kanabunkg.hatenablog.jp 角田山で出会った生き物(2025年7月7日)
『大航海時代の日本人奴隷 増補新版』ルシオ・デ・ソウザ, 岡美穂子(中公選書)
十六世紀後半から十七世紀前半、日本で言えば、戦国時代後半から江戸時代初期の時代、ポルトガルとスペインが世界の海を支配し全盛を極めていました。また、日本では豊臣秀吉が朝鮮出兵を行ったり、キリシタン追放、江戸幕府の鎖国と、急激に外国との係わりが変化していった時代です。さらにヨーロッパでは魔女狩りが盛んになり、異端審問のため、ユダヤ教徒がアジアなどに逃れる動きもあったようです。そんな時代にイエズス会、スペイン、ポルトガルが日本人奴隷を禁止したこともあり、歴史のダークサイドである人身売買の奴隷に掛かる公的記録は乏しく断片的です。主人が異端審問にかけられ証言者としての記録や、主人が亡くなった時の遺言で解放され、財産を受け継ぎ大金持ちになった奴隷の記録、暴動を起こし処刑された記録、また、ポルトガル人やスペイン人と結婚...『大航海時代の日本人奴隷増補新版』ルシオ・デ・ソウザ,岡美穂子(中公選書)
この時期に菩提寺山に登ると、キッコウハグマの種がはじけているのをよく見ます。キッコウハグマは晩秋に花を咲かせるのですが、普通は閉鎖花で蕾のまま受粉しているので花を開かずに種がはじけます。開花すると小さくとも綺麗な花なのですが、なかなか見ることができません。キッコウハグマ
リスが食べた跡らしい、ヒメクルミの殻。しっかりハート型。♡姫くるみ
地下室にこもった男がつづった物語を、読者が読まされる形式の小説となっています。その男自体が主人公となるのですが「自尊心が低く、かつプライドが高い」困った性格をしていて、世の中の全員が敵だと思っているような人間です。地上が生きているのが苦しくて、地下で本を読んで暮らしている設定なので、現在で言えば、引きこもりでしょう。こういう人間がロシアにも多くいるというのですから、昔から引きこもりというのはあったのです。その男が、自分が主人公の物語を手記という形にしたためいるのですから、面白い話の訳がありません。前半の3割程度と、後半7割程度のボリュームで2つの話が載っていて、前半の話は、面白くもなんともない、この『地下室の手記』を真似てシロートが書いたらこうなるみたいな小説でした。後半は、プロの小説家の仕事で、小説はこ...『地下室の手記』ドストエフスキー(新潮文庫)
落ち葉の道を踏みしめながら静かな山行となりました。アオハダの淡い黄葉も素敵です。カエデ足元を見るとヤブコウジが、もうすぐクリスマスだと教えてくれます。頂上からは、真っ白な飯豊山朝日連峰も雪が積もっていました。空気が澄んでいて、日本海に浮かぶ粟島まで見えました。11月では最後の山歩きになりそうです。年末までにどれだけ歩けるかな?菩提寺山2024晩秋
Amazonプライムビデオにて、視聴しました。1944年のハリウッド版です。(ヨーロッパ戦線でノルマンディー上陸作戦、太平洋でサイパン島・フィリピンをめぐる戦いがあった年に、このような娯楽映画が公開されているとは、アメリカの余裕が恐ろしい。)精神的虐待の方法で、モラハラの手口としても上げられるガスライティングの語源となった戯曲の映画化です。新婚夫妻の生活で、夫が妻にガスライティングをしかけ、巧妙に精神病だと思い込ませていきます。夫の本当の狙いは何なのか、救いの手は差し伸べられるのか、サスペンス仕立てで物語は進むのです。自分に自信が持てない人は、もしかしたら、誰かのガスライティングの餌食になっているのかもしれません。気になる人は見てみるのもよいでしょう。主演のイングリット・バーグマンはアカデミーの主演女優賞...映画『ガス灯』
長野県飯山市にて、宝くじ当選祈願を受け付けている神社がありました。ほんとうにご利益があったらすごいですね。なんと、微妙なご利益です。5万円程度で、こんな遠くまでお礼奉納をするのは、たいへんですので、今回はやめておきました。発見!宝くじ当選祈願神社!
『イザベラ・バードの日本紀行』イザベラ・バード(講談社学術文庫)
イギリスの女性旅行家である著者が明治初期に日本を訪れ、単独で西洋人未踏の地である日本の奥地へ足を踏み入れます。横浜→江戸→日光→南会津→会津坂下→津川→新潟→米沢→山形→秋田→青森→函館→室蘭→紋別の北日本の旅が前半3/4を占めており、これが圧巻でした。特に峠越えをする地域の風土や、アイヌとの暮しなど、文献が乏しいド田舎の庶民の暮しの様子が歯に衣を着せぬ描写で書かれています。明治初期の日本の田舎(6~7月)では、男は、ほどんど素っ裸で暮していたことや、畳にはノミがたくさんいて、そのままでは眠られず携帯用折り畳みベットと蚊帳を持ち歩いていたことなども、予想以上に衛生状態が悪いことがわかりました。宿屋ではプライバシーが皆無で、障子に穴を開けて常時除かれていたことや野次馬が多く警官が来て追い払ってくれたことなど...『イザベラ・バードの日本紀行』イザベラ・バード(講談社学術文庫)
翅の赤いワンポイントがキュートな赤とんぼですが、もう羽がボロボロです。11月も半ばを過ぎるとトンボの季節も終わりですね。晩秋のミヤマアカネ
晩秋には、ほとんど昆虫を見なくなりますが、キチョウは元気に飛んでいます。成虫で越冬するので、11月になってもよく舞っています。晩秋のキチョウ
初恋は、いつですか?よくある質問ですが、ちゃんと答えられる人はどれくらいいるでしょう。そのとき、ハッキリとした自覚があったのか無かったのか淡すぎてわからないくらいの色合いだったのかもしれません。また、青春時代は、いつからいつまでという区切りが明確にあるわけでもなく、過去の体験も意識できず、未来もぼんやりして見えていない現代だけを見ながらなんとなく生きている状態と考えることもできます。そして、1968年12月10日の府中三億円強奪事件(時効が成立し未解決)も、淡い泡沫となって消えていく現在でした。初恋と同じように。この小説の作者はプロフィール非公開であり、小説の主人公と作家の名前は同じです。そして、府中三億円事件の実行犯であるらしいのです。あるらしいと言うのは、彼女が事件を起こす意志があったかどうかさだかで...『初恋』中原みすず(新潮文庫)
長野県飯山市に行ったとき、石畳のあぜ道がありました。周りの田んぼも石垣田んぼだったのですが、豪華ですね。かなり続いていて、米づくりに対する執念みたいに感じます。石畳のあぜ道
電波塔にクズの蔓が絡んでいました。上は、となりにある電信柱の三倍強の高さにあります。細い蔓に、あんな高さまで水を吸い上げる力があるとは驚きです。クズのつる
『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』ピョートル・フェリクス・グジバチ(クロスメディア・パブリッシング)
著者は、Googleで人材開発・組織改革・リーダーシップマネジメントに従事していた経験があり、現在は起業して、複数の会社の取締役等についています。名前からわかる通り、ポーランド人で、ヨーロッパ、アメリカ、そして日本で、多くのビジネスマンと交流があります。そんな視点から、日本の人たちへのメッセージとなります。この本で言う「一流」とは、世界的な一流企業で働く人と、その周辺にいる人をさしています。この手のビジネス啓発系の本の例に漏れず、竜頭蛇尾の内容でしたので、前半部分がおもしろく、後半はつけたしの印象でした。彼は、「日本人は雑談が苦手だという人が多いが、日本の方が雑談が簡単だ」と言います。それは、日本語の雑談は定番フレーズが多いからだと、つまり、「今日は暑いですね」「やっと涼しくなってきましたね」など当たり障...『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』ピョートル・フェリクス・グジバチ(クロスメディア・パブリッシング)
雪国の秋は短い。明日から冬型の気圧配置になるというので、今日中に歩いておこうと、阿賀町の奥にあるたきがしら湿原に行きました。湿原の植物は、もう冬枯れ状態で、ノコンギクが咲いている程度です。紅葉も終盤ですね。前回、来た時と逆回りでカモシカの道を歩きました。舗装された道を1400m歩くと、入り口があります。カモシカの道に入ると唯一の絶景スポットがあり、名もなき険しい山を眺めることができます。カエデの紅葉この辺りは携帯電話の電波が届きませんが、届くスポットがたまにあり、看板が立っています。ブナ林の散歩は気持ちが良い。まだフユシャクの舞は見られず、キチョウが飛んでいました。途中で、雪を戴いた飯豊山が見られると思いましたが、雲がかかっていて見られず。麒麟山公園で一休みして帰ってきました。たきがしら湿原
白鳥の飛来地として国の天然記念物に指定されている瓢湖に行ってきました。朝11時ころだったので、白鳥は周辺の餌場(水田)に散っていて、数は少なくなっていました。朝は9時ころまで行くと9000羽の白鳥がいたようです。鵜や鴨はたくさんいました。白鳥はチラホラです。この瓢湖、江戸時代初期に農業用ため池として人工的に作られた湖ということで、普通に池なのですが、白鳥の飛来地として国が認めており、ラムサール条約にも入っている湿地なので、もう湖として認められています。瓢湖
風力発電機のような3枚の羽みたいなのは、スミレの種が散ったあとです。スミレは春に咲く花ですが、その後も閉鎖花として咲いていて、花が開くことは無いですが種を作っているのです。ところが、先日、長野県で秋なのに開いているスミレを発見しました。まあ、たまに開いちゃう花もあるようです。秋のスミレ
芥川賞作家である中村文則が書いたミステリー小説。わたしは。ミステリー小説をあまり好まないので、純文学的な側面から、読んだ感想になります。はじめは、フリーライターの主人公が、猟奇殺人(二人の女性を焼き殺す)で死刑判決を受けた男の本を書くために調査をしていく過程が書かれています。殺人者としての写真家、その真実の一端を知る人形作家、そしてライターの主人公と、彼の依頼人である編集者と、表現者が登場します。そして、芥川龍之介の『地獄変』に登場する絵師のように撮影しようとした写真家が殺人犯として投獄されたのです。主人公のライターは、取材をつづけ、関係者に会うたびに、「あなたは、この事件についての本は書けない、なぜなら、彼らの胸中にたどりつけないから」と言うようなことを言われ続けます。そして、物語半ばで、本を書くことを...『去年の冬、きみと別れ』中村文則(幻冬舎文庫)
朝4時に新潟市を出発し、約150キロ離れた飯山市へドライブしてきました。愛車に折り畳み自転車を搭載しての旅です。第一目標は、映画『阿弥陀堂だより』のロケ地訪問となります。南木佳士の小説が映画化されたので、その雰囲気を味わいたいと思うのが主です。飯山市の瑞穂集落の阿弥陀堂を訪問しました。映画のセットを集落の人が保存しています。本物ではなく、セットなので、経年劣化がかなり来ています。見たい人は、早めに行った方が良いでしょう。戸が閉まっていましたが、簡単に開けることができました。阿弥陀堂からの景観は霧のためよく見えず残念でした。この集落の見どころの一つが大イチョウです。巨大な銀杏の木が祀られています。鳥居の大きさと対比するとわかりやすいと思いますが、山一つが一本の木という感じで、半端ない迫力でした。ここの棚田は...長野県飯山市へ日帰り旅行
驚くべきニュースなような気がするが、あまり報道されていないので、とりあげます。量子コンピューターとは、今のコンピューターより桁違いの演算能力を持っていて、究極のコンピューターです。SFでは、今のこの世界は、他の世界の量子コンピューターによるシミュレーションの中ではないかとか言われるほどです。11月8日に理化学研究所量子コンピュータ研究センター光量子計算研究チームが新方式である光量子コンピュータの開発に成功したと発表しました。世界に先駆けた汎用型光量子計算プラットフォーム(つまり、どんな計算でもできる)になりそうです。「超伝導」「中性原子」「イオン」「シリコン」「光」などの方式がありますが、GoogleやIBMなどは超伝導方式の量子コンピューターで成果を上げているようです。しかし、極低温環境が必要なことが大...日本が光量子コンピューターを完成させた!
春には山菜(ウルイ)として、夏には可憐な花で楽しませてくれるオオバギボウシですが、秋には実になり種をばらまきます。夏の花↓オオバギボウシの実
『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ハーバード大学で政治哲学の教授を務める著者が、「正義」についての講義を元に語る内容となっています。古今の哲学者が考えてきた正義について解説し、それに対する反論と反論に対する回答を記しながら、より深く正義の内部に迫っていく過程は、迫力がありました。ベンサムの最大多数の最大幸福(功利主義)からはじまり、リバタリアニズム(自由至上主義)の思想から、本当の平等とは?自由とはという考察に入っていきます。個人の資質の不平等性をどう解決するのか、誰が何に値するのか?所属するコミュニティ・人種、歴史への責任、国家への忠誠など、多種多様な問題が提起され、さらに同性愛・妊娠中絶、政治と宗教など、アメリカ合衆国の社会(全世界ともとれる)の複雑性を感じることができました。さて、これらの問題は、答えが出るはずもない複雑さを孕んでい...『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
その昔、新潟市の白山駅から、燕市まで、新潟交通電車が走っていたなごりです。カボチャの色に塗られていました。かぼちゃバス
秋になると目立つ小さなトマトのような実です。ヒヨドリが好む実ということでヒヨドリジョウゴというのだそうです。しかし、ソラニン(ジャガイモの芽の毒)が含まれており、ヒヨドリも好まないようです。野生のミニトマト?ヒヨドリジョウゴ
第100回芥川賞作家の南木佳士は、私にとって、秋が深まってくると読みたくなる作家で、毎年、このころに読んでしまいます。あとがきに、純文学と大衆文学の区別は明らかに存在すると考えているとあり、これは純文学ではなく、大衆文学として書いたとあります。純文学作家が書いた大衆文学風の作品(例えば、宮本輝のような)が、好みなので、自分にとってとても読みやすく共感しやすい小説でした。著者が通っていた秋田大学医学部の実習班の四名の学生が主人公となり、医学部生が成長しながら医師になっていく姿が描かれて行きます。ドラマチックな展開はなく、こういうのあるある風なエピソードの連続ですが、本人たちにとっては、それは人生の転機となる大きな出来事なのでしょう。青春期に進む方角が1度変っただけで、壮年期には大きな差になるから当然と言えば...『医学生』南木佳士(文春文庫)
コカマキリより小さいオオカマキリを見つけました。体調が3cmくらい。病気か何かだろうかと思って調べてみると、ヒメカマキリと言う種類のようです。西日本では珍しくない種だということですが、はじめて見ました。小さなオオカマキリ?
朝晩の風が冷たく感じられるようになりました。三連休の最終日は絶好の行楽日和となり、明日からは天気がくずれそうなので、登ってきました。頂上から稲島コース9合目まで足を延ばすと、みなさん、まったり楽しんでいましたね。湯の腰コースの沢では、一部、道が流されていて、はじめて登る人は気を付けてください。八合目あたりから、佐潟方面を望む。上の方は、かなり秋色になってきています。センボンヤリのボンボン。これを見ると秋も深まってきた感じがします。秋の虫の音も少なくなり、白鳥の声がところどころから聞こえるようになりました。蝶の姿は見えず、花も大方終わり、遅れて咲いたものがチラホラあるだけです。虫の声がしなくなると、晩秋の静けさにつつまれることになります。角田山(湯の腰コース)2024霜降
AIにイラストを描いてもらったら、とんでもないのが出来た!エースの今永、バウアーを失った今シーズン、セ・リーグのペナントレース3位からの下剋上。正捕手山本祐大・エース東を欠いて臨んだ戦いでしたが、他の選手が次々と覚醒して、マンガのような展開になりました。ケイとジャクソンの両外国人投手が奮起し、チーム打率・本塁打数・チーム得点リーグ1位のソフトバンク超強力打線から三振の山を築くと、若手の坂口・中川が好リリーフ、伊勢大明神も復活して29イニング無得点の日本シリーズ新記録を樹立。正捕手山本、控えの伊藤がケガで欠場したら、戸柱が目覚めCSMVPを取ると、日本シリーズで好リード。打っては、MVPの桑原のガッツが光り、筒香も良いところで長打を放って試合を決めてくれました。梶原と森のスピードスターが覚醒したことも財産に...横浜DeNAベイスターズ日本シリーズ制覇!
まるで成虫のような派手な模様をしていますが、これでも幼虫です。身体も硬い鎧で覆われているようで、もう成虫ってことで良いんじゃない?と思いますが、これでも幼虫なのです。アカスジキンカメムシの幼虫
『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』ユヴァル・ノア・ハラリ (河出文庫)
前作『サピエンス全史』では、我々ホモサピエンスが、知能も体力も上回る他の人類を凌駕し、生き残り栄えてきたかを明らかにしました。この本では、さらにその未来・可能性を考察する内容となっています。未来の可能性を考えていくことは、容易ではなく、半分以上を過去のおさらい、つまりサピエンス全史の内容の説明になっています。すなわち、ホモサピエンスの大きな革命である「認知革命」「農業革命」「産業革命」です。その中で特に重要なのは「認知革命」ですが、それにより、お互いに顔も知らない大勢の人間が協力し合うことができるようになりました。さらに「農業革命」により人口の爆発的な増加、「産業革命」による多様な価値観が創造されてきました。その辺までは、すでに『サピエンス全史』で読んでいた内容なのでたいくつでしたが、「人間至上主義」の登...『ホモ・デウステクノロジーとサピエンスの未来』ユヴァル・ノア・ハラリ(河出文庫)
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引っ越し圧力が、日に日に強くなってきていますので、本格的にはてなブログへ移行しようと思います。最後は、わたしが好きなサン・テグジュペリの言葉から。歩みだけが重要である。歩みこそ、持続するものであって、目的地ではないからである。旅人はあたかも目的地がなにか意味を持つかのように、峰から峰へと道をたどるが、目的地とはそのようなとき、旅人のいだく幻想にすぎない。また同様に、在るものを受け入れることなしには、進歩前進なるものは存在しない。そして、おまえはつねに、この在るものから出発するのだ。gooブログを始めたのは2005年、丁度、糸魚川市から新潟市へ引っ越したころでした。それから、マンションを購入し、ずっと新潟市に住んでいます。2024年3月に定年退職したこともあり、新潟市に住んでから退職するまでの約20年間を記...gooブログから移行します
すぐに結果がほしい。今の快楽が先の快楽より大切。今の1万円が、10年後の10万円よりほしい。こういう気持ちが先延ばしの原因だったとは、目から鱗でした。人間は、今すぐ得られる快感のために、将来の利益を棒に振り、将来の不利益を甘受するのです。例えば、締め切りまで期間がある仕事を早めに取り掛かるより、友達と遊びに行くことを優先してしまいます。朝一、仕事に取り掛かれば余裕を持てるのに、メールをチェックしてしまいます。そして、締め切りギリギリに仕事に取り掛かり、不満足な仕上がりになってしまうのが常なのです。先延ばしとの戦いは人類の脳の構造上しかたのないことで、原始時代には目の前に生っている果実をすぐに食べなければ他の人や動物に食べられてしまいます。先のことを考えるより、すぐに食べてしまった方が生き残りに有利だったの...『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』ピアーズ・スティール(CEメディアハウス)
今年も半分終わります。半年間の配当金等の集計がでましたのでご報告します。国内資産より370,336円海外資産より278,067円合計648,403円海外資産からの割合が少なくなっているのは、ドル安傾向であることと、為替リスクを抑えるため国内株式・債券への投資に重点を置いていたことによります。年齢とともにリスクを抑える方向へシフトしていきます。ついに、1ヶ月当たり10万円を突破することが出来ました。急激なドル安がなければ、年間を通じ維持できそうです。Gooブログ最後の集計になるときに大台達成は運命的なものを感じます。配当金等結果(2025年1~6月)
田んぼの畔などに良く咲いていますが、河川敷公園でも見かけます。これが咲き始めると、本格的な梅雨の始まりです。右巻きと左巻きは1:1だと言われているようで、遺伝は関係ないようです。実は、巻いていないネジバナを見つけたことがあり、写真を撮ったけどピンボケで、それ以来、探してもみつけられないでいます。ねじれていないネジバナ
SBI-SBI・S・国高配当株式ファンド(年4回決算型)の初分配金が出ました。10,000口当たり62円ということで、意外と少なかったと感じています。1~3月の配当金は1年を通じてもっとも少なくなる傾向が高いことから、今後の増配に期待です。ライバルとなる楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)は70円でした。同じところに投資しているのに、この違いはどこから来るのかと言いますと、調整準備金から配当を出しているかいないかです。SBIは出していない、楽天はだしているということです。楽天は、タコ足分配を含んでいるということになります。タコ足の部分には税金がかかりませんので、あまり関係ないように思われますが、NISA枠で買っていると無税の恩恵がなく、しかも、その分を戻そうとして買い増しすると新たにN...SBI-SBI・S・国高配当株式ファンド(年4回決算型)初分配金
公園の紫陽花が見ごろになってきました。咲きかけも味があります。紫陽花の花の色は、土壌のPHによって変わり、赤ならアルカリ性、青なら酸性だそうで、天然のリトマス試験紙みたいおもしろいですね。日本は雨が多く、ほとんどの土壌が酸性に傾きやすいと言われており、何もしなければ赤系統のあじさいは珍しいと考えられます。紫陽花が見ごろ
派手な黄色ですが、それでいて上品に見えるのは、丸く控えめな花弁につつましさが感じられるからでしょうか。都草の都が京を差すのか差さぬのか。戦国の昔、大阪城の周辺にも咲いていて、淀君が愛したので淀君草とも呼ばれているようです。家の隣の公園に咲き始めたと思ったら、草刈部隊に刈られてしまい、また再生して、咲き誇っています。雨上がりにモンキチョウもやってきて蜜を吸ってますね。真上から見ると、円を描くように花が配置されていることがわかります。見れば見るほど、味わい深い花です。淀君が愛したミヤコグサ
雨が上がったので、散歩に出てみるとシジミチョウが花から花へ飛び回っていました。よく見ると、ツバメシジミのようです。ツバメシジミは、後ろ羽にチョッとだけ雫のような突起があります。かわいい😌雨上がりのツバメシジミ
今年もやってくれました。Amazonunlimited3ヵ月無料サービス。Amazonunlimitedとは、電子書籍500万冊を1ヶ月980円で読めるサービスなのですが、Amazonプライムディに合わせて、お試し期間として3ヵ月無料で楽しめます。7月14日までに申し込むと、その日から3ヵ月無料で利用でき、解約しておくと、3ヵ月後にくる最終日に借りていた書籍が端末から削除されるしくみです。毎年、利用させていただいて、その3ヵ月は、紙の本を封印し、Amazonunlimitedのみで読書を楽しんでいます。1ヶ月10冊ペースで30冊が目標です。Amazonunlimited3ヵ月無料期間
第一生命の株主優待である「QOLism(キュオリズム)」アプリを使って、ポイントをためているのですが、前年度は5月末でおしまいで、6月からは新年度となるようです。余ったポイントは無効になってしまい繰り越しができないルールみたいです。1460ポイント貯まりましたので、1400ポイント分をamazonギフト券1400円分に交換しました。上限の2000ポイントまで行けませんでしたが、冬になってから使い始めたので、半年分しか活用していませんし、日本海側の冬の気候では歩数確保がいかんともし難い。今年の上限は2500ポイントだそうで、真面目に健康増進に取り組んでいきたいと思います。「QOLism(キュオリズム)」ポイント更新
定年退職時のあいさつのときに、もしかしたら、「読書に、おすすめ本は何ですか」という質問がでるかもしれないと思い、回答を準備してありました。残念ながら、そのような質問はありませんでしたので、胸の中にしまっていたのですが、市役所から所得税の請求が来て、ふと思い出しました。3冊、おすすめ本を考えていたのですが、何を候補にあげていたのが思い出せず「こりゃ、まずい」と思って、読書記録のフォルダをひっくり返し、なんとか思い出すことに成功しました。Gooブログのサービスも終了するし、もうホトボリも冷めただろうと思ってメモしておきます。『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング(日経BP社)世界的大ベストセラーで、オバマ大統領が絶賛し、ビルゲイツが出身大学の卒業生の希望者全員に配布したと言う名著。統...退職前に言い残したこと
退職して自由時間が増えたので、たくさん見るかなと思ったけど、最後まで見たのは3本だけと、普通とあまり変わりありませんでした。「鬼滅の刃柱稽古編」刀鍛冶の里編が、敵方の鬼の魅力が弱くて中だるみしたことと、稽古編ということで鬼との戦いが無く盛り上がりに欠けるかと心配していたのですが、最後の最後に最高に盛り上げてくれました。しかし、あの終わり方は、鬼滅の刃だから許される鬼畜っぷりで、踊り出したいくらいでしたね。「転生したらスライムだった件3期」ちょっと、安定しすぎていて退屈なシーンが多かったのが残念でした。しかし、夏も続けて放映のようなので、これから盛り上がるかもしれません。もう、まったりテンペストが発展していくのを見ていくだけになるのかしら?「Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ」特におすす...2024春アニメ
素人は戦略を語り、玄人は兵站を語ると言いますが、陸上自衛隊元陸将が書いた本なので完全な玄人本になります。著者は、兵站を分析する上で、6つのキーを使って語ると主張します。すなわち、「兵站を心臓・血管・血液・細胞などの譬えで説明する」「内線作戦と外線作戦」「マハンのシーパワーの戦略理論と兵站」「ケネス・ボールディングの『力(戦力)の逓減理論』」「作戦正面の長さ・面積と兵站の関係」「地政学と兵站」です。それに従って、第二次世界大戦から朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、コロナ戦争と語られて行きます。これに従って、本には書いていませんが、ウクライナ戦争を分析してみましょう。「兵站を心臓・血管・血液・細胞などの譬えで説明する」心臓……ウクライナ(小)、ロシア(大)ですが、ウクライナはNATOやその他の諸国からも補給を...『兵站』福山隆(扶桑社)
昔ながらの古本屋があると知ったので、寺尾駅まで自転車で行ってきました。寺尾駅がある越後線は、新潟砂丘の天辺に沿って走っているので、近くまで行ってから、砂丘を登る必要があります。東京の住んでいた時のことを思い出すなぁ。あのころは、二十歳前後だったから、急坂でも平地と変わらず登れたけど、今だって山登りしているから平地と変わらないのだ。砂丘の路地は、行き止まりなどもたくさんあって、迷路のようでした。駅に着いたが発見できず。駅からの眺めは、かなりの絶景。あった、あった。すぐ脇にありました。真ん前を通って駐輪場へ自転車を止めたけど気が付きませんでした。どうどうとした店構えです。中に入ると、文庫や漫画が中心でビッシリと本が並んでいました。5万冊の品ぞろえと書いてありました。ブックオフなどより、古い本が多く、大手の古本...のせ書店
毎年、恒例になったサービスなので、このときに合わせて、本を読み終えています。1ヶ月10冊読めるので、30冊を無料で読めることになります。漫画も読めますが、わたしは読まないので活字本だけ30冊ですね。さっそく、今日から始めました。とりあえず帚木蓬生の『襲来』をダウンロードしました。あとは、箸休めに『書く瞑想』『仕事選びのアートとサイエンス』という本もダウンロード。絶えず、3冊を読みながら、10月3日まで30冊読みたいです。amazonプライム特権で、KindleUnlimited3ヵ月無料
梅雨時になると、毎年のように読んでしまう作家さん。日本からフランスの川に浮かぶ船を借りて、その中で生活する主人公の男の話?「?」が付いているのは、ストーリーらしきものを感じないから。船の中には、大家が残したレコードや本がたくさんあって、それを読んだり聞いたり、昔、読んだ話を思い出したりしながら、日々を過ごしています。たまに訪れる郵便配達の男や、大家の老人、近くに住んでいるらしい子供などと、とりとめもない会話をしながら、日本の友人から送られてくるファックスなどを交え、燃料が空で動かない船の上で暮らしているだけです。舟が係留されている河岸の方は見えますが、対岸に行くことはないので、川側の船の姿を見たことがないので、住んでいても全体像を把握していないと彼は思います。なんとなく退職後の自分の姿に重なってしまって、...『河岸忘日抄』堀江敏幸(新潮文庫)
売上100万円を超えることができました。かなり本棚も空スペースができてきたように思います。あと1年くらいで、家庭内鉱山も掘りつくしてしうと思うので、ハンドメイドを軌道に乗せないとキャッシュフローとしてあてにできなくなります。ハンドメイドを始めると確定申告をしないといけなくなるのですが、そういう悩みになるくらい売れてからかんがえることにします。メルカリはじめて1年が経ちました。
健康本のアプローチは、「〇〇をすればやせる!」等、改善方法が単純化されているパターンが多いですが、この本は「遺伝的に考えて対処法を考えれば体調は最高になる」という原因の方が単純化されていることがミソです。狩猟時代の生活に適応するように遺伝子がプログラムされているので、生活自体をそこへ近づけようというアプローチになります。とは言え、キャンプをしたり、毛皮を着て町を歩くわけではなく、腸内細菌を整え、食物繊維を摂取したりします。その際、サプリを使用することもOKなのです。現代の都市型生活の中で、狩猟時代にプログラムされた遺伝子に合わせた食生活や運動をどうするかを考えていく内容となります。他の健康本とやることは同じですが、根本の考え方をシンプルにしてくれるのが本書です。そのため、応用が効きやすく、自分で考えていけ...『最高の体調』鈴木祐(クロスメディア・パブリッシング)
定年退職から3ヵ月、ボケっと暮らしております。無職生活の貴重な資金源である株式等からの配当(1~6月分)です。¥建資産より296,259円$建資産より250,631円(1,670.87ドル×150円)合計546,890円年間100万円の配当を見込んでいましたが、目途がたちました。少し多くなってますけど、インフレ分がちゃんと乗っているところが給料とはちがうところです。頭が痛いのが新NISA枠がうめられないことです。一応、積み立て枠だけ、全世界株式を中心につかっています。特定口座から新NISAの生長枠に移したいのだけど、ほとんどの銘柄が大きな含み益を抱えていて、移すと税金がドバッと、とられてしまいます。暴落をじっくり待ちながら、チャンスをうかがっていきます。退職金や、財形など、キャッシュが膨らんでいます。しか...高配当株投資の結果(2024年1~6月)
葉の上をデジタルな動きでチョコチョコと動いていて、まるでハエトリグモのように見えました。クモにしては派手だなと思って、よく見てみると蛾の一種のようです。オオナミモンマダラハマキと言う蛾です。ハエトリグモに擬態しているとのことですが、自分が捕食者であったら、蛾よりハエトリグモの方を食べたい気がします。擬態と言うより、動きで天敵を避けているのかもしれません。しかし、それにしては色と良い、模様と良い、派手で目立っています。チョコチョコ動き回るオオナミモンマダラハマキ
緋色のきのこ。落ちたサクラの枯れ枝から生えていました。不食のキノコだけど、赤色の染め物に使えるそうです。ヒイロタケ
木陰が多く、道のりは長いが、標高差が小さいコースにて森林浴してきました。梅雨に入り、蚊が出てきましたね。駐車場で靴を変えていると、さっそく襲撃されたので、速やかに撃墜しました。今年の初撃墜になります。オオバギボウシの花が見頃です。アジサイも良く咲いています。ムラサキシキブも咲き始めています。ザトウムシにも会いましたが、タカラダニにたかられていました。宝、宝で縁起がいい?キモイけど……佐渡島が近く見えます。梅雨前線の北側なので、それほど気温が上がらず快適でした。田んぼは、水稲の最高分げつ期を迎え、緑が濃いですね。豊作の予感。観られた花オオバギボウシ、ホタルブクロ、トラノオ、トリアシショウマ、アヤメ、ウツボグサ、ムラサキシキブ等クガイソウ(つぼみ)角田山(五ケ峠コース)2024梅雨
「元朝日新聞の名物・名文記者の文章技巧25発」という振れこみの本ですが、そんなに甘い本ではありませんでした。著者は、現在、九州に住み、農業と狩猟をしながら文筆業をしており、訪ねてくる記者を対象に文章塾(酒を飲んで語り合うような)を開いている面白いおじさん(と言っても、同い年だ)です。技術については、同感と思うことがほとんどでしたが、何せ、この著者はプロフェッショナル中のプロなので、熱量が違います。とても、アマチュアのブログ書きの冷めた情熱とは比べ物になりません。はじめは、在り来たりの技術論ですが、だんだん熱くなってきて、生きることは書くことだ調になるところは、手塚治虫の『漫画の描き方』を彷彿とさせます。その辺の文章の書き方のハウツウ本より、熱量がある分、これ一冊で十分な気がします。プロの書き手や、アマチュ...『三行で撃つ』近藤康太郎(CCCメディアハウス)
詩人、写真家の銀色夏生の初めての物語集。様々な物語が載っていますが、自由奔放に書かれたライトな物語という感じがしました。セリフが多いので、すぐ読み終えてしまいます。小説家なら、こう書かないだろうという文章が多々ありましたが、そこが詩人の自由さなのでしょう。新鮮な感覚を学ばせてもらいました。『夕方らせん』銀色夏生(新潮文庫)
5年ぶりに第二期が作成されるそうです。5年前に観て、それから無料で観れるところが無くなったので、ずっと見たくても我慢していたのですが、amazonプライムビデオで見られるようになりました。うれしくて、通しで見てしまいました。一言で言えば、電脳世界でサバイバルゲームをする話です。ソードアートオンラインのサイドストーリーになりますが、メインとの大きな違いは、キャラクターのリアルとアバターのギャップが激しいことですね。主人公のちっこい女の子のリアルの姿は、背が高いことにコンプレックスを持っている女子大生です。ゴリラ女のボスが率いるアマゾネスチームのメンバーのリアルは、新体操部の女子高生たちだったりします。狂った女のピトさんや、その臣下のMさんの正体は、ネタバレになるのでふせますが、かなり笑える展開となりました。...ガンゲイルオンライン(アニメ)第二期
愛や友情、その正体を科学的に明示させるのが本書です。実際の戦争でも壊滅した部隊の最後の生き残りの兵士が、負傷した戦友を助けるため捨て身の戦いを繰り広げる場面があります。彼らに共通するものは何なのでしょうか?このような自己犠牲による利他的行為は、生物学の基礎である利己的な遺伝子と矛盾することなく説明されています。利他的な友情とは、遺伝的に我々にプログラムされた遺伝子の中にあるのです。人間は、親しい友人の中に、もう一人の自分を見出しているのです。それは自己の拡大により、他人を自分の一部と認識しているときにおこる現象です。そのことによって、人は他人に必要とされなけらば生きていけない生物なのです。人は一人では生きられないとありますが、人に助けてもらわないと生きられないという意味の他にも、他人を助けないと生きていけ...『残酷すぎる人間法則』エリック・バーカー(飛鳥新社)
三日月堂シリーズの本編完結巻になります。三日月堂の経営も軌道に乗り始め、新しい段階(本の印刷)に踏み出す時が刻々と近づいていきます。学生時代、文学賞を受賞したことをきっかけに筆を置いた古本屋の店主の前に、学生時代の文芸部の仲間が訪ねてきます。そして、本を作ることになるのですが、店主さんには時間(余命)が限られていたのです。活版印刷で本を刷るには、三日月堂の他の業務を休止するくらいの覚悟がいるのでした。もう一段階、経営業務のステップアップを余儀なくされていく三日月堂と、それを支える人たちの進化が見どころとなります。物を作ること、創作することの静かな熱を感じられる物語も一旦これで終了となります。『活版印刷三日月堂雲の日記帳』ほしおさなえ(ポプラ文庫)
真っ黒い虫がいたので、写真をグーグルの画像検索を掛けたら、一発でタマムシの一種だと判明しました。角度を変えると色とりどりに変わっていく色彩をタマムシ色と言いますが、このタマムシは、真っ黒です。タマムシにも真っすぐに筋の通ったやつもおるんやなぁ。クロナガタマムシ
梅雨入り前の爽やかな晴れの日、鳥の声に誘われるように里山を歩いてきました。平年なら、梅雨入りしていている時期ですが、今年はまだ先のようです。アジサイは、きれいに咲いています。桑の実も熟し、トラノオ、ムラサキシキブの花も咲き始めています。マタタビの花も散り始め、わたしがネコなら酩酊してしまいそうなくらい香ってました。観音堂まで足を延ばしましたが、新潟平野は、緑一色です。田んぼは、有効分げつ終止期となり、中干しの真っ最中です。ウツボグサの花も咲いていました。他は、アクシバ、トリアシショウマなどが見頃です。途中で、アナグマさんに出会えたのですが、写真を撮る前に藪の中ににげられちゃいました。梅雨入り遅れの乾燥で蚊もいませんでしたが、スズメバチと何回か遭遇しました。今週末には梅雨入りかな?角田山(五倫石~山の神)2024初夏
ハウルの動く城シリーズ最終巻となります。主人公の女の子が、病気で入院する魔法使いのお爺ちゃんの家に留守番に行くところから物語が始まります。お爺ちゃんの家は時空が曲がっていて、どこに行くかの手順がややこしくいろいろ苦労する話が続きます。ハッキリ言って、かなり退屈でした。しかし、中盤以降、ソフィー、ハウル、カルシファーの面々がでてくると、アクションシーンが多くなり引き付けられました。ついに、「動く城」が本領を発揮します。巨体を動かして悪を追い詰めます。カルシファーが大活躍するので、好きな人は必読です。主人公の周りにいたキャラクターの意外な正体が明かされていくのは、前作のパターンと同じです。この辺は、外見や先入観にだまされないようにという教訓話なのでしょうか。軽いファンタジーものなので、娯楽として楽しめる良作と...『ハウルの動く城3』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(徳間文庫)
こんな題名の本を誰が読みたがるのだろう?Amazonの評価を見ると165個もついているし、わたしが持っている文庫本は、3年間で12刷を数えているから、純文学としてはかなり売れている本となります。内容は、主人公の刑務官の青年と、18歳になったばかりで殺人を犯し死刑判決を受けた少年の交流を中心に、心の揺れを描きます。主人公の青年も、孤児であり、孤児院の仲間である青年の自殺や、恋人だった女の結婚宣言などに心が揺れます。気のいい囚人を手心を加えて仮釈放を促しますが、その囚人がすぐに強姦事件を起こし、常習犯だったことを知ります。そのような複雑な状況を抱えながら、葛藤を感じる主人公ですが、中村作品の独特の絶望の中に熾火のように燃える生きるエネルギーが事態をほんの少し動かすのです。梅雨時に読むのも良いかなと思える作品で...『何もかも憂鬱な夜に』中村文則(集英社文庫)