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エルの窓から https://ameblo.jp/apis-mos/

ことばの数だけこころがあり、 ことばの数だけ人生がある。 ここからも、そこからも、ことばの窓から世界が観える。                  ― エルの窓から…

鹿子木結㐬
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2020/08/22

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  • 碧玉の青い空 五、弓張り月

    鉛色の空と、沈んだコバルト色の海を雪交じりの風が走り、馬蹄状に湾曲した港町は灰色に閉ざされ人の姿はほとんどなかった。ある日のこと。一面の雲の下、時刻を告げる…

  • 碧玉の青い空 四、新月

     新年の眼下に開けた街明かりを決して忘れないだろう。道々に灯る明かりがちょうど舟の輪郭をなぞっていて今にも暗い海へと漕ぎ出すように見える。優しい明かりだ。逃げ…

  • 碧玉の青い空 三、曇天の底(2)

    その日一人の女が運河に浮かんだ。鼻骨を折られ、目を潰されるほど殴られ、身体には多くの痣と内出血、運河の水に洗われた剥き出しの裂傷に指の骨折。最初は名もわから…

  • 碧玉の青い空 二、曇天の底(1)

    町は表の顔と裏の顔を持っている。ここ花の都巴里にも表と裏の顔がある。東から差し込む太陽が照らす表の顔と、夕暮れの伸びた影が夜を招く裏の顔の二つ。夕暮れの影は…

  • 碧玉の青い空 一、すじ雲(2)

    焚火を囲んだ野宿の生活は、そこはかとない悲しみを湛えていたが、それがまた幸せな時間でもあった。この時間を僕は失いたくなかった。母に「今は幸せ」と聞くと「もち…

  • 碧玉の青い空 一、すじ雲(1)

    花の都に通じる道は揺れる小麦の穂の中をモクセイ香る橋のもと口を開けた此岸と彼岸に泥深い道が待っていた  さよなら 小さな赤い靴 黒く汚れた赤い靴 …

  • ご報告…久々の

    ご無沙汰しております。わたくしごとですが、ここ数カ月の間に、イロイロなことが自分の身体におきました。副作用も相まって長いこと時間がかかってしまいました。国際的…

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