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  • 旅の空 湯に戯れて 古狸。

    (開湯のいわれ@温泉津温泉・泉薬湯)旅の朝は無駄に早く起きるもの。昨夜は薬師湯に浸かったので、朝は温泉津温泉の元湯でもある泉薬湯へ。朝5時半からやってるってんで、一番風呂を狙いに行ったのだが、既に先客の漁師さんと思しき二人連れ。泉薬湯の前でこの日の開湯(?)を待ちながら、温泉津温泉の開湯の謂れを読む。古くからの歴史ある温泉が発見された由来というものは、だいたいが1.行基とか弘法大師みたいな高僧の教えとか、2.誰かの夢枕にお告げがあったとか、3.鶴や白鷺みたいな動物が傷付いた羽を癒していたとか、だいたいその三つなんですけど、ここは「3」の動物パターンであった。「一夜の枕を求めた旅の僧が、傷付いた古狸を追いかけて発見した」とあるので、1と3の複合パターンかもしれないけど。温泉津温泉元湯・泉薬湯。昨日入浴した薬...旅の空湯に戯れて古狸。

  • ステンドグラスの色揺れて。

    (夜に輝く歴史建築@温泉津温泉・薬師湯)温泉津温泉に宿を取り、夕飯を簡単に済ませ、さっそく温泉へ。温泉津温泉には、大浴場を持っている宿もありますが、基本的には温泉街にある薬師湯と元湯・泉薬湯(せんやくとう)のどちらかに入りに行く、俗にいう「外湯文化」の街でもあります。すっかり暮れた温泉街を歩けば、ああこれが!という三階建てのコンクリートモルタルとタイルで作られた湯屋。これが温泉津温泉のシンボル的存在である「薬師湯」。現在共同湯として使われている新館は昭和29年の建築だそうで、ステンドグラスで彩られた入口と、二階のデッキの優美なアールが特徴。灯火に輝く夜の薬師湯の美しさは、また格別なものがあります。世界遺産に指定された石見銀山の積み出し港として、江戸時代に開湯された温泉津温泉。元湯としては泉薬湯が古い存在で...ステンドグラスの色揺れて。

  • 憧れの街、温泉津へ。

    (いい日旅立ち、西へ@大田市五十猛町)小田のアウトカーブで珍しくJRの特急列車なんかを撮影した後は、国道8号線を日本海に沿ってさらに西へ西へ。夏の夕日は光線が強すぎて太陽がその像を結ばないけれど、雰囲気だけは日本海の海岸線沿いらしいトワイライト。山側には大田朝山道路など、ゆくゆくは山陰道になる地域高規格道路の無料供用区間はあるのだけど、この日本海に沈む夕日の雰囲気を眺めていたく、地道に国道を進んで行く。もとより渋滞などは考えられない人口稀薄地の山陰西部であり、そこそこの速度で流れて行くのでそうストレスはない。レンタカーのハンドルを握りながら出雲市街から約一時間、国道8号線を看板の指示に沿って右に折れると、JAと同居した山陰本線の駅と駅前通りに「いらっしゃいませ温泉津(ゆのつ)温泉」の看板がかかっていた。こ...憧れの街、温泉津へ。

  • 西日差す、夏の山陰海きらり。

    (島根半島を望む@出雲市多岐町)いつもは旅に出かけても、駅前の安い地元のビジネスホテルであったり、自分の車であったなら、どこかの道の駅の片隅にでも車を止めて、後部のトランクにでも入れてある毛布にくるまって寝てしまう。どうせ朝早くから夜遅くまでカメラを握っているのだから、宿に対する意識というか役割はどうしても薄くなる。ただし今回の旅は、かねてから泊まってみたい街があったので宿を取っている。そのため、夕方前に一畑電車の沿線を離脱することになるのであった。大社の街を一瞥し、日本海沿いの道に出た。風力発電の風車が立ち並ぶシーサイドロード、レンタカーを駆ってすいすいと走ると、太陽が次第に黄色味を帯びてくる。大社の街から日本海を西へ西へ。夏だし、西の国だし、夕日が沈むのはまだまだ先の時間。それでも、日本海の夕景を見な...西日差す、夏の山陰海きらり。

  • 100円あれば大富豪。

    (昔懐かし、駅前商店@武志駅)電鉄出雲市と川跡の間、田園地帯の集落の片隅に、ちんまりと佇む武志(たけし)の駅。大社へ向かう線路が分かれるお隣の川跡の駅に比べると、片面単式のホームに小さな待合室があるだけの何の変哲もない駅だが、駅横の踏切の袂に、いい感じの昭和の雰囲気が満ち満ちた駅前個人商店があった。子供のころ、学校や路地にあった駄菓子屋混じりのこういう感じの店は、私たち子供のカラーバットでやる野球の合間のブレイクタイムであったり、学校帰りに雨宿りをするカラーの日よけであったり、入荷してきた少年ジャンプを誰が最初に読むかを競ったり、コーラの空き瓶を三つ拾っては30円の二つ棒付きのソーダアイスと交換してもらったり・・・そういう地域の子供たちの仲を取り持つ生活のオアシスでもあった。勇気を出してお店に入り、中の雰...100円あれば大富豪。

  • いつも、いづもの、神ある暮らし。

    (神の国の電車@布崎~雲州平田間)出雲大社や一畑薬師と、著名な神社仏閣に事欠かない一畑電車の沿線。そもそもが出雲の国、大社信仰に篤いのは言うまでもありません。一般的には、出雲大社は大国主大神様、いわゆる「大黒様」をお祀りする「縁結びの神様」なんて言われてますよね。恋愛成就だとか良縁の話だとか、そっち方面にのお願いごとにご利益があるなんて言われることが多いのですが、出雲大社的には「縁結びっつったって男女の仲だけじゃないのよ。世の中の森羅万象すべてのものは何らかのご縁によって繋がって結ばれているんですよ」というような趣旨のありがたいお話が記されていた。日々の願い事だったり占いだったり、どうしても我々のような俗人は自分の普段の私的な欲に絡むことばかりに祈りをささげてしまいがち。まあそれも小市民っぽくていいのだけ...いつも、いづもの、神ある暮らし。

  • 秋鹿町、清き島根の夏。

    (島根の夏は青く@秋鹿町駅)平田の街で昼食を済ませ、引き続き宍道湖の湖岸ドライブを続けるうち、午前中にも立ち寄った秋鹿町の駅に戻って来た。午後になって空のモヤモヤ感がすっかり抜け、夏の日差しに青く輝く湖面がひときわ眩しい。国道を通る車の流れが少し切れた頃合いに訪れる一瞬の静寂。晩夏を彩る蝉時雨と、湖を渡ってくる風の音しか聞こえない。この宍道湖の青い感じと、いかにもな島根の夏を閉じ込めたくて電車の到着を待つ。時折頭上を流れて太陽を遮る浮浪雲と、湖とレールを隔てる国道のクルマの動きに気を揉みながら待っていると、秋鹿町の駅の構内踏切の鐘が鳴る。夏の太陽に負けないギラギラのオレンジを纏って、バタデンの電車がゆっくりとホームにやって来た。いいですね、島根の夏。いいですね、秋鹿町の駅。秋鹿町、清き島根の夏。

  • 人の文字、お薬師様に手を合わせ。

    (行きては返す鉄の道@一畑口駅)松江と出雲市のちょうど真ん中あたり、そんな場所にある一畑電車の一畑口駅。宍道湖北岸の集落に静かに佇む2面のホーム、3番線まである辺りはさすがに会社名でもある「一畑」を冠する主要駅だけあるなあ・・・という感じも致しますが、現在は駅員の配置のない無人駅です。特に駅に山坂が迫っている訳でもありませんが、ここで一畑電車はスイッチバックを行います。このアングルで言うと、右が電鉄出雲市方面・左が松江しんじ湖温泉方面。普段はどちら行きの電車も駅舎側にある1番ホームに着きますが、この駅で交換を行う場合は松江行きが1番・出雲市行きが2番に入ります。駅の構外、車止めから駅の全体像を遠景で。一畑電車の前身である一畑電気鉄道は、元々この一畑口の駅の北方3km程度の場所にある一畑薬師への参詣鉄道とし...人の文字、お薬師様に手を合わせ。

  • 旅伏山残暑便り。

    (旅の相棒@出雲市西代町)今回、オリックスレンタカーで借り出したトヨタのヤリス。1人用のレンタカーなら、それこそ荷物が積めて動きさえすれば何だって構わなかったので、予約は「軽」でしてたんだけど、向こうの貸し出しの都合で軽の料金で「コンパクト」=小さめの普通乗用車があてがわれました。普段そこそこの大きさのファミリーカーで撮り鉄をしておるので、このサイズでの撮影行だと実に小回りが利いていいですね・・・民家のひしめく狭い裏路地や、畑の中の細い砂利道だって、幅を気にせずスイスイ入って行ける。そして一番助かるのが、ちょっとクルマを止めたりするのにそこまでスペースを必要としないところですね。そんなヤリスを駆りながら過ごす出雲の一日。田んぼの中の狭い農道で、一畑電車を待つ。青々とした稲の波を渡る湿り気を帯びた熱風。タオ...旅伏山残暑便り。

  • 雲州名産、木綿の帆掛けて。

    (小さき祠の花飾り@園~湖遊館新駅間)出雲の国を旅して思うに、実に神社や祠の類が多く、そこかしこに神様のお住まいがある信仰の国であることが分かる。お盆を過ぎて、静けさを取り戻した園の集落。古びた待合室の無人駅にほど近い線路脇にあった小さな祠。小さいながらも、地元の方が手入れを欠かさないのであろう、きれいな花が供えられている。こんな日照り続きに、扉を閉めていてはご本尊様もさぞかし暑かろう。思わず観音扉を開けて、御神酒でも差し上げようかと思ってしまうほど。田園地帯の高みから、宍道湖北岸に広がる雲州平田の街を望む。現在は周辺自治体と合併して出雲市の一部となっていますが、それまでは「島根県平田市」という独立した地方自治体でした。そもそも島根県、市制を敷いている自治体の数自体が相当に少ない県なのですが、唯一「市」と...雲州名産、木綿の帆掛けて。

  • 盆過ぎて 穂波色付く 出雲路や。

    (湖「うみ」見晴るかす高台に@伊野灘駅)この日の午前中から昼にかけては、松江しんじ湖温泉~一畑口あたりの宍道湖湖岸を行ったり来たり。一畑電車から見える宍道湖の風景、少し変化を付けたくて、小さな岬の小高い場所にある伊野灘の駅付近でワンカット。大きく湖を入れ込むのでなく、バックに輝く宍道湖のレイクブルーを控えめに。1台クルマが入ってしまったのはご愛敬か。一畑電車の走る宍道湖北岸は、島根半島の脊梁に当たる海岸沿いの山々から流れて来る小さな川に沿った平地がフィヨルドのように細長く入り込んでいて、その川沿いの平地に耕地と集落が続いています。その一つ一つに小さな駅があって、電車はその駅一つ一つに丁寧に止まって行きます。建ち並ぶ集落の家々と赤い瓦屋根、そしてだいたいの集落には「村の鎮守様」があって、出雲の人々の暮らしを...盆過ぎて穂波色付く出雲路や。

  • 四半世紀を、瞼に浮かべて。

    (稲穂青く揺れる駅@高ノ宮駅)宍道湖沿いの田園地帯、国道から見ると集落に隠れたような位置にある高ノ宮駅。正式には「高ノ宮」であるはずなのですが、何故か駅舎代わりの小さな待合室に掲げられた駅名板には「高の宮」と真ん中のノの字がひらがなに化けている。そのあたりの理由については知る由もなく、駅は静かに青々とした稲穂の向こうで佇んでいました。宍道湖周辺の出雲平野は山陰でも有数の大きな穀倉地帯で、あちらこちらに規模の大きめな水田が広がっています。出雲の国のコメ作り、斐伊川上流の山間部(木次とか三刀屋とか奥出雲とか)のあたりのコメは「仁多米」などと呼ばれてブランド化していますが、出雲平野の方のコメはどんなもんなんでしょうかね。特徴ある赤屋根の家並み。切妻、入母屋、寄棟、錣(しころ)屋根・・・その形は様々ながら、どれも...四半世紀を、瞼に浮かべて。

  • 橙青のマリアージュ。

    (一畑オレンジ・宍道湖ブルーに映えて@津ノ森~高ノ宮間)宍道湖を見晴るかす高台、太陽が高く昇るに連れて気温の方も急上昇となり、吹き出る汗を拭う間もない撮影行。高ノ宮の先、線路を渡る小さな踏切でカメラを構える。小さな岬をくるりと回って、一畑オレンジに身を包んだ2100系が颯爽と駆けて行きます。この旅初めての一畑標準色。一時期ベージュにブルーの小田急線っぽい感じのカラーリングになったこともあるんですけど、一畑と言えば、やはりデハニ50号の時代からの伝統のオレンジのこのカラー。夏の日差しを思いっきり浴びたボディが、明るく宍道湖のブルーの湖面に映えます。湖畔を走る一畑電車。決して宍道湖だけの路線じゃないと思うのだけど、やはり松江しんじ湖温泉から雲州平田の手前くらいまではどうしても湖を主題とした撮影になってしまいま...橙青のマリアージュ。

  • 宍道湖に、一番近い駅。

    (湖岸の駅@秋鹿町駅)宍道湖の湖岸に建つ秋鹿町の駅。松江しんじ湖温泉から駅で言えばたった四つしか離れていないのだけど、周囲はローカルムードの濃いのんびりした雰囲気の中にあります。国道から背を向けた、おそらく旧道沿いに建つ駅舎。小さな車寄せに黒い瓦屋根のクラシカルで重厚な構えですが、駅舎は近年になって建て直されたものらしく、コンクリート造りの新しい建物です。そうそう、一畑電車全体に言えることですが、一部の歴史的な価値のある駅以外、いわゆる「地方鉄道らしい古い木造駅舎」ってあまり残ってないんですよね。まあ、日頃利用するユーザーである地元の人にとっては、古い隙間風吹くオンボロ駅舎より、気密性と断熱性が高く、きれいなトイレのある駅舎のほうがいいに決まっているのですが。秋鹿町の駅はおそらく一畑電車の中では一番宍道湖...宍道湖に、一番近い駅。

  • マリンルックの、クルージングトレイン。

    (湖畔の道@秋鹿町~長江間)宍道湖北岸の小さな入り江。国道に沿って走る一畑電車のレール。ブルーとホワイトのマリンカラーにブラックの胴回りのオシャレな電車が、葦の生い茂る浜辺を横目に見ながら松江方面へ走って行きます。こうして見ると、宍道湖もほぼ海と変わらないですね。しゃぼしゃぼと波打つ入り江に沿って立ち並ぶ家並み。宍道湖沿岸・・・というか出雲地方は立派な家が多い。平らで大きな土地に重厚な瓦屋根の家々、農家なのか、はたまた漁師さんの家なのか。いずれにしろこれだけ立派な家を建てられるのだから、海も畑も豊かなのだろう。首都圏の貧弱な住宅事情を考えれば、羨ましいことである。松江イングリッシュガーデン前~松江しんじ湖温泉間のストレートを走る5000系。この辺りは、佐陀川という川の両側に大きく伸びた田園地帯を結構な速度...マリンルックの、クルージングトレイン。

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