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ぽかぽかな日々 http://mainichipokapoka.blog.jp

ネタバレなしの私的感想を書いています。ジャンルを問わず乱読派ですが、ミステリーがお気に入りです。

kokemomo
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2018/11/10

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  • しあわせは食べて寝て待て 2〜4巻 水凪トリ

    持病のために、週4回のパートで生計をたてている麦巻さとこ。家賃を抑えるために引っ越した団地の大家・鈴さんや、鈴さん家の居候・司と触れ合ううちに、他人の都合に振り回されない、自分自身を大切にする生活を手に入れていく。団地内での知り合いも増え、さとこの世界は

  • 女帝エカテリーナ 全3巻 池田理代子

    ドイツの田舎貴族出身のエカテリーナが、ロシアに嫁ぎロシアの皇太子妃となり、クーデターを経て女帝までのぼり詰め、その死までを描いている。本作品に登場する主人公のエカテリーナも、彼女の駄目夫・ピョートル3世も全く知らなかったけれど、最初から最後までとても面白

  • 奇巌城 ルブラン

    深夜の伯爵邸を襲った怪事件。秘書が刺殺され、秘密裏に絵画が盗まれていた。逃亡中に、伯爵邸に住んでいたレイモンド嬢により重傷を負わされたはずのルパンは、忽然と姿を消した。そしてルパンの手下により、レイモンド嬢が誘拐される。残された暗号の謎と、レイモンド嬢と

  • スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 巡る季節のミネストローネ 友井羊

    スープ屋しずくシリーズ第8作品目。早朝にひっそりと営業しているスープ屋『しずく』の店主・麻野に想いを寄せている常連客の理恵が、とうとう麻野に告白するシーンから物語が始まるという、驚きの展開だ。麻野から返事を『待ってほしい』と言われた理恵。春から冬へと季節

  • 2024年2月に読んだ本

    アンの青春 モンゴメリ空飛ぶ馬 北村薫本陣殺人事件 横溝正史応天の門 灰原薬 17・18巻武田百合子 天衣無縫の文章家しあわせは食べて寝て 水凪トリおまえさん 上・下 宮部みゆき以上7作品9冊でした。(コミックス2作品3冊含む)2月の1冊は『空飛ぶ馬』で

  • 購入本紹介

    今月は、出先でフラッと立ち寄ったブックオフの品揃えが素晴らしくて、たくさん購入してしまいました。積読専用本棚に収まりきれずに床に積んでしまっているけれど、欲しかった本がたくさん手に入ったことが嬉しくて、本を見ながらニヤニヤする日々を過ごしています。先月は

  • おまえさん 上・下 宮部みゆき

    『ぼんくら』シリーズ3作品目。上・下巻合わせて、1200頁超えの超大作だ。痒み止めの『王疹膏』で繁盛している瓶屋の主人・新兵衛が、寝間を襲われ斬り殺された。本所深川のぼんくら同心・平四郎は、将来を切望される若手同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってき

  • しあわせは食べて寝て待て 水凪トリ

    キャリアウーマンで、次に引っ越しをする時は「マンションを買うとき」と、思っていた麦巻さとこ。けれど一生付き合わなければならない免疫系の病気に罹り、週4回のパートへの転職を余儀なくされる。家賃のもっと安い物件を探している最中、小さな団地で大家の鈴さんと司に

  • 武田百合子 天衣無縫の文章家

    武田百合子さんのムック本。弟さんが語る幼少期の記憶からして、後の「武田百合子」としての土台が既に出来上がっている気がしてならない。苦しい戦後を必死に生き抜き、若き日に神田神保町の「らんぼう」で働いていた頃の、若き日の文豪たちと過ごした日々は、彼女の逞しく

  • 応天の門 灰原薬 17・18巻

    藤原良房が表舞台から遠ざかったことにより、突如として不審な動きをみせる、右大臣・藤原良相とその姉である太皇太后・藤原順子。恐るべき彼らの真の目的は?そして相変わらずひとり隠密に動き回る、伴善男。少しずつだけれど、確実に「応天門の変」に近づいているのだと思

  • 本陣殺人事件 横溝正史

    アメリカから帰国した金田一耕助の、初登場作品となる表題作を含む中編3作品が収録されている。『本陣殺人事件』江戸時代からの宿場本陣の旧家・一柳家。その婚礼の夜に響き渡った悲鳴と琴の音。事件前に、周辺を彷徨いていた不審な三本指の男。雪に閉ざされた完全密室のト

  • 空飛ぶ馬 北村薫

    『円紫さんと私』シリーズ第1作品目。19歳の女子大生『私』が、噺家春桜亭円紫師匠と日常の謎に迫る連作短編集。『磯部の霊』主人公の『私』が、文学部の加茂教授教授を通して春桜亭円紫と知り合う。実は円紫さんの大ファンだった『私』。円紫さんの類まれなる観察眼に圧

  • アンの青春 モンゴメリ

    「赤毛のアン」シリーズ2作品目。前作でクイーン学園を卒業したアンは、自身も通っていたアボンリーの小学校の教師となる。慕ってくる子どもたちに喜びを感じつつも、アンに反発する生徒の扱いに悩み、自分自身も教師として、共に成長していく姿がとても逞しかった。隣に越

  • 購入本紹介

    こちらの2冊は、楽天ブックスで購入しました。ようやく新刊に追いついたよ〜。もう読み終えているので、近いうちに感想書きます。以前ネットで購入し、希望の表紙が届かなかった経験から、新刊書店で購入しました。横溝正史の別作品を、まだ感想は書いてないけれど最近1冊

  • 2024年1月に読んだ本

    百鬼園事件帖 三上延父の詫び状 向田邦子向田邦子の青春 向田和子(編著)応天の門 灰原薬 8〜16巻隣の女 向田邦子古本屋台 Q.B.B亥子ころころ盤上の向日葵 上・下 柚月裕子宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本2015〜2019 宮部みゆき新・東海

  • その日のまえに 重松清

    自分自身や家族の「死」を描いた、7篇の連作短編集。何気ない日常が実は一番の幸せだったと気付かされるのは、その日常が脅かされたときが、殆どではないだろうか。この物語では、「死」=「その日」を齎す病は殆ど癌であるため、登場人物たちはいつ頃「その日」を迎えるのか

  • 猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹

    著者の亡き父について語られた1冊。父の生い立ちから、青春時代を戦争に奪われた日々。幾度となく徴兵されたこと。悲惨な戦争体験や、詳しく語ってはくれなかった、懲役免除されたこと。その後、自身のいた部隊が壮絶な最期を迎えたこと。主に、戦争体験について詳細に描か

  • 新・東海道五十三次 武田泰淳

    まだ女性ドライバーが非常に珍しかった時代に、武田泰淳・百合子夫妻が車で巡る、新・東海道五十三次。妻の運転する車の助手席に悠然と座り、指示を出しているのかと思いきや、実は複雑な心中をエッセイで明かす泰淳さん。けれど、トラブルの対処はすべて妻任せ。警察もトラ

  • 宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本2015〜2019 宮部みゆき

    タイトルの通り、著者が読売新聞の書評欄に、2015年から2019年までの間に連載していた、128冊の書評をまとめた1冊。宮部さん自身が、『面白そうだ』『この本をぜひ紹介したい』と思ったものを選び、紹介していると書かれている。これは、宮部ファンには必読の1

  • 盤上の向日葵 上・下 柚月裕子

    平成6年、夏。埼玉県の山中で身元不明の白骨遺体が発見された。遺留品は名匠の将棋駒。ベテラン刑事の石破と、元プロ棋士を志していた新米刑事の佐野は、駒の足取りを追って日本各地へと飛ぶ。物語は事件を追う刑事の章と、実業界から転身した異端の天才騎士・上条桂介の少

  • 亥子ころころ 西條奈加

    『南星屋シリーズ』2作品目。店の主・治兵衛が、諸国をめぐり見覚えた菓子を手頃な値段で売る『南星屋』。娘のお永と孫のお君と三人で、店を繁盛させていた治兵衛は、手首を痛めてしまう。納得のいくお菓子が作れずに、苛立ちを募らせる治兵衛。このままの状態が続いていた

  • 古本屋台 Q.B.B.

    夜ふけになるとどこからともなく現れる、幻のような古本屋台。いつ、どこに現れるかは、この屋台を一人で切り盛りしている、オヤジの気分次第。白波お湯割り一杯100円。おひとり様1杯限り。酔っ払い・騒がしい客には帰ってもらう。ウチは飲み屋じゃない、本屋だから。1

  • 隣りの女 向田邦子

    著者の絶筆となった『春が来た』を含む5篇の短篇集。『隣りの女』隣の家から聞こえる真っ昼間からの情事の声を、壁に張り付いて耳をすませる平凡な主婦・サチ子。「一生に一度でいい、恋っての、してみたかったの。」彼女が飛び込んだ先で気づいたこととは。『幸福』父が倒

  • 応天の門 灰原薬 8〜16巻

    1巻1巻繰り広げられる事件が面白すぎて、夢中になり読み終えてしまった。9巻分もあるので、個々の事件については語りきれないので、内容については避けるけれど、今回大きな展開が2点あった。1つ目は道真の成長と苦悩。自身の未熟さに気付き、そして自分の本当にしたい

  • 向田邦子の青春 向田和子(編著)

    直木賞受賞の翌年1981年に、台湾旅行中の航空機事故により51歳の若さで亡くなった向田邦子さん。彼女が沢山残していた20代の頃の写真とともに、末妹の和子さんが姉・邦子さんとの思い出を語っている。凛とした瞳が印象的な、とても美しい人だ。どの写真を見ても、彼

  • 父の詫び状 向田邦子

    向田邦子のエッセイ集。いま起きた出来事から、主に少女時代の出来事に記憶が遡っていく。厳しく威張り散らすけれど、家族を大切にしていた父。笑い上戸で、失敗しては父に怒鳴られてばかりの母。信心深いが、若い頃の業により息子である父とは不仲の祖母。そして弟に妹たち

  • 百鬼園事件帖 三上延

    昭和初期の神楽坂が舞台。目立たず地味な大学生・甘木が、自身の通う大学の教授であり、何事にも妙なこだわりを持ち、屁理屈で偏屈のうえに借金の大名人である内田先生と、ある出来事をきっかけに親しくなり、やがて巻き込めれていく怪異現象の謎を解き明かしていく、連作短

  • ブックオフお正月セールでの購入本

    向田邦子関連本3冊。こちらはセールではなく、ブックオフオンラインにて購入しました。年末に向田邦子のエッセイを読んでいて、無性に以前図書館で借りて読んだ『向田邦子の本棚』を再読したくなり、購入しました。『向田邦子の本棚』は、届くと同時位の勢いで再読してしま

  • 2023年12月に読んだ本

    すべてがFになる 森博嗣黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 宮部みゆき愛のゆくえ リチャード・ブローティガンシンプルな情熱 アニー・エルノーかもめ チェーホフキャロル パトリシア・ハイスミス月と六ペンス サマセット・モーム三四郎 夏目漱石それから 夏目

  • あさきゆめみし 全7巻 大和和紀

    千年の時を超えてもなお読み続けれている長編古典小説『源氏物語』を、漫画にて現代語訳された作品。著者の大和和紀さんがあとがきで語られている通り、少女漫画の甘めの要素もあるとても面白く読みやすい物語だった。1〜5巻は第一部で、光源氏を中心とした物語。6、7巻

  • 購入本紹介

    まずは楽天ブックスでの購入本。金田一シリーズの『人面瘡』が、復刻カバーではないデザインの方が届いて大ショック。復刻カバーが欲しいので、このシリーズは今後は書店で揃えようと思います。次はブックオフでの購入本。まずはコミックス。『動物のお医者さん』の愛蔵版は

  • 花闇 皆川博子

    幕末から明治へと時代が移り変わる激動の時を生きた、絶世の美貌を誇り絶大な人気を博した女形、三代目澤村田之助を描いた作品。壊疽という恐ろしい病に侵され、四肢を失ってもなお舞台に立ち続けた田之助の壮絶な人生を、市川三すじという実在した弟子の視点から語られてい

  • あやし 宮部みゆき

    怪奇時代小説短編集。9編が収録されている。どの作品も、江戸の下町にあるお店や奉公人の身に起きた怪奇譚が描かれている。嫁姑関係のもつれから起きた恐ろしい出来事を描いた『影牢』が、私の中では色んな意味で一番怖かった。人間はここまで鬼になれるのかと、驚愕した。

  • 魂手形 三島屋変調百物語七之続 宮部みゆき

    三島屋変調百物語第7作品目。『火焔太鼓』あらゆる火災を防ぐという神器の太鼓を授けてくれる藩の守り神・ぬし様には、人には語られぬ恐ろしい秘密があった。武士はそこまでも、藩のために尽くさねばならなかったのだろうか。あまりの恐ろしさに背筋が寒くなった。『一途の

  • ノボさん 上・下 伊集院静

    松山から上京し、東京大学予備門に進学した若かりし日の正岡子規から、結核からカリエスに侵され、寝たきりになってしまった晩年とその死までが、夏目漱石や高浜虚子ら多くの仲間との交友とともに描かれている。アメリカから伝わってきたばかりの『べーすぼーる』に熱中する

  • 門 夏目漱石

    漱石初期三部作最後の作品。ひっそりと、まるで身を隠すかのように暮らす宗助とお米の若夫婦。慎ましやかに暮らす二人の生活に、宗助の弟の小六がやむを得ない事情により同居することになる。二人で暮らすだけで精一杯の宗助夫婦にとって、さらなる負担を担うことは困難であ

  • それから 夏目漱石

    漱石初期三部作の2作品目。30歳になっても職につかず、実業家である親の仕送りで悠々自適に暮らしている代助。ある日、生活に困窮したかつての友人・平岡と、その妻・三千代と再会する。3年前に代助は、三千代を愛していながらも三千代への思いを自身の胸の中に封じ込め

  • 三四郎 夏目漱石

    漱石初期三部作の1作品目。熊本の高校を卒業し、大学進学のため上京した三四郎の、儚い恋と青春を描いている。上京の列車で一緒だった女性に、『あなたよっぽど度胸のない方ですね。』と、言わしめる程に女性に奥手の三四郎が恋をしたのは、美禰子という都会の女性。三四郎に

  • 月と六ペンス サマセット・モーム

    若き小説家の『私』は、夕食会で友人の夫で冴えない中年の、チャールズ・ストリックランドと出会う。ロンドンで証券取引所の仲買人として確固たる地位を持ち、妻と子に恵まれていた彼はある日、忽然と行方をくらませてしまう。パリで再会したストリックランドが、『私』に話

  • キャロル パトリシア・ハイスミス

    クリスマス商戦で賑わうデパートのおもちゃ売り場で、臨時雇いのアルバイトをする19歳の女性テレーズは、美しい人妻キャロルと出会う。恋人のリチャードに対して違和感を感じていたテレーズは、キャロルに恋心に近い感情を抱き始めていた。離婚調停中のキャロルに誘われ、

  • かもめ チェーホフ

    チェーホフの戯曲。『四幕の喜劇』とあるけれど、私には登場人物たちがそれぞれに、叶わぬ恋に苦しむ悲劇のように感じられた。作家志望のトレープレフと女優を志す女性ニーナ。若い二人を中心として、物語は進んでいく。愛しているニーナに去られ、作家としても芽が出ず苦し

  • シンプルな情熱 アニー・エルノー

    離婚後、独身でパリで暮らす女性教師が、10歳近く年下の東欧の外交官と不倫にのめり込んだ束の間のときと、恋の終わった後を赤裸々に描いた物語。あまりにも赤裸々すぎて、著者自身の実体験に基づいて描かれているということに、驚きを隠せない。恋の最中には、自分自身の

  • 愛のゆくえ リチャード・ブローティガン

    一般人が丹精込めて書き上げた本を、保管するだけの図書館。市場に流通することもなく、閲覧することも出来ない。そんな一風変わった図書館に、住み込みで働く『私』。既に3年も図書館に引きこもり、外に出ていない。ところが、本を持ち込んできた完璧な美女、『ヴァイタ』

  • 黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続 宮部みゆき

    三島屋変調百物語シリーズ第6作品目。前作で嫁入りしたおちかから、三島屋の次男・富次郎に聞き手が引き継がれた。本作品から百物語シリーズの第二期が始まる。『泣きぼくろ』再会した友が語り始める、一家離散の恐ろしい運命。『姑の墓』かがり屋の女たちが、桜の時期に「

  • すべてがFになる 森博嗣

    N大助教授・犀川創平と、お嬢様女子大生・西之園萌絵が難事件に挑む、S&Mシリーズ第1作品目。孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女はある事件をきっかけに、隔離生活を余儀なくされていた。その彼女の部屋から、

  • 購入本紹介

    こちらは楽天ブックスでの購入本。皆川博子さんによるミステリー、エドワード・ターナー三部作のシリーズ1作品目。読み始めるのが楽しみでたまらない。ここからはブックオフでの購入本。森博嗣さんのGシリーズ。最近S&Mシリーズを読み始め、すっかり虜に。気になっていた他

  • 2023年11月に読んだ本

    愛の渇き 三島由紀夫日日雑記 武田百合子ずっとお城で暮らしてる シャーリイ・ジャクスンふがいない僕は空を見た 窪美澄輪舞曲 朝井まかて応天の門 灰原薬 5〜7巻 蒲公英草紙 常野物語 恩田陸赤毛のアン モンゴメリ銀の匙 中勘助以上9作品11冊でした。(コ

  • 銀の匙 中勘助

    なかなか開かなかった古い茶箪笥の抽斗から見つけた銀の匙。大人になってからも大切に持ち続けてきたその銀の匙は、伯母さんの限りない愛情に包まれて過ごした幼き日々を回想させる。著者自身の少年時代を描いた自伝的小説。時代は明治。産まれた時から身体の弱かった『私』

  • 赤毛のアン モンゴメリ

    内容に関しては、言わずと知れた世界的名作『赤毛のアン』。私も児童向けの小説とTVアニメには、幼い頃から何回も触れてきていたけれど、原作を読むのは実はこれが初めて。初版は昭和27年。カナダにある夢のように美しいプリンス・エドワード島のグリン・ゲイブルスの幼い

  • 蒲公英草紙 常野物語 恩田陸

    常野シリーズ第2作目。私は1作目を読んでいなかったけれど、不思議な能力を持つという常野の人たちについては、作中で丁寧に説明がされるので、全く問題なく作品世界に入ることが出来た。作品の舞台は、戦前の東北の農村。その地の旧家である槙村家の、末娘・聡子のお話相

  • 応天の門 灰原薬 5〜7巻

    1〜4の感想はこちら↓民を集めて、内裏内にて盛大な魂鎮めの祭りを開こうという突拍子もない案が、藤原基経から出される。門内に民が入るなど前代未聞のことだが、幼い清和帝はその案を認めてしまうのだ。絶対に何か企んでるよね、基経。5巻の表紙の顔が全てを物語ってい

  • 輪舞曲 朝井まかて

    松井須磨子の後を継ぐと目され大正時代を駆け抜けた、新劇女優・伊澤蘭奢を描いた作品。物語は蘭奢の死後、彼女に関わった4人の男性が集まるところから始まる。蘭奢の愛人兼パトロンの内藤。彼女が人妻だった頃からの恋人・徳川夢声。帝大の文学青年・福田。そして生き別れ

  • ふがいない僕は空を見た 窪美澄

    高校生の斎藤くんは、年上の主婦『あんず』との不倫コスプレセックスにのめり込んだ挙げ句に動画と写真をばら撒かれ、不登校になり自宅に引きこもってしまう。不倫相手のあんずは、姑に不妊治療を強要されていた。また夫は、どう見てもストーカーのヤバいやつで、あんずの不

  • ずっとお城で暮らしてる シャーリイ・ジャクスン

    主人公のメアリ・キャサリン・ブラックウッド、略してメリキャットという少女の目線で語られる物語。メリキャットは姉のコンスタンスと共に立派なお城に暮らしている。このお城では数年前に、メリキャットの両親、弟、伯母が砒素入り砂糖により毒殺されるという事件が起きて

  • 日日雑記 武田百合子

    武田百合子氏最後のエッセイ集、『ニチニチザッキ』帯にある通り、『富士日記』にも度々登場する武田夫妻の友人、大岡昇平さんや深沢七郎さんたちとの別れや、愛猫の死。そして天皇陛下の体調不良から、美空ひばりの伝説の復活コンサートへ行ったエピソードから、昭和の終わ

  • 愛の渇き 三島由紀夫

    戦後の混乱がまだ残る大阪の農園が舞台。主人公の杉本悦子は、女性問題で彼女を悩ませ続けた夫が急逝すると、舅・弥吉の別荘兼農園に身を寄せ、やがて弥吉と肉体関係に陥る。勿論、弥吉に対して愛があるわけではない。生きていくためには、致し方なかったのだろう。まだ若き

  • 購入本紹介

    楽天ブックスでの購入本。先日読んだ『関ケ原』が良すぎて、石田三成を描いた作品をもっと読みたいと思い、探してたどり着いたのが今村翔吾の『八本目の槍』横溝正史は、小学生の頃児童向けに出版されていた作品をかなり読んだのですが、内容は全く覚えておらず・・・専ら石

  • 2023年10月に読んだ本

    イッツ・オンリー・トーク 絲山秋子キッドナップ・ツアー 角田光代応天の門 灰原薬 1〜4巻ことばの食卓 武田百合子家康、江戸を建てる 門井慶喜お市の方 戦国の鳳 鈴木輝一郎関ケ原 上・中・下 司馬遼太郎光秀の定理 垣根涼介水曜の朝、午前三時 蓮見圭一以上

  • 水曜の朝、午前三時 蓮見圭一

    脳腫瘍のため45歳で亡くなった四条直美が、娘のために遺した4巻のテープ。そこに語られていたのは、大阪万博のホステスとして働いていた23歳の直美の体験した、忘れがたい恋人との物語だった。この作品は、直実の娘・葉子が母の死後に結婚した幼馴染の夫が、テープを書

  • 光秀の定理 垣根涼介

    若き兵法者の新九郎と辻賭博を行う破戒僧・愚息は、ある出来事をきっかけに牢人中の明智光秀と親しくなる。光秀が幕臣となった後も三人は交流を続ける。やがて織田信長に仕え、着々と出世していく光秀の姿を、光秀自身の心情と合わせて、友人である新九郎・愚息の視点から描

  • 関ケ原 上・中・下 司馬遼太郎

    豊臣秀吉の死の直前から関ケ原の合戦の後、逃走した石田三成を捕縛し処刑するまでを描いている。秀吉の死後、天下を取るために策謀を駆使し、着々と確実に足元を固めていく家康に相反して、豊臣家への『義』で動く石田三成の融通の利かない考え方。『こうあるべきだ』と、自

  • お市の方 戦国の鳳 鈴木輝一郎

    織田信長の妹・お市の方の波乱の生涯を、著者による新たな解釈で描いた作品。お市の方といえば、信長の政治の道具として嫁いだ最初の夫・浅井長政は、後に信長に反旗を翻し、自害に追い込まれる。夫亡き後は茶々・初・お江の三人娘を静かに守り育て、最後は信長の重臣・柴田

  • 家康、江戸を建てる 門井慶喜

    天正18年(1590年)夏。徳川家康は豊臣秀吉より、自身の持つ豊穣な領地駿河・遠江・三河・甲斐・信濃と引き換えに、合わせて240万石あるとはいえ湿地ばかりが広がる関八州への国替えを言い渡される。それは小田原討伐の功に報いると見せかけて、家康を本領の地から

  • ことばの食卓 武田百合子

    食べ物に関する昔の記憶や思い出を、淡々と描いたエッセイ集。全体的に、何処となく仄暗さを感じさせられるが、昭和の雰囲気をじんわりと味わっている様な不思議な感覚になる、エッセイ集だった。身体の弱かった幼き日の百合子さんのために、祖母が長火鉢に土鍋で温めてくれ

  • 応天の門 灰原薬 1〜4巻

    平安時代、藤原家が宮廷の権力を掌握しようと目論んでいた頃の話。平城帝の血を引き京随一の歌人であるが、無類の女好きが玉にキズの在原業平。エリートの彼は、検非違使を率いて都の安全を守っている。菅原道真は、学者を多く輩出する菅原家の三男。文章生という宮中で学問

  • キッドナップ・ツアー 角田光代

    小学5年生のハルは、夏休みの初日に父親に『ユウカイ』され、ひと夏を過ごす。2ヶ月前から別居か離婚かは不明だが家からいなくなっていた父親は、ハルを返すことの条件にお母さんに何か要求をしているのだけれど、その内容は最後まで不明だ。どう贔屓目に見ても毒親としか

  • イッツ・オンリー・トーク 絲山秋子

    中篇2作品が収録されている。『イッツ・オンリー・トーク』著者のデビュー作。躁鬱に悩まされている橘優子が、引っ越してきた蒲田の街で繰り返す、出会いと別れを描いている。大学の友人だったEDの議員に、鬱病のヤクザ、自殺未遂の未遂の居候いとこに、痴漢。どう考えても

  • 購入本紹介

    まずは楽天ブックスと、実店舗での購入本。『それから』は新潮の古い版で持っているのですが、『三四郎』『門』を角川のかまわぬのてぬぐい表紙で購入していたので、揃えたくて書い直しました。こちらからはブックオフ実店舗で。時代小説たち。最近読んでいないけれど、中山

  • 2023年9月に読んだ本

    犬が星見た ロシア旅行 武田百合子好きになってしまいました。 三浦しをん富士日記の人びと 校條剛覇王の家 上・下 司馬遼太郎袋小路の男 絲山秋子以上5作品6冊でした。9月の1冊は司馬遼太郎の『覇王の家』実は初・司馬遼太郎でした。難しいかなと思いきや、とて

  • 袋小路の男 絲山秋子

    3編の短編集。『袋小路の男』高校の先輩で袋小路の家に住んでいる小田切孝に、高校生の頃からずっと想いを寄せている「わたし」。「わたし」の視点から、小田切との12年間を描いている。大学生になり社会人になっても、指さえ触れることもない。ただ一度だけ触れたのは、

  • 覇王の家 上・下 司馬遼太郎

    司馬遼太郎の描く、家康とその家臣たちの物語。特に、三河家臣団たちについてはその成り立ちから性格まで事細かに記されており、とても面白かった。徳川300年の歴史を築き上げた礎は、三河家臣団と始めとした家康の家臣たちの結束の強さはもとより、意図的なのか性格なの

  • 富士日記の人びと 校條剛

    偶然にも『武田山荘』のあった場所の近くにセカンドハウスを所有した著者が、武田山荘の跡地を探すのに悪戦苦闘したり、『富士日記』に登場した『スタンドのおじさん』や『外川さん』など、お馴染みの人びとを探す『富士日記』聖地巡礼の1冊。武田夫妻が山荘で過ごしていた

  • 好きになってしまいました。 三浦しをん

    2012年から2022年の間に、様々な雑誌・新聞に掲載されたエッセイを1冊にまとめた作品。掲載誌の依頼により内容が異なるために、著者の日常を描いたものから旅行記・読書と、バラエティ豊かな内容となっている。いつものエッセイより趣味の話(EXILE関係やBL漫

  • 犬が星見た ロシア旅行 武田百合子

    生涯最後の旅行と予感している夫・武田泰淳と、泰淳の長年の親友・竹内好と巡るロシア旅行記。『竹内と百合子と俺で旅行しておきたいと思ってたんだ。それに三人で行けるなんてことは、これから先、まあないだろうからな。』著者のあとがきによると、旅の支度をととのえなが

  • 2023年8月に読んだ本

    日暮らし 上・下 宮部みゆき風と共に去りぬ 全6巻 マーガレット・ミッチェルエヌ氏の遊園地 星新一以上3作品9冊でした。8月の1冊はマーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』この夏の課題図書と、自分自身に課して読み始めたものの、主人公スカーレットの凄ま

  • エヌ氏の遊園地 星新一

    31編のショートショート。1話が数ページで完結しているので、とても読みやすい。にもかかわらず、話の展開にワクワクさせられながらのブラックユーモアの強いラストに、笑ってしまったり納得したりの、とても面白い作品だった。犯罪に関係する物語が多いのだけれど、人間

  • 購入本紹介

    楽天ブックスでの購入本。『覇王の家』は、8月放送の『100分de名著』に備え購入。放送終了前までに読めるかなと思っていたのだけれど、想像以上にスカーレットに時間がかかり断念。自分のペースで読んでいきたいと思います。こちらからはブックオフでの購入本。『生のみ

  • 風と共に去りぬ 全6巻 マーガレット・ミッチェル

    8月中、自分自身の中で勝手に『この夏の課題図書』と称し、超大作に挑んでいた。岩波の新訳で全6巻の本作品。学生の頃にレンタルビデオで映画を観た記憶があるのだけれど、南北戦争が描かれていたということと、ビビアン・リーが魅力的だったという印象。そして『私には

  • 日暮らし 上・下 宮部みゆき

    『ぼんくら』の続編。こちらの作品を読む前に、前作『ぼんくら』を読むことをお勧めします。鉄瓶長屋での騒動から一年後。鉄瓶長屋は取り壊され、跡地には湊屋総右衛門の新しいお屋敷が建ち、総右衛門の妻・おふじが暮らしていた。一年の間に佐吉はお恵と結婚し、植木職人に

  • メタモルフォーゼの縁側 (プライムビデオ)

    17歳のうらら(芦田愛菜)は、内気で同級生のキラキラ女子をうつむき加減で見ている女子高生。唯一の楽しみはBL漫画を読むこと。けれど大事な漫画を自分の部屋でも、段ボール箱に入れてさらに押し入れの奥深くに隠すほど、徹底してBL漫画を読んでいることを隠している。も

  • 最近の購入本

    夏の新潮100冊から2冊購入。『ティファニーで朝食を』は、映画でのヘップバーンのイメージが強いので、原作はどんな感じなのか楽しみ。暗くて分かりにくいけれど、栞が可愛い〜。楽天ブックスにて購入。随分前に読んだ桜庭一樹さんの読書エッセイで気になっていた、『ず

  • 2023年7月に読んだ本

    徳川家康 弱者の戦略 磯田道史掃除婦のための手引書 ルシアベルリンジーキル博士とハイド氏 スティーヴンスン夜果つるところ 恩田陸中庭の出来事 恩田陸春になったら苺を摘みに 梨木香歩東亰異聞 小野不由美カササギ殺人事件 上・下 アンソニー・ホロヴィッツぼん

  • ぼんくら 上・下 宮部みゆき

    江戸・本所深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。その後、評判の良かった差配人の久兵衛が姿を消し、3つの家族も次々と失踪してしまう。この長屋には、一体何が起きているのか。ぼんくらな同心・平四郎が、甥っ子で美少年の弓之助とともに調べていくと、思いもよらない

  • カササギ殺人事件 上・下 アンソニー・ホロヴィッツ

    ベストセラー小説、名探偵アティカス・ピュントのシリーズ最新作『カササギ殺人事件』の原稿を読んだことにより、多くのものを失い人生が一転してしまったという、編集者のスーザンの回顧から物語は始まる。この物語の語り手でもあるスーザンは、『カササギ殺人事件』の著者

  • 東亰異聞 小野不由美

    明治元年、帝都・東亰。東京ではない。『東亰』という架空都市が舞台である。そして帝都・東亰誕生から29年。夜が人のものであった時代は終わり、街は魑魅魍魎の仕業としか思えない不可解な事件に満ち溢れていた。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻

  • 春になったら苺を摘みに 梨木香歩

    学生時代、留学したイギリスの下宿先の女主人・ウェスト夫人や、そこで共に過ごした様々な人種や考え方の住人たちや、近所の人々と過ごした日々を回想していくエッセイ。さらに20年後、再びイギリスに半年間滞在することになった際の、ウェスト夫人との再会も描かれている

  • 中庭の出来事 恩田陸

    瀟洒なホテルの中庭で行われた小さなティーパーティーの最中、気鋭の脚本家・神谷が謎の死を遂げた。彼のティーカップには毒物が混入していたが、会場の何処にも毒物は見つからなかった。容疑は、パーティー会場で発表予定だった舞台『告白』の主演女優3人に掛けられた。『

  • 夜果つるところ 恩田陸

    『鈍色幻視行』の作中作で、幻の作家・飯合梓の唯一の著作として、多くの人々を魅了した作品。そして映像化しようとするたびに、不幸な事故が起き撮影が中止されてしまうという、曰く付きの作品でもある。昭和初期、山の中にひっそりと佇む『墜月荘』に、3人の母と暮らす『

  • ジーキル博士とハイド氏 スティーヴンスン

    高潔な紳士として名高いジーキル博士の家に出入りしている凶悪な男ハイド。なんとジーキル博士は、遺産をハイドに残すと遺言書まで作成していた。ハイドの存在を不審に思ったジーキルの友人であり弁護士のアタスンは、好奇心も相まって彼の身辺に目を光らせるが、ついにハイ

  • 掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン

    ルシア・ベルリンの短編集。作品の多くは、彼女の実人生に基づいている。24編が収録されているが、あまりの内容の重さと暗さに、読み始めてすぐに挫折しそうになった。けれどあまりにも悲惨な状況なのに、『私可愛そうでしょ?』といった押し付けがましさが一切なく、カラ

  • 徳川家康 弱者の戦略 磯田道史

    大河ドラマ『どうする家康』を、毎週楽しみに視聴している。ドラマをより楽しむために、徳川家康のことを詳しく知りたいけれど、ドラマのネタバレを踏みたくない私は、大河のムック本ではなく磯田先生のこちらの著作を読むことにした。戦国時代の知識がほぼ皆無の私にも、と

  • 2023年6月に読んだ本

    あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 宮部みゆき百物語 杉浦日向子東のエデン 杉浦日向子ボタニカ 朝井まかて白い病 カレル・チャペック桜の園 チェーホフ鈍色幻視行 恩田陸私の家では何も起こらない 恩田陸ユージニア 恩田陸Q&A 恩田陸木洩れ日に泳ぐ魚 恩田

  • 購入本紹介

    こちらの購入本は、新刊書店と楽天ブックスにて。『スピン』は、まだ3号を読み終えてないので、追いつかなかれば。『オリガ・モリソヴナ』は、書評家の三宅香帆さんが以前おすすめしていたので、購入してみました。そしてやっぱり購入してしまった『夜果つるところ』こちら

  • 細川ガラシャ夫人 上・下 三浦綾子

    明智光秀の娘・玉子(後に洗礼をしてガラシャ)の生涯を描いた作品。上巻は主に、明智光秀について詳しく描かれている。冒頭の妻の熙子との結婚のエピソードから、光秀に抱いていた『裏切り者』という私の中のイメージが、ガタガタと崩れ落ちた。優しく真面目で頭が良い。そ

  • 青い麦 コレット

    両親同士が親友で、生まれたときからの幼馴染のフィリップとヴァンカは、毎夏をブルターニュの海辺の別荘で共に過ごしていた。しかし15歳と16歳になった今夏は、互いを異性として意識してしまい、どことなくギクシャクしていた。『ヴァンカと公然と付き合うのは、あと、

  • 木漏れ日に泳ぐ魚 恩田陸

    舞台はアパートの一室。別々の道を歩むことが決まった男女が、最後の夜を徹し語り合う物語。恋人同士の別れ話かと思いきや、とある男の死の真相を巡り、互いに相手を殺人犯だと疑っていたことがわかる。二人で過ごす最後の夜に、事件の真相解明なのかと読んでいくと、さらに

  • Q&A 恩田陸

    祝日の昼過ぎ。多くの買い物客で賑わう、都下郊外にある大型商業施設において、重大死傷事故が発生した。死者69名、負傷者116名。多数の被害者や目撃者の証言から浮かび上がってくる、不審人物等の証言を得ても、原因は特定できなかった。本当に、偶発的に起きた事故だ

  • ユージニア 恩田陸

    地元では名家として名高い医師一家の青澤家で起きた、大量毒殺事件。当日、当主の還暦祝いの他お祝いごとが重なっていた青澤家には、親族の他にも出入りの業者や近所の人々が大勢集まってきており、子どもを含めた17名が犠牲となった。毒物が混入した飲み物を配達してきた

  • 私の家では何も起こらない 恩田陸

    小さな丘の上に佇む古い洋館。この家でひっそりと暮らす小説家の女主人。幾度も持ち主の変わったこの家は、かつて彼女の叔母も住んでいたのだった。彼女のもとには、「本物の幽霊屋敷」を探しているという人物が、度々訪れて来る。実はこの洋館ではかつて、凄惨な事件が繰り

  • 鈍色幻視行 恩田陸

    撮影中の事故により三度映像化が頓挫した小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、『夜果つるところ』にひとかたならぬ思いを持つ面々が、梢の取材に応えて語りだす

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