chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • 消費をやめるための整理

    なかでもボードリヤールが注目するのは労働である。現在では労働までもが消費の対象になっている。どういうことかと言うと、労働はいまや、忙しさという価値を消費する行為になっているというのだ。「一日に一五時間も働くことが自分の義務だと考えている社長や重役たちのわざとらしい「忙しさ」がいい例である」。 労働が消費されるようになると、今度は労働外の時間、つまり余暇も消費の対象となる。自分が余暇においてまっとうな意味や観念を消費していることを示さなければならないのである。「自分は生産的労働に拘束されてなんかないぞ。」「余暇を自由にできるのだぞ」。そういった証拠を提示することを誰もが催促されている。 余暇はい…

  • 「へん=非常識」を排除しようとする癖が苦しみをもたらしてしまう

    「へんじゃない」は「自分はへんじゃない」という理由だけで、「へん」という「もう一つ別の立場」を公然と排除してしまう。その結果、「へんじゃない=自分=正しい」の一つだけになって、自分を検討するために存在するはずの批判的な視点をなくしてしまうのである。 それはつまり、「自己批判」という名の客観性が確保できなくなるということで、だからこそ多数派は、たやすく硬直に傾いてしまう。傾いて、そのままズルズルと立て直しができなくなる。 「へんじゃない」の多数派を代表するものは「常識」だが、「常識」というものは、自分がひっくり返されることがあるなどとは、夢にも思わないものである。しかし、その「常識」だって、いつ…

  • 日常を整えるための大前提|自分は大事

    大前提 日常を整え、日常を安定させるためには、大前提として「自分は大事」ということに気がつく必要がある。 日常的に不安や苦しみが多い人は、自分で自分のことを粗末に扱っている傾向が強いのだけれど、自分というのは一生付き合っていくもので、離れたくても離れられないもので、だからこそ誰よりも身近な存在であるがゆえに誰よりも大事にしていく必要がある。 仮に自分よりも大事な人がいる、自分よりも大事なことがある、と思っていたとしても、その人やそのことを大事にするために、まずは自分を大事にして整えていないと自分以外のものを大事にすることはできない。 そして、自分を大事にするために何か特別なことをする必要はない…

  • エガチャンネル対策でも考えるか

    最近スマホを見る時間が増えてきている。 そしてその原因ははっきりしていて、それは江頭2:50さんの「エガチャンネル」にはまりつつあるからだ。 とんでもない中毒性だ。 自分にとって何か楽しいことやおもしろいことがある時、それを非生産的だからといって禁欲に走るのはよくない。 だからといって、欲の赴くままに際限なく貪ることもよくない。 欲との付き合い方はゼロでもないし、無限でもない。 自分にとってちょうどいい頻度や時間内で付き合う必要がある。 他の基本的な生活(睡眠や食事や運動や仕事)を阻害しない程度の頻度や時間や量に調整した上で付き合う必要がある。 欲にはきちんと向き合って、きちんと満たすことによ…

  • 何かを欲しいと思った時に想像していること

    消費者の側に欲しい物があって、それを生産者が供給するなどというのはまったくの事実誤認である。 たとえば数年前まで問題なく使っていたパソコンとそのソフト。なぜそれをいまも使うことができないのか? ソフト会社が「こんどのバージョンにはこんな機能がついてますよ」「すばらしいでしょ」「欲しいでしょ」と言っているにすぎない。利用者の欲望を作り出しているにすぎない。 ガルブレイスが言うように、現代社会の生産過程は、「生産によって充足されるべき欲望をつくり出す」。そして新しいソフトには高機能のパソコンが必要になる。そうしてまだまだ使えるパソコンが毎日、山のように捨てられる。この構造はほとんどの産業に見出され…

  • 姪っ子と遊んで学んだこと

    ここ数日は実家に戻り、姪っ子たちと朝から晩まで遊び散らしていたのだけれど、とてもいい時間を過ごすことができた。 子供を見ていると、面白い。 子供は事あるごとに、私はこんなことができる、あんなことができる、私のほうが早い、私のほうが強い、私のほうが面白い、みたいな感じのニュアンス的な雰囲気で、とにかく私に競争なり勝負を仕掛けてきて「私はこんなに価値があるんだ」ということをアッピールしてくる。 それが子供なりの存在証明なのだろう。 そして、テレビの中の別の子を見て褒めていると、「あちしもできるぽよ」とか「あんなの簡単ぽよ」と人に対抗しようとするし、なかなか人の価値を認めようとしない。 もちろん子供…

  • お金に余裕ができにくのはなぜなのか

    お金に余裕ができにくい理由 使わないものにお金を使っている 使っていないものは捨てる 捨てたくなければ使う 記号や観念や意味といった漠然としたものにお金を使っている まとめ 浪費は満足をもたらす。理由は簡単だ。物を受け取ること、吸収することには限界があるからである。身体的な限界を超えて食物を食べることはできないし、一度にたくさんの服を着ることもできない。つまり、浪費はどこかで限界に達する。そしてストップする。 しかし消費はそうではない。消費は止まらない。消費には限界がない。消費は決して満足をもたらさない。 なぜか? 消費の対象が物ではないからである。 人は消費するとき、物を受け取ったり、物を吸…

  • 鬼を追い出す思考パッターン

    あの姿を見てたら、アンさんがカミングアウトできなかった気持ちが痛いほどわかった。アンさんはきっと、すごく辛かったと思う。 アンさんは苦しんでいた。自分の心と体のカイリに、それを母親に告白できない葛藤に、きっとずっと苦しんでいたのだ。繰り返される謝罪の言葉に、アンさんの救われない思いが溢れていた。 町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』 私たちの苦しみの多くは精神的な苦しみだと思うのだけれど、その苦しみというのは結局のところ自己否定にある。 例えば、同小説の「アンさん」というのは心と体がカイリしている人だ。 私たちは、「アンさんは心と体がカイリしているからアンさんは苦しんでいる」とつい考えてしまう…

  • 酒との付き合い方がようやくわかってきた

    最近、だんだんと酒との付き合い方がわかってきた。 そもそも酒というのは1滴であっても身体にとっては毒らしいので、「酒は毒物」という大前提に仁王立ちする必要がある。 でも飲む時は飲む。 「自分は今はうまい毒物を飲んでいる」という前提で飲む。 飲む時のその他のルールは、以下のとおり。 ・一人では飲まない(人付き合いのためにしか飲まない) ・飲む量は3杯まで ・それ以降は、水かお湯かお茶を飲みまくる こうすれば、私の場合、ダメージゼロではないにしても、翌日を体調不良で棒に振ることがなくなる。 1杯めのビール(これは格別のうまさの毒物)、それからもう1杯ビール、ここまでは絶対に大丈夫なのだけれど、3杯…

  • 高尾山に行ってきた。

    先日、友人と高尾山に行ってきた。 私は基本的に、温かい時期にしか登山には行かないし、登山に行く時は一人なので、今回は初めての冬の登山、誰かと一緒の登山ということになる。 高尾山は初心者でも気軽に登りやすい山で、友人と談笑しながら登るにはちょうど良い。 天気もよく、山頂からは富士山を眺めることができた。 下山後は温泉に入り、それから八王子に移動して餃子の王将でビールを飲み、ラーメン、餃子、鶏の唐揚げを食べた。 うまさが全身に染み渡り、突き抜けるようなうまさだった。 山に登り、身体は疲れ果て、ある種の飢餓状態にある中で摂取する酒とジャンクフード。 おそらくこの世には絶対的にうまいものというのはなく…

  • 結局、思考パッターン

    未成熟な人間が、この心理的な段階で、あいかわらず権力や暴力といった枠組にとらわれた心的態度を見せることがしばしば観察された。そういう人びとは、今や解放された者として、今度は自分が力と自由を意のままに、とことんためらいもなく行使していいのだと履き違えるのだ。こうした幼稚な人間にとっては、旧来の枠組の符号が変わっただけであって、マイナスがプラスになっただけ、つまり、権力、暴力、恣意、不正の客体だった彼らが、それらの主体になっただけなのだ。この人たちは、あいかわらず経験に縛られていた。 ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』 ナチスの強制収容所の被収容者の中には、解放された後に、自分たちが行なう乱暴…

  • 自分に寛容じゃないと息苦しくなるだけや

    収容所監視者だということ、あるいは逆に被収容者だということだけでは、ひとりの人間についてはなにも語ったことにはならないということだ。人間らしい善意はだれにでもあり、全体として断罪される可能性の高い集団にも、善意の人はいる。境界線は集団を超えて引かれるのだ。したがって、いっぽうは天使で、もういっぽうは悪魔だった、などという単純化はつつしむべきだ。事実はそうではなかった。 わたしたちは学ぶのだ。この世にはふたつの人間の種族がいる、いや、ふたつの種族しかいない。まともな人間とまともではない人間と、ということを。このふたつの「種族」はどこにでもいる。どんな集団にも入りこみ、紛れ込んでいる。まともな人間…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、おすかわさんをフォローしませんか?

ハンドル名
おすかわさん
ブログタイトル
おすかわ平凡日常記
フォロー
おすかわ平凡日常記

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用