窓の外を見るふりをして、ガラスに映る横顔を眺める。ああ、なんて美しいんだろう。反対側に座る相手は、長い足を持て余し左足を前の席に行儀悪く乗せ、同じく窓の外を見ている。同じ空間にいるのに目線は合わない。だんだんと高度を上げる観覧車は、夜の静けさの中に溶けてしまいそうだ。眼下に広がるビルや車の光が恒星のようで、まるで重力のない宇宙にいるような気分になる。そんなつくしの体を地上に留めているのは繋いだ右手...
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