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小説『雪花』全章 https://blog.goo.ne.jp/ginshu

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小説『雪花』全章
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2017/05/18

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  • 小説『雪花』第八章-6節

    小説『雪花』第八章-6節

    六店員がお酒の摘みを持ってきた。萝(ロー)卜(ボ)頭(トオ)と枝豆の炒めものだった。大根の漬物の萝卜頭は、黄味を帯びた半透明の琥珀色で、小さく丸い形にしてある。生産地は、蘇州から三十キロほど離れた六(ロウ)直(チー)の故鎮だ。六直の豊かな河流に囲また土で栽培収穫された萝卜頭は、肉よりも貴重な食べ物と言われた。仁は、興味の眼差しに笑みを浮かべて、伝えた。「これは、六(ロウ)直(チー)の萝(ロー)卜(ボ)頭(トオ)だね。祖父の家で、食べたことがある」仁の言葉を聴いた凡雪は、ふと脳裏に、楚と杜の姿が懐かしく過(よ)ぎった。そこで、夢を見るような想像をし始めた……。六(ロウ)直(チー)に行って萝(ロー)卜(ボ)頭(トオ)を買ってきた楚は、祖父の厨房に入った。小椅子に座った杜は、竈(かまど)に薪を入れた。パチパチと小さく...小説『雪花』第八章-6節

  • 小説『雪花』第八章-5節

    小説『雪花』第八章-5節

    五その時、店員が中碗の料理を持ってきて「美味(メーウイ)魚(イウ)唇(ツン)です」と伝え、丁寧にテーブルに置かれた。仁が碗の中を見て、瞳の内側に光が揺れた。「魚の唇?」と訊ねてきた仁の表情は、美しい混沌の世界を漂わせて、面白く見えた。凡雪は、笑顔を堪えて説明した。「淡水の鳊(ビエン)魚(イウ)、激浪(ジラン)魚(イウ)、という魚の唇ですよ」すると仁は「ええー、本当?」と驚き、歯茎が見えるほどに大きな笑みを顔中に拵(こしら)えた。碗の中の魚(イウ)唇(ツン)は、白い木耳にも似て、柔らかく温かな色調で、湖の夢幻とも思わせる。すぐ小碗を取った凡雪は、匙で掬いながら、仁に話し掛けた。「昔、乾隆皇帝が蘇州の《松鶴楼(ソンフーロオ)》の店で、魚の頬だけの料理を食べた伝説がありますけど、今は、魚の唇だけの料理も食べられますね...小説『雪花』第八章-5節

  • 小説『雪花』第八章-4節

    小説『雪花』第八章-4節

    四女の店員が一品料理を持ってきて「紅(ホン)嘴(ツウイ)緑(リゥ)鹦(イン)哥(コ)です」と、明快な声で料理名を伝えた。仁は凡雪の手をゆっくりと離した。目をテーブルに置かれた料理を見た仁は、少し張りのある声で「えっ!菠薐草(ほうれんそう)ではないの?」と話し掛けた。仁は、子供のように目を瞠って、驚いた表情を出した。凡雪はふふと笑って、説明を加えた。「菠薐草は、鹦(イン)哥(コ)と似ていない!根元が赤くて体が緑(みどり)色で」仁は、すぐ頬を緩め、「なるほど!ぴったりの名前だね」と納得した表情に変えた。大きな白い皿の真中に、均整に載せられた菠薐草は、艶やかで瑞々しく見える。頭の部分は紫(し)味(み)のある赤色で、葉の緑色は翡翠(ひすい)のように見え、鹦(イン)哥(コ)の羽を思わせる。仁は嬉しそうに、箸で菠薐草をゆっ...小説『雪花』第八章-4節

  • 小説『雪花』第八章-3節

    小説『雪花』第八章-3節

    三ドリンクを飲み干した仁は、顔を凡雪に向けて感想を述べた。「石榴ジュースは、仄かな酸味が効いて、美味しい!」と仁の声が柔らかく聴こえた。凛々しい双眸の奥に、優美で愉快な世界が隠れているように感じられた。突然、南風が、ふっと吹いてきた。濡れた芝のような香りがして、凡雪は仄かに酔い、好奇心が頭を擡げた。「仁さん、中国の歴史が好きでしよう?」仁は、上半身を後ろに少し退し、両手で頭の後ろを抱えた。「実を言うと、中国の成語(ツンイウ)(慣用熟語)が好きだな!小さい頃、万里(マリ)祖母に、よく教わったよ。たった四文字で、物語が詰まって、面白いね」仁の意外な答に、凡雪は別な世界に飛び込んだように、胸が熱くなってきた。凡雪は、そっと背筋を伸ばして、仁を見詰めながら、試して訊いた。「仁さん、〝対〟の文字になっていてカップルを意味...小説『雪花』第八章-3節

  • 小説『雪花』第八章-2節

    小説『雪花』第八章-2節

    二静かな新城区に着いた凡雪と仁は、自転車を止め、《創意(ツアンイ)飯店(フアンテン)》に入った。広い店内は左側の一面に大きなガラスが嵌められ、外の青色の竹が直ぐ間近に見えた。初夏の清涼さが、十分に伝わっている。仁は小声で「良い雰囲気だね」と呟いた。微かな香ばしい匂いが漂ってくると、凡雪は仄かに酔うような幸せな気分を味わった。奥の席を選んだ凡雪と仁は、テーブルの前の椅子に腰を下ろした。灯光は薄い澄色で、柔らかく注いでいる。台湾の歌姫、鄧(テイ)麗(レイ)君(サテン)の《夜来(イエラン)香(シアン)》の歌が囁くのように流れていた。幻想的な世界に入り込んだ心地になった凡雪は、胸の底から軽やかな感情が、清流のように流れてくるのを感じた。凡雪は、まずドリンクだけを注文した。一口だけ飲んだ凡雪は、静かに仁を眺めた。直面に座...小説『雪花』第八章-2節

  • 小説『雪花』第八章雪から放たれた光

    小説『雪花』第八章雪から放たれた光

    一一週間が経ち、六月に入った。凡雪は、香山で祖父にもてなされて過ごした好日が、ずっと心に残っていた。太陽が燦燦と注ぐ香山の緑の腹が、紅から柔らかい紫の彩色に朧に変化する佇まい様子を脳裏に浮かべてくると、凡雪は、聖地に携わったような気分になり、永遠の自然を心に抱かせようとした。月曜日の仕事を終え、図書室を出た凡雪は、手で自転車を押しながら足を前へ進めた。文化宮の外へ出た凡雪は、すぐ視界に、仁の姿を認めた。胸を躍らせた凡雪は「あっ、仁さん!」と呼んだ。同時に、馬に似た祖父の優しい双眸が頭を過った。凡雪は目を逸らさずに仁を見つめた。ふと笑った仁の双眸は、駿馬を思わせるほど黒目がちの優しい双眸だ。無性に仁を愛しく感じた凡雪は、頬を上げ、ずーっと仁を見つめ続けた。微笑んだ仁は、凡雪に近寄ってきて、大きな掌を、すっと上げた...小説『雪花』第八章雪から放たれた光

  • 小説『雪花』第七章-17節

    小説『雪花』第七章-17節

    十七凡雪と凡花は、祖父の家を出た。肩を並べた姉妹は深く頭を下げて、祖父に別れの挨拶をした。「いつでも、来てもいいよ!」と祖父の声が微かに弾けた。すると、凡花は狂喜乱舞して「やったー!」と大きな声を出して、叫んだ。凡雪は顔を上げて、祖父をじっと見つめた。すらりと立っていた祖父は、優しい面差(おもざ)しに、目が少し潤んでいた。瞳の奥には一輪の高貴な花が咲いているかのように見えた。突然、背後ろから「先生、お早うございます」と、男性の声が聴こえてきた。凡雪が振り返ると、視界に山間地を背景にして一人の青年が映った。学生鞄を提げて、祖父に顔を向けていた。祖父は「ああ、凯(かい)だね。香山の農民の息子だ」と紹介すると、横に立っている楚が言葉を加えた。「凯くんは、香山の〝秀才〟ですよ!お祖父様に日本語を教わっていますね」青一色...小説『雪花』第七章-17節

  • 小説『雪花』第七章-16節

    小説『雪花』第七章-16節

    その時、杜が朝食を持ってきた。糯米に小豆や棗、金柑が入った料理だ。朱に染まっている糯飯を眺めた凡雪は「美味しそうね」と期待した。杜が椅子に腰を下ろして、ご飯を装った。「口に合うかな」祖父は、笑みで御飯を勧めた。馬に似た穏やかな双眸が、いっそう優しく見えた。卓台の前に置かれたご飯を見た凡雪と凡花は、静かに視線を合わせた。碗を持ち上げた凡雪は、一口を食べて、ゆっくりと噛んだ。絶妙な柔らかさと甘さが、すぐ口の中に蕩けて広がっていく。優しい気持ちになるような味だった。凡花は、一口一口じっくり食べて、碗の隅々まで、米粒を残さず綺麗に食べている。食後に再び、祖父の淹れたお茶を飲んだ凡雪は、茶の豊かな香りに倍の滋味を感じた。何気なく窓を見遣った凡雪の視界に、一片も雲のない青空が映った。ふっと脳裏に、仁の顔が過った。心地よい熱...小説『雪花』第七章-16節

  • 小説『雪花』第七章-15節

    小説『雪花』第七章-15節

    十五祖父がお茶を玻璃コップに注ぐと、元々の緑色のお茶が、紅色に変わっていた。ほんの少し紫色も滲んで、異様に麗しく美しく見えた。「わあ~、お洒落!」の凡花の緩んだ喋り声が、凡雪の耳元で、ゆるゆると流れた。凡雪は両の掌で、コップを包むように持ち上げ、そっと吸い付けた。お茶の仄かな甘味(かんみ)と薔薇の高貴な香りが、口の中で馴染み、滲み込んでいく。喉奥まで流れていくと、巡り逢った豊潤さが、凡雪の身体に速やかに渡っていった。「あっ!」と歓喜の小声を零した凡雪は、自然の偉大な力が身体に取り込まれてきたように感じた。一瞬の間に、躍動感を味わった凡雪は、同時に、憧れの境地に立ったような快い気分にもなった。外の天空は、澄み切った朝の光が虹色に弾き、増して、煌いていた。凡雪は、ゆっくりと頬を上げ、「お祖父様のお茶は、別格で、病み...小説『雪花』第七章-15節

  • 小説『雪花』第七章-14節

    小説『雪花』第七章-14節

    十四その時、凡花は、真っ直ぐな目で祖父に対い、問い掛けた。「煎茶って、美味しいですか?」祖父は微笑みながら答えた。「美味しいよ。お茶は同じ種類の樹(き)なんだけど、栽培方法や、発酵させるか否かとか、どの部位から作られるかによって、味が変わるんだね。日本茶も烏龍茶も紅茶も」すると凡花は、「えぇーー、お茶の樹は、全部、一緒ですか?」と再び訊いた。祖父は、平然とした声で「そうだな……植物としては、一種類の樹なんだ」凡花は「えー!ひょっとして、珈琲(カーフエ)もできますか?」と訊ねると、祖父は明るく「それは、また、違うなあ!」と笑った。朝の涼しい清に、溌剌とした命の芽吹きと歓声が充満していた。冷えた茶器の表面に粒の水滴が滲んできた。茶が豊潤に思えた凡雪は、そっと頬を綻ばせた。祖父は、片手で茶器を持ち上げ、三つの玻(ガラ...小説『雪花』第七章-14節

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