書評:五来重著、『高野聖』(角川ソフィア文庫)
表紙が『仏教と民俗仏教民俗学入門』そっくりですが、内容も一部重なる部分があります。目次1聖というもの(一)隠遁性と苦行性と遊行性と2聖というもの(二)呪術性と集団性と世俗性と3聖の勧進と唱導勧進性と唱導性4高野浄土5高野聖のおこり6祈親上人定誉7小田原聖教懐と別所聖人8覚鑁と別所聖9仏厳房聖心と初期の往生者10高野聖の文学11新別所の二十四蓮社友12鎌倉武士と高野聖13高野聖・西行14俊乗房重源と高野聖15明遍と蓮華谷聖16法燈国師覚心と萱堂聖17千手院聖と五室聖18高野聖の末路目次を見ればおおよそ見当がつくかと思いますが、高野聖の起源と実態とその変遷を説明しており、門外漢には少々詳しすぎるきらいがあります。重要なポイントとしては、高野聖が教学仏教とは無関係に民衆と関係を結び、民衆のための仏教を説いて廻国し、多...書評:五来重著、『高野聖』(角川ソフィア文庫)
2020/12/21 14:18