chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
HIDAMARI
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2018/06/28

arrow_drop_down
  • 謔話§一日一句~季語を調べるも~

    季語は・・・秋灯 秋灯や 季寄せフォントの 小さきこと 【去年の今日】創話§交響曲とその“楽章”

  • 週話§日曜流転~後を絶たず~

    ニュースを見れば、相も変わらず“振り込め詐欺”による被害が多発を続けていて、いつ果てるとも思えない。そして手口は手を変え品を変え、特に高齢者をターゲットに詐欺グループが虎視眈々と狙いを定めているのだ。 そんな犯罪は日本くらいなものかと思ったら、ちょっと前に見たフランスのニュースでも、銀行カードにまつわる詐欺が多発していて被害が発生していることを知った……ということは、あちこちの国で珍しくもなく起きているということか。 時に、どんな手口で騙されているのか眺めていると“ちょっとちょっと!”と突っ込みを入れたくなる迂闊さにしばしば出くわす。責めたくはないが、なぜ受けただけの電話を信じて大金を渡してしまうのだろう。 そんな電話がかかってきたら、その後に息子からだったら息子、銀行からであれば銀行、そして警察からだというなら警察に“こんな電話がかかってきたのだが……”と確認するべきな..

  • 謔話§一日一句~停まって待つ~

    季語は・・・冬紅葉 サイレンが 急ぐ坂道 冬紅葉 【去年の今日】爛話§ルイージ&コンセルトヘボウ~凄い~

  • 週話§土曜流転~ソースかつ丼ご無沙汰~

    グンマー!の某小都市の名物として、なぜか“ソースかつ丼”なるものがある。他にもソースかつ丼を名物として売りにしているところは少なくなく、ちょっと眺めまわしてみたら、どうやら競艇、競輪、競馬などギャンブル場があるところに存在しているようだ。 そんな中でグンマー!のソースかつ丼は、なかなかの存在感を出している。 ご覧のような、御姿の何と神々しいことか(言い過ぎ! 香ばしい衣はソースたれをくぐらせても、ヘチャっとかせずに揚げたカリカリ感が残っている不思議。疑いもなく――他を食べたことはないが――本邦ナンバー1のソースかつ丼と言っても過言ではない。 さらにそのソースかつ丼の存在価値を上げているのが、別盛にしたキャベツの千切りである。これこそがあるべきソースかつ丼の姿ではないか。多くのソースかつ丼のキャベツは、カツとご飯の間に挟まって、見るも無残な姿を現しているが、こ..

  • 謔話§一日一句~ふと猿蓑を~

    季語は・・・秋思 秋思なり はせをの句集 繙(ひもと)くか 【去年の今日】芝話§歌舞伎座の昼と夜

  • 懐話§昭和三十年代~駄菓子屋~

    [承前] さて小学生時代、放課後のお楽しみは駄菓子屋に行くことだった。ランドセルを放り出し、家から路地を出れば目の前に駄菓子屋があったのだ。 その当時、どこの町内にも駄菓子屋の一軒はあって、子どもの溜まり場なのだった。 当時は着色料だの保存料だのがはびこりまくっていて、そんな存在など知るはずもなく勝手放題に駄菓子を口にしていて、それでも成長していたのだ。そこでひとしきり時間を過ごせば、渋々家に戻って宿題に手を付けるのである。 そんな実家近くの駄菓子屋だが、夏になるとかき氷屋に変貌する。店の一角に手回しのかき氷機を置いて、赤、緑、白のシロップをかけて1杯10円だ。 他の駄菓子屋では、冬場になると火鉢の上に鉄板を置き、水で溶いただけの小麦粉に醤油を垂らしたタネを1杯10円で売り“もんじ焼”と称してガキ共の佳きおやつとして他愛なく焼いて食べていた……そんな生地にあれ..

  • 鮪話§マグロ・・・・・・以前ほどではなく

    実家暮らしをしていた子ども時代、親が気まぐれに近所にある寿司屋に連れて行ってくれた。もう60年も前の話である。 流通不便な時代だったことと、ちょうど太平洋と日本海の真ん中あたりという立地ゆえか、寿司ネタが豊富というわけにはいかず、食べていたのはほとんどといっていいほどマグロの握りとか鉄火巻だった。 ちなみに町の商店街の魚屋に並んでいる刺身の類も、ほとんどすべて冷凍で店頭に並んでいるマグロなどがガチガチに凍っていて、家に買って帰ってからの解凍に手間がかかったのだ。 あと記憶にあるのはイカ、タコ、海老あたりで、イカやタコは子どもには硬くて敬遠していたの。 考えてみれば、60年前の関東平野どん詰まりの寿司屋のネタなどその程度でしかなかったのである。 そんなわけで、長じて東京に出てきたある日、手軽な寿司屋のランチを食べたら、その中に甘海老があって、それを食べた瞬間に“..

  • 謔話§一日一句~10日初日~

    季語は・・・九州場所 潮の香の 九州場所や 幟旗 【去年の今日】費話§自動車の買い替え

  • 行話§山茶始開~七十二候~立冬

    立冬の初候“山茶始開(つばきはじめてひらく)”である。 秋分から一か月半、冬が立ってしまった。 ほどなく、寝ている間の外気温が一けた台に下がる。そうすると結露の季節なのだ。 2009年にリフォームしたキッチンのシロッコファンの性能がよく、いちばん弱い風力だと音もなく静かに回ってくれるので、夜の間に回して結露防止に役立てている。 効果的な結露防止だが、一冬の間に2回か3回くらい、室温と外気温の差が大きくて、ファンを回しても、結露が出てしまうことがある。そんな寒さが厳しい冬も間もなくだ。 だが、地球温暖化のゆえかどうか、10年前に比べれば穏やかな寒さの日のほうが多くなったような気がするのだが。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 煙話§ヱビスビール“燻”

    先月、9月に発売されていた“燻(いぶし)”が、一か月遅れくらいでようやくスーパーマーケットの棚にあるのを見つけていそいそと買った。相変わらず新製品を手にするのが遅い。 ドイツのフランケン地方バンベルクという小都市に“シュレンケルラ”という銘柄の燻製ビール“ラオホビア(Rauchbier)”が、今でも醸造されている。ブナの木などのチップを燃やして、その煙で麦芽を燻して燻蒸香をつける。ドイツを旅行していた時でも呑む機会がなく、一度しか呑んだことはないがこれがなかなかの曲者で、慣れない人はその癖に驚いて吐き出してしまうほどなのだ。口の悪い人など“くさやビール”と言うくらいである。 ……というイメージを抱きつつ、晩酌に開けてみた……うーん、やっぱり冒険してはいなかったか。燻製ビールの独特な香りと味を顕著に感じるところまではいかず“お印”程度としか感じられなかった(個人の感想です..

  • 謔話§一日一句~誰だ?~

    季語は・・・小夜時雨 着信の 主は不明や 小夜時雨 【去年の今日】過話§備忘録的な何か~2023年11月6日付~

  • 顧話§今日の歴史~享年五十三~

    1893年11月6日、チャイコフスキー逝去。 交響曲6曲、ピアノ協奏曲にヴァイオリン協奏曲、そして“三大バレエ”といった傑作を創り上げたチャイコフスキーの命日である。 彼の作品の実演を初めて聴いたのは、小学生の時の群馬交響楽団移動音楽教室で『くるみ割り人形』から何曲かだった。その時は、ただ単に楽しい音楽ばかりだとしか感じなかったが、長じて他の作品に接したところで、オーケストレーションの見事さに舌を巻くようになった。 主題が流れていく裏で、様々な色付けが為されていく様子は、まさに耳の愉悦そのものである。表に出てくるメロディーだけでも美しいのに、そうしたメロディーを彩る副旋律が見事で洒落ているところ……もはや脱帽である。 そんなチャイコフスキーは、ある集まりの席で周囲の人が止めるのも聞かずに生水を飲んだことからコレラにかかって死に至ったという話だが、53歳とはいかにも早..

  • 吃話§今日の一枚~山形激怒?~

    一枚のチラシが目に留まった。とある野外イベントを告知するもので、…… ……芋煮会が行われるとあり、その芋煮が“味噌と豚肉で”という。確か、太平洋側の宮城とか福島あたりの芋煮ではないかと思ったが、そうらしい。そして同時に、日本海側の山形との“芋煮の争い”を思い出した。 山形の芋煮は牛肉使って砂糖と醤油で味付けをする。だから、双方まったく相容れず、山形にしてみれば「セツコ、それ豚汁や!」と、壮絶な正統争いが繰り広げられ、お互いまっこう否定之圖なのである。 まあ“うまけりゃ、どっちでもいいじゃん”と高みの見物なのは気楽な我々第三者で、蔵王山を境に譲れない戦いが延々と行われているのだ(苦笑 《ブログのトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~暗がりに~

    季語は・・・虫の闇 誰(た)そあるか 音はひつそりと 虫の闇 【去年の今日】週話§日曜枯寂~石持ち疑惑の件~

  • 呟話§一言つぶやき~心して野党を育てる~

    野党の支持者には“心が狭い”人が多く存在していて、少しであっても…… ……自分の意に添わなかったら、あーでもないこーでもないと文句をつけてしまって、結局は野党が育たないままの状態が続いてしまうが、そのあたり見習うべきは政権を維持している“どこか”の党で、その中の人たちは、多少自分の意とは異なっても、政権という旨みのゆえにしがみついているという事実にも気がつかなければならない。 追記:自民党になれ!などという意味ではない。為念! 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 別話§終活のおはなし~老け込む~

    [承前] 自分にまつわる“世界”のあれやこれやが縮小傾向にあることは事実として受け留めている。 それこそ、この先に不要不急なものを買うことは極力しない。必要だと増えていくのは老い先のためのグッズということだろうか。それは積極的な買い物というよりは受け身的な性質が強そうだ。 それが“老い先”を考えるということなのだろう……ほどなく2、3年のうちに車を手放すことにしている。もうこの10年ほどは、遠距離ドライブとは言っても、せいぜい尾瀬までの往復ぐらいで、年間1000kmがやっとである。 だから手放しても、それほど後悔することもないだろうし、そういう意味で車がなくなったからといって気落ちして老け込むということもないはずだ。 そうはいっても、何かのアクションで老け込んでしまうことも十分に考えられるから、そうなった時でも意味なく気落ちすることがないようにと今から心してお..

  • 謔話§一日一句~銀行のATM~

    季語は・・・秋惜しむ 秋惜しむ フォーク並びの 給料日 【去年の今日】週話§土曜枯寂~1杯のコーヒーから~

  • 神話§2024年10月の天気模様を振り返る

    2024年10月の東京の天気がどうであったのか、振り返っておこうと思う。 このリンクの日付をクリックすることで、各々の日のアメダスが確認でき、より詳細な気象状況をチェックできる。 ご覧のとおりで、10月らしくない雨がちの日々で、しかも真夏日や夏日が中旬から下旬にかけてもなお記録されて、なかなか半袖などの夏物衣類と冬物の入れ替えができず、下旬まで半袖を着ていたりもしたのだった。 そういえば、今年の尾瀬の紅葉状況はあまり芳しいものではなく、不安定な天気と相まって、訪れた人たちをやきもきさせたりがっかりさせたようだ。 《天気のトピックス一覧》

  • 波話§ターリヒ弦楽四重奏団[2024.11.2]

    武蔵野市民文化会館小ホール……月曜日のアレクサンダー・コブリンに続いて、土曜日はターリヒ弦楽四重奏団のスメタナとドヴォルザークを聴いてきた。 開演前、おもむろに招聘元が登場して「第2ヴァイオリンの荷物がロストになってまだ届いていないので“普段着”で演奏します」とお断りのアナウンスがあって客席が笑いに包まれた。そんな少しリラックスした空気の中を4人が登場したが、全員が黒シャツ&黒ズボン姿だったので違和感なし……第2ヴァイオリンの靴がスニーカーと見えたくらいだが。 スメタナ:弦楽四重奏曲第2番 d-moll ドヴォルザーク(J.カバット編):ジプシーの歌 Op.55 第1曲:我が歌ひびけ 第2曲:きけよトライアングル 第3曲:森はしずかに 第4曲:わが母の教えたまいし歌 第5曲:弦を整えて 第6曲:軽い着物 第7曲:鷹は自由に ドヴォルザーク:モラ..

  • 謔話§一日一句~一段一段~

    季語は・・・秋深む 男坂は 園児の列や 秋深む 【去年の今日】創話§文章とストーリーとは・・・・・・

  • 週話§日曜流転~釣瓶落とし~

    我が家付近の今日の日没は16時47分。暮れだすとあっという間に暮れていく時期である。 ずいぶんと暗くなるのが早くなったなあと感じるのは9月中旬くらいからでその頃から日没が17時台に入るのだ。そうして9月下旬には、17時を過ぎればどんどん暗くなり、慌ててカーテンを閉めにかかっていく。 夏の陽が長い間は、窓からの外光だけで気持ちよく風呂に入っていた。だが考えてみれば、8月も盆を過ぎればそんな楽しいこともできなくなってしまう……それができるのは、夏至を挟んでせいぜい3か月くらいのものか。それに、晴れている日だったらともかく、曇りや雨の日は照明が必要なわけだが。 指折り数えたら、次に自然光で入浴できるのは半年先だと判明したのだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~京都御所にあり~

    季語は・・・色変えぬ松 色変えぬ松や 道喜の門ぽつり 【去年の今日】道話§かわいそうな自動車たち

  • 行話§楓蔦黄~七十二候~霜降

    霜降の末候“楓蔦黄(もみじつたきばむ)”である。 晩秋となった。木々の葉は色づき、そして落葉し……地球温暖化で少しばかり短くなったと感じる秋の風景が広がった。 10月に入っても30度超え、あるいは30度をうかがう、夏としか思えないような日が続いたりして、いっそのこと10月まで“夏認定”しましょうかとすら思ってしまう。 とはいえ、朝の外気温は20度を下回るようになって、もう一枚上に羽織って早起きとなる。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§土曜流転~小屋閉めの頃~

    最近の尾瀬の山小屋は10月中旬の終わり頃に小屋閉めをするようになっているが、大学時代にアルバイトしていた時は、文化の日を目安に小屋閉めしていた。 一度だけ、小屋閉めの手伝いに入ったことがある。10月の終わりから4日ほどで、山小屋に着いた時には既に窓の冬囲いは済んでいて、もっぱら小屋内部の片づけが主で、なるほど4月のゴールデンウィーク前まで深い雪に閉ざされる準備はこうするのかと思ったのだ。 最終日の夜は小屋主以下、手伝った人たちとお疲れ大宴会が行われ、翌朝は群馬県側の戸倉に下りる我々と、檜枝岐に戻る小屋主とが別れ別れに、尾瀬ヶ原を歩いていく……半年のシーズンの終わりである。 冬枯れの尾瀬ヶ原を横断し、山ノ鼻から鳩待峠まで戻っても戸倉へのバスはなく、戸倉までの3時間ほどを淡々と歩いて下るのだった。 《尾瀬のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~今年も二か月~

    季語は・・・十一月 どん詰まる 十一月に 狼狽(うろた)えて 【去年の今日】霜話§2023年11月の予定あれこれ

  • 告話§ビッグイシュー490号発売中!

    ビッグイシュー490号は11月1日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。内田也哉子が表紙。 特集 変えよう! 避難所生活 いま奥能登では1月の地震に続き、遅れている復旧の中、9月には再び豪雨災害が。20を超える河川氾濫などが被災住民を打ちのめし、ようやく入居できた仮設住宅でも被害が発生しました。 日本は世界有数の「災害大国」。2011年の東日本大震災以降、マグニチュード6以上の地震の約2割は日本で起きています。 災害に見舞われたら真っ先に行く場所は避難所ですが、現状の避難所はおよそ居心地のよい場所とは言えません。 「日本の避難所の状態は、世界標準からかけ離れている」と言う榛沢(はんざわ)和彦さん(新潟大学医歯学総合研究科特任教授)に、避難所のトイレ(T)・キッチン(K)・ベッド..

  • 霜話§2024年11月の予定あれこれ

    月初めにつき、東京の一か月間の日の出&日没時刻を。 11月1日の日の出は6時2分で日没は16時49分、月末の日の出は6時30分で日没は16時31分。毎年のことながら、日没は月末から12月月初が一番早く、12月上旬から少しずつ遅くなっていく。春は近づいたということだが……。 さて今月も歌舞伎座通いはなし。その代わりに、日本橋浜町の明治座で勘九郎、七之助などなどの“明治座十一月花形歌舞伎”が行われるので、昼の部を観に行ってくる。 菅原伝授手習鑑『車引』から『一本刀土俵入』で、最後に米吉の『藤娘』とあまり肩の凝らない演目なので楽しみ。 それにしても、本来だったら11月の歌舞伎座は顔見世興行のはずなのだが、なぜか顔見世ではなく“舞台機構設備の工事を実施”するため十一月歌舞伎座特別公演『ようこそ歌舞伎座へ』という不思議な公演となったが、あまりそそられずパスをし..

  • 謔話§一日一句~歯周病治療~

    季語は・・・十月尽 明日は歯科 さて十月が 尽きにけり 【去年の今日】無話§2023年十月終了のお知らせ

  • 昏話§はい! 2024年10月終了

    うーん……10月も終わってしまうのか。 古稀を迎えたタイミングで“この先はオマケね”と言ったりはしたが、時間の進行が速くなってきていることは、少しばかり眼が回る思いがしている。 一週間くらい前から日没時刻が16時台に入って、秋が深まってきたようだ。やっぱり、17時前に陽が沈むのは何がなし寂しいものがあって、それはもう人生と似たようなところがあるような……。 定年退職して来年で丸10年、年金生活もまあまあ軌道に乗ってくれていて、時には、ささやかかつ細々と自分たちのための贅沢もしていて、まさに老後の御褒美であろう。 沈む夕日を眺めながら、いつか必ず来る行く末にも思いを馳せるのだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 床話§散髪は三か月に一度

    今のマンションに住み始めたのは四十代のはじめ。その頃はおおよそ一か月に一度は髪を切ってもらいに理髪店に出かけていた。 まだまだ髪の毛の量も多くて、気がつけば頭がモシャモシャになってきて、悩むまでもなくさっさと切ってもらっていたのだ。 五十代に入った頃あたりだっただろうか、髪の毛の伸びが遅いと気がつき、ならばと一か月おきの二か月に一度の感覚になったが、それで困ったことはなく、なるほど歳を取るとはこういうことなのかと身をもって実感したのである。 そしてさらに10年……還暦に先立つ5年ほども前だろうか、頭頂部が薄いと感じたのは。我が家の男性はそうであるようで、逃げ切ることなどできず、さらに、髪の毛の伸びるスピードが、一段と遅くなってきてしまっていた。 とうとう3か月に一度の散髪となったのは、たぶん還暦の前後で、定年退職のタイミングではなかっただろうか。つまり、散髪代が年4..

  • 謔話§一日一句~日没十六時台~

    季語は・・・釣瓶落し 釣瓶落し グラデーションは 暗闇へ 【去年の今日】憑話§義経千本桜~忠信篇~立飛歌舞伎

  • 蕪話§アレクサンダー・コブリン[2024.10.28]

    平日月曜日の14時開演という、暇な高齢者しか来れないような演奏会に行ってきた。武蔵野市民文化会館小ホールらしいというか。 ロシア生まれで現在はアメリカ国籍のアレクサンダー・コブリン。ピアノはShigeru Kawaiのコンサートグランド。 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 E-Dur Op.109 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 As-Dur Op.110 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 c-moll Op.111 この日は休憩なし。3曲をほとんど切れ目なくアタッカで弾き繋いでいってくれた。この3曲だが、個人的には休憩を入れずに演奏してくれるほうがありがたい。というか、1曲目の後であろうが2曲目の後であろうが、休憩を入れるのは中途半端でしかないと感じる。弾くほうも聴くほうもきついが、70分一気に演奏してくれたほうが緊張感が持続するような気..

  • 精話§病院通いの日々

    内科、整形外科、循環器科、皮膚科、耳鼻科、眼科、歯科……この5年ほどの間にお世話になった診療科である。ほぼ一通りということだ。 何とも壮観な、などと悠長な冗談を言っている場合ではないぞよ。還暦から定年退職このかた病院通いが増えて、変な意味で高齢者の仲間入りをしたということか。 目下、内科と歯科については、ほぼ定期的に通っていて、内科のほうからは処方薬を受け取りに行っている。 思えば宮仕えの頃は、年に一回か二回か風邪で寝込むくらいで、際立ってどこかが……みたいなことはなかったのに、還暦を過ぎてしばらく経ったら、あちこちガタがきたことに気づく。 “医者嫌い”と言っていいほうだろうとは思うが、そんな強がりなど言っておられず、粛々と病院通いをするようになった。まさに高齢者そのもので、古稀を迎えた9月には、健康保険高齢受給者証が手元に届いた。それまでは3割負担だったと..

  • 謔話§一日一句~高価・・・・・・ですから~

    季語は・・・からすみ 唐墨をちびちび 酒もちびちびと 【去年の今日】週話§日曜枯寂~えっ! 十月終わるの?~

  • 懐話§昭和四十年代~早弁のお年頃~

    [承前] 保育園から中学校までの11年間は給食のお世話になったが、高校に入ったら給食はなく、弁当持参の通学となった。月曜から金曜までの5日間は、あのアルマイト製弁当箱にご飯とおかずを詰めてもらっていたのだ。そして…… 食べ盛りである 10時も過ぎれば“腹が……減った”になる。ゆえに授業中が早弁タイムにもなるのである。 だが、我々は猿よりは知恵のある動物ゆえ、発覚するようなリスクは冒さない。安全に早弁が食べられるかどうかを事前にチェックしたのだ。すると、漢文の教師は、教壇から一歩も動くことなく、教室の生徒の机のほうまで見回りなどに来ないことが確認できた。 かくして、彼の授業が早弁たけなわとなったのである。もちろん、教壇から見えないよう、教科書を立てたりとカモフラージュも怠らない。残念ながら前列の連中は、その恩恵に与(あずか)れなかったが。 だが、早弁ができ..

  • 黒話§日本対オールブラックス[2024.10.26]

    日本のラグビーファンはオールブラックスが大好きなので、キックオフ前のハカも、そりゃあ静かな会場になりましたとさ。この日の観客は60,057人。 先制したのは(意外にも)日本。ウィングのナイブラが快速を飛ばし、ゴール左へのトライ。ゴールも決めて7点のリード……も、10分後には逆転され、そのまま追いつくことができず、19対64と大差の敗戦を喫した。 実力の差がなかなか縮まってくれないのはなぜなのだろうか。高い場所から観戦していて感じたのは、当然と言うべきか“ボールへの執念”といったようなものだったのではないか。 混戦の中、ボールがフリーな状態にある時、オールブラックスの選手たちはそのボールを“何とかしよう”と、本能的にかそういう身体の動きをするのだが、日本の選手たちは、なぜかそれが一瞬遅れてしまう……その執念の差のようなものが点差に表れてしまっているよ..

  • 謔話§一日一句~荒んで~

    季語は・・・暮秋(ぼしゅう) 場末感 シャッター街は 暮秋かな 【去年の今日】街話§神保巷塵[103]職酒接近

  • 行話§霎時施~七十二候~霜降

    霜降の次候“霎時施(こさめときどきふる)”である。 すっかり秋が短くなってしまったようだ。かつて9月下旬で感じた陽気が、10月今頃まで繰り下がってしまって、うかうかしていると11月終わりには、冬の便りを聞くことになってしまう。だから、秋が2か月くらいとしか感じられなくなってしまったのだ。 この候で10月も終わり。ささやかな近況としては、今月はじめに取得できた70歳以上対象の東京都シルバーパスを重宝して使い始めたことを報告しておきたい。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 機話§ビールと日本酒と

    古稀になるあたりを境に、今年春頃からビールは350ml缶、日本酒は240mlが一晩の酒量として定着した。 ちょっと前まではロング缶のビールを呑んでいたが、意外にも潔くそうした酒量に落ち着いたようだ。日本酒は四合瓶(720ml)の三分の一240ml……まあ一合半に満たない量だが、自分的には“ちょうどいいのだ”と暗示をかけて納得させている。 思えば、ロング缶2本(1リットル)を毎日呑んでいたのは、ブログを始めた頃で、紆余曲折を経て酒量は順調に減っていった結果の“今”なのだ。 もちろん呑めば呑める。だが、そこにいくばくかの余裕を残してという大人の対応をして、御身大切と労わってやるのもまた老境のたしなみであろう。 考えてみれば……みるまでもなく、酒は好きだが呑兵衛ではない。今まで、日本酒を五合呑んだことはない。というか四合瓶を呑みきったことがない。確かに、かなりご機嫌になっ..

  • 謔話§一日一句~山崎街道~

    季語は・・・藁塚 藁塚は 悪の巧みや 定九郎 【去年の今日】別話§終活のおはなし~長生きですとか~

  • 週話§日曜流転~初物七十五日~

    江戸時代、死罪に処せられた罪人が刑場に連れて行かれる直前、最後に何でも好きな食べ物をリクエストすることができた。 そんな状況で、一人の罪人が季節外れの食べ物を所望した。江戸時代のことゆえ、願いを聞き届けるために初物を待つしかない。その結果、リクエストした罪人は七十五日生き延びることができたという。 そんなところから“初物を食べたら七十五日長生きできる”という縁起が誕生したようだが、正確には初物を“リクエストしたから”それで少しばかり長く生きられたということだ。 ……という初物縁起のお話である。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~風に揺れて~

    季語は・・・山の色 風過ぎて 池塘の午後や 山の色 【去年の今日】街話§神保巷塵[103]職酒接近

  • 週話§土曜流転~10月最終土曜日~

    そして早くも10月が終わりに近づいた。今年ももう残り2か月ではないか。 定年退職から一か月が過ぎた9年前の今頃は“失業者”としてハローワーク(職業安定所)通いが始まり、毎月せっせと出向いては失業保険給付を受けていた。給与収入がなくなって、厚生年金支給は12月からだったので、ハロワからの支給は侮ることができなかったのだ。 我が家から、電車を乗り継ぎ、ぽてぽてと10分ほど歩いたところにハロワがあって、様々な年齢、様々な事情の人たちが集まってきていた。 そんな中で“相談”と称して、窓口の係と対面で、まあ言ってみれば他愛のない話でお茶を濁しつつ、その月の“お務め”が終わる判子を押してもらうのである。そうして支給された失業手当は150日分というもの。 37年半仕事をし、定年退職しての支給が半年にも満たない手当というのも、何というか、一年とは言わないが10か月くらい出してくれた..

  • 謔話§一日一句~サイクリストが走る~

    季語は・・・爽涼 爽涼や ロードバイクの 独り旅 【去年の今日】労話§宮仕えを始めた頃・・・・・・

  • 顧話§今日の歴史~ため息のような~

    1885年10月25日、ブラームスの交響曲第4番が初演される。 つい先日、97歳のヘルベルト・ブロムシュテット指揮のN響で聴いたばかりの“ブラ4”が、1885年のこの日に初演された。 ブラームスが書いた交響曲は全部で4つ。第1番は1876年に完成したので、交響曲の創作期間は10年に満たない。それだけ、力を入れ、自分の持てる能力を注ぎ込んだということだろう。 上は第1楽章冒頭で、ため息のような音型が上下するだけ……昔々「これが主題と呼べるのかねえ」と呟いた指揮者がいたとかいなかったとか、センチメンタルそのものである。それが壮大な大伽藍のような終楽章に行き着くとは、げに作曲者の頭の中で何がどう考えられていたものか。 たった4曲しか書かなかったので、時折何番が好きなのか順番をつけてみるが、だいたい1番か2番が首位争いをして、4番がトップに立つことは少ない。まあ、そ..

  • 寓話§バベルの塔崩壊以来の・・・・・・

    あまりインターネット絡みのゲームをするわけではないが、ちょっと前からパソコンを使った“戦略ゲーム”みたいなもので遊んでいる。資源を増やし施設のレベルや、人員のレベルを上げていくというもので、チームメンバーと共同作業的な要素もある。 数多くチームがある中で入れてもらえたのは、ドイツ語がメインでヨーロッパ系のメンバーが多く、さらに見渡しただけでも、ドイツ語圏、フランス、スペイン、オランダ、トルコ、台湾、日本、そしてオーストラリアなどの英語圏で構成されているのだ……さらにアラビア語のメンバーまで登場した。 そして、インターネットならではと痛感するのは、コミュニケーションのための掲示板に自動翻訳が備わっているということで、翻訳精度に問題がないわけではないけれど、お互いの意思はそれなりに伝わっていると感じる。 旧約聖書『創世記』に神の領域にまで届けという動機で巨大な塔を建てるという..

  • 謔話§一日一句~山から里へ~

    季語は・・・色なき風 角笛に 色なき風や 牛の列 【去年の今日】過話§上京五十年~東京に出てきて~

  • 所話§みんなが持っているものは・・・・・・

    ちょっとした物を買おうと店に入って、店員からよく発せられる言葉として「これ、みなさんに人気があります」というのがある。 だが、それほど臍曲がりとは思わないが、そう言われたとたんに“それ”を買おうとは思わない。理由はとても単純で……みんなが持っているものを、自分が持ってわざわざ“その一人”にはなりたくないからだ。 ところが、そんな陳腐な売り文句に惹かれて買ってしまう人が多いということに驚かされるというか呆れるというか。 歌舞伎座に出かけたある日のこと。その日自分が着ていたのと同じシャツを着ている人がいるのを遠目に見つけた。無地だったらいくらでも同じようなものは着ているから、そんなことなど気にすることはないが、その日着ていたのは太めストライプシャツで、誰でも着ているシャツではなかったのだ。 それ以来、歌舞伎座にはそのシャツを着ていかないようにした。いつ何時、同類に遭遇し..

  • 闘話§テレビと相撲~柏鵬時代から~

    何度か書いていることだが、実家にテレビがやって来たのは1962年の5月頃だった。だからそれまで大相撲中継はラジオを聴くしかなかったのである。 だが、小学生レベルでは音声から得られる情報量などたかが知れていたから取組の様子はもちろん、力士の四股名とかまで把握などしていなかった……せいぜい栃錦、若乃花、朝潮といった上位強豪たちしか覚えていない。 そして記憶をたどっても、栃若の相撲をテレビでみたことはなかったのだ。それもそのはずで、栃錦が引退したのは1960年のことだったし、若乃花は、1962年の三月場所を限りに引退を表明したので、テレビがやって来た直後の五月場所に若乃花の姿はなかったのだ。 だから、我がテレビの横綱は、1961年の九州場所で同時昇進した大鵬と柏戸の二人からである。 二人のうち大鵬は言うまでもなく盤石の相撲で優勝を重ねたが、柏戸は突き押し一気という取り口ゆ..

  • 謔話§一日一句~古稀となって~

    季語は・・・暮の秋 我は今 老いの盛りや 暮の秋 【去年の今日】狡話§スパムメイル巧妙化

  • 行話§霜始降~七十二候~霜降

    霜降の初候“霜始降(しもはじめてふる)”である。 我が家付近の日没が16時台に入ってきた。来月下旬には最も早い日没時刻となってしまう。 定年退職してこのかた、自宅の窓からあっという間に世間が暗くなっていく様子をつぶさに見ている日々なのだ。 そして、日没はともかくも、日の出が遅くなって朝がなかなか明るくなってくれずで、早起きの身としてはもどかしい思いで世間が明るくなってくれるのを、ブログのエントリーをまとめているパソコンの前から眺めている。 日没時刻は年末には少しずつ遅くなってくれるけれど、日の出の時刻は新年の月半ばを過ぎないと早まらない。そして、今度は早まっていく様子を楽しみに表を眺めるのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 試話§初めての店に入る時

    自分的には通い慣れた店に入るほうが気楽で、宮仕え時代もなかなか新しい店の開拓に腰が重かった。 そりゃあ誰でも、初めての店に踏み込む時は、一呼吸置いたりするだろう。中には、そんな様子など微塵も見せることなく軽々と敷居をまたいでいく人もいるだろうが、自分などは初めての店に入るのに、入口の前で逡巡を繰り返すほうである。 それは、店の人にとって初めての客は異邦人でしかなく、そして自分にしても、見たことのない店内やちらっと一瞥する店主と常連客……緊張する一瞬なのだ。 だから“そこ”をクリアするのがプレッシャーで新しい店に入るのを躊躇うのである。そうして、入ったら入ったで、自分が気に入るか、再訪はあるかとか考えつつ御品書を手にして注文する料理を考える。 さて、拍子抜けか、期待どおりか、期待以上か……そうして入った店の多くは、おおよそ自分の眼鏡にかなってくれて、訪問回数を重ねるう..

  • 謔話§一日一句~それじゃあどこに行こう~

    季語は・・・初時雨 行きつけは 臨時休業 初時雨 【去年の今日】週話§日曜枯寂~カセットテープ~

  • 歩話§ウォークマン今昔

    ソニーからウォークマンが発売されたのは、宮仕えを始めた2年目1979年のことだった。その製品を見た時「こういうのが欲しかったんだ」と思った。 だが、購入したのはずいぶん後になってからのことで、新製品に飛びつくような質(たち)を露呈させたのである。 ただ、カセットのウォークマンとCDウォークマンを買ったのだったが、ほとんど活用することなく終わってしまったのだ。 その理由はと問われたら、外出して表で音楽を聴くという行動形態が自分の性に合わなかったからである。 電車の中で本を読んだりはしても、ことさらに音楽を聴こうとは思わなかったのは、自分が聴いている音楽がロックのような音量大き目ではなく、フォルテとピアノの変化が大きいクラシックだったからではないか。 iPod touchを手にした時、再度聴いてみようと試みた。だが、電車内では、ピアノの音量に合わせると、今度はフォ..

  • 連話§ブロムシュテット九十七歳

    ……という年齢を微塵も感じることのない演奏会だった。日曜日のNHK交響楽団A定期を聴いてきたのだ。 オネゲル:交響曲第3番『典礼風』 *****************休憩***************** ブラームス:交響曲第4番 e-moll Op.98 今年も一回券を購入し、3階席てっぺんでの鑑賞。半世紀近く前に2年ほど定期会員になっていたが、その頃から比べると、ホールの音響がずいぶんと向上したように感じる。半世紀の間にN響の性能が格段に上がって、ホールにはまるようになってきたということもあるだろうか。 1曲目のオネゲル……初めて聴くので、どう聴いたらいいのか手探り状態。3楽章構成のうち、終楽章“われらに安らぎを与えたまえ”の静謐さが印象的だったが、30分ほどの音楽を捉えきれないまま。静かに音楽が終わって、10秒ほどの沈黙が音楽を物語っていたようだ。 ..

  • 謔話§一日一句~閉館時間近く~

    季語は・・・残る虫 図書館に リクエストして 残る虫 【去年の今日】週話§土曜枯寂~シュレッダー必需~

  • 呟話§一言つぶやき~デブリは880トン~

    2011年の東日本大震災で爆発した福島第一原子力発電所に残されている…… ……高放射線量を発し続ける燃料デブリの総量は880トンで、キログラム換算では88万kgとなり、現状の取り出し作業一回で回収できるデブリの量はたったの3gでしかなく、仮に一日1㎏ずつ取り出せても88万日≒2400年が必要で、しかも取り出したそのデブリの保管をどうしていくのか、我々の想像もつかないような状況が今だに続いたまま、我々はそれを最後まで見届けることはできずにこの世からさようならすることになる。さあ、どうする? 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 昏話§尾瀬のシーズン終了

    この土日で尾瀬の山小屋は営業終了。半年の冬の眠りに入る。 とうとう今年は一度も入ることができなかった。足の問題もあるが、右手のCM関節症まで合わせ技で加わっては“手も足も出ない”ではないか。若い時だったら多少の無理はするかもしれないが、古稀の身では御身大切でいくしかない。 山小屋でワチャワチャと話していた時、ふと「尾瀬って5、6月が春、7、8月が夏、9、10月が秋……11~4月は冬だよね」と冗談めかして言ったら、激しく同意されたので、みんな同じことを考えているのだなと思ったのだ。 今年尾瀬に入るのをためらったのは手と足のトラブルが大きいが、もう一つは我が家から登山口の戸倉まで車を3時間走らせるのがしんどいということも大きな理由だった。高速で2回ほどトイレ休憩を挟むけれど、全走行距離200kmのうち、四分の三の高速道路を100km/hで走るのは、緊張感も持続させなく..

  • 謔話§一日一句~旅行の予定なく~

    季語は・・・十六夜(いざよひ) 十六夜や 渡航旅券は 期限切れ 【去年の今日】興話§遊んでいる・・・・・・たぶん

  • 週話§日曜流転~二横綱四大関~

    本場所に挟まれた、今は九月場所と九州場所の谷間である。 そんな谷間なので、ずいぶん前にちょこっと書いた与太話をもう少し引き伸ばしてまとめてみたい。テーマは……“二横綱四大関”だ。 もう長いこと、一人横綱が長く、複数の横綱が東西に並び立つということがなかなか実現してくれず、歯がゆい思いをしている。 そうして個人的には、番付の中に二横綱四大関とあってくれればと長いこと思っている。二横綱四大関が理想だと思うのは、特に四大関のところで、そのうちの二人は近い将来に横綱をうかがえる実力の持ち主で、残る二人は、横綱は無理でも、十分に大関の重責を果たして下位に睨みをきかせるというそんな態勢であってほしい。 まあ、そんな都合のいい番付が存在するはずもなく、まさに“理想”の中の二横綱四大関ということなのだ。 《相撲のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~親知らずを抜く~

    季語は・・・金木犀 金木犀 角を曲がれば 歯科医院 【去年の今日】歴話§妹背山婦女庭訓~第二部~国立劇場

  • 週話§土曜流転~カセットテープ~

    カセットテープでマメにエアチェックしていたのは1980年代のことだった。FMで放送している演奏会のライブをタイマー予約録音したものだ。 録音したら、当時愛読していた隔週のFM-fan誌の番組表を切り抜いてカセットケースのカ バーに貼り付けたりして保存していた。 もっぱら使っていたのは往復90分テープで、それ以上薄い往復2時間はテープが薄くて、切れやすいと言われていたので、よほどのことがない限りは手を出すことはなかったのである。 ↓愛用していたのはTDK カセットデッキだが、最初は片道録音の機種で、手動で裏返すものだったが数年でオートリバースに買い替えた。オペラなどは長時間の演奏ゆえ、一度はひっくり返さなくてはならず、できるだけ継ぎ目なく録音したいと買い替えたのだ。 そんなエアチェックもFM-fanが廃刊になってしまったりして、次第にしなくなってしまった。..

  • 謔話§一日一句~上昇気流を高みは~

    季語は・・・色なき風 色なき風を 捉えたか 鳶(トビ)悠々 【去年の今日】漁話§再開発は必要なのか?

  • 行話§蟋蟀在戸~七十二候~寒露

    寒露の末候“蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)”である。 さすがに真夏の暑さに続く残暑も穏やかになってきたようだが、9月には賑やかに合唱していたコオロギたちも、元気がなくなって少しばかり寂しい鳴き方をするようになった。 5年前、ラグビーワールドカップ日本大会が真っ盛りで、19日と20日には、決勝トーナメントの準々決勝4試合が行われ、我々は東京スタジアムで行われたニュージーランド対アイルランド、日本対南アフリカの2試合を観ている。 そして記憶にあるのは、まだまだ寒いなどとはいえず、両日ともジャパンの半袖ユニを着て応援しても、何の問題もなく元気だったのだ……あの年は、翌年のコロナ禍を前にして自分的には“いい年”と呼んでもよかった、そんな年だったのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 兎話§信号へ走っていた

    いやもう……走れなくなった。 例えば、駅のホームへの階段を駆け上がって駆け込み乗車をするなど、いつの話だよ?というくらいで、もちろん遅れたくない用事の時は、とにかく時間に余裕を持って出かけるようにしている。 そしてさらに、信号が点滅していても慌てることをしなくなった。点滅が始まった時に、横断歩道まで5mくらいだったら、小走りに渡ることもあるだろうが、あまり道幅が広かったりしたら無理をすることはないくなった。 そういえば、階段の2段飛ばしは上り下りともしなくなっていて、とりわけ飛ばし下りなど、もはやそんな危ないことなどできるはずもないのである。 まずもって、50mを全力で走るなど……そんなことをしたら息が切れるどころか、へたり込んで動けなくなってしまうし、そもそも50mですら全力疾走した最後がいつだったのか、とんと記憶の外にあって、もう長いこと地べたと佳きお友達である..

  • 謔話§一日一句~先月はじめは~

    季語は・・・秋晴れ 秋晴れや スーパーは 米売り切れて 【去年の今日】録話§映像が残っていれば~20世紀の記憶~

  • 説話§今日の一言~窓を開ければ~

    メリケン そういえば昨今“メリケン粉”なんて単語は聞かないぞと思っていて調べてみたら、その名もメリケン粉という商品が検索に引っかかってきて、変な感心をした。 若い人は知らないだろうが、メリケンとは“アメリカン”が訛ったもので、我々の世代でも懐メロとして記憶にある、淡谷のり子の『別れのブルース』は、横浜港の本牧埠頭を念頭に作詞されたと聞いたが、神戸港にもメリケン波止場があって、同じ名称をいいことに、神戸のご当地ソングを集めた歌詞集『神戸のうた』にちゃっかりと収録されているのだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 趣話§オーディオ遍歴の終着点

    我がオーディオ遍歴は宮仕えとともに始まり、20世紀の終了とともに終わりを告げた。 宮仕えを始めた年の冬のボーナスを手にして秋葉原のオーディオショップに赴いた。自分が決めた予算の範囲内で、アンプ、スピーカー、カセットデッキ、そしてレコードプレイヤーを買い求めた。アンプはDENON、スピーカーはイギリスのKEF、プレイヤーもDENON、デッキはティアックである。 ↓初代KEFのmodel 104ab オーディオ関連の雑誌を何冊か読んで、このあたりが自分の音楽の好みと合致していそうだと“アタリ”をつけて購入に臨んだ。買いはしたものの、自分の耳の性能など吹けば飛ぶようなもので、細かい違いなどさっぱり感じ取れないままだった。 ↓二代目、同じくKEFのREFERENCE SERIES MODEL 104/2 その後、アンプは2回買い替え、スピーカーも同じKEFの上..

  • 謔話§一日一句~夜長だし~

    季語は・・・灯火親し 積ん読を取り出し 灯火親しむか 【去年の今日】暦話§昭和の人ですが何か?

  • 顧話§今日の歴史~カーネル・サンダース~

    1985年10月16日、阪神タイガースが21年ぶりのリーグ優勝。 人気はあるのに勝てない勝てない阪神タイガースが優勝した。優勝の最大の起爆剤になったのが、あの甲子園球場“バックスクリーン三連発”だったのは言うを待たないだろう。 そして、この時に優勝を確信した虎キチも少なくなかったのは間違いなく、つまり優勝するためには、ある種の“勢い”が必要なわけで、その雰囲気を醸成したのが甲子園三連発だったのだ。 この後、11月2日にタイガースは西武ライオンズを4勝2敗で下し、日本シリーズでも勝利を収めた。 だが、その後40年近く日本シリーズの勝利から遠ざかってしまった。それが“カーネル・サンダースの呪い”というアレで、リーグ優勝した夜の道頓堀で優勝を“祝う―呪うではない―”群衆が勢いのままに、ケンタッキー・フライド・チキン店頭に立つカーネル・サンダース像を道頓堀に放り込んでしまっ..

  • 拙話§フルート~大学に入ったら・・・・・・~

    所詮は“井の中の蛙”の地方出身者ということだった……大学に入って、講義以外に出向いたのは、管弦楽部の部室だった。中学校を卒業する頃から、フルートを吹き始めていて、独学ではあったけれど、まあまあ指も動くようになってくれたのを勘違いして、それで大学に入ったらオーケストラにと考えたのだ。 それが井の中の蛙と思い知るまでに一週間もかからなかった。みなさん上手なのである。そしてフルート人口は多く、一学年4人か5人の腕っこきがゴロゴロいた。あまつさえトップクラスは(彼も地方出身者だが)、大学オケから選抜されるジュネスのメンバーに選ばれたりもしていた。 そんなわけで、技量の優劣などたちどころにわかり、今度は身の振りかたを考えなくてはならなかったが、まずもって木管、金管セクションは競争率が高く、残された選択肢は弦楽器でも、ヴィオラかチェロあたりで、そうすると楽器の調達を考えなくてはならない。 ..

  • 謔話§一日一句~廃屋の上に~

    季語は・・・中秋 洋館は 朽ち中秋の 月は雲 【去年の今日】週話§日曜枯寂~バリアフリー~

  • 告話§ビッグイシュー489号発売中!

    ビッグイシュー489号は10月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。幸せのアーバンファーミングが表紙。 スペシャルインタビュー ピーター・バラカン リレーインタビュー 和田彩花(アイドル) 特集 幸せのアーバンファーミング 駅前に、ビルの屋上に畑が生まれています。街で農的なライフスタイルを楽しむ「アーバンファーミング」の風景です。 世界を見渡せば、ドイツのクラインガルテン(小さな庭)では約500万人が野菜を育て、2020年、パリでサッカー場2つの広さを持つ屋上農園「ナチュール・ユーベンヌ」が誕生。 日本では2020年4月、緊急事態宣言の発令後、庭やベランダ、市民農園で野菜を育てる人が急増したといいます。 コロナ禍の中、東京を食べられる森にしよう!と「T..

  • 熟話§スマホの機能を使いこなす?

    今だにガラケー使いなのは、iPod touchを使っているからである。現状ではそれでも何の問題もない。携帯電話は同居人との連絡としての役割が9割を占めているから、なかなかスマホへの移行が進まない。 まあ、ガラケー廃止までまだ2年あるから、ぐずぐずするのは無理もないところか。 もはやスマホは老若男女問わず“誰でも”持っているような御時世である。ところで世間の人たちは、どれほどスマホを活用しているのだろうか。 通話機能は言うまでもないが、それ以外には……カメラ、検索機能、地図アプリ+GPSで自分の現在位置を調べる、まあ高齢者はその程度だろうか。 “ヤング(死語)”であれば、それに加えて電子マネーからゲーム、映像からコミック、音楽に至るまでまで自在に使いこなしているはずだ。 それでも、自分のiPod touchの画面を見ると、買った時から一度も使わないアプリが山のよ..

  • 謔話§一日一句~そして二度寝へ~

    季語は・・・初時雨 明け方や 尿(しと)目覚めれば 初時雨 【去年の今日】週話§土曜枯寂~秋の酒~

  • 別話§終活のおはなし~結局は根無し草~

    [承前] 古稀を迎えて間もなく一か月……時は待ったなしで過ぎていく。 そんな高齢者は、いよいよポンコツの度合いが進んで、あちこちボロが出てきて、医者通いも日常化して久しいものがある。内科に整形外科、歯科に大学病院とまあ……月に2回は通院しているのではなかろうか。そんな七十代のはじめである。 人生の終わりが確実に近づきつつある今の自分だが、結局は“根無し草”のまま最期を迎えそうだ。 実家の町から東京に出てきて半世紀超となり、これまで転居すること7度。まさに根無し草にふさわしい移動ではないか。そりゃあ、今住んでいるマンションは26年住み続けていて、人生の中でも最長だったりはする。 だがどうも、地域に根ざすとか地域に溶け込んでという感覚が乏しいままなのだ。確かに、ひとたびドアを閉めてしまえば、隣人との交流などほとんどゼロになってしまうし、集まるといえば年に2回ほどの..

  • 路話§京王線好き

    1982年、結婚と同時に京王線ユーザーになったので、既に40年を超えた。宮仕えの通勤が33年、そして定年してから来年で10年となる。 これほど同じ路線に乗り続けるとは夢にも思わなかったが、それはひとえに大きな不満を感じることかなかったからだが、時にはダイヤ編成についての不満がないわけではなく、特に新宿線乗り入れに特急がないなどの不満は大きい。 だが、自分的に平均点は高めを上げたい。もちろん、他の私鉄をこれほど長く利用したことはなく、沿線の雰囲気がどうなのかなど比較することが難しかった。ただ、あまり迷わず京王線沿線に住むと決めたのは、会社まで乗り換えなしの直通で行くことができたからだ。 そりゃあ、40年も乗り続けていれば愛着が湧くのも当然なわけで、まさに手足のように利用していると言えるだろう。 そうして新宿というターミナルが、渋谷や池袋といった他のターミナルよ..

  • 謔話§一日一句~南へ南へ~

    季語は・・・飛蝗(バッタ) 多摩古道 いざ鎌倉へ 跳ぶ飛蝗 【去年の今日】過話§備忘録的な何か~2023年10月13日付~

  • 行話§鴻鴈来~七十二候~寒露

    寒露の次候“菊花開(きくのはなひらく)”である。 秋本番……と言わせてほしい。 空はいよいよ高く、夏の間は薄っすらと透明な白魚のような飛行機が飛んでいくのを見ていたが、今は澄み切った青空をはっきりとした輪郭の機体が気持ちよさそうに西へ西へと向かっていく。 我が家上空には何本かの西行きの航路があって、忙しく飛んでいく様子を眼にする。頭の上で飛ぶ音が聞こえるので、見上げると飛行機ん姿はない。ああそうだったと、視線を前に移していって、ようやく機影を捕捉できる……数千mの高度から音が届くには15秒以上かかるから、音が聞こえたあたりを見上げても、飛行機はとっくの昔に先の先へと飛んでいるのだ。 そのことをわかっているつもりでも、ついつい音の聞こえる位置を見上げるのは習い性なのである。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§日曜流転~彷徨うSNS~

    ふと思い立ってフェイスブックを検索してみたら、去年の5月に亡くなっていた、10歳近く年若い知人のページを見つけた。 名前と本人の顔写真でそうだとはわかるが、書き込みらしきものはまったくなく、熱心なユーザーではなかったようだ。残された家族にパスワードの類を伝えていなければ、消去する手立てはない。 何か書き込みがあるようなら、ページの消去をしたほうがいいかもしれないが、見たような状況であるならば放置しておくしかなかろう。 そして当然ながら、訪れる人もないままに彼のページはネットの中で永遠に漂流していくのである。 《インターネットのトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~近くにいないとも限らず~

    季語は・・・熊架(くまのたな) 見上げつつ 歩は足早に 熊架 【去年の今日】街話§神保巷塵[102]思ひ出の神保町

  • 週話§土曜流転~優先席は・・・・・・~

    古稀となったが、相変わらず電車の優先席からは距離をとっている老夫婦である。 おそらく世間的には、座っても一向に問題のない高齢者と見做されるであろうことは間違いない……優先席の有資格者なのだが、今だに足が向かない。 そう逡巡している間に、普通の座席の前に立っていたら、席を譲られてもおかしくない風貌になっているような気がしないでもなく、座っている若い人たちに気を遣わせてしまう可能性があることに気がついた。 かくして“我々の優先席”の行方はどうなるのだろう。 《電車のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~濡れそぼって~

    季語は・・・秋雨 秋雨や 雑木林の 迷い猫 【去年の今日】異話§読んだ本の内容が・・・・・・変化している

  • 無話§東京都シルバーパス

    先月、古稀七十歳を迎え、今月から東京都のシルバーパス所有者になった。 9月に有資格者となったが、シルバーパスの有効期間は10月1日から一年間なので、月内に申し込みをするのは意味がなく、月が改まったところで申し込みをしてきたのだ。 申請のために必要な証明書類を手にバス会社の営業所に赴いて、無事にパスを手にすることができた。これで名実ともに立派!な70歳の高齢者である。 これさえあれば、都内のバスと都営交通(都営地下鉄、都電、バス)をフリーで利用できる。そりゃあ、都内の私鉄まで利用できればありがたいが、さすがにそこまでは贅沢な話であろう。 我が地域はそこそこバス路線が充実しているので、シルバーパスさえあればそれなりに行動範囲は維持確保できるはずだ。これで、いつでも車を手離しても、まあまあ用事を足すことは可能だと思いたい。 シルバーパスを活用させるためには、..

  • 呆話§大丈夫?~老夫婦の会話~

    大丈夫? 近年の我が家における出現頻度ナンバー1の単語が「大丈夫?」であるぞ。 高齢者夫婦のどちらかが、時折かます認知症臭い行動に対して、心配、あるいはいくぶんかの揶揄も込めて発せられる。 言われる割合は、夫8:妻2ほどだろうか……圧倒的に夫の分が悪いのだ。ある日の朝、タンスから着替えを出していて、取り出したシャツをハーフパンツを取り出したところに入れてしまったのだ。さらに、シャツを入れた後に、ハーフパンツをもう一本取り出してしまった。 これはもう突っ込みどころ満載でしかなく、同居人から「大丈夫?」の連打を浴びたのだ。 そしてこの先「大丈夫?」が増えこそすれ減ることなどは金輪際なく、我々どちらかにお迎えが来るまで、言ったり言われたりの日々であることは間違いない。 そして、仮に一人残された後も、自分に対して「大丈夫?」と問いかけ続けるのではなかろうか。 ..

  • 謔話§一日一句~秋の寺へ~

    季語は・・・菩提子(ぼだいし) 菩提子の 数珠や亡父の 七回忌 【去年の今日】芭話§バナナの熟れ具合

  • 広話§街角の有線放送なるもの

    昔、有線放送なるものありけり……あの、喫茶店とか店舗などで流れてくる音楽ではなく、街頭に立つ電柱に据え付けられたスピーカーから、商店街の情報などが流れてくる、かつての風景である。 音楽を流しつつ“どこそこの商店でセールが行われている”とか、簡単なお知らせばかりでなく、意外にも聴取率が抜群に高いものとして、火災情報があるのだ。 特に空っ風が吹き荒れる冬の時季には、小さな田舎町でもけっこうな火災が頻発して、消防車のサイレンが聞こえると、近所の人間たちが有線放送のスピーカー目指して馳せ参じるのだった。 ややあって「ただいまの出動は○×3丁目付近で発生しました」と具体的に町名などが流れてくる。 そうして翌々日とか、新聞に挟まってくるチラシの中に、ご近所さんからの“近火見舞”なる一枚が入っていたり、その火元からの“出火出火お詫び”も入ってきたのだ。 昭和の頃、狭い地域の..

  • 失話§財布をなくすと・・・・・・

    宮仕えを始めて2回財布をなくしてしまった。一回はどこでなくしたのかはわかっているが、もう一回はさっぱりわからず、気がついたら消え失せていたのだ。 その日は仕事が早く終わったので、住んでいたアパートの最寄駅近くの焼肉屋で晩飯を済ませ、お勘定をと財布を出そうとしたら、どこを探しても見当たらない。 これはもうだめだと店に事情を話し、名刺を渡して後日支払わせてもらうことにしたのだった。 その当時はまだクレジットカードの類を持っていなかったので、現金がなくなっただけで済んだが、2度目の時はクレジットカードも収納できる財布をなくしたので悲惨だった。クレジットカード会社に連絡し、なくしたカードを止め、新たに再発行の手続きをしなければならなかったのである。 そこそこの年齢の時でもなくしてしまうのだから、この先高齢化が進んでいくと、その危険度はさらに高まって、まじめに対策を講じる必要..

  • 謔話§一日一句~鄙の宿~

    季語は・・・椎の実 椎の実の ぱらりと落ちて 露天の湯 【去年の今日】街話§神保巷塵[101]金ペン堂閉店

  • 顧話§今日の歴史~リサイクル事始~

    1981年10月9日、京都市会で日本初の「空き缶回収条例」が可決。 今は、何も珍しいことではない空き缶やペットボトルの回収作業だが、それが実施されたのは、まだほんの40年ちょっと前のことである。 回収した空き缶やペットボトルを再生させるシステムやら施設を建てなくてはならず、そこに至る道筋をどのようにつけていったものか、それをどうクリアしていったのか。記憶をたどれば、最初の団地に入居したのが1982年のことで、まだ市のリサイクル事業は手探り状態にあったのではなかったか。 最初のリサイクルめいたものと言えば、ガラスの空き瓶をドラム缶に投げ入れて回収していたような……それから空き缶の回収も始まったと記憶する。 そしてペットボトルのリサイクルが始まったのは1990年代に入ってからのことで、今は団地のゴミ集積場でペットボトルの回収ボックスが大きなスペースを占めている。 ..

  • 煩話§買い換えが億劫になったのは[長文]

    一週間前、17年使った液晶テレビを買い替えた。32型から43型と一回り大きくなり、対角線で計算するとおよそ30cm拡がった。古い32型など重さが20kg以上あって、引き取ってもらうのに玄関までふうふう言いながら持って行ったのに、新しい43型は10kgほどと、拍子抜けする軽さだった さすがに17年使い倒しただけのことはあって、リモコンは鈍くなっているし本体の電源スイッチも馬鹿になっていて、一度切っても接触が悪くて電源が再投入されたり、さすがに頃合いでしょうと、ディスクが再生できなくなったブルーレイレコーダーと一緒に買い替えたのである。 もう、ずいぶんと前から“そろそろ買い替えを”と検討を続けていた。だがその先に踏み出せなかったのだ。その理由は簡単……4月にパソコンを買い替えた時と同じく“新しいのがやって来た時の設置から設定が面倒&億劫”というものだ。 今回もテレビ台を動かし..

  • 謔話§一日一句~雑草の中に~

    季語は・・・秋の空 朽ち果てて 読めぬ句碑あり 秋の空 【去年の今日】週話§日曜枯寂~プールステージ最終戦~

  • 行話§鴻鴈来~七十二候~寒露

    寒露の初候“鴻鴈来(こうがんきたる)”である。 そして、半袖の季節は……もう少しだけ続く。そういえば、ミュンヘンの呑んべ祭りオクトーバーフェストは一昨日の日曜日に2週間の日程を終えた。 あの喧噪を楽しむことは叶わないままだったが、とても残念というほどではない。それはなぜかといえば、ミュンヘンの町の至るところにビアホールやビアガルテンがあって、どこでもうまいビールを呑ませてくれるから。 ↓2008年9月、巻寿司と枝豆と葱チャーシュー 10日から2週間の旅程の中で、ミュンヘンには最後にたどり着く。そこで、ようやく年にたった一度のお楽しみがビアガルテンなのだ。必ず行くのは、中央駅近くのアウグスティナーのビアガルテン。座るのも決まって持ち込み自由のセルフサービスエリア。町中の寿司屋で買った巻寿司や稲荷寿司、枝豆を並べてつまみとし、ミュンヘン一うまいエーデルシュトフの1リ..

  • 懐話§昭和三十年代~映画館~

    [承前] 北関東は関東平野の外れの小都市に実家があった。町中の賑やかなあたりで一歩メインの表通りに出ると、それは南北にまっすぐの一本道の商店街が伸びていた。 裏通りはというと、小さな商店、それに居酒屋やバーなどが立ち並ぶ歓楽街だったが、さしたる記憶はない。そんな中に、徒歩2分か3分で行ける映画館が3軒……東宝系、日活系、洋画の3軒である。 ちょくちょく観に出かけていたのは東宝の封切館で、お目当ては円谷監督の特撮物。小学生の頃だったから、今から60年も前のことで、子供料金は50円かそんなもので、それくらいでないと入れるものではなかったはずだ。 その当時は2本立てがお約束で、円谷特撮ともう一本は、森繁久彌、伴淳三郎、フランキー堺が登場する駅前シリーズと社長シリーズ、そして加山雄三の若大将シリーズだった。 森繁たちの喜劇物もそれなりにおもしろかったが、やはり加山雄三..

  • 謔話§一日一句~バッハの調べ~

    季語は・・・律(りち)の風 グールドの ゴルトベルクや 律の風 【去年の今日】得話§歌舞伎の苦手な演目

  • 箱話§何とか喰いついている・・・・・・かな

    パソコンは30年前から使い始めた。頭は柔軟なほうだとは勝手に思っていることだが、さすがに四十代のタイミングでいじり始めたから、わからないところだらけのまま放置しているあれこれが山積している。 そこはそれ、必要最低限でいいと割り切ってのパソコン作業だが、30年も動かしていれば、まあまあ手の内に入っていると言ってもいいだろう。 ところが、これが数年で雲泥の差が広がってしまうという、恐ろしい実態を目の当たりにしたのだ。 ある日のOB会の事務局作業で、七十代半ば過ぎの事務局長が、パソコンに関して根本の根本から何も理解していないことが判明して、こちらも説明のしようがなく「とにかく余計なことはしなくてもいいのです」とダメ出しをしたが、その程度の理解度の人にパソコンの中を納得いくまでわかりやすく説明できるほどの知識がないのが、返す返すも残念なことだった。 さすがに今の会社員の類で..

  • 間話§四十年前は三十歳、五十年前は・・・・・・

    そんなことを考えても詮のないことであるとは重々処置しているが……さてちょうど半世紀前は、なんとびっくり!の二十歳ではありませんでしたか。 あれから50年!……そんな50年前は大学に入ったばかりだった。とりあえず人生の目標の入口から第一歩を踏み出したと言えるだろう。だが、大学で何をどう学んだらいいものか、遅まきながらの模索が続いていて、中途半端になりつつある事実を認識しつつあり、そして専攻とはまったく違った道へと進んでいくことになった。 そして40年前は三十歳。望外な会社で宮仕えを始めて6年。何とか仕事への道筋はつき、2年前には結婚と、まあまあ何とか体裁はついてくれたと言えるだろうか。 そんな時代から40年も50年も過ぎてしまったということを、どう実感したらいいのか、今だにわからないでいる。 それほど、年月という時間の経過の意味は、人間にとって理解することが難しい問題..

  • 謔話§一日一句~ビルに点々と~

    季語は・・・そぞろ寒 残業の 窓七つ八つ そぞろ寒 【去年の今日】街話§神保巷塵[100]おもだかや

  • 週話§日曜流転~“である”と“なのだ”と~

    拙ブログの文体は硬めである……文章の最後は“である”とか“なのだ”で締めている。 “ですます”にしようかと考えたりもしたが、文章終わりのほとんどが“です”か“ます”となって、締まりのないことおびただしくなりそうだったので、もう20年近く同じ文体で続けているのだ。 読んでいる人が気づいているかどうかわからないが“である”や“だった”などを連続して使うことはしていない。 同じ最後を続けると、文章の流れが単調になってしまうと考えているからである。 だから同じ文章の締めは、少なくとも段落を一つは置かないと使わない……しがないブログではあるが、こんな気の遣いかたはしているのだ。 《ブログのトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~図書館閑散として~

    季語は・・・釣瓶落とし 気がつけば 釣瓶落としの 読書室 【去年の今日】丸話§野球とヘアスタイル

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、HIDAMARIさんをフォローしませんか?

ハンドル名
HIDAMARIさん
ブログタイトル
ひだまりのお話
フォロー
ひだまりのお話

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用