反省点もありました。2日目の昼下がりになると、レシピエントクイズ用紙が、すべて出尽くしたのを理由にして、「今年のNフェスは終了…」と、我々は、声掛けを止めて…
生体肝移植・人工透析・生体腎移植を乗り越えて社会復帰を果たした夫婦の軌跡をドナーが綴っていきます。
「ダブル移植の語り部」、このタイトルを見て、「どういうこと?」と思われる方がほとんどでしょう。「ダブル移植」には二重の意味があります。 ひとつは、生体臓器移植を一人の人間が2回(生体肝移植と生体腎移植)行っている、という事。もうひとつは、一人の人間が生体臓器提供者、いわゆる「ドナー」となって、2回移植手術を受けている、という事。 これが、「ダブル移植の語り部」という変わったタイトルの内実です。
夫は万波先生に電話で、「先生、いつ頃から次の病院に勤務していらっしゃいますか?」と、尋ねると、「9月上旬には、新しい病院にいると思うから、来てください」と、…
当時81歳だった万波先生が、故郷の岡山に戻り、笠岡市民病院に勤務すると決心する、決め手となったのが、「移植設備を整えて、存分に移植手術をしてもらうようにする…
悪徳斡旋業者の連中は、面識もない万波先生の名前を出して、「日本に戻ったら、すぐに、愛媛の宇和島にいる、万波先生のところに行って、診察してもらってください」と…
それはなぜかと言えば…私たちが、生体肝移植手術や、生体腎移植手術を望んでいた、2014年・2015年ごろは、『海外渡航移植』に対する風当たりは、まだまだ緩や…
マスコミや世論が、「悪者」だと決めつけた、万波先生たちの評価を、見事にひっくり返した訳ですから、高橋さんは、臓器移植、中でも、腎移植に対する知識や、移植に対…
その結果、2013年11月に、『透析患者を救う!修復腎移植』(彩流社)が、そして、2015年6月には、『だれが修復腎移植をつぶすのか~日本移植学会の深い闇~…
ここからは、新たな話題になります。 今年(2024年)4月5日に、一冊の本が、えにし書房から上梓されました。本のタイトルは、移植医 万波誠の真実~閉ざされた…
腎移植手術の成功率は、今やほぼ100%にまで上がり、血液型が異なっていても、血のつながりのない夫婦間でも、移植成功率には差がなくなり、その後の移植腎臓の生着…
万波先生を偲ぶとき、今更ながら思い出すのは…2015年の暑い夏の夜に、万波先生が、どんな医師なのかも分からないまま、「暗礁に乗り上げています。どうか助けてく…
(追悼記事続き)翌07年に厚生労働省は、病気の治療のために摘出した腎臓の移植を原則禁止。だが、与野党の枠を超えた60人以上の国会議員も万波氏に理解を示して動…
(追悼記事続き)捨てるしかなかった腎臓を移植で活かした形だが、万波氏のもとに取材が殺到。「移植マニア」「悪魔の医師」などと批判的に報じられた。えひめ移植者の…
(追悼記事続き)病院は万波氏が行った過去の腎移植を公表。病気の治療のために摘出した腎臓を移植した例が注目された。腎臓の病変部分を取り除き修復したうえで、人工…
西先生くらいのベテラン名医であれば、周囲からの称賛や慰労を、享受する生活に甘んじていても良いのに、相変わらず、自分の業績は脇に置いて、「万波先生の偉業」の宣…
ところが、叱られた看護師が、「西先生から頼まれたので…」と言うと、万波先生はそれ以上、何も言わなくなったようです。その結果、西先生による、『万波医師の記録的…
万波先生は卓越した技術を体得した腎移植医ですが、移植手術は、チームを組まなければ、実施できません。レシピエント側にもドナー側にも、移植医とスタッフが必要だか…
昨日公開した一覧表は、万波先生が行った腎移植件数の推移を、年度別・月別にまとめたものです。 一見して「すごい移植数!」だと、驚かされます。当時の先生の年齢(…
熟練期(63歳~81歳)の統計資料は他にもあります。下に載せた一覧表は、万波先生による、年度別・月別移植件数の一覧表です。 万波先生が、1977年末に、四国…
「なぜ、自家腎移植をしないんだ」と、声高に、万波先生を攻め続けた、移植学会幹部たちも、実際には、ほとんど、『自家腎移植』など行っていないことが、その後の詳細…
2006年に大騒動になった、病気腎移植事件では、『自家腎移植』という言葉が、論争の中で飛び交いました。 自家腎移植とは、一度、患者の腎臓を体外へと摘出し、体…
昨日ご紹介した、万波先生が行ってきた、夥しい数の腎移植手術の中には、修復腎移植(病気腎移植)が、60件含まれています。2004年以前に、市立宇和島病院で行った…
この一覧表を見ると、本当に全国各地から、患者が万波先生を頼って、宇和島の地を訪れていたことが判ります。 私たちもそうでしたが、「移植に踏み切るのが難しい」と…
さてここに、万波先生の元に、全国から腎移植希望患者が、殺到していたことを示す、一覧表があります。万波先生が宇和島徳洲会病院に在籍していたのは、2004年4月…
(これも後になって、私のブログの読者の方から、教えてもらって分かったことなのですが)万波先生は、腎不全患者たちの間で、「駆け込み寺」として、ゆるぎない信頼を…
先生からの質問は以下の通りでした。その1・「奥さんはドナーになることを了承してくれているのか?」その2・「奥さんは肝移植のドナーになってから一年は経っている…
長い間、腎臓病で苦しんでいたり、人工透析離脱を模索している方であれば、腎移植の超ベテラン医師として、万波先生の名に接することは、あったのでしょう。 ところが…
~大病院では受け付けてもらえない~…だからと言って、腎移植のドナーになることを、諦めるつもりは、全くありませんでした。 なぜなら、ダメ出しを受けた当時は、肝…
このように、限られた大学病院の移植施設でしか、心臓や肺・肝臓などの移植手術は、行われない訳ですから、いったんNO!と断じられたら、移植の実施にたどり着くのは…
「地方の民間病院でも、腎移植手術は受けられる」ということが、なぜ、私たちにとって恩恵だったと言えるのでしょうか? 私たちが最初に受けた、肝移植手術は、全国で…
ダブル移植の語り部続々編の前書きが、長くなってしまいましたが、今日から続々編の本題に入ります。 2022年10月14日私たち夫婦の生体腎移植手術の主治医であ…
【惜春会】作詞 小椋佳 作曲 堀内孝雄 とにもかくにも健やかでまた逢えたこと悦ぼう年に一度の 惜春会特に話題は無かろうと 友の訃報がまたひとつ風に飛ぶ花 …
♫でんでんむしむしかたつむり♪と、童謡にも歌われている、かたつむりについて、改めて調べてみたところ、古今東西の名言に、用いられているのですね。驚きました! …
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反省点もありました。2日目の昼下がりになると、レシピエントクイズ用紙が、すべて出尽くしたのを理由にして、「今年のNフェスは終了…」と、我々は、声掛けを止めて…
来場者の減少に呼応するように、用意したクイズ用紙は、午後2時近くには、全て出尽くし、『クイズに答えて景品をもらおう』イベントは、終了となりました。 我々のブ…
昨日までは、『レシピエントクイズ』に関する説明や、来場者の反応について、記してきましたが、 話はNフェス2024に戻ります。 開場から2時間、お昼頃になると…
また、より詳細な裏事情を明かせば…心臓死後の臓器移植は、『言うは易く行うは難し』のごとく、日常的に遂行するのは、とても難しい医療行為だと言われています。 例…
~脳死と植物状態のイメージがつながっていて、脳死と宣告されても、生き続けるかもしれないと思ってしまう。その思い込みが、脳死下での提供拒否の遠因になっていたら…
昨年の「ドナークイズ」では、ドナーについて、間違った選択肢に○を付ける人は、稀(まれ)でしたから、いかに、レシピエント(臓器を提供してもらう重病患者)という…
「レシートの印字面で、スマホ画面を磨くとピカピカになる」という正解に驚いた出演者が、実際に、レシートでスマホ画面をこすって、その効果を実感する、という番組構…
また、レシート紙は結構頑丈なので、軽く水に濡らしても、すぐに破れてしまう訳ではなく、ゴシゴシこすっていると、鏡面に紙のボロボロがくっつくので、仕上げにそのボ…
ところが、ある日偶然に、「レシートの有効な利用方法を、知っていますか」という文言が、パソコンの画面に表示されていたので、思わず、クリックしました。すると… …
Q1二つ目の選択肢、〈レシートの紙を使って鏡をふく人〉に関しては、馴染みのない方がほとんどでしょうから、少し説明したいと思います。 私たちは普段、買い物をす…
2024Nフェス用に作った、「レシピエントクイズ」は、 Q1 レシピエントってどんな人? A 料理のつくり方(レシピ)を 考える人 B レシートの…
願ってもない熱心な若者が、立ち寄ってくれたことに、感動している私は、真剣に質問してくる相手に、本当はもっともっと、臓器移植の話をしたかったのですが、絶え間な…
一方、このボランティアくんとは対照的な、真摯な若者にも出会いました。 ほとんど全ての来場者は、クイズに答えて、カラークリアファイルをもらうと、去っていくので…
12時になると、お昼休みなのか、学生ボランティアがやって来ました。クイズの紙を渡すと、ボランティアくんは、あっという間に○を付け、「出来ました」と見せてくれ…
大手企業が配っている、立派なお土産に比べれば、ささやかなものなのですが、「景品」という言葉につられて、クイズの紙と○をつけるボールペン、そして、クイズの答え…
もともと、このようなイベントに参加する人は、(企業の勤務予定でやむなくという、勤め人もいるでしょうが)無償で、は勿論のことですが、土・日を費やすことを厭わな…
骨髄ドナー登録は、存命中に連絡が来ますが、マイナンバーカードの下部に、設けられているのは、「もしも、脳死に陥った時には、臓器を提供してもいいよ」という、脳死…
「ホントですか!ありがとうございます」と、応答したものの、続く話になんだか違和感があります。 人懐こい会社員の彼は、「その後、いつ連絡が来るかと思っているん…
生命保険会社2社は、血管年齢測定や、ベジチェック(野菜不足チェック)をして、景品袋を配るようです。 面白い出展内容は、お葬式企業による『納棺体験』や、鉄道会…
今年は2度目の会場準備でしたから、ほどなく準備完了となりました。 夫は、会場に来ている企業人と、名刺交換をしつつ、話の合間に、NPOの宣伝をしているのです…
〈Mー2 車椅子での生活〉 退院前日、移植コーディネーターのTさんが、夫の病室に、やって来ました。 「退院後は、毎日、体温を測っていただき、体温が37,5度…
〈Mー1 車椅子での生活〉 「退院は、8月14日」と告げられたのは、その10日前。 退院日までに、決めておかねばならない懸案が、二つありました。一つは、その…
〈Lー5 肝機能は回復〉 しかも、夫の肝機能は、相変わらず、移植前のような、悪い数値が、続いています。 ところが!七月も終わるころから、夫の肝機能が、ぐんぐ…
〈Lー4 肝機能は回復〉 その確信が、少しずつ、不安へと変化していきました。 いつまでたっても、人工透析による、血液浄化時間が、短くならないのです。むしろ、…
〈Lー3 肝機能は回復〉 人工透析が始まって、一か月が過ぎたころ、私には、不安が二つありました。 ひとつは、ダメージを受けた、移植肝臓が、いつ、再生するのか…
〈Lー2 肝機能は回復〉 娘が付き添って、歩行訓練をした時、病室を出て、ニ、三分歩くのは、ソロソロと遅かったのに、「駄目だ、戻る!」と言って、きびすを返した…
〈Lー1 肝機能は回復〉 季節は、すっかり夏。七月に入ると、夫の歩行訓練が、始まりました。 病室・病棟での訓練には、大人用の歩行器。リハビリ病棟での訓練には…
〈Kー8 人工透析を開始〉 座る練習をする一方で、危険な行動をして、事故が、起きないように、夫のベッドの下には、マットが敷かれるようになりました。 このマッ…
〈Kー7 人工透析を開始〉 六月中旬になると、夫を車椅子に乗せ、病室を出て、エレベーター前の、見晴らしの良い所で、しばらく東京の眺望を楽しむ、という日課が、…
〈Kー6 人工透析を開始〉 六月からは、車椅子に乗って、どれだけ座っていられるかが、日々の課題になりました、 最初は、二、三分しか、座っていられなかったのに…
〈Kー5 人工透析を開始〉 「生死五分五分」と告げられた、五月中旬から、半月が経ちました。 相変わらず、移植肝臓は働かず、人工透析は、必要不可欠な医療となり…
〈Kー4 人工透析を開始〉 私に手を上げることなど、一度もなかった人でしたから、管が抜けることを、ただひたすら、そのことだけを、どれほど、直近の希望にしてい…
〈Kー3 人工透析を開始〉 私が病室にいる、数時間だけは、「青い布を取り外し、紐も取っていいですよ」と、言われているのですが、裏返せば、それ以外は、拘束状態…
〈Kー2 人工透析を開始〉 その様子を見ると、振り出し以下に、後退してしまったという、何とも言いようのない、虚無感と、「このまま、廃人になってしまうのでは」…
〈Kー1 人工透析を開始〉 初めての人工透析は、あの悪夢の感染から、一週間後。 夫は、一週間の、ICUでの集中治療を経て、再び、元の個室に戻っていました。 …
〈Jー9 悪夢の細菌感染〉 飛び出していった娘から、二時間後に電話があり、「緑膿菌という、たちの悪い細菌に、感染していて、生死は、五分五分。ここ数日が勝負だ…
〈Jー8 悪夢の細菌感染〉 その後、私は、神仏に祈り続けました。とにかく、夫の最大の危機だと感じたのです。「命が危ない。どうか、助けてください!」と。 夫の…
〈Jー7 悪夢の細菌感染〉 午後五時過ぎに、やっと、移動式のレントゲン検査の機械が、持ち込まれました。この時点で、ドレーンのお掃除により、細菌が、夫の弱り切…
〈Jー6 悪夢の細菌感染〉 夫は、ICUから出て、まだ5日しか経っていません。この時期の、生死にかかわる重篤な症状、それは、急性拒絶反応と感染症です。 病院…
〈Jー5 悪夢の細菌感染〉 私が、もっと騒げばよかったのかもしれません。けれども、ずっと夫を診ている、病院スタッフのほうが、正しい見立てができると、信頼して…