私の夫はアメリカ人で、重度のアルコール依存症。回復どころか、ゆっくりと破滅へ向かっています。
あなたがこの病気になってから、辛く、苦しいことが沢山ありました。 あなたへの信用を失い、あなたを酷く憎み、あなたが時折くれた小さな希望に喜び、あなたの嘘に失望し、あなたの行動に何度も泣き、そうやって、まるでジェットコースターにでも乗っているかのような、アップダウンの激しい壮絶な日々が過ぎて行きました。 でも、きっとこれが私達夫婦の形なのでしょう。 平穏で普通の暮らしではないけれど、こうやって夫と共に病気と闘い、この非日常的な毎日を懸命に生きていることは、恐らく、普通に幸せで何の問題もない夫婦達以上に夫婦関係は濃く、特別な絆がそこにあると思っている。これは私達夫婦に限らず、「アルコール依存症の配…
アメリカでのアルコール依存の治療は、リハビリ施設(Rehab)へ行くことが最後の砦だろう。 日本ではアルコール専門病院なるものがあるようで、アルコール依存症者が3カ月程入院をしてそこで治療を受けたり、アルコール依存症についての勉強をするようなのだが、アメリカでは、病院に入院するのではなく、リハビリ施設に入ることになる。 夫も何度か、離脱症状時にアルコール性てんかん発作によるER行きと入院をしたことがあるのだが、どれも3泊~5泊ぐらいして身体が回復すると、そこで退院となった。「この後はリハビリ施設に行った方がいいですよ。」と、看護師からリハビリ施設の情報をいくつかもらい、そこで終わり。(アメリカ…
日本はアルコールに、非常に寛大な国である。 それに比べ、アメリカではかなりアルコールに関する規制が行われており、渡米した当初は驚いたものだ。 アメリカでは、21歳から飲酒することができる。 TVでのアルコールのコマーシャルはなく、街中にはアルコールの広告もない。アルコールの自動販売機は存在せず、リカーストア(酒屋)かビールが買える店に行かなければアルコールは買えない。買う際には年齢確認のためにIDカードの提示を求められる。 州によって異なるのだが、普通の食料品店やコンビニでアルコールは売られていない。(売っている州もあります。)私の住む州では、ここ何年か前から食料品店でもアルコールを売り始めた…
私が高校時代に英語と同じくらいに、いや、もしかしたらそれ以上に得意としていた教科は、美術である。 私はクラフト作りが好きだ。 作るものはその時によって違うのだが、一度ハマると、延々と作り続けてしまう。 娘を出産してからハマったものは、赤ちゃんのオモチャ作り、ビーズのアクセサリー作り、クレイでのネックレス作り、編み物、そしてキャンバスに絵を描くこと。 一度始めると、集中していくつもの作品を作る。 そんな私が一番最近ハマっていたのは、ドアなどに飾るリース(Wreath)作りである。 夫の状態が一番悲惨だった2017年の1年間で、私は計20個のリースを作った。 当時の私は毎日、仕事に行くことで夫と一…
もし夫がアルコール依存症から回復し、これから先、何年も何十年も、ずっと断酒を続けてくれたら、私はきっと、夫がアルコール依存症になってしまったことに感謝をするだろう。 何故なら、酔っぱらった夫の姿を、もう見なくて済むから。 あの醜態に、嫌な思いをせずに済むから。 昔の私は、夫の酔っぱらった姿に鈍感だった。 夫がどんなに非常識な行動を取っても、それがアルコールのせいだということに気付きもせず、彼の人間性に問題があるのだと思っていた。 私自身はアルコールを飲んで、非常識な行動を取ってしまったことはないし、せいぜい眠くなって寝てしまうだけだったので、アルコールが人格までをも変えてしまうことに、本当に鈍…
夫は5年前、働きながらアルコール依存の断酒外来プログラムに通っていた。 連続飲酒はまだなく、飲むのは仕事から帰宅してからの、毎晩の一人家飲み。 世の普通のアルコール好きな人達がやっていることと同じことをしていた。 ただ、何度か離脱症状時にERに行かざるを得なかったことがあったため、夫は自らのアルコール問題を認識しており、迷うことなく断酒プログラムに通っていた。 そこで夫は、断酒補助薬にお世話になった。 Naltrexone/Vivitrol(ナルトレキソン)を服用で、そして注射で何度か投与してもらっていた。そのプログラムは半年程で終了したのだが、飲酒量は減ったものの、夫は完全にアルコールを絶つ…
夫の病気が回復せずにこのまま悪化していったら、私達はいずれ家を失い、家族が崩壊するだろう。 夫がまだ元気に働いていた時、その頃から酷かった離脱症状を見て、義父母は「このままだと仕事を失うよ。」と言った。 そして、それが現実になった。 今、夫が仕事を失って彼らから言われていること。 「このままだと、お金と家と家族と健康を失うよ。」 そして、それはいつか、このまま行けば、きっと現実になるだろう。 もう、疲れました。 もし夫がこのまま堕ちて行き、挙句の果てに私達が家を失ったら、もう夫とは一緒に暮らしたくはない。 もう、夫の病気とは関わらずに生きていきたい。 夫抜きで、私と娘と犬達とで、普通の暮らしが…
夫が連続飲酒と離脱症状で廃人化し、人として機能しなくなる時、私は夫を自分の視界に入れないようにする。夫の存在を消し、私は一家の主となる。 冬の大雪の時、ご近所さん達が夫婦で仲良く協力して雪掻きをする中、私は一人で雪掻きをする。 夏は庭の芝生を、手押しの芝刈り機で、数時間かけて私が一人で刈る。 秋は家の周りの落ち葉を、私一人でかき集める。 男手がないシングルマザーの方は、こういう時は大変だろうなと思う。男手があるにも関わらず、使えない私の夫のことは、もういないものだと割り切り、一人で頑張るしかない。 「あそこの奥さん、働き者だなぁ~。ご主人は家で何やってるんだろ?」などとご近所の噂になっていなけ…
夫が断酒中に、アルコールとは関係なく、単に夫の体調が悪くて寝込んでいる時、私の心はザワついてしまう。 夫がだるそうに昼間から寝ているその姿に、私は夫の体調を心配するどころか、あの飲酒時のダラダラしている姿とオーバーラップしてしまい、怒りが込み上げて来るのだ。 体調が悪くなる前に、医者に診てもらえばよかったのに! あの時診てもらっていたら、今頃回復していたかも知れないのに! もう何もかもが飲酒時と重なり、私は夫にイライラしてしまう。 そうでなくても、アメリカ人は痛みなどに大げさなのだ。 いや、本当に痛いのは分かるのだが、そこまでドラマチックにアピールしなくっても・・・!と思ってしまう。 そしてダ…
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