奇跡のような偶然の連続により助かったひとがいる。 妻の知り合いの知り合いは、ビエンチャンの道路をバイクで走行中に事故った。毎月数十人がバイクがらみの事故で死亡する街でバイクを運転すること自体がアレなんだけど、とにかく彼女は脚に大きな怪我をした。大量出血しており、放置すればほどなく命を落とすレベル。 そこへたまたま通りかかったのが元看護師の女性で、手近にあるものをうまく使って止血処置をしてくれた。 救急車が来て病院に担ぎ込まれたが、ラオスの病院は、治療費の支払い能力の証拠を見せなければ、どれだけ重症の患者であっても治療を開始しない。 そんな何万円ものキャッシュを持ち歩くひとはいないし、ラオスでは…