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2018/06/28

  • 週話§土曜流転~今日は接待~

    従甥(従妹の長男)が結婚するとLINEを通じて知らせてくれた。結婚式に出席してほしいと頼まれたのだが、式場の場所が超遠い。さすがに歳を考えて、申し訳ないが欠席とさせてもらった。 今日は、その代わりにとお祝いがてらの食事に招いたのだ。さて、何を食べさせようかというところで思考が停止した。かたやアラ七十の老夫婦、こなた三十になったばかりの“ヤング”である。 そうして、ギリギリの妥協点として考えついたのが“しゃぶしゃぶ”だ。そして、同じコースを注文したので、我々の肉は食べ切れないに違いなく、ならば助けてもらえれば彼らの胃袋も満たされるのではとも考えたのだ。さらに追加したって一向にかまわないのだ。 今回、そんな会食をするにあたり、改めて七十と三十という40年の差の大きさを思い知ることになったような気がする……さて、その顛末やいかに。 《私事のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~30分遅れ~

    季語は・・・ソーダ水 待ち人はやうやう ソーダ水の午后 【去年の今日】合話§スポーツ観戦中は

  • 盛話§個人商店の継承

    世の習いとはいえ、後継者がいない個人商店は消滅してしまう。どれほどの評判の店であっても、これは宿命であるとしか言いようがない。 世間にチェーン系の店がはびこる大きな理由の一つがこれではないだろうかと思っている。 地方都市におけるシャッター商店街の惨状もまた、郊外の大規模ショッピングセンターの隆盛もあるが、少子化による後継者不足も理由ということであろう。 それがたとえ都心部にある神保町古書店街もまた例外ではなく、伝統ある古書店が閉まっていく様を目にしてきたのだ。 だから気がつくと、神保町のメインストリートである靖国通りに目立つのは閉店した古書店の後に店開きをする一攫千金を狙ったとしか思えないラーメンの店だったりする。 半世紀ほど神保町ウォッチをしてきた中で、古書店以外の個人商店の閉店もまた何軒も何軒も見てきて、それらがどれほど優れた仕事をしていても、うまい食事を..

  • 波話§ETC利用せず

    この一年、ETCを利用して高速道路を運転していない。最後に乗ったのは去年の5月に尾瀬行で往復した時である。 ここ3年ほど、コロナ禍の自己防衛という名目で、歌舞伎座の往復にも車を走らせた。2020年8月に四部制で興行を再開してから2022年あたりまでは、毎月東銀座までマメマメしく往復していたのだ。 その頃は、毎月のようにETCの高速利用料がクレジットカードの請求明細に記載されていたが、もうめっきりである。つまり、運転するのはほとんど市内をうろうろとしかしておらず、当然ながら走行距離も伸びようがない。 今年も、尾瀬に行くのは秋にしようかと考えていて、それ以外に高速道路を走る予定もさしあたって見当たらない。 年齢を経るごとに車の運転度が減っていくのは、しかたがないといえばそれまでだが、乗らなければ乗らないで、勘がにぶっていくことになるのも、あまりいいことではない……もっと..

  • 謔話§一日一句~もどかしく逃げていく~

    季語は・・・葛切り 葛切りや ほろほろ逃げる 箸づかひ 【去年の今日】滅話§OG(オウンゴール)は悲しからずや

  • 辛話§どんどん遠くなる

    上野の東京文化会館への足が遠のいている。年に一度か二度の東京・春・音楽祭に重い腰を上げるのがやっとになってしまった。 とにかく、我が家から山手線の東側まで出向くのがきついと感じる。じゃあ歌舞伎座はどうなのだと問われたら、まあ昼の部などは気楽に行けるし、小田急線を使えば、地下鉄を乗り継いで意外と簡単に行ける。歌舞伎座に行くのは、心理的に気楽だったりもする。 だが上野は、終演が21時としたら、家に帰り着くのが22時半を過ぎてしまうのだ……これはきつい。特にこの10年ほど夜に弱くなったので、22時とは、完全に真夜中なのだ。 そうしてクラシックの演奏会から遠のいているのも事実で、マチネーであれば、まあまあ気兼ねなく行けはするのだが。 そうして、足が遠のいたコンサートホールはいくつもある。まず横浜がアウト。神奈川県民やみなとみらいなど、もう20年以上出かけていない。さらに彩の..

  • 瑞話§だからスイスは・・・・・・

    スイスを旅行したのは実に少ない。というか数回程度のことだったし、ほとんどオーストリアから車を走らせての日帰り旅行だった。スイスで宿泊したのは、帰国前日にチューリヒ近郊で一泊しただけである。 だからスイスは、アルプスの有名どころなどに行ったことはない。マッターホルンもアイガーも、モンブランも見たことはないのだ。 車で走ったのはボーデン湖の南岸だったり、オーストリア西端の国境を越えて、チューリヒ近郊のヴィンタートゥアまでアウトバーンを走らせて、オスカー・ラインハルト美術館を4度ほど訪ねてみたり、それに加えると、やはりスイス東部の町ザンクト・ガレンの修道院に付属している世界遺産の図書館を見に行ったくらいで、文化面メインだが自然のほうは見ないままのスイス旅行となってしまった。 ああ、そういえばドイツ側のフリードリヒスハーフェンから“国際航路”のフェリーに乗ってスイ..

  • 謔話§一日一句~負けたくなくて~

    季語は・・・虎が雨 虎が雨 意地張るへぼや 千日手 【去年の今日】石話§六月大歌舞伎昼の部~壱太郎のおとく~

  • 行話§菖蒲華~七十二候~夏至

    夏至の次候“菖蒲華(あやめはなさく)”である。 尾瀬は水芭蕉の季節が過ぎて、百花斉放に入っていく。湿原には様々の花が咲いて木道を歩く人たちの目を楽しませてくれるのだ。代表的なのは、言うまでもなくニッコウキスゲだが、紫のヒオウギアヤメもまた目に立つ存在なのだ。 今年は雪が少なく、雪融け水も豊富とは言えなかったから、この先の花の季節のためには、梅雨の雨ができるだけ多く降ってほしいと望むのだが。 そういえば、アルバイトをしていた半世紀前の木道は、今のようにがっちり組み上げられていたわけではなく、丸太を半割りにして置いていただけなので、ちょっと大雨が降ると、浮き上がってしまったり、流されてしまったりして、元に戻すのが大変なのだった。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 思話§初めての自動車はワンダーシビック

    結婚して暮らし始めた多摩丘陵のマンションは交通が不便だった。最寄駅からは緩い坂道を上がって15分ちょっと。さらにスーパーマーケットをはじめとした商店街までは歩いて10分。当時は共稼ぎだったので、買い物には本当に難儀した。 2年我慢した……よくもまあ2年も我慢したものだと思うが、そこで運転免許を取ろうと決心したのだ。自動車の運転にさほど興味があったわけではなかったが、背に腹は代えられぬ。 そして1984年10月、無事に運転免許を手にして車を購入した。厳密に言うと免許を取るより早い10月上旬、フライング気味にホンダのディーラーに赴いて、かねてより“これ!”と決めていた赤のワンダーシビックの納車をお願いした。 免許を手にして10日後くらいだから11月に入っていたと思うが、我が家に赤いシビックがやって来た。ルイ・アームストロングが歌う『ワンダフルワールド』のコマーシャルを..

  • 謔話§一日一句~不気味な緑陰~

    季語は・・・青時雨 ざわざわと 乳房榎や 青時雨 【去年の今日】週話§日曜枯寂~貧乏暮らしのこと~

  • 呟話§一言つぶやき~ダブっているな~

    たまに過去エントリーを俯瞰していると、どうもあちこちダブりが散見…… ……してきていることに、やはり自分の中でネタ切れを起こしつつあるかとちょっとがっかりしつつ本文を見れば、エントリーのタイトルは同じようであっても、中身については違う切り口だったりしていることに安心しながらも、もう少し心してかからなくてはと反省するのだった。 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 糸話§六月大歌舞伎~襲名昼の部~

    萬屋の襲名興行昼の部を観てきた。獅童と菊之助の『上州土産百両首』から『義経千本桜~所作事時鳥花有里~』があって、最後に時蔵襲名披露狂言の『妹背山婦女庭訓~三笠山御殿~』まで。萬屋と播磨屋勢揃いである。 まずは獅童と菊之助の百両首。1時間半と長い芝居だったが、雰囲気を感じさせる舞台。獅童と菊之助はそれぞれの持ち味を出していたが、菊之助にはもう少し喜劇風味を盛ってほしい。 義経千本桜の“時鳥花有里”は、2回ほど観ていたようだが、舞台が華やかという印象しかなく、今回も同じだった。 そして、梅枝改め時蔵の襲名披露狂言『妹背山婦女庭訓~三笠山御殿~』である。やや面長で古風な顔立ちの時蔵は、将来の立女形として期待されているのは間違いなく、襲名披露狂言でもその実力を如何なく発揮してくれたと思う。劇中で行われた襲名披露口上は、仁左衛門の豆腐買おむらを芯に、右に新時蔵、左に新梅枝と..

  • 謔話§一日一句~自宅で常設展示~

    季語は・・・夏館 銅版画 掛け替え並べ 夏館 【去年の今日】週話§土曜枯寂~6月最終土曜日~

  • 顧話§今日の歴史~ベルリンの壁は1961年~

    1948年6月24日、ベルリン封鎖始まる。 第二次世界大戦後、ドイツは米英仏ソの4か国に分割統治された。さらにベ ルリンも4か国に分割されてしまった。 そしてベルリンの一括統治を目論むソ連は、米英仏3か国が統治する西ベルリン地区を封鎖して“兵糧攻め”を試みたのである。それに対して3か国は“空の架け橋(Berliner Luftbrücke)”作戦で物資の空輸を開始したのだ。 輸送作戦は功を奏し、封鎖は翌年4月に解除され、東西ベルリンの行き来が自由にできるようになった。ベルリン封鎖は失敗に終わったのである。 その後、1961年8月にソ連は“ベルリンの壁”を構築し、西ベルリンを陸の孤島化させ、ソ連からの揺さぶりは執拗に続いたのだった。 そんな孤島化が終わったのは1989年11月の事である。 《歴史のトピックス一覧》

  • 英話§日本対イングランド[国立競技場]

    試合前までの、イングランド23人のキャップ総数は848、対する日本は259。初キャップはイングランド1、日本8。そしてこの日の観客は44,029人……5万はいくのではと思っていたのだが。 ↓ゴールのサイドバー中央にカメラが設置されていた 結果は17対52……イングランドの快勝である。経験と実力差はいかんともしがたく、ヘッドコーチであるエディ・ジョーンズ掲げる“超速ラグビー”など影も形もなかった。 さて、このメンバーでしばらくテストマッチを続けていこうというつもりであるのか、若手の育成とベテランの活用というバランスをどうコントロールしていこうとしているのか、何を言っても“エディ・ジャパン”の初戦なので、様子を掴みかねていたのだ。 先々を考えれば、若手にチャンスと経験を与えなくてはどうにもならないことは明白なのだが、この日のゲームを観る限りでは、..

  • 謔話§一日一句~ポリタンク残り少なく~

    季語は・・・夏嶺 夏嶺や 大休憩の 水温し 【去年の今日】稽話§ゲネプロに潜り込んだ件

  • 週話§日曜流転~食べられなくなった~

    元より大食いというわけではなかった。男性としては、まあまあ普通の食欲は持ち合わせていた……そんなレベルだった。 食欲がいさかか希薄になってきたと感じるようになったのは、五十代半ばを過ぎた頃ではなかったか。晩ご飯の時、大きめのご飯茶碗で食べていたが、それは250gくらいあったと思うが、最近はというと、その三分の二の180g程度で満足できてしまう。 神保町界隈に君臨していた“いもや”のとんかつ定食を食べさせてくれる店のとんかつは200g近くあったような気はするが、今はもはや120gくらいでアップアップしているのだ。 言うまでもないことだが、古稀になろうとする人間の基礎代謝は順調に少なくなっていっているわけだから、この期に及んで大喰らいをすること自体が自殺行為である。 晩酌で、酒を呑みながら食べるつまみも少しく減っていて、気がつけば皿も小さくなっていたりした。 《私..

  • 謔話§一日一句~日の入り遅く~

    季語は・・・夏至 夏至の日や 「おつかれさま」と LINE来る 【去年の今日】歌話§赤い鳥とハイファイセット

  • 週話§土曜流転~税金はどこへ?~

    国が国民に対して“サービス”をしなくなったと感じる。政府そのものが、あっちこっちで劣化していて、政治家だけでなく官僚たちもそうした発想を持っていないような気がする。 税金を払っているのは国民である。それは国からいくばくかのサービスを受け取るためなのに、そのリターンがほとんどないと感じるのだ。 前々任者が政治をいい加減な地位へと貶め、権力を自分たちに都合よく運用した結果が、今や政権党が内部崩壊を起こして機能しなくなっていることではないか。 そして政治は“ズル”をしてもいいのだと勝手に解釈し、方向性を完全に見失ったのが今である。何を為すべきかわからぬまま“見てるだけ”しかできなくなって、気がつけば我々が立たされているすぐ目の前は崖っ縁である。 我々は、自民党という泥船になど乗りたくもない。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ぱりっとして~

    季語は・・・夏暖簾 ひんやりと 麻の肌目や 夏暖簾 【去年の今日】美話§おいしい物はそれぞれの消費地へ

  • 行話§乃東枯~七十二候~夏至

    夏至の初候“乃東枯(なつかれくさかる)”である。 夏至ですね。今日の日の出は4時24分、日没は19時3分。 いよいよ暑さの夏の本番がやってくる。我が家の場合、睡眠大事を大基本にしているゆえにエアコンを使うメインは夜から朝にかけての就寝中なのだ。 夫婦して暑がりだからかどうか、ともかくも寝ている時に暑苦しいのは勘弁してほしく、そんなエアコン運営になっている。もちろん暑い日中にも適宜稼働させてやるのは言うまでもない。 そして心配なのは電気料金の支払いである。電気・ガス料金補助は5月で終了。だからこの夏の電気料金請求がいかほどになるか、戦々恐々としているのである。 本当に、今の政府は“何もしない”としか思えない。あれほどの円安をそのまま「注視している」というのみで、単に“見ている”だけなのだ。一か月前にドイツ人の知り合いと会って話をしたのだが、それほど政治あれこれに..

  • 軌話§京王線あれこれ[57]町場の商店街

    [承前] 所用あって、京王線の特急通過駅に通っている。駅前には駅にへばりつくように商店街が展開していて、昔ながらの肉屋に行けば、コロッケやハムカツといった総菜揚げ物が並んでいて、思わず「ください!」と言ってしまう。 そんな店が並んでいるのを見ると、新しく開発された地域に住んでいる身にとっては羨ましいと感じるのだ。 環境良好であることで大きな不満もなく40年以上住み続けているが、そんな下世話な商業施設の存在については羨望を覚えるのである。 当然ながら、チェーン系でない居酒屋の類も点々とあって、こんな場所に住んでしまったら、帰宅前にあちこちと寄り道するのは言うまでもなかろう。 とはいえ、そんなごちゃごちゃ感を鬱陶しいとも思う自分がいて、なかなか微妙な感情を抱いているのだ。 そんな駅前商店街だが、目下高架工事がたけなわとなっていて、ところどころシャッターが閉め..

  • 謔話§一日一句~駐車代をけちるな~

    季語は・・・昼顔 昼顔や 違法駐車の 高級車 【去年の今日】表話§尾瀬で写真を撮ること

  • 説話§今日の一言~何を言ってるのか?~

    普通においしい・・・・・・ いつ頃から使われるようになったのか、気がついたら“普通においしい”という不思議な表現が独り歩きをしていた。 何と言うか、違和感満載である。個人的に使ったことはないと思う。むしろ“安定のうまさ”みたいなものは使っているけれど。 つまり要するに“普通”であり“どうってことない”味ということなのか、たぶんおそらく“まあまあおいしい”と言うところ、普通の味だという表現が、どこかで普通においしいという表現が生まれ出てしまったということなのだろうか。 いずれにしても、何か婉曲的な言い回しをしようとしている中で生まれ出た“妙”な物言いであることは間違いないだろう。 《日常のトピックス一覧》

  • 銭話§現金・クレジットカード・電子マネー

    先月だったか、電子マネーの決済が一時的にできなくなったというニュースを見た。少なからぬ人が現金を持っていなくて難儀したとは、何とまあなことかと思ったのだ。 電子マネーは交通系のパスモと普段使いスーパーマーケットの支払い用しか持っていない。たまにパスモをコンビニで支払いする時に使うことはある。 だが、古い世代であるからなのか、支払いは基本現金でやっている。万単位の支払いの時にはクレジットカードを使うと決めているが、それほど不都合を感じたことはない。 ↓じゃいーです~ 最近はどうなっているものかわからないが、町中の商店街で小商いをしている店では、現金のみだったりするのも珍しくはないのではないか。世の中はそれほど都合よくできているわけではないのだ。 それゆえ現状は、現金主体で電子マネーは交通機関とスーパーマーケットに限られ、高額決済はクレジットカードでという使い..

  • 謔話§一日一句~朝からヒヨヒヨ喧しく~

    季語は・・・梅雨晴間 ヒヨドリに 夢醒まされて 梅雨晴間 【去年の今日】快話§高速道路とドライブレコーダー

  • 営話§結局薬局サラリーマン

    大学を卒業して“宮仕え”を始めた。会社の業績もそこそこ好調だったおかげもあって、転職して新しい仕事をするとかそういうことを考えなどしないままに37年半を一つの会社で全うして終えた。 大学あたりまでの人生序盤は、あまり落ち着くことがないと感じていたが、まさかこんなサラリーマン生活を送れるとは思いもしなかったことである。 なぜサラリーマン稼業を選んだか……それはもうひとえに自分自身の性格と能力の在りようのゆえではなかったか。 まずもって商才などはありようはずもないと自覚していたので、自分で何か立ち上げて起業するなど眼中になく考えもしなかったことだ。加えるなら、何かクリエイティブな才能を擁して、その能力を発揮して会社に寄与することもなかった。 どちらかといえば総務的事務職を淡々とこなすような質(たち)ではなかったかと今さらながら考えているのである。 37年半携わって..

  • 遍話§ニーベルングの指環+3演目

    バイロイト音楽祭に詣でたのは5回……1991、1997、2000、2008、2016年である。 その年に上演される7演目をひととおり観たのは2回、指環以外の3演目を観たのが2回、指環だけが1回というものだった。 1991年の初詣では、指環とパルジファル、さまよえるオランダ人、ローエングリンを観たが、それ以上にタフだったのが2008年の時である。この年に観たのは、指環に始まって、トリスタンとイゾルデ、ニュルンベルクのマイスタージンガー、そしてパルジファルと、後期重量級7演目を立て続けに観ることができたのだ。詳しい様子はこちらのリンクを。 同じ演出での上演は最長5年、それをローテーションしていくから、この組み合わせになるタイミングで行けるのもまた珍しい。 というわけで、一度はこの重量級7演目を観たかったという夢が叶ったのである。そして7演目を観るのは9日間という..

  • 謔話§一日一句~試合中は降り続いて~

    季語は・・・短夜 サッカーや 負けて短夜の 雨上がり 【去年の今日】週話§日曜枯寂~本物の顧客サービスとは~

  • 麦話§スパゲッティ・ナポリタン

    上京して自炊をするしか食い繋げなかった時のお助け料理がスパゲッティ・ナポリタンだった。 特にあれこれ朝食のメニューを増やすと予算オーバーになるので、同じ材料だったら、財布にも優しいのではないかと考えて、朝はほとんどナポリタンを食べていたのだ。 中身も変わらずウィンナソーセージと玉葱を刻んだもの。味付けはケチャップと胡椒。 味付けのケチャップだが、喫茶店などで出てくるありがちなケチャップをふんだんに使ってというのは、ケチャップの甘さが好きではないので、ほどほどに甘みが出ない程度に使って炒めていた。 焼きそばも同様で、ソースなどそれほどかけなくても、そのほうがおいしく食べられるほうなのだ。 東京に出てきた当時、パスタ料理で知っていたのはミートソースとナポリタンくらい、今だったらパスタソースの類はあれこれ市販されているが、その当時簡単に作れたのはナポリタンくらいしか..

  • 童話§六月大歌舞伎~襲名興行~

    六月大歌舞伎は萬屋“初代中村萬壽、六代目中村時蔵襲名披露、五代目中村梅枝初舞台”合わせて中村獅童の息子二人陽喜と夏幹の初舞台である。 祝幕が2枚出るのは珍しいのではないか。萬壽、時蔵、梅枝は千住博の滝であるが、欧文では“饅頭”と読めてしまったりで成功しているとは思えない(個人の感想 獅童の息子二人の祝幕はビートたけしによるもの。 浅草歌舞伎卒業組の同窓会のような『南総里見八犬伝~円塚山の場~』は、8人が顔を合わせた“だんまり”で終わった30分の舞台。 二本目が萬壽、時蔵、梅枝襲名披露狂言『山姥』で、金太郎(坂田金時)の成長譚。梅枝襲名披露にふさわしい、ほのぼのとした一幕……山姥の踊りは、ちょっと退屈だったが。菊五郎以下、歌六、錦之助、芝翫と賑やかな舞台。 ↓新潟は久保田の“萬壽” さて、最後が獅童の『魚屋宗五郎』である。禁を解..

  • 謔話§一日一句~北向きの三畳間~

    季語は・・・竹皮を脱ぐ 竹 皮を脱ぎて 陽あたり悪き部屋 【去年の今日】週話§土曜枯寂~自己啓発何ちゃら?~

  • 部話§読んでほしいエントリーは

    ブログを綴り始めて来年で20年となる。よくもまあ続けてこられたものだと我ながら感心するしかない。 先月あたり、突然変異のようにブログランキングが10位にという想像もしていなかったことが起きたが、今は定位置のような場所に収まっている。まあこれといって売り物とか特徴があるとかなブログではないし、特に宣伝して煽ったりもしていないので“そんなもの”である。 ただ、せっかく書いてアップしているのだから多くの人に読んでほしいなあとは思っているが、そうした読んでもらうための手段が見当たらないのは残念だ。 宣伝ページをとまでは言わないが、何らかの形で知らしめるシステムとかがあってくれれば……検索システムがあるではないかと思われるだろうが、吹けば飛ぶよな我がブログは、ブログの名前が出てくるのがせいぜいで、それ以外に新着情報が出てくるようなことはない。 とにかく、書いてアップしている以..

  • 活話§ダネル弦楽四重奏団~武蔵野小ホール~

    何とも痛快でおもしろいコンサートだった。ベルギーのダネル弦楽四重奏団が、ほとんど聴いた記憶のないチャイコフスキーの四重奏曲を全曲演奏するというので“全曲”好きとしてはチケットを買ってしまったのだ。それにしても会員料金2250円とは破格である。 チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 D-Dur Op.11 チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第2番 F-Dur Op.22 **********************休憩********************** チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第3番 es-moll Op.30 [アンコール] ショスタコーヴィチ:エレジー チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第3番第2楽章 さて、音楽が始まったとたんに、ニュアンスに満ちて有機的なダネルQの演奏に引き込まれてしまった。何を言っても第1ヴァイオリンのマルク・ダネ..

  • 謔話§一日一句~久々にほろ苦く~

    季語は・・・ビール 休肝日 明けてビールの 酔い心地 【去年の今日】邂話§尾瀬で出会う人たち

  • 行話§梅子黄~七十二候~芒種

    芒種の末候“梅子黄(うめのみきばむ)”である。 関東地方はまだ入っていないが、梅雨である。ほどよい雨降りは、水の確保はもちろん、様々な場面で必要欠くべからずなわけではあるけれど、時として梅雨前線が悪さをして、川が増水、土手が決壊して大きな被害をもたらしてしまう。 新しい気象用語として“線状降水帯”が使われるようになった。梅雨ばかりでなく、他の季節でも出現してはゲリラ豪雨を降らせるのだ。 大気が不安定になることで前線的なものが発生し、時には長時間の大雨を降らせることになる。これもある意味地球温暖化の影響ということだろうか。 幸いにも、我が家は多摩丘陵のてっぺんに立地していて、標高数十m以上であるがゆえに、水の被害を蒙ることは、南極や北極の氷がすべて溶け出さない限りはあり得ず、そこは安心しているが、そうではない地域に暮らす人たちは気が気ではないことも多いだろう。 ..

  • 週話§日曜流転~タバスコ考~

    初めてタバスコを口にしたのは高校生の頃ではなかったかと記憶している。 同級生と連れ立って町中の喫茶店に入って、スパゲッティ・ナポリタンを注文したら、粉チーズとタバスコが一緒に並んで出てきた……これは何だとラベルを読めば“ペッパーソース”とあって、ははーんそういうことかと試してみれば、これがなかなかの刺激。一度で気に入ったのだ。 とはいえ、自宅で使えるような料理が出てくるはずもなく、もっぱら喫茶店にあるのを使っていたくらいだった。 結局、常備するようになったのは結婚して以降のことで、使うのはパスタやミニピザ、食パンを使ったピザトーストくらいのものである。 そういえばという記憶があって調べたら、やはりプロレスのアントニオ猪木が、1970年代のほんの一時、タバスコの販売権を取得して輸入商社を営んでいたが、別件で負債を抱えていたことで、短期間で販売権を手放してしまっ..

  • 謔話§一日一句~薄白の微発泡~

    季語は・・・冷酒 老いらくの 身や冷や酒は 濁り酒 【去年の今日】泉話§炭酸水・・・・・・ぐびぐび

  • 告話§ビッグイシュー481号発売中!

    ビッグイシュー481号は6月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。まちに座るが表紙。 スペシャル企画 エイミー・ワインハウスが遺したもの リレーインタビュー 山口香(柔道家) 特集 まちに座る まち歩きで疲れたら、少し休んだり、風景や道行く人を眺めたり、どこかに座りたくなりませんか? すると、目線が低くなり、まちと世界の景色が一変します。そんな“まちに座る”ことを楽しむ人たちが増えつつあります。 ビールケースを使った「置きベン」で、立ち寄った人と対話する「対話之町京都ヲ目指ス上京」、高齢者がまちを歩く時の“歩き継ぎ”のため、自作のベンチを設置する「とまり木休憩所・おでかけベンチ協働プロジェクト」(京都)、人々の思い出のある椅子をワークショップで赤色に塗り、まちに配置..

  • 週話§土曜流転~利息が二割ですって?!~

    定期預金したら利息が5%だったのは何十年前のことだろうか。普通預金に預けても、毎月20円くらいの利息は付いていた……就職した40年以上前のことだが。 今の時代、定期に預けても1%の利息すら受け取ることはできない。そこで暗躍するのが詐欺集団である。 まことしやかに、そして言葉巧みに“元本保証でしかも利率が20%”などと夢のような話を誘い掛けてくる。そしてそんな話に乗って数百万、数千万、果ては億単位の財産を預けてしまうのだ。 1%の利率すら期待できないのに、どこをどうひねり出したらそんな高利率が実現するものか教えてもらいたいと思う。我が身はといえば、利殖の才の類など皆無ゆえ、これまでに株であるとか投資信託の類すら手を出してなどこなかった。老い先が長くない身であるから、これからも残り少なく限りある財産を元手に、危ない橋を渡るつもりなどはさらさらない。認知症にでもならない限り、そ..

  • 謔話§一日一句~湿原の女王~

    季語は・・・山女(ヤマメ) 山女棲む 流れ昏くて 拠水林 【去年の今日】過話§上京五十年~代々木という町~

  • 甘話§蜂蜜~少しだけ~

    朝は、もう長いことバナナミルク、トースト1枚、コーヒーと変わらぬラインアップで過ごしている。同じものを食べて飲むルーチンだが、飽きることはない。 合わせて、小さじにほんの少しだけの蜂蜜を舐めている。これももう、20年は続けているルーチンではなかったか。 そしてその蜂蜜だが、スーパーなどで売られている色の薄いアレではない。ちょっとだけ贅沢をして、いい蜂蜜を買っている。それもせっかくの蜂蜜なのだからと、癖の強そうな蜂蜜を選んで買っている。 このところのお気に入りは、栗と蕎麦の蜂蜜で、どちらも色は褐色というか黒に近く、味も癖があって濃厚なことこのうえない。そんな癖のある蜂蜜だが、オーストリアアルプス土産の山チーズに合わせても、上々吉な味わいをもたらしてくれた。 それに比べると、昔々に実家で買っていたレンゲ蜂蜜とやらなどは、ほとんど“砂糖”でしかなく、自然がもたらし..

  • 仏話§牧神の午後への前奏曲~ドビュッシー~

    美しい音楽である。ドビュッシーが作曲したこの音楽を初めて聴いたのはいつのことだったか……記憶をたどると微かに高校生の頃だったと思われる。フランス語は“Prélude à l'après-midi d'un faune”となる。 バッハからリヒャルト・シュトラウスへと連なっていったドイツ音楽の構造とはまったく違う。何とも捉えようのない音楽に惹かれたのだが、それは、曲のイメージが、尾瀬とぴったり重なりあってしまったからだ 冬の積雪期は別にして、それ以外は季節を問わず、尾瀬にいると季節を問わず、頭の中で勝手に牧神の午後への前奏曲が鳴り出すのである。それはもう上の写真を見ればたちどころに理解できると思うが、どうやら水と林と草原という合わせ技で、そこに牧神が現れるのではないかという段取りである。 ドビュッシーと尾瀬の関わり合いについて、もう一曲紹介しておこうと思うが..

  • 謔話§一日一句~重く垂れ込めて~

    季語は・・・梅雨空 梅雨空や 機影は雲の 迷宮へ 【去年の今日】鮓話§六月大歌舞伎夜の部~仁左衛門の権太~

  • 懐話§昭和五十年代~街の定食屋~

    [承前] 大学に通っていた頃は町場の定食屋で食べるなど、とてもとてものことで、就職して、少しばかり余裕ができたところで、定食屋なるものに足しげく通う時期があった。 大学を出て最初にアパート暮らしをしていたのは荻窪。駅前には定食屋が何軒か店を出していて、どこも店内は4人掛けテーブルが4つか6つ、それと5人くらい座れるカウンターがという小ぢんまりな店である。 ビールの大瓶を1本、それから冷奴とかほうれん草のお浸しといった小鉢物をつまんでひとしきりだが、そこからさらに日本酒へと進まなかったのは、予算の関係が大きい。 ビールが終わりそうになる頃に注文するのは、焼肉定食とかハムエッグ定食みたいな定食物。ご飯は大中小と選べるが、大学を出た頃でも大盛り辞さずとはならず、ほぼ中盛りで推移していた。ちなみに今は、小盛りオンリー。 暮らし始めて40年を超えた地域は、環境良..

  • 転話§ニーベルングの指環がディスク一枚で

    四夜で演奏時間15時間に及ぶワーグナー畢生の大作『ニーベルングの指環』を、直径12cmのたった一枚のディスク(ブルーレイオーディオ)に収めて発売されるという。 40年ちょっと前にCDが発売された時、ベートーヴェンの第九がCD一枚に収録されたことに人々は驚いたが、これはもはや、そうした領域をはるかに凌駕してはいないか。技術はここまでデータを圧縮できるようになった。 日本のリスナーの多くは今だにディスク信仰を持ち続けていて、だから自宅に“ブツ”としてのCDをコレクションすることで“安心”している節がある。まさに唯物信仰そのものである。 だが、欧米世界では、ディスクを所有するよりもサブスクでデータを外部から取り込むディスクレスが浸透してきている。事実、ドイツ&オーストリアを旅行する時に借りたレンタカーだが、最後の3年ほどは、カーオーディオにCDプレイヤーは装備されておら..

  • 謔話§一日一句~足取り軽く~

    季語は・・・空梅雨 空梅雨や 尾瀬の歩荷の 帰り径 【去年の今日】術話§通販番組の妙技

  • 鶏話§卵かけご飯考~TKG~朝食です

    成人してからは、かなり改善(だが、まだある)した偏食だが、小学生の頃は本当にひどかった。何が食べられるか……手の指10本で数えられるんじゃないかというくらい、食べられないものがたくさんあったのだ。 だから朝食に食べるのは、ほぼ毎日卵かけご飯(TKG)だった。それに漬物でご飯をかき込んでは登校していた。あとは週2日くらいは納豆だったか。 貧乏な家だったが、卵は何とか毎日用意されていたのはありがたかった……炊き立てのご飯に、卵を割り入れ、醤油を垂らして混ぜ混ぜすれば出来上がりとは、もはや料理ですらないが、これがうまくて食べ飽きたことはない。 何より、手っ取り早くさらさらと流し込めてしまうので、忙しない朝の食事の王者なのである。 実は“バター溶かしご飯”という、さらに凶暴な一品があって、あまりにも凶暴過ぎて、2週間に一度くらいしか食べることはしなかった。要するに、炊き立て..

  • 欲話§酒への執着

    酒への執着が年々希薄になってきていると感じる。古稀を目前として、このところ酒量も減ってきている。 年明けの頃から自宅で呑むのはビール350mlを1缶と日本酒240ml、もちろん週三日(月水金)のお休肝日はきちんと励行しているのだ。それが、2年も前だったらビールのロング缶1本と日本酒二合くらいは呑んでいたが、一年くらい前から、その酒量が多いと感じるようになった。 そのあたりから、酒への執着が希薄になりつつあると感じるようになって、それならと、酒量を一気に減らすことにしたのだ。 まあ、酒が嫌いになったわけではないし、体調に変化が生じたというわけでもない。晩酌は夕食の大きな楽しみなので、細く長くでいいから、体調に問題がない限りは呑める範囲で楽しみたいと思う。 そういえば、酒への執着が希薄になった、もう一つ大きな理由として思いつくのは、2020年このかたのコロナ禍の影響で外..

  • 謔話§一日一句~閑かな老後~

    季語は・・・紫陽花 紫陽花や 3DKの 老夫婦 【去年の今日】週話§日曜枯寂~やっぱり九月入学ですよ~

  • 働話§午前様と朝帰りの時代

    何とも不規則な仕事を20年ほど続けていた……体力がまだまだあったのだなと、今振り返れば感心するような勤務実態だった。 定時は9時30分~17時30分、週休二日だったが、定時出社&退社したことはその20年の間に数えるほどしかなかった。遅い朝に起き出し、出社の途中で昼飯を食べて、会社のタイムレコーダーを押印すれば、そこからが勤務時間となって業務スタートだが、途中で夕食を食べて……そこからが本番のようなものである。 そんな仕事をしていた1970年代から90年代前半にかけては、非効率的な手作業がメインだったから、その日やるべき作業が片付くのは常に深夜に及んでしまうのだ。 規則で23時以降はタクシー帰宅が認められていたが、そんな時間にならずに電車で帰宅できたのは、月20日勤務のうちで2日くらいのものだった。 そんなわけで、帰宅するのはほぼ午前様。それどころか3時、4時、5時と..

  • 安話§左足ブレーキで四十年

    以下は、既に何度か書いていることである。そしてあくまでも個人の責任で行っていることである。 運転免許を取得したのは1984年10月。当時はオートマ限定はなく、マニュアルで教習を受けたのだった。そうして無事に運転免許を手にして、オートマ車を購入したのは、最初から決めていたことだった。 そして、もう一つ決めていたのは、左足でブレーキを操作しようということである。これはもう周到に準備をしたつもりで、いきなり最初から左足を使いだしたわけではない。 マニュアル車でクラッチを扱うのは左足。ブレーキ操作と違って、ガツンと踏むのがクラッチペダルだから、左足でブレーキを踏むなとは、教習所で繰り返し指導されたことである。 だが“個人的”には、右足をアクセル、左足でブレーキと踏み分けるほうが合理的であろうと思い定めたのだ。 まず最初は運転中には使用せず、車を始動させる時や、バックす..

  • 謔話§一日一句~タイマー仕掛けて~

    季語は・・・時の日 時の日や 半熟卵 あと二分 【去年の今日】週話§土曜枯寂~睡眠十分~

  • 行話§腐草為蛍~七十二候~芒種

    芒種の次候“腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)”である。 薫風爽やか皐月五月から一転、じめじめ鬱陶しい湿気の6月がやって来た。気温は順調に上昇して、陽が昇る頃から既に暑さを感じるようになった。明るくなるのは4時過ぎで、それから延々と暑い日中となるのはうんざりなのだ。 記憶をたどるなら、半世紀以上前の6月は、それほど暑くはなかったように思うのだが、この頃はもう5月から容赦なく暑くなり始めて、6月にはすっかり夏の様相となってしまう。しかも梅雨の湿気がそれに加わるので、鬱陶しいこと甚だしいものがある。 せいぜいはエアコンを活用して、家の中だけでも過ごしやすくしてやらねばと思うのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 仏話§ヴォーチェ弦楽四重奏団~フランス~

    ドビュッシーとラヴェルの弦楽四重奏曲という好物に惹かれて、サントリーホールのローズルームへ。 ドビュッシー:弦楽四重奏曲 g-moll Op.10 バルメール:『風に舞う断片』[日本初演] **********************休憩********************** ドビュッシー(バルメール編曲): 『抒情的散文』より1・2・4曲(ソプラノと弦楽四重奏用編曲)[日本初演] ラヴェル:弦楽四重奏曲 F-Dur [アンコール] ドビュッシー(バルメール編曲):『抒情的散文』より第4曲「夕べ」 ヴァイオリン奏者が“体調不良”で、チェロが“諸般の事情”で、それぞれ代演が参加しての来日公演となった……やや不安なニュースではある。 1曲目のドビュッシー……座った席がステージからは左端奥で、ヴィオラ奏者が真正面に見えるからか、終始ヴィオラの..

  • 謔話§一日一句~カツオは漬けで~

    季語は・・・走り梅雨 手こね寿司 喰らう尾鷲や 走り梅雨 【去年の今日】湧話§環八雲のこと

  • 週話§日曜流転~テレビの時報~

    NHKが時計を表示して正午を知らせなくなったのはいつの頃からだろう。 数秒前から時報画面が現れて“ポッポッポポーン”と知らせてくれていたのだが、もうこのところ正時という区切りをしてくれなくなったので、古い世代の人間としては、正直なところ不満を覚える。 そして番組の中には、またがる必要などないはずなのに正時をまたいで編成していたりしているのもあったりして、今はそんな時代になってしまったということか。 とか思いながら、天気予報から、切れ目なくいきなりニュースのトップ画面が出てくる“12時”には今だに慣れないものがあるのだ。 《テレビのトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ちょっとミステリアス~

    季語は・・・蚊柱 蚊柱や 雑木林の 三輪車 【去年の今日】鉄話§京王線ユーザー四十年

  • 週話§土曜流転~食パン騒動~

    一か月前のことである。ネットのニュースを見ていたら、前日スーパーで購入したメーカーの食パンに異物が混入して回収するこのになったとあった。 しかも当該食パン。おやおやと思いながら製造所固有記号管理記号を調べてみたら+P1/EFD……該当する記号は+P1/A**なので、ビンゴ!とはならずに済んだ。 そうしたら、我が家からさほど遠くないところに住んでいる知り合いの購入した食パンがビンゴ!だったので驚いた。これはまさに、他人事ではないと実感したのだった。 メーカーのパン工場などは衛生管理がきちんとしていると聞いたことがあって、それがパンの品質にも表れていることらしい。以前、自家製の無添加パンはカビるのが早いが、メーカーのパンがカビないのは添加物が云々という話題が出た時、自宅という雑菌だらけの環境と、工場における衛生管理の違いを指摘する人がいて、それはそれで納得したのだが、..

  • 謔話§一日一句~フロントガラスに~

    季語は・・・五月雨 五月雨や 駐車違反の 警告書 【去年の今日】迷話§東西南北の感覚

  • 呟話§一言つぶやき~何を寝惚けたことを~

    “政治に口出しするな”といった、まさに頓珍漢としか思えない発言を…… ……聞くことは珍しくもないが、よく考えれば(よく考えなくとも)そもそも政治は我々のものであるのは当たり前すぎるほど当たり前なことで、それはもう口出しされたくないのは誰か?と思えば、政治家御本人であることは、明々白々ゆえ、我々が政治に口出しをするのは当然の権利として、この先も政治に口出しは続けていくし、明らかに政治にコミットしてほしくないと考えている政治家の口車に乗らないのは当然のことだと宣言しておく。 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 精話§レジ係は椅子に座って

    欧米……といっても実際に買い物をしたのはドイツとオーストリアくらいのものだが、彼の地のスーパーマーケットはレジ係が椅子に座って業務していた。それはレジに金額を打ち込んでいた時から、今のバーコード読み取りに変化しても同じである。 日本のスーパーと違うのは、客のほうがかごの中の商品をレジ前のベルトコンベアに全部出して、それをレジ係が読み取っていくのだ。このシステムを初めて目にした時は、何とまあ悠長なことよと思ったのだった。 そして、日本でもレジ係が椅子に座ってという動きが出ていると知った。立ち仕事を続けていることで、腰痛が増えたりと、作業効率に影響することを考慮してのことのようだが、何というか動きが遅かったのではなかろうか。 動きが遅かった理由は言うまでもなく“お客様は神様”思想のゆえではないかと想像している。それこそ客が立っているのに店員は座っているのか……という風..

  • 謔話§一日一句~詰襟しばし~

    季語は・・・更衣(ころもがへ) 更衣 してワイシャツの 糊固し 【去年の今日】迷話§東西南北の感覚

  • 顧話§今日の歴史~オーデル・ナイセ線~

    1950年6月6日、ズゴジェレツ条約成立。 旧東独とポーランドの国境をオーデル川とナイセ川(オーデル・ナイセ線)と取り決めた条約が成立した日である。 ズゴジェレツを訪れたのはもう21年前のことになる。まあ、正確に言うなら“足跡”を印したという程度で、滞在先のドレスデンから半日トリップで、ドイツ最東端のゲルリッツまで遊びに行った。 ものはついでと、当時EU加盟直前だったポーランドへ徒歩で国境を越えてみようと赴いたのがズゴジェレツである。もっと正確には、ゲルリッツとズゴジェレツはナイセ川を挟んで一つの町だったが、第二次世界大戦終了後に旧東独領ゲルリッツとポーランド領ズゴジェレツに分割されたのだ。 ↓建物の煉瓦外壁の銃弾痕は大戦中のものか かつて一つの町だったのに、川幅50mにもならない小川のような流れに隔てられ、かたやドイツ語、こなたポーランド語を使う状況はま..

  • 別話§終活のおはなし~生存証明~

    [承前] ブログをはじめとして、いくつかSNSに参加している。様々な人たちとのコミュニケーションというのも大きな柱の一つであるのはもちろんだが、間もなく古稀を迎える自分自身にとっては“生存証明”的な意味合いもまた小さからぬものがある。 繋がっている人たちにどうこうしてほしいとか、そんなことは思わないが、細々とした書き込みを続けていることで「生きてますよ」とアピールしているつもりなのだ。 だから、一週間から10日も書き込みがなかったら“どうしたのだろう?”と思う人が一人や二人かはいるかもしれない。そうして“ひょっとしたら”と気づく人がいるかもしれない。 まあ、広く浅いネットの繋がりだから、そこまで考えてくれる人がいるならSNSをやっていた甲斐が少しはありそうな気はする。 そうしてブログだが、気力は衰えたとしても、一日1エントリーはアップし続けるつもりだ。日々のア..

  • 謔話§一日一句~カメラの性能~

    季語は・・・皐月闇 皐月闇 露出補正を 塩梅し 【去年の今日】深話§震度四と五の狭間

  • 行話§蟷螂生~七十二候~芒種

    芒種の初候“蟷螂生(かまきりしょうず)”である。 旧暦の時代は、芒種の頃に稲の種を播くのだったが、今は4月下旬から5月にかけて苗代に種を播き、5月下旬から6月にかけて田植えをしている、だから今は田植え真っ盛りということか。 高架になっている沿線の電車から見下ろすと、田植えが済んで青々とした田んぼを目にする。たいした広さではないから、収穫量は多くなさそうで、あるいは自宅で食べるためなのかどうかそれはわからないが、見た目にも清々しく、しみじみと米の国の住人であることを実感できるのだ。 そして秋の刈り入れ収穫まで、緑のじゅうたんが眼に優しい。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 択話§食券券売機に戸惑うお年頃

    松屋で牛丼を食べるのは、年に数回……3か月に一度くらいの頻度である。 それゆえ、松屋の食券券売機のハードルが高い。なぜだか理由はわからないが、目的の“ミニ牛丼”にたどり着いてくれないことが何度もあった。店内で食べるを選んだ後“グランドメニュー”のところから牛丼を選ぶのだが、その先の大盛りからミニという画面を見つけることができないのだ。 そこでつまづき、沼にはまり込んで気がつくと、後ろに2人が待っていたりするので、迷わずに先を譲ってしまう。 仕切り直しをすると、すんなりミニ牛丼を見つけることができるのも不思議なことで、それにしてもなぜ一発で見つけられないのかと首をひねるのだ。 そうしていたら、けっこうな人が松屋の券売機でつまづいていて、どうやら高齢者だけの問題ではないようだった。 今年の最初の松屋訪問で“おや”と思った……券売機の画面がリニューアルされて..

  • 謔話§一日一句~蚕には葉っぱを~

    季語は・・・桑の実 桑の実は 土留(ドドメ)色して 口の中 【去年の今日】週話§日曜枯寂~街歩きでボケ防止~

  • 咖話§レトルトカレー讃

    定年退職このかた、家で昼ご飯を食べることになって、朝のコーヒー淹れと昼を担当をしている。 毎日のことゆえ、凝ったものを用意することはせず、前夜の残り物だったり麵類だったり、パスタだったり、簡単なあれこれで済ましているのだ。 そんな中に、レトルトカレーも入っていて、夫婦それぞれの好みに合わせて数種類を常時ストックして、ご飯やパンと一緒に食べるのである。それにしてもと思うのは、レトルトカレーの種類の多さと質の高さで、某M印R品に至っては、インド風、東南アジア風、欧風、和風と、何と!50種類以上のカレー展開を繰り広げている。 それにしても1968年に“ボンカレー”が発売されて、既に半世紀以上が過ぎるが、かくもレトルトカレーがバラエティ豊かな広がりを見せるものか……以前は――年に3回くらいだが――宅配野菜の玉葱がたまると、それじゃあとカレーを作っていたのが、年に一回か、そ..

  • 銭話§ポイントの罠

    どこもかしこも“ポイント”だらけの昨今である。買い物をしていると、支払いする時に「〇△ポイントはお持ちですか?」と聞かれないことはない。 それくらいポイント集め“ポイ活”が蔓延しているということだ。そんな現状に微妙に乗り遅れている我が身であるが、今さらもう、あれもこれもとポイントを稼ぐ気にはならないのだ。 そして、まったくポイントを稼いでいないというわけではなく、本当に最低限のポイントを集めている。それは、クレジットカード、デパートカード、そしてスーパーマーケットの電子マネーと家電量販店のポイントカード……以上4点くらいで、主に買い物をしているのがそういった店舗だからということである。 結局は地域的密着で、これが都心に出かけた時には何ちゃらポイントカードを持っておらず、ポイントとは無縁だが、そうした買い物は散発的で、たぶんおそらく、まとまったポイントになることはないと踏ん..

  • 謔話§一日一句~京都東山~

    季語は・・・梅雨めく 梅雨めきて 昏(くら)き石塀小路かな 【去年の今日】週話§土曜枯寂~順調に六月~

  • 水話§2024年6月の予定あれこれ

    月初めにつき、東京の一か月間の日の出&日没時刻を。 6月1日の日の出は4時25分で日没は18時54分、月末の日の出は4時27分で日没は19時4分。一番遅い日没が、以前までの算出方法だったら19時1分頃のところ、3分ほど遅くなっている。まあ、それほど極端に違っているわけではないが。 さて、今月のお楽しみは、六月大歌舞伎が“初代中村萬壽、六代目中村時蔵襲名披露、五代目中村梅枝初舞台”という慶事なので、行かねばならない。 そして、新しい時蔵(現梅枝)には期待するところ大である。 そしてクラシックは、弦楽四重奏のまとめ聴き月間で、3公演ほど出かける予定なのだ。 リーグワンのシーズンが終わったラグビーだが、テストマッチが行われるので、これも観戦する予定でいる。何気に賑やかと思える梅雨の候であるか。 《日常のトピックス一覧》

  • 皐話§2024年5月の天気模様を振り返る

    2024年5月の東京の天気がどうであったのか、振り返っておこうと思う。 このリンクの日付をクリックすることで、各々の日のアメダスが確認でき、より詳細な気象状況をチェックできる。 爽やかな皐月晴れとはいかなかった2024年5月の天気模様……一目見てすぐわかるとおりで、すっきりした晴れは少なく、ぐずついた日が続いた。 天気模様に引きずられたのかどうか、気温もしゃっきりせず、何となくだが肌寒いと感じる日も多かったのだ。 なお、今年の尾瀬は季節の移ろいが早く、ゴールデンウィークの頃にはどんどん雪融けが進んで、あっという間に木道が顔を出し、水芭蕉が顔を出したのは、何と4月中のことで、例年であれば早くても5月上旬の終わり頃が開花のタイミングと思われるが、およそ2週間以上早く咲き始めてしまった。 半世紀前、水芭蕉の最盛期は6月に入ってからだったのにと、目が回..

  • 謔話§一日一句~あと数年住めば~

    季語は・・・青葉 若葉海 終の栖(すみか)や 半世紀 【去年の今日】直話§居り尾瀬の日々[5]鳩待峠へ“急登”

  • 週話§日曜流転~寺山修司と唐十郎の命日~

    一か月前の5月3日、紅テントの“状況劇場”を主宰していた劇作家・演出家・俳優の唐十郎が逝去した。享年八十三 何と!奇しくも1983年に47歳で没した“天井桟敷”主宰の歌人にして劇作家の寺山修司と没した日が同じ日だったのだ。 1960年代から80年代にかけてのアングラ演劇シーンを牽引し、時に劇団同士で乱闘をしたりと、話題には事欠かない二人の才人だったが、まさか同じ日に亡くなるとは……40年先に亡くなった寺山は、亡くなったばかりの唐を三途の川の岸で待ち構えて、厚く歓待していることだろう。 彼ら二人はライバルでもあったが、お互いの才能を認め合う……まさに異才二人並び立つ関係だったのだから。 《追悼のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~限界都市~

    季語は・・・梅雨に入る 商店街 シャッターは錆び 梅雨に入る 【去年の今日】水話§2023年6月の予定あれこれ

  • 告話§ビッグイシュー480号発売中!

    ビッグイシュー480号は6月1日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。田中泯が表紙。 表紙&スペシャルインタビュー 田中泯 リレーインタビュー 安藤梢(女子プロサッカー) 特集 あなたのそばの“植物パワー” 古来、人類は体調が悪くなった時に、身の回りの植物に助けられてきました。薬に用いる植物(木や草)は「薬用植物」と呼ばれますが、伊藤優さん(摂南大学薬学部講師)は「古代ギリシア、中国4000年の歴史に刻まれ、日本では中国や韓国の影響を受けながら、独自の植物を使ってきた」と言います。伊藤さんは、大学の薬用植物園で薬用植物の栽培をしながら、全植物について「ウェブ薬用植物図鑑」の作成も進めています。 一方、誰もが知っているヨモギは意外な代表例でもあります。山下智道さん(野草研究..

  • 週話§土曜流転~水無月六月ですよ~

    気が早いかどうかはわからないが、既に和菓子屋には“水無月”が麗々しく並べられている。 ↓ウィキペディアより だが本来は、京都で行われる6月30日の夏越の祓に合わせて食べられるもので、一年の半分が過ぎ、残る半年も無病息災で過ごせますようにと祈念する菓子なのだ。 デパ地下の京菓子の店で初めて買った時は、そんなことなどもわからず、単に季節物だからと買い求めたに過ぎなかった。いかに、季節季節のあれやこれやに疎いことかとしみじみ思ったのである。 まあ、固いことは言わずに菓子を楽しめばいいではないかとも思うけれど、そこは古い人間でもあるから、せめて由来くらいは知っておくほうが、少しばかり得をしたような気になってくれるようではないか。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~生きとし生けるもの~

    季語は・・・皐月尽 死ぬまでは 生きる定めや 皐月尽 【去年の今日】直話§居り尾瀬の日々[3]停滞は居り尾瀬

  • 行話§麦秋至~七十二候~小満

    小満の末候“麦秋至(むぎのときいたる)”である。 前話のとおりで、5月最終日である。 6月に入れば鬱陶しい梅雨の日々となって、雨続きとなる……5歳だから、保育園に通っていた頃で、本当に毎日毎日雨が降り続いていて、長靴と傘が欠かせなかった記憶が残っているが、長じてみれば一週間も10日も毎日毎日雨が降ることなどいくらなんでもなく、せいぜい2、3日くらいなものではなかったか。 60年以上前は道路事情が悪くて、幹線道路はともかくも、そこから路地とか横道に入ると舗装が進んでいなかったりして、雨が降れば水たまりだったり泥道になったりするので、長靴は必需品だった。 気がつけば道路の舗装化が進んで、1960年代半ば過ぎには長靴を履くこともなくなり、下駄箱から長靴が消えていたのである。 ……今の我が家には夫婦二人分の長靴がある。それは、多摩丘陵のてっぺんという立地環境ゆえ、年に..

  • 調話§皐月五月が終わるって?

    ちょっと変だった5月が終わる。5月になった二日目、朝方の気温が思った以上に下がったようで、同居人が窓に結露しているのを見つけた。さすがに5月の結露とは初めてのことである。 ちょっと雨がちの日が鬱陶しくもあったりしたが、まあまあ初夏らしい陽気の5月だったのではないか。 一年で一番に気持ちのいいのが5月だとは、5月になると何度も何度も繰り返し書いていることで、それはもう疑う余地などはない。色々文句を言っているが、やはり5月の空気感に勝るもなどはない。 いつも思うことは、一年中5月だったらいいのにということだが、仮にそんな気候が現実に起きたとしたら、あまりの変化のなさに人間が怠惰になりかねないのではないか……人間、楽をしてはいけないのだ。 5月の陽気が続いていいことといえば、洗濯物がよく乾いてくれることか? 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ちょっと震度三~

    季語は・・・青葉雨 活断層 蠢(うごめ)き今朝は 青葉雨 【去年の今日】直話§居り尾瀬の日々[2]そぼ降る雨の日は

  • 憶話§SSD速い!~後日談~

    パソコンを買い替えて一か月半が過ぎた。 買い替える時はデータの式年遷宮や設定などが面倒で鬱陶しく、ぐずぐずと買い替えを先延ばししていたのは当然のことで、歳を取ったせいか、前回の式年遷宮よりもさらに面倒だと感じてしまったのだ。 とはいえ、セッティングが完了し、新しいパソコンでの日常が始まると、これがストレスなしのパソコンライフであることに日々感謝感謝なのである。 新しいパソコンに搭載されているのはハードディスクではなく、ソリッドステートドライブと呼ばれている“SSD”なるもので、これが2TB入って、さらに念のため1TBのハードディスクを用意しておいたが、そこまで使うのは、まだまだ先のことだろう。 そしてそのSSDだが、ハードディスクに比べて起動が圧倒的に速くなってくれた。電源を入れて、おおよそ20秒もすれば初期画面が登場し、そのまま作業のためのアプリケーション..

  • 涮話§いつものしゃぶしゃぶ

    車を運転するかバスに乗るかして、月に一回か二回くらいの頻度でちょっと離れたショッピングセンターで買い物をする。そこでないと買えないあれやこれやを補充するためである。 そしてスーパーマーケットの中には、肉を量り売りしてくれるブースがあって、いい肉を買うことができるので出向いた時は毎回、旨い黒豚しゃぶ肉を求めるのだ。 量り売りとはいっても、あらかじめ100gくらいにパックされていて、200gちょっとが欲しいので、店員とやり取りをしてちょうどいい量にしてもらうのだが、店員によっては、ああだこうだと言われるのを面倒がる人もいて、だが、こちらとしても250gなど食い切れないから、何とか220g前後にしようとせめぎ合うことになる。 交渉の結果、まあまあ納得できる量のしゃぶ肉を包んでもらい、付け合わせの野菜も買っていそいそと我が家に戻り、しゃぶしゃぶパーティーが始まるのだ。 付け..

  • 謔話§一日一句~ボーっとしていたら~

    季語は・・・夏の月 うたた寝や 二駅過ごし 春の月 【去年の今日】直話§居り尾瀬の日々[1]雨の山開き

  • 顧話§今日の歴史~大スキャンダルとなって~

    1913年5月29日、ストラヴィンスキーのバレエ音楽『春の祭典』初演。 ハルサイが初演された日である。 間違いなく、クラシック音楽史上最大のスキャンダラスな事件だったのだ。 バレエ・リュス(ロシア・バレエ)を率いた二人の天才、興行主ディアギレフと、ダンサーで振付家のニジンスキーが振り付けたストラヴィンスキーの新作を、パリのシャンゼリゼ劇場で初演したのである。 そして劇場内では支持派と反対派に分かれ、罵りあいや乱闘が展開された。そんな様子をタイムマシンに乗って見に行きたいと、ハルサイ好きだったら誰でも思うことであろう。もっとも、大きな混乱が起きたのは初日だけで、その後シャンゼリゼ劇場で行われた3回の公演は平穏なものだったという。 自分にとっての『春の祭典』は、辛うじて喰いつき続けている数少ない現代音楽作品なのだ。実演であれ、録音であれ、聴き飽きすることな..

  • 老話§記憶違いと勘違い

    ついうっかりという単純ミスが増えてきている。それはもう明らかなことでそんなことがこの先に待ち構えている認知症とやらに繋がっていくのであろうかと不安になるのは当然のことである。 前に書いたかもしれないが、遠くの記憶は正しく残っているのに、直近の記憶があやふやだったり、間違って記憶していたり、自信を持っていたはずの記憶力に綻びがでてきているのは確かなことであろう。 それにしても“こうだ”と確信を持って思っていた記憶が、実はまったく別物の記憶とすり替わっていたり、脳内のハードディスクの回路が混線しているような気がする。 そして勘違い……ついこの間の勘違いは、洗面所のタオルとキッチンに手拭きとして掛けておくタオルを入れ替えるのに、キッチンに洗面所のタオルを持って行ってしまったことが。もちろんすぐに気がついたのだけれど、還暦過ぎのあれやこれやを考えると笑えないものがあった。 ..

  • 謔話§一日一句~小さな拠水林~

    季語は・・・夏の雨 夏の雨 竜宮尻は 煙りけり 【去年の今日】週話§日曜枯寂~磁気ネックレス始末~

  • 吃話§今日の一枚~プッコ紙?~

    トラックなど、営業車の文字表記は左からと右からとマチマチなのだが…… ……さすがに欧文表記まで右書きにしているのを見るのは珍しく、何というか、あまりにも意味不明過ぎて笑ってしまったのである。 追記:“プッコ紙”とは、我が家近所を走っていた軽トラックの右書き 《ブログのトピックス一覧》

  • 骨話§CM関節症

    4月半ば頃から、右手指の関節が痛むようになった。ちょっと親指の角度を変えたり、力を入れたりすると、これまでにない痛みが出るようになった。 2週間ほど様子を見ていたが、状況が変化することはなかった。腱鞘炎か何かだろうかと、素人見立てをしつつ、ゴールデンウィーク真っ最中の平日、診療日の整形外科に赴き、診断してもらたところ“CM関節症”だという。腱鞘炎ではなく、親指付け根関節の炎症ということのようだ。 重症であればステロイド注射を打ったりするようだが、そこまでひどくはなさそうなので、湿布薬と親指に負荷をかけず支えるサポーターをあてがわれた。 2か月ほどは親指に無理をさせず、回復するには半年ほどを要するようである。何とも気の長い話だが、考えてみれば70年もの間、ほとんど何の支障もなく動き続けてくれたわけで、それがここにきて痛むようになったとは、まあ無理からぬ話であ..

  • 謔話§一日一句~ひっそりとして~

    季語は・・・葉桜 葉桜や 影となりける 地蔵堂 【去年の今日】週話§土曜枯寂~季節の移ろう速度~

  • 活話§自動車の運転度激減

    ここ一年ほど高速道路に乗っていないことに気がついた。クレジットカードの請求明細にETC利用の記載がないのだ。 ということは我が家周辺でしか運転していないということではないか。そういえば走行距離も伸びてはいない。このところロングドライブというと往復400kmで尾瀬歩きをする時に運転くらいのものである。 間もなくの古稀を控えて、運転納めも近づいていることを自覚している。自分なりの目論見としては75歳で車を手放そうと考えているので、残り5年というところか。 ……とは思っているが、走行距離と車の維持費のバランスシートが良好とは言えない。そして今回を入れると、あと3回の車検を行わなければならず、何とも“費用対効果”に見合ってくれないような気がしてならない。 考えられることは、あと3回をあと2回にして、車の返上を早めることで、それでも生活するうえで困ることは、さほどなさそうな気..

  • ψ話§サイゼリヤでごーゆー!

    ちょうど一か月前、江戸陸でラグビー観戦をした。14時半キックオフでノーサイドが16時半近くとなり、西葛西を出たのは17時過ぎ。電車を乗り継いで最寄駅に戻ってきたのは19時近かった。もちろん家に帰って夕食という選択肢などなく、久々に夜の外食となった。 最寄駅直近の“サイゼリヤ”だと決めて一直線に向かう。時間が時間だったので、前に2組ほど待っていたが、ほどなく席に案内された。当然ながら、まずはビールぐびぐび!でしょう。 そして注文したのは、レシートのとおり。 最初の3つは小皿もので、ハモンセラーノなどは皿に2切れ、カプレーゼもチーズとミニトマトが2つずつとかわいいものであるし、食べようと思えばもう何皿か追加できるのだ。そしてビールの後には、四分の一リットルの赤ワイン小デキャンタを。 酒を呑まない同居人はオニオンスープの後、トマト味のスパゲッティを注文したが、これ..

  • 謔話§一日一句~一夏九旬とは・・・・・・~

    季語は・・・一夏(いちげ) 草は伸び お経は風の 一夏かな 【去年の今日】別話§終活のおはなし~SNSは生存証明~

  • 行話§紅花栄~七十二候~小満

    小満の次候“紅花栄(べにばなさく)”である。 尾瀬の春がどんどん進んでいる。一か月前の尾瀬ヶ原は、既に木道が露出して、いつもなら5月上旬の終わり頃の“尾瀬ヶ原湖”がゴールデンウィーク前に出現していた。 昔の感覚からすると、3週間くらい季節が前倒しで進んでいるようだ。それもこれも地球温暖化が顕著に影響しているようなのは明らかで、この冬も少雪だったから、湿原が水を貯えることも少なくて、花の季節も寂しいものになってしまう。 今年も一回か二回か歩きたいとは思っているが、花の季節に見切りをつけて大霜狙いで10月半ば頃に入ればいいのかなと思っているところだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§日曜流転~芝のぶの八汐……歌六休演~

    『マハーバーラタ』から半年後、まさか芝のぶの八汐を眼にするとは思いもしなかった。 5月20日、中村歌六が体調不良で休演。松島を務めていた中村芝のぶが代役として八汐を務めると知った。ならば一幕見席でと、12時に発売が始まる翌日の幕見席を慌てて確保。勇躍そして久々に天井桟敷からの観劇である。 そして席につけば、いつもであれば外国からのお客さん度が高い幕見席であるところ“同好の士”が勢ぞろいしたようで、幕が開く前から不思議な一体感に包まれたのだったのだ。 それにしても、よもや芝のぶが八汐を務めるとは……『マハーバーラタ』について書いた時は、ほんの軽口のつもりだったし、そもそも八汐は立役が加役として務めるもので、これまでも段四郎、仁左衛門、そして今回の歌六といった立役の面々を観てきて、真女形が八汐を務めたのは観たことがない。 だが、まさかの芝のぶ抜擢代役とは..

  • 謔話§一日一句~いそいそと湯を沸かし~

    季語は・・・新茶 掛川の 新茶届いて 雨の午後 【去年の今日】燻話§ハムカツ・・・・・・見当たりません

  • 週話§土曜流転~昔はスナックで~

    スナック……軽食のことではない“スナックバー”のことである。 繁華街ではなく、住宅街の一角にひっそり、素人に毛が三本の人たちが営んでいて、お約束は薄い水割りに、つまみといえばナッツや柿の種みたいな乾きものか、せいぜい炙ったあたりめ……マヨネーズに少し醤油を垂らしたのが付いてくるとか。 そんなスナックが流行ったのは1970年代から80年代だっただろうか。宮仕えが始まり、配属先の上司によく連れていかれたのは深夜のスナックだった。 呑み屋などが立ち並ぶ表通りから、路地裏に入って奥まったところの行きつけのスナックなのだ。 仕事が終わるのは日付が変わる頃。そこから呑み始めるから。お開きは深夜2時、3時……よくもまあ体力があったものだとは遠い眼である。 もっとも、自分からスナックのような酒の店に行くことはなかったのは、そうした店のあり様が好みではなく、呑みに行く時は居酒屋..

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