猟場内に猪と鹿が混在している場合、猟犬は逃げ惑うだけの鹿を追いたがるもの。こんな話をよく耳にしますが、その度に「そんなことはないよ」と実際の状況を説明します。確かに これだけ鹿の生息密度が高ければ、真っ先に鹿を発見して追ってしまうのは仕方のないこと。でも「追ってしまう」と「追いたがる」は別の話で、それを混同してはいけない。勢子が上手く導けば「猟犬は、むしろ猪を追いたがる」と実感しているだけに冒頭の...
昨日、犬舎移設予定地の草刈りを始めようとしたところ、思わぬ展開となってしまいました。ある意味、幸運だったようにも。この土地の地主さんと私、そして隣の区画の地主さんと三人で世間話をしていたところ、こんな話に。ひょんなことから「それを考えたらマズイな」と、三人顔を見合わせてタメ息を。毎日の犬の世話や、私が寝泊まりすることも想定した中での問題点が浮上したのです。隣の区画を見せて頂くと、そこには激しい土石...
ここ数年、私の職場では人材不足が続いています。様々な面で大企業には遠く及ばないため、無理もないのですが。そうは言っても今年も15名の新入社員が入社して、GWを前にそれぞれの配属先に着任し、頑張っているようです。私は所属する部署全体の社員教育を任されており、何かと苦労が絶えません。中でも問題社員には一喜一憂することが多く「三歩進んで二歩下がる」なんてことも頻繁に。だからといって手を抜くわけにはいかない社...
さて、どうしましょ。当初、犬舎移設地の作業を始めるにあたっては、一人でコツコツと行う予定でした。ところが思いもよらないことに、強力な助っ人の方々が作業手伝いの名乗りを上げて下さったのです。でも恐れ多くて「お願いします!」なんて言えない。GW中に申し訳ないのです。ところが皆さん「GWは何もヤルことが無いからさ♪」と言って下さいます。先輩方の中には土建業者さんもいるため、心強いったらありゃしないのですが。...
犬にも人間と同じように反抗期のようなモノがあります。とくにオス犬にその傾向が強く表れるようで、これをそのままにすると、後々に厄介な事にもなるようです。先輩猟師の中には、直接的に「飼い犬に手を咬まれる」状態となってしまった人が数人いて、どの方も同じような犬との接し方。少々接し方が甘すぎる上に、気まぐれな躾に違和感を覚えます。やはりメリハリある犬との接し方と、一貫したブレの無い躾は大切。これは愛玩犬で...
頭の中では着々と進んでいる犬舎設置計画。敷地内には・・・犬舎、猟師小屋、解体場と、あとは畑を作りキャンプ場も設ける。思いつくものは何でも作りたい!とくにキャンプ場は絶対に面白い。『猟師体験キャンプ村』なんて名前を付けて一風変わった事をやってみるのもアリ。テントは10張りくらいは可能かな。BBQ肉は、イノシシ肉とシカ肉を無料サービス!の食べ放題!野菜は畑の物を好きに使ってOK!近くに温泉施設もあるから快適...
こんな猟犬だらけの家なのに、ある生きものだけは逞しく生き抜いています。毎年のように子を増やし世代を重ねているヤモリたち。時には猟犬に発見されて食べられたり、猫のウメにオモチャにされてしまったり。そんな悲運のヤモリもいますが、なぜかヤモリには魅力的な我が家。その要因を探ってみました。まずはカーポート屋根下の流木が、彼らの寝場であり産卵場となっています。まれに赤ちゃんヤモリが落ちてくることも。燻製器の...
この日曜日、実家を後にして向かったのは犬舎移設予定地。GWから始めようと考えている作業を前に、敷地内の確認を行いました。考えている作業の流れは、こんな感じ。敷地内の障害物等の撤去。草刈り(猟隊戦士カルンジャーに作業依頼)。各設置場所の計測と地ならし。外周の柵と犬舎設置作業の同時進行。水タンクの設置。電気の引き込み手続きと猟師小屋の設置。残滓を埋立処理するための大きな穴掘り等。これを次の猟期までに完成...
静岡より多くの乗り物を乗り継ぎ、なんとか式場に到着。静かに眠るA君に別れを告げることができました。と、同時に「オレがそっちに行くのは、もう少し待ててくれ。その時は酒の準備も頼むな」とも。「当ったり前じゃん!」と、A君のいつもの口調が聞こえてくるような爽やかな遺影に合掌。奥様と娘さんに挨拶をして、友人と式場を後に。都心に移動して、友人とA君を偲んで一献傾けました。美食家だったA君。そのA君の喜びそうな生...
先週に声を聞いたのが最後となってしまいました。19日の早朝に友人A君は帰らぬ人に。この日の朝、A君にラインを送ろうとメッセージを打ち込んだものの、送信をタッチできず。なぜか「送信してはいけない」と感じてしまったのです。でも、まさか。早すぎる。A君とは同じ中学と高校で、毎日一緒に通学し、部活動も同じでした。その後、A君は工学系へ、私は水産系へと別々の道に進学。ところが社会人となり、お互いが東京町田に戻って...
先日、こんなことがありました。日曜日の静かな昼下がりに、我が家の猟犬たちが一斉に吠え始めたのです。馴染の宅急便配達員さんにしては激しすぎる鳴き。「何事かな?」と庭に出てみると、そこには現職町議の猟仲間さん。それもスーツを着込んで奥様と二人で。選挙活動の真っ最中でした。とにかく頑張ってもらいたいのです。我が家全員の清き票は、彼が公約を実現させるために微力ながらもプラスになるはず。それは猟師仲間たちも...
この春も冬眠から無事に目覚めてくれたニホンイシガメたち。最低気温が10℃台に上がる日が続けば、餌を与えても大丈夫。消化不良を起こす心配はありません。それにしても、ニホンイシガメの雌雄の体格差は やっぱりスゴイ。甲長23㎝の雌と比べると、甲長13㎝の雄は まるで子ガメ。卵を産むためには体を大きくする必要が雌にはあるのです。そんな母ガメの名は、航空母艦カメ美。漬物石のように重いのです。一方の父ガメは、カメ造。...
およそ300坪の犬舎予定地は、私の感覚では もはや大草原。そんな『大草原の賑やかな家』計画は「将来的な巻狩り存続のためにも必要不可欠」と考えてのもの。皆で猟犬を飼い合える場所を確保したかったのです。また我が家では、静かに大人しくしていることを強いている猟犬たち。その猟犬たちのストレスも取り除いてあげたい。でも、これからは大丈夫。存分に、お鳴きなさい。とは言え、無駄吠え抑制の継続的な躾は、実猟のためにも...
何事においても、周りの人々の本当の気持ちに耳を傾けて理解しておくことは大切です。その上で対処できることは早めにそれを行う。いつも近所の方々には挨拶と、大切な一言を忘れないようにしています。「犬たちが騒がしくってすいません」と。すると大抵の方は「いえいえ、静かじゃないですか、気にすことはないですよ」と、気遣って下さいます。そんな中、ある人は「多少は鳴いてくれた方がいいですよ。ここ何年もこのブロックは...
「銀行なんかにお金を借りなくてもいいよ。お金はいつでいいからさ」地主さんの寛大なご配慮により、急遽作業を始めることになりました。まだ売買契約も登記も何にも初めてないのに。また、それにあたっては不動産業を営む隣町の猟友会副会長さんが手続き等を引き受けて下さることになりました。本当にありがたいことです。とりあえず、今日は境界線と地形を確認。まずは猟隊戦士カルンジャーに変身しないとダメだな。因みにカルン...
猟隊による巻狩り。要となるのは猟犬です。その猟犬は勢子役が飼育している場合が一般的。しかし、現代の様々な生活形態や常識の変化で、猟犬を飼える猟師が急激に減っています。つまり猟犬を伴った勢子が居なくなるかもしれない。人間のみの勢子では思うような猟運びは望めず。よって銃猟が一気に衰退してしまうかもしれません。実際にそのような地域もあります。これでは有害鳥獣捕獲や管理・認定捕獲で成果を上げるどころでは無...
ついに犬舎移転地に巡り合えました。思えば長い道のりでした。でも決まる時は呆気ないもの。数年前には猟仲間のJA職員さんにも相談したっけ。ミカン畑と、そこに隣接する山林を利用できないだろうか?との算段でしたが。行政が耕作放棄地などの再利用に消極的だったため、話がまとまらず。また、イチゴ農家の朽ちたビニールハウスを利用しての犬舎も考えました。それを農林事務所に相談をしたところ、他の農家からの苦情の可能性も...
クマ科の一種ジャイアントパンダは竹が主食ではありますが、もとは雑食性。そんなクマ科の多くは、さすがにジャイアントパンダのように竹の葉を食べたりはしないものの、竹の子が大好きな雑食性は変わらず。ならば同じ雑食性でも、イヌ科は普通に竹の子を食べるのだろうか。色々と調べてみると、犬は竹の子を食べても大丈夫そうな感じ。早速、試してみることにしました。まずは猟師小屋の裏の竹藪へと向かいます。チュルちゃん、竹...
フレンチレストラン『ラパン アジル』のオーナーシェフでもあるヨッシーさん。ヨッシーさんは私が信頼を置いているタツ役の一人でもあります。獲物への命中率の高さは、猟仲間の中でトップクラス。その素晴らしい感性が本業でも発揮されているからこそ、ラパンアジルが名店であり続けているのでしょう。逆かな?本業で成功を収めている人は、何をやっても上手。そう言うことなのです。私もそうありたいと思うのですが。。。さて、...
猟犬にストレスを与えない飼育とは、どうあるべきなのか。行動の自由と躾の狭間で悩んでしまいます。猟犬の気持ちで考えれば、自由に走り回れる環境を与えてあげるのが最良なはず。でも猟犬は愛玩犬ではなく働く犬。受傷や交通事故なども含めた狩猟事故を考えると、自由は必ずしも猟犬の幸せには繋がらないと実感しています。つまり確実に躾けられる環境も必要だと。師匠の「猟犬は家の敷地内で飼え」との言葉を思い出します。それ...
昨日、高校時代の友人S君より連絡を受けました。いつも一緒だったもう一人の友人A君に連絡をしてほしいと。私だけ離れたところに居を構えていたため、暫く会っていなかった友人たち。そして今日、電話をしてみると、友人A君はホスピスから一時退院して自宅療養中でした。彼の力の無い声に唖然としてしまった私。「医者からは出来る限りのことを尽くしました・・・なんて言われちゃってさ」と。その後、20分ほど昔話や家族の話をし...
もう今日は最悪。だから昼からの射撃練習会はキライ。前回も失敗して「絶対に昼食を食べてはいけない」と自分に言い聞かせたのに忘れていました。お腹いっぱいに食べた後は息が止められない。射撃の基本は、息を吐き出して止め、そして引き金を絞る。それが苦しくて構えの止めが続かず、狙いを定めてもスグに銃身がフラフラ。おまけに腕力が落ちて銃を支えていられない。数年前までは重さ3.5kgのオート5でも、何十発撃っても最...
今日は朝から犬舎移転候補地を探し回ていたところ、嬉しい出来事がありました。まず初めに、空き地や山林の売買を得意とする業者の情報を教えてもらいに猟仲間宅へと。その猟仲間さんは、医者でありながら兼業農家。ヤギを飼っている その裏手の山をごっそりと買われたのです。猟友会としても、その裏山には残滓を埋めさせて頂いたりと、お世話になりっぱなし。色々と勉強させて頂いた私は次なる地域に移動。そこは資材置き場の隣...
家内がテレビを観ていて一言。「犬用のがあればイイのに」と。その番組ではノイズキャンセリングの話題を取り上げていました。騒音の逆位相の音波を発生させて、その騒音を打ち消すアレです。そんなイヤホンではなく、大音量のスピーカーバージョンが「あればイイのに」と。道路の騒音対策などでも以前より応用されていた この技術。それを「犬用に転用したらイイのではないか」との家内の提案。ブラボ~♪とくに君には必要かな。。...
我が家で生まれて来週で生後10ヶ月を迎える三重地犬の若犬たち。成長した割に顔つきにはあどけなさが残り、骨格も成犬の一歩手前。そして肝心のハートは、まだまだ子犬のまま。フルパワーでジャレ付かれると、私はボロボロ。そんな毎日の中で、あることに気が付きます。生後2~4ヶ月で我が家にやって来た犬たちとは少し違うのです。私に対する服従心、もしくは懐き具合とでも言いましょうか。どちらも同じように指示に従うので...
なんとも残念な結果に。先日、有害鳥獣捕獲にて捕獲したイノシシから豚熱(豚コレラ)の陽性反応が出てしまいました。実施区域は大きな山から尾根つながりの小さな末端の山だったため「いずれは来る」と覚悟はしていましたが。その大きな山では、猟期中に捕獲したイノシシから半数近い割合で陽性反応が出ていたのです。とは言え、検査結果により末端の山の現状を知らされると、残念でなりません。こちらの地域では、これで全域が豚...
我が家の猟犬たちの今後の展開を考えて「やはり別地に犬舎を設けるべき」との判断に至りました。血筋の存続や、適切なタイミングでの仕込みを行うには、今の飼育環境は最適だとは言い難い。また、猟犬たちにはストレスを与えてしまっているはず。したがいまして、先輩猟師方のコネクションを活用させて頂いて、犬舎候補地を探している最中です。人の繋がりに勝るものは無し。私が個人的に動いても、思うように事が運ばない事が多い...
木に登り、枝を切り落とす作業の何とハードなことか。たった1時間半ほど頑張っただけなのにクタクタに疲れてしまいました。腕力や脚力はそれなりに維持できているものの、体幹が思った以上に衰えており、一定の姿勢を保つのが大変。安全帯を装着しているとは言え、サルのように枝にしがみ付きながらの作業姿勢。歳を感じてしまいました。これで勢子をしていなかったら、おそらくは木に登ることすらままならなかったでしょう。それ...
あぁ、今日は恥ずかしいったらありゃしません。有害鳥獣捕獲の真っ最中なのに、なんとしたことか。シカにより、隣山へと誘われてしまったマルコ。ところが、その隣山で迷子になってしまった様子。しかし、私はミカサと共にイノシシを追跡中で、隣山へ行ってはいられない。そこへ携帯の呼び出し音が。覚えの無い電話番号から・・・なんか嫌な予感。出てみると、電話の向こうは丁寧な口調の若い女性。話を伺ってみると・・・こちらの...
ボクシングや空手において、攻撃前の腕の引きは禁物。ノーモーションの攻撃が基本なのでしょう。もしも、そんなイノシシがいたら大変。ノーモーションでの突進。少なくとも、そんなイノシシを私は見たことがありません。猟犬に突進をかける際は、必ず引きやタメがあります。よってフットワークの良い猟犬は余裕で除ける。ただし、ボサの混んだ場所や、猟犬を何頭も入れて先頭の犬の動きを他の犬が妨げるような場面では、その限りで...
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猟場内に猪と鹿が混在している場合、猟犬は逃げ惑うだけの鹿を追いたがるもの。こんな話をよく耳にしますが、その度に「そんなことはないよ」と実際の状況を説明します。確かに これだけ鹿の生息密度が高ければ、真っ先に鹿を発見して追ってしまうのは仕方のないこと。でも「追ってしまう」と「追いたがる」は別の話で、それを混同してはいけない。勢子が上手く導けば「猟犬は、むしろ猪を追いたがる」と実感しているだけに冒頭の...
今年も子犬の世話でバタバタしていましたが・・・気がつくと、もはや制御不能なほどに激しくなってきた今回の2頭。もうワルワルなんてもんじゃない。生後3ヶ月半の子犬ってこんなに強烈だったかな。お婆ちゃん犬のコーシンが子犬だった頃のことを思い出してみると…確かにワルワルだった。先輩犬のヤマがノイローゼになるほどにコーシンも激しかったのを思い出します。でもヤマは幼いコーシンに揉みくちゃにされても決して怒らなか...
「熱中症になるのは気合いが足らないからだ!気合いだ!気合いだ!」と、いつも声高に言っている私。でも熱中症は気まぐれ。熱中症になりそうな時にならなくて、熱中症にならなさそうな時になったりもする。日中の気温が30℃にもなる初夏の捕獲業務で大汗をかきながら真面目に頑張る勢子の私。でも以前のように熱中症で尾根で倒れて、カラスの餌食になることは無くなりました。。暑さに慣れて、体力もレベルアップしたのでしょう。...
狩猟で酷使している私の猟車。林道での横転や大木への激突などもありました。もはや満身創痍の状態。でも猟車のスズキ キャリイは一生乗り続けるつもです。ところが…猟場の下見中に岩に乗り上げてしまい、下回りを強打したことが原因で面倒なことになってしまいました。フロントのシャフトブーツが破れて、取付金具も変形。そこで、いつもお世話になっている整備工場で直してもらうことに。すると驚きの事実が判明。純正品のシャフ...
この日曜日のニホンジカ管理捕獲は県境の標高の高い奥山。私はこの地域には苦い思い出があるため、長らく猟犬を引いていません。「なんだ、犬を連れて来なかったのか」と言われても、頑なにすっとぼけ続けた8年間。「いや、また皆さんに迷惑をかけちゃうんで」と。鹿の大群を猛追した猟犬たちが隣の県まで行ってしまい…回収したのは日が暮れてから。数十名の隊員たちが その帰りを待っていてくれたのです。そして先輩方が「お疲れ...
一ヶ月ほど前に移設犬舎の訓練区画で捕まえたヒキガエルの亜成体。雌雄の判別をしてみると、メスの特徴が出始めていたため「ヒキ美ちゃん」と命名。観察も兼ねて しばらく飼育してみることにしました。エサやりは専ら自然任せ。古家の玄関灯下に飼育ケージを置くと、勝手に蛾や小さな甲虫がその中へと落ちるため、ヒキ美ちゃんはせっせと舌を伸ばして お食事を。舌の伸ばす際に「ペチッ」と舌の発射音がするのが面白い。射程距離は...
不思議なもので、世の中にはウリ科の食物が大好きな人と全くダメな人が居るようです。考えてみれば、どんな食べ物にも好き嫌いはあるものですが、ウリ科の食物は身近なだけに その違いが目立ちます。我が家でも息子は大のウリ科嫌い。キュウリだけではなく、メロンやスイカもダメ。あの共通したニオイが受け入れられないのだとか。カットしたマスクメロンを前に「いらない」と皿を押し戻す姿の何と気の毒なことよ。その瞬間「待っ...
毎年、猟犬たちの体調や仕上がり具合に応じて出猟や予防接種のタイミング等を調整しています。しかし、ここ3∼4年は豚熱の影響もあって猪狩りの方は休止状態。また勢子役が激減する中で、各猟隊が協力し合っての合同猟が増えため、一銃一狗や少人数での出猟は減る一方。そんな中で一時期は日本犬(三重地犬)のみの飼育に徹して、その中から個々の特性や気質を鑑みて一銃一狗に使う犬と巻狩りに使う犬とに分ける予定でした。しかし...
猟場の事前調査の努力に応えてくれるかのように、遠方からも多くの猟師たちが応援に駆け付けてくれた昨日のニホンジカ管理捕獲。まさに鉄壁の布陣と言えます。隣山への逃走ルートを塞ぎ、前進守備の中タツには凄腕猟師たちを配置。その布陣はまるで大阪の陣の真田丸が如く。全員が赤備えで気合いもバッチリ。いや、オレンジ備えか…そして尾根上には全国大会上位者のライフルマンたち。つまり極めて優秀な狙撃兵を見通しの良い場所...
巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
まずは玉ネギとニンジンを炒めて、先に煮込みを開始。主役の猪肉は、塊のまま表面を軽く焼いて肉汁の流出をストップ。塊肉のまま鍋に投入します。ちょっと猪肉の量が多かったかな。で、30分ほど煮たら塊肉を取り出します。やはり1.5kgは多かったな。カレールーの箱裏に書いてあった量の3倍だもの。でも取り出した塊肉は煮る前と殆ど同じ大きさで、肉汁を蓄えたまま火が通った状態。小さく縮んでしまった肉とは違って筋繊維間の空間...
「シェー! もう やめてほしいザンス!」「そんな つぶらな瞳で見つめてもダメ」でもヤメられない止まらない地底探検への穴掘り。懸命に掘り進めるホマレ。そこへ作業効率をアップさせようと、サカエが連結。ツインパワーで土をかき出します。その後ろで様子を見ていたコーシンの顔に土が直撃。ほら出入口が土だらけになっちゃたじゃない…って、脱走禁止!よし、言うことを聞かないのなら奥の手じゃ。父ちゃんを侮るでないぞ。前...
まだまだ続くニホンジカ管理捕獲。県担当者と猟友会上役の方々から新たなる実施区域の調査依頼を受けて、猟仲間たちと共にタツ配置のマーキング等を行いに猟場へと向かいました。標高400m程の低山を囲む巻狩りとなるため、今回も かなり大がかりな捕獲となります。こんな事もあろうかとタツ配置場所に通じる林道を復旧整備しておいて正解でした。基本的には猟場に詳しい先輩に教えて頂きながらの調査。次々とマーキングして行きま...
雨降る森の中、移設犬舎の古家で一人黙々と焼く猪肉。半径200m以内には自分しか居ないとのヘンな優越感。森を独り占めした気分になれるのです。そして森の一部にもなっている。そんな森から授かった恵みを力いっぱい美味しくいただく。猪肉は やはり焼肉が一番。今回の部位は肩ロース肉とホホ肉とタン。そう言えば未だに食器を用意していなかったな。学生の頃から使っていたラーメン鉢が一つあるだけ。我が家の食器は全てセットな...
体をかがめて暗闇の中を進んで行く。まるでノストロモ号の排気ダクトの中でエイリアン狩りを行っている感じ。そして「ぐわぁ~っ!」と、自分が狩られる…でも私はダラス船長とは違って経験豊富な凄腕猟師だから大丈夫。。まずは強力なライトで視界を確保!武器は火炎放射器…ではなくて草刈り鍬と炭スコップ。これは何となく負けている気がする…なので強力掃除機で撃退!って吸ってどうするの。ゴーストバスターズじゃあるまいし。...
「積載量 積めるだけ」なんてステッカーが貼ってある貨物車を時々目にします。そんな茶目っ気ある文句に微笑ましい気持ちにもなりますが、これがインドやパキスタンだったら大変。彼らは本当に積めるだけ積みます。とにかく怖いもの知らず。また、スクーターならベトナムやタイだって凄い。家族全員でスクーターに乗ったり、荷台に大きな豚を積んだりもする。私の愛車、ベトナム・ホンダ製のディオ110は、それら過積載を想定しての...
先日に実施されたニホンジカ管理捕獲の対象地区は隊員たちにとっては馴染の山。皆がそれぞれに鹿の逃走ルートを把握しています。また、猟期中は私たちが合同猟を行う猟場なので、手堅く成果を上げられる間違いない山でもあるのです。今回は静岡県猟友会会長はじめ、県職員の方々も参加しての大がかりなもの。よってタツ役は私たちが猟期中に行う巻狩り時の4倍も。鉄壁の囲みと言えます。おまけに参加者の多くが凄腕猟師で、射術に...
移設犬舎に建つ古家。今はこの古家で一人楽しく暮らしています。本来ならば「一人寂しく」となるのでしょうが、そのようなことは全くありません。明るい間は野鳥のさえずりの中、様々な作業に没頭し、休憩の度に猟犬たちと戯れる。暗くなって静まり返ると、今度は「この森には私一人だけ」との不思議な満足感に包まれます。都会の喧騒を離れて…って、離れ過ぎな感じがたまらなく気持ちが良いのです。ただし、そう思えるのも普通に...
職場から移設犬舎に戻ると子犬区画の地面には大きな穴がボッコリと。私が体育館座りで余裕で腰まで入れそうな大きさに驚きます。子犬区画には世話係として お婆ちゃんのコーシンも一緒。おそらくオテンバ盛りのサカエとホマレに手を焼いたコーシンがストレスから掘ったものか。呆れた私はコーシンに「いい歳して穴なんて掘らないでよ」とボヤきます。コーシンは私の言葉を理解できるため反省を…と思ったら戸惑いの表情に。「あれ?...
子犬の名前について家族からクレームが付いてしまいました。「なんで同じ名前にしちゃうの?」と。「ユキカゼ号にはユキカゼ号の思い出が、フミにはフミの思い出がある」とのことなのです。そりゃそうだ。それにユキカゼ号もフミも新しい飼い主さんの事情によっては我が家に戻って来ることも考えられます。現に今回のEさんの件でも「リハビリが上手くいかなかったらゲンを引き取ってくれないか」と言われてしまいましたから。コー...
趣味の工作で金属を接合する場合は、それを職場に持ち込み、昼休みに工務室にて溶接作業を行っています。本当はダメなのですが、工務課の課長が笑顔で「いいですよ」と言ってくれるので、イイのです。。。とにかく職場の工務室は素晴らしい。200Vの溶接機が各種揃っているのです。アーク溶接、ノンガス半自動溶接、TIG溶接の交流と直流、そしてアセチレン溶接機も。なので材質や大きさは何でもござれ。ところが大きな物はどうにも...
我が家の犬舎横の道端に生えていた謎の植物。大きく育ってしまい ご近所さんの通行の妨げとなりだしたため、刈ることに。ところが庭にその植物を捨てたところ、犬たちが引っ張り出してムシャムシャと食べだしたのです。「もしや♪」と葉を齧ってみると、これが結構イケル♪粘り気があるあたりはツルムラサキにも似ている。でも毒性は大丈夫なのだろうか。今までに野草で このような植物を見たことが無かったため、調べてみることに。...
三重地犬の子犬、シオちゃん♪マチちゃん♪そして フミ君!みんな可愛い顔して もうワルワル!子犬が複数頭であっても躾のコツを掴んでいる私は、今まで全頭上手くいったと実感しています。ところが、このワルワルな3頭には そのコツが通用しない。とにかく激し過ぎるのです。そこでジックリと観察を続けたところ、あることに気が付きました。今までは数頭に一頭の割だった斬り込み隊長のような怖いもの知らずの子犬。それが今回の子...
私は素人の一狩猟者であってプロ猟師ではないため、獲物肉の販売に関する許可は得ていません。よって猪肉や鹿肉の販売はできず。また猟犬の繁殖は血筋存続が目的であり、販売を目的としていません。したがいまして、血筋存続に協力して下さる方にのみ子犬や仕込み犬を差し上げている状況です。そんなことなので、ブログ写真においては誤解を招かぬように解体場面などは極力掲載しないようにしています。以前に何度か猪の解体シーン...
私の職場では新型コロナウイルスによる病欠者が目立つようになってきました。エアコン使用による部屋の閉め切りが それを助長しているのかもしれません。いずれにしても夏季の第一次長期休暇を前に職場はテンテコ舞い。人材不足が深刻な問題となっている中で、更に人が足りない状況となり、皆がバタバタ。でも長期休暇は何が何でも休んでみせる。休日返上なんてまっぴらごめん。私は出勤日より休日の方が断然に忙しいため、休日は...
先日、近所のスーパーで半額にて購入した 丸のままのボイル豚足。1本はその日のうちに美味しく頂きました。ところが残りのもう1本はチルドルームに入れていたのに 3日ほどで残念なニオイに。ただでさえ悪くなるのが早い豚足。半額品ともなれば最大級の警戒をしつつ、早めに食べるべきでした。普段から「SDGs 命!」などと声高に言っておいて、これでは豚ちゃんに申し訳ない。とりあえず丸のまま洗ってみましたが・・・まだ少し臭う...
今年の冬で9歳になるビープロのメスのコーシン。発情期が来たものの、どうやら排卵はしていない様子。でも発情フェロモンはプンプンに発散しているようで、オス犬たちはメロメロ。犬もある程度の歳になると排卵は止まるようですが、発情は一生続くとのことで、なんだか不思議。その生態に意味があるのだろうか。祖先であるオオカミの存続において、この状態に優位性があったからに他ならないとは思うのですが。コーシンは早めに引...
最高気温が40℃とは何事なのだ!あまりの暑さにバリカンで頭を丸刈りにしてしまいました。ついでに子犬たちも丸刈りにしてあげたいくらい。暑すぎて大人しくなってしまったのです。今は扇風機で何とか凌いでいる状態ですが。でも少し体が冷えてると、大人しくしていた分を取り返さんとばかりにハッスルするのは如何なものか。子犬は冷やし加減が難しいのです。。。脱走禁止!エサも今は猛暑仕様。獲物肉と野菜を煮て一旦冷まし、後...
実直な猟犬のミカサ。人に例えるならば「真面目な働き者」といった感じで、私に似ています。。。今日はそんなミカサが猟師仲間さんへの元へと旅立ちました。その役目は先導犬として頑張ってもらうため。猟師仲間さん宅には生後4ヶ月になるプロットハウンドが飼われています。名前はスカイちゃん。とても可愛い女の子。そのスカイちゃんの先生役がミカサなのです。なんかイヤな予感がする。禁断の愛が。。。ミカサ、教え子に手を出...
狩猟を始めるにあたっては、まずは猟友会の先輩方を頼るのが一般的。右も左も分からぬ中で好き勝手に猟を始めれば、トラブルを引き起こすであろうことは誰でも察しがつくでしょうし。猟友会の会員になることは、狩猟を始める第一歩でもあるのです。問題は そのあと。「良好な人間関係の先に本来の狩猟がある」と私は強く感じています。「狩猟を行うために人を頼る」ではなく、あくまでもお互いに信頼し合えるような人間関係を構築...
生後3ヶ月半となった三重地犬の子犬たち。そろそろ躾を始めようかと考えて、1頭ずつ分けることにしました。初めのうちは寂しいのか、互いに鳴き合ったりもしましたが、程なくすると静かに。食事をゆっくりと取れるため「単独も悪くない」と気が付いたようにも見えます。毎度のことではありますが、単独飼育に移行した方が断然飼いやすい。やはり1対1だと互いの距離が一気に縮まります(これは物理的に)。マチちゃん近いよ。そして...
趣味的なことにアレコレと手を出す私ではありますが、実は一番の趣味は釣りなのです。小学二年生の時に貯水池でフナを釣って以来、もう釣りに どハマり。あの日の記憶は今でも鮮明に残っています。その後、進路においては紆余曲折あったものの、最終的には 釣り→魚類→水産との流れで その道を突き進み、挙句の果てには原点に立ち返り 脱サラして釣具屋を共同経営。傾きかけた釣具屋を買い取り、懸命に働き続けたところ、スタッフた...
昨日は3年ごとの狩猟免許更新のための講習に行ってきました。周りを見渡すと、今回が最後の更新になるであろう ご高齢の先輩方も多い。「歳なんだから やめろって家族がうるさいんだよ」と少し寂しそう。でも ご家族のお気持ちも十分に理解できます。狩猟は危険を伴いますから。人生の区切りのためにも、3年ごとの更新は意味があるのでしょう。昼過ぎに講習が終わると、同席していた会長が役場からの捕獲要請を伝えてきました。猪...
猟犬用のGPS発信機と受信機は今や無くてはならない存在です。狩猟事故防止や猟犬の命を守るにおいて、これほど心強いモノはありません。「便利なモノを手に入れてしまった以上、人類はもう後戻りはできない」との お決まりの流れに当てはまる物の一つに。つまり車や電話やパソコンといった利器と同じ。その運用のために法律が新しく制定され、今もなお改正が続いているのです。ところが運用上の不備における法律改正の狭間で、理不...
我が家の三重地犬の血筋存続計画において、次なる段階に入りました。まずは将来に向けての我が家の繁殖可能なメスが3頭となり、猟師仲間の元へと貰われて行った4頭を含めると7頭となったことで「最後の1頭」との危機的な状況は脱しました。そこでオスたちを別猟隊へと旅立たせ、武者修行を行いつつ、そちらの方の各系統の種親となってもらうことに。せっかく猪犬に仕込み上げても、こちらの地域では豚熱の影響が長引いたこと等によ...
これで三日目。日曜日は休診日なのにもかかわらず、父を診て下さった主治医の先生。抗生剤と栄養剤の点滴が父の窮地を何度救ってくれたことか。毎度のことながら感謝の言葉しかありません。父は今年で89歳。心臓弁の手術から10年以上が経過し、本人は「座して死を待つのみ」と雑音の混ざり出した心音に腹を決めています。「死の迫った老人でありながら、国家に高額な医療費を支出させてはならない」と。しかし今回の急性前立腺炎は...
今日の昼休みに母からの電話がありました。父が倒れたと。持病の急性前立腺炎が再発して、またもや動けなくなってしまったようなのです。仕事を早目に切り上げたものの、行く手を阻む線状降水帯による強烈な雨。車がアチコチで立ち往生する中、水しぶきを上げて突き進む愛機インターセプター。「マジで浮く!」と焦りながらも、なんとか実家へ到着。バイクは冠水に強い。その間、病院には家内が連絡を。こともあろうに母のスマホの...
いつもと違う格好だと、意外と警戒する犬たち。人を判断するには、声やニオイより容姿が最も手っ取り早いからなのでしょう。とくに緊張状態の犬は、その傾向が強いのです。これは日本犬も洋犬も個体差はあれ、同じ反応を示す比率は変わらないように思います。なので仕込み途中の若犬には、あえて猟友会のベストと帽子の出で立ちで接する場合も。この出で立ちに普段から慣らしておくと、若犬が初陣で戸惑わなくなります。なにせ見知...
毎日欠かさずに行っている猟犬全頭の触診。知らぬ間にケガをしていたり、腫れていたり、マダニがついていたりと。何でも早期に発見するには触診が一番だと実感しています。「なんだか この辺りが少しヘンなんだけど」と早目に素振りでも見せてくれるといいのですが。犬は よほどでないとメッセージを発してくれませんから。「我慢強い」とでも言いますか。そんな中、今年の春先にビープロのコーシンのお乳に小さなシコリがあるのを...
我が家の家計を支えているカメの繁殖販売。ここ数年は猟犬のバタバタで休業状態でした。それでも昨年はストックしていたハラガケガメのおかげで、家内に年貢を納めることができました。そんなカメの販売については、いつもお世話になっているレップフォレストの店主さんに全てを任せています。幅広い人脈と巧みなセールストークで大抵は完売してくれるため、私にとっては頼れる人。でも私が忙しさを理由にカメ繁殖をサボり続けたた...