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  • 読書日記8/3

    多和田葉子さんの「百年の散歩」というエッセイを読んでいる。 様々な町の通りを舞台にした旅行記のような短編集で 冒頭の「カント通り」を読んでいたら すぐ右隣で、ばさっと音がした。天使が羽根を広げたのかと思えば、そうではなく新聞だった。 という文章に遭遇した。ずっと私は「新聞が開く音はなんて小気味が良いんだ」と思っていたから 「天使」なんていう仰々しい比喩も妙に納得がいって(ああ、そっか、天使の羽根の音だったんだ、新聞を開く音って…)そんなことを思いながらページをめくった。それにしても多和田葉子さんは面白いなと思う。 カフェに男か女なのかわからない人がやってきて 勝手に「ルカ」と名前をつけてしまっ…

  • 現実の君は無罪だ

    三人称日記に慣れてきたら次は裏日記をおすすめする。裏日記に書かれていることは全て本当ではないのだけど、まるで本当にように描かないといけない。嘘をつくこつは真実をベースにして2割,3割の嘘を混ぜることだ。たとえば君が朝、出勤するときに犬と通り過ぎたとする。犬と通り過ぎたときに吠えられていないに「今日は朝から犬に吠えられて少し憂鬱だった」と書けば裏日記として成り立つ。感情だけを本当にして事実だけを嘘にしても良い。本当は君は会社に行くことが嫌で憂鬱だった。しかし、その感情の起因を「犬に吠えられた」という存在しない事実で結ぶことによって、感情さえも存在しないようにすることができる。裏日記のメリットは、…

  • 遠い空の雲の横顔.jpg

    体がマックシェイクみたいにドロっとしていてだるくて 心がタピオカミルクティーに詰められたタピオカみたいに ぐにぐにしていて ひと思いに噛んだら潰れてしまいそうだ。仕事を無理やり終わらせて 水族館に行ってペンギンやアシカが 同じ場所をぐるぐる泳ぎ回るのを ずっと眺めていた。僕がニーチェかニュートンだったら その光景を見て何か人類史に残るようなことを 閃きそうだったけど、僕の頭ではそれを 2021/08/01フォルダーに 画素数の粗い携帯で撮影したような ぼんやりとしたjpgファイルを残すだけだった。子供のころに考えたこと 動物園や水族館に連れてこられた動物たち ペンギンや、ゾウや、ライオンや、キ…

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