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妄想の館 https://reikihi.hatenablog.jp/

なんて素敵にジャパネスク、二次小説です。 カップリングは鷹男×瑠璃姫です。 よろしくお願いします。

黎姫
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2019/11/10

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  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結11終

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結11終

    あたしは決心が付いた。 あたしの表情に気が付いたのか、高彬はあたしに向かって手を差し出す。 そしてあたしはゆっくりとその手を掴もうと 前に出したとき きゃあ! 反対側のほうに引っ張られあたしは力いっぱい抱きしめられる。 一瞬何が起こったのかわからなかった。 でも抱きしめられて分かった。 「鷹男!」 どうして!?どうして鷹男がここにいるの? 久しぶりの温もりだった。 もう何ヶ月も鷹男から離れていた。 話すこともせず鷹男の気持ちが分からなかった。 信じることができなかった。 そんな鷹男が今あたしの体を抱きしめている。 「東宮様!瑠璃さんを離してください!あなたに瑠璃さんを幸せにすることなんてできな…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結10

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結10

    あたしの予想通りに後宮が混乱している中、隙を抜けて出るのは難しいことではなかったの。 そしてあたしは右大臣邸へと向かっていった。 当然右大臣邸は警備の者達が物凄い数で見張っているため入るのは容易ではない。 しかし伊達にあたしは普通の姫じゃないわ。 幼い頃から何度も高彬の家である右大臣邸には訪れていた。 そして子供だからこそ見つけれた秘密の抜け道がある。 あたしと高彬と融しか知らない秘密の抜け道。 あたしはその道を使いながら高彬の部屋へと向かった。 床下を潜り抜け下から高彬の部屋へと入れる場所がある。 幼い頃は高彬の元に行くのに抜け道を使って外で隠れて何度遊んだことか。 この道を使えば誰にも見つ…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結9

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結9

    結局元に戻った状態であたしは自分の部屋に戻った。 もう既に遅かったことに気が付いたのはそれからすぐのことだった。 夕餉が終わり一息がついたころ周りが物凄く騒がしくなっていったの。 沢山の足音が行ったりきたり。 そして警備のものたちが後宮にまで厳戒態勢で張り巡らされ急にピリピリし始めたの。 一体何が起こったのかもわからずにあたし達は部屋を出ることもかなわずにじっとしていることしか できなかった。 そして様子を伺いに行った小萩が大慌てで部屋に飛び込んできたのよ。 「瑠、瑠、瑠璃さま~~~~~~~~~~~~」 女御という尊称も忘れて小萩は大声を上げて中に入ってきたのよ。 「小萩落ち着きなさい。一体何…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結8

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結8

    一体あの文は何なのか?そして楓さんが言った私達って一体誰なのか? 色々考えそして次に自分がどう動けばいいのか悩み続けた。 楓さんが言った私達って言うのが誰なのかはそう難しいことではなかった。 多分あの小百合という女房のことだと思う。 彼女も鷹男の女房だし楓さんとは同僚だわ。 小百合と楓さんが繋がっているからこそあの文を楓さんがあたしから取り戻そうとしたんだと思う。 だったらどうして? 鷹男を今上帝暗殺者に仕立て上げるとても恐ろしい文なのよ。 あの文の意味を知っていてどうしてあんなに冷静な態度で入られるの? あの文が一体誰が書いたのかそしてその意味を知っているとでもいうの? 考えれば考えるだけ訳…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結7

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結7

    唐突に自分の目の前に現れた一枚の文。 そこに書かれていたのはとんでもないものだった。 どうすればいいのか分からずあたしはただそれを何度も何度も読み直すことしか出来なかったの。 そして気が付いた。 あれ!? 初めはパニックになっていたため気が付かなかったけどよくよく目を凝らしてみると 鷹男の筆跡にしては少し違う文字が目に映る。 まさか!? もう一度最初から最後までじっくり読んだあたしは気が付いた。 これは鷹男が書いたものじゃないということに。 これは偽物よ! ということは誰かが鷹男に陰謀をかぶせようとしているということなの? でも・・・・一体誰がそんなことを? それよりもこれを早く鷹男に見せない…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結6

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結6

    重陽の宴が終わり一段落終わった感じがした。 それと同時にずっと心の奥に隠し持っていた気持ちが急速に大きくなっていく。 あたしはあの眼差しを感じたのに、あたしが愛した人の視線を感じたのに無視をしたの。 重陽の宴では沢山の方たちが集まる。 当然鷹男の席もあったわ。 もう何ヶ月も姿を見ていなかった鷹男を見ることが出来て胸がドキドキした。 けしてあたしの方をずっと鷹男が見ていたわけじゃない。 でもあたしに無言の視線がまとわり付く。 それでもあたしは楽曲の演奏を成功させることで必死でしょう。 絶対に鷹男の方は見ない。 そして必死になって演奏をした。 あたしは演奏が成功したことで気持ちも昂ぶっていたけど結…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結5

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結5

    楓さんからの挑戦を受けたあたしは必死になってさまざまなことを吸収していった。 昔だったらサボって後宮のメンドクサイ仕来りや貴族の仕組みなんて覚えようとも思わなかったはず。 でも今は違う。 楓さんに喧嘩を売られたから買った。それもあるけど勉強をしていくうちにドンドンあたしは のめりこんでいったの。 あんなに大嫌いな勉強が好きになるなんて昔のあたしだったら考えられない。 でも凄く面白いのよ。 楓さんはあたしに後宮で生活するための知識をすごい速さであたしに教えてくれる。 でもいろいろな歴史を楓さん流にアレンジして物語のように話してくれる。 長い長い歴史の中で女たちがどれだけこの京を、後宮を支えてきた…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結4

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結4

    ずっとずっと瑠璃さんの隣にいるのは僕だと思っていた。 瑠璃さんと結婚をしてそして尊敬する東宮様に一生を仕え 京のために一生を捧げるつもりだった。 それが、僕は愛する人と仕える人を両方ともなくしてしまったんだ。 僕は瑠璃さんを東宮様の手から奪うことを誓った。 そのためには僕の力だけではどうしようもない。 だから右大臣邸で父である右大臣とそして兄である春日大納言を呼び僕がこれから行うことを 話したんだ。 その日は丁度雨が降り続いた夜だった。 静かな夜が雨の音によって僕らの声はかき消されていく。 僕の話を聞いた時意外にも父上は保守的な考えだった。 まだ東宮様から梨壺の女御様への寵愛はなくなってはいな…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結3

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結3

    売り言葉に買い言葉。 あたしはとんでもないことを口にしていた。 後宮での常識や仕来りをあたしが変えて見せる。 後宮は何百年と続いた古い格式もある。 さまざまな常識や仕来りをこの新参者の女御であるあたしが変えるなんて出来るわけがない。 でも、こんな窮屈な後宮生活をもしあたしの手で変えることが出来るのならやってみたい。 そんな気持ちが沸き起こっていたの。 あたしのとんでもない発言に呆気に取られていた楓さんもすぐに元に戻り一瞬だけ 笑みを浮かべる。 そしてあたしにこう話した。 「さすがは普通の姫君ではない女御様でございますわ。ただし女御様はどうやって そして何を変えるおつもりなのですか?」 「えっ!…

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    好きなのに~狂おしい愛憎の終結2

    楓さんはただ黙ってあたしを見つめる。 何故何も言わずにあたしをただ見つめるだけなのか分からなかった。 でもあたしも楓さんを見つめはじめて気が付いたことがあった。 それは、あたしを見つめるだけじゃなくてあたしがどんな人間なのか探るような視線を感じたから。 その視線に気が付いた途端あたしは楓さんから目をそらすことなんて絶対に出来なかった。 これはあたしに喧嘩を吹っかけていると思っていいはずでしょう~? あたしは鷹男の女御。 そして楓さんは鷹男の乳母の子でただの女房。 あたしとは全く立場が違う。 自分の立場を傘にする態度は自分は嫌なことだけど喧嘩を売られるようならあたしは買うわ! 最近ではずっと悩み…

  • 好きなのに~狂おしい愛憎の終結1

    好きなのに~狂おしい愛憎の終結1

    あたしは苦しくて苦しくて救いの手を探し握り締めてしまった。 この時、後のことなど全然気にしていなかった。 今の苦しみを取り去って欲しかったから。 でももしあの時あの手を握り締めなかったら あんなことにならなかったかもしれない。 沢山の人たちの人生を狂わさなくても良かったかもしれない。 それでもあの時はこうすることしか出来なかった。 自分のことで精一杯だった。 あたしは愛する人を信じることが出来なかったの。 愛する人と決別してもいいくらい あたしは狂っていたのかもしれない・・・・・愛する人と尊敬する人との間で揺れ動いていた僕は 忠誠心ではなく愛情を選んだ。 ずっとずっと好きだった人の苦しんでいる…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐14終

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐14終

    あまりにも過酷の中にいたあたしはもう自分ではどうにも出来ないところにまで 追い詰められていた。 苦しすぎて苦しすぎて誰かに助けてもらいたくて仕方がなかった。 あたしは夜の帳が落ち真っ暗な中階を降りてある場所へと向かって行った。 あの時はただ鷹男のことが分からなくてどうしようかとそう思っていた。 どうすれば鷹男と前と同じ関係に戻れるのか。 そうひたすら鷹男のことを思うだけだった。 でも今は全然違う。 あたしは誰かに助けてもらいたかった。 自分がどれだけ愚かでもそれでもこの苦しみを誰かに助けてもらいたかったの。 この先にあたしを助けてくれる人がいる。 心臓がドキドキしていた。 そこに行ったとしても…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐13

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐13

    僕は最初その噂を耳にした時嘘だと疑った。 瑠璃さんと東宮様は二人とも本当に愛し合って結ばれたのだから。 だから二人の恋のために僕は瑠璃さんを諦めたんだ。 それなのにどうしてもう瑠璃さん以外に東宮様と噂される女性がいるだなんて くだらない噂があるんだ! 僕は信じられなかった。 その話を僕に教えてくれた公達は特に東宮様の女性関係に疑いは抱かなかった。 元々東宮様は色々な女性を渡り歩いたプレイボーイだし この貴族の世界では女性の噂が多いのは常識のことだったから。 でも・・・・・でも僕にはそれが許せない事だったんだ。 瑠璃さんを愛し幸せにしてくれる。 そう信じていたからこそ東宮様に瑠璃さんを渡したとい…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐12

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐12

    あたしは高彬から逃げる形で麗景殿に戻った。 いつもだったら鷹男が自分の部屋に戻るまで庭を眺めていたのに 今日は無理だった。 あたしは自分の部屋に戻ることに躊躇していた。 この麗景殿にはまだ鷹男と楓さんの二人が一緒に夜を過ごしている。 それが頭に浮かぶとどうしても同じ麗景殿に居る事が出来ないでいたから。 皆寝静まり、静かな夜。 なんであたしはここに一人で居るんだろう~ どうして今鷹男の隣に居るのがあたしじゃないのだろう~ 沸々と悲しい気持ちが押し寄せてくる。 駄目。 麗景殿になんていられない。 でも戻ったらまた高彬に見つかってしまうかもしれない。 そうした方がいいの? 高彬に縋ったほうがあたしは…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐11

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐11

    毎夜毎夜鷹男は麗景殿にやってきて泊まって行く。 本来鷹男を独占しているのは麗景殿の主であるあたしのはずが 実は別の人の元で夜を過ごされている事実をもう今では知らない者がいないくらい 後宮内に知れ渡ってしまっていた。 女御の元に寵のある女性を客人として預かるように命令した帝も東宮も 前例がないほど異例のことだった。 なのにその上その主を素通りして他の女性の元に通う鷹男の神経を疑いたくなる。 小萩も内の女房達もさすがのこの仕打ちに鷹男への批判が強まってきてしまっていたの。 後宮内では鷹男とそして楓さんの評判はドンドン下がっていき変わりに あたしへの同情が大半を締めていたの。 今まであたしに嫌味を言…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐10

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐10

    招かれざる客を預かってから半月が経っていた。 鷹男の寵がある女性だということから麗景殿ではかなり神経質になっていた。 楓という女性が乗り込んできたのですもの。 女房達は警戒してピリピリしていたわ。 けれど彼女は大きな動きを見せることなくずっと静かにしていたの。 出しゃばらずかえってあたしを立ててくれるし女房達の仕事も手伝ってくれる。 あたし達は後宮生活が長い訳じゃない。 だから後宮の行事や応対、人間関係。 分からないことだらけ。 それをゆっくりあたし達に教えてくれるのよ。 段々楓さんはこの麗景殿に素直に迎え入れられるようになっていたのよ。 そのおかげで後宮で生きるための術を修得することが出来た…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐9

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐9

    あまりにも非常識のお願いにあたしの頭の中は思考停止した状態になっていた。 数秒経ってから小萩の驚きの声、悲鳴、そして鷹男に噛みつくような批難の嵐。 こういう時って不思議ね~ 周りのものが大騒ぎをするとかえって自分は冷静になるみたいで鷹男を問い詰めることもせず 必死に小萩を止めることに夢中になっていたの。 このままでは小萩が何をするかわからない。 一女房であるだけなのにここまで東宮に批難するのは罪に問いかねないことになる。 鷹男はこんなに小萩に罵倒されているのに少し困った顔をしているだけで小萩を 咎めようとはしていない見たい。 あたしはそんなことを思いながら鷹男にどうして楓さんを預からないといけ…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐8

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐8

    後宮内のあの噂をあたしはまだ信じていなかった。 自分で確かめることもせず噂だけに踊らされるなんてそんなことあたしの性分じゃないわ。 いえ、それだけではなくあたしは鷹男を信じることにしたのだもの。 それから小萩に頼んで硯を用意してもらい鷹男に聞きたいことがあるから今日麗景殿に 来て欲しい。そのような内容を鷹男に送ったの。 しばらくして鷹男から今夜麗景殿に来るという返事をもらった。 まさかくるとは思わなくて少し拍子のけしたわ。 この文を送ったとき実は不安でいっぱいだった。 もしかしたらその楓という女性の元に行くことが忙しくて来れないため上手い理由を付けて こないかも知れない。 そんな思いもあったか…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐7

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐7

    東宮御所では人払いをして一人自分の思いに耽る一人の男が居た。 東宮御所の主である東宮こと鷹男。 これから起すことに自分の感情が揺れ動き踏ん切りが付かなかったからだ。 私はこのままどこに向かっていくのだろうか? いや、これから起こる事に自分が責任を負わなければならない。 それは自分勝手な思いを実行するにあたった罪なのだから。 瑠璃姫・・・・・今あなたは何を想っているのだろうか? わざとあなたから離れていることに気が付いているのだろうか? もうそろそろ、あの噂があなたの耳に入ってしまっているのだろうかと その噂を聞いたあなたはさぞ嘆いていることだろう。 しかし、あなたは私を信じてくれる。そうおっし…

  • 好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐6

    好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐6

    萩の花の宴が終わりいつもの生活に戻った。 あれから他の女御様からの嫌がらせは殆どなく静かな生活だった。 あたしはあの宴のおかげで他の女御さま達から反感をくらったと危惧していたため 何も起こらないことにホッとしていたの。 まさか、嫌がらせがなかった裏にはあたしを苦しめる大きな原因があろうとは その時は全く気がつきもしなかったの。 最近鷹男は政務が忙しいらしく麗景殿に来ることが少なくなっていた。 ここにこれないと言う文はいつも送られているためあたしはそれを疑いもしなかった。 まさかそれが嘘だとは気がつきもしなかったの。 それが嘘だったっと気が付いたのは内の女房達の会話からだった。 あたしは麗景殿に…

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