うつ病は「見えない病気」だからこその治療と理解の難しさがあります。うつ病を克服した私の経験をもとにサイトを立ち上げましたので少しでも多くの方に読んで頂けたら幸いです。
病気は、主治医に症状をどこまできちんと伝えられるかで、薬の処方などの治療方針が変わってきます。 医師が自分の症状をどこまで理解してくれているかによって、傷病手当金や障害年金申請における医師記入書類の内容も、変わってくる可能性がありますね。 どんな病気でも言えることですが、うつ病に関しては特に「患者がいかに自分の症状を正しく医師に伝えられるか」が、とても大切になってきます。 何故なら、うつ病は患者による症状の自己申告があって初めて、その程度がわかるからです。実際には症状が重く患者本人は辛いのに、医師にそれが伝わらなければ、適切な処方の妨げになります。 また、症状が医師に伝わらなければ、医師も患者…
医師と患者の間には、意識せずとも自然に上下関係が生まれています。 自分はそうではない!と断言できる人が、一体どれくらいいるでしょうか? 医師の中には「医学という専門知識を使って病気を治療している」うえに、「先生」と呼ばれるわけですから、いつの間にか「治してあげている」 という感覚を持つ人も決して少なくありません。 患者は、医学というものに対して基本的に素人であり、医師はその道のプロであるわけですから、自ずと精神的な上下関係が出来上がってきます。 「先生」と名前の付く職業が、相手に対して圧倒的優位に立っている場合が多いのも、そのせいでしょうね。 このことに気付かず「先生」として上からものを見る医…
うつ病は、脳内物質セロトニンが減少し機能低下することで起こると言われています。このセロトニンは、意欲や元気を伝達する物質なのですが、では何故セロトニンが減少してしまうのでしょうか。 その原因が、過度のストレスだとされています。 ストレスのもとになるものはいろいろで、人間関係や仕事、子育て、引越しやお産などに起因するケースが目立ちます。 さて一旦うつ病を発症すると、投薬治療を柱にして回復を目指すわけですが、本当にうつ病を完治させるには、根本的な原因が解決されなければいけません。それが、先ほど述べたような「ストレスの原因になるもの」となるわけです。 あなたの場合のストレス因は、何にあったでしょうか…
うつ病は、自分と医師の関係だけでは、治すことは難しいのではないかと思います。というのも、多くの場合、うつ病の背景には患者が抱える複雑な人間関係があったり、仕事の重責があったりと、医師とは別のところで起きている個人的な問題が発端となっている場合がほとんどだからです。 産後うつ病や冬季うつ病などの特定のケースでも同じことが言えます。産後は心も身体もエネルギーを使い果たすほどに大変なものですし、冬季うつ病にしても冬季間は本人にとっては耐え難い苦しみの生活を送ることになるからです。 そこで欠かせないのが、身近な協力者や理解者の存在です。もうこの存在なくして回復はあり得ない、と言ってしまっても良いと私は…
うつ病に限らず、どんな病気でも同じことが言えますが、今抱えている病気を克服して社会復帰を目指したいのであれば、まずはご自身でその病気の正体をよく知っておくことです。 患者というのはどうしても、病気については専門科である医師に全て委ねれば良いと考えてしまいがちです。私自身だってやはり同じでした。しかし、自分の心や身体の異変を、いくら専門科だからと言って他人に全て委ねてしまって良いものかと、私は今では違う考えを持っています。 例えばうつ病の場合、大まかなことはネットで調べればいくらでも情報を得られるので、ある程度の知識をつけることは可能かと思われます。「うつ病は心の風邪」「ストレスが原因」「脳内物…
あなたがうつ病と診断されて以来、自分に処方された薬の薬効を調べてみたことはありますか?実は、私たちの抱える抑うつ症状は、医師の処方した薬の服用から慢性化している可能性があるのです。 精神科では、抑うつ症状に対して、抗うつ薬だけではなく抗不安薬・抗精神病薬・抗パーキンソン薬というものが使われることがあります。初期の段階でいきなり抗精神病薬や抗パーキンソン薬が使われることはあまりないようですが、抑うつ症状が進行するにつれ、それを改善するためにという名目で、これらの薬が処方されたりします。 基本的には、そういう処方をするのが精神科における「常識」なのですが、実はこの「常識」が、私たちの抑うつ症状の改…
私がかつて通っていた病院で、医師に「カウンセリングを受けたい」と言ったことがありました。投薬治療だけでは何ともし難い〝こころ〟の部分を、少しでもほぐしてラクになりたかったからです。ところが医師は「うーん…こうやって話しているのも〝カウンセリング〟なんですがね。」と言いました。どうやら、お互いの描くカウンセリング像は異なっていたようです。 この医師が「こうやって話しているのもカウンセリングだ」と言ったのには意味があります。私がいろいろと情報を調べてみて知りましたが、医師は「患者の話を聞くのがカウンセリング」と習うようです。恐らく、医師として適切な治療法を見つけ出すために患者の様子を聞く、これをカ…
前ページでも触れましたが、うつ病は他の内科系・外科系などの病気と違って、他人にはその症状がなかなか伝わりにくいという特徴があります。これは精神科の病気一般において言えることです。 つまり、医師にとっても、患者の病気を診断する材料は患者からの「自己申告」と診断時の本人の様子のみであるため、客観的な判断材料に欠けているとも言えます。 もちろん、精神科学会の基準や学者の理論などによって、一応の目安は立てられていますが、基本的にうつ病という病気の原因や発生のメカニズムなどは、厳密にわかっているわけではないので、確実に近い診断というのは難しいのが現状なのかも知れません。 これを逆手に取って、障害年金や傷…
このページのタイトルを「医師が精神医療を熟知していない」としたのは、医師が「精神医療」という学問をよく学んでいない、という意味では決してありません。 むしろ、彼らが学んだ精神医療や薬剤の特性と、患者の病態との間に大きなズレが存在している、ということからこんなタイトルをつけました。 医師は、学生時代からちゃんと医療を学び、臨床経験を積んで、今現在現場の医師として活躍しているのですが、問題なのは精神科系という〝見えない病気〟を的確に把握し診断できるかどうかの能力なんです。 そして、把握した病気に対して有効な処方が、果たしてできているのか、ということも問題です。 例えば、次のようなことです。うつ病だ…
自分がうつ病であると知られることに抵抗を感じる人はまだ多く、声をあげて気軽に悩みを相談できる環境は残念ながらまだまだ整っていないと言えます。 カウンセリングという手段もあるのですが、お金がかかる話ですからハードルも高くなりますね。 ではどこで自分の想いや悩みを吐露するかと言うと、その行先はインターネットであることが非常に多いです。 いわゆる「質問サイト」において、自分の抱えている想いをそっと打ち明けている人が多く見られます。 それに対する回答数も多く、活発なトピックの一つだと言って良いでしょう。 特に目立つ質問傾向は、ざっくりまとめると以下のように整理できそうです。 ・障害年金など公的支援に関…
実はカウンセラー資格を保有する前から、いろいろな方々のお話を聞いたり、経験を積んでカウンセリングを行ってきた私。 ここに非常に面白いテーマがあります。 「ライフヒストリー」とか「ライフライン」と呼ばれるものですが、要するに本人の人生を振り返りながらそれを波線グラフのように表して客観視するのです。 こちらは私自身のライフヒストリーですが、グラフが落ちている時と上がっている時には何かしら共通点があることが見えてきます。 例えば私の場合、グラフが落ちている時は「非常に嫌な物事を必死に堪えている時」であるようです。 一方グラフが上がっている時は「熱中・集中できることが見つかった時」であるようです。 別…
うつ病の超初期段階では、急激な落ち込みや食欲の変化、また不眠などいろいろな症状が目立つようになります。 ところが、周囲でそれを見ている者にとっては明らかな異変であるにも関わらず、当の本人がそれを「異常」と受け入れられないケースがあります。 周囲の者がいくら「今までのあなたの様子と明らかに違うから病院へ行った方がよい」と言っても、本人が聞く耳を持たないのです。 本人にしてみれば、たまたま悪いことや大きな壁が重なって現れたために、自分はいつも以上に少々頑張っているにすぎません。 いつもよりパワーのいる「壁」だから、いつもと違う自分になるのも仕方ないのです。 ですから、まさか自分の様子が病的などとは…
経済的なことで悩んでいるうつ病者って、 結構多いんです。 うつ病になると、 ・ 気力が極端に衰えて、・ 集中力が極端に落ちて、・ 関心が持てなくなって、 ・・・といった状態に陥るため、 うつ病になって以降、仕事を止めざるを得なくなったり、 転職を繰り返すハメになるケースが非常に多いです。そうすると、収入も当然ガクンと下がりますよね。 この点に悩んでいる人は、 決してあなただけではありません。 「仕事が思うようにできない」↓「収入がひどく不安定になる」↓「それがさらに心を不安定にする」↓「とにかく収入を得なければと焦る」↓「でもうまく仕事ができない」↓・・・・・・ この無限サイクルにはまってしま…
うつ病を患うと、とにかく意欲がなくなり、ヤル気が出ず、集中力も極度に低下します。しかし内科的にはどこにも異常はありませんから、周囲は「もっと気合い入れて頑張れ」と期待し、本人もその期待に応えようと無理をします。 この「無理」が、うつ病悪化の大きな原因のひとつであると言えます。 無理をしても頑張ろうとする、というのはうつ病患者の特徴のようなものですが、その〝頑張り〟の裏には、「自分はこんなんじゃなかったはずだ」「もっとできるはずだ」という思いがあり、更に「早く元通りにならなきゃ」という強い焦りが存在します。 この「焦り」は、実は回復をさまたげるもう一つの悪因でもあるのです。 それまで社会的、家庭…
うつ病によく関連付けられているのが、自傷行為と自殺行為です。 うつ病患者の自殺は毎年3万件を超えると言われており、これは日本における自殺件数の約半分を占めているそうです。 同じく自傷行為もよく見られ、特に若い女性を中心にリストカットをする傾向が非常に高いのです。 どちらの行為も、もともと真面目で頑張り屋であったうつ病患者が、病気によって今までのように作業をこなせなくなったことを憂いて、必要以上に自責の念に駆られ、そのうち自分の存在価値までをも否定し始め、最後には「いっそ自分など消えて無くなればいい」という考えに至ることで起こります。 自分の人生には果たして意味があったのか、というような無力感や…
メランコリー型と呼ばれる一般的なうつ病では、患者は強い自責の念を持つことが非常に多いです。何事も、「自分がこうしていれば…」「自分が悪いんだ」と必要以上に自分を責める傾向が強く、最終的にはリストカットや薬の過剰服薬(OD)、最悪だと自殺というケースにも発展することがあります。 うつ病自体が、真面目な性格の人に発症しやすい病気なのですが、真面目だからこそ自責の念にかられることも多く、その役割意識から無理をして頑張ろうとしますが、それが叶わず挫折するのです。 こういった仕組みは一般の人には理解されにくいため、周囲からはもっと頑張るように言われたり、注意を受けたりすることもあります。厄介なのは、言っ…
医者と患者の関係は、どうしても「上下関係」のようになってしまいますよね。 診察時に、医者は専門知識と経験から診断を下し治療方針を決めますが、素人である患者にとってはそれに意見する術もなく、ただ医者の判断に沿うしかない、というのが通常であろうと思います。 私も、うつ病を疑って最初の病院へ行った時は、全くそんな状態でした。 診察室で、まともにこちらを見ることもなく、私の話に相槌を打つでもなく、時折り無愛想に質問を投げかけてくる。それは話を聞くという態度ではなく、あくまでも診断に必要な事項のみを聞ければ良い、といった感じでした。 私はどうも、こういう態度の医者というのは許せないタチなので、別の総合病…
「うつ病と燃え尽き症候群は同じもの?」 ・大きな目標を成し得た後のスポーツ選手・長年に渡る勤務を終えた後の定年退職者 こういう人達にたまに襲いかかるのが、「燃え尽き症候群」と呼ばれる状態です。 ある一つの目標や使命感に向けて長期間に渡って全力を注いできた人達は、ゴールに到達することでそれまでのたぎるような想いがフッと抜け出てしまうことがあります。 今までの活力に溢れた表情からは生気が消え、心のエネルギーは枯渇し、いわゆる虚脱感に襲われてしまうんですね。 うつ病という病気も、人によってはこの燃え尽き症候群と深く関わりがある、とも言われています。全く同じものとは言い切れないが、全く無関係であるとも…
強迫性障害は、「強迫観念」「強迫行為」と呼ばれる特徴を持った病気です。 「強迫観念」とは、ささいな事が異常に気になったり、~しなければならないという気持ちにいつも駆られていたり、バカバカしいとわかっているのにどうしてもある考えが振り払えない、といったような状態のことです。 例えば、 ○ちょっと汚れただけでも異常に気になる○他人が不潔に感じて仕方がない○カギをかけたか何度確かめても不安だ○自分は良い人間でなくてはならない …という考えが止まらない、というような状態です。 「強迫行為」とは、「強迫観念」から起こる行為のことで、 ○何度も手や衣類を洗い続ける○人の触ったものに触れない○カギをちゃんと…
躁鬱病とうつ病は、全く違う病気です。 どちらも「気分障害」というカテゴリに入るのですが、〔うつ病→単極性障害〕〔躁鬱病→双極性障害〕として分類されます。どちらも似たようなものだ、なんて言う医師が未だにいることにはちょっとビックリですが、症状も処方も異なる病気だということを知っておきましょう。 躁鬱病で見られる症状には、次のようなものがあります: ○異常に気分が盛り上がる○よくしゃべり、よく動く○判断力が欠如する○多少寝なくても疲れない○衝動買いやギャンブルへの熱中などが起きる○注意散漫○怒りっぽくなる○上記の症状に加え、抑うつ症状が見られる 躁鬱病では、うつ病と同じく抑うつ症状が見られますが、…
統合失調症がもともと精神分裂病と呼ばれていたことは、良く知られています。ですが、2002年に、「精神分裂病という名前では、精神的に全てが壊れているような響きがあり、差別や人格否定に当たる恐れがある」ということで、統合失調症という名前になったんです。 その原因は脳内神経物質のバランスにあると言われていますが、実はまだ明らかになっておらず、仮説の段階なんです。ですから、対症療法的なところがあるのも事実なんですよね。 さて統合失調症になると、次のような症状が出てきます: ○感情に乏しい○幻聴(悪口や脅し、誰かからの命令が聞こえるなど)○妄想的(ひどく被害者思考になったり、あり得ないことを信じたりしま…
最近、芸能人でも「自分はパニック障害だった」と告白される方がいらっしゃいますよね。芸能人が告白するケースが増えたことで、社会的な認知度も高まってきたパニック障害ですが、何が原因でどんな症状が起こるのか、そしてうつ病との関連性はあるのか、について説明します。 【症状】 「ある日突然、特別な理由もないのに急に胸がドキドキと苦しくなり、冷や汗が出て、呼吸が困難になる。」いきなりこんな症状が出ることがあります。発作は急でかなり激しいため、あまりの苦しさに「このまま死ぬのではないか」という恐怖にかられたり、救急車で病院に行くこともあります。発作は、起こってから10分以内にピークに達してからおさまりますが…
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