ティラノサウルス・レックスはこれまでに~25億匹は君臨していた!?
化石だけでも推定できることは多いですが、やはり限界があります。なので、絶滅した生物種の個体数や存続率を推定するには、現生種のデータの力を借りる必要があります。 今回紹介する論文は、絶滅した恐竜、ティラノサウルス・レックスの個体数や存続世代数、これまで地球上で生きていた個体数の推定を、現生種の個体群密度と体質量との関係性から推定した研究となっています。 Marshall, C. R., Latorre, D. V., Wilson,…
他者にアドバイスを求めることで意思決定が向上することがありますが、認知機能の低下で意思決定力が十分に発揮できない高齢者で、特にアドバイスは有用だと考えられます。 そこで、今回紹介する論文では、高齢者がどの程度アドバイスの価値を評価し、物事の決定でそのアドバイスを使うかを調べた研究を実施、報告しています。 Bailey, P. E., Ebner, N. C., Moustafa, A. A., Phillips, J. R., Leon, T., & Weidemann, G.…
これまでの比較文化研究では情動の表出とコミュニケーションにおける文脈の使用に関して文化差があることが指摘されてきました。 今回紹介する論文は、オンラインのデジタルの絵でも似たような文化差があるかどうか検証した研究です。 Thomas, J. Al-Shehhi, A., Grey, I., & Broach, T. (2020). Exploring cultural variation in the emotional expressivity of online drawings. Computers in Human Behavior Report…
昆虫の分布と個体数は熱耐性の限度と関連するという理解が蓄積されつつあります。しかし、熱耐性の背景にある生理的側面についての研究は進展していません。 多くの昆虫はトノサマバッタ(Locusta migratoria)のように、低温ストレスに暴露されると、イオンと水のバランスが失われ、細胞外カリウムイオン濃度が高い高カリウム血症状態となり、それが間接的に細胞死を引き起こします。 ところで、ストレス下での細胞死といっ…
ヒトや他の動物が2つの選択肢の間の選択をする時の意思決定は、いつも選択肢の絶対的価値に基づくとは限らず、相対的価値に基づいて選択がされることもあります。そこで、今回紹介する論文では、イカの意思決定が先行経験から学習した相対的価値に依存しているかどうかを調査することを目的とした研究を実施、報告しています。 Kuo, Tzu-Hsin., & Chiao, Chuan-Chin. (2020). Learned valuation during forage decision-maki…
運動推奨メッセージに対する脳の反応は社会的ネットワーク特徴と関連する
社会的ネットワーク内の健康に関わる規範は、健康行動の変化の発生のしやすさに影響します。しかし、社会的ネットワークが健康に関する説得メッセージに対する脳の反応の仕方とどのように関連するのかについては、研究が不足しているのが現状です。 下記で紹介する論文では、行動変容と関連する可能性のある、健康についてのメッセージを受けた時の神経系の応答として、腹内側前頭前皮質の活動に注目した研究を実施、報告して…
瞳孔径は注意の方向が静的刺激か動的刺激かを評価するのに使える
注意の窓課題において、傍中心窩の視野に同時に出現する2つの刺激を調べる時に、ヒトはスクリーンの中央に視線を固視することが、先行研究で示唆されてきました。この注意の窓課題のような実験タスクは、様々な状況での注意の幅(範囲)を推定するのに活用されてきました。 視覚性注意を行動面で検討するのに反応正確性が使われることがあります。しかし、近年の研究では、瞳孔径も周辺視野への注意の切り替えを追跡するのに使…
視線の固視時間の解析で関心領域の定義の主観性を減らす新たな手法
アイトラッキングのデータ解析の多くは、関心領域(Area-Of-Interest,AOI)を使った方法に頼っています。この手法によれば、固視などの計量値を解析するためにAOIsが活用されます。 しかし、AOIを活用した解析法にはAOIsの形状、大きさ、位置のばらつきや主観性といった限界があります。 そこで、下記に取り上げる論文では、AOIによる視線の停留時間の伝統的な解析法とは別のアプローチ、重み付け総計時間(Weighted Sum Dura…
我々は消費者として、従業員の顧客対応にいらいらさせられることがあるものです。しかし、言葉の使い方を少し変えるだけで、お客様満足度が向上するとしたらどうでしょうか?満足感が高まれば、当の顧客はもちろんのこと、商品やサービスを提供する従業員の側にとっても雇用主からの評価が高くなるなど、まさにウインウイン(win-win)の効果が期待できます。 で、今回紹介する論文は、実際に顧客に話すときに従業員が使う単語…
ヒトは働いたり勉強したりするだけでなく、レジャー(余暇)も楽しむ方が心身ともに良いものです。しかし、ヒトは時としてレジャーそっちのけで仕事に打ち込みます。今回紹介する論文は、その理由の解明を目的とした研究を報告したものです。 Etkin, J., & Memmi, S. A. (2021). Goal Conflict Encourages Work and Discourages Leisure. Journal of Consumer Research, 47(5), 716–736. doi: 10.1093/jcr/ucaa0…
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