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2019/07/19

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  • 書評:常光 徹著、『しぐさの民俗学』(角川ソフィア文庫)

    積読本の消化にあたり、各分野バラバラではなくなるべく同じ分野の本を続けて読もうと思い、『おじぎの日本文化』に続いて本書『しぐさの民俗学』を手に取りました。ちょっとずつしか読み進められませんでしたが、なんとか完読しました。『しぐさの民俗学』とはいっても、前編しぐさについて考察しているわけではなく、日常的な忌事やお呪いの類もテーマごとに取り上げられ、それらの根底に横たわる論理や発想が何か考察されています。表紙になっている絵は《狐の窓》と呼ばれるしぐさで、特殊な指の組み方をして、その穴から覗くと狐狸妖怪などの異界のモノの正体を見破れるのだとか。これは他にも《股のぞき》や《袖の下覗き》のしぐさとも共通し、いずれも隙間から覗くことに呪的な意味があり、それによって怪異を見る、正体を見破ることで脅威を無効化するなどの働...書評:常光徹著、『しぐさの民俗学』(角川ソフィア文庫)

  • 書評:神崎 宣武著、『「おじぎ」の日本文化』(角川ソフィア文庫)

    たかが「おじぎ」、されど「おじぎ」。正直、「おじぎ」だけでここまで深掘りできるものとは思いませんでした。この「おじぎ」はどんな文化の脈絡ではじまり、いつどんな変容をとげてきたのか。著者・神崎宣武氏が「三三九度」をはじめ、日本人のしぐさに根付いている習俗儀礼や日本文化について、民俗学的な解明を行います。目次第一章外国人が見た日本の「おじぎ」第二章古典・絵巻物から「おじぎ」を探る第三章中世の武家礼法と「おじぎ」第四章畳と着物による近世の「おじぎ」変革第五章現代へと変転する「おじぎ」のかたち結論から言うと、現在、「道」のつく武芸や芸事の作法や学校教育などで知られる様々な礼は明治時代に完成・厳格化して普及し(始め)たものです。作法としての体系化への萌芽は室町期にあり、江戸時代の武家社会で発展していったようです。た...書評:神崎宣武著、『「おじぎ」の日本文化』(角川ソフィア文庫)

  • 書評:三橋健著、『カラー図解 イチから知りたい! 日本の神々と神社』(西東社)

    古事記・日本書紀の分かりやすい解説は数多くありますが、本書のように神話から始まって、ご神体や神社の分類、鳥居・本殿・拝殿などの建築様式の分類、神社の仕組みや神職の区分、お札・お守り・破魔矢・お神酒などの由来や意味、神社と人生との関わり、有名神社とその祭祀など包括的に図解してくれるものはあまりないのではないでしょうか。おそらく、細かいところでは正しいとは言い難い所が含まれているのでしょうが、門外漢または普段なんとなく関わっているけれど、そもそもの意味を知らないといった人にとっては非常に分かりやすい図解入門書です。目次【1章】日本神話と神々の系譜【2章】神社に祀られる神々【3章】全国展開した神社信仰の分布【4章】神社の仕組み【5章】全国の有名な神社【6章】暮らしの中の神々と神社【付録】全国の主な神社一覧Ama...書評:三橋健著、『カラー図解イチから知りたい!日本の神々と神社』(西東社)

  • 書評:下地 寛也著、『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』(KADOKAWA)

    『プレゼンの語彙力おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』は、2年ほど前に話し方や語彙力、プレゼン力関係の本を買いあさった際に購入したものですが、残念ながらそのまま今まで積読本リストの一角を占め続けていました。今月は、志を新たに、積読本を消化することにし、本書を手に取った次第です。読んでみて思いましたが、実は「積読」しとくほどのものではありませんでした。実に読みやすく、1つの言い回しに見開きを使い、左ページにイラストと標語などがあり、右ページに具体例と簡単な解説があります。目次第1章「自信を示す」言い回し第2章「興味を引く」言い回し第3章「驚きを与える」言い回し第4章「納得感を高める」言い回し第5章「信頼させる」言い回し第6章「共感を得る」言い回し第7章「決断を促す」言い回し他の類似書で取り上げられ...書評:下地寛也著、『プレゼンの語彙力おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』(KADOKAWA)

  • 書評:アルベール・カミュ著、窪田啓作訳、『異邦人』(新潮文庫)2021/12/28

    『異邦人』(新潮文庫)は4か月ほど前に『ペスト』と一緒に安売りしていたので購入したのですが、そのまま積読本と化していました。しかし、2年前の積読本リストが思い出としてFacebookのフィードに上がって来て、「そうだ、積読本を消化しなくては」と思い立ち、手始めにカミュのデビュー作『異邦人』を片付けることにしました。1942年に刊行された本作は著者の出身地でもあるフランス領アルジェリアのアルジェを舞台としており、当時の「今時の若者」だったムルソーの母が養老院で亡くなったという知らせを受けるところから始まります。休みを取って養老院へ行き、母の埋葬を済ませ、翌日は日曜日ですることもなかったので海水浴に行き、そこで元同僚マリイに偶然再会する。二人とも同僚であった時は憎からず思っていたので、その再会を機に付き合いだ...書評:アルベール・カミュ著、窪田啓作訳、『異邦人』(新潮文庫)2021/12/28

  • 書評:川端康成著、『雪国』(角川文庫)

    「国境のトンネルを抜けると雪国だった」という出だしで有名な川端康成の『雪国』。正直、タイトルのこの出だししか知らなかったので、期間限定セールになっていたのを機に新仮名遣いの本書を購入し、読んでみました。情景描写や人物描写に力があり、描かれた状況がくっきりと立ち上がってくるような印象を受けるのはさすが著名な文学作品と感心するあまりですが、ストーリーはというと、ちょっとしたことで知り合った芸者に会いに新潟県の温泉街まで東京から通い、長逗留する無為徒食の男・島村の目線から描かれた芸者・駒子の自分に対する思いや、それにどうとも答えられない自身の情けなさや、雪国へ向かう列車の中で目を惹いた若い娘・葉子に対する曖昧な情など、あまり面白くない、というのが正直な感想です。島村に対する感想は、「なんだこのふらふらしたどうし...書評:川端康成著、『雪国』(角川文庫)

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