夫婦の年輪刻んだ廃業した店の看板金澤ひろあき夫婦の年輪
京の町中俳諧9ぬえの公園ぬえ落ちていちょう紅葉の散るばかり金澤ひろあき※二条城北側の公園。帝を悩ませていた妖怪「ぬえ」を源頼政が射落とした所という。句にあわせて、去年の初冬の写真を使いました。京の町中俳諧9ぬえの公園
2024年10月京都童心の会通信句会作品この中より、十句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。特選句の選評をいただけるとありがたいです。1総裁選出馬つるんとトマト2空の青奪う長居颱風3颱風停滞傘のない小粋4投函する月光の言霊5鉄道止まる汗だくの居待月6人嫌いの遺伝子かも彼岸花7まだ君のメールアドレス消せないよ8風鈴は残暑の夜をなだめけり9滅び行くものを背負って残暑行く10また残暑裏金議員また不起訴11顔出したモグラも夜食欲しそうな12花魁に矢車草は二、三人13残暑には事件の匂い救急車14重陽の朝顔屋根を越えにけり15ヒロシマ・ナガサキ報道しない九月来る16溶ける虫の夜融ける虫の夜17マッチ売っていた時代バナナは異国だった18敗者のお墓残暑ひっそり19ふまじめな終活ちょいと夜食20面影消えない人送...2024年10月京都童心の会通信句会作品
上方徘徊俳諧石山風と雲の旅立ちオールをあげる金澤ひろあき※瀬田川にて。上方徘徊俳諧石山
交番に回送市バスそぞろ寒ひろあき※10月28日、桂地蔵の近くの交番。市バスが置いてある。何だろう?交番に回送市バス
京の町中俳諧8式部省跡すさまじや浪人式部の父の文金澤ひろあき※平安時代の式部省跡。紫式部の父のゆかりの地。二条城西、朱雀高校の所にある。浪人中の式部の父が帝に出した文を、帝が感心して(あわれんで?)越前守に任じたそうな。京の町中俳諧8式部省跡
京の町中俳諧7日本初解剖獄舎秋の風金澤ひろあき※六角獄舎があった地。大宮三条商店街のちょっと南、武信稲荷の近く。山脇東洋が行ったという。昔、日本史の教科書で読んだような。京の町中俳諧7日本初解剖の地
京の町中俳諧6撮影所跡活弁のべらんめえ調天高し金澤ひろあき※二条城の西向。撮影所跡。京の町中俳諧6撮影所跡
広重と出会う金澤ひろあき美は誰のものか。大阪の南の和泉市にある久保惣美術館で、ふとこんなことを考えた。久保惣さんは和泉市で成功した企業で、初代から美術品蒐集をされた。そうして集めた集めた中国の青銅器、印象派の絵や古地図、浮世絵などを土地ごと地元に寄贈された。だから今は和泉市立となって、オープンにされている。猛暑の中、しかも遠いが訪れてみた。和泉中央駅からバスに乗り換えるが、本数が少ない。しかもけっこう駅から離れている。駅から離れた古い町の雰囲気の中に、静かにたたずんでいる。広い敷地の中に、蔵も残っている。かと思うと、近代的なガラス張りを基調とした展示館が二つある。奥の展示館で広重の浮世絵を見た。広重の浮世絵は風景画が多い。名所も多いが、何気ない旅籠の旅人たちのようす、そこに暮らしている人達の表情、風土の中...広重と出会う
京の町中俳諧5二条城どっこいしょ口癖となり登城中金澤ひろあき京の町中俳諧5二条城
京の町中俳諧4画家の家跡形もなき残暑かな金澤ひろあき※呉春旧居。蕪村にゆかりの人でもある。京都市、錦東洞院上がった所。大丸デパートの近く。京の町中俳諧4呉春旧居
京の町中俳諧3襖絵の奥から鹿の恋の声金澤ひろあき※智積院の襖絵です。京の町中俳諧3智積院
京の町中俳諧2今はギャル昔飛脚は素足なり金澤ひろあき※三条大橋の欄干の銘文。旧東海道のゴールがここ。京の町中俳諧2
京の町中俳諧京の臍すすきを一つ添えましょう金澤妙法※六角堂。京都市中の小さなオアシス。京の町中俳諧六角堂
2024年9月京都童心の会通信句会結果【選評】○金澤ひろあき選特選天22緑の空間をいそぐ八月の特攻隊塩見すず子忘れてはならないこと。繰り返してはならないこと。それが今でも繰り返されている。戦争で若い人が死んで行く。死の瞬間まで、どういう人生を送り、どういう思いを抱えていたのだろうか。地球上から同じ悲しみを抱えることが無くなることを祈る。地18打ち水や陶の狸が目を覚まし松村芳子暑いので打ち水をする。遠藤修司今年の暑さは記録的だそうで、そのせいかしんどくてぼんやり。打ち水の涼でハッと目が覚める。束の間だけれど。信楽焼の狸の置き物も・・・というところが面白い。人42姉の子育て〝勉強しないとのび太くんの様になるよ〟遠藤修司「ドラえもん」の「のび太君」。いつも自分の力ではできず、ドラえもんに泣きつく。そして、うまく...2024年9月京都童心の会通信句会結果【選評】
2024年9月京都童心の会通信句会結果【選評】○金澤ひろあき選特選天22緑の空間をいそぐ八月の特攻隊塩見すず子忘れてはならないこと。繰り返してはならないこと。それが今でも繰り返されている。戦争で若い人が死んで行く。死の瞬間まで、どういう人生を送り、どういう思いを抱えていたのだろうか。地球上から同じ悲しみを抱えることが無くなることを祈る。地18打ち水や陶の狸が目を覚まし松村芳子暑いので打ち水をする。遠藤修司今年の暑さは記録的だそうで、そのせいかしんどくてぼんやり。打ち水の涼でハッと目が覚める。束の間だけれど。信楽焼の狸の置き物も・・・というところが面白い。人42姉の子育て〝勉強しないとのび太くんの様になるよ〟遠藤修司「ドラえもん」の「のび太君」。いつも自分の力ではできず、ドラえもんに泣きつく。そして、うまく...2024年9月京都童心の会通信句会結果【選評】
2024年9月京都童心の会通信句会結果何げない中の美金澤ひろあき広重の浮世絵を見に行った。大名の城や大寺院の襖絵や屏風絵等の大がかりな絵から、庶民の手元に収まるサイズの浮世絵が出た時、日本人の美を感じる目が広くなったに違いない。花魁のような美女、歌舞伎役者のようなイイ男を手元にとって眺める。けれん味のある、一種のデフォルメで強調された北斎にあっと驚く。それは新たな、そして手に入れやすい楽しみであったに違いない。広重の浮世絵は、それに比べるととても穏やかに見える。美人画や花鳥図も得意としているが、そうではない普通の人々が生きている風景。そこには美女もイイ男もいなければ、けれん味もない。一般の人が旅籠に泊まり、宿の女性に給仕をしてもらって飯を食う。そんな普通の絵が、どれほど美しいか。降り積もる雪の中を難儀しな...2024年9月京都童心の会通信句会結果
夏果ててもうハロウィンの声ひろあき※私らが子どもの頃は、ハロウインなど誰も騒がなかったけれど、今は大きな行事になってしまいましたね。また、仮装で大盛り上がりなんでしょうか。でも外国のように、林檎を口でくわえるというのはやらないのですね。夏果てて
町ごとに地蔵を祀り秋の花棚ひろあき※京都の街中、小さなお地蔵さんを祀っています。それぞれの暮らし、歴史を見守ってきたのでしょうね。西京の六角通りにあるこの地蔵堂。最澄さん作という伝承です。真偽は不明ですが。町ごとに地蔵
死んだ友の名金澤ひろあきコロナ流行の頃を思い出してお話を一つ書いた主人公の男の子の名前は死んだ友の名を借りたお話の中で友が生きている気がして書くのをやめられなくなった死んだ友の名
新札もう疲れたの目尻にしわ金澤ひろあき新札
「さんしょ」188号を読んで○金澤ひろあき残暑お見舞い申し上げます。「さんしょ」188号、ありがとうございます。異常な暑さ、それが一転すると豪雨。ヨーロッパの中央部やミャンマー、そしてまた能登半島に。地球規模の災害になっています。「いつも災害と隣り合わせで生きている。」これからはそういう生き方をしなければならない時代が来ているような気がします。盲導犬車内でグタッと肉球なめる小沢真知子この盲導犬の姿が、私達の生存に重なる気がするのです。切実さを伝える句です。想い出も家も吊るしてクレーン唸る山口美代子凸凹の集まりだから住みよい家鈴木和枝人と共に想い出を積み重ねる家。前句は、何らかの理由で取り壊されているのでしょう。本当に更地になってしまう。私の回りも、今年四軒無くなってしまいました。後句は、古くなっても住み続...「さんしょ」188号を読んで
夕焼けの路地小さなコオロギ小さなわたし金澤ひろあき夕焼けの路地
敗者のお墓ひっそり残暑金澤ひろあき※「平家物語」の小督のお墓。嵐山にある。ひっそり残暑
残暑金澤ひろあき嫌われ者の残暑上手にバナナ熟れさせる風鈴は残暑の夜をなだめけり名前出て来ない残暑日の焦りまた残暑裏金議員また不起訴月曜がとっても長い残暑かな残暑には事件の匂い救急車きかぬ子の泣いて咳き込む残暑かな黒猫の眼こがね色残暑滅びゆくものを背負って行く残暑トリコロールの幻背負っている残暑※9月17日、残暑厳しい。でも仲秋の名月とか。古墳吟行の計画立てる。名月に埴輪輪になり踊るかな金澤ひろあき残暑
お米がない金澤ひろあき8月頃から米不足が言われはじめた。確かにスーパーの棚にお米がない。9月に入ると新米が出るから大丈夫と言っていた。大正時代の米騒動みたいなことにはならないだろうと。不足しているので、国の備蓄米を出してくれという声も出た。国は出さないという。米が余っているという理由で減反政策をとっていたが、なぜ不足するのだろう。後継者がいないので、耕作しない田も増えた。9月に入り、新米は出ているが、値上がりしている。5キロ2000円台だったのが、3000円台になっている。9月句会にも、米不足の句があった。台風迷走する米不足の日本ひろあき稲妻やレトルトご飯で米を待つ三村須美子※写真は北野天満宮ずいき神輿お米がない
2024年9月京都童心の会通信句会作品この中より、十句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。特選句の選評をいただけるとありがたいです。1おどろきと悲しみいくつ人生は2酷暑過ぎ涼風待てば逢えた人3あまりにも遠くへ行かれ涙のみ4食事前アイスクリーム水を飲み5口一杯西瓜の紅の甘さよし6パリの町一緒に追いかけるマラソン7コルセットゆるめに締めても汗もでき8いいことないか月の象形文字9地震の夜のカレーライス10一日店番古本一冊五百円の猛暑11アルキメデスヒトリアキデミズ12待合せ一途の夕凪13ああ言えばこうとかけ合うねじり花14口だけはしっかり運び伊勢せんべい15遊泳の夢ゆらゆらと美酒かな16売り家の旗は日焼けて野分近し17午後三時金魚も家族夢の中18打ち水や陶の狸が目を覚まし19土ならし豆にさわやかな風...2024年9月京都童心の会通信句会作品
溶ける虫の夜融ける虫の夜金澤ひろあき溶ける虫の夜
断固拒否金澤ひろあき重陽の朝顔屋根を越えている残暑日々頭の中が白紙になるヒロシマ・ナガサキ報道しない九月になる総裁候補箱につまったミニトマト保護色を断固拒否する雲の峰断固拒否
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夫婦の年輪刻んだ廃業した店の看板金澤ひろあき夫婦の年輪
廃業の看板金澤ひろあき梅雨空に高く掲げる廃業の看板梅雨なんかに負けへんカラスゴミあさり梅雨なんかに負けへんカラスの朝餉の歌熱帯夜ペットボトルきしんでるよ廃業の看板
青島巡紅氏遺作2024年分※2024年7月、心友青島巡紅(本名佐久間昭三)さんが亡くなりました。30年以上の長いおつきあいで、俳句・短詩文芸の同志でした。語りたいこと、大切な思い出はいっぱいあります。でも、遺された句以上が一番大切です。そう思い、遺句を読み返しました。ペダル漕ぐ青島巡紅(佐久間昭三)新年の鐘が鳴る時銃も止む膝をつき皆祈り出す大きな虹まだ翠残る銀杏のほっといて冬時雨笑顔濡れない傘となる逃げ水を追いかけ走る選手たち冷めた粥タッパから食うシンク前火の用心お巡りさんに舞妓さん斑鳩を旅する一人下弦の月藷を焼く皆んなの笑顔午後三時木枯らしや手にした札が飛んで行く車待つ半身沈むオリオン座蜜蝋の火に誘われて日記買う元旦や湯を抜き行くぞと頬叩く休みたしでもでもでもと手足動く橋揺らし川面を渡る月明かり木守柿雪...ペダル漕ぐ
泣いている笑顔もあるんだ紫陽花金澤ひろあき泣いている
星の声青島巡紅(佐久間昭三)氏遺作大欠伸天頂の星輝けり川沿いの並ぶ灯誘う朧星狼の遠吠えいずこ朧月四年ぶりはねず踊りの随心院春雷やワクチンの是非再浮上自堕落の夢に親出て春彼岸湯煙や星まで届け酒交わす班ごとにカレーを作る春暑し群青の刹那の直線雉翔る春の海着艦歓声米無人機徳川の日の出と入りを大広間逃げる子を笑い追う親樹々の間を地蔵堂の花活ける人黙々と剪定の街路樹の笑む小雨かな語り種余さず使い春火鉢灯に浮かぶ白花水月紅仄か思い出は葡萄の皮の酵母菌薫風や新郎新婦入場す円山の葉桜の下で夢を見る顔洗う笑うか泣くか夜の酒頭寄せ寝過ごすことも旅のうち日が昇る歩く足止め手を合わす水田と東の空に日が浮かぶ冬の月夫婦二人で屋台から木漏れ日や遊び疲れた子の寝顔雨上がり濁流に乗る縫いぐるみ黒鷺や羽を傘とし魚呼ぶ雨季終わる朽ちた戦車の...星の声
タワマンの林金澤ひろあきタワマン次々に建つ地面陥没する国※いつも安全は後回し。事故が起きてから慌てる。雨音も蚊も届かないタワマンの林ドローンで宅配梅雨空のタワマンタワマンの林
桔梗が招く白い石畳のお寺金澤ひろあき※京都七条、真言宗智積院。去年の今頃、友の病気回復を願ってお参りしたのです。同じように桔梗が咲いていました。白い参道に落ちる桔梗の影も、今年は同じように。ただ、友と一緒に来ることはかなわなくなりました。2025年6月21日。空海の縁日にて。桔梗が招く
祭待つ大安売りの商店街金澤ひろあきシャッター街になるもんか祭待つ商店街祭待つ
亡母みたいな子犬松村芳子奈良町に墓だけ残し梅供う紅白梅枝しなやかに争わず梅の実や人のうわさも転びづめ梅粥やバターの堅き二月果つ老いてこそ遊び心を雛かざる雛かざり背なにねんねこ幼な児としなやかに滋賀の湖より嫁ぎ来し舞う雪にゴルフボールの吸われゆく道たづね上ガル下ガルに京余寒話す役聞く児のありて日向ぼっこ鳥翔ちて桜の小枝弾みけり真理春風邪や亡母みたいな子犬いてつばめ舞う空は自在の初舞台髪染めし亡母に似て来し花鏡電線はシャープフラット初つばめうす緑草餅送る文添えて近道は山椒のみどり敵のごと緑陰や悲しき事は傘の中緑立つ力抜ければ飛ぶボール母の日や白カーネーション詫びの色母の日にさくらんぼ着き子の個性紫の法衣に休みし黄金虫カーネーション又一鉢着き笑い合う母の日や今なら出来る親孝行ばらの刺みどりの先はとんがり帽会えば...亡母のような子犬(童心会員作品)
川端康成記念館にて金澤ひろあき2025年6月20日、休みを利用して訪問した。「眠れる美女」の原稿を見ることができた。鎌倉にあった書斎が再現されている。そこで原稿を書くという、作家になったような体験をさせて頂いた。毛筆のタッチの万年筆で、文豪気分になる。打ち水の柄杓の先に作る虹ひろあき踊り子の文書き写す熱さかな川端康成記念館
ゆっくりほどけて塩見すず子雨傘に梅の花びら客迎え客の雨傘梅の花びら一つ二つしなやかな指揮者の梅の花ざかり書き終えて雛の細い目に膝まづく歩いた休んだ梅のひらく音聴いた桜ふぶきに守られ人のお世話になりたくないさくらのスケッチに色をさすさくらの道ふいにかけ出すランドセルさくらさくらスケッチに色を差す上から見おろす桜異人たち桜の帯です同世代の話題ですしばらくはじっとして桜と青空と花見スポットゆっくりほどけてゆく私緑の陰マスクはずせばきれいな汗エプロンのカラーの白さ深まる夏無口なサイフ並べ緑の手づくり市エプロンで手を拭く母の小さな癖母のぬくもり好きな黄色のカーネーション遠くの電車今朝も死者により添ってくちなしの花医師の無用の聴診器宅急便です頭陀袋に入れる赤ワイン死に装束下草あたりで飛ぶホタル糸の雨降る三途の川のど真...ゆっくりほどけて(童心会員作品)
梅雨にもう真夏日たまげている蚕金澤ひろあき※まだ6月18日だというのに、京都ではもう36度を越え真夏日。蚕もびっくりだろう。真夏日の蚕
不器用ですから遠藤修司片付けを後回しする悪いクセこれを報告句会に出そうか昼食後薬がわりのコーヒーブレイクメタボに効いてよ目が見えぬ友が見抜くは私のずるさじいさんや右はキラキラ左は苦労どっちを選ぶ高倉健さんに私は学ぶ「不器用ですから」交差点会った女性スマホでウ・フ・フ今日は晴天足悪く会社に向かう背から見えたよ強力(ごうりき)が家族にあふれる笑み運ぶおっはようー交わすあいさつルーティーン元気よびこむファンファーレ酒に飲まれ記憶が飛んで約束忘れ信用失ふおもちゃを渡した御礼「電池が無いって」それを言わないで今の私「電池切れ」アサイチ自転車ギーコギーコ生きてくメロディー一声をかけ忘れ見事にケンカバクダンと生命をハカリにかける戦争なんてクソ食らえだカギかけてキーを無くして自転車のれず心のカギが外れてる朝日さす雪やなぎ...不器用ですから(童心の会会員作品)
花菖蒲水辺無数の銀河系金澤ひろあき花菖蒲
えみふる岡畠真理子もう梅雨明けだと伝えたいのか蝉の声この日だけは笑顔いっぱい球宴のベンチ台風も近づけない猛暑列島夏の風チリンと風鈴柄杓水石段上りほっとひといき木陰の涼風ススキたなびく城址青い空庭園一望城主の気分わかるかも初秋の陽射しどんぐりの木陰でひと休み赤とんぼに誘われ歩く城の道すごいなぁゴロゴロお供に城址巡りぜんざいとお抹茶アイス迷う季節通りすがりの金木犀に母想う金木犀を手土産に叔母の思い出靴下ろしそろそろ歩く踵に絆創膏初詣の長い列お願いごとをじっくり考えるおみくじをそっと結んで気を引き締める境内の屋台に混じりキッチンカー初売りスーパーお正月BGMでのんびりムードスーパー出てひんやり外気心地よく住宅街散歩小鳥の囀りに立ち止まる早咲きの桜揺らす小鳥一羽ぽかぽか陽気に雪やこんこんのメロディまだ要る日来るか...えみふる(童心の会会員作品)
河骨金澤ひろあき河骨は梅雨前ぐらいから、黄色いかわいらしい花をつけている。千利休が茶室では使ってはならない花にしたので、茶では使えないそうだ。利休さん、何が気に入らなかったのだろう。茶室には入れぬ河骨雨に侘びひろあき河骨
母の手野原加代子彼岸花生きてる印赤く染め赤とんぼ人恋しさと飛び回り尺取り虫やゆっくり歩く人生を秋の海故郷景色澄み渡り三日月に見惚れて歩く夜道かな故郷は冬景色かな目に浮かび母の手が大根洗い冷たかろ湯豆腐や家族を囲む湯けむりや毛糸編む孫の顔思い冬帽子赤く染め南天の実や亡き母に柚子風呂に孫と入りし冬の夜生きている歩けていると去年今年水仙や一輪挿しに背が高く寒椿寒さに堪えて群れ咲きてろう梅やクルザード色に咲きて光浴びバレンタインねぎらい言葉貰いして春うらら空見渡して気は晴れし春日和友の足追いウォーキング春の雪父の手見えプラットフォーム手の平にアリンコ歩き愛おしく春雨や袖通して衣替え食卓や新玉ねぎの香りして母の日や帽子かぶりし背丸め風薫る地蔵手合わせ微笑みし夏日和姉に会いして亡母似し青紅葉そよぐ風には雨しずくねむの...母の手野原加代子作品
水無月や祇園の祭動き初む金澤輝※大宮三条商店街に、祇園祭の提灯登場。京都の西のほうですが、祇園社の御旅所があるのです。水無月や祇園の
横になるああ極楽の四畳半ひろあき※写真は京町家。横になる
桔梗のお寺金澤輝季節的に美しい紫陽花の紹介が多いですが、桔梗も良いものです。京都で桔梗というと、東福寺の天得院や紫式部ゆかりの盧山寺が有名ですが、東山七条にある智積院も良いものです。白い参道沿いに沢山見ることができます。お寺の紋も桔梗です。参道の白きに桔梗の影落とす輝桔梗のお寺
木屋町高瀬川金澤ひろあき木屋町高瀬川というと、三条から四条間の繁華街のイメージが強いです。しかし、四条を下がり五条近くになると、ずいぶん景色が変わります。飛び石で渡れる所も設けてあり、生活の匂いもします。せせらぎを踏む飛び石を踏む半ズボンひろあき紫陽花の王国繁華街横目木屋町高瀬川
【日記より】6月12日童心記念号発行金澤ひろあき6月12日、朝から晴れ。気温は30度を越える。四条河原町へ出る。完成した童心2024年記念号を受け取りに行く。寺町四条を下がった所、石之不動町にある田中プリントさんへ。町名の石不動は、空海が彫った石不動をお祀りするお堂があるため。例年、お詣りしてから受け取っている。今年一年の皆様の無事と健筆を祈願する。一年に一冊出しているが、その年々、いろんなことがあったなと感慨深い。支払いを終え、近くの郵便局より、遠方の会員の皆さんに郵送するのも、恒例。持ち帰って、改めて読み直す。こんな時にこんな句が出たなどと振り返り思い出す。参加の皆様の句より逝きし犬柚子の根元の黄の中に三村須美子蜜蠟の火に誘われて日記買う青島巡紅(佐久間照三)まっすぐな瞳が言った戦争のない国に行きたい...【日記より】6月12日童心記念号発行
フリー句(自由連句)「戦場は」の巻戦場はここかしこにあり頻尿佐久間照三予定表には未定の空白金澤輝ハローワーク経由病院で点滴照三長い雨期友回復の知らせ待つ輝友からのお守り握り頑張るぞ照三また共に紅葉を見ること信じて待つ輝生きるから生かされている心臓よ照三息に合わせて光放っている蛍輝合唱のアベマリアが涙腺緩める照三聖堂の扉開けば百合香る輝マリア様世界の子らに祝福を照三ミレー描く落ち穂拾いの農婦の祈り輝ゴッホが黒人農家に見た馬鈴薯照三驚きがあった無数のまなざしの向こう輝呆然と膝崩す間も無く小便糞漏れる照三悩み苦しみ書いてみると小さくなる輝同行二人と唱えて山谷行く老僧照三奥に歩めばブッポウソウが唱和して輝行く先に安らぎあること虹に願う照三日の入り月と一番星と輝月夜に浮かぶ海月浪任せ照三大きな力に流れて行く先皆同じ...フリー句(自由連句)「戦場は」の巻
蝶々の円舞門を開けようよ金澤ひろあき※つがいで飛んでいる蝶を撮ってみました。難しいですね。蝶々の円舞
5月句会選追加○松村芳子特選36葉桜や神籤の結び増えている佐久間照三神籤も神様からの賜物と思っても凶は嫌です。吉神籤がいただきたいです。並選28夕日落ち薄暗がりに蝶々とび蔭山辰子29黄砂イヤ花粉イヤイヤ風邪でした同33花の舞う遍路の境内握り飯佐久間照三38微風に柳と桜のデュエット同40背伸びする肩凝りほぐす朝日かな同42若者も負ける短パン老夫婦同45月見草夜輝きて道端に野原加代子54曇りなの黄砂なのかな頭なの三村須美子56芽出し良し年越しダリヤ掘り起こす同58筍や甘み歯応えうまし音同60隼人瓜初挑戦の畝作る同61玉ねぎよ伸びよ丸まれ球児たち同62草刈りの草の香りに身を浸す同71寝そべり人生もいいさ口下手な蛙金澤ひろあき72風船も迷子になりそう黄砂の空同73団地と花知人が去ってあいた穴同78青い目も担ぐ神輿...京都童心の会5月句会選追加
2024年6月京都童心の会通信句会作品この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。特選句の選評をいただけるとありがたいです。1緑の陰マスクはずせばきれいな汗2エプロンのカラーの白さ深まる夏3無口なサイフ並べ緑の手づくり市4エプロンで手を拭く母の小さな癖5母のぬくもり好きな黄色のカーネーション6うす緑草餅送る文添えて7近道は山椒のみどり敵のごと8緑陰や悲しき事は傘の中9緑立つ力抜ければ飛ぶボール10母の日や白カーネーション詫びの色11母の日にさくらんぼ着き子の個性12紫の法衣に休みし黄金虫13カーネーション又一鉢着き笑い合う14母の日や今なら出来る親孝行15ばらの刺みどりの先はとんがり帽16孤独ではない菜の花の天ぷら17夏隣食べたくなる雲ひとつ18漆黒の紅テント羽撃く唐十郎19いつもふ...2024年6月京都童心の会通信句会作品
2024年5月京都童心の会通信句会結果【選評】後半〇佐久間照三選特選77卯の花腐し原子炉腐りませんか金澤ひろあきオカラを炊いたもの(卯の花とも言う)は間を置けば当然腐臭を発する。原子炉がそうでないと言えるのか。言えませんね。人為的操作ミス、自然災害がいつそのトリガーになるか判らないのに、ありえませんと押し切れるのだろうか。電力需要とか事情とか言う観点からは必要悪。だからこそもっと建設運転には現実的で万が一の基準が低くてはいけないのです。この句は、理屈でなく感性に訴えているところがミソです。団欒の食卓という場面から一気に飛躍するのに不自然でないところが、いいですね。「卯の花」への着眼点がいいですね。並選5花見スポットゆっくりほどけてゆく私塩見すず子一番綺麗に見える場所に来て感動し、見ている自分が解体されて行...2024年5月京都童心の会通信句会結果【選評】後半
2024年5月京都童心の会通信句会結果【選評】前半○金澤ひろあき選特選天61玉ねぎよ伸びよ丸まれ球児たち三村須美子「玉ねぎ」の様子から「球児たち」への連想、とても楽しいです。何かに打ち込む人を見ると、応援したくなりますね。「伸びよ丸まれ」の声による応援も、句の雰囲気を生き生きとさせています。地3桜の帯です同世代の話題です塩見すず子花を見に行って始まった会話。同世代に通じる話題は盛り上がりますね。時代や苦楽を共にしたからでしょうか。人44野球帽とペットボトルの忘れ物佐久間照三休日の翌日なのでしょうか。野球で遊んだ後の忘れ物から、前日の楽しさが余韻のように伝わって来ます。他、心に届く句です。8あと何回61段登り下り朝の出発足たたく遠藤修司マンションの階段なのか、駅の階段なのか。毎日通勤で通っている道。「あと何...2024年5月京都童心の会通信句会結果【選評】前半
2024年5月京都童心の会通信句会結果日記より4月9日ほどほど金澤ひろあき二条城のお堀の桜もそろそろ散り初め。散る姿も美しいのが、桜なのかな。散る桜を見て、いつも買っている丸太町通りのお弁当屋さんへ。行って驚いた。長い行列。三十人ぐらい。車も路上駐車。いつもはこんなに混んでいないのに。並んでいる人に聞くと、TVで紹介されたのでやってきたという。通りがかりの外国人が「famousrestaurant?」と訊いてきた。年輩のご夫婦がやっている店で、ご主人は以前、体調を崩して店を休みにしたことがある。お客さんが沢山になったのはいいが、こんなに忙しくなると、お体大丈夫だろうかと心配になる。いつもなら少しお話もできるのに、そんなゆとりもなかった。ほどほどがいいかも花も散りそめるひろあき皆さんの選です。選者真・・野谷...2024年5月京都童心の会通信句会結果
フリー句(自由連句)「みどり児へ」の巻みどり児へ燕がくるり風を切る金澤輝開けた手から逃げた希望追いかける佐久間照三豪雨が過ぎた街はまだ冷えたまま輝冷めた珈琲チンブランデー入れる照三朝焼けに輝いているゆで卵輝お祖父ちゃんの頭と同じだ照三くつろいだ五百羅漢が「よう来たな」輝地球に生かされている僕たちの日々照三東山滴る友の居る窓辺輝元気が一番青い空照三日帰りの温泉集合藤の棚輝風呂後のビール最高乾杯照三初優勝果たす若き小結が輝粘り腰僕にも欲しいそのパワー照三厄落とし今日の朝日によみがえる輝朝起きて心臓に触れるありがとう照三花の宴生きてるだけで儲けもの輝水田に映える山並み燕飛ぶ照三ローカル線旧街道と並走し輝昔から明日も見守る五重塔照三フリー句(自由連句)「みどり児へ」の巻
「さんしょ」186号を読んで金澤ひろあき拝復御句集『離農』拝受。ありがとうございます。前回の『蛙の主張』に続き、人生の節目ごとに句集を出される。句と人生がリンクしています。だから、句を振り返ると人生を振り返るようになっています。あの頃こんな出来事があり、こんな心情で暮らしたなと思い出せるよすがにもなり、句が生活のインデックスにもなりますね。(鑑賞は後日になりますが)また、「さんしょ」186号にも、生活に即した心情があらわれ、口語俳句は「生活詩」ということを実感します。〇筍やそこまで厚着しなくても石神君子〇聖護院大根やっぱりお日さま独り占め鈴木和枝「筍」や「聖護院大根」は食べ物ですが、これらの句では、私が同じ目線で呼び掛けています。食べる者と食べられるものというよりも、同じ世界に生きている仲間という感じです...「さんしょ」186号を読んで
「さんしょ」186号を読んで金澤ひろあき拝復御句集『離農』拝受。ありがとうございます。前回の『蛙の主張』に続き、人生の節目ごとに句集を出される。句と人生がリンクしています。だから、句を振り返ると人生を振り返るようになっています。あの頃こんな出来事があり、こんな心情で暮らしたなと思い出せるよすがにもなり、句が生活のインデックスにもなりますね。(鑑賞は後日になりますが)また、「さんしょ」186号にも、生活に即した心情があらわれ、口語俳句は「生活詩」ということを実感します。〇筍やそこまで厚着しなくても石神君子〇聖護院大根やっぱりお日さま独り占め鈴木和枝「筍」や「聖護院大根」は食べ物ですが、これらの句では、私が同じ目線で呼び掛けています。食べる者と食べられるものというよりも、同じ世界に生きている仲間という感じです...「さんしょ」186号を読んで
巡りあえた本金澤ひろあき金子兜太著『あの夏、兵士だった私』96歳、戦争体験者からの警鐘清流出版生きているうちに私達はいろいろな体験をする。他者の体験を伝えられることもある。辛い体験もある。辛い体験から学んだことは、私達の内面を強く揺さぶる。誤りを正す力にもなる。生きる力になる。瀬戸内寂聴さんと金子兜太さん。お二人とも、「戦争は悪」「戦争に向かう動きも悪」という立場を貫かれた。お二人とも戦争を体験されている。体験から出た言葉は重い。金子兜太さんのこの体験記には、戦場の体験もだが、日本全体が戦争に向かう中で体験したこともしっかり伝えようとされている。よく「戦前」と言われるが、対中国戦争ははじまっており、「戦中」が正確なのかもしれない昭和初期。表現の自由を奪い、1940年から特高による新興俳句弾圧事件が起こって...巡りあえた本金子兜太著『あの夏、兵士だった私』96歳、戦争体験者からの警鐘清流出版
フリー句(自由連句)「梅雨寒や」の巻梅雨寒や何処にあるのか我が心佐久間照三ミニスカートの子ロングブーツで金澤輝子供達フェンス登って駆け抜ける照三ヒーロー達の握手会場輝往年のヒーローに親も歓声あげる照三同じ世代の懐メロ主題歌輝満月やススキたなびき仮面ライダー照三音なく台風近づく予感輝人には怖い台風も地球には欠かせない照三琵琶湖干上がり坂本城見え輝考古学者大喜びで駆け回る照三遺跡調査でみのる恋愛輝海底神殿でウエディング照三龍宮へ続く井戸湧く花の陰輝微風に紅の帯萌ゆ姫檜扇照三バックパーカー寄り道醍醐味輝川中島鴨の嘴揃って後ろ照三古戦場を照らす月影輝松風や酵母と麹のハーモニー照三*亀屋陸奥発祥。西本願寺の御用菓子。南蛮渡来の芥子の香りよ輝若い二人の笑顔が揺れる照三いないいないばあする入道雲輝フリー句(自由連句)「梅雨寒や」の巻
お米つやつや乗っている七福神輝※古い京町屋などにある七福神です。皆様に幸ありますように。お米つやつや
フリー句(自由連句)「草陰で」の巻草陰で燕気になる紋白蝶佐久間照三急に夏日で水遊びの声金澤輝植木剪定コート利用者背中丸くする照三空の玉虫サファイア輝く輝小満や手を合わせ言うありがとう照三海釣出会う鰯の大群輝歩く人皆に挨拶走りたい照三緑陰一息アイスコーヒー輝足取り軽くジャンプ若葉にタッチ照三いつ届く虹の根っ子に金の鍵輝夢から覚めてもう一息だったのに照三下書き完成寸前で止め輝デート前交差点で捕まって照三たまには休め双六の駒輝神様はいつお休みになるのだろうか照三日曜休日聖書が起源輝日本の神様は酒盛りの間にお仕事照三オーロラを呼ぶ太陽フレアー輝イヌイットの長は地球の唄声を黙して見守る照三昔の勇者今は語り部輝西陽受け菜の花の間の草抜く人照三晴耕雨読ひねもす麗らか輝フリー句(自由連句)「草陰で」の巻
追悼峰不二子バカボンのママ永遠に夏空へ金澤ひろあき追悼峰不二子