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荒ぶるタマシイ https://araburutamashii.blog.ss-blog.jp/

図書館司書の書く書評や、本の感想。本との出会いや、備忘録。読書記録。

図書館司書の資格を取りました。本を読むようになったのは大学を出てからです。もっと早く本と出会ってたらなぁって思います。読書家と呼ばれるように、本を片手に頑張ります。

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2018/10/26

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  • カフーを待ちわびて

    なんだろうか...読み終わった後に残るこの切ないような気持ちは。旅の道連れに選んだ小説。長い電車の中で読みながら旅をした。 今回の小説は沖縄の与那喜島を舞台にした、モジモジ男の恋の物語だった。不思議な女性、幸はなんともべっぴんさんで、そんなアンバランスな二人が恋をしながら、親友の戯言に振り回されていく物語。 カフーと言うのは犬の名前であるが、沖縄では幸せのことをカフーと言うのだそうだ。そして、幸せと幸を絡ませてのカフーを待ちわびてなのだと思う。 あぁこんなピュアな恋があるのかなと思う一方で、コロナ渦でよんだことで、変にリゾート計画を斜めに読んでしまう自分がいる。やっぱり小説は読んだときの自分や社会的状況を踏まえて読んでしまうから面白い。 そして、原田マハの最初の小説なのだと。こんな物語がふと思い浮かんでしまう彼女もさすがだと思う。 久しぶりに退屈することなくページをめくるのが楽し..

  • 風の中のマリア

    小説読みたくて手にとった本。百田尚樹も何冊か読んだけど、新しいテイストの物語だった。やっぱり面白い。スズメバチの生態を擬人化しながら書いた物語。最初は人間の恋物語くらいを想像しながら手に取ったから、拍子抜けして、ハチの物語なら読むのをやめようかしらなんて思ったのに、リアルでありながら、ちゃんと物語だからすごく引き込まれてしまった。 そして、数日で読みきってしまった。ハチの生態をこうやって知るととても興味深い。本能のまま、種の保存のためにその時々に違う行動をして、何代にもわたって今も生き続けるわけだから、そこが物語になってしかるべきである。 なんかとっても愛着のわく存在になったスズメバチだが、やっぱり実際には会いたくないものだ。(笑) 風の中のマリア (講談社文庫) [ 百田 尚樹 ]ショップ: 楽天ブックス価格: 748 円 風の中のマリア (講談社文庫)作者: 百..

  • 私が語り伝えたかったこと

    図書館でなぜか手に取った本。なんでだろう...。その時に意味はないようで、きっと意識しない意味が自分にはあったのだろう。 臨床心理学を日本のなかに浸透させ、心理学を治療として体系化してきた大きな偉人である。河合隼雄と言う名前は聞いたことがあったし少なからず興味があったが、これまでに何度もその前にいて、今はじめて手に取った。 こういうことが往々にしてあるから、読書はおもしろい。 そして、そこになぜだろうと考えさせるのも心理の面白さなのかもしれない。河合隼雄の対談や著作をいくつかまとめた本だった。時には語り口調で、別の場面は固い言葉で、家庭を子育てを、宗教を、文化を、国を個人を...。どれも同じ人からの発信である。心理とはまさにそういうものなのかもしれない。そのどれがひとつをつまんでこういう人だなんて理解しようとしちゃあうまくいかず、その人がなんでそう考えたんだろうと、一緒に考えながら寄..

  • あなたの人生、逆転させます

    岡田尊司という精神科医の新書は読みやすい。そんな彼が心理を題材にして小笠原慧というペンネームで小説を書いている。 精神疾患の症状やその治療について、物語として書かれていると理解しやすいし、想像をしやすい。 今回は新米の心理士がクリニックで仕事をしながら精神科医の先生からアドバイスを受けたり、他者の治療に自分を重ねたりという物語だ。 最初はとっても興味深く、実際の心理療法もこうやって行われるのかと思って読んでいたが、愛着についての話や性に関する話が出てくると、本当にそうやって決めた治療でいいのだろうかと疑問に思う。 物語なのでうまく転がるようになっているだろうし、その考えは確かにぴったりくなるなぁと思うのだが、心の奥底でなんか違うというかそんなに単純なものなのだろうかと思う。 しかし、この物語では病院でのことが書かれているだけで、実際の生活の中でどんな風に苦しんで改善していくのかと..

  • EdTech テクノロジーで教育が変わり、人類は「進化」する

    最近、流行りの本にスマホ脳という新書がある。 人類が生まれてから、この情報化社会の発展に、人体が進化の過程として適応できていないということが、前書きには書かれていた(読んでいる途中なので…汗)。 しかし、人間は道具を使うようになってから急激な進化を遂げているのは事実で、情報機器をどのように使うかは人の問題である。 スマホのような情報機器は、情緒や姿勢、時間の使い方によくないから、持たない方がいいという議論は、時すでに遅しである。ある意味、核兵器に素手で立ち向かうくらいのことで、実際にはそれがいいのかもしれないが、社会としては止められない事実だと思う。 何が言いたいかというと、どう使うかが大切なのだ。 教育の世界は本当に古い体質で、今なお一斉授業がしっかりできることが良い教育だと考える人が多い。そのしっかりできているの裏側に、ただ黙ってレールに乗っている生徒がいかに多いか。 昭和..

  • ギフト

    図書館を歩いていてふと気になる小説を見つけた。原田マハのギフトであった。きれいな本だなぁとおもった。借りてきたけれどしばらくは机の上に置いてあった。他に読んでいる本があったからだ。 そして、ようやく手に取った時に、短編集だと知った。なぜだかわからないけれど、自分の中では少しがっかりした気持ちだった。 本当に短い物語がいくつも入っている。そして、恋の物語が多い。ちょっとした時間に一つの物語を読むことができるが、自分の中ではさっぱりしすぎてあまり残らないというのが印象だ。原田マハのこれまでに読んだ本と違う印象。途中に多くの挿絵があり、一言でいうと春らしい印象。本を読むのが苦手という人にはちょうど良い本なのかもしれない。 爽やかな物語…読む時期が悪かったのかなぁ。一つ一つはとても気持ちよく読めるのだが、絵空事な感じがしてしまう。 今の自分には似合わない、別世界だったのかもしれない。 ..

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