備もうれしい無駄となりました。 今月は『毛抜』の一幕見が一番人気。人気作品を選んでしまうと前日のチケットをゲストさんの分も私が買うので、めっちゃ緊張します。ネットでは昨日の時点で完売でしたが、今日朝の時点では当日券ありました。けれど早々に売り切れたようです。 ▲朝10時半 今日は、10時半に集合でしたのでちょうど歌舞伎座開場の時間とぶつかり、人の多さにゲストさんも目を白黒させて驚いていました。ほんと、すごい人ですよね、でもコロナのときはこれがなくて、とても寂しかったんです…
團菊祭も佳境に入っていますが、心配なニュースが飛び込んできました。 歌六さん体調不良により休演とのこと。 大した事ないといいのですが、やはり年齢もあり、若い人とは回復力も違うので心配です。 先月は『夏祭』で三婦を熱演。今月は『伽羅先代萩』で八汐。来月は来月で時蔵襲名で昼の部二役、夜の部一役と大活躍の予定。 くれぐれもお大事になさってください! そして今月八汐の代役が、な、なんと!芝のぶとの発表があり、本日の歌舞伎座では場内がざわついたとか! すでにその実力は折り紙付きですが、一般家庭、研修生の出身でこの大役はちょっと驚きです!けれども、急な抜擢にも期待に応え、本日素晴らしい出来だったようで、S…
携帯が鳴る。芝居の途中で携帯が鳴る。 それはもう何度も事前にスタッフが言ってもだめ。 観客も現実に引き戻されちゃうし、なにより生の舞台では演者の集中力もぷっつり切れる。だから何としても携帯は事前に電源オフにするべきというのは、だれしも口を酸っぱくして言っているのだけれど。 鳴る。それでも鳴る。歌舞伎座でも、電源を切らずにバッグにしまう方をよく見かけます。 「どうやらお年寄りは電源の切り方を知らないらしい」とか「パスワードを聞かれると自分でパスワードがわからないらしい」とかいう情報は知っていたのだけれど、なんとそれが可視化されたという記事を見ました。 それはこちら。 https://mugepl…
今日は、幕見で「毛抜」を観てきました。 20日に一幕見ツアーをしますので、その下見です。 チケットは昨日のうち取っておきましたが、12時過ぎに現地に行ってみると当日の自由席チケットはすでに売り切れでした。でもネットではまだ2席ほどありましたよ。 本日の12時ころの状況はこちら。 しかし、『毛抜』人気ですね♪ 4階に上がってみると、外国人がいつもに増して多い感じ。前に座っていた外国人の3人連れは、始まる前からワクワクが止まらないといった雰囲気でした。でもイヤホンガイドもなくオペラグラスもなく、どれほど分かったのかなあ?楽しんでもらえたらいいけれど。鳴り物が鳴ると、足で拍子をとっていたので、音楽は…