ご飯を食べ終わってから、僕はまた血桜のところに連れて来てもらった。6月なのに、もうすぐ満開って感じの赤い桜。願いを叶えてくれる、桜。本当に?って、多分本当。ゆ…
「楽しそうだねぇ、ぴかるん」夕がともす火を囲むように座って、少し遅めの昼ご飯を食べながら天狗が光に聞こえないよう、小さく言った。光の横に雪也。雪也の横に夕。天…
ゆっきーが鬼って、角があるとか髪や目の色が違うとか、そんなのはすぐ気にならなくなった。見た目が人と違うことなんか、これっぽっちも。いっちゃんたちで慣れてたのも…
「鞄持ってきたから、着替えた方がいい」「あっちの魚は?」「天狗と雪也に任せればいい。光は身体が冷えてる」「うん、実はちょっと寒い」ほらって光に朝光が着替えを詰…
血桜って言われた木を、鴉の服をつかんだまま見てた。名前からして、桜?でも桜にしたら赤い。すごく赤い。だから血桜?普通の桜とはきっと違うんだよね?こんな時期に咲…
「………」「………」「………」光が戸惑っていたのは最初だけだった。俺とひとつ目と赤鬼の夕の視線の向こうには、服のまま川に入ってきゃーきゃー騒いでる光。天狗と雪…
まだ慣れない。っていうか、慣れる日なんか絶対来ないと思う、風が吹いてぎゅって目を閉じて、開けたら違う場所ってやつ。どんなに人間に見えても、普通に………ホストを…
今日は満月。 5月の満月はフラワームーンって言うらしい。 って、最近月にやたら詳しい気がするのは気のせいか。 いや、気のせいじゃない。「じゅー」「おい、のぼ…
「ただーいまー」 夜8時。 柊さんの今から帰る電話の後、仕上げだけ残しておいた夕飯の準備をしていたら、玄関から聞こえた。 コンロの火を止めて、僕は雅月と環に柊…
車谷さんが、風邪をひいちゃったんだって。 月曜日に、仕事から帰ってきた柊さんにそう聞いた。今日休んだって。 柊さんが帰って来るのはだいたい夜の7時から8時ぐ…
枕元でスマホが鳴って、誰だよってカバーを開いた。 今日は定休日。つまり休み。 昨日も俺は休みの日だった。つまり連休。 でも。 その前の日も俺は休んでる。 何…
この山に住む赤鬼と緑鬼のことは、事情みたいなのは、天狗に聞いたことがある。赤い、『血桜』と呼ばれる万年桜のことも。人間離れした………鬼だから人間離れしてて当た…
「あ、あの、淳、これはだな………」 しどろもどろなコマさんと、何を思ったのかリビングの方に戻っていった柊くん。 そんなふたりを視界の端に入れつつも俺は、環の目…
どんなにあと少しあと少しって、帰る時間を伸ばしたところで、帰らなくちゃいけないものは帰らなくちゃいけない。 いつまでも居るわけにはいかない。 夕飯もご馳走に…
「じゅー」「………ん?」 環の声と、顔を、頬をむにゅっと潰されたのとで目を開けたら、目の前にどアップ環が居て撃沈した。 口。 口が全力で尖ってる。 コマさんの…
ちょっと雅月寝かせてくるねって、柊くんが寝室に行って、その後ろをいつもの倍ぐらい撫でた肩のコマさんがついて行って、20分ぐらいしてから、やたらツヤツヤしなが…
豪華すぎるほど豪華な昼食タイムが終わって、俺は今度は双子の椅子状態になっていた。 ソファの上。 右に環、左に雅月。両手に双子。 ただ、さっきまでの元気はどこ…
下手でも食ってやるっていう鴉の一言は、何故か僕の耳に胸に心に残った。うちでは、何もしないのが一番だった。うちでは、僕は静かにしてるとか、やりたくてもやらないと…
でかいローテーブルに所狭しと乗った皿。しかも豪華。 しかも大人用と双子用。 準備大変だったでしょ?って、取り皿や箸を運んできた柊くんに環と雅月を抱っこしなが…
「………淳くん、どうしたんですか。すごいモテモテじゃないですか」「………」 俺が来て少ししてから、柊くんがバイトをしていた、その倉庫に住んでいた店の店長である…
環を抱っこして、コマさんの後ろからリビングダイニングに入ったら。「車谷さんっ」 どきん。 呼ぶ声に、なった。どきんって。 そのまま声の方に視線をやれば、そこ…
店が定休日でもれなく休みのど平日の昼前。 俺は、これで二度目のコマさんのマンションに来た。 同じ支店の整備士の 米田裕康《よねだひろやす》、ヨネも後から来る…
「………何かコマさん、丸くなったよね」 商談が一件終わって、お客様にお出ししたコーヒーやら成約書類やらを片付けつつ、何の脈絡もなしにだけど思ったことを言った。…
「はい、しゅ〜ご〜」晴れた空の下、天狗の声が庭に響いた。時刻は11時。「はいは〜い、集まって集まって〜」パンパンって手を叩く天狗にみんなで集まった。みんなって…
「おし、環。今日も相変わらずいい飲みっぷりだな。雅月はもうちょっと待ってろよ。環のゲップが出たらすぐ準備するからな。ジェントルマンならレディーファーストだぞ」…
やっぱり俺はツイている。 皓と想いを通わせあってから、絶対的にツイている。 皓は言った。雅月と環は来月の満月に産まれるって。 その日は何と、定休日の深夜。 …
ねぇ、柊さん。 夜の外。 新月の空を窓のこっちから見上げて皓が呼ぶ。 妊娠前は窓に張り付くように見上げてた空も、今はぽっこりお腹がつっかえるからと横向きにな…
「双子の名前は柊さんが決めてね」「へ(゜▽、゜)」 結婚式も終わり、皓の妊婦生活もしばらく過ぎたある晩のこと。 つわりも落ち着き育ってきたぽっこりお腹。 毎晩…
籍を入れて、皓の体調を見ながらこそっと結婚式場を探して、結婚式を挙げた。 って言っても、コマーシャルでやってるような有名なところでは無理で、もちろんなくて、…
僕が僕のことを、何でここに来たかって理由の話した以上を詳しくを天ちゃんと鴉は知ったっぽいなあって、天ちゃんと鴉を見て思った。態度がよそよそしいとか、腫れ物扱い…
それからの日々はゆっくりで穏やかで幸せで激動だった。 まずとにかく病院だって、御厨さんのじいさんがやってるっていう産婦人科に行った。 そこは一見おいおい大丈…
今日の昼飯は某チェーン店のカレー。 いつもはカウンターに座るけど、今日は話が話で大事な話だから、ちょうど空いた一番奥のテーブルについた。 とりあえず注文して…
「………何か」「あ?」 会社。営業所裏の駐車場。 ちょうどのタイミングで淳に出くわし、朝の挨拶もないままに、すごい嫌そうな顔をされた。 いくら後輩とはいえ、朝…
そのまま皓を掻っ攫ってベッド。 そっと寝かせてそっと覆い被さった。 そしてキス。 何度もした。 軽いのから深いのから。 甘い唇を、甘いその口内を堪能。「………
「柊さん」 皓が妊娠。 皓が妊娠。 皓が。 妊娠。 御厨さんとこから帰って来たけど、帰りの道中。 帰って来てから、俺の頭の中はそれで、その言葉でいっぱいだった…
「よし、今日はみんなで遠足に行こうっ」「へ?」「………」何だ?何か言い出しだぞこいつ。天狗。3日ぐらい雨が降って、そのあと2日ぐらいの曇天。後の晴天の今日。光…
「柊さん‼︎」「おわっ」 ただいまーって玄関開けたら皓からタックルをくらった。 ぼふって来たから何とか受け止めたけど、靴を脱ぐ前、上がる前で、勢い余って後ろに…
昨日の昼に、淳に呆れられるぐらい『月』の名がつくご当地グルメ・ご当地スイーツをポチッと頼んだ。 昨夜も皓は夜空を見上げ月を見て、柊さん、美味しそうだねぇって…
柊さん。 皓が窓の外、空を見上げて小さく呼ぶ。 そして言う。今日も言うんだ。 切なげに。 悲しげに。 儚げに。 今にも今にも消えそうな。 あの、俺たちがまだ…
今日の朝ご飯はエッグベネディクトだった。母さんが時々作ってくれてた。ちょっと食べにくいけど、美味しいやつ。いただきますってしっかり手を合わせて、いただきますっ…
「………あ」 窓に張り付くみたいにして外を眺めていた皓が小さく声をあげた。 思わず確認した電波時計は、午後8時48分。 月食が始まると言われてる時間ジャストで…
その日の皓は反則だった。 反則だよ。反則。 やっほーいってまっぱでベッドを飛び出した無邪気なかぐやちゃんは、おい、いい加減ふやけて別人になってないか?って思…
はあって息が甘い。それさえ甘い。息が甘いって何だっていつも思うけど甘いから甘くて甘いんだよ。 どこもかしこも甘いから、俺はいつも皓をまんべんなくまんべんなく…
勉強はわりとできた。 やれるようになるための努力は惜しまずできる。と、思う。 顔はまあ………自分で言うけど、なかなか。運動もできなくはない。 なのに常にどこ…
今宵スーパー・ブルー・ブラッドムーン。 俺は部屋の中、窓の外を眺めながらその瞬間を待っている。 最愛のコイビトである、現代のかぐや姫、皓とふたり。 あ、ヘタ…
「その人だよ」「………?」「ぴかるんのお父さん」「………え」天狗に言われて、まじまじと見た。これが。この男が光の。光の?「………え、『これ』が?」「………鴉」…
皓サイド 柊さんが、柊さんを見て立ってる僕を見て、ばってこっちに来て抱き締めてくれた。 皓って変わらない声で僕を呼んで。「好きだ」 確かにそう言ってくれた。…
柊サイド 皓とのナニは………最高だった。 俺史上最高のナニだった。 自分でもびっくりするぐらい俺の俺は元気で、皓から出るのが嫌だとマジで思ったぐらいだった。…
天ちゃんは、すぐにいいよ〜って言ってくれた。うちにはいつまで居てくれてもいいよ〜って。「光がそれを選ぶなら」声。いいよ〜から、変わる声に。どきんって、なった。…
多数派に所属していればいい。私が学校で学んでその後も生かしてきたことは多分それ。多数派に所属していればいい。安心。大丈夫。それ。つまり少数派は目立つ。目立って…
皓サイド シャワーを浴びてくるって柊さんがお風呂に行った。 皓も一緒に行こうって言われたけど、恥ずかしいしさすがにぐったりで僕はちょっとベッドの上で休憩して…
廊下の雑巾掛けは、光がやりたいって言い出したらしい。何でわざわざ雑巾掛け?って、不思議に思って光を見た。え、何?って変な顔をする光と、鴉、言葉にしないと分から…
ごめんなさい、寝ぼけてて違うのアップしちゃった(笑)いっちゃんが側に居てくれないとめちゃくちゃしんどい。ドロドロのヘドロがすごいことになってて、だからなんだけ…
皓サイド 頭がふわふわでふらふらで、楽しくて嬉しくて、柊さんにキスしちゃった。 柊さんは最初びっくりしたみたいに、目を見開いたけど、離れないでキスを続ける僕…
柊サイド ダメだ。 コイツは飲ませてはいけない。酔わせてはいけない。 しみじみと俺はそう思った。 り、理性が持っていかれる。全部持っていかれる。頑張れ俺。 …
柊サイド 緊張がすごすぎて、イルミネーションを見下ろす皓に思わずだああああああって情けない姿を晒した。 でもそれで俺の緊張はすっかりきれいになくなった。 皓…
皓サイド「だああああああっ」「ひゃあああっ」 柊さんがいきなり大きな声を出して、しかもがくってなって、僕の心臓は絶対びろーんって出たと思う。 びっくりしすぎ…
あって思った時には遅かった。 何がって。「おまっ………」 息が止まった。一瞬。 でももう遅くて。「お前………寝込み襲うなって何回言ったらっ………」 ったくっ…
皓サイド ホテル、予約してあるって。 まだ光の天の川に辿り着く前に柊さんに引っ張られて、引っ張られて。 僕の心臓がおかしなことになってる。 どきどきってここ…
柊サイド もともと皓の顔はどストライクだ。 最初からキスしまくったぐらい好きだ。 キレイ。ビビるぐらいキレイ。こいつ本当に男かよって、何度思ったか分かんない…
皓サイド「うわぁ、クリスマスバージョンだっ」 大きなクリスマスツリーが中央にドーンってできていて、ずらずら続いていく木々の光は、クリスマスっぽく星や雪が散り…
柊サイド 今日は1日とにかく落ち着かなかった。 いつものように泊まっていった皓を、いつものように送って、いつものようにキスして、俺は出勤した。 仕事してて、…
皓サイド「みっくん店長、ごめんねぇ?」「ん?大丈夫だぞ?気にしないで行ってこい」「でも」「大丈夫、何とかなるから」 今日は柊さんとイルミネーションデートの日。…
ずだだだだだだっ………ずどどどどどどっ………って音で目が覚めた。その合間に、ざああああああっ………て、雨の音。薄暗い部屋。時計を見たら、まだ5時だった。ずだだ…
柊サイド 行けるかどうかは分からない。 クリスマスバージョンのイルミネーション。 皓と相談して行こうって決めた。 次の日は、休み。俺も皓も。 行けるかどうか…
皓サイド 階段のとこ、柊さんの隣に並んだら、柊さんが僕の腰を抱くようにして先へ促してくれた。 ちょっとなんかそれにふふってなって柊さんを見たら、柊さんは肩越…
皓サイド 車谷さんの部屋のインターホンを押したら、ガチャって玄関が開いて、僕はこんばんはって挨拶をした。 車谷さんは僕を見て、ちょっとびっくりした顔をして、…
皓サイド もう最近は倉庫で寝ることもなくなった。 毎日毎日、バイト終わりや学校帰りに柊さんちに行ってる。 ………キスマークだらけで恥ずかしくて銭湯に行けない…
柊サイド いつものように皓をバイト先の倉庫まで送って行って、いつものようにキスして、いつものように出勤した。 皓とはまだヤってないけど、俺もいよいよだなって…
僕はこの山に死にに来た。ここで死ぬつもりだった。なのに。僕は今毎日、僕も手伝うけど、天ちゃんと鴉が作ってくれる美味しいご飯を3食きっちり食べて、家の掃除とかを…
皓サイド キス、が。 急に深くなって。 僕は怖くなって逃げようとした。 柊さん。 僕は柊さんが好きで柊さんとえっちしたくて、でも待って、柊さんは。柊さんは。…
皓サイド ご飯の準備が終わったのに、柊さんがお風呂からなかなか出て来なくて、僕は月が見たいって外に出た。 空を見上げて思うのは、想うのは、柊さんのこと、ただ…
柊サイド 猛烈に、触りたいと思った。 皓に触れたい。 抱き締めるだけじゃなくて、唇だけじゃなくて。「柊さ………」 久し振りに深く絡めるキスをする。 ビクッて…
柊サイド「皓‼」「ひゃあああっ」「え」 飛び出したら皓が居た。 驚くと手がくねってなって、超絶かわいいんだよな。 って、おい、俺。違うだろ。「皓………」「び…
さすがに天狗の言いすぎって、俺は手を離すことができなかった。光から。こんな小さいのに。そこまで言わなくても。もう少しゆっくりでも。警察が光を探してても、ここな…
柊サイド 皓がまたプレゼントをくれた。 これあげるって、大事そうに抱えてた包みを俺にくれた。「あけていい?」「うん」 目を伏せて笑う皓が異様なほどキレイで、…
皓サイド 柊さんがココアを入れてくれて、僕は甘くてあったかいそれを泣きながら飲んだ。 柊さんが隣で僕の肩を抱いてくれている。 卒業は3月。 それまでは一緒に…
柊サイド 泊まっていけって皓に言って、まだぎこちなくはあるけれど、皓は笑ってうんって小さく頷いた。 皓が好きだ。マジだ。それはもう絶対だ。譲れない。 男でも…
皓サイド パラパラパラパラ。 抱き締められてまた、涙の粒が転がった。「皓が好きだ」「柊さん………」「好きなんだ。マジで」 動けなくて、どうしていいか分からな…
皓サイド 消毒って言って、柊さんが僕にキスをしてくれた。 柊さんが、柊さんが、また僕に、キスを。 パラパラコロコロ。 涙が粒になって、落ちた。「ごめ………嫌…
何でこんなにマジで好きになったのか、なんて、分からない。 一瞬だけ触れた唇に触れる。 柊くん。 最初はただの冷やかしだった。 すっげぇ美人が居るらしいって、…
天ちゃんは僕に、逃げることを許してくれない。答えられず黙っていた僕に、天ちゃんは言った。『言葉にすること』って。言葉に。ならないよ。まだ。できないよ。天ちゃん…
柊サイド 淳の野郎が皓にキスをした。 そう聞いて血が沸騰した。 俺の皓に何しやがる。ふざけんな。 殴り込みに行こうかと思った。 食い縛った歯がギリッて鳴って…
皓サイド あのさあって。 車谷さんの声が聞こえて、僕はビクッてなって、柊さんの首に絡めた腕に力を入れた。 柊さんもしっかりと僕を抱き締めてくれる。「もうさ、…
皓サイド えっ?て思ったときには車谷さんの腕の中で、え?って思ったときには。「やっ………‼」 唇が。 触れた。 キスされた。 柊さんじゃ、ない人に。 ほんの…
柊サイド 柊さん。柊さん。 何だよ今日は一段と俺を呼ぶんだなって。 涙の粒を眺めたり、手に乗せたりして一日中部屋に引きこもっていた。 考えてたって仕方がない…
皓サイド 相変わらずキレイにオシャレに片付いた車谷さんの部屋。 お風呂をセットしてる間に、この前とはまた違ったハーブティーを出してくれた。「これは秋季限定の…
「言葉にすること」本当にそれでいいのかと問われた光は、それでいいとは、思ってないんだろう。………じっと、してた。そこに天狗の更なる言葉で、光の身体はますます強…
皓サイド コートに後ろ髪ひかれつつも、車谷さんに連れて来られたのは、やっぱりキラキラしたオシャレなお店だった。 案内されたのは、熱帯魚が泳いでいる個室。 今…
皓サイド ボウリングは楽しかった。 車谷さんは久しぶりに来たって言ったけどなかなかの腕前で、勝った方がジュース奢り‼っていう賭けを、ものすごい本気でやりあっ…
柊サイド 今日も今日とて涙の粒が俺を呼ぶ。 柊さん。柊さん。柊さんが好き。大好き。 うん。 皓。ありがとう。ありがとう。んで、ごめんな。 今日も今日とて俺は…
皓サイド 毎日毎日、柊さんからもらったヨーグルトやゼリーを食べて、スポーツドリンクやジュースやお茶を飲んだ。 毎日毎日柊さんのことを考えて、毎日毎日空を見上…
柊サイド「コマさん、ちょっといい?」 朝、出勤してすぐ、淳に呼ばれた。 機嫌が悪そうな顔ではない。 機嫌が悪い淳の相手をするのはちょっと………だから、とりあ…
初めて小さなかーくんに触ったとき、そのあったかさに驚いた。そして同じことを鴉にも思う。………人ってあったかいんだね。腹が立つぐらいデカい手が頭に乗る。その手に…
皓サイド バイトの休みはいつ? って、車谷さんちでお世話になった翌朝のコインランドリーでぼけっとしてたら、お世話になったその車谷さんからメールがきた。 ちょ…
皓サイド その日も念のためにバイト休みな?ってみっくん店長に言われて、ありがとう、ごめんなさいって僕は倉庫に引きこもった。 冷蔵庫は柊さんにもらったものでい…
もっと一緒にいられるかなって思ったけど。 柊くんの風邪は何故かびっくりするほど早く治って、帰って行ってしまった。 車で送るよって言ったのに、大丈夫って、柊く…
皓サイド 月のしずくってたまごをふんだんに使ったご飯をご馳走になって、やっぱりこのたまご不思議な感じって思いつつ完食して、僕は後片付けしますって、食器を洗っ…
皓サイド 不思議なことに、今朝まで全然下がる気配もなかった熱は、あっという間にすっかり下がった。 もともと人より丈夫にできてるし、もう大丈夫って車谷さんに言…
皓サイド 何か重いって目が覚めたら、車谷さんが布団の外だったけど隣で寝てて、僕に腕が乗っていた。 目が開いてると目力すごくてちょっとこわいときがあるけど。 …
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