https://www.beiz.jp/ 梨壺の女御はとても可愛らしくていかにも右大臣家に大切に育てられた姫らしく のびやかな感じの姫君だった。 桐壺の女御とは違い、人の顔色をみることなど全くなく、 私にいろいろな質問を投げかけたりと朗らかでとても感じが良かった。 梨壺の女御のおかげでこの後宮も華やかになり いろいろな宴もあったおかげでこの後宮は 忙しく皆が楽しく過ごせたように思う。 私よりも年が6歳違うこともあって妹のように甘える梨壺に 私は惹かれるかもしれないとそう思っていた。 桜重ねの美しい衣を纏った愛らしい梨壺の女御を私は愛せるとそう感じていたのに 彼女はやはり私が求めるような姫ではな…
https://www.beiz.jp/ 桜の君と右大臣家で再会してから数年が経った。 元服もして今は東宮として立派に出来るように仕事をこなす毎日が続いている。 ゆるやかな何も起こらない現実に私の心は安心もあるが退屈な毎日でもあった。 若い公達たちが集まり、信頼できるものも私の元に仕えてくれる。 忠義者も現れることにもなり 平和ではあるが頼りになる人材が集まってくれて安心もしていた。 その中でも一番信頼をしているのが右衛門佐である貴久。 彼は私よりも一つ年下ではあるが 真面目で女性の扱いは苦手であり、誠実な人柄で貴久の 父上であった右近の大将に似ていると言われていた。 しかし右近の大将はもう大…
https://www.beiz.jp/ あれから数年が経った。 桜の君がいったすぐに会えるという言葉を信じたが、結局会えなかった。 暇があればすぐにあの桜の木の下に行くのはもう日課になってしまっていた。 そんなある日、誰かが桜の木の下にいることに気がついたのだ。 気が焦りまさかと言う思いが強かった。しかし、私の想い人ではなかった。 だが、この場所で会う人物でもなかった。 その方はなんと私の父上である今上帝であった。 私がこの桜の木の傍に近づいたとき、帝は私に気がついた。 そして驚いた表情を私に見せた。 滅多にそんな表情など見せたことがなかった父上の顔に 私も驚いてしまったのだ。 「東宮、何故…
https://www.beiz.jp/ 私には初恋のかたがいる。目をつむるとあの方を思いだす。 あの人は私の手の届く場所にいるというのに心は繋がることはない。 どうしてあのかたは私を選ぶことがないのだろうか? 私はあなただけを愛しているというのに・・・・ 「「姫・・・・私はあなたが欲しいのです。」」 そうつぶやいた殿方は同じ場所で同じ想い人を思い浮かべ 初恋の人への切ない思いを感じていた。 時は違うのに、偶然同じことを想い苦しい恋に耐えるしかない。 果たしてこの殿方二人に初恋の姫はどちらに微笑むのか。 それとも二人とも恋は適うことができなかったかもしれない。 しかし諦めないものが報われること…
写真素材 cg.foto まさかこのような場所で瑠璃姫と会えるとは夢にも思わなかった。 お互い驚きに満ちていた。 何故!? その気持ちはお互いもったことであろう。 しかし、それが問題なのではない。 私は瑠璃姫にまだ会いたくなかったのだ。 まだ気持ちが整理しきっていなかったから。 このままの状態でいるなんてできないのに 会ってしまったら決めなければならなかったから。 私は瑠璃姫を正面向いて見ることが出来なかったのだ。 その姿に痺れを切らした瑠璃姫は私に質問を投げかける。 瑠璃姫がどれだけ私を待ち望んでいたのか必死で言ってくる。 その姿に、私を思い続けてくれた瑠璃姫に感謝するしか出来ない。 いろい…
写真素材 cg.foto 私は自分から行動することも出来ず悩んでいた。 その内瑠璃姫の方から文が届いた。 本当なら元気になった瑠璃姫を見に行きたい。 早くあなたに会いたい。 そんな気持ちが湧き起こる。 しかし体が動こうとしないのだ。 結局体を労わるようしたためた御文を届けるので精一杯だった。 そうして私は瑠璃姫を避けてから随分経ったある日、 急に高彬が私に面会を求めてきたのだ。 高彬の用件がなんなのか私は気になった。 高彬の姉上である丞香殿の女御のことか、 もしかしたら瑠璃姫の事で何かいいたいことがあるのであろう。 瑠璃姫が池に入った直前高彬と瑠璃姫の間に 何かがあった事は確かなことであったの…
写真素材 cg.foto 瑠璃姫の顔色もよくなってきて私はやっと安心する事が出来た。 もう状態も落ち着いてきたと侍医がそう教えてくれたからだ。 私はやっとこれで真実を見つけにいくことができる。 運命の姫君が梨壺ではないということを確認しに私は梨壺に乗りこんだのだ。 先触れもなく突然の私の訪問に皆驚いた様子だった。 しかし私を認めた女房達はすぐに私の席を作ってくれる。 それを無視した私は梨壺に近づき真実を迫った。 「東宮様?いかがなさったのですか? このところ梨壺にお越しくださる事がなく私は寂しかったですわ。 でも今日いらしてくださり私はとても嬉しいです。」 私に向かって挨拶をする梨壺。 私の態…
皆さまこんにちわ、黎姫です。 もうすぐイベント日が近くなってきたので宣伝させてくださいね。 違うジャンルでサークル参加するのでびっくりされると思いますが 2020年2月16日 TRCオンリーライブ2020Feb16チョコフェス ハートミートサウスポー10 東京流通センター(TRC)A-Dホール スペース G07 サークル名は妄想の館 ハートミートサウスポーというイベントは ダイヤのエース御幸×沢村オンリーです。 もし興味がある方はぜひ遊びに来てください! ~オフ本のあらすじ~ 瑠璃姫は16歳になっても結婚相手が決まらずに父親の 見合い話を全て蹴っているところから始まります。 ところが、なんと彼…
写真素材 cg.foto 二人が抱きあっているところを見た私は頭が真っ白になり 怒りだけが湧いて来てしまった。 その時、私の心の中で何かがはじけた。 その瞬間私は自分の気持ちを認めた、初めての瞬間でもあったのだ。 私に見られた二人は動揺をしていたが 瑠璃姫だけは一瞬驚いただけだったが なんと梨壺との懐妊の喜びの挨拶をし始めたのだ。 それだけではない。 瑠璃姫はもう自分には用がないから後宮を出ると いい出してしまったのだ!!! 自分の気持ちを認めた瞬間と瑠璃姫が私を拒否する瞬間が 同時だとはなんと皮肉な出来事であっただろう~ でも私はけして瑠璃姫を離すつもりはない。 私は瑠璃姫を愛していると認め…
皆さまこんにちわ、黎姫です。 もうすぐイベント日が近くなってきたので宣伝させてくださいね。 違うジャンルでサークル参加するのでびっくりされると思いますが 2020年2月16日 TRCオンリーライブ2020Feb16チョコフェス ハートミートサウスポー10 東京流通センター(TRC)A-Dホール スペース G07 サークル名は妄想の館 ハートミートサウスポーというイベントは ダイヤのエース御幸×沢村オンリーです。 もし興味がある方はぜひ遊びに来てください! ~オフ本のあらすじ~ 瑠璃姫は16歳になっても結婚相手が決まらずに父親の 見合い話を全て蹴っているところから始まります。 ところが、なんと彼…
写真素材 cg.foto 私は運命の人、梨壺を最終的に選んだ。 どれだけ瑠璃姫に惹かれていてもこの気持ちはあってはならないのだ。 瑠璃姫への想いを認めるわけにはいかない。 そうしてその内梨壺の女御が懐妊したという目出度い話が私の耳に届いた。 右大臣家は大喜びで後宮は騒がしくなった。 それと同様に私の次期後継者候補が早々に誕生するとあって 周りがホッとしていることに気がついた。 このおかげで右大臣家についたほうがいいと 沢山の者たちが動いているのも私は知っていた。 私や右大臣家に媚びる輩が増え、 その応対を大喜びで右大臣家は対応していた。 梨壺では連日連夜宴を広げ、私も出席しないとならないため …
写真素材 cg.foto 私は自分の気持ちがよく分からずに揺れ動いていた。 私の身分目当てで近づいてきたと思っていた瑠璃姫が 私の先入観の女性とは全く違うことに 今さら気がついてしまったのだから。 瑠璃姫に頼まれた私と瑠璃姫の間にだけ使われる鷹男と言う名。 その名前を教えてからの瑠璃姫は本当の自分を偽ることなく 私にぶつかってくれる。 大貴族の姫君だというのに私の姫という認識を 完全に取り払われてしまうかのように自由奔坊で 気さくで親しみがわく姫君だった。 そう、あの幼き頃に出会った運命の姫君のように!!! 瑠璃姫のじっと私を見つめる視線。揺るぎない信念に満ちた目。 どうしてもあの時迎えに行く…
写真素材 cg.foto 内大臣家の姫にはじめて会ったときの印象は特になかった。 容姿も特に秀でているわけではなく意外でもあった。 無理やり東宮妃になった姫であるからそれなりに容姿に自慢の姫君で もっと私に媚びてくるのかとそう身構えていたのに拍子抜けでもあった。 ただ気になるのはあの視線。 私に何かいいたげなあの視線だけがやけに目に付いた。 もしかしたら二人きりの時にでも 私に媚びようとする視線なのかもしれない。 危く私は騙されるところだった。 初夜の時は特に気を抜かないようにしなければ。 私はそんな気持ちで内大臣の姫と対峙したのだ。 内大臣家の姫は淑景舎に部屋を頂いたため 桐壺の女御といわれ…
写真素材 cg.foto 私はやっと運命の姫君を手に入れる事ができた。 姫も私をずっと待ち望んでくれていた。 東宮御所で出会って初めの言葉がそれだった。 私が幼き頃に約束したことを実らせた。 そのことを喜んでくれた姫君。 私が待ち望んでいた運命の姫はなんと右大臣家の二の姫であった。 私が許婚と噂される姫に会いに行き、 本当にその姫君に出会いお互いに恋に落ちるなんて 運命の恋としかいえないではないか? 薄々右大臣家の数多い姫君の内の一人だと予想はついてはいたが まさか母上も待ち望んでいた二の姫が 運命の姫君だとは思いもよらなかった。 私は右大臣に幼い頃に私と出会った事がある姫君はいないかと あの…
写真素材 cg.foto 私はあの日、運命の姫に出会った。 人は平等に愛さなくてはならない。 そう母上や周りの者に教えられてきたため自覚していた。 でも私はどうしても自分が愛し、そして愛されたい。そんな姫が傍にいたら。 そう、私は渇望していたのだ。 そしてあの日、運命の姫君に出会うことが出来た。 姫・・・・・・・・・・・・私は絶対にあなたを探して見せる・・・・・・・ そしてあなたを絶対に離さない・・・・・・・ あの日私はそう誓ったのだ。 まさか、私はその後過ちに気がつかずに 姫を泣かせることになるなんてその時は思いもよらなかったのだ。 私は幼い頃から母に東宮になる身だからとずっとそう言われなが…
写真素材 cg.foto あたしと鷹男は気持ちがやっと通じ合うことができた。 あれから右大臣家を離れあたしは後宮に戻った。 もう後宮に戻る事はないとそう思っていたのにここに戻ってこれて凄く嬉しい。 その上、鷹男とやっと気持ちが通じ合う事が出来たのですもの。 両思いってこんなに素敵なものだなんて思いもよらなかった。 でもあたし達の気持ちが通じ合うことが出来たのは高彬のおかげ。 本当に高彬には感謝しきれないくらい。 今度淑景舎に呼んできちんと御礼をしなくては。 鷹男もそういっていたしね。 右大臣家から後宮に戻った日、初めて気持ちが通じ合った大切な日。 鷹男はあたしを全然離してくれなかった。 ずっと…
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