写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
ほぼ毎日リードを作っているか、調整しているか、あるいはリードに悩んでいるアマチュアバスーン(ファゴット)奏者が、ほぼ毎日日記を更新しています。
一昨日は時間管理が上手く行かず、予定の作業が思う様に進みませんでしたが、昨日は天気に恵まれ悲観的な見通しを上回る成果を上げられました。 第一には天気です。高気圧さえあればどうにかなります。気圧が低いと、吸える息の量が減るので、それだけでもリードが重く感
予定通りにはいかないのは、世の常。完成リードに対するリード材の密度の影響を考えます。
色々と計画していましたが、計画通りにはなかなか進まないものです。結局20本のDay 2 スクレーピングをしたところで時間切れになってしまい。その他に12本ほどのDay 3 スクレーピングはお預けとなってしまいました。 まぁそれでもプレミアムの一部出荷、リード材の発
菜種梅雨の影響で、リードの仕上げが滞っていますが、一本ずつ仕上げて渋滞を解消していきます。昨日は朝から本降りで、「予報と随分違うじゃねぇか」と一日が始まりました。午後には雨が上がると言う予報も少し外れ、夕方近くになってようやく晴れ間が見えました。 そこ
桜も満開かと思いきや雨が続きます。ちょうど季節の変わり目で、冬の間日本列島を覆っていた高気圧が北上してしまい、気圧の谷がやってきて、そこに前線が停滞しやすくなるそうです。WBCも日本ではドーム球場であったので日程に影響がでなくて良かったと思います。春雨、春
朝は晴れていて日差しも力強かったのですが、午後になると曇り出して、夕方には雨が降ってしまいました。午前中に昨日ティッププロファイラーで削ったゴールド12本のDay 1 スクレーピングをし、午後はFox 950用のプレミアム6本の仕上げをする予定でした。 午前中は予定
今日は午前中から雨模様なので、仕上げ作業はお休みしました。「XX殺すにゃ刃物は要らぬ、雨の三日も降れば良い」とは昔言われた言葉です。屋外で作業をする仕事は雨が続くと仕事にならないということです。かつてはXXに当てはまる職業もたくさんありましたが、現在は機械
今月の下旬納期のプレミアムが佳境に入ってきました。他にバックオーダーが溜まってしまっているので、ちょっと手を付ける時間がなかったので仕上げ作業が遅れてしまいました。ところが「久しぶり」にリードに触ってみると「熟成」が進行していて良い感じになっていました
年度末のためか、新学期に備えてなのか理由はわかりませんが、なぜか注文が殺到しています。殺到というのは大袈裟ですが、4月末納期まではほゞほゞフル稼働の予定です。あまりたくさん作るとマシン類のメンテも必要となるので少しだけ心配ではあります。 昨日は母校の定
プレッシャー、緊張、アウェー感はXXが作り出すものだそうです!
先日WBCの試合後のインタヴューでダルビッシュ選手が、「プレッシャーなんて自分で作り出すもの。(それに負けないために)しっかり準備をするだけ」と言っていました。確かに演奏する時もプレッシャーを感じたり、緊張したりしますが、それは自分の準備不足なのかもしれま
そろそろ仕上げ作業に取り掛からなければならないリードもあるのですが、雨が降りそうでまだ降らない曇よりとした天気で、気圧も下降気味なのでリードの振動面には触らないようにしています。 そういう日は仕込み作業です。フォーミングまでの作業なら天候の影響は殆どな
先週は季節が進んだせいか、ちょっとスランプ気味になりましたが大丈夫です。リードの神様のご加護は続いています。 まず、先日ティッププロファイラーで先端を削ったFox 950 用のプレミアムの Day 1 スクレーピングをしました。先週は密度80 近辺の超高密度ケーンと格闘
先週末に発送予定のリードが仕上がりませんでした。ソメイヨシノの開花情報も聞かれるほど暖かくなってきましたが、これらのリードに取組んだのはまだ寒い日でしたので、季節は確実に動いています。梅雨時もそうですが、その最中よりもその前後の変わり目の方がリードを仕
グルーヴって何?と言われても答えに窮してしまいますが、クラシック音楽でのグルーヴ感を自分用の備忘録として考えてみました。 クラシックは「楽譜の縛り」が特徴です。しかし同じ楽譜を使っても演奏によってグルーヴ感は異なります。代表的なものは、全体的なテンポ設
ゴードンさんとのバスーン・リード談議は尽きることなく続いています。
ゴードンさんとのリード談議は尽きることなく続いています。リード材の良し悪しを判断する数値として彼が注目したのは、ケーンの吸水量(吸水能力)です。ケーンは外側から表皮、カルシウム質の層、柔細胞の三層構造です。もっとも密度の高い層はカルシウム層で、密度の低
今日は愉楽管弦楽団の旗揚げ公演に参加しました。新しいオーケストラであり、母体となったグループとはあまりご縁がなかったので、初めはアウェー感もありましたが、「愉しい楽しい」演奏会になりました。 何が楽しいのかと言うと、音の立ち上がりと和声感、音程感がしっ
いくつかのアマチュア・オーケストラで演奏する機会を頂いていますが、オーケストラによって全奏で音の出る微妙なタイミングが違っています。もちろん、指揮者にも依りますし、演奏する作品とその場面によっても違います。エキストラとして参加する場合は、完全アウェーな
ラクーンプレミアム、「ラヴェル」は発送済みで、あとは「第九」と「Fox950」
超高密度、超高硬度のケーンによるプレミアムシリーズは、仕上げに時間がかかりますが、長持ちするのもまた事実です。(当社比、個人の感想も含みます) 演奏中にリードを取り換えるということはよくあることのようです。チャイコフスキーの「悲愴」交響曲冒頭や、ストラ
カマボコ型ケーンの状態で密度と硬度を計測し、プレミアム、ゴールド、廃棄に分類しています。廃棄するのは、密度70未満、硬度は18未満(18より大きい数字)です。密度65-69、硬度20-19でも使えるリードにはなりますが、確率が大幅に下がるので廃棄してい
High E が出やすいリードのご注文を頂きましたが、却って困惑しています。
High E とはE5のことです。ご注文の主は、近々ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調を演奏するのだそうです。この曲は第一楽章の始めの方に1番バスーンにはE5を含むソロがある難曲です。まぁ、実際には第三楽章の2番バスーンの方がフィンガリング的には難所だと思います。(個人
「ブログリーダー」を活用して、Raccoon_Bassoonさんをフォローしませんか?
写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
先日の日曜日は、不定期開催のHurry & Company 公演でした。ホールの夜枠だけを借りて、ステリハを軽くやってすぐに本番というコンセプトです。室内楽だったり、おさらい会形式だったり、室内オケだったり、演目もクラシックだったり、ジャズだったり。企画、立案、人集め
リーズンスタッフのメーキングマシン(Tip Profiler)は、「コントラバスーン交換セット」のパーツを追加で購入すると、”簡単に”トランスフォームできるとなっています。随分以前のことですが、このマシンを購入する時に故山上和宏(ヤマカズ)先生よりアドバイスをいた
毎年2月の恒例行事となっていた、〈管楽器専門店ダク 特別企画〉大人のおさらい会が2025年は5月27日に開かれました。プロの「先生方」が、6人出てきてさながらお弟子さんの「発表会」のように演奏するという異様な演奏会です。 実は先日の日曜日にY氏の代役で山梨県へ巡
応力って何だ? 私も良くわかっているわけではありませんが、ある物体に何か力を加えるとその力に抗って物体が元に戻ろうとする力のことのようです。バスーンのリードメーキングでは、フォーミングをする時に激しく実感します。 フォーミングは、リードのシャフト(チュ
今度の日曜日にシューベルトのオクテットを演奏するので、仕上げの練習をしています。冒頭の全開放のF(F3)は、ピッチの要を司るので神経を使います。練習している間中、チューナをそばに置いていて、全音域にわたってピッチが高めになっていることに気が付きました。 リ
いわゆる「リードナイフ」と言われているナイフは、片刃(諸刃ではない)の片刃(両刃ではない)カタチをしています。典型的な和包丁の刃を四角く厚くした形状なので、本来の使い方は「切る」「削ぎ切り」なのだと思います。 もちろん”本来”の使い方をすることもあるで
リードは使うとコンディションが変わります。吹きやすくなる場合もあり、吹きにくくなることもあります。このリードの変化について考えてみたいと思います。リードの変化は大別すると、二種類あると思います。ひとつは長期的な変化でもう一つは短期的、あるいは短周期的な
モーツアルトが約35年の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320と38番「プラハ」K.504です。これらの三曲はいずれ
なかなか思い出深いこの曲を演奏する機会がまだあるとは思いませんでしたが、2025年4月29日にチャンスは巡ってきました。 初めてこの曲を演奏したのは1979年3月で、高校オケ2年の時の定期演奏会でした。セカンド・バスーンを担当し、丸一年この曲に取組んでいましたが、難
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、1761年にエステルハージ家に副楽長として雇われました。当主パウル・アントン公は1762年に亡くなり、それ以降は弟のニコラウス・ヨーゼフ公に仕えました。1766年には前任者の死去により楽長に昇格しました。1790年にニコラ
モーツアルトは35年強の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320とこの38番「プラハ」K.504です。この三曲はいずれ
リードのカラーは、振動面の根本にあるシャフト部との段差のことで、ショルダー(肩)とも呼ばれます。現代のドイツ式バスーンリード特有の加工です。もちろんドイツ式であってもカラーのないリードもあります。 ドイツ式でもフランス式でも19世紀初頭では、リードにカラ
ベートーベンのセプテット(七重奏曲)に触発されて、シューベルトが作曲したという説もありますが、クラリネットの名手トロイヤー伯爵(Count Ferdinand Trpyer 1780 - 1851)がシューベルトに委嘱して作曲されたということになっています。 トロイヤー伯爵はベートーベ
先日文京シビックホールにて久しぶりにレ・ヴァン・フランセの演奏を聴きました。ジルベール・オダンの生音を聴いたのは10年振りくらいだったような気がします。素晴らしい演奏をすることは予め保証されていて、実際に素晴らしい演奏をしたのです。 何だか当たり前ではな
今年もコントラバスーンが大活躍する予定なのですが、リードはちょっとお悩み中でした。先日ちょとした閃きがあって、それに沿って手持ちのリードを再調整したところ、まずまずの結果となりました。(緑の糸の2本) それは、スクレーピングによってピッチを調整するとい
過日、IKE・Bizとしま産業振興プラザで木管十重奏の代奏で練習に参加しました。かつての「勤労福祉会館」を大幅改修したとのことで、チョット見は新築のようでした。ここの5階にある第一音楽室で木管十重奏の練習があり、代奏で行ってきました。 始めての場所で、自分以外
個人的な好みで言えば、高密度材が好きです。高密度といってもケーンのどの段階で測定するかで密度の測定値は測定するヒトによって変わります。(1) 四つ割りケーンGeorg Riegerは丸材を4つ割りにした段階で、ガウジングする前に測定することを推奨しています。そのためRie
久しぶりに歯医者に掛かった。先週臼歯の一部が欠けてしまい、食べ物のカスが溜まりやすくなり、食後の歯磨きが大変なことになったので、仕方なくです。治療をしてもらえば何と言うことはなく、処置だけなら5分程度であっけなく終わり、快適になりました。 歯科医を遠ざ
オーケストラで合奏を始める時にチューニングをします。各自が事前にA=440とかA=442など予め決まっている、そのオーケストラのピッチに合わせておけば済むような気がします。それでもオーボエ奏者にAの音を吹いてもらい、コンサートマスターがA線をそれに合わせます。 そ
今年は年初から厳しいお言葉をいただき、少しだけ心が折れそうになったことは否定しませんが、それによって得たものは少なくなかったのも事実です。特にコントラバスーンのリードについては謎が多く残っていたからです。 理由のひとつは、丸材から作っていないためです。
バロック時代あたりから6曲セットのソナタ集などが多いと思います。何故なのか?調べたのですがよくわかりません。グレゴリオ暦が1年を12か月、1日を24時間にしたためその約数が好まれているという説もあります。三位一体の3とか東西南北や春夏秋冬の4など。 では6は
この1週間で、リード15本、コントラ5本を出荷。年産300本体制から考えれば約2倍のペースです。基本的に一週間のうち二日をリード作りに充てているのですが、なかなかまるまる一日をリード作りに割くことも難しいのが現状です。 そこで毎日ではありませんが、曜日に関わら
演目は事前に知らせていたのが、ファッシュのソナタ、ウェーバーのアンダンテとハンガリー風ロンド、ケックランとサン=サーンスのソナタでした。ドイツのバロックと初期ロマン派、フランスの後期ロマン派と近代という組み合わせで、様式感をどのように演奏し分けるのかとい
リード作っていると色々と事故はつきものです。最悪の事故は2007年の春にカッターナイフで左手人差指を切ってしまったこと。その時は救急外来のある近所の外科病院にタクシーで駆け付け、2針縫ってもらいました。 物理的な痛みもそうですが、日常生活の不自由さが痛かっ
リードを作っている時は、「ゾーンに入る」感覚が偶にあります。偶々では困るので、屡々になって欲しいのですが…。それで、このゾーンに入ると、リードを見ているだけでどこをどう削る?調整する?のかわかってしまいます。 5本完成させるために6本仕掛けていましたが
寸暇を惜しんでという表現が正しいのかどうかわかりませんが、リード作り以外の用事が多すぎるのでそんな感じになってしまっています。昨日も午後から夜にかけて出かける用事があったので、午前中のわずかな時間に2ロット分のカバーリングをしました。 ゴールドとプレミ
先日、匠のところでティップ・プロファイラーとプロファイリングマシンの刃を研いで頂いた時のこと、匠がふと「私は不器用で下手なんです。でもだから丁寧に仕事をしている」と漏らしました。普段から「これができるのは私しかいない」などと豪語している匠にしては、意外
ラクーンバスーンリード、大変ご好評をいただきありがとうござます!もともと少ない生産能力の限界を超える状態が続き、5月末時点で約ひと月分の注残があります。ご注文をいただいた皆様には大変申し訳ないのですが、出来上がり次第順次出荷してまいりますので、今しばら
International Double Reed Society の会報というか季刊誌が届きました。このIDRSはInternational といっても殆どアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の協会で、ひとりでも外国人がメンバーになればInternational を名乗る、アメリカ人のエゴというか尊大さがうか
本当にたくさんのご注文を頂いてありがとうございます。4月と5月はこれまでの平均生産数の2倍強のご注文を頂いております。そのため納期が少し後ろにずれ込むことになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 並ファゴに加え、コントラも生産が滞ってしまっています。リ
理想的な数値と言っても人間ドックで算出される尿酸値とか血糖値とかではなく、バスーンのリード材についてです。リード作りの成功のカギの90%は、リード材によるものだという「教え」を実験するべく、4年間にわたって丸材から作って来た途中経過みたいなものです。 リー
リサイタルの概要: 2024年4月29日(祝)汐留ホール 13:30 開場 14:00 開演1)テレマン:12のファンタジーより第5番2)ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲第1番3)モーツアルト:ファゴット四重奏曲第1番 K.285(原曲:フルート四重奏曲 ニ長調)♫休憩♫4)J.S.バ
何気なく”X"(旧Twitter)を見ていたら、東京音大オーケストラアカデミーの柿崎祐氏のポストに目が留まりました。「リニューアルしたヤマハのファゴットをお迎えしました!」とありました。柿崎氏は楽器を新調されたようですが、そのヤマハが「新モデル」のようです。http
私、失敗しないので…は、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の主人公の決め台詞ですが、ラクーンは失敗することもあります。2つのプレミアム、78+14と78+16を6本ずつカバーリングをしようとした矢先に見つけてしまいました。 フォーミングの最中に振
定番のRaccoon Gold は常に作り貯めが必要なので、まずはプッペ貯金を殖やしていますが、完成リードの在庫も枯渇してしまったので完成リードの在庫も作り始めます。その一方で昨年来挑戦しているトゥーネマンとクノッヘンハウワーのプッペにも手を付けなければと、気が急か
1942年生まれで満82歳ということで、大変残念なのですが、致し方ない年齢なのかとも思います。スポーツ選手は現役を引退すると「評論家」になるケースがしばしばありますが、演奏家は演奏が続けられる限り生涯現役(を目指します)。ポリーニは昨年秋まで公の場で演奏を続
作ったリードを褒められると嬉しいものですが、いつもそう上手く行くとは限りません。ナイスショットは気持ちが良いのですが、なぜ良かったのか判らないことも多いのです。もし判れば常にナイスショットになる筈だからです。 高校一年の時、当時音大に進まれた先輩が練習
今年は1月までリード作りが激務で、年末年始と匠のところにマシンのメンテナンス(主に刃研ぎ)に行ってましたが、”幸いなこと”に2月は低調でした。”低調”で幸いとはこれ如何にということですが、2月は義父母の体調が”低調”でリード作りどころではなかったのです
Eric Arbiter の THE of CANE という本を講読したと投稿したところ、Raccoon Bassoon Cane のユーザーでもあるK氏より Abe Weiss の The Art of Bassoon Reed Making というバスーンリードの作り方を懇切丁寧に解説したDVDをお借りすることになりました。 Eric Arbiter は