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  • 真空ブレーキのイジェクタと車掌弁

    国会図書館ウェブサイトで公開されている著作権保護期間満了文献のひとつとして『機関車工学』があります。もちろん当時の機関車と言えば蒸気機関車だけです。その中に真空ブレーキに関する記述があります。100年以上前の技術ではありますが、実に巧妙です。 図1 イジェクタ イジェクタ(排出器)は真空ブレーキの主要部品のひとつです。これは列車管を真空(正しくは大気圧の1/3程度の「低圧」)にするためのもので、機関車のボイラでつくられている高圧蒸気を噴出させることにより列車管内部の空気を吸出します。 図1は『機関車工学』の図に私が青文字で解説文を入れたものですが、その巧妙さに感動します。 図2 車掌弁 図2も…

  • ただいま接客中です 階段をご利用ください

    街中を歩いていると、いろいろ「?」と思うものに出くわします。 某駅で電車を降り、階段を下って行ったところ、エスカレータ点検中でした。そして、そこに題記の表示があったのです。 「ただいま接客中です 階段をご利用ください」が取付けられた柵の両側には「作業中につき近づかないでください」という、普通に理解可能な表示があるのですが… 「エスカレータ君が点検作業員様を接客していて休みだから、乗客の皆さんは階段を利用してくださいね」という意味なのでしょうか…? 考えれば考えるほど不思議な表示です。 以上さかいめ さかιゝ さかτゝのさかτっ さかてつでした…

  • 保存車両をどこまで復元するか

    現在、真空ブレーキに関していろいろ調べているところです。以前ご紹介した下記書物にその基本構成が掲載されています。 真空制動機 - 国立国会図書館デジタルコレクション 図6 真空ブレーキの一般的構成 図6は、上記の国立国会図書館ウェブサイトから転載し、私が編集・加工したものです。(著作権保護期間は満了しています。) ◇ ◇ ◇ 写真1 230形蒸気機関車 京都鉄道博物館に230形蒸気機関車233が保存展示されています。この車両は1903年(明治36年)製ですが、1959年(昭和34年)まで入換用として使用されていました。1959年であれば、連結装置は自動連結器、ブレーキは自動空気ブレーキに改造さ…

  • バスを横切っての横断…

    某所を歩いていたら、写真のような看板がありました。 ドラえもんに例があったように思いますが、バスを構成している原子と原子の間のすきまを、人体を構成している原子がうまい具合に通り抜ければ…「バス(の車体)を横切る」ことは可能だと思います。ただし、多くの場合はこの看板通り危険でしょうね。 以前、バスに関してこのような記事を書いたことがありますが、それに負けず劣らず味わい深い表現です。 ↓発車後のバスへの駆け込み乗車… 以上さかいめ さかιゝ さかτゝのさかτっ さかてつでした…

  • ヴアキユアム

    1.はじめに 日本語標記において、外来語はカタカナで記されます。しかし、100年ほど前に記された本の外来語が何を意味するか理解するのはなかなか大変です。 2.事例 現在、真空ブレーキに関して100年ほど前に出版された本を解読中です。もちろん日本語で記されているのですが、外来語のカタカナ表記が現代と異なるため、なかなか難解です。 ●ヴアキユアム これはすぐわかりました。英語のvacuum(真空)です。現代であればバキュームと記すところです。バキュームではなくヴアキユアムと発音してみると、何とも言えない味わいがありますね。ヴァキュアムではなく、アもユも大きなヴアキユアムです。 ●ヱイヤノッズル エ…

  • 機関車工学

    国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは守彦三・松野千勝共著「機関車工学」です。初版発行は1910年(明治43年)、8版発行が1925年(大正14年)ですから、なかなかのロングセラーだったということになりますね。 上中下の3巻あり、濃い中身の本です。目次にはこんな単語が並んでいます。興味がおありの方には垂涎ものだと思いますし、そうでない方には暗号の羅列に見えるかもしれません。図が多く、見ているだけでも楽しめます。 英国式機関車 米国式機関車 大陸式機関車 第一の機関車 機関車の父 四輪連結式 従輪の応用 六輪連結式 広軌(7フィート)鉄道の開始および戦争の発端 我国においてはじめ…

  • ハーフサイズネガのデジタル化

    写真1 試験画像 昔撮影した写真のネガは写真屋でデジタル化してもらい、活用しています。ところがハーフサイズネガに関してはデジタル化してくれるところがなかなか見つからず、なんとなくそのままになっていました。 先日ハーフサイズのネガを見ていたら興味深いネタが写っていました。ハーフサイズネガも何とかデジタル化したいと思い、たいした本数でもないから自分でやってしまえ…ということになりました。 やり方は簡単で、ボール紙でフィルムガイドを作り、スライドのデジタル化と同じくカメラで撮影します。もちろんそのままでは白黒反転状態ですから、RAWデータで撮影してからCapture NX-Dで白黒反転させてポジにし…

  • 一日に撮影できるコマ数を限定するお話

    私は出かけると結構パチャパチャ写真を撮る方なのかな…と思っています。一日で200~300コマ撮ることも珍しくありません。写真の整理も結構大変です。 ある時ふと思いました。「一日の撮影コマ数を限定したらどうなるだろう?」 通常はカメラにSDカードを入れますが、わざとSDカードを入れないで出かけることにしました。SDカードを入れないとカメラ内蔵メモリに画像が記憶されますが、10コマ程度しか記憶できません。それ以上撮影しようとすると「内蔵メモリが足りません」と表示されます。そこで、今まで撮影した中でいちばん不要と思われるコマを消去して、新たに撮影します。今回撮影しようとした画像がすでにメモリに入って…

  • 消えなかったお店

    写真1 周囲が更地になった状態 写真2 周囲が更地になった状態 2年ほど前、あるお店の周囲は写真1および写真2に示したような状態でした。「そのうちこのお店も解体され、この土地をすべて使う形で建物が建つんだろう。」と思っていました。 写真3 周囲に建物が建った状態 ところが…このお店は生き残りました。周囲に建物が建ち、このお店は何事もなかったかのように昔のまま建っています。 以上さかいめ さかιゝ さかτゝのさかτっ さかてつでした…

  • 100年以上前の真空ブレーキ

    国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは「真空ブレーキ」に関する本2種類です。発行は1908年(明治41年)と1910年(明治43年)です。100年以上前の書物を見られることの幸せ。素晴らしい時代になったものです。 興味がおありの方は下記をどうぞ。下記画面で直接ではなく、PDFファイルをダウンロードした方が読みやすいと思います。 ↓ 真空制動機 : 新式自調 - 国立国会図書館デジタルコレクション 真空制動機 - 国立国会図書館デジタルコレクション 以上ちかてつのさかてつでした…

  • 「統一縮尺」「沖縄県から北海道へ」の日本地図帳

    1.二種類の日本地図帳 ○ベーシック ×ポケット 最近、上記左の平凡社「ベーシックアトラス 日本地図帳」(A4判)を買いました。この地図帳の特徴は下記(1)(2)です。これらの特徴に感動したことが購入の理由です。 (1)日本全国すべて統一縮尺(45万分の1) (2)沖縄県から北海道へ向かって配列(左開き) 実は、同じ平凡社の「ポケットアトラス 日本地図帳」(上記右)を持っていました。この地図帳は小さいこと(A5判)が気に入って3年ほど前に買ったのですが、使っているうちに下記(a)(b)がとても不快に感じられるようになってきました。 (a)見開きに納まるよう都道府県ごとに異なった縮尺 (b)北海…

  • 客貨車空気制動装置

    国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは「客貨車空気制動装置」という本で、1938年発行です。以前ご紹介した「客貨車ブレーキ装置」と内容としては似ていますが、より簡単にまとめてある感じでしょうかね。 客車用AV空気制動装置 客車用PF制動装置 貨車用KC,KD制動装置 興味がおありの方は下記をどうぞ。下記画面で直接ではなく、PDFファイルをダウンロードした方が読みやすいと思います。 ↓ 客貨車空気制動装置 - 国立国会図書館デジタルコレクション ちなみに以前ご紹介した「客貨車ブレーキ装置」は… ブレーキ装置の概念 各部分の構造および作用 P三動弁 K三動弁 A動作弁 ET-6機関…

  • キワ90に関する本を発行しました

    写真1 表紙 キワ90とは国鉄が試作した貨物ディーゼル動車です。2軸のかわいらしい車両なので、今でも鉄道模型界では人気があるようです。私自身はキワ90を見たことはないのですが、改造後の姿であるヤ390を撮影しに行っています。そこで時間をさかのぼってヤ390からキワ90を探る…という内容にしてみました。 国鉄の場合、新たな形式を起こした場合は説明書・付図を作成するものですが、試作車の場合は必ずしもそうとは限らず、キワ90に関する説明書・付図はないようです。そのため、なかなか大変でした。 写真2 はじめに 写真3 目次 写真4 諸元に関するページ 写真5 ちらりと写真を 屋根上送風機を駆動するため…

  • 客貨車ブレーキ装置

    国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは「客貨車ブレーキ装置」という本で、1941年発行です。 鉄道車両のブレーキ装置は技術的には大変重要なものですが、鉄道趣味の世界ではあまり注目されず、鉄道雑誌を見てもなかなかわからないものです。 この本は本職の方々のためのものです。ちなみに発行所は交友社。あれ?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。「鉄道ファン」という趣味人のための雑誌を発行しているあの会社です。実は、本職向けの本の出版の方が本来の姿です。 さて、題記の本の内容はこんな感じです。 ブレーキ装置の概念 各部分の構造および作用 P三動弁 K三動弁 A動作弁 ET-6機関車空気…

  • 480馬力電気式ヂーゼル動車説明書

    国立国会図書館デジタルコレクション、今回ご紹介するのは「480馬力電気式ヂーゼル動車説明書」という本で、1938年発行です。 480馬力電気式ヂーゼル動車…ぴんと来る方はかなりビョーキだと思いますが、キハ43000のことです。ディーゼル機関単体は240PSですが、編成として2台搭載しているので480PSということになります。 内容はこんな感じです。 車体 機関各部の構造および作用(新潟製、三菱製、池貝製) 機関付属装置 機関の運転 機関の分解および組立 主発電機 主電動機 制御装置 機関起動装置並びに運転装置 回路ツナギ 機関の起動停止および速度制御 車の起動並びに速度制御 保安装置 制動装置…

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