コリドラス飼育の基礎から見直す当企画。開始から一年、14本目の記事にして、ようやく底床の検討に入る。これまでの流れでお判りの通り、当ブログではアクアリウムで最も大切な要素は「濾過システム」だと考えている。一方、入門書やハウツー本などを拝見すると、濾過システムはフィルター単体と捉えている物が多い気がする。実際、物理濾過の大部分と生物濾過の一部、又は大部分はフィルターの濾材が受け持っている事は間違いが...
「Corydoras 7.2cm」を開設してから4年が過ぎ、年が明ければ5年目に入る事になる。当初は飼育しているコリドラスの写真撮影が完了したら、ブログの方もフェードアウトしようと考えていたのだけれど、始めてみるとやりたい事、やらなければならない事が出て来てエンドロールまで辿り着けていない。この間、駄文にお付き合い戴いた諸兄姉には感謝しかない。今年を振り返ってみると、各分野のエキスパートの方々から...
過去記事を遡ってみた所、ダイジェスト記事を投稿するのは3年振りになるらしい。あの時(前回・2019年12月)は、その年に入手した魚達のハイライトを記事にするんだ!と力強く思ったのだけれど、一回だけ投稿して忘れていた・・・。本当は毎年、12月になったらダイジェスト記事を掲載するつもりだったんだけどね。そんな訳で、今年の締め括りに2021年を彩った魚達を振り返る。珍しく通信販売を利用して、アクアF神戸...
現在トリートメントタンクとして使用している450×300×360第1水槽。本日は使用している機材のインプレッションなど。立ち上げから24カ月間が経過しているから、それなりに信頼性の高い評価が出来るのではないだろうか。現在の様子は、こんな感じ。流木に活着させたミクロソリウムは、水槽から溢れんばかりに成長した。マジックリーフ(モモタマナの落葉)を4~5枚入れているから、相当に濃いブラックウォーターになっ...
偶然、飼育する機会に恵まれた「ちょっと変わったアクセルロディ」。模様もそうなのだけれど、入荷した経緯も含めて謎解きを楽しんでいる。もっとも、かなり微妙な模様の違いだったりするから、殆どのアクアリスト(「コリドラスが好き」と公言する方も含めて)にとっては差異が小さ過ぎてピンと来ないかもしれない。コリドラスの深淵に嵌り込んでいる人にしか理解されないかもしれない(苦笑)。本日は、近況について報告する。こ...
立ち上げから56カ月が経過した1200×600×600第1水槽。この水槽は、プルス川に生息するコリドラスを飼育する為に、弱アルカリ性のやや硬めの水質を目指してセッティングした。過去記事を浚ってみると、立ち上げから16~17カ月の間は弱アルカリ性のやや硬水を保っていた事が分かる。その後、底砂や濾材から溶出する諸々が止まったらしく、徐々に弱酸性の軟水へと移行して行き、エキノドルスに適した環境になった。こ...
立ち上げから23カ月が経過した1200×600×600第2水槽。コリドラスを飼育するには明らかにデカい。420リットルの水量に対して、飼育しているのはコリドラス20匹と小型カラシン15匹だから、飼育密度は相当に低い。60cm規格水槽にコリドラス3匹と小型カラシン2匹と言えば、どの位の密度かが伝わるかもしれない。こんな感じ。気が付くとコリドラスがポツンと佇んでいたりする。これはこれで絵になるのだけれど、...
某日。いつもの様にお気に入りに登録しているブログ、ホームページを巡回していると、非常に興味深い記事を見付けた。画像のクオリティが抜群な、このブログ。アクアF・東京のシマチュー氏の「忠の勝手にプレコ・コリドラスブログ」。アクアショップの準公式ブログだから、普段は入荷やセール情報がメインなのだけれど、この日のお題は「機能性タンパク質」。(株)キョーリンのバスターエースと日本動物薬品(株)のメディゴールド...
本日は、ちょっと大きめの小型カラシンについて。この「大きめの小型カラシン」というジャンル、最初に提唱したのはアクアショップ フィンの小林圭氏ではないだろうか。小型カラシンと言うには大きくなるけれど、中型カラシンと呼ぶには小さ過ぎる。具体的には10~15cmの混泳可能なカラシンの仲間。そんな中途半端な大きさの、しかし魅力的な魚達にスポットライトを当てるのは、きっとアクアリウム趣味の奥行を広げてくれる...
コリドラスに限らないけれど。いわゆる底モノを飼育している水槽は、一般受けはし難い。一番言われるのは「魚がいない」だろうか。どんなに美しくレイアウトしていても、コリドラスだけを飼育しているアクアリウムは基本的に閑散としているはずだ。レイアウトの出来はともかく、雰囲気はこんな感じ。20匹生息しているはずのコリドラスは1匹も見えない(実は1匹見えてるけど)。ご存知の通り、彼らは臆病。非常に残念ではあるの...
今月はロブスタス(Corydoras robustus Nijssen & Isbrücker, 1980)のお話し。無班ロブスタスを入手してから4カ月。どの位、違うのか、違わないのかを比較する為に手に入れた、ノーマル表現のロブスタスのトリートメントが完了した。「年末までには・・・」なんて言っていたのだけれど、一月ほど早く1200×600×600第1水槽に合流させる事にした。合流させた直後で色飛びが収まっていないけれど、3匹のロブスタスの比...
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コリドラス飼育の基礎から見直す当企画。開始から一年、14本目の記事にして、ようやく底床の検討に入る。これまでの流れでお判りの通り、当ブログではアクアリウムで最も大切な要素は「濾過システム」だと考えている。一方、入門書やハウツー本などを拝見すると、濾過システムはフィルター単体と捉えている物が多い気がする。実際、物理濾過の大部分と生物濾過の一部、又は大部分はフィルターの濾材が受け持っている事は間違いが...
本日は初めて紹介されたビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)のバリエーションを。ポチっとお願い致します。にほんブログ村...
コリドラスのエサ問題として冷凍アカムシを取り上げたのは2020年12月の事だった。コリドラスのエサ問題(4) 冷凍アカムシ当時、突然巨大化したキョーリンの「UV赤虫」に困惑して、同じキョーリン製の「クリーン赤虫」と比較してみた。これが問題の「UV赤虫」。・・・釣具屋さんで売っている釣り餌用のアカムシに近いサイズなのではないだろうか。因みに「クリーン赤虫」がこちら。使用しているシャーレは同一の物だから...
今年、コリドラス界隈での最大の話題と言えば、セミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖成功だったのではないだろうか。吉川達雄氏による、恐らく世界でも二例目となる繁殖事例は、アプローチから稚魚の育成まで全てのデータが公開された。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの繁殖(前編)繁殖データ(6) SLNスーパーシュワルツィの繫殖(後編)ただでさえ成功事例の殆ど無いセミロングノーズ・タイプの繁殖の上、そのノウ...
立ち上げから34カ月が経過した1200×600×600第2水槽。当初、この水槽はビファシアータスの繁殖用水槽として立ち上げた。「中性・やや軟水・クリアウォーター」とされるタパジョス川の水質を目指してセッティングした事になる。具体的には、水質に影響しないとされる田砂を敷き、ミクロソリウムを活着させた流木を配置した。別注の1200×200×250上部濾過槽とレイシーP-425を組み合わせ、流れを作るだけの...
今から32年前の1990年。フェアウインド(アグアプロダクションの出版部門)から、一冊のカラシン特集号が発行された。真っ赤な表紙が印象的なアクアマガジン1990年SUMMER「特集/南米小型カラシン」。アクアマガジンが満を持してリリースしたカラシン特集号は、当時のカラシンマニアのバイブル的な一冊になった。カラー写真で紹介されたのは、もしかすると世界初だったかもしれない。ハイフェソブリコン・コペラン...
本日は、この未記載種(たぶん)を。ブロードバンド・アクセルロディ(Corydoras sp.)昨年2月の初入荷時には、コリドラス界隈の一部で話題になった。ロングボディ&ショートノーズの体形、特徴的なライン模様、雌雄で異なるサイズ等、一瞥して新着種である事が分かる。ところが・・・。アクセルロディ(Corydoras axelrodi Rössel, 1962)として輸入されたからだろうか、輸出したシッパーだけでなく、輸入した問屋、販売した小...
立ち上げから65カ月を迎えた1200×600×600第1水槽。先ずは、先日追加したヤマトヌマエビの働きについて。植え替えによってアマゾンソードの成長が鈍化した事で発生した茶ゴケだったけれど、ヤマトヌマエビを追加してから僅か4日で文字通り消滅した。これでアマゾンソードの葉が古くなって枯れるまでトリミングの必要はなくなる。つまり、それぞれの株の葉数が多くなるから、より見応えが出て来る・・・はず。もう一枚...
本日は小さめの中型カラシン、ブリコノプスsp.”リオ・クルア”についての続報。いくつか新しい情報があったので、自分用のメモを兼ねて報告しておく。これね。ブリコノプスsp.”リオ・クルア”(Bryconops sp.”Rio Curua”)余り馴染みの無いブリコノプス属だけれど、その分布域は広く、ペルー、コロンビアからブラジルにかけてのアマゾン川水系のほぼ全域に分布しているとされる。調べた限りでは、現在までに18種が記載されて...
立ち上げから18カ月が経過した450×300×360第3水槽。相変わらずビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)の単独種飼育を行っている。これから年末にかけて、メダカ界隈では常識になっている「飽和給餌」の考え方を取り入れてメスの抱卵を促す予定。言うまでもなく、以前ご紹介した吉川達雄氏のセミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖から学んだ事だ。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの...
2016年の初夏。タパジョス川の支流、ジュルエナ川から見慣れないカラシンが輸入されて来た。その時の画像がこれ。アスティアナックスsp.”リオ・ジュルエナ”(Astyanax sp.)スレンダーな体形、レッドアイ、体側に入るライン等、特徴が多い割には同定に繋がる情報が少なく特定する事は出来なかった。アスティアナックス属であるのは間違い無さそうだけれど、現時点でも147種が記載されている一大グループである上に、未記...
何だか雨の日が多く、蒸し暑かった9月が過ぎて、急に気温が下がって来た。秋の到来、である。読書の秋、スポーツの秋、そして、モクズガニとブラックタイガーが東京湾奥のいつものポイントに岸寄りする秋だ。こんな場所。念の為、背景にはモザイク処理を施した。何処にでもある船着き場なのだけれど、この手の採集記事の場合、場所が特定される事は避けるべきだろう。過去記事はこちら。東京湾のノコギリガザミ(前編)東京湾のノ...
立ち上げから33カ月が経過した1200×600×600第2水槽。ペルー、コロンビア、ブラジル北西部に生息するコリドラスを飼育する為に、酸性・軟水のブラックウォーターの水景を目指してセットしたのだけれど、酸性になっていないのはこれまでに報告した通り。。pH値を下げるのであれば薬品を使うのもアリなのだけれど、目的はpH値を下げる事ではなくコリドラスの長期飼育だから、もう一工夫してみる予定。マジックリーフ...
アマゾンソードの移植を行った1200×600×600第1水槽に、茶ゴケが発生していると報告したのは2カ月ほど前の事だった。有茎草と異なり、根から養分を吸収するタイプの水草の場合、移植直後にあれこれ手を入れるのは極力避けたい。移植に伴い切除した「根」が再生してアクアリウム全体が落ち着くまでは弄りたくないのだ。逆に言えば、根が再生して新しい葉が展開してくれば、そろそろ変更を加えるタイミングが来たと言う事...
立ち上げから64カ月が経過した1200×600×600第1水槽。少し早いけれどサーモスタットとヒーターの作動確認を行った。まず、水道水を使用して25%、100リットルの換水を行う。塩素を中和した20℃の水道水を注水すると、飼育水の水温は概ね24.5℃前後になる。次に、サーモスタットの温度を25℃に設定してヒーターを作動させる。チェック項目は二つ。一つはサーモスタットの設定温度が正確かどうか。もう一つは...
常設のトリートメントタンクとして使用している450×300×360第1水槽。そろそろ南米からの輸入量が増えるから、いつお目当てが来ても良い様にメンテナンス頻度を上げている。30%換水の直後だから、マジックリーフを用いたブラックウォーターはかなり薄くなっている。この水槽では2~3週間に一度の割合で古くなったマジックリーフを取り除き、新しい葉と交換している。抗菌(と思われる)作用を期待しているのだけれど...
ロブスタスを受け取りに行ったつきみ堂さんで、ちょっと変わったアクセルロディを見付けたのは、昨年10月の事だった。あれから一年。成長した姿が、こちら。アクセルロディvar.(Corydoras axelrodi var. Rössel, 1962)背鰭の黒班は、一年が経過しても薄くなる事は無かった。ここに来て背鰭第一棘と第一軟条が伸び始めているのだけれど、ちょっと楽しみな変化だったりする。真横から見ると、こんな感じ。体側の模様はアクセ...
一般に、アマゾンソードを殖やすには以下の方法がある。①実生(みしょう:種子から発芽する事)による。②シュートに付く子株を分離する。③根茎に付く子株を分離する。一方、植栽から数年を経過すると株が分かれる事がある。1200×600×600第1水槽のセンターに植えているアマゾンソードも、株が分かれ始めていたのは既報の通り。放っておいても問題はないのだけれど、見た目的には微妙になったから植え替えを行う事にした...
立ち上げから17カ月が経過した450×300×360第3水槽。ビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)の繁殖を狙って、単独種での飼育を継続している。ただし、今シーズンは産卵誘発を見送ったのは既報の通り。中途半端に「その気」にさせてしまうと、寿命を縮めてしまう危険性があるからだ。詳細は以下の記事を参照の事。ビファシアータスの繁殖実験(1)ビファシアータスの繫殖実験(2)ビファシアータスの繁殖...
立ち上げから32カ月が経過した1200×600×600第2水槽。マジックリーフが水面を漂っているけれど、数日の内には沈むから気にされない様に。以前は抽出液を作ったりしていたけれど、最近は面倒になってそのまま放り込んでいる。420リットルの水量に対して10枚くらいを使用している。現在の水質は、以下の通り。水温 : 26℃水素イオン濃度(pH) : 6.8総硬度(GH) : 4亜硝酸濃度(NO2⁻) : ...
本日は初めて紹介されたビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)のバリエーションを。ポチっとお願い致します。にほんブログ村...
コリドラスのエサ問題として冷凍アカムシを取り上げたのは2020年12月の事だった。コリドラスのエサ問題(4) 冷凍アカムシ当時、突然巨大化したキョーリンの「UV赤虫」に困惑して、同じキョーリン製の「クリーン赤虫」と比較してみた。これが問題の「UV赤虫」。・・・釣具屋さんで売っている釣り餌用のアカムシに近いサイズなのではないだろうか。因みに「クリーン赤虫」がこちら。使用しているシャーレは同一の物だから...
今年、コリドラス界隈での最大の話題と言えば、セミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖成功だったのではないだろうか。吉川達雄氏による、恐らく世界でも二例目となる繁殖事例は、アプローチから稚魚の育成まで全てのデータが公開された。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの繁殖(前編)繁殖データ(6) SLNスーパーシュワルツィの繫殖(後編)ただでさえ成功事例の殆ど無いセミロングノーズ・タイプの繁殖の上、そのノウ...
立ち上げから34カ月が経過した1200×600×600第2水槽。当初、この水槽はビファシアータスの繁殖用水槽として立ち上げた。「中性・やや軟水・クリアウォーター」とされるタパジョス川の水質を目指してセッティングした事になる。具体的には、水質に影響しないとされる田砂を敷き、ミクロソリウムを活着させた流木を配置した。別注の1200×200×250上部濾過槽とレイシーP-425を組み合わせ、流れを作るだけの...
今から32年前の1990年。フェアウインド(アグアプロダクションの出版部門)から、一冊のカラシン特集号が発行された。真っ赤な表紙が印象的なアクアマガジン1990年SUMMER「特集/南米小型カラシン」。アクアマガジンが満を持してリリースしたカラシン特集号は、当時のカラシンマニアのバイブル的な一冊になった。カラー写真で紹介されたのは、もしかすると世界初だったかもしれない。ハイフェソブリコン・コペラン...
本日は、この未記載種(たぶん)を。ブロードバンド・アクセルロディ(Corydoras sp.)昨年2月の初入荷時には、コリドラス界隈の一部で話題になった。ロングボディ&ショートノーズの体形、特徴的なライン模様、雌雄で異なるサイズ等、一瞥して新着種である事が分かる。ところが・・・。アクセルロディ(Corydoras axelrodi Rössel, 1962)として輸入されたからだろうか、輸出したシッパーだけでなく、輸入した問屋、販売した小...
立ち上げから65カ月を迎えた1200×600×600第1水槽。先ずは、先日追加したヤマトヌマエビの働きについて。植え替えによってアマゾンソードの成長が鈍化した事で発生した茶ゴケだったけれど、ヤマトヌマエビを追加してから僅か4日で文字通り消滅した。これでアマゾンソードの葉が古くなって枯れるまでトリミングの必要はなくなる。つまり、それぞれの株の葉数が多くなるから、より見応えが出て来る・・・はず。もう一枚...