いつも「お魚三昧生活」ブログの閲覧ありがとうございます。今回、gooblogのサービス終了に伴い、またブログを引っ越しました。はてなブログ:「お魚三昧生活」https://itokeno.hatenablog.com/今後はこちらの方でよろしくお願い致します。ブログ「お魚三昧生活」引越しのお知らせ
以前から鹿児島大学でも魚ボラではなく、別の学部の先生から魚の収集依頼を受け、定置網で混獲された捨てられてしまう魚などを提供していた。今回、捨てられる魚ではないが、ゴマサバから新種の寄生虫が見つかり報告された。ゴマサバは重要な水産資源であり、各国で漁獲・利用され、寄生虫について研究がなされ、有名なアニサキスをはじめ多くの寄生虫が明らかとなっている。そのような状況の中、ゴマサバが記載された1831年から190年を経ての新種の寄生虫発見となりました。極めて隠蔽的な場所に隠れ住むこと、多くの寄生虫学者の目に触れることなく現在に至った隠れ上手な性質にちなみ、標準和名カクレンボウが提唱されました。その学名がColobomatusitouiと私の名を付けてくれました。以前にゴマサバから新種の寄生虫が見つかり私の名を使わせてく...カクレンボウ
今月も残り1週間。採貝漁業のギンタカハマの漁期は今月いっぱいなので、今日は貝採りへと素潜りに行く。今回の場所は魚に関しては目新しい種を見た事がない所なので、普段から採集もしない場所である。ギンタカハマの漁は今回が今年最後となりそうなので、この場所で貝採りに専念する。海に入り貝を探そうとすると、この前見つけたイトマンクロユリハゼ(ブログ20219.21)の群れがいきなり現れる。しかもサイズがこの前よりも大きくなっている。イトマンクロユリハゼはこの海域ではこの前が初確認だったので、当然この場所でも初確認となる。まさかこの場所にいるとは思いもしなかった。ここは水深も浅く、砂地で転石のある場所なので、採集道具があれば簡単に採集出来ると思われる。だが、採集したい思いもあるが今日は貝採りに専念と言う事で諦め、写真のみ撮る。...イトマンクロユリハゼ再び
今日は祭日と言う事で朝から港の堤防には多くの釣り人が来ている。だが、自分達の仕事に祭日はない。その祭日を満喫している釣り人を横目にいつもの様に定置網漁に出漁。出漁したものの漁模様は低調で帰港。選別台で魚の選別作業をしていると、自分の目の前にヒメジが流れてくる。体側に縦帯があり、尾鰭の上葉のみ斜線がある。ヨスジヒメジである。ヨスジヒメジは今までに2個体しか見た事がなく、そのうち魚ボラが始まり標本収集をするようになってからは1個体のみ(ブログ20079.18)である。しかも標本用に確保した個体の体側はスレており、同定に重要な尾鰭の上葉は欠損している。その傷んだ標本で3年前に県本土の初記録を報告している。今はここの地域を含む魚類図鑑を作成中だが、ヨスジヒメジはその傷んだ標本の写真を使う予定である。今回の個体は何処も傷...仕事で良かった!ヨスジヒメジ
今日は貝の注文が入っているので貝採りの素潜りに行く。今年は頼まれた貝がどこも少ない。今日は時間も無いので確実に量を確保できるテトラポッドを狙う。テトラポッドには魚も付いているが採集出来る環境ではないので、採集道具は準備せず貝採りに集中できる場所である。珍しい魚もいる恐れもあるのでカメラのみ持参。順調に貝を採って行くと眼が青く光る小さな魚の群れを発見。近くに寄り、見ると体は青く遊泳性ハゼの仲間のようである。この魚はここの海域では初めて見る魚である。採集して種を確認したいが採集道具も無く、採集できる場所でもない。更に体も細いので網目から抜けてしまう恐れもある。種だけは確認したいのでカメラで撮ろうとするが、魚のサイズが小さく良く動き回りピントが合わない。ピントが合わないので1枚でも同定できる写真が撮れればと何度もシャ...初確認の遊泳性ハゼ
今日は定置網漁で久し振りにモノノケトンガリサカタザメが獲れる。モノノケトンガリサカタザメは偶然にも昨年の今日、新種記載された(ブログ20209.20)。記載論文にパラタイプとして標本登録された個体が獲れたのは3年前であり、それからは全く獲れなくなってしまったので、実に3年振りの入網である。前回は雌個体であったが今回は雄個体である。サイズ的にも前回の個体よりも小さく、一人で持ち上げられる位である。今日は予定もなく大学へ持ち込むことも出来ると様々な条件が揃ったので魚ボラの標本用として確保する。前回よりも小さいとは言え、大学まで運ぶのは大変である。標本が入る蓋のある容器はなく、漁協で平ケースを借りて運ぶ。行くまでに標本が乾かない様に少量の海水を入れ、その海水が車内にこぼれない様に慎重に走る一方、たまに強くブレーキを踏...モノノケトンガリサカタザメ再び
家の水槽では近くの田んぼの用水路で採集したフナやヨシノボリなどを飼育していた。そこに数年前に同じく用水路で採集した小さなヌマチチブを数尾入れた。最初は良かったのだがヌマチチブがある程度大きくなると他の魚にちょっかいを出すようになり、それが激しさを増し、遂にはフナを1尾残すだけで全て殺してしまう。それからヌマチチブ2尾とフナ1尾のみの寂しい水槽となっていた。その水槽内の番長であったヌマチチブが突然死んでしまう。と言う事で暴れん坊がいなくなったので近くの川に再び水槽内で飼育する魚を採集に行く。以前に息子とヨシノボリ釣りに来た場所(ブログ20124.30)で9年振りに訪れる。山の奥で大きな堰があり、そこに沢山クロヨシノボリが生息している。だが、その場所へ向かう途中の小さな道路には大雨で流れて来たと思われる砂利が広がっ...ヨシノボリ採集
今日の定置網漁で網を絞って行くと水面に小さな魚が浮遊しているのを発見し、直ぐに掬い採る。見るとアイブリの幼魚である。綺麗な状態だったので生かして持ち帰ろうとするが、入れ物が小さ過ぎた為か、水揚げが終わった時には死んでしまっていた。だが、一応持ち帰る。今まで確保したアイブリの写真を見ると、今回の個体が一番小さかったので資料として撮影する。今まで撮った写真を見ると幼魚の成長過程がわかりそうなので、アイブリの成長過程の画像も作ってみた。だが、作ったものの幼魚に偏ったものになってしまった感じである。アイブリ成長過程
今日の素潜り採集はそのほかテッポウエビ類と巣穴に共生しているハゼ類を見つける。遠目から見るとよく見るダテハゼやカスリハゼとは違う感じ。採集するのは厳しいので魚種を確認する為に写真に収めようとカメラを構え近付く。すると直ぐに巣穴に入ってしまう。また出て来るのを待つが時間が無駄なので諦め、別の魚を探す。しばらく経ち再び来るとまた巣穴の入り口に出て来ているので、またカメラを構え少しずつ近付く。だが、また直ぐに巣穴に入ってしまう。ダテハゼやカスリハゼよりもかなり警戒心が強い感じである。また同じように時間をおいて再び来る。今度は遠くから撮影しながらハゼが隠れるまで徐々に近付く。結局遠くからしか撮影することは出来なかった。肉眼で見た感じ、オニハゼ属のハゼであった。家に帰り撮影した写真を拡大するとやはりオニハゼ属のハゼかなと...警戒心強すぎオニハゼ属
今日は素潜り採集に行く。この場所は港に駐車場がなく路上に数台しか止めることが出来ないので、休みの日は釣り人の車で埋まってしまい止めることが出来ない。更に外海なので、ちょっと風が吹けば直ぐにうねりや波が立ち、潜ることが出来なくなるなど、町内で一番潜りに行く比率が低い場所である。今日は平日で無風なので行ってみる。港に行くと釣り人がいるものの、車は1台だけなので駐車でき、採集を実行する。海に入り直ぐにサラサハゼを見つける。サラサハゼは内湾では確認し採集済みであるが、外海では初確認。と言う事で採集。また、釣り人が丁度居ないのでテトラポットの方へも行ってみるが、ブダイ類が沢山いるもののサイズがデカ過ぎるので写真に収めるだけにして港内に戻る。港内の砂地ではコチ科の幼魚を発見。吻が長いのでまだ見た事がないエンマゴチであればと...素潜り採集
最近、土曜日曜は釣り人が多く、地元なのに港へ行っても車が多く駐車し難い。なので土日は潜りに行くのも遠慮がちである。今回も土日は我慢したので今日は潜りに行こうと思っていた。だが、今日は仕事が終わってからも色々とあり、潜りに行くには中途半端な時間となってしまい諦める。そこに丁度のタイミングで毎年お世話になっている深海エビ船の方から電話が来る。見たことのない魚が獲れ、確保してくれているそうである。エビも大漁だったらしく港で選別作業をしているという事で急いで港へ向かう。港に着き、お忙しい中魚を頂く。見るとレプトセファルス幼生だと直ぐにわかった。レプト幼生はウナギ目やカライワシ目、ソコギス目の仔魚であるが、その違いは自分にはわからない。だが、この個体は直ぐにアナゴの仲間であることがわかる。何故ならレプト幼生なのに頭部が既...見た事のないレプト幼生
今日は夜間採集の日。更にまた大潮の干潮時である。大潮の干潮時と言う事でいつもの港ではなく、先月潮が満ちていて思うような採集が出来なかった遠征(ブログ20218.7)のリベンジを決行する。また狭く暗い山道を走り港へ向かう。前回もだが行きは期待大で行くので狭くて暗い寂しい山道でも何でもないのだが、収穫が無いと帰りは本当に辛い山道となってしまう。今回は港に着き採集準備する前に懐中電灯で現場を照らし、潮が引いているか確認して見る。すると理想とはいかないものの中に入っていける位は引いているので、採集準備をして挑む。あちこちの岩の下からハゼ類が顔を出しているだろうと考えていたが、そのような光景を全く見ることが出来ない。それどころかボラの幼魚など他の魚の確認すら出来ない。前にチチブモドキなどが沢山採集出来た時(ブログ2020...夜間採集リベンジ
一昨日、素潜り採集をしながら貝採りをしたが注文数に足りず、今日も素潜りに行く。一昨日は素潜り採集をメインに行ったが、今回は貝採りに集中しつつ採集の準備もして行う。海に入ると意外と濁りが酷い。魚達を横目で見ながら貝採りをする。すると、気になる魚を発見。背面が光るクロサギである。4年前にもこの近くで見つけたが採集出来なかった忘れもしないクロサギ(ブログ20177.12)(ブログ20177.14)である。クロサギは海中では周りに溶け込むように一様に目立たない体色であるが、この個体だけ背面が光って見えており、良く目立ち、この濁りの中でも居場所が直ぐに確認できる程である。証拠写真を撮り、直ぐに採集に掛る。前回よりも採集しやすい場所なので網を仕掛けるが、やはり網を認識しているようで網の方へと泳いでくれない。網の仕掛ける場所...気になっていたクロサギ再び
今日は仕事が早く終わったので、以前に採集出来なかったニラミギンポの黄化個体(ブログ20216.24)を求め、素潜り採集に行く。あれから色々とあり採集に行けず、2か月ちょっと経ってしまっている。なので前回確認した場所を拠点に広い範囲探す。特に見落とさないように黄色の海綿付近は隠れている恐れがあるので重点的に探す。そうこうしていると岩の下からまたカンモンハタが姿を現す。カンモンハタは昨年初確認したが採集出来なかったものの、今年このニラミギンポの黄化個体を発見した日に何とか採集することが出来た(ブログ20216.24)。カンモンハタもまだ標本用には1個体しか確保出来ていない。だが、昨年はチャレンジしたものの採集出来ず、今年も見つけたものの3度目にしてにようやく採集と採集するには時間と体力が奪われてしまうのである。ニラ...今年2個体目カンモンハタ
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いつも「お魚三昧生活」ブログの閲覧ありがとうございます。今回、gooblogのサービス終了に伴い、またブログを引っ越しました。はてなブログ:「お魚三昧生活」https://itokeno.hatenablog.com/今後はこちらの方でよろしくお願い致します。ブログ「お魚三昧生活」引越しのお知らせ
私事であるが急に引越しすることになり、それに伴って我が家の冷凍庫に保存している魚ボラ用の標本を大学へ持って行かなければならなくなる。昨年のクリスマス前に確保したクボアジ(ブログ202412.20)もまだ標本登録していないし研究室の改装工事も終わっているだろうから気になり、色々な事が重なり今日の水曜日の魚ボラの日に大学へ行こうと決めていた。仕事が終わり早速大学へと向かう。大学へ行くのも昨年の11月以来(ブログ202411.21)である。大学に着くと周りにあった信号機も無く、工事が終わっている模様。施設の入り口には「スピルオーバー感染制御研究施設」と何だか物々しい感じである。入ると今までなかったエレベーターがある。これで今後は大型魚の搬入も少しは楽になりそうである。研究室へ行くと広さ的には変わらないが標本棚が...新しい研究室
今日は定置網漁を終え、市場で選別作業をしているとヒメジ科の魚を発見。体側にオレンジ色の縦帯が確認出来、おやっと思い尾鰭を見ると上葉にのみゼブラ模様があるのでヨスジヒメジである。ヨスジヒメジは稀種ではあるがここでは今までに何度も確認されており、魚ボラの標本用にも何個体か確保している。今回の個体は沖では見つけることが出来なかったからか多くの魚に揉まれて鱗がほとんど剥げており状態が非常に悪い。ヨスジヒメジは今までにまだ食べた事がないので標本用には状態が悪いこの機会に食べてみようかとも思う。だが、ヒメジ科の魚で特別ヨスジヒメジだけが味が違うとも思えず、味は何となく想像がつく感じである。どうしようかと迷ったが今回の個体は今まで確保した中では1番大きな個体である。という事で状態は悪いがこの個体も魚ボラの標本用に確保す...大きなヨスジヒメジ
毎日時化続きで今週は月曜日から3日連続で出漁出来ないでいる。今朝も待機していたものの結局風は止まず出漁出来ず。明日、明後日も海上は時化予報であり1週間漁が出来ない模様である。という事で今晩風が止む時間帯があるので夜に出漁となる。時化続きだった為、何か面白い魚がいないか期待するものの、夜の出漁な為暗く、沖では魚をあまり見れずに帰港。市場で選別作業をしていると小さいが見覚えのある魚を発見。スミツキカノコの幼魚である。スミツキカノコは以前にお隣の定置網で獲れたことがあり標本用に確保している(ブログ200812.17)。調べるともう17年も前である。珍しい魚ではないものの、イットウダイ科の魚は定置網にはあまり入らないからか、それからはここでは全く出会う事がなかった。今年は年が明けてから面白い魚に出会えずブログネタ...嬉しい初入網スミツキカノコ
明けましておめでとうございます。今年もブログでのお付き合いよろしくお願い致します。昨年はクリスマス前にクボアジが獲れたものの、年末までに年を締め括る魚を期待したが時化が多く結局何もなく終わる。更に3年前までは毎年何かと地元の魚で報告をしてもらっていたものの、2年続けて何の報告も無く終わり昨年も悲しい年となっている。今年こそは直ぐに報告してもらえるインパクトのある魚を探したいところである。さて、今年の初漁は今日であったが朝本船のエンジンが掛からず出漁出来ずに終わる。対応して夜に出漁となり定置網漁初漁となる。漁模様はヒラアジ類が主体となる正月らしくない漁模様で大きなクエがいたものの面白い魚は見つからずに終了。帰りにいつもの夜間採集をしている港を通るので土曜日だし時間的にもいいので夜間採集をしてから帰る事にする...仕事帰りに夜間採集
今日は定置網漁で操業中、網の端に丸い魚が引っ掛かっているのを発見。体型から今よく入るリュウキュウヨロイアジだと思う。忙しいが折角だからとタモ網で掬い採る。すると黒い腹鰭が目に付く。この体型に黒い腹鰭という事で直感でクボアジではないかと思い、同時に鳥肌も立つくらいゾクゾク感を味わう。クボアジはうちの定置網では初入網である。ここでは初確認で標本初確保となり、少し早いが嬉しいクリスマスプレゼントとなる。クボアジは魚ボラが始まる以前から探していた魚である。まだネットも普及していない時代で調べる術は図鑑のみであった。初版の検索図鑑を使って調べていたが黒くて長い腹鰭の特徴が目立って記載されており、分布域も南日本ということで普通に獲れても不思議ではないアジ科の魚というイメージであった。そしてサイズは小さいがその特徴の黒...少し早い嬉しいクリスマスプレゼントクボアジ
今日は定置網漁を終え市場での水揚げも終わるとまたお隣の定置網の人が来て、珍しい魚が獲れて冷蔵庫に入れてあるとの事。ワクワクしながら冷蔵庫へ見に行くとオキイワシである。オキイワシはここでは4年前に初めて確認(ブログ202012.22)され、それからは毎年確認されていた。ところが遂に昨年は1個体も確認出来ずに終わってしまった。そして今回2年振りのご対面となる。このオキイワシはここではこの個体で5個体目となり、うちの定置網を挟んだ両隣の定置網で得られたものであり、有難いことに全て頂いたものである。ところがうちを挟んで両隣で共に2個体以上得られており、とても有難い事なのだが間に挟まれたうちの定置網ではまだ得られていないのでなんだが切なさも感じてしまう。先日のイトヒキヒイラギ属の様にうちの定置網での初入網を願うばか...またお隣でオキイワシ
先月お隣の定置網でイトヒキヒイラギ属の魚が獲れ、魚ボラの標本用に頂いた(ブログ202411.21)。2年前も同じくお隣の定置網から得られていた(ブログ202211.24)のでうちの定置網にも来ないのだろうかと毎日目を光らせていた。そして満を持して今朝の定置網漁でイトヒキヒイラギ属の魚を見つける。勿論、うちの定置網では初入網である。イトヒキヒイラギ属の魚は同定が自分では難しく、今回の個体がお隣の定置網で得られた個体と同種かどうかはわからない。だが、撮った写真を見比べる限りでは体側の黄色の斑紋や尾鰭後縁が黄色味を帯びているなどから同種の様に見える。でも、前回の個体は臀鰭第2棘が伸長していたのだが今回の個体は短い。折れてしまった可能性が高いが定かではない。魚ボラの学生も精査するには固定してからでないとわからない...ついにうちにもイトヒキヒイラギ属初入網
27日から海上は時化続きで今日も時化で定置網漁に出漁出来ず。今日で4日間定置網の本船を動かしていない。冬の寒い時期に長い間本船を動かさないとエンジンが掛からなくなる事があるので本船のエンジンを掛けに港へと行く。その帰りに市場へ行くと時化の中、小型定置網が出漁して水揚げに来たそうで少し魚が並んでいた。すると活魚水槽には大きなチョウチョウウオの仲間が泳いでいた。パッと見た感じニセフウライチョウチョウウオかなと思うがよく見ると何だか違う感じに思える。水族館用に活かしているのかと聞くとただ活かしてきただけで欲しければ持って行っていいとの事である。それならばと遠慮なく魚ボラの標本用に頂く。この個体を手に取りよく見るが体側に多数ある暗色横線が途中で交差しておりニセフウライチョウチョウウオとは違う感じに思う。別種を疑い...ちょっと興奮したニセフウライチョウチョウウオ
今日は定置網漁操業後、市場で水揚げを終えるとお隣の定置網の人からまた大きめのヒイラギが獲れて冷蔵庫に入れてあると言われる。冷蔵庫に取りに行くと何とイトヒキヒイラギ属の魚である。イトヒキヒイラギ属の魚はここでは2年前に初めて同じ定置網の方から頂き標本登録した魚である(ブログ202211.24)(ブログ202211.25)。当時は普通にイトヒキヒイラギであったが、昨年の11月に国内で確認されていたイトヒキヒイラギが4種に分かれたのである。2年前の個体もまだどの種に当てはまるのか確認されていないみたいでもあるし、今回の個体も前回の個体と同種かわからないし、どの種になるのかもわからない。という事で一応綺麗な状態の標本写真も撮っておきたいし、この前のテングハコフグ(ブログ202411.11)もまだ活かして置いている...イトヒキヒイラギ属の魚を標本登録
今日は定置網漁を終え市場での水揚げが終わるとお隣の定置網の人が来て、標本用にくれる魚を船に活かしているとの事。船に見に行くと大きめのテングハコフグが泳いでいる。実はテングハコフグはこの個体で3個体目。先月の終わりと今月の初めに別の定置網で得られたテングハコフグを既に頂いており3週連続となる。テングハコフグはここでは珍しいフグではあるが今までに何度か獲れており、水族館に搬出したこともある(ブログ201310.28)。だが、それ以来は見なくなり今回は11年振りのご対面であった。それが3週連続となるとは驚きである。3週連続ではあるが各個体はサイズがそれぞれ違い、テングハコフグの特徴でもある前方に突出する吻部が徐々に大きくなっており、成長過程がわかる感じとなっている。今回頂いた個体は生きているので魚ボラに持ち込む...続くテングハコフグ
今日は定置網漁で魚を掬っていると大きめのヒラアジ類を発見。一瞬見た事のない種と思いワクワクしながら手に取る。だが、よく見れば大きなヨロイアジである。ヨロイアジはここ最近よく見るようになり、年々個体数も増えて来ている。今回の個体は今まで獲れた中でも最大級である。帰港し測ると1キロを超えていた。このサイズは初めてなので魚ボラの標本用に確保したいところではあったが値段も高そうだしうちの会社でも欲しそうだったので標本確保はあっさりと諦める。今後もこのサイズの個体が増えて来そうな感じがするので今後に期待したい。ヨロイアジ大きめのヨロイアジ
昨日は時化で定置網漁は操業出来なかったので今日は期待して出漁。するとヘダイが大漁で氷が足りなく市場へ取りに行った程である。時化た事で面白い魚も期待していたが、そちらは見つけることが出来ず終了。ところがお隣の定置網の人が標本用にと魚を持って来る。見るとホソイトヒキサギである。もっと体高のあるヤマトイトヒキサギは良く見るもののホソイトヒキサギはここでは非常に珍しく、うちの網では今までに3個体しか獲れた事がない。有難く標本用に頂く。このホソイトヒキサギは国内では意外と珍しいみたいでネットで検索しても画像はあまり見つからない。ところが珍しいにもかかわらず何故か今まで獲れているのにブログで紹介していなかったのである。ようやく今回紹介出来るものの、いざブログを書こうとしても魚ボラの標本用に確保したという事ぐらいしかエ...イトヒキサギ
最近は定置網に小さなイケカツオ、ミナミイケカツオの入網が増えて来ており、今年もアキイロイケカツオが来ないだろうかと期待している。そんな中、今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると漁場が近くの小型定置網の人が軽トラに魚を積んで水揚げに来る。何を水揚げに来たのかと魚を入れたカゴを運んでいるところを見ると、カゴから尾鰭が飛び出す程の大きなサイズの魚を入れており、更に遠目で見てもイケカツオの仲間である事がわかり気になる。見に行くとオオクチイケカツオである。しかも驚くことにカゴには3個体も入っているではないか。オオクチイケカツオは今までにここでは2個体見つかっており、最初に見つけた個体は5年前で日本における3個体目の記録ということで報告している(ブログ20193.9)。それからも報告はされていないが各地で見...驚きに悔しいオオクチイケカツオ
今日は土曜日で夜間採集の日。ようやく涼しくなり風も無いので絶好の採集日和である。もう10月であるが今年の夜間採集ではこれといった成果が無い。近年の自然環境の現状を考えると夜間採集は定点観測なのでいつも通りというのが望ましいのだが、やはり新たな発見があった方が面白い。明日は地元イベントもあるのでサッと済ませて帰る予定で挑む。港に着き魚をいつものように見つけては採集し魚種を確認。いつもと同じでクロサギやクロホシフエダイ、ニセクロホシフエダイなどの幼魚を採集。この港ではあまり見かけないクロホシマンジュウダイの幼魚がいつもとは違う変り種であった。だが、どれも普通種なので写真で記録だけ収めては放流。結局、標本用に確保するような魚は見つからず今回も手ぶらで帰宅。そして今回の夜間採集で撮った写真をパソコンに移す。そこで...またやらかしたかな?ミナミフエダイ?
今日は定置網漁で網を絞って行くと目の前にウミヘビ科の魚が泳いで来る。見た目にタツウミヘビ属と思われる。今までに何度も定置網に入っていたのだが長くて大きな為、家で冷凍保存するのも魚ボラで標本処理するのも大変そうなので1個体だけ確保してあとは見送り確保して来なかった。なので最近は標本を集める為に探していたところである。という事で確保する為直ぐにタモ網で掬おうとする。だが、長さと力がありタモ網に入れても直ぐに出てしまう。勢いで何とかデッキ上に上げて確保する。漁を終え帰港し改めて確保した標本を見ると今まで見て来た個体とは明らかに長さが短く、何だかツチノコの様に見えてしまう。家に帰り今までのタツウミヘビ属(ブログ20221.15)の写真を見るとやはり今回の個体は明らかに頭長に対して体長が短い。そうなると今までの種と...ツチノコの様な短いタツウミヘビ属
今日は定置網漁で魚を漁獲していると顔つきが違う感じのマルヒラアジを発見。マルヒラアジは頭部背縁が直線的であるのだが、近年頭部背縁が凹む個体が現れ(ブログ20221.21)、その特徴が強く現れた個体だろうかと思い、その場ではスルーする。だが、漁を終え帰港し、市場への水揚げ時にもう一度よく見るとやはり気になる。ひょっとして国内未記録種の可能性も考えられ、後悔したくないので調べてみる為に一応標本用に確保する。家に帰りホルマリンを使わず展鰭し、写真を撮り検索図鑑やネットで調べる。だが、形態的には頭部背縁の形状以外はマルヒラアジとなる。結局自分で調べた限りでは海外産にも似たような種は見つからず、この個体はマルヒラアジの奇形と判断する。魚ボラの標本用に確保しているので後は魚ボラ任せとする。マルヒラアジ?写真下が普通の...気になるマルヒラアジ確保
台風10号が猛威を振るい、昨日ようやく揚げた定置網を入れ終え期待の今朝。定置網漁を操業するとシイラや小さめのカンパチ、ヘダイなどが入り乱れている。その中に大きなエイがいるのが見える。サイズからマダラエイかウシエイだろうと思い、サイズが大きいのでクレーンを使わないと上がらなさそうなので厄介だなと思う。上がって来たエイを見るとまだら模様が見えマダラエイの様である。見ると1個体だけではないみたい。魚を掬うのに邪魔になるので先にクレーンで引っ掛けデッキ上に揚げる。その後も魚を掬っているとまたマダラエイが邪魔をしてクレーンを使い揚げる。マダラエイを取り揚げても取り揚げても次から次へと魚の中から湧いて来るかのように出て来るではないか。一体何個体網の中にいるのだろうか。結局大きなマダラエイは8個体も入網していた。デッキ...厄介で大きなマダラエイだけど
このお盆休みを利用して福岡の息子の所へ来ていた。帰りはまっすぐ帰らず唐津・有田方面を刊行しながら帰る。全く予定していなかったのだがたまたま有明海近くを通過する事になったので、それならば以前に行って感動したムツゴロウ公園(ブログ20198.13)へ寄ってみる。5年前に行った時は沢山のムツゴロウが居り、その行動などを間近で見ることが出来て面白かったのでまた機会があれば来たいと思っていた。前回も下準備も無く偶然立ち寄ったのだが今回も状況としては同じである。前回同様現地に行くまでに心配していたのが潮である。前回は運良く干潮時で沢山見ることが出来たのだがこればかりは運である。いざ現場に着くと運悪く満潮時である。前回見た場所は完全に潮に浸かり水没している。満潮時でも潮に浸かっていない場所を探すがその場所にはムツゴロウ...運悪かったムツゴロウ公園
今日は定置網漁で網を絞ると水面をアヤトビウオが水玉模様の胸鰭を広げて逃げ回っている。その中にサイズが少し小さく胸鰭の模様の違う個体を発見。直ぐに掬い取り確保する。家に持ち帰り検索図鑑などで調べるとシロフチトビウオとなる。シロフチトビウオはあまり聞き慣れない魚種名だなと思い、ここの海域では初記録ではないかと思う。ところが調べると7年前に当時の魚ボラの学生がうちの定置網で獲れた個体を鹿児島県本土初記録として報告しており、私も第二著者として名を連ねているではないか。完全に忘れてしまっており情けなく思う。確かにこの胸鰭の模様は特徴があり、以前に撮影したことを思い出して写真を探すと見つかる。本当に最近よく思うが歳を重ね物忘れが酷くなったことを痛感する。以前なら魚を見ればここで獲れたことがある、未確認というのは直ぐに...忘れていたシロフチトビウオ
今日は定置網漁で大きめのヨロイアジが入網。大きいからかいつもとどこか雰囲気が違う感じがする。よく見ると背鰭軟条・臀鰭軟条の中央部が糸状に伸びているではないか。リュウキュウヨロイアジでは大きめの雄個体で同じように軟条が糸状に伸びた個体は何度も見ているがヨロイアジでは今回が初めてである。一応、検索図鑑を見るとヨロイアジもリュウキュウヨロイアジの様に軟条が糸状に伸びている図が載っているのでそのうち見ることが出来るだろうと思っていた。実際に見ることが出来て感動してしまう。だが、魚ボラの標本用に確保したいところではあったのだが今回は会社の方で必要という事で確保するのは諦める。でも、ヨロイアジは毎年増えて来ており、またそのうち獲れると思われるので次回見つけた時に確保しようと思う。今回は写真にだけ収める。ヨロイアジ雄個...ヨロイアジ雄個体
今回の夜間採集で採集した残り2種の幼魚。先ずはフグ科の幼魚。腹部に小白点が散在しておりモヨウフグ属の幼魚と思われるが見た目だけで何の根拠もなく定かではない。この辺でよく見るサザナミフグかとも思うが体色が黒くなくグレーっぽく、今まで見たのとは違う感じもする。昔なら家の水槽で飼育して成長過程を見ながら種を突き止めたいところではあるが今は水槽も構えてなく諦める。また、小さな幼魚が群れており採集。現場では暗いし小さ過ぎるので種がわからず、その中から1個体だけ持ち帰る。水槽に入れて撮影。その撮った写真をパソコンで拡大してみるとテンジクダイ科の幼魚と言うか稚魚である。体側に3本の太い縦帯があり沢山いたので最初見た時は近辺でよく見るオオスジイシモチかと思う。ところが特徴の尾柄部に黒色斑が確認出来ない。稚魚の時にはまだ黒...夜間採集でモヨウフグ属幼魚にスジイシモチ属幼魚
今日は土曜日で夜間採集の日。だが、今年の夜間採集は本当に収穫が無く、毎回ワクワク感がゼロ状態。それでも一応見に行く。港に着き水面を覗くと早速ロープに寄り添う細長い魚を発見。見覚えのある魚で採集。見るとオニカマスの幼魚である。オニカマスの幼魚を採集するのは久し振りである。だが、最近の定置網ではオニカマスの成魚は獲れず、毎年獲れるのは近似種のヤシャカマスばかりである。ヤシャカマスの幼魚は今までに写真やネットですら見た事がなくその容姿はわからない。両種は非常に良く似ているため幼魚も似ているものと思われる。普通に考えれば定置網で獲れているのがヤシャカマスなのでこの幼魚もヤシャカマスの幼魚の可能性がある。ところがヤシャカマスは今までに大きな成魚しか獲れていないので黒潮によって運ばれて来た個体と思われ、この地で再生産...夜間採集でオニカマス幼魚だろうか?
コロナ感染から何とか立ち直り、今日から仕事復帰。今日の定置網漁でまたキビレヒイラギが1個体入網。私が休んでいた数日間も獲れていたかもしれないが、ある程度標本は確保出来ているので意外と残念な気持ちでもない。するとお隣の定置網でもまたオキヒイラギの中から大きめの個体を2個体見つけたと教えてもらう。またホソウケグチヒイラギなのかなと思いながら貰いに冷蔵庫へ行くとやはりホソウケグチヒイラギである。だが、2個体共ではなくもう1個体はコバンヒイラギであった。やはり思った通り2個体共キビレヒイラギではない。お隣の定置網では今までにキビレヒイラギは獲れていないのだろうか。うちの定置網とお隣の定置網で入るオキヒイラギは一緒なのに混ざる魚種が別れているのが何とも面白い。今後もこの動向を見て行きたい。うちの定置網ではキビレヒイ...今度はコバンヒイラギ現る
今日は定置網操業中に風が吹いて来てうち以外の定置網は出漁を見合わせる。だが、お隣の定置網は風が治まってから出漁したみたいである。仕事も終わり家で昼ご飯を食べているとそのお隣の定置網の方から標本用の魚を確保したと連絡が来る。以前にうちの定置網でキビレヒイラギが獲れている話をしたらお隣の定置網でもオキヒイラギの選別中に大きな個体を見掛けるそうで今度見つけたら確保してくれると言われていた。昨日はうちの定置網でもキビレヒイラギが7個体獲れ、標本用に確保していた。昨日からちょっと体調が悪く飯を食ったら寝ようかと思っていたが港まで走る。港に着き、確保してくれた個体が置いてある冷蔵庫へ行き標本を確認。2個体置いてあり、手に取ると驚く。自分では当然うちの定置網と同じでキビレヒイラギだろうと思っていたのだが、その個体はホソ...まさかのホソウケグチヒイラギ
今日は定置網漁を終え帰港して魚を選別しているとヨロイアジを発見。今の時期にヨロイアジと出会えるなんてと思い嬉しくなる。最終的に2個体の入網であった。ヨロイアジは毎年10月から12月頃の秋から冬に掛けて定置網に入網する。最近はマルヒラアジが毎日入網していたがヨロイアジが5月に獲れたのは初めてであり何の前触れもなく来たのでちょっと驚く。これが偶々だったのか今後も続くのか気になるところである。また、こうなって来るとヒラアジ系の別種を期待してしまう。これからはまた目が離せなくなり、今後も面白い魚を期待したい。ヨロイアジ今回は2個体入網写真上:マルヒラアジ写真下:ヨロイアジこの時期初ヨロイアジ
今日は定置網漁で網を絞って行くと小さなトビウオの幼魚が群れているのが目に付く。見るとその中に1個体だけ長い髭を持つ個体を発見。他の個体には目もくれず、その髭を持つ個体のみに焦点を合わせ採集。活かした状態で持ち帰る。入れた容器が小さかったからか帰港すると弱っておりあまり泳がない。鰭を広げて綺麗に泳いでいる写真を撮りたかったのだが残念。魚ボラの標本用に確保する。今回の個体は今までにも定置網漁で何度か見ており、採集したこともある(ブログ20207.2)。今回の個体の細部を確認すると前回採集した個体と合致しカラストビウオの幼魚と思われる。トビウオ類の幼魚は標本を集め、成長過程を確認したいと思っていたのだが、これからの時期に稚魚・幼魚は定置網に入るものの、その後少し成長した若魚などは全く獲れず、いきなり成長した成魚...トビウオ類の若魚は何処へ
今年の1月に定置網にオキヒイラギがたくさん入網し、その中からキビレヒイラギを10個体見つけたもののコバンヒイラギと勘違いして5個体を捨ててしまう(ブログ20241.26)。その後も獲れたものの2月2日(ブログ20242.2)を最後にオキヒイラギの入網はあるもののキビレヒイラギは姿を消してしまう。そして先月に再び姿を現したものの2個体のみで終わる。そして今日、再びオキヒイラギの中からキビレヒイラギを発見。2月まではオキヒイラギと同じくらいのサイズの為、よく探さないと見逃してしまいそうな感じであったが、今回はオキヒイラギよりもはるかに大きなサイズな為、探さなくても直ぐに目に付く。この3ヶ月でオキヒイラギのサイズは変わらなかったものの、キビレヒイラギは結構成長した感じとなる。今回は4個体見つけ標本用に確保する。...戻って来たキビレヒイラギ
昨日は定置網の網替え作業が終わるのが遅くなる。網を入れてから時間があまり経っていないので今日は仕事が休みになる。朝から家でゆっくりしているとお隣の定置網の人から電話があり、珍しい魚が獲れて標本用に確保しているとの事。港まで標本を受け取りに行く。指定された冷蔵庫の中の場所を見るとクサアジが置いてある。クサアジは背鰭・臀鰭が非常に高く広いのだが鰭膜が弱く破れてしまいがちである。恐る恐るこの個体の鰭を広げると意外と破れは無く綺麗な状態であり、丁寧に確保して頂き感謝である。有難く魚ボラの標本用に確保する。クサアジはここでは定置網で稀に獲れることがあるだけで滅多にお目に掛かれない種であるのだが、以前に何度か市場に山の様に水揚げされていたこともあり、生態は非常に謎めいている。リュウグウノツカイなどと同じアカマンボウ目...有難いクサアジ
今日からゴールデンウィーク突入。市場も休みとなるが今年も今日は地元の大きなイベントがあり、鮮魚販売等の為定置網漁に出漁。今年も地魚鑑賞プールに泳がす魚を今日の定置網漁で獲らなければならない。昨年はアカシュモクザメをプールに泳がして子供達からも好評であった(ブログ20235.3)。今年もプール用とサメタッチ用に確保したいところであったがその姿が無い。だが、その代わりと言ったら何だけど小型のイタチザメが入網。流石にイタチザメはプールに泳がすと危険なのでサメタッチ用に確保する。その他ありとあらゆる魚を活かしたものの目玉となるような魚は無し。でも、前日までにお隣の定置網の方がサカタザメや様々な魚を確保していてくれていたのでそれと合わせて何とかなる。また、水槽にも先日定置網で確保したチゴダラ(ブログ20244.27...今年も波乱万丈な地元イベント
今日は定置網漁を終え市場で水揚げ。水揚げ後は雨が降り仕事も終了となる。早めに仕事が終わりゆっくりと市場内を散策。他の定置網はまだ水揚げ作業中である。すると小さなタチウオやイスズミなど雑魚が入ったカゴの中に綺麗なキスジヒメジを発見。手に取り記録用に写真のみ撮る。撮影後、魚を元のカゴに戻そうとする。すると一緒の雑魚カゴに入っていた小さなタチウオの顔つきが違う事に気付く。手に取るとカンムリダチである。カンムリダチは以前に1個体だけこの市場で見つかっており、この個体で2個体目となる。その1個体目は私は気付かなかったのだが、丁度魚類相調査で来ていた宮崎大学の学生が見つけてくれて魚ボラの標本として確保している(ブログ20175.17)。今回も最初に雑魚カゴを見た時は小さなタチウオが入っているのは見ているがキスジヒメジ...カンムリダチ再び
今日は土曜日なので夜間採集の日。夜になり雨が降って来ている。潮が満潮時で期待も出来ないのであまり乗る気ではない。だが、雨雲レーダーを見ると丁度1時間くらい雨が降らない時間帯がある。乗る気ではないがその時間を狙ってサッと夜間採集へと行く。港に着くと雨は止んでいる。だが、魚を探し始めると直ぐにポツリポツリと雨粒が落ちてくる。雨雲レーダーでは大丈夫だったので気にせず魚を探す。すると船の係留ロープにいかにもタツノオトシゴとわかるシルエットが尾を絡ませているのを発見。タモ網で掬い採るとやはりタツノオトシゴ属の魚である。一応確保する。その後、雨は次第に強くなり雨雲レーダーとは異なり本降り状態。これでは水中も見えず終了。たったの10分程の採集となる。帰宅後、採集したタツノオトシゴ属を調べるとタカクラタツとなる。タカクラ...直ぐに終了の夜間採集
今日は定置網漁で網を起こしていくとチゴダラ発見。直ぐに掬い取り生きた状態で確保する。チゴダラは最近見なくなった魚であり、久し振りの対面となる。以前の写真の記録を見ると6年振りの入網みたいである。チゴダラと言えば以前はエゾイソアイナメの存在があり、眼径の大きさや体色、分布域や生息水深の違いなどで別種扱いされていた。獲れればいつもどちらだろうかと悩まされていた(ブログ20094.20)のだが、2019年にエゾイソアイナメはチゴダラの新参異名であると報告され、今後の悩む苦労がひとつ減った思いであった。ところがシノニムと報告されチゴダラに統一されたもののそれからは姿を見ておらず、今回は悩むことなくチゴダラと直ぐに判明し、その恩恵を初めて受けた感じとなる。一応、標本登録済みであるので来月初めの地元イベントで展示する...悩むことなくチゴダラ
今日は定置網漁を終え市場での水揚げ作業も終了。再び沖へ作業に行く準備中に軽く市場内を散策。すると隅の方で小型定置網の人が出荷準備をしている。近くへ行き魚を見ると、こちらではあまり見る事のない鮮やかな青い魚が1個体目に付く。よく見るとベラの仲間である。ブチススキベラの雄個体の成魚かなと思うが、自分は図鑑でしか見た事がないので定かではない。時間がないが一応写真だけ撮らせてもらう。仕事が終わり家に帰り調べるとやはりブチススキベラの雄個体である。ブチススキベラは素潜り採集の時に毎回見ることが出来、ここでは普通種であるがその全てが幼魚や若魚であり、体側に白色や青色の斑点が散在する個体である。今回の個体は成魚であり、自分としては初めて見る。一応、薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)を見ると同じく雄個体の成...また逢えるだろうかブチススキベラ
今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業を終えるとお隣の定置網船が帰港。水揚げ作業が始まるといろいろな魚が入ったカゴが運ばれて来る。何かいないか見ると大きめのチダイの様な魚が混ざっている。最近はチダイの中にヒレコダイが混ざっているのをよく見かける。今回もヒレコダイかなと思い、取り上げてみる。すると面長でヒレコダイではなくタイワンダイである。タイワンダイは昨年の11月にうちの定置網でも久し振りに獲れ、ブログでも紹介している(ブログ202311.11)。タイワンダイは探していた魚であり確かめたいことがある。実は昨年獲れた時にSNSに上げるとウオノエの研究者の方からタイワンダイからはまだウオノエが見つかっていないとの事。今度タイワンダイを見つけたらウオノエがいるかどうかを確認してほしいと言われていたのである。まだ見...探していたタイワンダイ
今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしているとお隣の定置網船が帰港。すると直ぐにいつも標本提供してくれる方が来られて魚を頂く。見るとベラの仲間である。ベラの仲間はこの近辺には沢山いるのだが、定置網にはなかなか入らない。今回の個体はぱっと見では種名が分からなく、以前に素潜り採集で1度だけ採った事のあるスジベラ(ブログ20178.23)かなと思う。家に帰り直ぐに以前採集したスジベラの写真を見てみる。すると似てはいるけどどこか違う感じがする。ネットでスジベラの画像を検索すると体の上半部が暗色でその所々に横帯があり、やはり似てはいるけど違う感じもする。ベラの仲間は性転換するのでその途中の可能性や成長に伴い容姿も変わる種が多く厄介である。一応、スジベラの近似種のカンムリベラ属を調べるが該当する種は見つからないので...標本初確保イトベラ
最近急にブログネタが無く苦しんでいる。昨年末は更新がかなり遅れる位ネタに溢れていたのだが、年が明け定置網でも市場でも、更に港での夜間採集でも成果が得られないでおり、遂に先月は1つのネタで終了となる。早くこの闇から抜け出したい思いである。さて、昨年NHKの番組「ギョギョッとサカナ★スター」の方から私のブログを見て連絡を頂いた。タカノハダイを取り上げるみたいで、その幼魚と成魚では姿が違うということを紹介したいそうで以前に投稿したタカノハダイの成長過程(ブログ20233.29)の写真を貸してほしいという内容である。私が撮影した写真を使って頂けるとは大変に光栄で承諾しテレビ用に加工も出来るように単体での写真も提供した。そして今日がその放送日。写真がどのように使われるのか楽しみにしていた。すると成長段階を魚体の位置...タカノハダイ成長過程の写真のテレビ放映
今日は港へ行くが時化模様。それでも出漁し定置網漁を操業。するとホタテウミヘビを発見。だが、いつも見るホタテウミヘビよりも体全体が黒っぽく見える。ウミヘビ科の魚はよく知らないので一応確保しておく。仕事が終わり改めて確保した魚を見るがやはりホタテウミヘビとは違う感じがする。そうなると探しているミナミホタテウミヘビだろうかと思い魚ボラの標本用に確保し持ち帰る。ネットで調べてみるが意外とミナミホタテウミヘビの情報がなくわからない。ウミヘビ科を検索図鑑で調べるのは自信がないが一応検索してみる。すると鋭い歯がなく顆粒状であり、この時点でホタテウミヘビの可能性はなくなる。そして背鰭起部の位置よりミナミホタテウミヘビとなる。ホタテウミヘビとミナミホタテウミヘビの違いが今まで自分ではよくわかっておらず、標本は確保しても同定...探していたミナミホタテウミヘビ確保
1週間前に定置網漁でオキヒイラギが沢山入網し、そこから10個体のキビレヒイラギを見つけるもコバンヒイラギと勘違いして5個体を捨ててしまう。だが、1日で10個体も獲れたなら今後も続くだろうと思っていた。ところがオキヒイラギの入網は毎日あるもののその中からキビレヒイラギをなかなか見つける事が出来ずにいた。そして一昨日ようやく1個体見つけ、今日は2個体発見。だが、肝心のオキヒイラギの入網がガクンと減り、今後は厳しそうである。せめて捨ててしまい後悔している5個体分は確保したいと思っている。ヤンバルウケグチヒイラギや宮崎で見つかっているカドガワウケグチヒイラギなどまだ見ぬヒイラギ科の魚であれば後悔を補うには十分なのだが贅沢言っていられないので今後も地道にキビレヒイラギを探すしかない。あと2個体なのでどうにかならない...思う様にはいかないキビレヒイラギ
今週に入り大寒波到来。海は当然大時化となる。そうなると大時化明けの定置網漁に期待していた。そして3日振りに定置網漁出漁となる。ところが蓋を開ければ小さなオキヒイラギがメインの漁模様。帰港後に選別作業をするも面白い魚は見つからない。最後にこの小さなオキヒイラギを選別。混ざっている雑魚やヒメヒイラギを取り除く作業。せめてこのオキヒイラギの中にヒイラギ科の別種がいないだろうかと選別作業をしながら探す。すると下顎が太めの個体を発見。コバンヒイラギだろうと思い確保。その後も見つかり最終的に10個体見つける。更にネッタイヒイラギとミジンベニハゼも1個体ずつ見つかり、特にネッタイヒイラギは久し振りの対面となる。コバンヒイラギは今までに結構標本を確保して来たうえサイズが小さかったので大きめで綺麗な個体を残し、半分だけ標本...やってしまったキビレヒイラギ