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2021/06/06

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  • モザンビーク内戦での象牙の密猟が牙を持たないアフリカゾウの進化を促進

    人間による収穫活動が以前よりも効率的になっていることを踏まえると、野生動物を搾取する進化上の結果に関する知見を深めることの重要性が大きくなっています。 そこで、今回紹介する論文では、1977年~1992年の間に起ったモザンビーク内戦での象牙の密猟がゴロンゴサ国立公園に生息するアフリカゾウ(Loxodonta africana)の進化に与えた影響を検討しています。 Campbell-Staton, S. C., Arnold, B. J., Gonçalves, D. G…

  • LQBTQのカップルはマイノリティストレスが低い大学構内で愛情表現を公に行うことが多い

    今回紹介する論文は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クイア/クエスチョニングの人々(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender, and Queer/Questioning,LGBTQ)のカップルにおいて、LGBTQであることのマイノリティストレスやキスやハグなどの公になる感情表現が文脈の影響を受けるかどうか検討することにありました。 調査対象とした文脈は大学のキャンパスと繁華街でした。なぜこの2つかといえば、大…

  • 同じ抗議運動の映像を視聴しても、トランプ支持者とそれ以外では捉え方が違い、虚偽知覚/記憶さえ起こる

    昨今、アメリカ人はどんどん分極化して、特に政治の分野では2分し、世界観が完全に違っているといっていいほどです。 では、アメリカ人は党派性が違えば世界観だけでなく、事実に対する見方も異なってくるのでしょうか? そこで、今回紹介する論文では、党派性が政治的事象の映像に関する視知覚や記憶、印象に与える影響を調査することを目的とした研究を実施、その結果を報告しています。 Hennessey, E., Feinberg, M.…

  • 記憶固定の初期に関わるシナプス可塑性が海馬→前帯状に移行する時間的流れ

    記憶は初めは海馬にエンコードされますが、後に皮質での固定化を受けます。 シナプス可塑性がこれらのプロセスに重要であることは分かっていますが、その正確な時空間特徴に関する知見は不足したままなのが現状です。 そこで、今回紹介する論文では記憶固定におけるシナプス可塑性の関与をその発生場所やフェイズ、機能の観点から解析して、その結果を報告しています。 Goto, A., Bota, A., Miya, K., Wang, J., Tsukam…

  • 報奨で集団凝集性を動機づけると、集団意思決定が阻害される

    今回紹介する論文では、資源を最も潤沢に与えてくれる、最もお得になるリーダーを、ヒトが見つけ、追従することができるかどうか、もしできるとしたらどのような条件下で可能なのかを、実験的に調べた研究が報告されています。 Ritter, M., Wang, M., Pritz, J., Menssen, O., & Boos, M. (2021). How collective reward structure impedes group decision making: An experimental study using the HoneyComb paradigm. P…

  • 孫の写真を見た時の祖母の脳活動(らしきもの)を調査した初の研究

    多くの社会で祖母は子供(孫)の世話人として重要な役割を果たしています。事実、祖母が投資してくれていると、孫のウェルビーイング(幸福感)が高いものです。 というわけで、今回紹介する論文は祖母の脳機能をfMRIで検討した研究をとりあげます。研究チームによれば、祖母の脳機能を調査したのは本研究が初めてとのことです。 Rilling, J. K., Gonzalez, A., & Lee, M. (2021). The neural correlates of grandmaternal car…

  • お小遣い程度の金銭報奨で新型コロナワクチン接種率が増加する

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種率の停滞は公衆衛生上の脅威となります。 新型コロナワクチンの接種率を増やすために、世界中の政府が金銭的な報奨を使うことを検討したり、実際に実施したりしています。 そこで、今回紹介する論文では金銭的報奨の支払いを保証することが新型コロナワクチンの接種に与える効果について検討し、その結果を報告した研究を取り上げます。 Campos-Mercade, P., Meier, A. …

  • 歌手は発話の模倣が上手で、体性感覚皮質での喉頭の神経表象が強い

    ヒトには、喉頭筋を精密に制御する優れた能力が備わっています。これは、脳皮質トポグラフィと神経支配のヒトに独特のパターンによるもので、これがヒト以外の霊長類と比較してヒトの方が発声制御能力が高いことの背景にあると考えられています。 そこで、今回紹介する論文では、喉頭制御関連の行動、神経機能を調査しています。また、これらの行動、神経機能と発声の熟練度との関連も検討しています。 Waters, S., Kanber…

  • 赤ちゃんの頃は音楽に触れる機会が毎日のようにある

    音楽は人間社会に普遍的に存在し、子供がいる家庭の生活にとっては際立った要素となっています。 そこで、今回紹介する論文では、乳児を育てる親945人を対象とした調査で、家庭での歌唱頻度と音声記録媒体に記録された音楽を再生する頻度について調査しています。 Yan, R., Jessani, G., Spelke, E. S., de Villiers, P., de Villiers, J., & Mehr, S. A. (2021). Across demographics and recent history, most parents s…

  • 生きがいを求める人はコストのかかる向社会的行動傾向が強い

    生きがいに関する研究は個人的ウェルビーイング(幸福感)との関係を検討したものが大半です。それで、生きがいが他者のウェルビーイングの増大とどのように関連しているのかという観点からの研究は少ないのが現状です。 そこで、今回紹介する論文の出番です。今回取り上げる論文では、生きがいを探している人は個人的ウェルビーイングが低いかもしれないが、他者のウェルビーイングのために、コストのかかる向社会的行為を実行…

  • ニッスル染色法×テンソル解析で脳の白質の軸索構造の詳細が分かる

    脳の白質の軸索の構造化の様式を解明することは、脳ネットワークの研究にとって根本的なことです。 そこで、今回紹介する論文では、~15マイクロメーターの解像度で脳の軸索の志向性を定量化可能な方法を開発しています。 Schurr, R. & Mezer, A. A. (2021). The glial framework reveals white matter fiber architecture in human and primate brains. Science , 374(6568), 762-767. DOI: 10.1126/science…

  • 環境文脈依存記憶に関する古典的な心理学実験の結果の再現に失敗

    水中で学んだことは水中で思い出しやすく、地上で学んでことは地上で思い出しやすい(Godden & Baddeley, 1975)。 この環境文脈依存記憶の実験は心理学概論などの授業でとりあげられることもあるほど、古典的なもので、本ブログ管理人である私も心理学の授業で習った記憶があります。忘れっぽい私がこの実験のことを覚えているのは、「水中で学ぶ」などという実験設定が面白かったからです。 さて、このほど、この古典的な…

  • 恋愛における(意図的な)発声の調節変化

    ヒトが出す声はダイナミックなものです。実際、ヒトは社会的交流のタイプによって声を調整します。 そこで、今回紹介するレビュー論文では、ヒトの配偶や同性内競争に関わる社会的文脈での自然状況での発声調整について調べた研究をまとめています。 Hughes, S. M., & Puts, D. A. (2021). Vocal modulation in human mating and competition. Philosophical Transactions of the Royal Society B: Biological Sciences…

  • 睡眠はなぜ脳の健康に重要なのであろうか?

    睡眠は驚くほど多くの観点から脳機能にとって重要です。 短期的には睡眠不足だと、記憶力や注意力が低下しますし、長期的には寝ないでいると神経学的機能障害をひきおこし、死ぬことさえあり得ます。 そこで、睡眠と脳機能の関係に関する今回のレビュー論文の登場というわけです。 Lewis, L. D. (2021). The interconnected causes and consequences of sleep in the brain. Science, 374(6567), 564-568…

  • 睡眠時脳波と睡眠中の記憶の固定との関係に関するレビュー論文

    睡眠をとることは、記憶を含めた認知機能を健全に保つのに重要です。 睡眠にはREM睡眠とノンREM睡眠という2つの段階があり、それぞれ脳表面に装着した電極や頭蓋内電極を使って記録すると。特徴的な電気生理学的パターンを示します。 これらの電気生理学的パターンは、ノンREM睡眠なら鋭波/リップル波、皮質性徐波、δ波、紡錘波、REM睡眠ならΘ波が代表的な脳波になります。 これらの脳波は、脳内の神経回路の精密にタ…

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