この秋の最後の西瓜ずつしりと 西瓜はシーズン終わりでも最後までずっしりと重くて、名残惜しいです。軽くなってきたなら、もっとあっさりとこれで終わり、とい気がするのでしょうか。
鬼灯の供へられたる墓並ぶ 秋には鬼灯の入った供花が多く、墓地でも多く見かけるようになります。
頭骨の割られし夢や破蓮 時折妙に生々しい感触の残る夢見があり、ざっくりと頭蓋骨に刃が入った死人の夢もその一つです。あまり寝しなにホラー系の映像を見るのはやめるべきかもしれません。
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この秋の最後の西瓜ずつしりと 西瓜はシーズン終わりでも最後までずっしりと重くて、名残惜しいです。軽くなってきたなら、もっとあっさりとこれで終わり、とい気がするのでしょうか。
菩提子や白き骨壷さりさりと 骨壷の中で微かに鳴る骨の音は、慰めとも無情とも感じられます。
踊り見てをり輪の外の暗がりに 盆踊りは輪になり、または列を作り、少しずつ進みます。出入りも自由だったりするので、そこから抜けて、人の踊りを見ている人もいます。見るだけで遂に踊らずじまいの人も。
悲鳴より始まる映画七月の 夏は怪談で涼しくなるのはもちろんのこと、ホラー映画の季節でもあります。ただでさえ夜更かししがちな夏の夜がますます短くなってしまいます。
薄青きゼリーに泳ぐ魚影あり ゼリーは涼やかで見ているだけでも楽しいお菓子です。 海に見立てた青いゼリーに、魚を模したフルーツが入っていました。
夏椿汚れぬままの体で落つ 真っ白く綺麗なままに落ちた夏椿は尊くも口惜しくも感じます。
呑み込みし言の葉のあり風鈴草 風鈴草、蛍袋は下を向いた袋のような鐘型の花です。言いたくても言わなかった言葉を抱え持つ花のように見えます。
梅の実の青く揃へて置かれあり 梅に木の根本あたりに梅の実が並べて置いてありました。誰かの悪戯でしょうか。
犬と吾の二人の旅路星涼し よく歩いてくれる犬を飼っていて、この犬のおかげで随分と歩く日課ができました。長い旅路を共にしているかのようです。
虎が雨一人の闇を見つめけり 夏の深い闇に降り頻る雨は、冬の雨よりも没入感があり、いつの間にか時間が経ってしまいます。
夏大根危く指も擦りかけし 夏大根は硬くてすりおろしにくいので、思わず力を込めてしまい、指も滑って怪我しやすいです。
芍薬の驚くほどに開ききり 芍薬は蕾はとても小さいのに、花が開くとびっくりするくらいに大きくなり、花弁が開きます。同じ時期に咲く薔薇に比べるとその差異が際立ちます。
紅よりも白薔薇脆く崩れけり 咲き切った薔薇は花弁を散らしますが、白薔薇のほうが紅の薔薇より早くハラハラと崩れました。
たかんなの曲がりて時を失せりと 竹の子は見つけるのに苦労して掘り出すくらいが良く、伸びて曲がって誰にでも簡単に見つかるような状態になってしまっては遅いのです。
仏前に硬き鳳梨の直立す パイナップルは果肉は柔らかいものですが、そのままの姿で仏前にお供えすると、仏様はどうやっていただくのだろうかと気になります。
小満や朝の勤めの声高し 寺院の朝の読経が聞こえました。まだひんやりとした早朝の空気の中、揃った声が響いていました。
黒鳩の歩み見つめしサングラス 駅のホームで黒鳩が何かを啄みながらちょこちょこ歩き、それを電車待ちの何人かが眺めていました。
シンデレラ城にレースの少女たち 清楚なイメージのレースですが、最近はコスプレなどで違う雰囲気のレースも目にします。数が揃うとさらに圧巻です。
人知れず浮くやうに咲く蓮の花 葉が水面を覆う中、浮き上がるようにしてところどころにはずが咲きます。中にはわざと隠れるような目につかない位置に咲く蓮もあります。
薄き影落として蜻蛉生れけり 蜻蛉は羽が透けて体が細いためか影も薄くなります。何か薄いものが足元を過ぎったと思うと、蜻蛉でした。
夏椿汚れぬままの体で落つ 真っ白く綺麗なままに落ちた夏椿は尊くも口惜しくも感じます。
呑み込みし言の葉のあり風鈴草 風鈴草、蛍袋は下を向いた袋のような鐘型の花です。言いたくても言わなかった言葉を抱え持つ花のように見えます。
梅の実の青く揃へて置かれあり 梅に木の根本あたりに梅の実が並べて置いてありました。誰かの悪戯でしょうか。
犬と吾の二人の旅路星涼し よく歩いてくれる犬を飼っていて、この犬のおかげで随分と歩く日課ができました。長い旅路を共にしているかのようです。
虎が雨一人の闇を見つめけり 夏の深い闇に降り頻る雨は、冬の雨よりも没入感があり、いつの間にか時間が経ってしまいます。
夏大根危く指も擦りかけし 夏大根は硬くてすりおろしにくいので、思わず力を込めてしまい、指も滑って怪我しやすいです。
芍薬の驚くほどに開ききり 芍薬は蕾はとても小さいのに、花が開くとびっくりするくらいに大きくなり、花弁が開きます。同じ時期に咲く薔薇に比べるとその差異が際立ちます。
紅よりも白薔薇脆く崩れけり 咲き切った薔薇は花弁を散らしますが、白薔薇のほうが紅の薔薇より早くハラハラと崩れました。
たかんなの曲がりて時を失せりと 竹の子は見つけるのに苦労して掘り出すくらいが良く、伸びて曲がって誰にでも簡単に見つかるような状態になってしまっては遅いのです。
仏前に硬き鳳梨の直立す パイナップルは果肉は柔らかいものですが、そのままの姿で仏前にお供えすると、仏様はどうやっていただくのだろうかと気になります。
小満や朝の勤めの声高し 寺院の朝の読経が聞こえました。まだひんやりとした早朝の空気の中、揃った声が響いていました。
黒鳩の歩み見つめしサングラス 駅のホームで黒鳩が何かを啄みながらちょこちょこ歩き、それを電車待ちの何人かが眺めていました。
シンデレラ城にレースの少女たち 清楚なイメージのレースですが、最近はコスプレなどで違う雰囲気のレースも目にします。数が揃うとさらに圧巻です。
人知れず浮くやうに咲く蓮の花 葉が水面を覆う中、浮き上がるようにしてところどころにはずが咲きます。中にはわざと隠れるような目につかない位置に咲く蓮もあります。
薄き影落として蜻蛉生れけり 蜻蛉は羽が透けて体が細いためか影も薄くなります。何か薄いものが足元を過ぎったと思うと、蜻蛉でした。
夏蝶の光の中へ消えゆけり 常にではありませんが、気がつくと最近体験した身近な死について考えてしまいます。身に纏わるように飛ぶかと思うと、すぐに見失う蝶に死者の魂のようなものを感じます。
大輪の薔薇咲く他を押し除けて 混み合った状態で薔薇が咲くと、まるで他の花を押し除け合って空間を確保しているような、生命力と圧を感じます。
滑らかな青梅雨を弾きけり 葉蔭に隠れながら雨を受ける青梅の実は、ビロードのゆやうに滑らかな肌を持ち、雨を弾いていました。
夜濯の水音高く流しけり 朝の洗濯は、明るい日差しに気分も晴れやかになりますが、夜は一日に溜まったものを水とともに流してしまおうという気持ちから、ザバザバと手すすぎの水をたくさん使う気がします。 洗濯
五月雨のランチの小さき黒ビール 雨降りの日、ランチに小振りのビールをつけて、静かに飲む人がいました。気持ちがちょっと上がる効果があるかもしれません。