今年のサントリーホールサマーフェスティバルは3つの公演に行くことができた。最後は9月1日の《フランス音楽回顧展Ⅱ》。ピエール・ブーレーズ『プリ・スロン・プリ』を初めて生演奏で聴けるということで楽しみにしていた公演。ブーレーズの代表作のひとつとされているが日本で演奏されるのは25年ぶりとのことだ。実際に生で聴いてみると、CDと印象の違う部分がたくさんあって驚いた。演奏者の解釈の違いやサントリーホールの音響特性もあるのかもしれないが、全体的に鋭角的な音ではなく柔らかく豊かな響きとなっていた。また、ひとつひとつの音に深い奥行きを感じ、これこそが作品自体が持っている魅力であり、実演に接しなければ得ることのできない何かであっただろう。冒頭の強打の残響が消えて、ソプラノがマラルメの詩の一節を美しく歌い上げたあと、特殊な編成...ピエール・ブーレーズ『プリ・スロン・プリ』
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