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2018/07/29

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  • 進化が招いた「文明病」

    『産経新聞』(2022.4.30)に、掲載されていた記事の一部です。テクノロジーと人類進化が招いた「文明病」の増加心も進化へ人の心も進化の影響を受けていいる。東北大の河田雅圭教授(進化学)らは、性格や個性に関わる遺伝子の変異について、現代人や旧人などのゲノムを解析し、初期の人類は不安を感じやすい方向に進化したことを見いだした。河田氏は、「狩猟生活では、明目は獲物が取れないかもしれないと飢餓への不安を感じることが行動につながり、生存に有利に働いた可能性がある」と話す。興味深いことに、人類がアフリカの外に出ていく「出アフリカ」の頃になると、逆に不安を感じにくくなる進化が起きた。未知の場所に向かう旅は挑戦的で、勇気が必要だったはずだ。不安が強ければ航海などできなかっただろう。不安を感じにくい遺伝子は現代人も受け継いで...進化が招いた「文明病」

  • 第四の消費 つながりを生み出す社会へ②

    『第四の消費つながりを生み出す社会へ』(朝日新書・2012/4/13・三浦展著)の続きです。③第三の消費(1975~2004年)オイルショックから低成長、バブル金融破綻、小泉改革まで、格差の拡大○消費の個人化(家計から個計へ)・軽薄短小がナウい(ウォークマン、パソコン、軽自動車)「家電から個電へ」・物からサービスへ(e.g.外食産業)・量から質へ(ブランド志向、健康志向)第二の消費社会と第三の消費社会の違い五つの変化第二の消費社会から第三の消費社会の変化は以下の五点てある。1家族から個人へ二家に一台から一人一台へ)2物からサービスへ3量から質へ(大量生産品から高級化、ブランド品へ)4理性、便利さから感性、自分らしさへ5宙寸業主婦から働く女性へ④第四の消費(2005年~2034年)リーマンショック、2つの大震災、...第四の消費つながりを生み出す社会へ②

  • 第四の消費 つながりを生み出す社会へ①

    『第四の消費つながりを生み出す社会へ』(朝日新書・2012/4/13・三浦展著)、少し古い本ですが借りてきました。「日本書は、長年消費と社会の関係を分析してきたという筆者が、昭和からの大衆消費のトレンド(第一~第三の消費)を振り返りながら、今後の消費(第四の消費)の展望を述べたものです。明治以来、日本の国民は、近代化、富国強兵という「大きな物語」を共有していた。戦後は、国家主義的なアイデンティティは否定されたが、新たに、経済大国、高度経済成長、中流化という「大きな物語」が登場した。そこでは、戦前のムラと軍隊という共同体が企業という「生産共同体」として再編され、かつその従業員は「消費共同体」としての家族を形成し、二つの共同体が相互に補完しあいながら、社会を発展させる推進力となった。国民はその両輪の上に乗り、両輪を...第四の消費つながりを生み出す社会へ①

  • どんなことが起こってもこれだけは本当だ

    私を含めて日本人は平和化ぼけ状態の昨今、ウクライナの国民が必死に国を守ろうとする姿に、なにか健全は人のありようを感じる。『どんなことが起こってもこれだけは本当だ,ということ.幕末・戦後・現在』(岩波ブックレット・加藤典洋著)、この本の結論は、「日本が独立できる唯一の道は、憲法9条を積極的に守り、国の軍隊を廃止して、国連警察を組織し、国連軍をもって国を守り、アメリカへの追従を断ち、独立国として歩むというものです。戦争を経験した人は「戦争なんてトンデモナイ」という一階部分(体感)を持っていて、二階部分(普遍部)憲法9条を支持している。以下転載。ふつう、これまで、私たちに護憲論として受けとめられてきたものは、憲法九条を字義通りに受けとめたばあいに現れるいわば日本国内の文脈でいう理想型の平和主義でした。これが護憲論の二...どんなことが起こってもこれだけは本当だ

  • 正信偈の速さ

    日曜日から昨日と久しぶりに京都に一泊。仏教婦人会総連盟の総会と法話でした。本山のお朝事参拝は、3.4年ぶりかと思います。平成29年7月から阿弥陀堂内陣修復で参拝できなかった本堂でおつとめすることができました。この4月13.14日に修復完成法要が営まれたばかりの内陣でした。御影堂の親鸞聖人の前に座りながら、学生のころから、幾度となく御堂で座ってきたたことを思い、感慨深いものがありました。正信偈偈文の読み方が、少しスピードが早かったので、時計で2度測った見ると93拍、通常70~90拍とテキストにあるので、まあぎりぎり合格ですが、前々ご門主の勝如上人だと、この速さはご立腹であったろうと回想しました。当時の前門主がお座りになる内陣内の畳の外陣側に、外陣で読経する僧侶に見えるところに、ボタンを押すと点滅する横十センチくら...正信偈の速さ

  • 多様性を再考する②

    『多様性を再考するマジョリティに向けた多文化教育』(2021/12/23・坂本光代編集)、の続きです。特権「特権」の概念北米社会と白人特権の考察出口真紀子日本ではまだあまり馴染みのない[特権]という単語は、英語の「プリビレッジ」の訳語で、[特別の権利。ある身分・資格のある者だけがもっている権利]または「特定の職務にある者が、その職務の故に与えられている特別な権利。例えば外交官特権など」と定義されている(文省堂大辞林第三版)。日本では、「学割が使えるのは学生の特権だ」「お酒が飲めるのは大人の特権だ」、また、国会議員の不逮捕特権(国会会期中は逮捕されないなど)といった使い方が一般的である。つまり、使い方に共通しているのは[一時的]な立場・役割で自動的に恩恵を受ける、または努力等によって得た職務による権力という点であ...多様性を再考する②

  • 多様性を再考する①

    『多様性を再考するマジョリティに向けた多文化教育』(2021/12/23・坂本光代編集)、この本は論文集をまとめたような本です。権力者(マジョリティー)が抱えている気づくことのない差別的特性に光を当てようとするものです。はじめに坂本光代新自由主義に傾倒する社会への警鐘[人間の幸せの実現は自己責任である]そう考える人が多いのではないだろうか。良い教育を受け、良い会社に就職し、家庭を持ち、家を建て、安定した老後を送るという人生設計を理想として思い描く人は少なくないかと思う。人はどのような人生を歩もうともそれは個人の自由であるとし、社会的・政治的に制約されない自己決定権を持つとする思想を自由主義と呼ぶ。自由主義では、人間は自由で平等であるとし、この考えの復権を主張する近代思想を新自由主義と言う。人は平等である、という...多様性を再考する①

  • 多様性って何ですか?

    『SDGs、ESG経営に必須!多様性って何ですか?D&I、ジェンダー平等入門』(2022/1/14・羽生祥子著)、多様性に関する本を数冊借りてきました。以下基礎的なものですが転載します。この多様性という言葉ですが、もしかしたら皆さんの周囲の会社や組織の中で、より聞き慣れているのは、ダイバーシティという言葉かもしれません。ダイバーシティという英語を日本語に訳すと、「多様性、さまざまな種類、相違、食い違い」です。ただ、この多様性やダイバーシティという言葉。ちょっとばやっと抽象的で、具体的には何を指しているのかよく分からない、という感じがしませんか?そこで、多様性といったときに具体的に何を指し示しているか、挙げてみましょう。組織に求められる多様性の中で、最も代表的な属性が、性別です。男女比率など、組織を構成する性別の...多様性って何ですか?

  • 日本語は『性差』のある言語である

    『人文社会科学とジェンダー』(学術会議叢書29・2022/1/31)人文社会科学系におけるジェンダー研究の過去と未来、人文社会科学におけるジェンダー問題など、ジェンダーについての様々な学術的検討の結果をまとめた本です。その中から、あまり考えたことのない「言語学とジェンダー―日本語学の視点から」という論文(同志社女子大学教授森山由紀子)が掲載されていました。日本語の持つ性差をどう考えるか、興味深い。関心のある所だけ転載します。日本語にはジェンダーとの関わりにおいて、他の多くの言語とは異なる事情がある。それは、「日本語は『性差』のある言語である」という命題が、長らく日本語の「特徴」として述べられてきたという点である。この命題は、「多くの言語では、会話文を見ただけではそれが男性の言葉であるか女性の言葉であるかわからな...日本語は『性差』のある言語である

  • 音楽療法の基礎③

    『音楽療法の基礎』(村井靖児著)の続きです。「同質の原理」は、アメリカの精神科医I.アルトシューラーによって、1952年に初めて発表されました。それは、精神病院で精神分裂病患者の音楽法を行うときの治療戦略として考えられたものでした。精神分裂病患者は当時も今も変わりなく、活気がなく、自分から進んで話をせず、放っておけば何もしないでただぼんやりしている人達、そんな印象が、アルトシューラーが扱った精神分裂病の患者にもあったと思われます。彼は、まずそういう人達にどんな音楽を最初に与えたらよいのかを考えました。そして結論として二殼初に与える音楽は、患者の気分とテンポに同質の音楽であるべきだと考えました。これが音楽療法における有名な「同質の原理」です。アルトシューラーの優れていたところは、患者さんの心理を気分とテンポの2つ...音楽療法の基礎③

  • 音楽療法の基礎②

    『音楽療法の基礎』(村井靖児著)の続きです。では次に、音楽療法におけるアリストテレスの業績を述べることにしましょう。ご承知のように、アリストテレスは紀元前4世紀のギリシャの哲学者です。アリストテレスが私達に残してくれた概念上の遺産は、カタルシスという概念です。現在では広く精神療法全般に用いられていて、心の中に鬱積した感情や葛藤を自由に表現することによって心の緊張を解く方法、と理解されています。もともとアリストテレスは、その言葉を、悲劇の効果と、熱狂的な音楽の効果の説明で用いました。私達は「ギリシャ悲劇」という名のもとに数々の名作の名前を知っています。あの「エディプス王」に示されるような、運命にもてあそばれ、不幸の渕に沈む主人公の苦しみと運命の非情は、どの観衆の心にも怖れと憐れみの情を呼び起こします。けれどもその...音楽療法の基礎②

  • 音楽療法の基礎①

    『音楽療法の基礎』(村井靖児著)、1995年発刊の古い本ですが、興味深いことが種々書かれています。メモ代わりに転載しておきます。ピタゴラスとアリストテレスきて古代ギリシャで私達は、ピタゴラスとアリストテレスの2人の偉大な自然哲学者に出会います。この2人の学者は、音楽療法にとって重要な役割を演じました。ピタゴラスはサモスという地方に生まれた紀元前6世紀頃の人だと言われます。彼の生涯はあまりはっきり分かっていませんが、彼の自然観は数を万物の根本原理として、万物は数の関係によって秩序を作り出すと考えました。「森羅万象のうちに、また音を構成する2音間の振動数の比の中には、比類のない調和の関係が見出される。すなわち、オクターヴは1:2、完全5度は2:3、完全4度は3:4、長3度は4:5、短3度は5:6と6:7、長2度は7...音楽療法の基礎①

  • 日本人よ、かくあれ

    『日本人よ、かくあれー大和の森から贈る48の幸せの見つけ方』(2020/8/19・岡本彰夫著)、新刊本のコーナーにあった本です。本の紹介に次のようにあります。神鹿が遊ぶ奈良公園内に立ち、1300年の歴史をもつ春日大社で長年権宮司を務められた岡本彰夫さん。日本の文化・しきたりについての深い知識と、神さまに仕える神職としての長い経験に裏打ちされたわかりやすいことばで、人々に語り掛けてきました。たとえば、「上へ上へと行くよりも、奥へ奥へと進みなさい」。一生懸命がんばって上に昇っても、上には上がある。やがては限界もやってくる。長く続く満足は得られません。一方、物事の奥へと分け入ることはどうでしょう。人と競うのではなく、己を深めていく行為には際限がありません。限りない人間の欲望をやさしく諫め、神仏に最高の礼をつくす人への...日本人よ、かくあれ

  • なぜ日本人は世間と寝たがるのか③

    『なぜ日本人は世間と寝たがるのか:空気を読む家族』(2020/11/10・佐藤直樹著)の続きです。妻をなぜ「ママ」とよぶのか私の印象だと、大恋愛の末に結ばれた夫婦でも、男と女の関係は二、三年しか続かないことが多い。じっさいに[図2]の人口動態調査をみると、二〇一一年で、五年未満で離婚しているものの割合が三四・八パーセントで他の年数に比べるともっとも多い。離婚までいたらなくとも、なぜか日本の〈夫-妻〉の関係は、あっという間に男と女の関係が終わっても、その後、別なものに変質するとしか思えないのである。これは、日本の家族の中心に、〈人-妻〉という水平的な平等の関係が存在するのではなく、〈夫―妻〉の間でさえも、〈親―子〉という垂直的な上下関係が貫かれていることを意味している。桜井のいうように、夫婦がお互いに名前で呼ぶこ...なぜ日本人は世間と寝たがるのか③

  • 非日常が日常になる

    ひと月ほど前(2022.3.26)のブログで「感染者が増える、死者が増えるというきわめて非日常的な局面になっても、それが日常になってしまう」と不安や恐怖が薄れていくことを書きました。連日、ニュースは、ウクライナの状況を伝えいます。昨日は、雨で早朝ウオーキングがなかったので、AM6時からのNHKラジオニュースを聞いていました。13ほどのニュースの中で、一度もウクライナ問題に触れませんでした。非日常が日常になって、ウクライナ問題がニュース性が乏しくなったとも言えます。今日のAM5時からの同ニュースでは、ウクライナの状況をながしていました。非日常が日常になることは、意識されないので、注意が必要です。非日常が日常になる

  • なぜ日本人は世間と寝たがるのか②

    『なぜ日本人は世間と寝たがるのか:空気を読む家族』(2020/11/10・佐藤直樹著)の続きです。排除の時代へさて、以上のように九〇年代を通じて、日本では近代家族が成立しないままに、おおむね家族の「解体」が進んでゆく。これが、芹沢のいう「個別-同居型」、落合のいう「個人を単位とする社会」の実現であり、つまり、家族が「個々バラバラ」になってゆく過程だ。こうした状況を背景として、とくに九六年には、選択的夫婦別姓制度などを盛り込んだ民法の改正案が、国会に提出される。ちなみに、婚外子出生率の上昇などで一九六〇年代以降「近代家族の解体化が語られてきたフランスでは、九九年のPACS法(連帯・民契約)の成立で、事実婚をしているカップルに法律上、結婚しているカップルと同じ保護を与えた。合計特殊出生率は、ターニングーポイントとな...なぜ日本人は世間と寝たがるのか②

  • 「ケーキの切れない非行少年たち」の著者

    『毎日新聞』夕刊(2022.4.13)に「ケーキの切れない非行少年たち」著者の記事が掲載されていました。4月に新年度が始まり、新たな環境で学んだり、働いたりしている人も多い。一方で、勉強や人間関係がうまくいかず、社会の中で何度もつまずく若者は少なくない。一部は非行や犯罪をしてしまい、そこから立ち直れないこともある。累計発行部数75万部のベストセラー「ケーキの切れない非行少年たち」(2019年、新潮新書)で知られる立命館大の宮口幸治教授(児童精神医学)は「頑張っていないのではなく、どうしても『頑張れない』人たちがいる」と説く。宮口教授は16年に立命館大の教授になるまでの7年間、知的障害や発達障害を持つ非行少年らがいる医療少年院などで勤務した。そこで接したのが、ケーキに見立てた丸い円を3等分する問題を解けない若者た...「ケーキの切れない非行少年たち」の著者

  • なぜ日本人は世間と寝たがるのか①

    『なぜ日本人は世間と寝たがるのか:空気を読む家族』(2020/11/10・佐藤直樹著)からの転載です。一九七五年近代家族「解体」元年明治民法は第二次世界大戦をへて、一九四七年に廃止された。それにかわって、男女不平等の制度を廃棄し、個人の尊重と両性の本質的平等をかかげる現行民法がつくられた。この家族法では、〈夫―妻〉の関係と〈親-子〉の関係を中心とする近代家族が、理想型として想定された。落合は、「日本では大正時代、とくに戦間期に都市部の中産階級に近代家族が成立したが、それが大衆のものとなるのは第二次世界大戦後のことであった」という(『近代家族の曲がり角53頁』。日本における戦後とは、近代家族の時代のはじまりであると一応いってよい。では、第二次世界大戦後本格化した近代家族は、日本にどのように定着していったのか。芹沢...なぜ日本人は世間と寝たがるのか①

  • なぜ心はこんなに脆いのか

    『なぜ心はこんなに脆いのか不安や抑うつの進化心理学』(著者ランドlルフ・M・ネシー著)、『病気はなぜ、あるのか―進化医学による新しい理解』(2001/4/15・ランドルフ・M・ネシー著・ジョージ・C・ウイリアムズ著)の続編です。本の紹介には次のようにあります。進化論で明らかにする、心が傷つきやすい本当の理由不安や抑うつといった症状は、一見私たちにとってデメリットにしか見えません。しかし、これらを引き起こすメカニズムが人類の歴史の中でなぜ淘汰されなかったのか、という進化論の視点に立ったとき、それらが私たちの生存のために必要な存在であったことが見えてきます。またその視点から、その機能がなぜ現代において誤作動を起こし、不安などの症状を引き起こしているのかも考察し得るのです。つらい気持ちが存在する理由を進化論で解き明か...なぜ心はこんなに脆いのか

  • 発達障害という才能③

    『発達障害という才能』(2021/11/6・岩波明著)の続きです。そのオムロンが提唱し現在進行中であるのが、「異能人財採用プロジェクト」である。これは、研究開発や新製品開発の領域で発達障害人財の活躍を目指している。担当者の発言の一部を引用する。「すでに当社で雇用している精神・発達障がいメンバーは、特定のことには非常に優れた能力を発揮する方で、ある分野では極端に苦手といった個性があります。弱みが補完できれば、強みをいかんなく発揮し、事業に貢献できるポテンシャルを持っていると認識しています」メルカリの事例国内最大のフリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリは2013年に設立され、2020年現在の従業員数は約1800人に達している、このメルカリでは、発達障害の人を積極的に採用している。発達障害者は貴重な戦力こ...発達障害という才能③

  • 病気はなぜ、あるのか

    『病気はなぜ、あるのか―進化医学による新しい理解』(2001/4/15・ランドルフ・M・ネシー著・ジョージ・C・ウイリアムズ著)病気はなぜ、あるのかという適応進化な研究で、生物の形態や行動に、永い進化の過程で培われた適応的な意味があるように、罹病や老化といったプロセスにさえ進化的な意味があると主張している。以下転載。からだの中でもっとも簡単な部分をとってみても、人間が作ったどんなものも対抗できないほどの精巧な構造をもっている。たとえば、骨を例にあげよう。骨の筒型の形は、強度と柔軟性を最大化する一方、重量を最小化している。同し重さで比較すれば、骨は、純粋のはがねの棒より強い。それぞれの骨は、その機能を果たすように、見事な形をしている。ダメージを受けやすい先の方は太く、飭肉のてこ作用を用いるように表面に鋲のような突...病気はなぜ、あるのか

  • 感情は、すぐに脳をジャックする③

    『感情は、すぐに脳をジャックする』(2021/12/16・佐渡島庸平著・石川善樹著)の続きです。多くの人が思い出として脳裏に浮かべるのは、「感情が動いた瞬間」です。僕たちは「自分の感情」が一番大切なものこと理解しながらも、日々の生計の中で最優先させることがなかなかできずにいます。一方で、動物のほとんどは常に感情が優先です。人類はかつては感情を優先する原始的な生き方をしていた時代がありました。しかし文明が発達し、資本主義社会を突き進む中で、なぜか感情よりも「お金」のほうを優先するようになってしまいました。たとえば会議の場で、自分の感情を基点として発言をすることに抵抗感を覚える人は多いと思います。ロジックや裏づけが求められるようなビジネスシーンでは、なお「仕事だから」そう言われて自分の感情を押し殺したり、逆に相手に...感情は、すぐに脳をジャックする③

  • 感情は、すぐに脳をジャックする②

    『感情は、すぐに脳をジャックする』(2021/12/16・佐渡島庸平著・石川善樹著)の続きです。僕は感情とは「点」ではなく、いくつもの感情がつながっている「波」であると考えています。そこに存在する感情の波を感じ取ることのほうが難しいため、僕らはどうしても強い刺激に向かいがちです。感情よりも、味覚で考えたほうがわかりやすいかもしれません。ファーストフードやコンビニの食事を中心に食べ続けていると、徐々に塩分や油分の多い食を好かようになり、白いご飯だけだと物足りなく感じたり、野菜が淡白で物足りなく思えたりします。あらゆる食材に対して味が無いように感じて、何にでもマヨネーズやトウガラシをかけるような食べ方になってしまいます。刺澂が強い味は、最終的にどれも似通ってきますが、少ない塩分の食事に慣れていると、感じられる味の種...感情は、すぐに脳をジャックする②

  • 感情は、すぐに脳をジャックする①

    『感情は、すぐに脳をジャックする』(2021/12/16・佐渡島庸平著・石川善樹著)、テーマに興味を持ちリクエストして借りてきました。「自分は、今どう思っているか」は、いつもフオーカスすることはありますが、自分の感情をフオーカスすることは、あまり記憶がない。「感情」と「思っていること」とは、どうも違うようです。本からすこし転載します。ただ、ここで注意しているのは、特定の感情を否定しないことと、感情に善悪や優劣をつけないことです。それまでの僕は、感情には「良い感情」と「悪い感情」があると考えていて、できるかぎり「良い感情」の状態であろうとしていました。しかし、特定の感情に固執するのも、「悪い感情」でないことにして押し殺すのも、見方を変えれば脳が感情に乗っとられている状態です。生まれた感偕にはすべて意味がありますし...感情は、すぐに脳をジャックする①

  • 発達障害という才能②

    『発達障害という才能』(2021/11/6・岩波明著)の続きです。こうしたことには日本の種々の制度的な問題とともに、精神的な風土も大きく関係している。日本の学校や会社に飛び級的な制度はほとんど存在していないし、いまだに公務員の世界も、伝統的な大会社も多くが年功序列を維持している。社会の「空気」も、グローバル化か叫ばれながらも、柔軟に「異物」を受け入れようとする雰囲気とははど遠い。一方で、アメリカやイスラエル、あるいはヨーロッパの一部やシンガポールには、「特異な才能」を持った子供や学生を通常とは別のルートに乗せて教育するシステムが存在している。特にイスラエルでは、いわゆる「天才教育」が国家的なプロジェクトとして継続的に遂行されている。これが「タルピオッド・プログラム」である。イノベーション大国イスラエル現在のイス...発達障害という才能②

  • 発達障害という才能①

    『発達障害という才能』(2021/11/6・岩波明著)、図書館のリクエストが多く落掌に時間がかかった本です。本の解説には、次のようにあります。新時代を切り開く才能と発達障害の特性オードリー・タンやイーロン・マスクといった、閉塞した社会を打ち破っていく才能の持ち主や、天才と呼ばれる芸術家、歴史上の偉人たちの中にも、発達障害の傾向がみられることが多いという。「過剰集中」や、「マインド・ワンダリング」という特性が、創造性が必要とされる仕事を成し遂げるにあたって、大きな力を発揮するというのだ。では、どのような環境でその能力が開花したのか。その秘密に迫っていく。(以上)この本では、発達障害の中でもADHD(注意欠如・多動症)、それも知能が人並み以上の人たちを取り上げています。具体的には、エジソン、ニコラ・テスラ、三木谷浩...発達障害という才能①

  • 「人間とは何か」という問いに迫る

    昨日のブログに『産経新聞』の記事を転載して『北陸先端科学技術大学院大の橋本敬教授(複雑系科学)は「言語は単語の組み合わせによって概念を複合化し、新しい概念を作り出せる特徴がある。これによって人は経験していないことをイメージできるようになり、多様な技術や文化を生み出した」と指摘する。』とありました。この橋本敬をネットで検索すると「北陸先端科学技術大学院大学」の先生で「相互作用とダイナミクスを重視する複雑系の観点から知識科学を探究している。現在は言語の起源・進化やコミュニケーションの創発、社会制度の形成・変化・設計などについて研究を行う。」とあり、研究の内容が紹介されていました。そこからの転載です。橋本敬教授 JAIST北陸先端科学技術大学院大学「人間とは何か」という問いに迫るこうした知識科学研究科の中にあって、言...「人間とは何か」という問いに迫る

  • 概念を複合化

    本日(2022.4.2)の『産経新聞』に「言葉―創造の根源、人間らしさ生み出す」という記事は掲載されていました。最初の部分だけ転載します。概念を複合化人は何かを考えるとき、頭の中で無意識に言葉を使っている。目の前で起きたことを考えるのは動物でもできるが、非現実的なことを想像したり、将来を精緻に予測したりできるのは人間だけだ。それを可能にしたのが言語だという。北陸先端科学技術大学院大の橋本敬教授(複雑系科学)は「言語は単語の組み合わせによって概念を複合化し、新しい概念を作り出せる特徴がある。これによって人は経験していないことをイメージできるようになり、多様な技術や文化を生み出した」と指摘する。例えば古代人は「水面に浮かぶ本の葉」と「人」を組み合わせて想像力を働かせ、船という概念を着想したのかもしれない。機械や電気...概念を複合化

  • 概念を複合化

    本日(2022.4.2)の『産経新聞』に「言葉―創造の根源、人間らしさ生み出す」という記事は掲載されていました。最初の部分だけ転載します。概念を複合化人は何かを考えるとき、頭の中で無意識に言葉を使っている。目の前で起きたことを考えるのは動物でもできるが、非現実的なことを想像したり、将来を精緻に予測したりできるのは人間だけだ。それを可能にしたのが言語だという。北陸先端科学技術大学院大の橋本敬教授(複雑系科学)は「言語は単語の組み合わせによって概念を複合化し、新しい概念を作り出せる特徴がある。これによって人は経験していないことをイメージできるようになり、多様な技術や文化を生み出した」と指摘する。例えば古代人は「水面に浮かぶ本の葉」と「人」を組み合わせて想像力を働かせ、船という概念を着想したのかもしれない。機械や電気...概念を複合化

  • 芸術は爆発だ 真相

    『自分を変えたいー殻を破るためのヒント』(宮武久佳著)も、岡本太郎の逸話が掲載されていました。『太陽の塔』など破格な作品で知られる岡本太郎(1911~1996)は日本を代表する芸術家です。「芸術は爆発だ」という名言でも有名です。しかし、その「爆発だ」は本当は「場数(バカズ)だ」の間違いだという説があります。あるインタビューで「岡本先生、芸術の本質って何ですか」という記者の問い掛けに、太郎は一瞬、沈黙。やおら「そうだね、場数(バカズ)かな」と静かに応えたそうです。この記者が「え?芸術は爆発(バクハツ)ですか」と聞き返したところ、太郎はその場で「バク「ツ」を気に入り、[そうだ、芸術は爆発なんだ]と言い換えたというのです。以来「芸術は爆発だ」が太郎のトレードマークになった。ウソのような話ですね。真相はわかりません。け...芸術は爆発だ真相

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