様々な職業があり、それぞれに職業病の様なものがあるかと思います。 和裁士はほとんどの場合は床に座布団を敷いて座って作業をしています。 テーブルに椅子で作業をしている人もいるとは思いますが、床に座って低い作業台の上で作業をした方が速いと思うのです。 そうなると体勢は正座かあぐら。 正座だと膝が痛い。 あぐらだと腰が痛い。 男仕立て(かけはりを使わずに足の指で布を掴む)だとさらに腰が痛いらしい。 多くの和裁士は腰や膝の痛みに悩まされているのでは無いでしょうか。 僕はかけはりを使ってあぐらで作業をしています。 前屈みになる作業が多く、しかも僕は猫背なので腰への負担が大きく、腰痛に悩まされています。 …
以前テレビでハンドメイド作品が取り上げられて話題になりましたね。 原価はこれだけで売値はこれ。儲かるね✨みたいな短絡的な話。 いいね👍と思って始めてみたけど愕然とした人もいた事でしょう。 和裁士はお客様の反物を預かり、着物という形にしてお客様へ戻します。 原価がー、なんて言われたら300円にも満たない糸代だけです。 和裁士に限らず、何かを作って売る場合は原価や必要経費に加え手間や技術への対価を頂いています。 我々は技術を売っているのです。 僕は職業柄、様々な職人さんと会うことがあります。 その中の豆腐職人のTさんの話です。 ご実家が豆腐屋で京都で修業されたそうです。 その後、実家へ戻り家業を継…
ツイッターでこの様なアンケートを実施しました。 途中経過ですがご覧の通り8割の人が経験しているようです。 想像以上に多くて驚きました。 裄も袖巾も着物と襦袢との兼ね合いが悪くは無いのに、一体何が原因で振りが出てしまうのでしょうか。 考えられる原因は2つあります。 1つ目、襦袢の袖に丸みが無い。 これは単に着物の丸みの内側で襦袢がつっかえてしまっているだけです。 着物の丸みが大きいほど振りが出やすくなるでしょう。 襦袢の袖の角を折り曲げてください。 2つ目、着物と襦袢で胸元の巾の兼ね合いが悪い。 これが非常に厄介です。 襦袢と着物を重ねて、着たような状態にしてあります。 この着物と襦袢は寸法が合…
これを読んでいる人の大半は着物好きだと思います。 何故、着物を着るのでしょう。 着るとどの様な気分になるでしょう。 テンションが上がる。 特別感がある。 身も心も引き締まる。 など、人によって、着る場面によって、色々でしょう。 僕の祖母は着物の仕立てができる人でした。 「四十の手習い」などと言っていたので四十を過ぎてから覚えたのでしょう。 地元の腕の良い職人さんに教わったと言っていました。 着物はもちろん、羽織、小裁ち、コート、綿入れなど、様々なものを仕立てていました。 今よりは寸法は大雑把だった様ですが、自分が和裁をやるようになって祖母の偉大さが分かりました。 お正月は家族で着物を着て過ごし…
僕が普段使っている道具を紹介します。 和裁士だったらみんな使っているよね! という物もありますし、 使う人もいるけど、使わない人もいるよ〜。 という物もあります。 特性や使い方などを書いてみようと思います。 縫い針 縫い方や縫う物によって使い分けます。 種類が色々あります。 「四ノ一(しのいち)」とか「三ノ五(さんのご)」などと数字を使って表記されています。 最初の数字は太さ。数字が大きいほど細くなります。 次の数字は長さ。数字が大きいほど長くなります。 「つむぎえりしめ」とか「がすくけ」と言葉で表記されている事もあります。 曲がると真っ直ぐ縫えなくなります。 つまんでクルクル回すと曲がってい…
一級和裁技能士の「はたる」です。 現在、名古屋市名東区の(株)後藤和裁で働いています。 このブログでは和裁の技術や和裁を学んで思う事、着物への想いなどを書いていこうと思います。 全て僕個人の意見です。 さて、初回なので僕の事や、今ブログを始めるまでの経緯などを書いてみたいと思います。 出身は新潟県長岡市。1982年3月生まれ。 高校は工業高校の電気科。大学は工学部の電気電子工学科。 大学ではサークル活動に専念。オーケストラでヴィオラを弾いていました。 それまでは音楽は苦手でしたが、何故かオーケストラに。楽譜などは全く読めません。 楽器を選ぶといっても菅は無理だし、チェロは大きい、コントラバスは…
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