巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
農学系の学徒である息子。4年生となった今は卒論で何かと忙しそう。そんな中でも第一志望の企業から内定を頂けたようです。種苗はじめ農業全般をサポートする会社だそうで、まずは何より。1・2年生の時に直面したコロナ禍により、農業系職業への思いが強くなった息子。確かに人はどんな時でも野菜を食べるし、世界情勢を考えると食糧自給率を更に上げる必要がある。また、自然と人との共生を学ぶ中で、獣害が深刻なレベルにあるこ...
昨日、黄昏時のスーパーにてパック寿司を3つと刺身盛りを2パックを購入。店員さんが私の目の前で「半額」なるシールをペタペタと貼るものだから・・・ズケズケと前へ出て、反射的に陳列ケースに手を伸ばしてしまいました。その姿は、まるで猪と対峙している我が家のビープロが如く。がめついピープロは、和犬と合同猟を行った時は、いつもそう。「猪は私の食べ物!」とばかりに和犬を押しのけて取られまいとする。獲る前から。つま...
このまま順調に事が運べば犬舎移転は8月の中頃になりそうです。夏季休暇の間に一気に作業を進めてしまおうかと。しかし、その作業に当たっては、どのレベルの施工とするかが悩ましい。出来ることなら自然の環境をそのまま活かした犬舎としたいのです。土や草の上を駆け回ったり、穴を掘ったり、土手を上り下りしたりと好きなようにさせてあげたい。でも一方では少々窮屈ではあれ、大人しく静かに待機させる区画も設けたい。つまり...
一軒家の中古物件に活路を見出した犬舎移設計画。しかし、先日の物件は地権者が亡くなられている上に、結局、ご遺族には辿り着けず。登記の名変手続きがされていなかった事もあり、お手上げでした。こんな事では らちが明かない。そこで、訳あり別荘物件に明るいと思われる別の不動産屋に一昨日はお邪魔しました。不動産屋の管理物件ならば地権者問題などは心配御無用ですから。早速物件をピックアップ。営業車にて案内して頂きま...
職場での私の所属部署は何かと管理のうるさいところ。よって関係者以外は厳しく立ち入りが制限されています。なのに私たちが土日に休んでいるのをイイことに、勝手に室内に入り込み、いたる所を汚してしまう不届き者がいる。実に けしからん。「あちこちにウンチをするな!」と声を大にして注意をしたい。先日もブログでボヤいてしまいましたが、大切な書類の上にも。「なんだコレ?」と目を凝らして見てみると・・・って、指で摘...
今期の有害鳥獣捕獲は雨天や管理捕獲と重なり、思うように実施できていません。猪は豚熱で生息密度が下がり、鹿は管理捕獲により減少傾向にあるため、それでも良いのではないかと個人的には考えていますが。しかし役場には獣害による苦情が絶えないようで、要請が掛かった以上は出動しない訳にはいかず。今日は要請のあった地区で有害鳥獣捕獲を行いました。私はタツ役ではなく先輩勢子Tさんの遊撃役として同行。犬が猪と絡んだ場...
この6年間、思えば不運の連続でした。いや、全てが「学び」だったと考えるべきか。一連の犬舎移設の土地探しにおいて、本当に様々な出来事がありました。一番初めは、土地交渉の最中に地権者が急逝し、遺族の方々は相続の事でバタバタ。結局、話は立ち消えてお流れに。お次は「ミカン山を丸ごと買って欲しい」との交渉でしたが、価格が折り合わず。とにかく山が大き過ぎました。敷地内で遭難しそうなくらいに。そして、その次の土...
健康診断の直前に食事制限を行ったり運動量を増やす人を見ていると、不思議な思いに駆られます。日常生活における それらが、体に対してどのような影響を及ぼしているかを知るための健診でもあるのに。どれだけ飲食したり怠けられるかの基準や限度を的確に掴めなくなってしまう。。。家内などは2週間前から食後のデザートを食べていないのです。夕食も少なめなようですし。すべては健診に臨むためなのか。その本当の理由を聞いても...
まずは地権者が生存していること。亡くなられている場合は相続により登記手続きが行われていること。そうでなければ法務局に行ってもお手上げな場合が多いのです。分かってはいても様々な観点から お役人は教えてはくれない。価値の低い土地の取引は、とにかく一筋縄ではいかないパターンが多いのです。お世話になっている不動産屋のIさんでも苦戦を強いられていますから。今回のポツンと一軒家も同様の事を想定しています。先輩...
先輩勢子のTさんから犬舎移設地の耳寄りな情報を またもや入手。一人暮らしの御老人が子供さんと同居するにあたり、山を下りるとのこと。その空き家を売却したいとの情報をご友人より得たそうなのです。それを聞いた私は、もう居ても立ってもいられない。早く見に行きたい。でも仕事が終わってからでは時間が遅すぎる。よって職務放棄とも取れる強引な「急用」との言い訳で戦線離脱。Tさんの家に到着後、猟車に乗せていただいて...
犬の食事において、ドライフードばかりでは如何なものだろうか。よって我が家では、獲物肉と野菜の雑炊をドライフードの上に掛けて与えています。この方が喜んで食べてくれますし、胃腸の調子も良いようで、胃液の吐き戻しも殆ど無し。ところが獲物肉が底をつき、もう2ヶ月ほどドライフードが中心の食生活。やはりドライフードの比率が高いと、胃もたれを起こすようなのです。胃液の吐き戻しが目立って増えてしまいました。そこで...
有害鳥獣捕獲ならびにニホンジカ管理捕獲に殆ど出席できていない今期。猟犬たちの新天地に関することでバタバタなのは仕方がないのですが、私としては心苦しいのです。そんな捕獲業務の成果については、毎回先輩方が教えてくれるため、状況は把握しています。どうやらニホンジカは減少に向かいつつあるのかもしれません。明らかに捕獲頭数が減っているのです。もちろん目撃頭数も減っている。以前は数十頭単位の群れを何度も目撃し...
犬舎移設計画は未だに土地交渉段階で足踏み状態。さすがの不動産屋Iさんでも第一候補地では苦戦中のようです。「売って下さい」では、どうにも足元を見られてしまう。「この土地、早く処分したいんだけど」との地主なら話は早いのですが。ところが、そんな土地があるのです。Iさんからの提案でした。しかし、因縁の土地でも。その土地は猟場の山でもあり、獲物の密度が高い優良な場所。つまり猟場を丸々買うようなものなのです。...
コロナ禍の影響で結婚形式の変化が著しいようです。私の身近でも、それを数組確認していたため、少々切ない感じ。いとこの子供さんたちも披露宴は中止か、ごく小規模で。私の甥っ子君も、その例に漏れずで披露宴は行えないまま。よって今は籍だけ入れた状態なのだとか。ところが、それを「仕方なし」としていなかった甥っ子君。虎視眈々とコロナ禍が収束するのを待ち続けていたようなのです。お嫁さんや、その御家族さんも思いは同...
煮豚足を作ったあとに残った煮汁。コラーゲンが溶け出し、強烈に濃縮された この液体を有効利用しない手はない。味を調整した上で豚の耳を投入し、冷蔵庫で冷やすこと一日。冷えてゲル化した煮汁が、ガッチリと豚の耳を固めてくれました。その固まり具合は「コラーゲンプリップリ!」のレベルでは もはやない。丸くして床に落としたら、スーパーボールと見紛うばかりの跳ね返りを見せることでしょう。試す勇気はありませんが。早速...
三重地犬にも様々な系統がありますが、その一系統の最後の雌となってしまったカノ。そのカノを授けて下さったのが三重県の猪狩師の龍さん。今は亡き私の師匠が、三重県に遠征していた猪狩り武者修行時代の盟友でもあります。そんな繫がりでカノが我が家にやって来たのは6年前。同腹の中で一際パワフルだったカノを、龍さんが遥々連れて来て下さったのです。このご恩に報いるためには、カノを一人前の猪犬に仕込み上げることが まず...
グループ猟で鹿狩りを行う場合、基本、猟犬に拘る必要はありません。犬のタイプに合わせて、タツ配置や犬の入れ場を調整した方が良い猟場はありますが、大抵はそれなりに獲れるものです。だたし、猟場の地形や広さに合わせて犬を使い分けないと「半日犬探し」などの憂き目にも遭いかねません。逆にタツ場まで追いき切れない場合もありますし。よって拘らないまでも、使い分けの意識は皆で共有していた方がいいのでしょう。それが猟...
一頭から極わずかしか取れない希少部位、、、豚足。私はこの豚足を辛子酢味噌で食べるのが大好き。でも、たまには違った味も楽しみたい。そこで時々作るのが煮豚足。これも なかなかの味わいで、酒の肴にバッチリ合う。で、残った煮汁は有効利用。この強烈なコラーゲンプリップリ汁で豚の耳を固めるのです。しかし、昨日はその豚の耳の買い出しで参ってしまいました。どのスーパーに行って売り切れている。結局、最後の頼みの綱的...
「ごめん、気が付かなかったよ」と猟犬たちに謝る私。犬舎内の自由飼いと、庭の鎖飼いに、こんなにも差が出るとは思っていませんでした。それはマダニに対する防御的行動。犬のあのブルブルっとやる水飛ばし行動が、寄生しようとするマダニを除去するにおいて、こんなにも効果的であったとは。その行動が鎖飼いの犬は思いっきりできないため、マダニに寄生されやすくなってしまうのです。犬は鎖の存在理由をシッカリと認識していま...
猪狩師の先輩と猟犬の話をする中で、いつも話題の中心となるのが「猪が獲れる犬」について。でも実際に、この様な犬は ごく僅か。狩猟を始めた当初、私はこの本当の意味が分かりませんでした。「猪が獲れる犬」と「獲れた犬」が頭の中で同じだったのです。しかし、突き詰めていくと「獲れる犬」は極めてハードルが高い。勢子役を務める中で、やっと分かったのです。猟犬を知らない人は「ケンカが強い」「咬みが強い」「気が強い」...
ジビエ料理の研究家でもあるフレンチレストラン『ラパン アジル』のオーナーシェフのヨッシーさん。前回作られたのは猪のモモ肉を使用した生ハムでした。ヨッシーさんのワインセラーで半年、その後は我が家で1年の計1年半、冷蔵庫の野菜室で寝かせました。その間、じっと我慢の子であった私は、熟成の時を待っていたのです。しかし、実際には熟成による肉の変化をヨッシーさんに報告する必要があったため、定期的に試食を繰り返し...
フレンチレストラン『ラパン アジル』のオーナーシェフであり、ハンターでもあるヨッシーさん。私は長年にわたり、このヨッシーさんに絶大なる信頼を置いています。それは私の猟犬たちがヨッシーさんのタツに追い立てた獲物は、必ず仕留めてくれるから。当たり前のようにも思えますが、これは なかなか出来ることではありません。まずは凄いのです。ここまで命中率の高い猟師は、いつもアドバイスを頂いている凄腕先輩も含めて、私...
大河ドラマの『どうする家康』『鎌倉殿の13人』に続き、縁の地として こちら静岡県では またもやPRに力を入れています。しかし、今回は今一つ何かが噛み合っていない気が。俳優さんたちの渾身の熱演が空回りしているように思えてならないのです。先日の鳥居強右衛門の話も悩ましい。史実とされる話を こねくり回し過ぎて、本来の感動を半減させてしまっている。私は鳥居強右衛門の一途な武士道精神が観られることを期待していたの...
先日、拍子抜けするような意外な出来事がありました。我が家の猟犬たちのせいで犬の散歩コース変更をよぎなくされてしまっていた御近所さん。その御近所さんの一人に道端ですれ違い、私は挨拶がてらにお詫びを。「我が家の猟犬たちを刺激しないように」と御近所さんが気遣って下さる事に対して、いつも申し訳ない思いだったので。その時に犬舎移設計画の話もしました。そうしたところ「ワンちゃんは家に少しは残して下さいね」と御...
やはり野生動物の肉質については、毎度の事ながら分からない事だらけ。とくにイノシシ肉は、性別、年齢、大きさ、捕獲時季・方法、そして捕獲してから精肉するまでの流れにより、旨味や肉の弾力は様々。そこに「そのイノシシは何を主食としていたのか?」が加わると、もう分らない。イノシシ肉に対する固定概念がフッ飛んでしまうこともあります。産まずのメスの肉は・・・などより断然美味しいオス肉も ざらですから。で、今日は...
ここなら家から近いし、鳴き声を気にせず猟犬たちが飼育できる。先輩勢子Tさんに協力を頂き辿り着いた移設候補地。今は不動産屋Iさんが調査中です。せっかちな私としては進捗状況を確認したいところですが、ここは我慢。果報は寝て待て。そこで今日は上物の段取りを行うことに。こればかりは同時進行でなければ今年の猟期までに間に合いませんので。猟の相方と共に、犬舎の骨組みとするための廃材を確認。相方が知り合いの伝手を...
私が所属している猟友会支部や有害鳥獣捕獲隊は、女性ハンターさんと無縁な状態が続いています。他の支部ではチラホラと女性ハンターさんを見かけますが。そんなことなので、私は娘に「狩猟、やってみない?」と打診してみたところ・・・「無理」と。この間髪入れずの返答に、私も即座に「独身のナイスガイが何人もいるんだよ」と出会いの場的な角度からもアプローチ。すると今度は声のトーンを上げて「余計なお世話だ」と、つれな...
今日も仕事が無事終了。さて、家路につきましょう。おぉ! 迂回路も冠水か!でも、なんとか帰宅。まずは猟犬たちの食事を・・・ええっ!ト、トラ~! 大丈夫か~!もう少しで犬小屋が浮きそう!排水管が詰まり気味でしたから。。。と、家内からSOS。ま、待っておれよ~!猟車にて救出。川は氾濫寸前。雨はまだ降り続いています。線状降水帯よ、もう勘弁して。応援ありがとうございます!にほんブログ村...
このところ忙しいのが庭木の剪定。息子が幼い頃にクヌギのドングリを埋めたものだから、もう大変。「これも思い出の一つ」と考えているため、未だに切り倒せずそのまま。成長が早すぎるため、年に5回は剪定しています。それと実家の庭も大変。先日も丸一日、剪定作業に勤しみました。老親方に指示されたとおりに作業開始。まずは枝垂れ梅と普通の梅を。玄関横の木は角刈りに。椿は一回り小さく。モッコクは枝ぶりが納得いかなかっ...
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巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
まずは玉ネギとニンジンを炒めて、先に煮込みを開始。主役の猪肉は、塊のまま表面を軽く焼いて肉汁の流出をストップ。塊肉のまま鍋に投入します。ちょっと猪肉の量が多かったかな。で、30分ほど煮たら塊肉を取り出します。やはり1.5kgは多かったな。カレールーの箱裏に書いてあった量の3倍だもの。でも取り出した塊肉は煮る前と殆ど同じ大きさで、肉汁を蓄えたまま火が通った状態。小さく縮んでしまった肉とは違って筋繊維間の空間...
「シェー! もう やめてほしいザンス!」「そんな つぶらな瞳で見つめてもダメ」でもヤメられない止まらない地底探検への穴掘り。懸命に掘り進めるホマレ。そこへ作業効率をアップさせようと、サカエが連結。ツインパワーで土をかき出します。その後ろで様子を見ていたコーシンの顔に土が直撃。ほら出入口が土だらけになっちゃたじゃない…って、脱走禁止!よし、言うことを聞かないのなら奥の手じゃ。父ちゃんを侮るでないぞ。前...
まだまだ続くニホンジカ管理捕獲。県担当者と猟友会上役の方々から新たなる実施区域の調査依頼を受けて、猟仲間たちと共にタツ配置のマーキング等を行いに猟場へと向かいました。標高400m程の低山を囲む巻狩りとなるため、今回も かなり大がかりな捕獲となります。こんな事もあろうかとタツ配置場所に通じる林道を復旧整備しておいて正解でした。基本的には猟場に詳しい先輩に教えて頂きながらの調査。次々とマーキングして行きま...
雨降る森の中、移設犬舎の古家で一人黙々と焼く猪肉。半径200m以内には自分しか居ないとのヘンな優越感。森を独り占めした気分になれるのです。そして森の一部にもなっている。そんな森から授かった恵みを力いっぱい美味しくいただく。猪肉は やはり焼肉が一番。今回の部位は肩ロース肉とホホ肉とタン。そう言えば未だに食器を用意していなかったな。学生の頃から使っていたラーメン鉢が一つあるだけ。我が家の食器は全てセットな...
体をかがめて暗闇の中を進んで行く。まるでノストロモ号の排気ダクトの中でエイリアン狩りを行っている感じ。そして「ぐわぁ~っ!」と、自分が狩られる…でも私はダラス船長とは違って経験豊富な凄腕猟師だから大丈夫。。まずは強力なライトで視界を確保!武器は火炎放射器…ではなくて草刈り鍬と炭スコップ。これは何となく負けている気がする…なので強力掃除機で撃退!って吸ってどうするの。ゴーストバスターズじゃあるまいし。...
「積載量 積めるだけ」なんてステッカーが貼ってある貨物車を時々目にします。そんな茶目っ気ある文句に微笑ましい気持ちにもなりますが、これがインドやパキスタンだったら大変。彼らは本当に積めるだけ積みます。とにかく怖いもの知らず。また、スクーターならベトナムやタイだって凄い。家族全員でスクーターに乗ったり、荷台に大きな豚を積んだりもする。私の愛車、ベトナム・ホンダ製のディオ110は、それら過積載を想定しての...
先日に実施されたニホンジカ管理捕獲の対象地区は隊員たちにとっては馴染の山。皆がそれぞれに鹿の逃走ルートを把握しています。また、猟期中は私たちが合同猟を行う猟場なので、手堅く成果を上げられる間違いない山でもあるのです。今回は静岡県猟友会会長はじめ、県職員の方々も参加しての大がかりなもの。よってタツ役は私たちが猟期中に行う巻狩り時の4倍も。鉄壁の囲みと言えます。おまけに参加者の多くが凄腕猟師で、射術に...
移設犬舎に建つ古家。今はこの古家で一人楽しく暮らしています。本来ならば「一人寂しく」となるのでしょうが、そのようなことは全くありません。明るい間は野鳥のさえずりの中、様々な作業に没頭し、休憩の度に猟犬たちと戯れる。暗くなって静まり返ると、今度は「この森には私一人だけ」との不思議な満足感に包まれます。都会の喧騒を離れて…って、離れ過ぎな感じがたまらなく気持ちが良いのです。ただし、そう思えるのも普通に...
職場から移設犬舎に戻ると子犬区画の地面には大きな穴がボッコリと。私が体育館座りで余裕で腰まで入れそうな大きさに驚きます。子犬区画には世話係として お婆ちゃんのコーシンも一緒。おそらくオテンバ盛りのサカエとホマレに手を焼いたコーシンがストレスから掘ったものか。呆れた私はコーシンに「いい歳して穴なんて掘らないでよ」とボヤきます。コーシンは私の言葉を理解できるため反省を…と思ったら戸惑いの表情に。「あれ?...
子犬の名前について家族からクレームが付いてしまいました。「なんで同じ名前にしちゃうの?」と。「ユキカゼ号にはユキカゼ号の思い出が、フミにはフミの思い出がある」とのことなのです。そりゃそうだ。それにユキカゼ号もフミも新しい飼い主さんの事情によっては我が家に戻って来ることも考えられます。現に今回のEさんの件でも「リハビリが上手くいかなかったらゲンを引き取ってくれないか」と言われてしまいましたから。コー...
どうにもシックリこない。あまりに安易に子犬たちの名前を決めてしまったため、名前を呼びながら遊んでいても違和感が付きまとうのです。これは今までに無かった感覚。やはり猟犬であっても犬の名前は吟味して決めるべき。つまり飼い主なりに思い入れのある名前とすることが大切なのでしょう。今回は「猟仲間が覚えやすい」を優先したのが良くなかったか。真剣に狩猟に取り組んでいる人は、どんな名前であっても覚えてくれますから...
生後2ヶ月を前に子犬に名前を付けることにしました。結局、我が家は お婆ちゃん犬のコーシン似のメス1頭を引き取ることに。一方、母犬の飼い主のEさんは、Eさんがケガをさせてしまったメスの1頭の面倒を見ることになりました。ところが…Eさんが持病の悪化のため入院してしまったのです。医者からは入山を控えるようにと言われてしまったようですし。「次に転倒したら歩けなくなる可能性がある」と。よってEさんからはケガの子も委...
二度の出産と その後の産後ケアで4年ほど休猟させていた三重地犬のカノ。気力体力が完全に元に戻ったようなので猟場復帰させることにしました。久々の猟にヤル気満々のカノは居ても立ってもいられない様子。「アタシ、獲物をめちゃくちゃ追い倒したい気分なの!」と言わんばかり。一方のレイも それに触発されて いつもより興奮気味。先輩の朝の見切りにより、とある地区に猪が潜んでいると判断。まずは先行して先輩勢子が猟犬を放...
時折り雨が強く降る中、今日は3頭のメスの子犬を引き渡しました。中でも私が最も溺愛していた子犬が旅立ち、少し寂しい気もします。顔の模様により目がクリクリと見えて実に可愛いのです。私はその子犬に「デメタン」と名付けて毎日抱き上げ愛でていました。必ずや幸せな猟犬人生が待っているはず。そう思い、新たなる飼い主さんに手渡した時のデメタンの温もりを記憶に留めることにしました。みんな達者でな~♪...
有害鳥獣捕獲は地域の方々の理解や協力があって初めて成り立つもの。したがいまして、地域の方々への感謝の気持ちや配慮を忘れてはなりません。私の所属する猟友会では、隊長はじめ隊員たち全員がそれらに対して強い意識を持っているため、今まで目立ったトラブルなく捕獲業務が行えているのです。そんなことで、先日は有害鳥獣捕獲を行う前に山際でヤギを飼育している兼業農家さんに連絡を。この兼業農家さんからは猟犬飼育用にと...
♪ある晴れた昼下がり猟場へ続く道軽トラがゴトゴト子犬を乗せて行く可愛い子犬貰われてゆくよ悲しそうな瞳で見ているよ「どこに連れて行くねん」と少々ご立腹の様子ですが。なので待ち合わせ場所でプチ散歩。昨日、まずは2頭のオスのそれぞれを猟師仲間の方々に引き渡しました。あとは週末にかけてメスたちを引き渡す予定です。寂しくなるな。...
本来ならば進行係のはずの私。ところが所属する猟友会支部から参加する選手の頭数が足りなくなり、出場せざるを得なくなったスラッグ・ライフル射撃大会。でも、コレを射撃練習の機会と捉えれば、これほど合理的なことはありません。支部によっては幾つかの補助があり、おまけに こんな物まで頂けます。参加賞ですが。嗚呼、情けない…こんな下手くそな私でも やはり勝負には勝ちたいもの。しかし銃身後退式銃のオート5のクセを未だ...
下界のWi-Fiが有効な環境の何と素晴らしきことよ。山中に位置する移設犬舎生活では通信サービスの『ギガ』が生命線。なのにYouTubeを観たまま寝落ちしたり、BGM代わりに使っていると、驚くほど速い速度でギガが減ってゆく。それこそ30ギガなんて半月で使い切ってしまう。その後の低速通信では精神的に耐えられないし、要所で固まってしまうこともあるし。すると「1ギガ追加で550円です」なんてボッタクリのメールが通信会社から入...
我が家のように様々な猟芸を示す猟犬がいると、編制によっては狙ったとおりの猟が行えるものです。猪メインで攻める猟。鹿の管理捕獲に徹する猟。少人数で行う猟、大人数で行う猟。狭い猟場、広い猟場。また早目に猟を切り上げたい日や、その必要が無い日 等々。これらに合わせて猟犬編制を考えるわけで、それが思いのほか上手くハマります。ただし残念なことは、猟仲間の中でコレに気付いているのは一人だけ。この猟仲間は膝を痛...
私のブログは基本的には備忘録。毎日の様々な出来事や、資料として残しておきたいことを綴っています。その中で、離れて暮らしている家族や全国に散らばる友人たちに、私の近況報告も兼ねて利用させて頂いています。したがいまして狩猟に関することは時々で、あとは関係の無いことばかり。しかし、そんな中途半端な者がブログ村のハンティング ジャンルにのさばっているのは いかがなものか。違和感と申し訳なさを感じていました。...
生後3ヶ月となった三重地犬の子犬たち。思えば ここまでバタバタ続きで、あっと言う間でした。前回、母犬カノの一回目のお産では、母も子も猛暑でバテバテ。でも私は長期の夏季休暇と捕獲業務の休み期間が重なり、余裕がありました。それと、その暑さで子犬たちにリミッターが働いていたようで、思いのほか制御が効きました。走り回ったりバトルをしても、すぐにオーバーヒートでヤメる。ところが まだまだ涼しい今回はヤメない。...
「う~ん 5000円くらいは掛かるかな」と面倒くさそうに鍵屋さん。作業内容からすると、その工賃は高すぎる。プロ魂を期待したのですが。事の発端は・・・随分と昔にジャンク品としてヤフオクで購入したバイクに装着してあったトップケースにあります。鍵が元から「鍵無し」状態だったため、事実上「おまけ」的な扱いでした。なので使用できないままガラクタ置き場に。ところがSR400を復活させるにあたり再度確認したところ、これが...
平日は仕事が終わったら職場から犬舎移設地まで直行して、世話が済んだら我が家へと戻り、また猟犬たちの世話を。一筆書きのように移動できるため、思いのほかスムースに事が進みます。ところが今日は酷いもの。長時間にわたる豪雨により、そのルートの所々で内水面氾濫が発生していました。川沿いの一般道が要所要所で浸水しているのです。そこで川沿いの堤上の道を走ることに。野球場も完全に浸水。芝は大丈夫なのだろうか。本来...
先週、ちょっと嬉しい出来事がありました。前段としては こんなことが。数年前までは ご近所さんや子供たちの間で知らぬ人がいない程の名物オジサンが町内に住んでいました。でも最近は見かけることが無くなり皆が気になっていたのです。「体調でも崩されたんだろうか」と。ところが先日・・・近所の業務スーパーで名物オジサンと再会♪(私の一方的感情)。それは閉店前の7時過ぎのことでした。レジで会計中の名物オジサン。その後...
有害鳥獣捕獲は市町だけではなく県が主体となって行うこともあります。それだけ獣害の規模が大きいとも言えますが。このような場合は罠猟より巻狩りの方が手っ取り早い。よって今回は、いつもは共猟しない猟隊からも勢子が参加。対象地区が広大で、それでも足りないくらいでしたが。実際に猟犬を放った途端にアチコチで鳴き出して、同時に銃声が木霊し続けました。しばらくして・・・勢子ルートを辿り終えた私は、先輩勢子と合流。...
今日は早朝から剪定作業を行いました。まずは我が家のクヌギの木から。20年ほど昔、当時 幼かった息子がドングリを庭中に埋めたせいでアチコチから芽が出てビックリ。それもクヌギの丸いドングリだったため、どうしたものかと。若木はあっと言う間に大きくなり、その後は剪定に次ぐ剪定。そのおかげで大木には至っていませんが、生えているのがリビングの真ん前とは いかがなものか。何度も伐採してしまおうと考えましたが・・・小...
私の猟仲間たちは今後の狩猟において、勢子不足および猟犬不足となることを懸念しています。しかし、こちらの地域の住宅事情を考えると猟犬飼育は考えもの。時代の流れではありますが、犬の外飼いは非常識扱いすらされてしまいますし。また生活スタイルが制約を受けてしまうこともジレンマの要因の一つ。そんなことなので若手で「猟犬を飼って勢子をやってみよう」などと考えている人はいません。その思いはあっても、思いのほか障...
オフロードバイクに跨り獣道に分け入り猟を行う。海外ではありそうな狩猟スタイルですが、ここ日本では様々な観点からヤメておいた方がいいのでしょう。でも猟場の下見くらいなら全然イケル。以前、猟行中に林道で出会ったハンターカブのライダーさん。猟犬たちは不思議そうに眺めていましたが「これぞハンターカブ!」的な使い方に感動。その機動力にも驚き、しばしライダーさんと話し込んでしまいました。ならば私もレストアした...
子犬たちのあまりの激しさに参ってしまっているヘルパー犬の駿河。駿河は母犬カノの1回目のお産の子で、メスの2歳。子犬たちの面倒をよく見てくれるのですが少々お疲れ気味。そこで駿河のヘルパー犬として駿河と兄妹のオスの金剛を投入。金剛も子犬たちの相手を上手にしていましたが、容赦のない子犬たちに押しまくられてギブアップ。駿河と同じように犬小屋に籠城するようになってしまいました。犬小屋に陣取れば、3頭の子犬たち...
猪肉の冷凍保存といえば塊肉。なので解凍させると料理を作り過ぎてしまう。昨日も猪カツを10枚ほど。そのうち4枚も食べてしまいました。健診前なのに。でも旨かった♪残りの猪カツは、いつものお決まりパターン。次の日に猪カツ丼にするのが我が家の習わし?いや単純に私が食べたいだけ。家内が上手に作ってくれるのです。私が作るより断然美味しい。出汁と甘みのバランスがいいのかな。そんな お約束の猪カツ丼を先ほどいただきま...
豚カツを作りより難易度の高い猪カツ作り。中でも一般的な揚げ鍋での揚げ工程が難しいのです。つまり考えていないと理想の揚げ上がりには程遠い。原因は猪肉の水分量の多さにあると考えています。その水分とは血液。家畜のように出荷前の給餌止めや、絶命に至るまでの決まり事が存在しない狩猟。仕方の無いことではありますが、これが放血状態に影響するわけです。家畜肉では、この放血は極めて重要な要素で、肉質を大きく左右する...
いくらなんでも鹿は何処かに行っちゃったでしょ。と思っていたのですが・・・共猟した地元の猟仲間の情報では「いや、まだ居るよ」とのこと。よって今日は先々週に続き、別地区の同じ場所でニホンジカ管理捕獲を実施。結果は地元猟師の言う通り。山中に銃声が木霊し続けました。ところが私の持ち場は静かなもの。でも森林浴がタップリできて心も体もリフレッシュ!、、、なので獲物の引き出しも デゴイチみたいに元気にグイグイと...
私と先輩方が行ってきた猟犬繁殖の中で、気質と毛色の遺伝的な関係性を探ろうと観察を続けてきました。これは今までに何度か取り上げてますが、実際のところは分からないまま。しかし、エンドウ豆やショウジョウバエの遺伝的連鎖を思い出してみると「気質と毛色は無関係」とは言い切れないと考えています。遺伝上、形質の何かに気質と連鎖しているものがあっても不思議ではないのですから。ただし、ショウジョウバエですら途方もな...
自分で言うのも何ですが、私は見た目とは違って意外と真面目です。。。狩猟を始めた頃は、毎週土日に行われた有害鳥獣捕獲には必ず参加していました。対象地区の山の地形、タツ配置、そして見切りポイントを「知りたい学びたい」との思いが強かったのが、その原動力でもありました。そんな有害鳥獣捕獲はボランティア活動的であっても地域にとっては大切な仕事。一日参加すると千数百円の弁当代は支給されますが、それとて血税。よ...
少しでも動けば こちらの負け。これは山で獲物が射程距離内に入った場合のことです。でも、そうは言っても獲物に猟銃を向けて狙いを定めるには、体を動かさなくてはならない。よって「少しでも動けば」とは通常の動きや素早い動きを意味します。この様な動きに対して獲物たちは驚くほどに敏感。野生動物をナメてはいけません。ところが若手たちを見ていると、ナメている人が実に多い。そんな人たちは例外なく失中率が高く、何年経...
猟犬の良系を実猟に使いながらの血筋存続は容易なことではありません。それは私のように相対的な若手であれば尚更に。これまでを振り返ると本当に大変でした。様々な苦労や障壁が次々と私の前に立ちはだかり、それにより嫌な思いをしたことは枚挙に暇がありません。その要因の大半は猟仲間であるはずの一部の先輩たちによる「今が楽しければ それでいい」との身勝手な思考によものでした。つまり「今日 猪が獲れたらそれで良し」と...
次なる生活の足の選んだのは、土に返る寸前だった32年前のSR400。そんなサビサビ状態の不動車を3万円で引き取ったのは10年前。直後にエンジンを始動させるところまではレストアしたものの、そこから放置。当時の通勤車両スペイシー250がスグに壊れると思っていたのに、元気なまま10年が経過してしまったのが その要因。と、頑張ってくれたのに、こんな言い方をしてはスペイシー250に申し訳ない。長い間お疲れさまでした。本当にあ...
犬舎移設地近くの山にタケノコを掘りに行った時のことです。そこは、猟期中は地元の猟師たちが巻狩りを行う場所でもあります。ところが農道に面した一段下がった藪の中にはゴミの山。ありとあらゆるものが捨てられていて、そのどれもが朽ち果てている。数十年は経っていそう。でも廃棄物の横からタケノコが生えていたり、所々に猪がタケノコを食べた痕跡があったりと。やはり自然は逞しい。と、目線の先に赤と白に塗られたゴミの一...
幼少の頃より 戦艦、戦闘機、戦車が好きでたまらなかった私。中でも戦車のプラモデルがお気に入りでした。とくに世界第二次大戦のドイツ軍の戦車『ヤークトパンター』が大好きで、何機も作った記憶があります。「ヤークト」とはドイツ語で狩猟または狩りのこと。パンターは豹で「狩りをする豹」との恐ろし気な名が付けられたことからも、ヤークトパンターの戦歴が分かるというもの。このヤークトパンターは『ロンメル戦車』とも称...