★ゴールデンウィーク初日。来客もなく静かな1日だ。★司馬遼太郎さんの「梟の城」(新潮文庫)を読み終えた。重厚にしてドラマチックな作品だった。毎年多くの作家が生まれ、多くの作品が世に出されるが、長く読み継がれる作品はそれほど多くない。そんな中、漱石、鴎外、太宰、芥川と並んで、司馬遼太郎、松本清張作品はこれからも読まれていくであろう。★「梟の城」、1960年の直木賞受賞作。時代小説の利点は、時を経ても違和感を感じず読めることだ。★時代は、戦国の世が終わり、豊臣秀吉が天下を統一した頃。主人公は伊賀忍者の葛籠重蔵。戦乱の中、伊賀一族は虐殺に遭い、太平の世となればなったで、もはや為政者にとって忍びは脅威でしかなかった。★伊賀忍者の生き残り重蔵は仲間からも一目置かれる上忍。そんな彼が、師匠から秀吉暗殺の指令を受ける。...司馬遼太郎「梟の城」