アンチセンス薬であるオレザルセンの効果は? トリグリセリド(TG)およびTGに富むリポ蛋白のレベルを低下させることは、依然として満たされていない臨床的ニーズです。Olezarsen(オレザルセン)は、アポリポ蛋白C-III(APOC3)のメ
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75歳未満の成人におけるCOVID-19ワクチン接種後の心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症のリスクはどのくらい?(自己症例対照研究; Ann Intern Med. 2022)
BNT162b2(ファイザー・ビオンテック社製)ワクチンは、75歳以上の高齢者において、重篤な心血管イベント(心筋梗塞、肺塞栓、脳卒中など)のリスクに関して、安全であることが示されています。しかし、他のCOVID-19ワクチンの安全性や若年層における転帰についてはあまり知られていません。そこで今回…
薬局薬剤師の疑義照会による医療費削減効果はどのくらいですか?(全国薬局疑義照会調査; YAKUGAKU ZASSHI 2016)
医薬分業の目的は、医師と薬剤師が独立した専門職の立場で患者の薬物療法の内容を相互に確認することにより、医療における安全性の確保と質の向上につなげることです。しかし、これまで医薬分業の意義や薬局薬剤師の職能に対する議論が起こっています。平成27年3月12日の内閣府による公開ディスカッションでは、「医…
スタチン長期使用と脳内出血リスクとの関連性はどのくらい?(デンマーク症例対照研究; Neurology. 2022)
低コレステロール血症が脳内出血リスクを増加させることが報告されており、これは疑いようのない事実のようです。しかし、スタチン使用によるLDL-C低下療法が脳内出血リスクになる確証はありません。2019年のメタ解析の結果、脳梗塞の既往を有する患者において、スタチンは脳梗塞の発症を有意に増加させず(ただ…
糖尿病患者の年間eGFR減少率においてSGLT2阻害薬間で差はないかもしれない(代用のアウトカム; データベース研究; Kidney Int. 2022)
糖尿病患者は世界的に増加していることが国際糖尿病連合(IDF)から報告されています。この報告(糖尿病アトラス)によれば、世界の糖尿病人口は5億3,700万人。成人の10人に1人(10.5%)が糖尿病に罹患しています。糖尿病アトラスでは、世界を7地域に区分し統計値を出しています。この7地域の中で日本…
高温や猛暑の日は糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群および低血糖による入院リスクと関連する?(日本のデータベース研究; Environ Int. 2022)
近年、地球温暖化に伴い、異常高温現象の増加が報告されています。高温への曝露は、死亡率を含む健康上の有害な結果と関連しています。糖尿病患者は、体温調節の障害や脱水のリスクといった病的な状態にあるため、特に熱への曝露に脆弱です。糖尿病患者における周囲温度に関連した健康影響の報告も増えており、例えば、高…
COVID-19関連咳嗽に対するガバペンチンおよびガバペンチン+モンテルカスト vs. デキストロメトルファン(Open-RCT; Clin Respir J. 2022)
咳が慢性化すると咳嗽反射の感度が増し、カプサイシンのような咳嗽刺激物質に対する過敏性が生じることが報告されています。一方で、慢性咳嗽患者には、咳嗽刺激物質ではないものに起因する咳も認められ、中枢神経の咳嗽反射亢進が形成されていること(中枢性感作)も報告されています。中枢性感作の関与が知られている疾…
心血管疾患患者におけるクロピドグレル単独療法とアスピリン単独療法、どちらが優れていますか?(SR&MA; Thromb Haemost. 2022)
心血管疾患の二次予防において、アスピリンがクロピドグレルより良い転帰を示すかどうか明確なコンセンサスは得られていません。そこで今回は、心血管障害の既往を有する患者において、クロピドグレル単独療法とアスピリン単独療法の有効性・安全性を比較したシステマティックレビュー・メタ解析の結果をご紹介します。本…
2型糖尿病患者の多くは、病状の進行に伴い、HbA1cの治療目標を達成することが困難となっています。2型糖尿病治療薬は多くの選択肢がありますが、なかでもSGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬が注目されています。2022年8月25日、厚労省の薬食審・医薬品第一部会にて、「2型糖尿病」を対象疾患とする…
TAVR後の弁尖血栓症および脳血栓塞栓症に対するエドキサバン vs. DAPT、どちらが良さそうですか?(RCT; ADAPT-TAVR試験; Circulation. 2022)
経口直接抗凝固薬(OAC, DOAC)であるエドキサバンが、経カテーテル大動脈弁置換術後の弁尖血栓症(leaflet thrombosis)およびそれに伴う脳血栓塞栓症のリスクを低減できるかどうかは不明です。また、無症候性弁尖血栓症と脳血栓塞栓症や神経・認知機能障害との因果関係も不明なままです。そ…
低カリウム血症を呈する腹膜透析患者における最適なカリウム補給方法は?(Open-RCT; Am J Kidney Dis. 2022)
腹膜透析患者にみられる低カリウム血症に対する最適なカリウム補充方法とは?低カリウム血症は腹膜透析(PD)患者によくみられる電解質異常であり、腹膜炎や死亡のリスク上昇と関連することが指摘されています。しかし、機序は明らかとなっておらず、また、
動脈硬化性疾患および心不全を有する糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬へのGLP-1RA追加は有益ですか?(後向きコホート研究; AJC 2022)
SGLT2阻害薬へGLP-1受容体作動薬を追加した場合の有益性は?2型糖尿病(T2DM)は、米国で約2,600万人が罹患しています(PMID: 33501848)。T2DM患者の約35%が動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)を有し、そのうち3
急性代償性心不全患者におけるエンパグリフロジン早期投与による利尿作用と腎機能への影響は?(小規模・単施設DB-RCT; EMPAG-HF; Circulation. 2022)
急性増悪心不全(ADHF)患者における早期のSGLT2阻害薬の追加は有効か?心不全(HF)は、世界的に罹患率および有病率が増加しており、高い罹患率と死亡率を有しています(PMID: 32087174、PMID: 34447992)。 急性増
欧米におけるH.pylori感染症に対するボノプラザンベースの除菌療法はPPIよりも優れていますか?(RCT; Gastroenterology. 2022)
ヘリコバクター・ピロリは、消化性潰瘍、胃腺がん、胃粘膜関連リンパ組織リンパ腫の主要な原因であり、診療ガイドラインにおいて、ピロリ菌の除菌が推奨されています。米国を含む多くの国で、数十年にわたり、H.pylori感染症の治療は、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、クラリスロマイシン、アモキシシリンまたは…
COVID-19入院患者に対するエンソビベップの有効性と安全性は?(DB-RCT; ACTIV-3/TICO試験; Ann Intern Med. 2022)
人類は、SARS-CoV-2による感染症(COVID-19)の脅威にさらされています。Afterコロナ、withコロナ時代と呼ばれる2022年において、依然として感染症治療薬の開発が求められています。Ensovibep(MP0420, エンソビベプ, エンソビベップ)は、SARS-CoV-2感染症…
空腹だと怒りやすくなる、は本当か?(中欧アンケート調査; PLoS One. 2022)
平昌冬季オリンピック期間中、アメリカのスノーボーダー、クロエ・キムが朝食について「朝食のサンドイッチを食べ終えたいと思ったけど、頑なに食べないと決めたので、今は "hangry ハングリー" になっている」とツイートしました。この言葉は、少なくとも英語では一般的な口語表現になっており、多くの人が、…
経口抗凝固薬投与患者の消化管出血に対するプロトンポンプ阻害薬の保護効果は?(SR&MA; Br J Clin Pharmacol. 2022)
経口抗凝固薬(OAC)で治療中の患者において、治療に伴う消化管出血のリスクが伴います。この消化管出血リスクに対して、予防的にプロトンポンプ阻害薬(PPI)が併用投与されます。しかし、消化管出血に対するPPIの予防効果を示す証拠は充分ではありません。そこで今回は、OAC投与患者の消化管出血に対するP…
ミソプロストールを併用するとNSAID誘発性有害事象のリスクを低減できますか?(コホート研究; MICRO試験; Pharmacotherapy. 2022)
ミソプロストール併用はNSAIDsによる心血管イベントの発生を予防できるのか?非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、心血管系有害事象のリスクを高めるにもかかわらず、疼痛に対して最も頻繁に使用される薬剤の一つです。また、NSAIDsは薬剤
ハイリスク2型糖尿病患者におけるペマフィブラート使用は心血管イベントの発生を抑制できますか?(PROMINENT試験; 途中解析で中止された試験)
ペマフィブラート(開発コード:K-877、商品名:パルモディア)2型糖尿病患者は心血管リスクが高いことから、血糖コントロールが求められます。しかし、血糖コントロールだけでは大血管合併症の発症を抑制できないことが報告されています。これには、血
進行した慢性腎臓病を有する高齢者における高用量フルオロキノロン療法と重篤な有害事象の関連性は?(コホート研究; JAMA Netw Open. 2022)
高齢のCKD患者における高用量フルオロキノロンは重篤な有害事象の発生と関連する?フルオロキノロン系抗菌薬は、世界で最もよく処方される広域抗生物質の一つです(PMID: 23570031、PMID: 31067381)。米国では、2018年に
痛風患者における痛風発作とその後の心血管イベントとの関連性はどのくらい?(コホート内症例対照研究 JAMA. 2022)
痛風発作後に心血管イベントの発生はどのくらい増加するのか?痛風は心血管疾患と関連していることが知られていますが、特に痛風発作と心血管イベントとの時間的な関連については調査されていません。そこで今回は、最近の痛風発作後に心血管イベントのリスク
心血管イベントは患者予後を悪化させることから発症予防が重要です。動脈硬化性心疾患(ASCVD)患者では、心血管イベントの発症リスクが高いことから、血圧コントロール、そして脂質コントロールが求められます。治療に際しては、1つの薬剤を増量するよりも、異なる作用機序の薬剤を併用する方が、より高い有効性と…
医療従事者におけるCOVID-19ワクチン4回目接種の効果はどのくらい?(コホート研究; JAMA 2022)
2021年12月、イスラエルで第5次COVID-19流行が始まり、ほとんどがオミクロン変異株によって引き起こされ、ワクチン未接種者とワクチン接種者が影響を受けました。ほとんどの医療従事者を含むイスラエルの成人の90%が、2021年9月までBNT162b2ワクチンの3回接種を受けました。3回目の接種…
オミクロン変異株 BA.2.12.1, BA.4, BA.5に対する抗体薬および抗ウイルス薬の有効性はどのくらい?(in vitro; N Engl J Med. 2022)
2022年6月現在、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)のB.1.1.529(オムロン)亜型は、5つの異なる亜系統に分類されています。BA.1、BA.2、BA.3、BA.4、BA.5。しかし、BA.2.12.1(BA.2の亜種)、BA.4、BA.5の流行は、世界のいくつか…
臨床判断支援付き医師オーダーエントリーシステムの設定における腎臓専門薬剤師による薬物レビューの有用性とは?(後向き研究; J Clin Pharm Ther. 2022)
腎臓専門薬剤師コンサルティングサービスにより腎臓の薬物関連問題を解消できるのか?入院患者の約20%は、推定糸球体濾過量(eGFR)<60分/分/1.73m2と定義される腎機能障害を有しています(PMID: 22695895、PMID: 20
糖尿病は、世界中で死亡、心血管合併症、医療負担の主要な原因となっています。合併症を引き起こし、医療費負担を増大させています。高血圧を有する2型糖尿病患者は、主要な心血管イベントによる罹患および死亡のリスクが高いとされています。しかし、血圧低下治療の有益性が2型糖尿病患者とそうでない患者で異なるかど…
腎臓病合併の2型糖尿病患者の心血管イベントに対するフィネレノンの効果は?(DB-RCT; FIGARO-DKD; N Engl J Med. 2021)
慢性腎臓病(CKD)は、2型糖尿病に伴う心血管リスクを増悪させることが報告されています。尿中アルブミン/クレアチニン比(アルブミンはmg、クレアチニンはgで測定)が10を超え、推定糸球体濾過量(eGFR)が75ml/min/体表面積1.73m2以下になると心血管イベントおよび新規心不全のリスクが上…
重度の閉経後骨粗鬆症治療におけるロモソズマブ vs. テリパラチド(日本の費用対効果分析; Osteoporos Int. 2021)
少子超高齢化社会の日本において、骨折を予防する戦略の確立は重要な課題の一つです。特に女性においては、閉経後に骨粗鬆症の発症リスク、これに伴う骨折リスクが大きく増加することから、骨折予防のために薬物治療が求められます。骨粗鬆症の治療は、診療ガイドラインの推奨や費用対効果の高さから、ビスホスホネート系…
COVID-19ワクチン接種と急性心筋梗塞および虚血性脳卒中との関連性は?(後向きコホート研究; JAMA. 2022)
COVID-19ワクチンは二次的合併症を予防できるのか?COVID-19感染後の急性心筋梗塞(AMI)や虚血性脳卒中の発症率は、血栓症のリスク上昇と関連していることが示唆されています(PMID: 35132265、PMID: 3517675
COVID-19 mRNAブースターとインフルエンザワクチンの同時接種の安全性は?(後向き研究; JAMA Netw Open. 2022)
COVID-19ワクチン接種は、米国疾病対策予防センター(CDC)により、米国の5歳以上のすべての人に推奨されています。現在の臨床ガイダンスでは、COVID-19ワクチンと他のワクチンの同時投与など、他のワクチンの接種時期を考慮することなく接種することができることが示されています(CDC)。米国食…
鉄欠乏性貧血治療に伴う低リン血症にはイソマルトシド鉄とカルボキシマルトース鉄、どちらが良い?(Open-RCT; JAMA. 202)
鉄の静脈注射は鉄欠乏性貧血の迅速な改善を可能にしますが、ある種の製剤(含糖酸化鉄)は線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor:FGF)23を介した低リン酸血症を誘発することが報告されています。FGF23は骨の特に骨細胞より分泌されるペプチドホルモンで、腎臓近位尿細管に作…
糖尿病黄斑浮腫にアフリベルセプトまたはベバシズマブ先行投与、どちらが良さそうですか? (RCT; N Engl J Med. 2022)
糖尿病黄斑浮腫に対して、アフリベルセプト(商品名:アイリーア)やベバシズマブ(日本では適応外)をはじめとする抗VEGF抗体薬が使用されます。しかし、アフリベルセプト単独投与とベバシズマブ先行投与を比較し、眼の状態が充分に改善しない場合にベバシズマブからアフリベルセプトに切り替える方法(ステップ治療…
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アンチセンス薬であるオレザルセンの効果は? トリグリセリド(TG)およびTGに富むリポ蛋白のレベルを低下させることは、依然として満たされていない臨床的ニーズです。Olezarsen(オレザルセン)は、アポリポ蛋白C-III(APOC3)のメ
がん関連静脈血栓塞栓症(VTE)管理ガイドラインの推奨事項には、がんの活動性が持続している間は抗凝固療法を継続することが含まれています。アピキサバンの連邦医薬品局の添付文書には、VTE二次予防のための用量として、治療開始6ヵ月後に1回2.…
スタチン治療に対する低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)の反応は様々であり、合併症の有無や併用薬の使用によって影響を受ける可能性があります。これらの要因に基づくスタチンに対する反応の系統的な変動は、集団のサブグループにおけるスタチン…
心房細動患者における抗凝固薬の使用が、認知機能障害の発症リスクを低減する可能性がありますが、充分に検証されていません。そこで今回は、心房細動(AF)患者において、ビタミンK拮抗薬(VKA)とは対照的に非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC…
抗線溶薬であるトラネキサム酸は脳内出血後の血腫増大を抑制する可能性があります。脳内出血後2時間以内にトラネキサム酸を静脈内投与することで、プラセボと比較して血腫増大が抑制されるかどうかを検討することを目的に実施されたランダム化比較試験(S…
高血圧診療ガイドラインでは、高血圧患者における閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の診断と治療を推奨しています。下顎前方位置移動装置(MAD)は、持続陽圧呼吸(CPAP)が困難または耐えられない患者に対する口腔内装置療法です。しかし、両者の…
マクロライド系抗生物質が妊娠30週未満で出生するリスクの高い早産児の未熟児慢性肺疾患(CLD)の発症率を低下させるかどうかについては、系統的レビューで矛盾するエビデンスが報告されており、肺ウレアプラズマ属(Ureaplasma spp.)…
急性虚血性脳卒中患者に対する抗血小板療法を支持するエビデンスがあります。しかし、現在推奨されている抗血小板療法では神経学的悪化が一般的であり、臨床転帰が不良であることから、新たな治療方法の確立が求められています。そこで今回は、脳卒中発症後…
心不全(HF)と機能性僧帽弁閉鎖不全症(MR)を有する患者の罹患率と死亡率は、HFに対する診療ガイドラインに従った薬物療法にもかかわらず、依然として相当なものであり大きな課題となっています。そこで今回は、軽度から中等度の駆出率低下を伴うH…
ナトリウム-グルコース共輸送体-2(SGLT2)阻害薬は心不全患者に使用すると有益であることが示されています。しかし、SGLT2阻害薬同士の比較成績はまだ充分に明らかにされておらず、薬剤選択に影響を及ぼす可能性があります。そこで今回は、エ…
アセトアミノフェンは、安全マージンが広く、安価であり、投与経路が複数あることから、小児集団における急性疼痛の治療に最もよく使用される薬剤です。しかし、投与経路による効果の違いについては充分に検証されていません。そこで今回は、小児外科集団に…
推算糸球体濾過量が20mL/min/1.73m2未満の患者において透析前にナトリウム-グルコース共輸送体-2阻害薬(SGLT2is)を開始した場合の長期転帰を報告した研究はありません。SGLT-2阻害薬の効果を得るためには、ある程度の推算…
中期〜後期の早産児のほとんどは、母乳のみで栄養を摂取できるようになるまで栄養サポートを必要とします。しかし、これらの乳児に対する栄養戦略の指針となる証拠は不足しています。そこで今回は、中期〜後期の早産児を対象に、栄養サポートによる介入効果…
2023年1月、米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention)と米国食品医薬品局は、ファイザー・ビオンテック(Pfizer-BioNTech)のBNT162b2; WT/O…
チカグレロルは2型糖尿病(T2DM)と冠動脈疾患を有する患者における主要有害心血管イベント(MACE)と出血の増加を抑制しました。血行再建術、急性四肢虚血(ALI)、切断を含む四肢イベントは、T2DMと動脈硬化を有する患者における主要な合…
ファスティング(断食)の効果はどのくらいなのか? 時間制限食(Time-restricted eating, TRE:ファスティングとも呼称される)は多くの研究で体重を減少させることが報告されています。げっ歯類の研究で報告されたように、ファ
共感は患者-医師関係の一側面であり、慢性疼痛患者において特に重要であると考えられますが、共感度の高さが患者転帰とどのように関連するのかについては充分に検証されていません。そこで今回は、慢性腰痛患者における医師の共感と疼痛、機能、および健康…
プラスチックは加工しやすく、耐久もあることから広く使用されています。便利な反面、環境問題への影響が指摘されています。具体的には "環境中にあり続ける" ということです。⻭磨き粉や洗顔剤に含まれるビーズなどの⼩さなプラスチック、あるいはレジ…
腹腔鏡下肥満手術(aparoscopic bariatric surgery, LBS)を受ける患者は、術後の悪心・嘔吐(postoperative nausea and vomiting, PONV)を起こしやすいことが報告されています…
アルブミン尿は慢性腎臓病(CKD)進行の主要な危険因子であり、特に中等度(30〜300mg/g)または重度(300mg/g以上)に分類されます。しかし、CKD患者における正常アルブミン尿の範囲内(30mg/g未満)のアルブミン尿の予後に関…
カリウム保持性利尿薬であるスピロノラクトンは、高血圧症などに広く使用されていますが、抗アンドロゲン作用を有していることから、長年にわたり尋常性ざ瘡に対して適応外処方されてきました。しかし、エビデンスは不充分です。
家族での食事は、子どもたちの食の選択と嗜好を形成する形成的な学習環境です。そのため、子どもの栄養状態を改善するための取り組みには理想的な環境であると考えられます。しかし、家族での食事時間と摂取する食事内容との関連性については充分に検討され…
直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)は半減期が12時間程度と短いため、DOAC治療の短いギャップ期間であっても抗凝固作用が低下し、有害な臨床転帰のリスクが増加する可能性があります。しかし、このGapが臨床転帰に及ぼす影響は明らかとなっていま…
COVID-19発症予防のためのマスク着用の効果はどのくらいなのか?COVID-19を予防するために様々な感染対策が講じられています。マスクの種類としてN95、外科用、布製が挙げられますが、最適な使用方法や予防効果の比較検討は充分に行われて
経皮的冠動脈形成術(PCI)を受ける急性冠症候群(ACS)患者には、アスピリンと強力なP2Y12阻害剤による二重抗血小板療法(DAPT)が標準治療となっています。PCI後の虚血リスクと出血リスクのバランスをとるために、強力なP2Y12阻害…
炎症とコレステロールどちらがより適した患者予後の予測因子となりうるのか?炎症と高脂血症(脂質異常症)は共にアテローム血栓症に寄与しています。スタチンによる集中治療を受けると、将来の心血管イベントリスクに対する炎症と高脂血症の相対的な寄与が変
COVID-19パンデミックの最初の年、米国の2件の研究では、COVID-19で入院した人は、季節性インフルエンザで入院した人に比べて、30日死亡のリスクが約5倍になることが示唆されました(PMID: 33323357、PMID: 330…
自然環境への曝露は人間の健康に有益であると考えられていますが、その証拠には一貫性がありません。そこで今回は、フィンランドでの都市環境における緑と青の空間への曝露が精神的・身体的健康と関連しているかどうかを検証した横断研究の結果をご紹介しま…
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下のみではなく、脳卒中などの心血管イベントの発生リスク上昇と関連しています。しかし、CKD患者における虚血性脳卒中と出血性脳卒中の相対的な頻度については、明確に説明されていません。さらに、急性虚血性脳卒中…
呼吸器合胞体ウイルス(RSV)は、新生児や高齢者における急性呼吸器感染症、下気道疾患、臨床合併症、および死亡の重要な原因です。新生児、乳児、幼児に対してはシナジス(筋肉内注射用パリビズマブ(遺伝子組換え)製剤)が重篤な下気道疾患の発症抑制…
人工知能を搭載した言語モデルチャットボットChatGPT(generative pretrained transformer:生成的な事前訓練を行ったネットワークアーキテクチャ)は、医療を含む多くの業界にとって革新的なリソースであると言わ…
笑いには様々な健康効果があることが報告されています。しかし、介入としての "笑い" による糖尿病への長期的な影響に関するデータは限られています。そこで今回は、笑いヨガ(Laughter yoga)が2型糖尿病患者の血糖コントロールを改善で…
血清マグネシウム濃度の上昇は、CKD患者における心血管イベントのリスク低下と関連していることが報告されています。また、マグネシウムはCKDの動物モデルにおいて血管石灰化を予防することも報告されています。したがって、CKD患者における血管石…
新型コロナウイルス感染症 2019(COVID-19)の急速な広がりにより、個人防護具の使用が増加していますが、その効果については充分に検証されていません。そこで今回は、市販の無菌手術用ヘルメットシステム(SSHS)がCOVID-19に対…
これまでの臨床試験により、心血管疾患の発症リスクを低減させるための治療法が示されています。しかし、成人の2型糖尿病患者における動脈硬化性心疾患リスクを低減するためのエビデンスに基づく治療法は、臨床現場で充分に活用されていません。そこで今回…
慢性腎臓病(CKD)と高尿酸血症に対する考え方は日本と海外(欧米)とでは大きく異なっています。本邦のガイドラインではCKDを伴う高尿酸血症の治療において、血清尿酸値が8.0mg/dLを超える場合には生活指導を行った上で薬物治療を考慮するこ…
これまでの研究で、漢方薬ベースの点滴製剤である血必浄注射液(Xuebijing, XBJ:紅花・赤芍・川きゅう・丹参・当帰を配合)が敗血症患者の死亡率を低下させる可能性が示唆されています。しかし、検証は充分ではないことから、より質の高い前…
スフィンゴシン1リン酸(S1P)受容体のサブタイプ1,4,5を選択的に活性化し、S1P2,3には活性が検出されない1日1回投与の経口薬であるEtrasimod(エトラシモド)は、潰瘍性大腸炎を含む免疫媒介疾患の治療薬として開発中です。今回…
疾患の早期発見・早期治療のために健康診断や検診時における採血などの侵襲的な方法が用いられています。しかし、このような侵襲的な方法は、経時的にデータを収集する上で患者負担を増加させることから代替案が求められています。外眼部の写真をディープラ…
バーチャルヘルスケアの急速な拡大により、医療従事者の仕事量と燃え尽き症候群の増加に伴い、患者からのメッセージが急増しています。人工知能(AI)アシスタントは、臨床医が確認できるような回答を作成することで、患者の質問に対する回答を作成するの…