写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
ほぼ毎日リードを作っているか、調整しているか、あるいはリードに悩んでいるアマチュアバスーン(ファゴット)奏者が、ほぼ毎日日記を更新しています。
「世間は本当に狭いもので~」は、最近毎月1回は感じています。昨秋の室内楽演奏会で初めて共演したフルートのご婦人は、お勤め先の同僚の女性を演奏会に招待していて、彼女の夫君もご来場いただきました。ところが、その夫君は昔勤めていた会社の元同僚で、終演後ロビー
リードを丸材から作るわけは、ハンバーグ(ハンバーガー)と同じ理由
ハンバーガーのパテ=ハンバーグ?がジューシーで美味しいと評判の店が、先日テレビで紹介されていました。なんでもパテはひき肉ではなく、赤身のカタマリ肉から包丁で切り分け、筋などを手作業で丁寧に取り除いてから、やはり包丁で切って行くのだそうです。 丁寧に肉を
The Double Reed volume 45・number 4 が届きました。
International Double Reed Society(IDRS) の季刊誌(機関誌)ザ・ダブルリード 第45巻 第4冊が届きました。45というのは発刊してから45年目ということで、毎年4冊ずつ発行されています。 45というのは2022年ということなので、約ひと月遅れということです。アメリカは
異例の寒波襲来ということで、寒さが厳しい日が続いています。そして乾燥も酷い。ジョイントがガバガバになってきて、でもまだ大丈夫だろうと思っていたら、Twitterで事故の投稿がありました。ベルジョイントを持って引き上げたら、ジョイントが外れて楽器がバタン!試しに
補充用のプッペ6本をシェイピング⇒プロファイリング⇒フォーミングと進め、プレミアム5本完成!ふぅ。
昨晩から水に浸けておいたガウジング済のカマボコ型ケーンをまずはシェイピング。気温が低いためかケーンに水がなかなか浸み込んでいなかったようで、シェイピングの手応えは強めでした。このままプロファイリングに入るとマシンの刃への負担が大きくなりそうだったので、
プレミアムのお客様2件の仕上げが終わっていないのに、楽器店様からまとまった数のご注文が舞い込み、嬉しいやら慌てるやら。取り敢えず必要本数プラスαの数のプッペをティッププロファイラーで削りました。 プッペの在庫が大幅に減ってしまったので、明日からしばらく
引き続き乾燥状態が続いているので、昨日フォーミングしたプッペにカバーリングをしました。梅雨時だと2-3日から1週間くらいは乾燥に時間を掛けますが、この時期は1週間も乾燥させるとドンドン小さくなってしまうような気がして24時間位にしています。「研究」であれ
昨年8月よりモニターとなって下さった方から、本当に多くのアドバイスを「言葉」(メール)で頂きました。論理的でありながら官能的な部分での感想も豊富で、リード作りには大変ありがたいものでした。いろいろと試した結果、密度82、硬度15ということになりました。
先日ティップ・プロファイラーで削ったプレミアムのDay 2 スクレーピングをしました。ブログには投稿していませんでしたが、既に Day 1 スクレーピングは実施済でした。最新のスクレーピング手順で、ケーンが密度70-74,硬度18-16(ラクーンゴールドクラス)くら
リードにとって乾燥が厳しい季節です。そこで対策案(マイ・ウェイ)を考えてみました。
関東地方は乾燥が厳しい季節になりました。気温28度、湿度90%よりは楽器にとってもリードにとってもまだ良いのかも知れませんが、乾燥のし過ぎというのも困りものです。湿度25%は木製の楽器にとっては厳しい水準です。 20年以上昔になりますが、北京に4年ほど
LAVORO4のガウジング済ケーン692枚の硬度測定を終了しました。結果は上記のグラフの通りです。硬度の加重平均値は、17.85となり、おおよそピークの値と重なります。ということでグラフもまぁまぁ正規分布となっています。 これから反り、歪み、曲がりなどで選別
余裕をもって早めにご注文を頂いていたので、年末までに材料の選定、シェイピング、プロファイリング、フォーミング、ティップ・プロファイリングと済ませていた…つもりが、そこまで進んでいたのは2本だけで、残り6本は先端も開いていないかったことが発覚。 時間的に
本日も追加で200枚ほど硬度測定をしました。これまでの479枚の計測結果は以下の通りです。硬度11-18:295枚 61.5%硬度19-20: 95枚 19.8%硬度 >20 : 89枚 18.6%加重平均硬度17.8 上のグラフを見ても分かる通り
今日は200枚ほど硬度測定をしました。結果は以下の通りです。硬度 枚数12 313 1114 1415 2716 2817 3118 2119 2020 1521 1422 523 424 125 6 硬度12-18までのうち硬度15の2枚
今年のリード作りは昨年秋以降取り掛かっているLAVORO 4 の硬度測定から始めました。時間の関係からまずは79枚の硬度を測定し、下記の様な結果となりました。80枚測定したつもりでしたが1枚は行方不明です。こういうことはよくあるので気にしないことにします。 硬
2022年はウクライナで戦争があったり、元首相が暗殺されたりと暗澹たる一年になってしまいましたが、2023年は疫病と戦争から解放され平和な世の中が戻ることを祈りたいと思います。 12月30日に吹き納めをして、昨日1月4日に吹き初めをしましたので、4日間
謹賀新年 ラクーン・バスーンリード研究所はコロナ禍が世間に認識され始めた2020年1月14日よりブログを開始しましたので、あと2週間で丸3年、そして4年目へ突入です。誰かのためになるか、というよりは自分自身への備忘録として綴り始めました。気が付けばす
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写真はリーガー社製の二等分器(Tool to Haleve the Bassoon Cane)です。このブログを始めて5本目、当初2年ほど(20201月14日~2022年1月4日)は毎日投稿していたので5日目の投稿で紹介しています。http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/archives/5348893.html#mo
先日の日曜日は、不定期開催のHurry & Company 公演でした。ホールの夜枠だけを借りて、ステリハを軽くやってすぐに本番というコンセプトです。室内楽だったり、おさらい会形式だったり、室内オケだったり、演目もクラシックだったり、ジャズだったり。企画、立案、人集め
リーズンスタッフのメーキングマシン(Tip Profiler)は、「コントラバスーン交換セット」のパーツを追加で購入すると、”簡単に”トランスフォームできるとなっています。随分以前のことですが、このマシンを購入する時に故山上和宏(ヤマカズ)先生よりアドバイスをいた
毎年2月の恒例行事となっていた、〈管楽器専門店ダク 特別企画〉大人のおさらい会が2025年は5月27日に開かれました。プロの「先生方」が、6人出てきてさながらお弟子さんの「発表会」のように演奏するという異様な演奏会です。 実は先日の日曜日にY氏の代役で山梨県へ巡
応力って何だ? 私も良くわかっているわけではありませんが、ある物体に何か力を加えるとその力に抗って物体が元に戻ろうとする力のことのようです。バスーンのリードメーキングでは、フォーミングをする時に激しく実感します。 フォーミングは、リードのシャフト(チュ
今度の日曜日にシューベルトのオクテットを演奏するので、仕上げの練習をしています。冒頭の全開放のF(F3)は、ピッチの要を司るので神経を使います。練習している間中、チューナをそばに置いていて、全音域にわたってピッチが高めになっていることに気が付きました。 リ
いわゆる「リードナイフ」と言われているナイフは、片刃(諸刃ではない)の片刃(両刃ではない)カタチをしています。典型的な和包丁の刃を四角く厚くした形状なので、本来の使い方は「切る」「削ぎ切り」なのだと思います。 もちろん”本来”の使い方をすることもあるで
リードは使うとコンディションが変わります。吹きやすくなる場合もあり、吹きにくくなることもあります。このリードの変化について考えてみたいと思います。リードの変化は大別すると、二種類あると思います。ひとつは長期的な変化でもう一つは短期的、あるいは短周期的な
モーツアルトが約35年の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320と38番「プラハ」K.504です。これらの三曲はいずれ
なかなか思い出深いこの曲を演奏する機会がまだあるとは思いませんでしたが、2025年4月29日にチャンスは巡ってきました。 初めてこの曲を演奏したのは1979年3月で、高校オケ2年の時の定期演奏会でした。セカンド・バスーンを担当し、丸一年この曲に取組んでいましたが、難
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、1761年にエステルハージ家に副楽長として雇われました。当主パウル・アントン公は1762年に亡くなり、それ以降は弟のニコラウス・ヨーゼフ公に仕えました。1766年には前任者の死去により楽長に昇格しました。1790年にニコラ
モーツアルトは35年強の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320とこの38番「プラハ」K.504です。この三曲はいずれ
リードのカラーは、振動面の根本にあるシャフト部との段差のことで、ショルダー(肩)とも呼ばれます。現代のドイツ式バスーンリード特有の加工です。もちろんドイツ式であってもカラーのないリードもあります。 ドイツ式でもフランス式でも19世紀初頭では、リードにカラ
ベートーベンのセプテット(七重奏曲)に触発されて、シューベルトが作曲したという説もありますが、クラリネットの名手トロイヤー伯爵(Count Ferdinand Trpyer 1780 - 1851)がシューベルトに委嘱して作曲されたということになっています。 トロイヤー伯爵はベートーベ
先日文京シビックホールにて久しぶりにレ・ヴァン・フランセの演奏を聴きました。ジルベール・オダンの生音を聴いたのは10年振りくらいだったような気がします。素晴らしい演奏をすることは予め保証されていて、実際に素晴らしい演奏をしたのです。 何だか当たり前ではな
今年もコントラバスーンが大活躍する予定なのですが、リードはちょっとお悩み中でした。先日ちょとした閃きがあって、それに沿って手持ちのリードを再調整したところ、まずまずの結果となりました。(緑の糸の2本) それは、スクレーピングによってピッチを調整するとい
過日、IKE・Bizとしま産業振興プラザで木管十重奏の代奏で練習に参加しました。かつての「勤労福祉会館」を大幅改修したとのことで、チョット見は新築のようでした。ここの5階にある第一音楽室で木管十重奏の練習があり、代奏で行ってきました。 始めての場所で、自分以外
個人的な好みで言えば、高密度材が好きです。高密度といってもケーンのどの段階で測定するかで密度の測定値は測定するヒトによって変わります。(1) 四つ割りケーンGeorg Riegerは丸材を4つ割りにした段階で、ガウジングする前に測定することを推奨しています。そのためRie
久しぶりに歯医者に掛かった。先週臼歯の一部が欠けてしまい、食べ物のカスが溜まりやすくなり、食後の歯磨きが大変なことになったので、仕方なくです。治療をしてもらえば何と言うことはなく、処置だけなら5分程度であっけなく終わり、快適になりました。 歯科医を遠ざ
オーケストラで合奏を始める時にチューニングをします。各自が事前にA=440とかA=442など予め決まっている、そのオーケストラのピッチに合わせておけば済むような気がします。それでもオーボエ奏者にAの音を吹いてもらい、コンサートマスターがA線をそれに合わせます。 そ
今年は年初から厳しいお言葉をいただき、少しだけ心が折れそうになったことは否定しませんが、それによって得たものは少なくなかったのも事実です。特にコントラバスーンのリードについては謎が多く残っていたからです。 理由のひとつは、丸材から作っていないためです。
バロック時代あたりから6曲セットのソナタ集などが多いと思います。何故なのか?調べたのですがよくわかりません。グレゴリオ暦が1年を12か月、1日を24時間にしたためその約数が好まれているという説もあります。三位一体の3とか東西南北や春夏秋冬の4など。 では6は
この1週間で、リード15本、コントラ5本を出荷。年産300本体制から考えれば約2倍のペースです。基本的に一週間のうち二日をリード作りに充てているのですが、なかなかまるまる一日をリード作りに割くことも難しいのが現状です。 そこで毎日ではありませんが、曜日に関わら
演目は事前に知らせていたのが、ファッシュのソナタ、ウェーバーのアンダンテとハンガリー風ロンド、ケックランとサン=サーンスのソナタでした。ドイツのバロックと初期ロマン派、フランスの後期ロマン派と近代という組み合わせで、様式感をどのように演奏し分けるのかとい
リード作っていると色々と事故はつきものです。最悪の事故は2007年の春にカッターナイフで左手人差指を切ってしまったこと。その時は救急外来のある近所の外科病院にタクシーで駆け付け、2針縫ってもらいました。 物理的な痛みもそうですが、日常生活の不自由さが痛かっ
リードを作っている時は、「ゾーンに入る」感覚が偶にあります。偶々では困るので、屡々になって欲しいのですが…。それで、このゾーンに入ると、リードを見ているだけでどこをどう削る?調整する?のかわかってしまいます。 5本完成させるために6本仕掛けていましたが
寸暇を惜しんでという表現が正しいのかどうかわかりませんが、リード作り以外の用事が多すぎるのでそんな感じになってしまっています。昨日も午後から夜にかけて出かける用事があったので、午前中のわずかな時間に2ロット分のカバーリングをしました。 ゴールドとプレミ
先日、匠のところでティップ・プロファイラーとプロファイリングマシンの刃を研いで頂いた時のこと、匠がふと「私は不器用で下手なんです。でもだから丁寧に仕事をしている」と漏らしました。普段から「これができるのは私しかいない」などと豪語している匠にしては、意外
ラクーンバスーンリード、大変ご好評をいただきありがとうござます!もともと少ない生産能力の限界を超える状態が続き、5月末時点で約ひと月分の注残があります。ご注文をいただいた皆様には大変申し訳ないのですが、出来上がり次第順次出荷してまいりますので、今しばら
International Double Reed Society の会報というか季刊誌が届きました。このIDRSはInternational といっても殆どアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の協会で、ひとりでも外国人がメンバーになればInternational を名乗る、アメリカ人のエゴというか尊大さがうか
本当にたくさんのご注文を頂いてありがとうございます。4月と5月はこれまでの平均生産数の2倍強のご注文を頂いております。そのため納期が少し後ろにずれ込むことになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 並ファゴに加え、コントラも生産が滞ってしまっています。リ
理想的な数値と言っても人間ドックで算出される尿酸値とか血糖値とかではなく、バスーンのリード材についてです。リード作りの成功のカギの90%は、リード材によるものだという「教え」を実験するべく、4年間にわたって丸材から作って来た途中経過みたいなものです。 リー
リサイタルの概要: 2024年4月29日(祝)汐留ホール 13:30 開場 14:00 開演1)テレマン:12のファンタジーより第5番2)ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲第1番3)モーツアルト:ファゴット四重奏曲第1番 K.285(原曲:フルート四重奏曲 ニ長調)♫休憩♫4)J.S.バ
何気なく”X"(旧Twitter)を見ていたら、東京音大オーケストラアカデミーの柿崎祐氏のポストに目が留まりました。「リニューアルしたヤマハのファゴットをお迎えしました!」とありました。柿崎氏は楽器を新調されたようですが、そのヤマハが「新モデル」のようです。http
私、失敗しないので…は、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の主人公の決め台詞ですが、ラクーンは失敗することもあります。2つのプレミアム、78+14と78+16を6本ずつカバーリングをしようとした矢先に見つけてしまいました。 フォーミングの最中に振
定番のRaccoon Gold は常に作り貯めが必要なので、まずはプッペ貯金を殖やしていますが、完成リードの在庫も枯渇してしまったので完成リードの在庫も作り始めます。その一方で昨年来挑戦しているトゥーネマンとクノッヘンハウワーのプッペにも手を付けなければと、気が急か
1942年生まれで満82歳ということで、大変残念なのですが、致し方ない年齢なのかとも思います。スポーツ選手は現役を引退すると「評論家」になるケースがしばしばありますが、演奏家は演奏が続けられる限り生涯現役(を目指します)。ポリーニは昨年秋まで公の場で演奏を続
作ったリードを褒められると嬉しいものですが、いつもそう上手く行くとは限りません。ナイスショットは気持ちが良いのですが、なぜ良かったのか判らないことも多いのです。もし判れば常にナイスショットになる筈だからです。 高校一年の時、当時音大に進まれた先輩が練習
今年は1月までリード作りが激務で、年末年始と匠のところにマシンのメンテナンス(主に刃研ぎ)に行ってましたが、”幸いなこと”に2月は低調でした。”低調”で幸いとはこれ如何にということですが、2月は義父母の体調が”低調”でリード作りどころではなかったのです
Eric Arbiter の THE of CANE という本を講読したと投稿したところ、Raccoon Bassoon Cane のユーザーでもあるK氏より Abe Weiss の The Art of Bassoon Reed Making というバスーンリードの作り方を懇切丁寧に解説したDVDをお借りすることになりました。 Eric Arbiter は