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歯医者の豆知識 https://blue10.hatenablog.com/

東京都で歯科医師をしている3児のパパです。 日常の診療の中で患者さんからの疑問・質問を中心に記事にしてみました。 歯科についてのよくわからないことをわかっていただき読者の方お役に立てれば嬉しいです。

Blue10
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2019/08/30

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  • 血液サラサラの薬は歯科治療に影響があるか?

    基礎疾患と歯科治療について書いてきたのでもう一つ続けで書きたいと思います。心筋梗塞や脳梗塞、心臓弁の疾患など循環器系の疾患で血液サラサラの薬を飲んでいる人が少なくありません。そんな人たちが注意しなくてはいけないのが抜歯などの外科処置をしたときの止血です。もちろん患者さんは抜歯後の注意を守るだけで注意するのは歯科医師です。血液サラサラの薬を飲んでいるひとが抜歯が必要になったらどのように抜いていくか計画を立てます。なるべく出血が少なくなるように炎症を抑えながら、なるべく狭い範囲の処置で済むように工夫をします。必要であれば処方したお医者さんと連絡をとって薬を止めてもらうこともあります。ただお医者さん…

  • 糖尿病と歯科治療に関係はあるか?

    糖尿病と聞くと皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。読んで字のごとくおしっこに糖分が出てしまう病気なのはわかると思うのですが詳しくわからない人もいると思います。詳しく説明すると難しくて長くなってしまうので本当に簡単に歯科治療に関わることを書いてみます。糖尿病とは体の細胞が糖分をエネルギーとして使うことができなくなってしまう病気で体中に糖分があまってしまうようになります。余ったものを処理しきれずに本来出てこないおしっこにまで糖分が出てしまいます。血管内に溜まった糖分で赤血球も砂糖漬けになってしまします。どろどろになって循環器系に悪そうな感じがイメージ出来ると思います。歯科治療で問題になる…

  • 現在骨粗鬆症で薬を飲んでいる人はかなり多くなっています。特に60歳以降の女性は骨粗鬆症になりやすくその大半を占めます。骨粗鬆症で歯は溶ける?の記事で少し書きましたが骨粗鬆症で歯は溶けませんが歯を支える骨を弱らせる可能性はあります。 骨粗鬆症で歯は溶ける? - 歯医者の豆知識 骨粗鬆症の治療薬でビスホスホネートという系統の飲んでいる人はほかにも歯科治療で注意しなくてはならないことがあります。それは歯を抜いたりする外科治療です。ビスホスホネートを飲んでいる人は骨の治りが悪くなることがあり場合によっては骨髄炎を起こすことがあります。頻度は決して高いものではありませんがこれを起こすと普通の骨髄炎よりも…

  • かんでいる時間はどのくらいあるのか?

    今この記事を読みながらみなさんの上の歯と下の歯はどうなっているでしょうか。上の歯と下の歯が触っているか離れているか確認してみてください。触っている人と離れている人がいると思いますがどちらが正解なのでしょうか。実は離れているのが正解です。正常な顎の位置の人は上の歯と下の歯は食事のとき以外離れているのです。3食食事をすると上下の歯の接触時間は合計17分程度と言われています。つまり17分以上上下の歯が触れている人は余計な負担をかけてしまっていることになります。もともと人間の体は歯を守るために20秒以上上下の歯を合わせていると強い違和感が出るようにできています。ただ時間をかけて咬み合せる癖をつけてしま…

  • セカンドオピニオンはしてもいいのか?

    セカンドオピニオンとは最初にかかった先生とは別の先生に診てもらって診断や方針があっているか、またもっといい別の治療法がないかの意見を聞くことです。以前はセカンドオピニオンをしたいと言うと信用されていないと思い機嫌が悪くなる先生もいたようですが現在はそのようなことは少なくなっていると思います。 セカンドオピニオンは患者さんの当然の権利でありそれを妨げるような態度をとってはいけないと思います。当院ではセカンドオピニオンの申し出があったときは必要であればレントゲンなどの検査資料や手紙を書いて渡すようにしています。次に行く病院はその分野に長けている先生を紹介したり、患者さん自身で決めていただいたり様々…

  • すぐ抜く歯医者=悪い歯医者?

    たまにセカンドオピニオンで歯が痛くなって別の歯医者に行ったらいきなり抜かないとだめと言われた、抜かずに残せないか。という相談をしに来る人がいます。抜く歯医者は良くないという風潮があり抜くのは良くない歯医者だ、という考えの人も中にはいます。このようにして来た人の歯はほとんどの場合抜かなくてはいけない状態になっています。初診で要抜歯と判断されるということは相当ひどい状態になっているからです。とりあえず悪い歯は何でもかんでも抜くという歯科医師はそうそういるものではありません。歯科医師の仕事は歯を残してしっかり食べられるようにすることだからです。抜かないと痛みや腫れが止まらない、使い道がなく悪さだけは…

  • 親知らずは抜くべきなのか?

    よく親知らずは抜いたほうがいのかどうか聞かれることがありますが、人によって異なるというのが答えです。人によって顎の大きさ、歯の生え方が違うので当然の答えだと思います。顎の大きい人は上下の親知らずがしっかりと生えてかみ合っていれば抜く必要はないと思います。ただ現代の日本人には親知らずがまっすぐ生えて咬むのにしっかり使えている人はかなり少ないと思います。多くの人は出てこない、半分だけ出ている、向きがおかしい、などの問題がある人が圧倒的に多いです。出てくるスペースがないからこのような状態になるので当然歯ブラシが入るスペースがないということになります。特に上の親知らずで多いのですが汚れが溜まりむし歯に…

  • 8020運動とはどのようなものか?

    8020運動という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。80歳になっても20本以上歯を残しましょう、という運動です。現在日本ではこの8020を達成している人は50%を超えています。まだまだ増えそうな勢いです。 ではなぜ20本と決めたのでしょうか。しっかりとしたデータに基づいたものであり適当に決めたものではありません。残っている歯が20本を境にして寝たきりになる人の割合が大きく変わることがわかったのです。歯が20本以上あれば寝たきりにならず元気でいられる人が多く健康寿命が延びるのです。ではなぜ20本を境にして変化が出るのでしょうか。それは食べ物をよく噛めるからだと思います。20本歯…

  • 口の中もがんになるのか?

    口の中もがんになるのかということですが、口の中もがんになります。 最近認識されるようになってきましたがまだ口の中にもがんができるということを知らない人がいます。がん全体の中のおよそ1%が口腔がんと言われているので比較的希なものだとは思います。最近芸能人の方で舌がんを公表された方がいるので気にされている方が確実に増えた感じがします。彼女はほかの病気で口内炎ができやすく、その口内炎の中に一部にがんがあったようです。一つ勘違いしないでいただきたいのは、この報道をみてがんは全てが痛いものだと思わないことです。実は口の中のがんは舌にできたものは痛むことがあますが、多くのものは痛みのないまま進行します。そ…

  • 指しゃぶりはいつまでにやめさせる?

    お子さんお指しゃぶりで困っているお父さんお母さんがいらっしゃるのではないでしょうか。小児科で相談すると心の心の栄養だから続けでいても大丈夫と言われることがあるようです。確かに精神的な安定を保つために指しゃぶりをしているのは間違いないと思います。ただ指しゃぶりを続けでいると歯並びが悪くなるという弊害があります。ではどのようにすれば良いのでしょうか。日本小児歯科学会では4歳までに指しゃぶりをやめることを推奨しています。つまり4歳までにやめれば指しゃぶりの影響が歯並びに出ないということです。逆に4歳を超えて指しゃぶりをしていると歯並びに影響が出る可能性があるということです。難しいのは指しゃぶりをどの…

  • 咬む力の強さはどのくらいある?

    硬いおせんべいをバリバリと咬む力、あめ玉をがりがりと咬む力はどのくらいあるのでしょうか。もちろん強い人、弱い人の個人差はありますが大まかに自分の体重と同じぐらいの力があると言われています。体重40kgの人は咬む力も40kg、70kgの人は70kgということだそうです。では100kgある人は咬む力も100kgとなるのでしょうか。あくまでおおよその数値でありそこまでの咬む力は出ないと思います。逆に子供は体重に比べて大きな力で咬むことができます。3歳児に穴が開くほど指を咬まれた経験があります・・・。 握力で40kgというとそこそこの力で女性ではほとんどいないと思います。また70kgというと成人男性で…

  • 八重歯はかわいい?

    たまに「あの娘は八重歯でかわいい」ということを耳にすることがますが本当にそうなのでしょうか。芸能人でも八重歯をチャームポイントとしている人がいるのは確かです。ただかわいいかどうかは人によって感じ方が違うので何とも言えないところです。私の感覚では八重歯がかわいいのではなくて、かわいい娘が八重歯だっただけな感じがします。八重歯を治した人もいますが、よりかわいく綺麗になったと私は感じてしまします。 かわいいかどうかは別として今度は八重歯だと何か口の中で良くないことが起こるのでしょうか。結論から言うと悪いことが起きます。まず八重歯と一般的に言われますが、歯科的には上顎犬歯低位唇側転移といいます。上の歯…

  • 歯科治療で使うレントゲンの被爆でがんのリスクは高くなるのか?

    sikatiryoude歯科医院で治療をする際に診断のためにレントゲン撮影をすることがあります。歯科治療をするにあらたり欠かせないものなのですがレントゲンの被爆を心配する人も中にはいると思います。 通常歯科治療で行うレントゲン撮影はがんをはじめとする疾患のリスクはどの程度あるのでしょうか。 結論から言うと安全です。 日本歯科医師会の報告では日本で歯科治療のためのレントゲンでがんを発症している人は年間で1人以下であると推定される、となっています。がんになっても歯科のレントゲンが原因だと確定できないため推定となっています。1人以下というのは多くても1人ということなので極め少ないと思います。 では実…

  • いびきの治療は歯医者でできる?

    一緒に寝ている人のいびきがすごくて寝られないという悩みを抱えている人がいるのではないでしょうか。実はこのいびきの治療にも歯科医師が関わっています。もちろん診査診断はお医者さんがします。そこで治療としてマウスピースを作る必要があると判断されたときに歯科医院に紹介されます。そもそもいびきとは寝ているときの喉の奥のスぺ―スが狭くなり、そこを空気が通ると周囲の組織が震えて音が鳴るというものです。マウスピースを装着することによって空気の通り道を広げると音がしなくなるというのが治療の狙いです。 ではなぜいびきは良くないのでしょうか。周りの人が困るだけではなく重大な疾患の原因になることがあるのです。いびきを…

  • 黒いむし歯よりも危険なむし歯がある?

    「しみるところをよく見たら歯に黒い点があるのでむし歯だと思う」と言って受診する人は少なくありません。黒い点はむし歯かもしれませんがただの着色であることのほうが多いという感じがします。実際それが悪さをしていることはほとんど経験したことがありません。知覚過敏でしみているところをよく見たら黒い点ができているということで多くの人が受診するのですが他のしみないところを見ても同じような黒い点が意外とあちこちあるものです。ほとんどの人がむし歯は黒というイメージを持っていると思いますが、黒いむし歯は木基本的に進行が遅くあまり悪さをしないのです。まして点状の小さなものが悪さをすることはほとんどありません。ただ黒…

  • 痛い敗歯医者=下手な歯医者?

    よく「あそこの歯医者は上手だよ。全然痛くないから。」ということを聞きますが本当にそうなのででしょうか。 腕が悪くて余計な痛みを感じさせてしまうということはあると思います。ただ「痛い=下手」という認識が世間に広まってしまうと下手だと思われたくない歯医者はとにかく麻酔を使いまくります。麻酔を使えば治療の痛みはなくなるので上手な歯医者になれるからです。さらに悪い方向に行くとむし歯を全部取らずに残したまま詰め物をし始めます。むし歯自体は触っても痛みはなく、むし歯を取り切ったところの健康な歯が痛みを感じるからです。 こんなことをしてしまっては歯を治すどころか壊す手伝いをしているようなものです。また痛みを…

  • 自費の治療は高いものほどいいものなのか?

    歯科医院で治療をしていく中で保険のものにするか保険のきかないものでやるかの選択を迫られたことがある人は少なく ないと思います。かぶせ物や入れ歯、インプラントなどが多いと思います。さらにその中にもランクがありよくわからなくなり、体のことだから一番高価ないいものを入れてもらおうと選んだ人もいるのではないでしょうか。 やはり高価なものほどいいものだという傾向はありますがすべてがそういうわけではありません。 金額がどのように決まっているかというと技工士さんに作ってもらうのにどのくらい費用がかかるか、使う材料の費用がどのくらいかかるか、治療にどのくらいの時間と手間がかかるかなどで決まっています。これは各…

  • 骨粗鬆症で歯は溶ける?

    骨粗鬆症は60才前後の女性が特になり易い病気です。骨は作ることと溶かすことを常に同じ量行っており見かけの量は変わらないまま新しい状態を維持しています。この均衡が崩れ溶かす量が作る量よりも多くなり骨がスカスカになってしまうのが骨粗鬆症です。歯を支える歯槽骨も例外ではなく骨粗鬆症になると弱くなるので歯周病が進みやすくなると言われています。ただむし歯は別です。「骨粗鬆症だから歯からもカルシム取られてむし歯になったのでは」という人がいますが骨粗鬆症になっても歯からカルシウムは取られません。そもそもむし歯で歯を溶かすのは細菌で骨を溶かすのとは過程が全く異なります。また外界に出ている歯が溶けてもカルシムは…

  • 歯ブラシの硬さはどれを選べばいいのか?

    当院でも歯ブラシを販売していますが、硬さはどうすればいいかよく聞かれます。それよりも治療しながら歯ブラシの硬さを説明するほうが多いかもしれません。基本的に「やわらかめ」か「やややわらかめ」を勧めます。当院にはこの2種類の硬さしか置いていないので普通以上の硬さのものを使いたい人はは薬局などで買ってもらっています。 なぜやわらかいものを勧めるかというとやわらかいものでないと歯周ポケットの汚れを取ることができないからです。毛が硬いものはしなりが弱く歯周ポケットの中に入って行かないのです。また無理に力を入れると歯肉を傷つけてしまいます。 ただ中にはやわらかいものでは磨けた気がしない、という人がいます。…

  • 歯を削るキィーンという音はどうにかならないのか?

    歯を削るときのあの「キィーン」という甲高い音を聞くだけで痛い感じがしてしまう人がいるのではないでしょうか。聞くだけで不快になる音ベスト3に入ると思われるあの音はエアータービン(通称タービン)を使ったときのものです。よくドリルと言われますがザラザラした金属の細い棒を回転させるのでヤスリの方がイメージが近いです。 ・甲高い音あのどうしても好きになれない「キィーン」という甲高い音ですがこれは空気を出す勢いで機会を高速回転させるために生じるものです。どのくらいの速さで回っているかというと1分間に40~50万回転と言われています。この高速回転があるからこそエナメル質という硬い組織を少ない振動で削ることが…

  • インプラントは万能なのか?

    歯が抜けてしまった人は歯科医院ででインプラントの説明をされたことがあるのではないでしょうか。ではそのインプラントとはどのような治療なのでしょうか。 まず歯が抜けてしまったときの治療法ですが保険でできるものはブリッジと入れ歯です。ブリッジとは抜けてしまった両隣の歯を削り3本つながったかぶせ物です。橋を架けるような形になるのでブリッジと呼ばれます。ブリッジはセメントで着けるので取り外しの必要がなく違和感も少ないので快適に使うことができます。その一方前述したように両隣の歯を削らなくてはならないし、抜けた歯の部位や本数によっては選択することができません。また橋を架けた部分の力も支えなくてはならないので…

  • 日本の食卓の配膳についての疑問

    食育関連で続けて記事を書いてみます。 先日食育についての講演を聞いたのですが疑問に思ったことがありました。簡単な内容と合わせて書いて見ます。 公園の中で日本の食卓の配膳についての話がありました。 ・箸は結界 箸文化の国は世界で3割程度あるそうですがそのほとんどが箸は料理の脇に縦に置くそうです。日本だけは料理の手前に横向きに置きます。日本では食事は神様からもらうという考えからがあり箸は神様の領域と人間界をわける結界の役目をするという意味があるそうです。 ・左上位 日本は左上位の歴史が長い国で食卓の配膳にもそれが現れているそうです。配膳の基本はお米が左手前、お味噌汁が右手前、主菜が右奥、副菜が左奥…

  • いただきます、ごちそうさまは日本だけの習慣

    前回の記事で食卓のことを書きましたのでそれに関連することを書きたいと思います。 我々歯科医師はむし歯の治療や予防だけではなく、食育という分野にも専門職として関わっています。 子供向けに食について話をするときにはまず「いただきます」「ごちそうさま」に意味について説明することが多いです。 普段何気なく口にしている「いただきます」「ごちそうさま」にはどのような意味がこめられているのでしょうか。 ・「いただきます」に込められた意味 「いただきます」は漢字にすると「頂きます」、「戴きます」となります。これは食事を作ってくれた人に対して頂戴します、という感謝が込められています。また食事を作ってくれた人だけ…

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