…この厚生労働省の改革案の記事を読んだ途端、私は、無性に腹立たしさを感じると同時に、「28年もかけて振り出しに戻っただけ」という空虚さも感じました。 「JOT…
生体肝移植・人工透析・生体腎移植を乗り越えて社会復帰を果たした夫婦の軌跡をドナーが綴っていきます。
「ダブル移植の語り部」、このタイトルを見て、「どういうこと?」と思われる方がほとんどでしょう。「ダブル移植」には二重の意味があります。 ひとつは、生体臓器移植を一人の人間が2回(生体肝移植と生体腎移植)行っている、という事。もうひとつは、一人の人間が生体臓器提供者、いわゆる「ドナー」となって、2回移植手術を受けている、という事。 これが、「ダブル移植の語り部」という変わったタイトルの内実です。
夫は万波先生に電話で、「先生、いつ頃から次の病院に勤務していらっしゃいますか?」と、尋ねると、「9月上旬には、新しい病院にいると思うから、来てください」と、…
当時81歳だった万波先生が、故郷の岡山に戻り、笠岡市民病院に勤務すると決心する、決め手となったのが、「移植設備を整えて、存分に移植手術をしてもらうようにする…
悪徳斡旋業者の連中は、面識もない万波先生の名前を出して、「日本に戻ったら、すぐに、愛媛の宇和島にいる、万波先生のところに行って、診察してもらってください」と…
それはなぜかと言えば…私たちが、生体肝移植手術や、生体腎移植手術を望んでいた、2014年・2015年ごろは、『海外渡航移植』に対する風当たりは、まだまだ緩や…
マスコミや世論が、「悪者」だと決めつけた、万波先生たちの評価を、見事にひっくり返した訳ですから、高橋さんは、臓器移植、中でも、腎移植に対する知識や、移植に対…
その結果、2013年11月に、『透析患者を救う!修復腎移植』(彩流社)が、そして、2015年6月には、『だれが修復腎移植をつぶすのか~日本移植学会の深い闇~…
ここからは、新たな話題になります。 今年(2024年)4月5日に、一冊の本が、えにし書房から上梓されました。本のタイトルは、移植医 万波誠の真実~閉ざされた…
腎移植手術の成功率は、今やほぼ100%にまで上がり、血液型が異なっていても、血のつながりのない夫婦間でも、移植成功率には差がなくなり、その後の移植腎臓の生着…
万波先生を偲ぶとき、今更ながら思い出すのは…2015年の暑い夏の夜に、万波先生が、どんな医師なのかも分からないまま、「暗礁に乗り上げています。どうか助けてく…
(追悼記事続き)翌07年に厚生労働省は、病気の治療のために摘出した腎臓の移植を原則禁止。だが、与野党の枠を超えた60人以上の国会議員も万波氏に理解を示して動…
(追悼記事続き)捨てるしかなかった腎臓を移植で活かした形だが、万波氏のもとに取材が殺到。「移植マニア」「悪魔の医師」などと批判的に報じられた。えひめ移植者の…
(追悼記事続き)病院は万波氏が行った過去の腎移植を公表。病気の治療のために摘出した腎臓を移植した例が注目された。腎臓の病変部分を取り除き修復したうえで、人工…
西先生くらいのベテラン名医であれば、周囲からの称賛や慰労を、享受する生活に甘んじていても良いのに、相変わらず、自分の業績は脇に置いて、「万波先生の偉業」の宣…
ところが、叱られた看護師が、「西先生から頼まれたので…」と言うと、万波先生はそれ以上、何も言わなくなったようです。その結果、西先生による、『万波医師の記録的…
万波先生は卓越した技術を体得した腎移植医ですが、移植手術は、チームを組まなければ、実施できません。レシピエント側にもドナー側にも、移植医とスタッフが必要だか…
昨日公開した一覧表は、万波先生が行った腎移植件数の推移を、年度別・月別にまとめたものです。 一見して「すごい移植数!」だと、驚かされます。当時の先生の年齢(…
熟練期(63歳~81歳)の統計資料は他にもあります。下に載せた一覧表は、万波先生による、年度別・月別移植件数の一覧表です。 万波先生が、1977年末に、四国…
「なぜ、自家腎移植をしないんだ」と、声高に、万波先生を攻め続けた、移植学会幹部たちも、実際には、ほとんど、『自家腎移植』など行っていないことが、その後の詳細…
2006年に大騒動になった、病気腎移植事件では、『自家腎移植』という言葉が、論争の中で飛び交いました。 自家腎移植とは、一度、患者の腎臓を体外へと摘出し、体…
昨日ご紹介した、万波先生が行ってきた、夥しい数の腎移植手術の中には、修復腎移植(病気腎移植)が、60件含まれています。2004年以前に、市立宇和島病院で行った…
この一覧表を見ると、本当に全国各地から、患者が万波先生を頼って、宇和島の地を訪れていたことが判ります。 私たちもそうでしたが、「移植に踏み切るのが難しい」と…
さてここに、万波先生の元に、全国から腎移植希望患者が、殺到していたことを示す、一覧表があります。万波先生が宇和島徳洲会病院に在籍していたのは、2004年4月…
(これも後になって、私のブログの読者の方から、教えてもらって分かったことなのですが)万波先生は、腎不全患者たちの間で、「駆け込み寺」として、ゆるぎない信頼を…
先生からの質問は以下の通りでした。その1・「奥さんはドナーになることを了承してくれているのか?」その2・「奥さんは肝移植のドナーになってから一年は経っている…
長い間、腎臓病で苦しんでいたり、人工透析離脱を模索している方であれば、腎移植の超ベテラン医師として、万波先生の名に接することは、あったのでしょう。 ところが…
~大病院では受け付けてもらえない~…だからと言って、腎移植のドナーになることを、諦めるつもりは、全くありませんでした。 なぜなら、ダメ出しを受けた当時は、肝…
このように、限られた大学病院の移植施設でしか、心臓や肺・肝臓などの移植手術は、行われない訳ですから、いったんNO!と断じられたら、移植の実施にたどり着くのは…
「地方の民間病院でも、腎移植手術は受けられる」ということが、なぜ、私たちにとって恩恵だったと言えるのでしょうか? 私たちが最初に受けた、肝移植手術は、全国で…
ダブル移植の語り部続々編の前書きが、長くなってしまいましたが、今日から続々編の本題に入ります。 2022年10月14日私たち夫婦の生体腎移植手術の主治医であ…
【惜春会】作詞 小椋佳 作曲 堀内孝雄 とにもかくにも健やかでまた逢えたこと悦ぼう年に一度の 惜春会特に話題は無かろうと 友の訃報がまたひとつ風に飛ぶ花 …
♫でんでんむしむしかたつむり♪と、童謡にも歌われている、かたつむりについて、改めて調べてみたところ、古今東西の名言に、用いられているのですね。驚きました! …
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…この厚生労働省の改革案の記事を読んだ途端、私は、無性に腹立たしさを感じると同時に、「28年もかけて振り出しに戻っただけ」という空虚さも感じました。 「JOT…
そんな度重なる情けない現状が、明らかになり、JOTの綻びが露呈してしまったので、早急な対応や改革が、求められるようになりました。その結果… 今から半年余り前…
「日本における唯一の臓器斡旋機関」というお墨付きを得たJOTでしたが、1997年の設立以来、28年も経つというのに、移植希望の大半を占める、『腎移植希望者』…
この「9割が生体ドナーによる移植」という現実も、外国ではありえない、日本特有の歪んだ偏りだと言えます。言い換えれば、日本の移植は、家族の下支えによって、かろ…
このトップ記事に対して、日本の臓器移植を牛耳っている方々は、情けないと思わないのでしょうか? 失礼ながら、厚労省の担当者や審議委員の先生方は、移植が進もうが…
こんな当たり前過ぎることに、これまで着手せずに、膠着時間だけを費やしてきた結果、移植医不足や移植専門病床不足、そして、移植前後に必要な、ICUのベッド確保が…
自由裁量が少なく制約の多い中で、日本の移植成功率を、よくぞ、世界のトップレベルにまで、引き上げてくれたものだと、先陣を切って、移植に没頭してきた移植医の方々…
死に瀕して苦しんでいる、臓器不全患者を救うために、『臓器移植』という先進医療分野で、希望に燃えて奔走してきた移植医たちは、JOTの、(全ての権限は、こちらで…
日本臓器移植ネットワークに、臓器移植に関わる、全ての集約・分配の権限を、一元化し、そこに〈公平・公正〉という、錦の御旗を掲げたのならば、臓器移植が速やかに進…
そもそも、万波先生は当時、日本移植学会に、所属していませんでしたから、学会に届け出てお伺いを立てる必要は、なかったそうです。 ですが、移植学会幹部やマスコミ…
これまで何度も、このブログで取り上げてきた、『病気腎事件(正しくは修復腎事件)』に関する、様々な資料を読んだり、厚労省や移植学会の、すさまじいまでの万波先生…
「臓器移植をする・しない、移植を受ける・受けないの4つの権利を、公平公正に尊重します」なんて、今の日本では当たり前すぎて、基本理念として、わざわざ冒頭で、ア…
昨日このブログに記載した、JOTの〈基本理念・価値観〉 なんだかなあ…と思ってしまう、空虚な美辞麗句のオンパレードです。ここに掲げられた、多くの価値観のうち…
【グリーンリボンキャンペーンとは】企業・団体・行政の支援によって、このキャンペーンは運営されていますが、10月の移植普及月間には、以下のようなイベントが開催…
〈グリーンリボン〉という、臓器移植活動のシンボルマーク…実は、ドナーに2度なった私でさえ、グリーンリボンの存在を知ったのは、ほんの数年前でした。その後も状況…
一番手っ取り早く、「私たちは、こんな活動をしていますよ」感を打ち出して、世の中にアピールするには、「恒例イベントを毎年開催すること」が、最適なのではないでし…
自分の家族や身近な人が、人工透析医療を受けていたり、私たち夫婦のように、生体臓器移植手術を受けたお陰で、死の淵から生還し、社会復帰が叶ったりすると、「移植手…
そんな惨状を見るに見かねて、一人の生体肺移植手術経験者が、今回、巨額(5億円)の寄付を、してくれた訳ですが、そのことを、厚生労働省の担当者や、有識者である臓…
この待機期間の長さは言うに及ばず、では、その標準的な待機期間である、15年という歳月の間に、何もないかと言えば、決してそんなことはありません。 人工透析患者…
私の夫のように、50代半ばで、生体腎移植手術を受けた人間であれば、移植腎臓が移植後20年間機能すれば、70代後半、仮に30年間機能してくれれば、夫は、80代…
〈Rー7 万波誠先生への直訴〉 ところが、先日、肝移植主治医から、以下のような猛反発を、受けました。「万が一、何かあったらどうするの?世間が、生体臓器移植を…
〈Rー6 万波誠先生への直訴〉 昨年3月に、肝硬変末期のため、生体肝移植を希望して、都内の大学病院に、緊急入院いたしました。翌月、妻をドナーとして、移植手術…
〈Rー5 万波誠先生への直訴〉 腎臓病に精通した、高齢の医師にとって、私は、受け入れてもらえるドナーなのか。 イチかバチかの、勝負に出ることにして、どんな展…
〈Rー4 万波誠先生への直訴〉 大学病院をはじめとする、大規模病院の硬直性、権威主義。患者の苦しみよりも、自己保身や、病院の評判を、優先する姿勢。 今回、そ…
〈Rー3 万波誠先生への直訴〉 猛烈なバッシングを、繰り返していたマスコミは、この辺りから、手のひらを返したように、万波先生を、良医として、取り上げるように…
〈Rー2 万波誠先生への直訴〉 その後は、当然のことながら、万波先生が、悪徳医師どころか、地位も名声も求めず、四国の海沿いの、過疎化が進む小さな市(宇和島)…
〈Rー1 万波誠先生への直訴〉 「こうなったら、この方にお願いしてみるしかない」と、私はついに、決心しました。 この方とは、愛媛県宇和島市在住の、万波誠(ま…
〈Qー10 主治医の猛反対〉 腎移植を望まないまま、移植自嘲派、あるいは、移植懐疑派になることなど、考えられませんでした。 ただ、ひたすら、「私は、生体臓器…
〈Qー9 主治医の猛反対〉 夫は、生体肝移植を受けなければ、あと半年ほどで、人生の終局を、迎えていたはず。それが…どす黒く固まり、害悪でしかなくなった、自分…
〈Qー8 主治医の猛反対〉 ▽医師はリスク回避を最優先するため、発想がネガティブである。 O医師が、発した言葉は、私の意思とは乖離したものでした。 O医師の…
〈Qー7 主治医の猛反対〉 ▽移植医は、世間の評判を、とても気にしている。 このころ、生体肝移植は、技法が確立してから、まだ、20年足らず。 そのため、O医…
〈Qー6 主治医の猛反対〉 一方、取りあえずの命が担保される、腎臓とは異なり、O医師の専門分野である、肝臓は、末期に、究極の救済方法である、肝移植がなければ…
〈Qー5 主治医の猛反対〉 ▽同じ移植医でも、肝移植医は、腎移植の必要性を、知らない。 以前、別の移植医が、「僕は、肝臓が専門なので、腎臓のことは、さっぱり…
〈Qー4 主治医の猛反対〉 「そりゃ、生き死にに関わる、というのなら、考えるけどね。これが、私の、というか、当大学病院の、方針です」 時間的には、数分間に過…
〈Qー3 主治医の猛反対〉 言葉を挟もうとして、「それは…」と、言いかけたところ、O医師は、「言わないで!」と、一方的に、シャットアウト。 「人工透析は、一…
〈Qー2 主治医の猛反対〉 これで終わり、の流れだったのですが、突然、「腎移植をしたいと、言いに行ったようだけど…」と、例の話の第二ラウンドが、始まりました…
〈Qー1 主治医の猛反対〉 翌月、夫の診察の日、私たちは二人で、大学病院に出向きました。 前回、思い切って、「再び、ドナーになりたい」と、切り出したところ、…
〈Pー9 腎移植への挑戦〉 六月の夫の検診日、ドキドキしながら、その時が来るのを待ちました。 徹夜のオペで、お疲れモードのO医師に向かって、私は、口火を切り…
〈Pー8 腎移植への挑戦〉 私の、「二度、ドナーになった人捜し」は、難航しました。捜せども、一向に見つかりません。 そのうち、私たちのケースは、とても珍しい…
〈Pー7 腎移植への挑戦〉 肝移植のときもそうでしたが、「やるっきゃない。私がドナーになる!」と、決めたからには、とにかく、二回、ドナーになった人がいるのか…