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  • いい顔の85歳になるために

    大晦日は高知競馬場にいた。メインは賞金2000万円の高知県知事賞だった。そこには去年まで大活躍し、今年になって落ち目になってしまったスペルマロンという馬が出走していた。高知競馬で活躍しても通常は種牡馬になる道はない(グランシュヴァリエは奇跡だ)。行き先がないがゆえに現役を引退できない悲哀、悲壮感。ところが今日の高知県知事賞でこの馬は好走した。直線はかつて船橋にいた林謙佑が乗っているガルボマンボと叩きあっての2着。俺にはスペルマロンが持っている力を絞り出したというより、特に最後の直線は遊んで走っているように見えた。そこには悲哀も悲壮感もなかった。なんというか、そんなものなのだ。物事なんて勝手に持…

  • 池田温泉(徳島県三好市)

    これまでに見たことがなかった、アイボリーカラーに「タマゴシャンプー」の文字が入った洗面器。 ハードロックなラジオが流れる、脱衣所にあるサウナ。 斜に構えて立っているサウナストーブ。 水風呂は浴室の一番奥。 浴室の壁にはマンボー、エイ、筋トレをするゾウなどポップなイラスト。 彫り物入りのお父さんに引率された3人の子どもたち。 風呂上がりは工業用扇風機から強風のプレゼント。 忘れられた懸垂棒。 脱衣所に置かれていた「来年70万人割れ」が見出しの徳島新聞。 消防団員募集、遺品整理、資源物回収の貼り紙。 「池田高校野球部専用」と書かれた棚には、野球部員のお風呂道具がぎっしりと。 見たか、これが多様性だ…

  • 負けの銭湯

    仕事に負けた後、研究に負けた後、権力に負けた後、年齢に負けた後、競馬に負けた後、妻に負けた後、自分に負けた後。 府中の桜湯は、俺にとって負けの銭湯だ。 それはもちろん銭湯としてのスペックの話ではなく、あらゆるものに負けた後、その日の最後にやってくるのが、年中無休で受け入れてくれるこの懐深い桜湯なのだ。 府中で生きているうちは、きっと桜湯が最後の砦。 有馬記念 理想と現実 ◎タイトルホルダー 9着 ○イクイノックス 1着 ▲ヴェラアズール 10着 ★ジェラルディーナ 3着 △ボルドグフーシュ 2着 △ディープボンド 8着 ○△★の決着ではハズレ。 でもイクイノックスが4コーナーにかけて抜群の手応…

  • 2022有馬記念 短評と予想

    1枠1番 アカイイト 去年は6番人気7着。前走エリザベス女王杯4着も、最後方から追い込んだ競馬では今回の枠順を活かせるとは思えず 1枠2番 イズジョーノキセキ ハンデ戦までの牝馬に思える。中山牝馬Sなら買い 2枠3番 ボールドグフーシュ 引退を控えた福永騎乗だが、そこまで人気にはならないか。2着だった菊花賞は勝ちに等しい内容だったが、アスクビクターモアを捕らえられず今回のタイトルホルダーを差すまでは? 2枠4番 アリストテレス 去年は9番人気6着。しかし今年は2戦して17着、11着の戦績しかない。ここに向けても特に明るい材料は見つからず 3枠5番 ジェラルディーナ めでたく香港ヴァーズを勝った…

  • 字を書くのが上手い

    「執筆する」とか「寄稿する」とか表現が好きじゃないんだよな、どこか偉そうで。 さっきまで、前会長が例のオリンピック関連で逮捕されてしまったAOKI系列の快活CLUBで、依頼されていた原稿を書いていたんだけど、そもそも自分が「原稿を書いて」いる時点で図々しい違和感がある。 なんだろうね。 本人にとってはそんな大層なことではなく、それこそチラシの裏に、競馬のおさがりの先が潰れた赤ペンで、自己流の象形文字をガーっと書き殴っている感覚。 清水成駿が、若手の競馬記者が書いた記事を「おまえ、字書くの上手いな」という言い回しで褒めていたエピソードがあった。 「記事が」「原稿が」という大竹柵の障害に挑む前に、…

  • サウナがないとなんにもない

    マッサージは60分7700円で、お姉さんに勧められて追加したカッピング20分はいくらだったかわからない。 おかげで背中は少々軽くなって、代わりにカッピングの赤黒くて丸い痕がたくさんついた。 これは施術の結果であって、誰にも害を及ぼすものでもないけれど、世間では梅毒も流行っているらしいし、見た目にインパクトがある状態で裸になって絡まれたりしたら面倒くさい。 (府中白糸台日記「マッサージ60分カッピング20分」より) まだまだ鮮やかに、特に肩口に赤黒い痕が残っていてどうしようもない。 やっぱり今の背中でサウナに入る勇気はないなあ。 アダイブで受けたカッピングなんだから、アダイブに行けば問題ない気も…

  • マッサージ60分カッピング20分

    ボーナスが出たら来てやろうと思っていた。 今日はアダムアンドイブでサウナに入って、マッサージまで受けてきた。 マッサージは60分7700円で、お姉さんに勧められて追加したカッピング20分はいくらだったかわからない。 おかげで背中は少々軽くなって、代わりにカッピングの赤黒くて丸い痕がたくさんついた。 これは施術の結果であって、誰にも害を及ぼすものでもないけれど、世間では梅毒も流行っているらしいし、見た目にインパクトがある状態で裸になって絡まれたりしたら面倒くさい。 明日からしばらく、サウナは控えるしかないか。 まあ今日はこの店で施術を受けた流れなので、毒々しい背中のままでサウナを2セット。 そう…

  • 人事担当者は偉い

    コンプライアンス、守秘義務。そんなものをおそらくは本来意図されていた範囲まで越えて主張する人間が増えた。主張する人間は大概が暴対法施行以前のヤクザを真似た態度をとる。つくづく彼らが作り上げたものは文化になってしまったものだと思う。もう少しコンプライアンス、守秘義務の話。実際はこれらの言葉に脅されておっかなびっくり仕事をせざるを得ない状態なのに、どうしてインターネット上の人事担当者はこんなに口が軽いんだろう。時間を割いてやってきた人間の見た目も、中身も、乗り越えてきた時間のことも、あっさりとバラして笑い者にしてしまう。これが彼らの任侠なんだろうか?採用は大事だけれど、大事にしすぎていやしませんか…

  • たったひとりの忘年会

    みんな遠くに行ってしまう。ここだけの話だけれど、別に俺は一人が好きなんじゃない。いつも取り残されて一人になってしまっているだけなんだ。 (府中白糸台日記「福永祐一、調教師へ」より) 今年の俺は疲れてしまった、疲れ果ててしまった、売り切れてしまった。 なにも喋りたくないのに、喋らされる機会が多すぎて、しまいには声が出なくなってしまった。 嘘つきのオオカミ少年とは違うけれど、これまで大体「疲れた、疲れた」と言いながら生きてきたせいで、もう俺の「疲れた」を信じてくれる人はもう誰もいない。 そうしたらこれまでで最上級の、酷く疲れた年末がやってきてしまった。 「学び直し」なんて簡単に言うけど、学問だって…

  • 福永祐一、調教師へ

    「愛の反対は正義」と書かれている文章を見つけた。コラムの部分なのでまったく研究には生かせないが、自分が志している分野の文献からこんな言い回しを発見すると嬉しくなる。これはまさに自分がずっと思ってきたことだったから。相手を尊重する発想など最初から持つ気もなく、画一的な正義を押し付けて相手のためを思った満足感を得る。そこに存在するのは正義側の主観だけだ。駅前の定食屋は姿を消し、日高屋ばかりになってしまったと嘆きながら、自分の最寄り駅に日高屋ができるとこれで平均レベルには追いついたと軽い安堵感を得る。男たちはラーメンにチャーハンと餃子を付け、女たちは汁なしラーメンでカロリーを抑えたと錯覚する。なんだ…

  • カプセルイン大塚、大塚バッティングセンター、テーオーケインズ4着

    『レジャー白書』によれば順調にサウナ人口は減り続けているはずなのだ。しかしこのところ新規開業の知らせがいくつも流れてくる。どの店もサウナを表すために「最高」「至高」「究極」などの冠をかぶせている。今日行ったカプセルイン大塚には、俺が東京で一番好きなサウナ室がある。店はサウナの設定を試行錯誤し、ついにはストーブを替え、替えた後も試行錯誤を続け、今がある。続けることが大切であって、続けられるかどうかで意志と能力を試されるのだろう。ここは感覚の世界、出来たてで「最高」「至高」「究極」はあり得ないのではないか。店を出て、大塚駅に向かってパチンコ屋の角を曲がったところで、そのカプセルイン大塚のオーナーと…

  • 船橋競馬場と柳湯

    7レース終了後、船橋競馬所属の森泰斗2000勝達成のセレモニー。 本来は「北関競馬」ありきの「南関競馬」であって、森泰斗は北関東に存在した足利競馬の出身。 インタビュアーも原点の足利競馬に触れてくれて、温かいインタビューだった。 森泰斗はいかにもあの辺りで育った人の面構えだなあと思って、いつも応援したくなってしまう。 優しさを前面に出すのが照れ臭かったり、無理して意地を張ってみたり、わざわざ疲れる生き方を選んでみたり。 館林出身、自転車で足利の学習塾に通っていた俺の目にはそう映る。 また来るのは10年後、なんてことはないと思う。 (ともに府中白糸台日記『ハートビートナイターと森泰斗2000勝』…

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