chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • Via Dolorosa

    いくら温暖化で遅くなってるとはいえ師走の紅葉狩りはぞっとしないから、今にも降り出しそうな曇天ながら家を出る。 まずはご近所の禅昌寺。特に紅葉で名高いという訳ではないけど、ともかく人が少ない(というかいつ来ても誰もおらん)のが有難い。少し外れただけで深山幽谷の趣を味わえる板宿はケッタイな町である。 次の須磨寺に向かう途中、ふとまだ参詣してないと気づいて板宿八幡の方へ。飛松の伝承なぞは上方にはいくらでもあるから格別に由緒あるお宮とは言えないだろうし、社域も取り立てていうほどの風情はない。でも、ホントに住宅街の真ん中をうねうね縫うように歩いて登る順路はなかなかよろしい。 さて、板宿から須磨寺へは、途…

  • 中年という愉しみ

    酒後の事故や、体調崩すのが増えたこともさりながら、何の気なしに久々に読み返した本に感銘を受け、以て我が身の秋を知る。いやまあ、「ついにアラフォー」「四捨五入すれば五十路だわい」と騒いではいたけれど、秋のあはれ同様、身に染み出すところが肝腎。 その本とは、グレアム・グリーン『事件の核心』と『池波正太郎の銀座日記〔全〕』。いずれも新潮文庫。とはつまり、文庫オリジナルの『銀座日記』ならともかく、グリーンは全集版でもその文庫化であるハヤカワepi版でもない、伊藤整訳(実際の訳は永松定)の古いもの(奥付を見ると昭和四十年の第七刷)。こうも読みづらい版面(そう、文庫程度に難渋してしまう眼の衰えもあるのだっ…

  • 秋の蟷螂

    山近いのでいろんな虫がやってくる。最近はむやみにカマキリの姿をよく見る。一度に三四匹見つかることもある。交尾中のところも目撃した。雄はなるほど聞く所に違わず、事後ぼりぼりむさぼり喰われてるのであった。喰われてること自体より、人間の目にはひしとした抱擁の姿勢のまま囓られてるのがヒト・オス・オッサンにはじつにあわれであった。 宦官のごと逆光の秋蟷螂 碧村 ◎ハロルド・ブルーム『影響の解剖』(有泉学宙他訳、小鳥遊書房)……老来いよいよ意気軒昂なブルーム節。むかし筒井康隆さんが、小林秀雄の本について「ただいいわいいわとのたうちまわってればいいのだ」と要約していたのをふと思い出す、そんな雰囲気。クサいと…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、双魚庵主人さんをフォローしませんか?

ハンドル名
双魚庵主人さん
ブログタイトル
新・鯨飲馬読記
フォロー
新・鯨飲馬読記

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用