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月の爪痕 http://kurenai75.blog11.fc2.com/

「月の爪痕」は紅(くれない)が書いたオリジナルBL小説を掲載しているブログです。

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2022/05/07

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  • Calling Section3-2

    「・・・は?お前・・・、何を言ってるんだ」 と、相馬は言った。 電話の向こうからは、嗚咽のような、微かな声がしている。「人を・・・殺した?お前が?・・・誰を?」 思わず訊いてから、相馬ははっとして寝室のドアを振り返る。 そこにはもう、薫の姿はなかった。 何れにせよ、落ち着かなくてはならない ―――― 相馬は自分に言い聞かせ、短く強く頭を左右に振った。 身体や思考のそこここに漂う、つい先ほどまで薫と交わ...

  • Calling Section3-1

    小さな音と共に目の前に置かれた皿を、相馬はまじまじと見下ろした。 金色に縁取られた美しい皿の上には小さくサラダが盛られ、その横には何だかよく分からない豆の小山とアスパラガスのバターソテーが数本横たわっている。 その手前に、不自然に膨らんだ鶏肉が鎮座していた。 同じ内容の皿を自分の前にも置き、テーブルを挟んで座った薫はまず皿の脇に置かれたスプーンを手に取り、豆の小山をひとすくいして、口に運んだ。 ...

  • Calling Section2-26

    短い眠りから目覚めたとき、相馬は広いベッドにひとりだった。 サイドテーブルに置かれた陶器製の時計の短針は、11の近くを指し示している。 相馬は身体を起こしてベッド脇に落ちていたズボンを履き、ベッドの足元に引っ掛かるようになっていたシャツを羽織りながら寝室を出る。 上がってきた階段の向こう、寝室とは逆側の廊下の突き当たりの部屋のドアが半分開いているのが見えた。 とりあえずそちらへ歩いて行って覗き込ん...

  • Calling Section2-25

    唇が重ねられた次の瞬間、相馬は一歩前に出た。 同時に薫も前に出たので、2人の身体がぶつかり合うようになる。 互いの両腕が相手の身体に回り、這い上がっていった相馬の右手が、薫の後ろ髪をきつく掴んだ。 キスはすぐに激しさを増し、唇を交わしながら互いの身体を弄る手指は加速度的に荒々しくなり、もどかしげな相馬の手は乱暴めいたやり方で薫のジーンズからシャツを引き出そうとしていた。 理不尽な力が加えられたシ...

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