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2021/08/10

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  • 読書日記1094

    読んだ本 ドニ・ベルトレ『ポール・ヴァレリー 1871-1945』法政大学出版局 (2015) イーヴリン・ウォー『回想のブライズヘッド (上) 』岩波文庫 (2009) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 ようやく『ポール・ヴァレリー』が手に入った。 注文しても「入荷できなかった」という事が2回もあった。 3回目に注文した際は、すぐに発送できると書いてあったのでまさかとは思ったが本当であった。 結局のところ、これも執行草舟氏の影響ではあるが、ヴァレリーの作品は難解なイメージが払拭できないので、ひとまず自伝を読んで執筆の背景、ヴァレリーの人間性…

  • トーマス・ベルンハルト『消去』読了

    トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 20世紀のショーペンハウアー、文学界のグレン・グールドと書かれていたので気になって読んでみたものの、この小説ばかりは少々退屈なものであった。 そして改行が一切なく、500ページ弱延々とつづく。 始終、主人公は家族や社会に対して否定的で虚無的な思想を抱いている。 共感できる部分はあったが、あまりにも最後まで虚無的であったので、ただただ絶望しきっている様子しか伝わらなかった。延々とつづく愚痴を聞いているイメージである。 ユーモアが僅かにただよっている…

  • 読書日記1093

    読んだ本 ヴァルター・ベンヤミン『ボードレール 他五篇』岩波文庫 (1994) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 ベンヤミン「カフカの作品は、互いに遠く離れた二つの焦点をもつ、ひとつの楕円である。」 この表現に美しさを感じた。 (これは単なる比喩ではなく数学的な法則に基づいている) 参考URL 【高校数学Ⅲ】「楕円の方程式(1)」 映像授業のTry IT (トライイット) 「遠く離れている」 長編『城』では主人公がいつまで経っても城にたどり着けず、ひっちゃかめっちゃか物語が展…

  • 読書日記1092

    読んだ本 池田晶子『事象そのものへ![ 新装復刊 ] 』トランスビュー (2010) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今日も『消去』に長い時間をかけ、300項まで読み終えた。 メモ "プロレタリアとは工業化以前には存在しなかった産業人間であり、機械に絶えず辱められ、その辱めから身を守ることができずに卑しめられる機械の奴隷だが(・・・)機械と会社によって人間の相当部分、いや、大部分が破壊され、否定され、耐えがたいものに変えられてしまった、と私は(・・・)考えた。" P274 ・・…

  • 読書日記1091

    読んだ本 池田晶子『考える日々 全編』毎日新聞出版 (2014) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『消去』に時間をかけ、230項まで読み進んだ。 230ページあたりでようやく主人公の年齢が明かされるという変わった小説だ。 「自由とは何か」ということを意識させられた。 つまるところ、それは気をとられないということではないだろうか。 文字通り、気を「取られる」ということは、瞬間的には肉体しかない状態を意味する。 注意散漫。 最悪の場合、事故を招きかねない。 だから気を保持すること、気…

  • 読書日記1090

    読んだ本 ファム・コン・ティエン『新しい意識』東京外国語大学出版会 (2022) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 ファム・コン・ティエンの言葉をメモした。 「理想とは大人にとっての理想である。どんな理想であれ、理想はどれも若者の爆発的な生命力を閉じ込めるための牢獄だ。」 「定義について述べることは、相関関係について述べることである。」 「意識もまた相関関係なのである。常套句となった一文、それはこうだ。…

  • 読書日記1089

    読んだ本 トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) 岡部美香/小野文生『教育学のパトス論的転回』東京大学出版会 (2021) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今日も時間をかけて『消去』をじっくり読んだ。 160項までたどりついた。ようやく1/3は読めたといったところであった。 ひとつのテーマとして、本書は精神的な生き方とは何かという、人間の精神に焦点を当てられているように感じた。 途中、ナチスについての言及があった。 主人公が忌み嫌う「日和見主義」者である主人公の両親は、政治的なことに対して深い意見を持たず、熱狂に感染…

  • 読書日記1088

    読んだ本 庄野潤三『自分の羽根』講談社学芸文庫 (2006) モーム『読書案内』岩波文庫 (2005) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『自分の羽根』の「文学を志す人々へ」を電車のなかで読んだ。 森鴎外が勤め人をしながら書き続けたことはよく知られている。 庄野潤三はこのことについて、あの鴎外でさえも睡眠時間を削って書いていたのだから、私たちはそれ以上に努力しなければならない、というようなことを語っていた。 何も言えない。正論過ぎる。 モームは「文学とは芸術である」とハッキリ書い…

  • 読書日記1087

    読んだ本 ミシェル・ドゥギー他『崇高とは何か』法政大学出版局 (2011) トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 倫理と美の違いは、前者は苦を伴うが後者は常に快であるという点にある。 合目的性を備えた美が何故人間に必ず快を与えるのか、これはよく考えれば壮大な謎である。 合目的性を意識(=自己)によって実行すること、その行動の内容が倫理となる。 人道に沿い続けることが倫理的な生き方であるが、文字通り時に人は道から外れる。 それは意識(=自己)が感情、情動に勝てない時があるからである。 …

  • 読書日記1086

    読んだ本 トーマス・ベルンハルト『新装版 消去』みすず書房 (2016) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 ジュンク堂で1時間ほど時間をかけ、この作品を読んでみようと決めた。 パラパラめくってショーペンハウアーやヘーゲルといった文字が見えたので、面白そうだと感じた。 「文学界のグレン・グールド」 「20世紀のショーペンハウアー」 このように裏には書かれている。 長い時間をかけて60ページほど読み進んだ。 「反復と間接話法を用いた独特の文体」 何を言っているか分からなかったが「反復」のことは読んでいて気づいた。 文学の面白さを教えてくれた叔父、し…

  • 執行草舟『草舟言行録Ⅱ: 人間の運命』実業之日本社 (2023) 読了

    執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 『日本の美学』のなかで「分からぬがよろしい」という言葉を記憶にとどめたが、どうしても読書をして何かを掴みたいと考えている自分がいたことを、本書を読んで痛感した。 好奇心がある以上「分かりたい」と思うのは当然ではあるが、それが「得をしたい」と心の深いところで思っているから生まれる考えであると執行草舟氏は語る。 若いうちは自分もそうであり、それは悪くないとも語られた。 ふり返れば、このブログで1085回書いた読書日記の99.9パーセントは「分かりたい」…

  • 読書日記1085

    読んだ本 執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) ウィリアム・モリス『社会・芸術論集Ⅰ : 小さな芸術』月曜社 (2022) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日記 ロゴスの池田晶子。 パッションの岡本太郎。 ご勝手ながら、「パトスの執行草舟」と思うようになった。(悪い意味ではなく) 『教育学のパトス論的転回』によれば、パトスの意味は非常に多様であるが、合理性や有用性といった、近代以降の社会思想と対を成す「価値合理性」や「伝統主義」といったものが当てはまるとされる。 『脱人間論』にパトス的思想がちりばめられている。 naina…

  • 読書日記1084

    読んだ本 岡部美香/小野文生『教育学のパトス論的転回』東京大学出版会 (2021) 執行草舟『草舟言行録Ⅱ:人間の運命』実業之日本社 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 理性の力を信じて突き進んだ啓蒙主義はアウシュヴィッツによって野蛮化した。 本書によれば、マックス・ウェーバーはその未来を予測していたとされる。 "官僚制、技術的合理性の支配は、この深刻な危機に対応するためにますます強化されるが、それがかえって官僚制・技術的合理性に拠るシステムの機能不全を増幅させる。ポストモダン啓蒙は、官僚制・技術的合理性の蔓延と無力化として現出する…

  • 読書日記1083

    読んだ本 池田晶子『死とは何か:さて死んだのは誰なのか』講談社(2009) 池田晶子『考える日々 全編』毎日新聞出版 (2014) モンテーニュ『エセーⅢ:社会と世界』中公クラシックス (2003) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 池田晶子の「言葉は言葉以外の目的を持たない」という言葉についてしばらく考えた。 つづいて、言葉としてしか存在しないものについても彼女の本を読みながら考えさせられた。 それは物質に還元できない指示物である。 死。国。大学。 これらの言葉はどこに在るか。 死は存在しない。 存在するのであれば物資に還元されなければなら…

  • 読書日記1082

    読んだ本 池田晶子『考える日々 全編』毎日新聞出版 (2014) 丸山俊一『結論は出さなくていい』光文社新書 (2017) 米山優『アラン『定義集』講義』幻戯書房(2018) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 いろいろと考える一日であった。 まずハイデガーの「情報とは命令である」という命題について考えてみた。 昨日、楠木建『室内生活:スローで過剰な読書論』を軽く立ち読みしているときに「読書の価値は事後性にある。すぐに役に立つ情報など大して役に立たない」といったことが書かれていたことと関連しているように思われたからである。 ブログも似たようなも…

  • 読書日記1081

    読んだ本 ニコラ・ブリオー『ラディカント:グローバリゼーションの美学に向けて』フィルムアート社 (2022) 上野成利/高幣秀知/細身和之『『啓蒙の弁証法』を読む』岩波書店 (2023) サミュエル・テイラー・コウルリッジ『文学的自叙伝:文学者としての我が人生と意見の伝記的素描』法政大学出版局 (2013) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーメモ コウルリッジ「無価値なものが賞賛されることは、熱心な人にしてみれば、価値あるものから賞賛が強奪されたように感じられるものです」 シミュラークル・・・記号内容(シニフィエ)なき記号表現(シニフィアン) 神話・…

  • 読書日記1080

    読んだ本 岸間卓蔵『救済の文学』田畑書店 (2019) サミュエル・テイラー・コウルリッジ『文学的自叙伝:文学者としての我が人生と意見の伝記的素描』法政大学出版局 (2013) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 昨日読み終わった『ホモ・デウス』の内容は、主知主義(意志よりも知性に優位を置く立場)寄りであったと思う。 これは「理性=知性」に対する過剰な期待でもある。 啓蒙主義は結果的に第二次世界大戦を招き野蛮状態を生み出した。 今こそ『啓蒙の弁証法』を再読すべきかもしれない。 人間が中心というのは、これは地球が中心と考えた天動説の発想に近い。 …

  • ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 下:テクノロジーとサピエンスの未来』河出文庫 (2022) 読了

    ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 下:テクノロジーとサピエンスの未来』河出文庫 (2022) つづきを読み終えた。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 250項から最後までの内容を軽くまとめ、最後に『ホモ・デウス…

  • 読書日記1079

    読んだ本 ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 下:テクノロジーとサピエンスの未来』河出文庫 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 250項まで読み進んだ。 読み進めば読み進むほど、次第にディストピアな未来が見えてくるようであまり良い気分にはなれなかった。 ハラリ氏は、自由意志問題はまだ結論はついていないとしたが(上巻)、下巻では自由意志はほぼ無いという見方で未来が描かれた。 ハラリ氏は本書について、重視しているのは未来予測が当たるかどうかの精度ではなく、人…

  • 読書日記1078

    読んだ本 ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 下:テクノロジーとサピエンスの未来』河出文庫 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com 合田正人『フラグメンテ』法政大学出版局 (2015) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『ホモ・デウス』もいよいよ終盤にさしかかってきた。 今日は100項まで読み進めたので折り返し点を過ぎたあたりである。 上巻の終盤からは、人間のつくりだす虚構が21世紀でも歴史的に重要な位置を占めるという話でまとまった。 ・・・ 下巻の序盤の内容は、世界的な権威が宗教から科学に…

  • ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 上:テクノロジーとサピエンスの未来』河出文庫 (2022) 読了

    ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス 上』河出文庫 (2022) つづきを読み終えた。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 感想 まだ全体としては半分しか読めていないので、今日読んだ内容を軽くまとめ、最後に振り返りを行いたい。 ・・・ 230項よりあとは貨幣、文字などによってもたらされた「虚構」の力、そして今後の科学と宗教の在り方について語られた。 自明であるがお札自体には全く価値がなく…

  • 読書日記1077

    読んだ本 ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』河出文庫 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』岩波文庫 (2004) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『ホモ・デウス 上』は230項弱まで進んだ。 本書の内容は厳密には地続きとなってはおらず、断片的な未来予測が語られていく印象だ。 今日は家畜化された動物への倫理的問いかけから、心の話に関する考察を読んだ。 読んでいて思うのは、動物には意識があるか、ないかという二元的な物の見方に対する疑問であった。 なぜグラデー…

  • 読書日記1076

    読んだ本 ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』河出文庫 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 180項まで読み進めた。 ハラリ氏は「飢饉」「疫病」「戦争」が減少したあとに、なにかが取って代わると述べ、「老化」「幸福」「神」の三つを挙げた。 不老不死、快楽は人間の根源的な欲望の対象であり、これを享受した暁には「神=ホモ・デウス」となるという、人間中心主義のような未来像の輪郭をハラリ氏は語った。 "人間は健康と幸福と力を追求しながら、自らの機能をまず一つ、次に…

  • 読書日記1075

    読んだ本 ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』河出文庫 (2022) 大澤真幸『新世紀のコミュニズムへ』NHK出版新書 (2021) 佐々木中『踊れわれわれの夜を、そして世界に朝を迎えよ』河出書房新社 (2013) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー日記 『新世紀のコミュニズムへ』を読み終えた。 内容は高度であり、全体をまとめるには力不足であることを痛感。 本書に書かれているのは、20世紀の考えとしては民主主義と資本主義が車輪のような関係にあり、それが資本主義の定石であるというのが通説であった。しかし中国が経済的に大きく成長しその定石を崩してしまった…

  • 読書日記1074

    読んだ本 仲正昌樹『「みんな」のバカ!:無責任になる構造』光文社新書 (2004) 鈴木直『アディクションと金融資本主義の精神』みすず書房 (2023) 大澤真幸『新世紀のコミュニズムへ』NHK出版新書 (2021) 大澤真幸『不可能性の時代』岩波新書 (2008) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『新世紀のコミュニズムへ』を読み進めると「脱成長派vs成長派」について書かれていた。 前者の論客はマルクスの研究者、斎藤幸平氏である。 後者は、例えば学者ではないが堀江貴…

  • 読書日記1073

    読んだ本 大澤真幸『不可能性の時代』岩波新書 (2008) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 180ページほど読み進めた。 本書のタイトルの一部である「不可能性」の意味が少しずつ分かってきた。 今日は「正義の不可能性」と「計算の不可能性」について語られた。 大澤氏は「リスク」と「危険」の違いを強調した。 「選択・決定」がなければリスクではない、と説明された。 本書によれば、リスクの語源はイタリア語の「risicare(=勇気をもって試みる)」であるとされる。 リスクと…

  • 読書日記1072

    読んだ本 大澤真幸『不可能性の時代』岩波新書 (2008) 大澤真幸『新世紀のコミュニズムへ』NHK出版新書 (2021) ヴァージニア・ウルフ『新装版 ある作家の日記』みすず書房 (2020) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『不可能性の時代』と『新世紀のコミュニズムへ』は両方とも100項までたどり着いた。 『不可能性の時代』はとっつきにくく、初めて読んだ日はさっぱり理解できなかったが読みつづけることで部分的に大澤氏の言いたいことが見えてきた。 大澤氏は戦後、日本社会は「理想の時代」から「虚構の時代」へとシフトしていったことを様々な殺人事件…

  • 読書日記1071

    読んだ本 大澤真幸『新世紀のコミュニズムへ』NHK出版新書 (2021) 鈴木直『アディクションと金融資本主義の精神』みすず書房 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ: 人新世⇒人類が自然の生態系に影響を与えるようになった時代のことをさす ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 『不可能性の時代』が読みづらかったのでこちらを先に読むことにした。ひとまず90ページほど読み進めた。 パンデミックでは人と人との接触を避け「みんなから避けよ」という規範が機能した。 大澤氏の問題意識は、本来危機の…

  • 読書日記1070

    読んだ本 エドマンド・バーク『崇高と美の観念の起源』みすず書房 (1999) 大澤真幸『不可能性の時代』岩波新書 (2008) 鈴木直『アディクションと金融資本主義の精神』みすず書房 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 今年中にはなんとか、ひとつの小説を応募したいと思った。 とりあえず読書に関しては、今日は読みたいものをとにかく読んでいこうと心の声が言っていた。 バークは「人の心は差異よりも類似を見出すほうが敏速であるうえ満足もする」と述べた。 これは共感できた。 物事をアナロジー(並行関係)で考えるのは人間の特徴である。 自分は2…

  • 読書日記1069

    読んだ本 ジョン・デューイ『公衆とその諸問題:現代政治の基礎』ちくま学芸文庫 (2014) 佐々木中『切りとれ、あの祈る手を:<本>と<革命>をめぐる五つの夜話』河出書房新社 (2010) 米山優『アラン『定義集』講義』幻戯書房(2018) 鈴木直『アディクションと金融資本主義の精神』みすず書房 (2023) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 うろ覚えではあるが、1,2年前に落合陽一氏の番組を観たときに「哲学的な議論はいつまで経っても終わらないので、結局テクノロジー…

  • 読書日記1068

    読んだ本 フェルナンド・バエス『書物の破壊の世界史:シュメールの粘土板からデジタル時代まで』紀伊国屋書店 (2019) 小野寺健 編訳『フォースター評論集』岩波文庫 (1996) 仲正昌樹『ヴォルター・ベンヤミン:「危機」の時代の思想家を読む』作品社 (2011) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 昨日の本を読み進めようと思ったところ、鞄に入れ忘れてしまったので別の本を読むことにした。 最近は再びノンフィクションに興味を持つようになってきた。 ノンフィクションは小難し…

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