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2019/07/19

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  • 書評:天藤真著、『鈍い球音』(東京創元社・天藤真推理小説全集4)

    忙しい時に限ってついついまったく関係のない架空の世界へ逃げ込みたくなるもので、今回もまた遅々として進まない仕事を尻目に天藤真推理小説全集の続刊『鈍い球音』を朝方までかけて読んでしまいました(笑)この癖は一生治らないことでせう(笑)『鈍い球音』は、そのタイトルからも察せられるように野球がテーマです。日本シリーズを前に、ペナントレースの勝者・東京ヒーローズの桂監督が東京タワーで「人に会う」と言って、娘・日奈子と立花コーチを置き去りにし、その二人がこっそりと後を追ったら、監督のシンボルともいえる髭だけ残して失踪してしまうところから物語は始まります。表向きはこの謎の失踪は秘匿され、静養だの事故に遭っただのという嘘が発表され、日本シリーズは桂監督抜きで、竹山監督代理をトップに据えて開始されますが、選手の動揺は大きく大阪勢...書評:天藤真著、『鈍い球音』(東京創元社・天藤真推理小説全集4)

  • 書評:天藤真著、『死の内幕』(東京創元社・天藤真推理小説全集3)

    『陽気な容疑者たち』に続いて天藤真推理小説全集第3巻『死の内幕』を徹夜して読んでしまいました。気が乗らない仕事があるときに限ってマンガや小説に逃げてしまう癖はずっと治りませんね(笑)内縁関係を続ける女性たちのグループIGの1人「マコ」こと小田ます子が自分を捨てようとしている男・寺井博士を突き飛ばしたところ、後頭部を箪笥の角にぶつけ、打ちどころが悪くて死なせてしまうところから物語は始まります。ただ自首すれば過失致死となるところですが、母一人子一人の母子家庭なので実刑は困るということで、相談を受けたグループ会長・柏木啓子が何か隠蔽の方法はないかと自分の内縁の夫で元法科学生の松生に聞き、協議の結果、架空の犯人をでっちあげることにします。松生の顔の特徴の反対の特徴を犯人イメージとし、たまたま松生が持っていた安物の趣味の...書評:天藤真著、『死の内幕』(東京創元社・天藤真推理小説全集3)

  • 書評:天藤真著、『陽気な容疑者たち』(東京創元社・天藤真推理小説全集2)

    『遠きに目ありて』に続いて天藤真推理小説全集第2巻『陽気な容疑者たち』を一気読みしました。著者のデビュー長編で、密室トリックの推理小説なのですが、殺人事件?という疑問符がつく感じで、タイトルの通り容疑者たちは酒を飲んで陽気に騒いでいるという奇妙な事件の起こりです。「トーチカ」と揶揄される堅牢強固な蔵の中で急死した吉田鉄工所経営者・吉田辰造は、自分の欲のために会社を清算し、労働組合をつぶしたうえで売却する準備をしているところだったので、労組側に不穏な動きがあるという警告を受けていた状況でした。物語の語り手はこの会社の清算の会計事務を請け負った東京の経理事務所の事務員・沖というお人よしの青年。表紙の絵は、舞台となる桃谷村の人たちから頼まれたあれこれのものを抱え、または背負って依頼人の屋敷を徒歩で目指す彼のお人よしぶ...書評:天藤真著、『陽気な容疑者たち』(東京創元社・天藤真推理小説全集2)

  • 書評:天藤真著、『遠きに目ありて』(東京創元社・天藤真推理小説全集1)

    文藝春秋の2012年版〈東西ミステリーベスト100〉第7位の、『大誘拐』を読んで面白かったので、天藤真推理小説全集を大人買いしてあったのですが、なんやかやと1年半近く放置してしまいました。天藤真推理小説全集第1巻の『遠きに目ありて』は「安楽椅子探偵小説」の類型に連なるものですが、探偵役が脳性麻痺の少年であるところが異色でしょうか。この岩井信一少年は成城署の真名部警部から事件の詳細を聞いて真相を推理し、事件を解決または少なくとも解明していきます。「少なくとも解明」というのは、真犯人が分かっても法的にそれを追求せずに終わっている事件がいくつかあるからです。誰のためにもならない法的追求はしないというスタンスですね。その判断を下しているのはもちろん真名部警部ですが。非常に頭脳明晰で懸命に生きている信一少年。その少年を優...書評:天藤真著、『遠きに目ありて』(東京創元社・天藤真推理小説全集1)

  • 書評:三浦綾子著、『銃口』上・下巻(角川文庫)

    数か月前にFB友の1人からお勧めされて買っておいた三浦綾子著、『銃口』上・下巻。最近の読書傾向は知識を入れる系か軽い娯楽に偏っており、題材の重さからこの作品をずっと保留にしていたのですが、年末年始でちょっとまとまった休みが取れたこともあり、ついに読むことがかないました。『銃口』は、大正天皇ご崩御の折についての「綴り方」(今でいう作文)で、寒かったことばかり書いて先生に天皇陛下に対する崇敬の念が足りないと厳しく怒られることから始まる、北海道は旭川の質屋の長男として生まれた北森竜太の数奇な人生を描く大河ドラマです。竜太が多大な影響を受けたのは、綴り方で怒った先生ではなく、その後に小学3年~6年まで担任となった、生徒一人一人の家庭環境や個性を考慮して寄り添い、差別をなによりも嫌い、「どうしたらよいか迷った時は、自分の...書評:三浦綾子著、『銃口』上・下巻(角川文庫)

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