好きなのに~狂おしい愛憎の終結11終
あたしは決心が付いた。 あたしの表情に気が付いたのか、高彬はあたしに向かって手を差し出す。 そしてあたしはゆっくりとその手を掴もうと 前に出したとき きゃあ! 反対側のほうに引っ張られあたしは力いっぱい抱きしめられる。 一瞬何が起こったのかわからなかった。 でも抱きしめられて分かった。 「鷹男!」 どうして!?どうして鷹男がここにいるの? 久しぶりの温もりだった。 もう何ヶ月も鷹男から離れていた。 話すこともせず鷹男の気持ちが分からなかった。 信じることができなかった。 そんな鷹男が今あたしの体を抱きしめている。 「東宮様!瑠璃さんを離してください!あなたに瑠璃さんを幸せにすることなんてできな…
2022/07/21 17:57