私が遠野和紙のボランティア活動に初めて参加したのは2020年11月だった。以来、当時のボランティアが担っていた作業内容を身に着け、その後、和紙の材料作りから紙漉きまでの作業手順を覚えてきた。「覚え」と書くのは理由がある。全部を身に着けたという程に技量が向上していると言えないからだ。まあそれはともかく、和紙の材料作りの作業である「しょしとり」(たぶん「表皮とり」が訛ったものかと思う)がこの時期までずれこんだのは、この3年間で初めてのことだった。それだけ、楮の収量が増えたということ。喜ばしいことではある。「しょしとり」作業の際、最近の私は、しょしとり後の白皮を水で洗って黒皮などのごみを流し去り、傷や汚れをハサミを使って取り去る作業をしている。皮を1枚1枚点検し、瑕疵があればそれを除去する作業になるので、それな...遠野和紙ボランティアの最も忙しいシーズンを乗り越えた