猟場内に猪と鹿が混在している場合、猟犬は逃げ惑うだけの鹿を追いたがるもの。こんな話をよく耳にしますが、その度に「そんなことはないよ」と実際の状況を説明します。確かに これだけ鹿の生息密度が高ければ、真っ先に鹿を発見して追ってしまうのは仕方のないこと。でも「追ってしまう」と「追いたがる」は別の話で、それを混同してはいけない。勢子が上手く導けば「猟犬は、むしろ猪を追いたがる」と実感しているだけに冒頭の...
我が家の狭い庭で遠慮なくフルパワーで駆け回る猟犬たち。そのたびに庭砂利が道まで飛び散り、私は外に出ての石拾い。なおもハシャギ続ける猟犬たちは、仕舞には お互いに絡みだす。と、通り向かいのピアノ教室から、聞き覚えのある調べが。映画タイタニックの曲でした。生徒さんの電子ピアノによる自動伴奏付きの見事な演奏。犬舎の清掃をしていた私は、しばし手を止め聴き入ってしまいました。頭に浮かぶのは、あの名シーン。あ...
昨日は猟銃所持許可更新に伴う猟銃等講習会の受講の申し込みを行いました。この3年ごとの猟銃所持許可更新の手続きは面倒ではありますが、法律により定められているため、こればかりは仕方がありません。しかし、そうは言っても「極めて危険性の高い道具を所持・管理している」との意識を維持する上でも、適切かつ必要な手続きだと実感しています。そんな中で考えてしまうのです。これほどの労力と税金を使って一般国民が猟銃を所...
私の職場にはネズミが生息しています。過去には、そのネズミが原因で主要部門が大停電を起こしたり・・・自然由来の高価な薬品を食い荒らされたりと大変でした。一袋で5万円もする・・・そこで白羽の矢が立ったのが私。当時の上司が「あっきょ君、キミはネズミ退治が得意だったな」と。現在の会社に転職する前は釣具屋を営んでいました。その時に売り物のチヌ・グレの袋エサをネズミに食い荒らされて対処。上司には笑い話として、...
狩猟を始めた年に捕獲したイノシシの牙を有効利用してみることにしました。左が下顎で右が上顎。6人がかりで猟車に積み込んだのを思い出します。少し前までは、こんなサイズのイノシシが結構いたのです。今はニホンジカ管理捕獲による錯誤捕獲や、豚熱の影響で殆ど見られなくなりましたが。・・・・・さて、折角なので牙を何かに加工してみることにしました。以前には下顎の左側の牙で、娘にネックレスを作製。一度も身に付けてく...
なんだか庭中がマダニだらけなのです。でも、それはエサが沢山あるのだから当たり前。そのエサとは猟犬たちと私。先日は脚とお腹をマダニに噛まれてしまいました。マダニは成長過程において4回ほど まとめ食い(吸い)をします。生きものに寄生して血を吸い、お腹イッパイになったら地面に落ちて休眠状態に。これを繰り返して大きくなるのです。そんなマダニたちは更にサイズアップしている感じ。有害鳥獣捕獲に犬を出動させると...
昨年のニホンジカ管理捕獲の実施中に皆さんに大迷惑を掛けてしまった私。猟車のキーを獲物の引き出しと積み込み最中に落としてしまったのです。貴重品の管理についても、若手たちにアレコレとアドバイスをしている立場なのに。恥ずかしいやら情けないやら申し訳ないやら。アナグマの穴があったら入りたいくらい。。。その時に最後まで懸命に探して下さったKさん。・・・・・しかし、Kさんは今年の1月に亡くなられてしまいました。...
昨日の出来事で色々と考えてしまいました。一人暮らしでも日常生活が送れると思っていた年老いた親。ところが次第に自分で出来ることが少なくなり、同時に徘徊を始めてしまう。これは他人事ではないと。私の両親は二人とも高齢ではあれ、今は元気。しかし、3年前は大変でした。母の転倒による右腕の粉砕骨折と、父の急性前立腺炎の発症が同時に起こってしまったのです。高齢になってから山の中の別荘地なんぞに住むものだから、私...
早朝、いつもの通勤路をバイクにて職場に向かっていたところ、ビックリする出来事がありました。この通勤路沿いの山はイノシシやシカが多く、有害鳥獣捕獲を時々行います。そんなことなので、この道では過去に30貫近い大イノシシと遭遇したり、12貫ほどのイノシシと接触したりと、走行中に色々とありました。また最近では横断中のシカと車が衝突した事故があったりと。いずれにしても、夜間や交通量の少ない早朝は、注意が必要な山...
犬舎移設計画の思わぬ流れの中で出会った不動産屋のIさん。なぜ山林・農地・雑地の売買に明るいのかが分かりました。以前はメガソーラー発電所の用地探しを多く手掛けていたそうなのです。広大な山林を切り開きソーラーパネルを一面に設置する、今ではお馴染みの光景が頭に浮かびます。ところがメガソーラー発電所業者の説明とは異なる やり口に嫌気が差してヤメたそう。「地元に雇用を生み出す」との触れ込みで地元の人たちに理...
「大手商社が揃って過去最高益を上げている」とのニュースを耳にしても、嬉しくも何ともない。その裏では多くの人たちが苦しみ泣いている。私の職場でも そう。随分と商社にヤラれてしまいました。でも「この機に乗じて」は、人の本質なのかもしれません。それは、今も昔も変わらないようです。そうは言っても一日も早く需要と供給のバランスが適正化してもらいたい。ところが、この「適正化」は何を以てそう判断できるのだろう。...
猟犬の犬舎移設計画に伴い、特殊バイクを作ることにしました。毎日の世話の足を確保したかったのです。昨今の燃料費高止まりによる経費アップ分を浮かすためには、バイクが有利。燃費が車の3倍は良いですから。よって猟犬飼育に特化させます。家で煮込んだ猟犬たちの雑炊を鍋ごと運ぶ必要もあるため、改造にはかなりの難易度が想定されます。では作業開始。40年前に製造された上に、シートまで浸かった水没車両。実に挑戦的。。。...
先日の『駆け込み寺の怪しい店』の続きです。水没車両のウインカーを売ってもらうにあたり、店主がこんな事を私に。「本体も持って行ってくれない?」と困り顔で。ゴミが増えるだけ・・・と直感した私は悩みます。すると店主は「引き取り手数料の分、ウインカーを安くしてあげるからさ」と。結局、土に返りそうな車体もオマケで引き取ることとなり、猟車を出動。せっせと積み込んで・・・サイドスタンドの支持フレームがボロボロで...
今年で27歳になる私の甥っ子君。芯がシッカリしていて心根が優しく、その上、超がつくほど男前なナイスガイ。私の若い頃を彷彿とさせます。。。ウソ。でも「オジサンの若い頃にそっくりだな」と会うたびに冗談を。「あ、あっ、そ、そうですか・・・」と困った様子が実に初々しい。「え~っ!年を取るとオジサンみたいになっちゃうの!イヤだな~」なんて言ってくれると嬉しいのだけど。そんな甥っ子君からは、先日にステキな知らせ...
猟期中にバイクなんぞで猟場の下見に行った私がバカでした。40年前に製造されたスペイシー125ストライカーのレストア車両を壊してしまったのです。せっかくキレイに直したのに、フロントカウルとウインカーが割れてしまいました。そこで頼りにしているバイク屋を訪ねることに。一見、解体屋のような怪しい このお店。レストア車両の販売を主としていますが、物によっては部品も売ってくれます。バイク趣味の私にとって、このお店は...
「さぁ出動させよう」と、いつもとは別のバイクのセルボタンを押したところ、何だかセルモーターの元気がない。タフな台湾製のバッテリーなのに一年半で もうダメなのか?とりあえず新しいバッテリーを購入。試しに、弱っていたバッテリーを充電してみたところ、これがバッチリと満充電に。ダメなバッテリーなら満充電には ならないはず。テスターで調べてみても文句なしの電圧。異変を感じた私は確認のために新しいバッテリーを装...
藪の中から建屋が現れた土地の地権者は、80歳を超えるお婆さん。30年以上昔のバブリーな時代に買った時の価格を提示してきたそうです。その4分の1程度なら妥当な価格だと考えていただけに、Iさんと二人で肩を落としました。永遠に売れることは無いであろう その土地。しかし人の心理とは、そういうものなのだろうか。「売って下さい」と言われると少しでも高く売りたいし、損をしたくない。気持ちは分からなくはないのですが・・...
コロナ禍による巣ごもり需要の影響によるもの思われる犬飼育の急増。種類によっては、コロナ禍前の3倍ほどにハネ上がった販売価格からも、その人気ぶりが伺えます。「ええっ、60万円!」とショーケージに貼られたプライスタグには狼狽えてしまいました。今どきの良系猟犬の取引価格よりも遥かに上ですから。そんなプリティで高価なワンちゃんたちは、最近では元の価格に戻ってきているようです。そして、ちょこちょこと散歩する可...
先月の有害鳥獣捕獲で やらかしてしまった私。25m先の木の間をゆっくりと抜けて行くイノシシに向けて発砲。イノシシは大慌てで逃げて行きました。大慌てて逃げる時は、どこかに命中していることが多いため、付近に血のりが無いかを確認。ところが、血のりは引いておらず。完全に失中でした。その後、ミカサの頑張りもあり、タツにてそのイノシシは仕留められましたが、私はショック。勢子銃の水平二連銃でも、そのような場面では大...
今日は不動産屋のIさんと共に犬舎移設予定地の確認に行ってきました。お互いに高機動車両に乗り込み、いざ山中へ。ほどなくして鬱蒼とした雑地に到着。ここは数十年前に家庭菜園などを目的として分譲された雑地。よって、ゴッツイ建物は立てられません。当時購入された方々は、皆さん御高齢になられて来なくなり、今は完全な放置状態。分譲地全体が荒れ放題となってしまったようです。Iさんに案内された区画は・・・ど、どこ?藪...
やはりプロは凄い。今回お願いした不動産屋のIさんは、瞬く間に土地交渉を進めてくれました。犬舎移設にあたっての、この一連の流れは、協力して頂いた皆様の集大成みたいなもの。「周りの人たちにドンドン話をするとイイですよ。とにかく口に出して『土地を探してる』と伝えることです」と、猟仲間の奥様からの心強いアドバイス。このアドバイスに目からウロコだった私は、土地探しの方法を変えました。一人で探すのをやめて、猟...
私の自慢は優れた嗅覚。大抵のモノはダメですが、嗅覚だけは良いのです。「オレの鼻は警察犬並みにイイんだ」との父の言葉が頭に残っていることから、その鼻の良さが遺伝したものと思われます。そんな私の嗅覚は日常生活や仕事にも活かされて大いに役立っていますが、時には仇となることも。猟犬や家族の すかしっ屁などは、どんなに微量で無音でも感知。とくに三重地犬の金剛は、すかしっ屁の常習犯。「おっ、金剛、やったな~」...
毎日の世話の中でも、猟犬たちへの声掛けは必ず行っています。気が付いたら普通の発声で独り言を・・・との最近の私の危うい症状?とは異なり、あくまでも躾の一環として。それに対して全頭が場面ごとの言葉を理解しようと私を見つめてくる。私の様子を伺ったり考えたりで、目がキョロキョロと。ラブリーな お目々の動きで、一生懸命に考えている。中でもユキカゼ号は面白い。庭での出来事ですが・・・他の犬を呼びに行ってくれる...
この駿河湾では3月の中旬よりシラス漁が解禁となり、波の穏やかな日は早朝より漁が行われています。沖合より流れ込んだ海流が浅瀬まで入り込み、東西に分かれる駿河湾の潮流。どうやら、その潮流が分かれる辺りが漁場のようで、岸より急深な場所の多い駿河湾では、波打ち際のちょい先がポイントのよう。なので投げ釣りや遠投カゴ釣りで、ボケっとしていると、仕掛けを根こそぎ漁船に持って行かれてしまうことも。非情のライセンス...
思わぬ展開となってしまった犬舎移設計画。したがいまして計画は振出しに戻り、GWに予定していた様々な作業は中止。本当は、その過酷だったであろう作業を、射撃大会に向けての筋力アップに活かそうと考えていたのです。そう、あの映画ベスト・キッドの少年のトレーニングのように。ミヤギ氏の自然な形での練習方法に倣えば、私だって。。。きっと。。。でも、寝GWだったため、筋力はダウン。おまけに太ってしまった。これでは来週...
先日、NHKのとある番組でニホンオオカミを取り上げていました。それを観ていた私の心は森の中へと誘われ・・・猟場の風景が頭の中で巡り、意識の中でニホンオオカミと同化していたのです。なんて書くとカッコイイのですが、これホント。動物専門の画家さんが骨格標本などの資料を基に描いたニホンオオカミ画。その素晴らしい出来映えに感動しての境地でした。と同時に、ニホンオオカミが絶滅してしまった要因を猟師の立場で考えて...
コロナ禍により海外バイヤーが思うように来日できなかった爬虫類即売会。そのおかげでハラガケガメの繁殖個体が売れずに困ってました。ヤモリやカメの仲間を繁殖させて販売することを副業としていた私。以前は猟犬たちの飼育費用など余裕で補える販売額でしたが、このコロナ禍の3年間は ほぼゼロ。でも今年は大丈夫かな。なんとか売れるといいのですが。そんなことで今日はカメの水替えを。とは言え水槽が30ほどあるため、作業は...
実家から持ち帰った小玉スイカ。食後のデザートとして美味しくいただきました。しかし、いつも思うのですが、スイカを食べた後に残る皮は結構な量。生ゴミとして廃棄するものの、何となく勿体ない気も。それに質量も水分量も多いため、焼却場では足手まといな廃棄物となるはず。焼却処理のために多くの化石燃料を使用し、二酸化炭素の排出量を増やす。もっと地球に優しい処理方法はないものだろうか。そこで思い付いたのが、猟犬た...
イノシシ肉と豚肉は、どっちが美味しいのか。よく耳にするのは「本当に旨いイノシシ肉を食べたら、もう豚肉なんて食べられない」との言葉。これはある意味、間違いではないと私も思います。しかし、本当に美味しい豚肉を食べても同じことが言えるのだろうか。私の答えは「もはや比較する意味の無い別の食べ物」と、なります。自然の中を自分の力だけで力強く逞しく生き抜いてきたイノシシ。養豚業者さんが試行錯誤を重ねて丹精込め...
長きにわたって続けてきた犬舎移設のための土地探し。自分で動くと、とにかく上手くいかない。やはりその道のプロに任せるのが間違いないとの判断で、雑地売買の得意な不動産屋さんにお願いすることにしました。実はこの「雑地売買の得意な不動産屋」というのが思いのほか少ないのです。猟師仲間の知り合いの知り合いの、これまた知り合いの・・・で、やっと巡り合えた♪早速、連絡を取って幾つかの物件を見に行ってきました。まず...
猟犬の入手は犬屋と呼ばれる猟犬ブリーダーから購入するか、仲間内での繁殖個体を分けてもらうのが一般的。自ら繁殖させての猟犬の確保や血筋存続などは、よほどの事でもない限り着手しない方がいいように思います。これは「世話や飼育費が大変」との理由よりも、交配においての様々なノウハウと、繁殖後の責任の双方が問題となってくるからです。血筋の相性によっては、良い犬同士を交配させたにも関わらず、イマイチな犬しか作出...
犬舎移設作業が待った状態となったため、草刈りも中止。しかし草刈り作業で汗を流したい気持ちは収まらず。このメラメラと燃え上がる草刈り欲を、どうすれば抑えられるのだろうか。それはGWで帰省中の学徒の息子も同じ。よって二人で猟師小屋の草刈りへと出陣することに。まずは私が刈払い機にて作業開始。息子は熊手と三角ホーで仕上げ作業。小一時間ほどでキレイさっぱりとなり、私たちの草刈り欲は満たされました。頑張った息子...
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猟場内に猪と鹿が混在している場合、猟犬は逃げ惑うだけの鹿を追いたがるもの。こんな話をよく耳にしますが、その度に「そんなことはないよ」と実際の状況を説明します。確かに これだけ鹿の生息密度が高ければ、真っ先に鹿を発見して追ってしまうのは仕方のないこと。でも「追ってしまう」と「追いたがる」は別の話で、それを混同してはいけない。勢子が上手く導けば「猟犬は、むしろ猪を追いたがる」と実感しているだけに冒頭の...
今年も子犬の世話でバタバタしていましたが・・・気がつくと、もはや制御不能なほどに激しくなってきた今回の2頭。もうワルワルなんてもんじゃない。生後3ヶ月半の子犬ってこんなに強烈だったかな。お婆ちゃん犬のコーシンが子犬だった頃のことを思い出してみると…確かにワルワルだった。先輩犬のヤマがノイローゼになるほどにコーシンも激しかったのを思い出します。でもヤマは幼いコーシンに揉みくちゃにされても決して怒らなか...
「熱中症になるのは気合いが足らないからだ!気合いだ!気合いだ!」と、いつも声高に言っている私。でも熱中症は気まぐれ。熱中症になりそうな時にならなくて、熱中症にならなさそうな時になったりもする。日中の気温が30℃にもなる初夏の捕獲業務で大汗をかきながら真面目に頑張る勢子の私。でも以前のように熱中症で尾根で倒れて、カラスの餌食になることは無くなりました。。暑さに慣れて、体力もレベルアップしたのでしょう。...
狩猟で酷使している私の猟車。林道での横転や大木への激突などもありました。もはや満身創痍の状態。でも猟車のスズキ キャリイは一生乗り続けるつもです。ところが…猟場の下見中に岩に乗り上げてしまい、下回りを強打したことが原因で面倒なことになってしまいました。フロントのシャフトブーツが破れて、取付金具も変形。そこで、いつもお世話になっている整備工場で直してもらうことに。すると驚きの事実が判明。純正品のシャフ...
この日曜日のニホンジカ管理捕獲は県境の標高の高い奥山。私はこの地域には苦い思い出があるため、長らく猟犬を引いていません。「なんだ、犬を連れて来なかったのか」と言われても、頑なにすっとぼけ続けた8年間。「いや、また皆さんに迷惑をかけちゃうんで」と。鹿の大群を猛追した猟犬たちが隣の県まで行ってしまい…回収したのは日が暮れてから。数十名の隊員たちが その帰りを待っていてくれたのです。そして先輩方が「お疲れ...
一ヶ月ほど前に移設犬舎の訓練区画で捕まえたヒキガエルの亜成体。雌雄の判別をしてみると、メスの特徴が出始めていたため「ヒキ美ちゃん」と命名。観察も兼ねて しばらく飼育してみることにしました。エサやりは専ら自然任せ。古家の玄関灯下に飼育ケージを置くと、勝手に蛾や小さな甲虫がその中へと落ちるため、ヒキ美ちゃんはせっせと舌を伸ばして お食事を。舌の伸ばす際に「ペチッ」と舌の発射音がするのが面白い。射程距離は...
不思議なもので、世の中にはウリ科の食物が大好きな人と全くダメな人が居るようです。考えてみれば、どんな食べ物にも好き嫌いはあるものですが、ウリ科の食物は身近なだけに その違いが目立ちます。我が家でも息子は大のウリ科嫌い。キュウリだけではなく、メロンやスイカもダメ。あの共通したニオイが受け入れられないのだとか。カットしたマスクメロンを前に「いらない」と皿を押し戻す姿の何と気の毒なことよ。その瞬間「待っ...
毎年、猟犬たちの体調や仕上がり具合に応じて出猟や予防接種のタイミング等を調整しています。しかし、ここ3∼4年は豚熱の影響もあって猪狩りの方は休止状態。また勢子役が激減する中で、各猟隊が協力し合っての合同猟が増えため、一銃一狗や少人数での出猟は減る一方。そんな中で一時期は日本犬(三重地犬)のみの飼育に徹して、その中から個々の特性や気質を鑑みて一銃一狗に使う犬と巻狩りに使う犬とに分ける予定でした。しかし...
猟場の事前調査の努力に応えてくれるかのように、遠方からも多くの猟師たちが応援に駆け付けてくれた昨日のニホンジカ管理捕獲。まさに鉄壁の布陣と言えます。隣山への逃走ルートを塞ぎ、前進守備の中タツには凄腕猟師たちを配置。その布陣はまるで大阪の陣の真田丸が如く。全員が赤備えで気合いもバッチリ。いや、オレンジ備えか…そして尾根上には全国大会上位者のライフルマンたち。つまり極めて優秀な狙撃兵を見通しの良い場所...
巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
まずは玉ネギとニンジンを炒めて、先に煮込みを開始。主役の猪肉は、塊のまま表面を軽く焼いて肉汁の流出をストップ。塊肉のまま鍋に投入します。ちょっと猪肉の量が多かったかな。で、30分ほど煮たら塊肉を取り出します。やはり1.5kgは多かったな。カレールーの箱裏に書いてあった量の3倍だもの。でも取り出した塊肉は煮る前と殆ど同じ大きさで、肉汁を蓄えたまま火が通った状態。小さく縮んでしまった肉とは違って筋繊維間の空間...
「シェー! もう やめてほしいザンス!」「そんな つぶらな瞳で見つめてもダメ」でもヤメられない止まらない地底探検への穴掘り。懸命に掘り進めるホマレ。そこへ作業効率をアップさせようと、サカエが連結。ツインパワーで土をかき出します。その後ろで様子を見ていたコーシンの顔に土が直撃。ほら出入口が土だらけになっちゃたじゃない…って、脱走禁止!よし、言うことを聞かないのなら奥の手じゃ。父ちゃんを侮るでないぞ。前...
まだまだ続くニホンジカ管理捕獲。県担当者と猟友会上役の方々から新たなる実施区域の調査依頼を受けて、猟仲間たちと共にタツ配置のマーキング等を行いに猟場へと向かいました。標高400m程の低山を囲む巻狩りとなるため、今回も かなり大がかりな捕獲となります。こんな事もあろうかとタツ配置場所に通じる林道を復旧整備しておいて正解でした。基本的には猟場に詳しい先輩に教えて頂きながらの調査。次々とマーキングして行きま...
雨降る森の中、移設犬舎の古家で一人黙々と焼く猪肉。半径200m以内には自分しか居ないとのヘンな優越感。森を独り占めした気分になれるのです。そして森の一部にもなっている。そんな森から授かった恵みを力いっぱい美味しくいただく。猪肉は やはり焼肉が一番。今回の部位は肩ロース肉とホホ肉とタン。そう言えば未だに食器を用意していなかったな。学生の頃から使っていたラーメン鉢が一つあるだけ。我が家の食器は全てセットな...
体をかがめて暗闇の中を進んで行く。まるでノストロモ号の排気ダクトの中でエイリアン狩りを行っている感じ。そして「ぐわぁ~っ!」と、自分が狩られる…でも私はダラス船長とは違って経験豊富な凄腕猟師だから大丈夫。。まずは強力なライトで視界を確保!武器は火炎放射器…ではなくて草刈り鍬と炭スコップ。これは何となく負けている気がする…なので強力掃除機で撃退!って吸ってどうするの。ゴーストバスターズじゃあるまいし。...
「積載量 積めるだけ」なんてステッカーが貼ってある貨物車を時々目にします。そんな茶目っ気ある文句に微笑ましい気持ちにもなりますが、これがインドやパキスタンだったら大変。彼らは本当に積めるだけ積みます。とにかく怖いもの知らず。また、スクーターならベトナムやタイだって凄い。家族全員でスクーターに乗ったり、荷台に大きな豚を積んだりもする。私の愛車、ベトナム・ホンダ製のディオ110は、それら過積載を想定しての...
先日に実施されたニホンジカ管理捕獲の対象地区は隊員たちにとっては馴染の山。皆がそれぞれに鹿の逃走ルートを把握しています。また、猟期中は私たちが合同猟を行う猟場なので、手堅く成果を上げられる間違いない山でもあるのです。今回は静岡県猟友会会長はじめ、県職員の方々も参加しての大がかりなもの。よってタツ役は私たちが猟期中に行う巻狩り時の4倍も。鉄壁の囲みと言えます。おまけに参加者の多くが凄腕猟師で、射術に...
移設犬舎に建つ古家。今はこの古家で一人楽しく暮らしています。本来ならば「一人寂しく」となるのでしょうが、そのようなことは全くありません。明るい間は野鳥のさえずりの中、様々な作業に没頭し、休憩の度に猟犬たちと戯れる。暗くなって静まり返ると、今度は「この森には私一人だけ」との不思議な満足感に包まれます。都会の喧騒を離れて…って、離れ過ぎな感じがたまらなく気持ちが良いのです。ただし、そう思えるのも普通に...
職場から移設犬舎に戻ると子犬区画の地面には大きな穴がボッコリと。私が体育館座りで余裕で腰まで入れそうな大きさに驚きます。子犬区画には世話係として お婆ちゃんのコーシンも一緒。おそらくオテンバ盛りのサカエとホマレに手を焼いたコーシンがストレスから掘ったものか。呆れた私はコーシンに「いい歳して穴なんて掘らないでよ」とボヤきます。コーシンは私の言葉を理解できるため反省を…と思ったら戸惑いの表情に。「あれ?...
子犬の名前について家族からクレームが付いてしまいました。「なんで同じ名前にしちゃうの?」と。「ユキカゼ号にはユキカゼ号の思い出が、フミにはフミの思い出がある」とのことなのです。そりゃそうだ。それにユキカゼ号もフミも新しい飼い主さんの事情によっては我が家に戻って来ることも考えられます。現に今回のEさんの件でも「リハビリが上手くいかなかったらゲンを引き取ってくれないか」と言われてしまいましたから。コー...
我が家の犬舎横の道端に生えていた謎の植物。大きく育ってしまい ご近所さんの通行の妨げとなりだしたため、刈ることに。ところが庭にその植物を捨てたところ、犬たちが引っ張り出してムシャムシャと食べだしたのです。「もしや♪」と葉を齧ってみると、これが結構イケル♪粘り気があるあたりはツルムラサキにも似ている。でも毒性は大丈夫なのだろうか。今までに野草で このような植物を見たことが無かったため、調べてみることに。...
三重地犬の子犬、シオちゃん♪マチちゃん♪そして フミ君!みんな可愛い顔して もうワルワル!子犬が複数頭であっても躾のコツを掴んでいる私は、今まで全頭上手くいったと実感しています。ところが、このワルワルな3頭には そのコツが通用しない。とにかく激し過ぎるのです。そこでジックリと観察を続けたところ、あることに気が付きました。今までは数頭に一頭の割だった斬り込み隊長のような怖いもの知らずの子犬。それが今回の子...
私は素人の一狩猟者であってプロ猟師ではないため、獲物肉の販売に関する許可は得ていません。よって猪肉や鹿肉の販売はできず。また猟犬の繁殖は血筋存続が目的であり、販売を目的としていません。したがいまして、血筋存続に協力して下さる方にのみ子犬や仕込み犬を差し上げている状況です。そんなことなので、ブログ写真においては誤解を招かぬように解体場面などは極力掲載しないようにしています。以前に何度か猪の解体シーン...
私の職場では新型コロナウイルスによる病欠者が目立つようになってきました。エアコン使用による部屋の閉め切りが それを助長しているのかもしれません。いずれにしても夏季の第一次長期休暇を前に職場はテンテコ舞い。人材不足が深刻な問題となっている中で、更に人が足りない状況となり、皆がバタバタ。でも長期休暇は何が何でも休んでみせる。休日返上なんてまっぴらごめん。私は出勤日より休日の方が断然に忙しいため、休日は...
先日、近所のスーパーで半額にて購入した 丸のままのボイル豚足。1本はその日のうちに美味しく頂きました。ところが残りのもう1本はチルドルームに入れていたのに 3日ほどで残念なニオイに。ただでさえ悪くなるのが早い豚足。半額品ともなれば最大級の警戒をしつつ、早めに食べるべきでした。普段から「SDGs 命!」などと声高に言っておいて、これでは豚ちゃんに申し訳ない。とりあえず丸のまま洗ってみましたが・・・まだ少し臭う...
今年の冬で9歳になるビープロのメスのコーシン。発情期が来たものの、どうやら排卵はしていない様子。でも発情フェロモンはプンプンに発散しているようで、オス犬たちはメロメロ。犬もある程度の歳になると排卵は止まるようですが、発情は一生続くとのことで、なんだか不思議。その生態に意味があるのだろうか。祖先であるオオカミの存続において、この状態に優位性があったからに他ならないとは思うのですが。コーシンは早めに引...
最高気温が40℃とは何事なのだ!あまりの暑さにバリカンで頭を丸刈りにしてしまいました。ついでに子犬たちも丸刈りにしてあげたいくらい。暑すぎて大人しくなってしまったのです。今は扇風機で何とか凌いでいる状態ですが。でも少し体が冷えてると、大人しくしていた分を取り返さんとばかりにハッスルするのは如何なものか。子犬は冷やし加減が難しいのです。。。脱走禁止!エサも今は猛暑仕様。獲物肉と野菜を煮て一旦冷まし、後...
実直な猟犬のミカサ。人に例えるならば「真面目な働き者」といった感じで、私に似ています。。。今日はそんなミカサが猟師仲間さんへの元へと旅立ちました。その役目は先導犬として頑張ってもらうため。猟師仲間さん宅には生後4ヶ月になるプロットハウンドが飼われています。名前はスカイちゃん。とても可愛い女の子。そのスカイちゃんの先生役がミカサなのです。なんかイヤな予感がする。禁断の愛が。。。ミカサ、教え子に手を出...
狩猟を始めるにあたっては、まずは猟友会の先輩方を頼るのが一般的。右も左も分からぬ中で好き勝手に猟を始めれば、トラブルを引き起こすであろうことは誰でも察しがつくでしょうし。猟友会の会員になることは、狩猟を始める第一歩でもあるのです。問題は そのあと。「良好な人間関係の先に本来の狩猟がある」と私は強く感じています。「狩猟を行うために人を頼る」ではなく、あくまでもお互いに信頼し合えるような人間関係を構築...
生後3ヶ月半となった三重地犬の子犬たち。そろそろ躾を始めようかと考えて、1頭ずつ分けることにしました。初めのうちは寂しいのか、互いに鳴き合ったりもしましたが、程なくすると静かに。食事をゆっくりと取れるため「単独も悪くない」と気が付いたようにも見えます。毎度のことではありますが、単独飼育に移行した方が断然飼いやすい。やはり1対1だと互いの距離が一気に縮まります(これは物理的に)。マチちゃん近いよ。そして...
趣味的なことにアレコレと手を出す私ではありますが、実は一番の趣味は釣りなのです。小学二年生の時に貯水池でフナを釣って以来、もう釣りに どハマり。あの日の記憶は今でも鮮明に残っています。その後、進路においては紆余曲折あったものの、最終的には 釣り→魚類→水産との流れで その道を突き進み、挙句の果てには原点に立ち返り 脱サラして釣具屋を共同経営。傾きかけた釣具屋を買い取り、懸命に働き続けたところ、スタッフた...
昨日は3年ごとの狩猟免許更新のための講習に行ってきました。周りを見渡すと、今回が最後の更新になるであろう ご高齢の先輩方も多い。「歳なんだから やめろって家族がうるさいんだよ」と少し寂しそう。でも ご家族のお気持ちも十分に理解できます。狩猟は危険を伴いますから。人生の区切りのためにも、3年ごとの更新は意味があるのでしょう。昼過ぎに講習が終わると、同席していた会長が役場からの捕獲要請を伝えてきました。猪...
猟犬用のGPS発信機と受信機は今や無くてはならない存在です。狩猟事故防止や猟犬の命を守るにおいて、これほど心強いモノはありません。「便利なモノを手に入れてしまった以上、人類はもう後戻りはできない」との お決まりの流れに当てはまる物の一つに。つまり車や電話やパソコンといった利器と同じ。その運用のために法律が新しく制定され、今もなお改正が続いているのです。ところが運用上の不備における法律改正の狭間で、理不...
我が家の三重地犬の血筋存続計画において、次なる段階に入りました。まずは将来に向けての我が家の繁殖可能なメスが3頭となり、猟師仲間の元へと貰われて行った4頭を含めると7頭となったことで「最後の1頭」との危機的な状況は脱しました。そこでオスたちを別猟隊へと旅立たせ、武者修行を行いつつ、そちらの方の各系統の種親となってもらうことに。せっかく猪犬に仕込み上げても、こちらの地域では豚熱の影響が長引いたこと等によ...
これで三日目。日曜日は休診日なのにもかかわらず、父を診て下さった主治医の先生。抗生剤と栄養剤の点滴が父の窮地を何度救ってくれたことか。毎度のことながら感謝の言葉しかありません。父は今年で89歳。心臓弁の手術から10年以上が経過し、本人は「座して死を待つのみ」と雑音の混ざり出した心音に腹を決めています。「死の迫った老人でありながら、国家に高額な医療費を支出させてはならない」と。しかし今回の急性前立腺炎は...
今日の昼休みに母からの電話がありました。父が倒れたと。持病の急性前立腺炎が再発して、またもや動けなくなってしまったようなのです。仕事を早目に切り上げたものの、行く手を阻む線状降水帯による強烈な雨。車がアチコチで立ち往生する中、水しぶきを上げて突き進む愛機インターセプター。「マジで浮く!」と焦りながらも、なんとか実家へ到着。バイクは冠水に強い。その間、病院には家内が連絡を。こともあろうに母のスマホの...
いつもと違う格好だと、意外と警戒する犬たち。人を判断するには、声やニオイより容姿が最も手っ取り早いからなのでしょう。とくに緊張状態の犬は、その傾向が強いのです。これは日本犬も洋犬も個体差はあれ、同じ反応を示す比率は変わらないように思います。なので仕込み途中の若犬には、あえて猟友会のベストと帽子の出で立ちで接する場合も。この出で立ちに普段から慣らしておくと、若犬が初陣で戸惑わなくなります。なにせ見知...
毎日欠かさずに行っている猟犬全頭の触診。知らぬ間にケガをしていたり、腫れていたり、マダニがついていたりと。何でも早期に発見するには触診が一番だと実感しています。「なんだか この辺りが少しヘンなんだけど」と早目に素振りでも見せてくれるといいのですが。犬は よほどでないとメッセージを発してくれませんから。「我慢強い」とでも言いますか。そんな中、今年の春先にビープロのコーシンのお乳に小さなシコリがあるのを...
我が家の家計を支えているカメの繁殖販売。ここ数年は猟犬のバタバタで休業状態でした。それでも昨年はストックしていたハラガケガメのおかげで、家内に年貢を納めることができました。そんなカメの販売については、いつもお世話になっているレップフォレストの店主さんに全てを任せています。幅広い人脈と巧みなセールストークで大抵は完売してくれるため、私にとっては頼れる人。でも私が忙しさを理由にカメ繁殖をサボり続けたた...
60歳での一次定年退職が あと1年半に迫る中で、色々と考えてしまいます。昨今の人材不足により私の職場も厳しい状況にあり、その対策として一次定年退職後も月々の給与は減額されない規定に変更。それが65歳までとなったのが2年前。そして今年からは65歳での定年退職が撤廃されて、70歳まで その条件が適用。先日、人事課からの達しがありました。あの世に行くまで働けというのだろうか。これぞまさしく終身雇用。。。私自身、以前...