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2015/12/16

  • 銀化個体? 悩ましいオオウナギ

    今日は定置網漁で珍しくオオウナギが入網。もう20年以上前に一度だけうちの定置網で獲れた事がある。更に小さなオオウナギをお隣の定置網で見つけ魚ボラの標本用に確保(ブログ20084.1)している。前回うちの定置網で獲れたオオウナギは後に九州大学のウナギの研究者が漁協に訪れた時に産卵の為に海に下った銀化した個体であると教えてもらう。普段は川に生息するオオウナギやニホンウナギなどは成熟すると産卵の為、海に下り何も食べずに産卵場までの長い旅に出る。海での長旅に備え、眼が大きくなったり胸鰭が黒く長くなったり、更に何も食べないので口まで小さくなり銀化変態する。今回の個体も海に下ったので銀化しているのだろうと思うが、前回の個体の写真と比べると口は大きいままの感じで眼や胸鰭の変化などもよくわからない。更に悩ましい事に数日前...銀化個体?悩ましいオオウナギ

  • カガミダイ幼魚再び

    昨日、お隣の定置網の方からカガミダイ幼魚の標本を頂きましたが、今朝はうちの定置網でも水面に浮いている所を発見。直ぐにタモ網で掬い、取り敢えず生かして港まで持ち帰る。更に水揚げ作業中、雑魚を選別しているとその中からもう1個体発見。カガミダイの幼魚が1日で2個体も獲れたのは初である。うち1個体は生きているので、また昨年の様に(ブログ20225.3)来月のイベントで生きた状態で展示しようかと考えるが、今回は昨年の個体よりもサイズが小さく、更にまだ1ヵ月もあり船の中で生かしておくのは難しそう。という事で勿体ない気もするが2個体共魚ボラの標本用に確保する。来月のイベント前に何か子供達が喜びそうな面白い魚が獲れる事を祈る思いである。カガミダイ幼魚カガミダイ幼魚再び

  • 今年もカガミダイ幼魚

    今日は定置網漁を終え市場で水揚げしていると、お隣のいつも標本を提供してくれる方が来て魚を渡される。見るとカガミダイの幼魚である。カガミダイは深海魚であり定置網では獲れない魚なのだが、幼魚なら稀に入ることがあり今までに水族館に搬出したこともある。昨年もうちの定置網に入り生きた状態で確保し(ブログ20224.29)、地元のイベントで披露している(ブログ20225.3)。このカガミダイの幼魚を見て昨年を思い出す。今年も昨年同様にイベントがあるのでお客さんに喜んでもらえる何か面白い魚を今月中に探さなければならないと思う次第である。この個体は魚ボラの標本用に確保する。カガミダイ幼魚今年もカガミダイ幼魚

  • 2年越しに完成 タカノハダイの成長過程

    今日は定置網漁を終え市場で水揚げしていると、お隣の定置網の方が小さな魚を持って来てくれる。見るとタカノハダイの稚魚である。タカノハダイの稚魚には7本程の斜めの横帯がある。その横帯がまだ背面のみで腹部まで伸びていない個体であり探していた標本である。一昨年、タカノハダイの稚魚だと思っていた個体がミギマキであることを指摘され(ブログ20213.6)、今まで撮り溜めた写真を見直すと別のタカノハダイの稚魚と思っていた写真がユウダチタカノハの稚魚であることがわかる。その結果、タカノハダイの横帯がまだ伸びていない稚魚の標本写真を持っていない事が判明。判明した時は既に標本を確保するには時期的に過ぎてしまい、翌年その個体を確保しようと考え、取り敢えずユウダチタカノハとミギマキの2種の写真が揃ったので成長過程がわかる画像を作...2年越しに完成タカノハダイの成長過程

  • 見つけた事に驚き ミジンベニハゼ

    今日はもう1種。水揚げしているとお隣の定置網の方が珍しい魚が獲れたと持って来てくれる。見るとミジンベニハゼである。ミジンベニハゼが混獲で定置網に入るとは珍しい。うちの定置網でもミジンベニハゼは今までに何度も確保している(ブログ200811.5)が、全てが網替え時に網に付着したフジツボなどに隠れていた個体が網と一緒に船の上に揚がっていただけである。今回頂いた個体はどのような経緯で網に入ったのかが気になる。それよりもこの指先にちょこんと乗る程の小さな魚を沢山の雑魚の中から見つけた事に驚く。体色が黄色くて目立つので目についたのかな。ミジンベニハゼ見つけた事に驚きミジンベニハゼ

  • 懐かしいトゲカナガシラ

    今日は定置網漁を終え市場で選別作業をしていると久し振りにトゲカナガシラを発見。トゲカナガシラは私がこの仕事を始めた30年程前は毎日定置網に普通に入っており、多い時はトロ箱1つ位はあった。高級魚ホウボウの仲間であるのだがサイズが小さく、鮮魚として水揚げは出来ない。その当時の雑魚として定番であったが頭部が大きく硬い為、養殖魚の餌用の雑魚の中にも入れてはいけなく、選別して取り除いていた。だが、毎日普通に獲れていたトゲカナガシラであるがいつの間にか急激に数が減り、ここ近年では稀な魚となってしまっている。同じホウボウ科のホウボウは数が減って来ている感じはしないのだが、カナガシラ属の他種は更に見なくなってしまっている。急激に減った原因もわからず更に何時頃から減ってしまったのかもよく覚えていない。水揚げ出来ない魚なので...懐かしいトゲカナガシラ

  • シマハナビラウオの成長過程

    最近は定置網内にクラゲ類やクシクラゲ類が多く見られ、そのような時期になって来た感じである。クラゲに着いて泳ぐエボシダイ科魚類などは特にこの時期に採集する事が多い。そう思っていると今日の定置網でシマハナビラウオが入網。定置網では久し振りである。シマハナビラウオは珍しい魚であるが、以前は毎年定置網でクラゲ類と共に網に入っていたので魚ボラの標本用にも確保してきた。だが、最近は姿を見せず、一昨年の夜間採集で久し振りに採集している(ブログ202112.18)。その時の個体が今まで出会ったシマハナビラウオの中で最小の個体であった。今回の個体ももちろん魚ボラの標本用に確保する。一昨年の夜間採集で得られた個体が最小だったので、今まで撮り溜めた写真で成長過程がわかる画像を作ってみた。だが、シマハナビラウオはこの後生息域を表...シマハナビラウオの成長過程

  • 久し振りのイタチザメ

    今日は定置網漁で久し振りにイタチザメが入網。標本用にはちょっと大きな感じであり、あっさりと確保するのを諦め、鉤竿で引っ掛けデッキ上に揚げる。意外と暴れないのでそのまま放置し作業に戻る。市場に帰港後本船のクレーンを使って揚げたものの頑張れば大学へは持ち込めそうなサイズである。一応薩摩半島沿岸の魚類図鑑刊行前に標本用には確保しており(ブログ201812.10)(ブログ201812.12)、図鑑での標本写真の掲載は間に合っている。だが、前回ホホジロザメを確保し持ち込んでいるので(ブログ202212.12)、それに比べればインパクトに欠け標本用に確保しようとする意欲も欠け、普通に水揚げする。でも、今後ホホジロザメよりもインパクトのある標本用に確保しようと思えるサメに出会えるのだろうか。イタチザメ久し振りのイタチザメ

  • 平凡な夜間採集

    最近は定置網漁や市場では面白い魚が見つからず、楽しくない日々が続いている。だが、3月と言えば夜間採集で私が一番期待している月である。以前に3月に非常に面白い稚魚が多く採れたことがあり(ブログ20073.17)、このような状況な為今日は土曜日と言う事で夜間採集に期待する。港に着くと風は無く、海の中が良く見える。すると早速いつもは見ない稚魚を見つける。動きからドロメの稚魚かなと思いながら採集。暗いし小さいので一応確保して家に帰ってから確認する事に。その後もムツの稚魚かなと思い採集するとやはりそうである。更にヨウジウオの仲間を見つけ採集。普通のヨウジウオっぽいがこちらも一応確保して家で確認する事に。結局そのほかは見つからず終了。家に帰り写真を撮ってよく見るとドロメの稚魚かと思った個体もヨウジウオと思った個体も共...平凡な夜間採集

  • タイワンアイノコイワシ

    ここ数年カタクチイワシが少なくなっている。親魚が減っているからか毎年12月頃に定置網に入るシラスも昨年は全く見ていない。最近やっとシラスが見えて来たと思ったらウルメイワシのシラスである。その雑魚の中にカタクチイワシの親魚も混ざっている。取り上げるとカタクチイワシよりも別種に目が行く。体の中央部に銀色帯が通っていて頭部が小さくタイワンアイノコイワシと思われる。今日はカタクチイワシの親魚よりもこのタイワンアイノコイワシの方が数が多い。数が多いと言っても知れた量。雑魚の中で一番占めているのはやはりカタボシイワシである。タイワンアイノコイワシタイワンアイノコイワシ

  • 稚鮎に成長

    今日は時化で今朝の定置網漁は操業出来なかった。まだ風は吹いているものの土曜日恒例の夜間採集へ行く。満潮を過ぎたものの水位はまだ高く、水面が風の影響でよく見えない。気になるアユの仔魚を探すもアユどころか魚の姿が見つからない。暗い場所へ移動し水面をライトで照らすと沢山の小さな魚が飛び跳ね逃げ惑う。とっさにタモ網を入れると1個体だけ小魚が採れる。ライトで照らし見てみるとアユの稚魚っぽい。確保する。その後も魚は見つからず終了。家に帰りよく見るとやはりアユの稚魚である。先週までは透明な仔魚であったが、今回の個体は見た目でアユとわかる位ステージが進んでおり、まさに稚鮎である。今回は水面をライトで照らした時にかなりの数が飛び跳ねたので、ここまで成長した稚鮎の個体数が非常に多くひと安心。海は危険なので早く川に上って成長し...稚鮎に成長

  • 夜間採集でシロギス稚魚

    今日は土曜日で夜間採集の日。日付が変わる頃が丁度大潮の干潮時。港が干上がり歩けるので港に降りて散策する。水際を見て行くと小さな魚が少し間隔をあけて群れている。沢山いるところをタモ網で掬い採る。掬った魚を見ると暗くてわかり難いがシロギスの稚魚っぽい。1個体だけ確保して残りは逃がす。その後、また小さな魚が今度は中層に群れている。掬ってみるとスズキ属の稚魚である。今年は定置網でヒラスズキの入網が非常に多く、この稚魚もヒラスズキかもしれない。そうこうしているうちに目の前にテトラが現れ、港の入り口まで歩いて来た事になる。ここまで歩いて来れたのは初めてである。また砂が溜まって来ているのだろうか。すると水面にライトを当てると多くの魚が跳ね、逃げ惑う。掬ってみるとアユの稚魚っぽい。確認の為、1個体だけ確保する。結局新たな...夜間採集でシロギス稚魚

  • あと少し マダラエイ

    今日は定置網漁で大きなマダラエイが入網。エイ類で特に大型の個体は尾部の棘が危ないので漁獲された時に棘や尾部ごと直ぐに切り落とし、網から安全に外してから逃がすことがあり、その尾部が切り落とされた個体がよく網に入り、尾部がない事で標本用に確保するのを諦めたこともある。今回のマダラエイは尾部も棘もあり、とても綺麗な個体である。マダラエイは決して珍しいエイではなく、更に小さな個体も今までに何度も入網している。だが、自分ではもう標本用に確保しているものと思っていたのだが、標本は未登録であった。更に薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)でも記載漏れで載っていないので標本用に探している種である。標本用に確保したいところではあるが、やはりこのサイズが問題である。このサイズなら保存は出来ないので仕事が終わってから...あと少しマダラエイ

  • 31年振りのご対面 ケショウフグ

    今日は定置網漁で長年探していたケショウフグが入網。ケショウフグは私がこの仕事を始めて間もない頃定置網漁で獲れ、写真にだけは収めていた。だが、それからは全く出会う事はなかった。その時の写真を見ると1992年2月なので実に31年振りである。ケショウフグの写真はその1枚しかないので薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)にもそれを載せている。31年前の写真の個体を見ると体側には黒い斑点が散在しているのだが、今回の個体は白い斑点で全体が覆われており、フグなのでまさかの交雑種を疑ってしまう。だが、ネットで調べると体の模様は様々で一応はひと安心。だが、鰓周りなどに円状の模様があり、ちょっと心配である。一応珍しいフグであり、綺麗な写真を撮ってもらいたいし、サイズが大きかったので大学へと走り標本登録してもらう。今...31年振りのご対面ケショウフグ

  • 謎な行動のサイウオに嬉しいアユ仔魚

    今日は日曜日で本来なら休みであるが昨日、明日が時化な為、定置網漁を操業。昨日の土曜日は風が強く夜間採集には行けず、明日は時化なので仕事が休みとなり今日夜間採集を決行。港に着き、早速海を覗くと驚くことに目の前でサイウオの仲間を発見。直ぐに採集。すると直ぐにまたサイウオの仲間を発見。サイズが小さくスルーする。更にまたサイウオの仲間である。様子を見ているとあちこちでサイウオの仲間が水面でクルクル回って泳いでいるではないか。こんな光景を目にするのは初めてである。今までは見つけたら逃げられる前にと直ぐに掬っていたのだが、今日はあちこちにいるので焦らずに観察する事に。更には携帯電話で動画も撮る。一応、大きめな個体を3個体だけ確保してあとはひたすら観察。これが普段の姿なのか、それとも何かしているのだろうか。暫く観察する...謎な行動のサイウオに嬉しいアユ仔魚

  • 悩ましいナルトビエイを標本登録へ

    今朝の定置網で獲れた体表一面にマダラ模様のあるナルトビエイ。今日は仕事が終わるのが遅くなる為、それから大学へ走ると帰りが遅くなってしまうので持ち込むかどうか悩んだのだが、明日は本船の工事が終わっておらず出漁出来ないので出勤時間が遅くなる。それなら帰りが遅くなっても大丈夫なので大学へ持ち込むことにする。仕事が終わり標本を車に積んで急いで家に帰り、大学へ向かうが、それでも家を出る時は既に19時を過ぎている。午前様を覚悟して大学へと走る。大学に到着後、早速学生達が集まり撮影に入る。撮影は意外と困難で体表の光の反射を取り除くのが難しく、何人もの学生が黒い板を使って光が当たるのを抑えながらの撮影となる。私も現地で昼間に撮影した時も体表が光ってしまい、このマダラ模様が一面に広がっている様子がうまく写らなかった。白バッ...悩ましいナルトビエイを標本登録へ

  • 悩ましいナルトビエイ

    今日の定置網漁で少し大きめなナルトビエイが優雅に泳いでいた。網を絞りそのナルトビエイが揚って来る。すると、そのフォルムからナルトビエイと思っていたが体表一面に黒い斑点が散在しマダラ模様である。今まで沢山のナルトビエイを見て来たが、このような模様のあるナルトビエイは初めてである。これはひょっとして海外産で国内未記録種の可能性があるのではと思う。だが、このサイズは大き過ぎて今日中に大学へ走らなければならないサイズである。今日は船のクレーンの工事があり、仕事が終わるのが遅くなってしまう為大学へ走れるかわからなく、標本用に確保するかどうか悩む。取り敢えず市場までは持ち帰り漁協の冷蔵庫に入れ検討する事に。水揚げが終わり冷蔵庫へその個体を見に行くと沖では普通のナルトビエイの様に黒っぽく見えたのだが、今は茶色っぽく見え...悩ましいナルトビエイ

  • 今年初はヨスジヒメジ

    あけましておめでとうございます。今年もお付き合いの程、よろしくお願い致します。さて、年明けの定置網漁に期待していたのですが面白い魚は見つからず、今日でもう2週間が経過。今日の定置網漁でブログネタを発見。ヨスジヒメジである。漸く標本用に確保すべき魚と出会う。ヨスジヒメジは薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)を刊行するまでに標本用に確保した個体が1個体のみで、その個体は同定のキーとして重要な尾鰭の上葉が欠損しており、図鑑用に綺麗な別個体を確保したいと思っていた。稀な種で諦めていたが、期限ぎりぎりで綺麗な個体を確保(ブログ20219.23)出来て図鑑にはその写真を載せることが出来た次第である。昨年も1個体確保しており今回の個体は今までで5個体目となる。年が明けて2週間経ってしまったが、ヨスジヒメジが...今年初はヨスジヒメジ

  • 当たり年 ヒイラギ科

    今日は定置網漁でまたホソウケグチヒイラギを発見。全部で2個体見つける。1日で1個体以上は初めてである。ホソウケグチヒイラギはここでは非常に珍しく、先月もうちの定置網で1個体獲れ(ブログ202211.19)、それが今まで確認している4個体目となり魚ボラの標本用に確保している。更に今月ここでは珍しいヒイラギを頂いたお隣の定置網の方からもまた同じくヒイラギを2個体頂く。先月は全国的にも珍しいイトヒキヒイラギも初確認初確保しており(ブログ202211.24)、今年はヒイラギ科の当たり年となる。だが、もう年末。来年もこの流れが続いてくれるように期待したい。ホソウケグチヒイラギヒイラギ当たり年ヒイラギ科

  • クリスマスプレゼントを求めて

    今日は土曜日でクリスマスイブ。夜間採集の日なのでプレゼントを見つけにいつもの港へと向かう。一昨日から海上は時化模様で3日間定置網漁に出漁出来ず仕事は休みであった。港に着くとまだ少し風は吹いているものの、何とか海中は見える感じ。早速魚を探す。水面に光を当てると足元から魚が飛び出し、タモ網で掬い採る。見るとサイウオの仲間である。寒くなって来てまたサイウオの時期になった模様で今期初採集となる。その後はエソ科の稚魚やヒメジ科の稚魚などを採集するも結局クリスマスプレゼントは見つからず終了となる。まぁ、クリスマスプレゼントには早めにホホジロザメ(ブログ202212.12)を受け取ったので良しとし、サイウオの仲間を今期も確認出来ただけでも満足して帰路に就く。サイウオの仲間エソ科の稚魚ヒメジ科の稚魚一応ボラ科の幼魚も1個...クリスマスプレゼントを求めて

  • 久し振りのツマグロイシモチ

    今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると選別台で久し振りにツマグロイシモチを発見。魚ボラの標本用に確保する。ツマグロイシモチは数年振りの入網である。以前獲れたのはいつだったか覚えていない位。だが、私がこの仕事を始めた30年程前は毎日数個体入網していた。それが急に姿を見なくなり15年前には年間で10個体程度となりブログでも紹介している(ブログ20086.26)。そして今では数年に1個体と劇的に減ってしまった魚である。全国的に個体数が減ってしまっているのか、それとも海水温の上昇で生息域が北の方へと移ってしまったのか定かではない。新たな魚に出会えることは嬉しい事だが、その反面姿を消してしまう魚がいるのも事実でとても悲しい。ツマグロイシモチ久し振りのツマグロイシモチ

  • 初入網 クロオビエビス

    今日は定置網漁を終え、船に積み込んだ魚を見ると小さなイットウダイ科の魚が浮いており掬い取る。見ると黒っぽくクロオビエビスである。定置網で獲れるイットウダイ科と言えばアカマツカサ属を除くと、一度他の定置網からスミツキカノコを見つけた事がある(ブログ200812.17)位で、ほぼアヤメエビスだけである。という事でクロオビエビスは初入網である。最近は定置網での初入網がめっきり減り嬉しいのだが、クロオビエビスは夜間採集で何度か採集しており、既に魚ボラの標本に登録済みである。その為、見つけた当初は初入網とは気付かず普通に扱い、家に帰ってから過去の写真を見て気付いた次第である。イットウダイ科の魚はこの周辺でもまだ数種は生息しているみたいであるが、定置網には入り難い魚種と思われる。台風は嫌だが時化など何らかの変化でまだ...初入網クロオビエビス

  • 悩ましいクロホシマンジュウダイを標本登録

    昨日標本用に頂いた体側の斑紋が違う悩ましいクロホシマンジュウダイ。昨日は仕事が遅くなり大学へ行けなかったので、今日標本を持ち込む予定。今日の定置網漁はいつもの出漁時間では風が吹いて来て、海上は時化の予報。その為、夜中に出漁し操業。水揚げを終えるといつもの出漁時間である。そこで仕事も終了となる。今から大学へ走ってもまだ誰もいないと思うので、もう一度寝たりゆっくりして午後から大学へと向かう。研究室に入ると魚ボラの元学生が来ており、久し振りのご対面。近況や色々と情報を伺う。標本の方は1日経ってしまったがまだ眼の色は綺麗でホッとする。この個体について学生に聞くとやはり中国やベトナム方面に生息しているタイプらしい。今後の研究によりこの個体と日本に生息しているタイプとが別種となった場合、この個体が学名通りで普通のクロ...悩ましいクロホシマンジュウダイを標本登録

  • 悩ましいクロホシマンジュウダイ

    今日は市場での水揚げ作業を終えお隣の定置網の水揚げを見に行くと、その魚何と聞かれる。見るとクロホシマンジュウダイである。だが、いつも見るのとは様子が違い、体側に散在する小斑点がこの個体は大きな斑紋であり、幼魚期の模様でそのまま成長した感じである。遺伝子に変異が起こり、幼魚期のままの模様で成長してしまったのだろうかと思う。今回も魚ボラの標本用に頂く。早く家に帰って調べたいのだが、今日は定置網本船の修理があり家に帰るのが遅くなりそう。ようやく仕事を終え家に帰りこのような個体が存在するのか調べると、海外産で中国やタイ、ベトナムなどに生息するクロホシマンジュウダイが同じような容姿である事がわかる。これはいつもの黒潮に乗って流れてきたパターンだろうかと思う。生息地の違いでこれだけ様子が違うのであれば別種も疑ってしま...悩ましいクロホシマンジュウダイ

  • 遂に念願の標本確保 ホホジロザメ

    今日は定置網漁で網を絞って行くと体の太いサメが泳いでいる。尾柄を見ると平べったく、背が黒っぽいのでホホジロザメだと確信。ホホジロザメにしてはサイズが小さく標本用に確保したいのだが、他のサメ類とは全くパワーが強く狂暴で、網を噛めば破いてしまう。だから暴れる前になるべく早くデッキ上に揚げ、頭部に包丁を入れ動きを止めなければならない。ところが今回はウルメイワシが大漁。ウルメイワシは弱く、網を絞ると直ぐに転んで沈んでしまう。その沢山のウルメイワシが沈んだ中にホホジロザメも入り込み、出てこない。ウルメイワシを船に積み込んでいるとその中に混ざってホオジロザメも上がって来る。既に瀕死状態でそのままにしておいても暴れずジッとしている。結局ウルメイワシのお陰で体に傷を入れることなく綺麗な状態でホホジロザメを確保することが出...遂に念願の標本確保ホホジロザメ

  • 今度はヒイラギ

    今日は定置網漁を終え、市場で水揚げ作業をしているとまたお隣の定置網の方が来て魚を差し出して来る。見るとヒイラギである。先日ホソウケグチヒイラギ(ブログ202211.19)やイトヒキヒイラギ(ブログ202211.24)を頂いたばかりで、今度はヒイラギと珍しいヒイラギ科が続けて獲れている模様。と言ってもヒイラギは全国的には普通なのだが、ここでは非常に稀種であり、確認しているのはこの個体でまだ数個体目である。だが、鹿児島では稀種という訳ではなく県北部では普通種であり、魚ボラで魚類調査を行った時には沢山確保している(ブログ20205.31)。ヒイラギの南限がその辺にあるみたいで、ヒイラギだけではなく、カレイ類やメバル類(ブログ20211.30)などいくつもの種が南限となっている。これだけ定置網でヒイラギ科が続くと...今度はヒイラギ

  • イトヒキヒイラギを標本登録

    昨日お隣の定置網で得られたイトヒキヒイラギ。今回の個体は本土初記録になりそうなので大学へ早く持ち込み綺麗な標本写真を撮ってもらいたいところであったが、昨日は仕事が遅くなり大学へ行くことが出来なかった。その為、今日持ち込むことを考えていたが、今日も仕事がハードだったうえ遅くなってしまう。だが、標本の眼の色が悪くなる前に写真を撮ってもらいたいので大学へと走る。もう既に暗くなってしまい、ヘッドライトを点けて出発。丁度帰宅ラッシュと重なり、鹿児島市内に入ると所々で渋滞に巻き込まれてしまう。大学正門に着いた時は既に守衛さんもおらず、学生に連絡して大学構内に入れてもらう。今日大学へ行く予定だったので、イトヒキヒイラギの他に確保した魚も持ち込む。ヒイラギ科魚類は背鰭・臀鰭軟条の鰭膜が弱い為、鰭を立てるのは大変であり、自...イトヒキヒイラギを標本登録

  • 初確保 イトヒキヒイラギ

    昨日から定置網船はドック中な為、今日は出漁していない。仕事も午後からで本船の塗装をして船を降ろす予定な為、朝は家でゆっくりしていた。するとお隣の定置網の方から電話があり、今朝の定置網漁でオキヒイラギの中にひと際大きな個体を見つけ確保しているとの事。先日、その方にホソウケグチヒイラギやコバンヒイラギを頂いたばかり(ブログ202211.19)であり、それとは別種らしい。急いで港へと向かう。向かう途中、最近見なくなったネッタイヒイラギだろうか、それともこちらでは珍しい普通のヒイラギだろうか、それともシマヒイラギやセイタカヒイラギだろうかと色々と考えながら走る。港に着き、確保してもらった個体を受け取る。すると想像していた種を見事に裏切り、イトヒキヒイラギであった。イトヒキヒイラギは今までに定置網や市場などで見た事...初確保イトヒキヒイラギ

  • 久し振りのホソウケグチヒイラギ

    今日は定置網漁でも漁獲が少なく水揚げが直ぐに終わってしまう。その後の仕事も無く帰路に就く。すると途中でお隣の定置網の方から電話があり、珍しい魚が獲れたとの事。市場へ引き返す。取って頂いた魚を見ると驚きのホソウケグチヒイラギである。ホソウケグチヒイラギはお隣の大隅半島東岸では普通種のようだが、こちら薩摩半島側では稀種である。私が撮っている写真を見るとこの個体がここでは4個体目となる。前回の個体はブログでは触れていないのだが、2019年1月なので今回は3年振り位である。お隣の半島で獲れる量を考えるとこちらではもう少し獲れてもおかしくないのだが、潮に大きく影響する魚なのであろう。今回はこのほか小さなコバンヒイラギも2個体見つけてくれた。たくさんいるオキヒイラギを選別中に見つけてくれたのだが、ホソウケグチヒイラギ...久し振りのホソウケグチヒイラギ

  • 今年もオキイワシ

    今日は定置網漁の水揚げを終わるとお隣の定置網の方から呼ばれる。私の為に昨日魚を確保していたが伝えるのを忘れていたとの事。冷蔵庫に見に行くとオキイワシである。オキイワシは非常に珍しい魚であるが、ここでは昨年(ブログ202112.15)・一昨年(ブログ202012.5)(ブログ202012.22)と続けて定置網に入網している。これで3年連続見つかったことになる。この個体で4個体目となるのだが、全てうちの両隣の定置網の混獲であり、うちの定置網ではまだ獲れた事がない。時期的にも毎年同じ今頃であるので、今度はうちでも獲れないかと期待してしまう。というか、うちの定置網でも獲れて欲しい。今年もオキイワシ

  • 夜間採集でクロオビエビス幼魚

    今日は土曜日で夜間採集の日。最近は収穫がなく期待度ゼロ。だが、今日は中潮だが久し振りに干潮時で港内に降りて散策が出来るので少し期待。港に着くと少し肌寒く、やっと秋らしくなってくる。最初は岸壁を覗き込む。するとイットウダイ属の幼魚が目に付き、サッとタモ網で掬い採集。見るとクロオビエビスの幼魚である。クロオビエビスの幼魚は何度か採集しているが、岸壁からは初かもしれない。その後は何も見つからず干上がった港内へ降り散策。久し振りの港内の散策で期待するが、結局歩いただけで収穫なし。クロオビエビスだけではと最後にスロープでも散策する。ボラ科の幼魚が群れているが自分では種がわからないので一応数個体だけ採集し終了。最近の夜間採集は採集しても確保する程の魚が採れなかったが、久し振りに確保する魚を採ることが出来た。でもあまり...夜間採集でクロオビエビス幼魚

  • 今日もズグエイ

    今日の定置網漁で帰港後選別作業をしているとまたズグエイを発見。今月と言うか5日前にも獲れたので2個体目である。勿論魚ボラの標本用に確保する。25年位前まではこの様にちょくちょく獲れていた記憶がある。また昔の様に今後も姿を見せてくれる事を願う。今日もズグエイ

  • ズグエイ確保

    今日は定置網漁で探していた懐かしいエイの仲間を発見。ズグエイである。ズグエイはここでは昔はちょくちょく定置網に入っており普通種と思っていた。ところが気付いたら見なくなってしまっており、探していた魚である。最後に撮った写真のデータを見ると2007年11月なので、15年も前である。私のブログでもブログ開設間もない頃に紹介している(ブログ200612.26)。このブログの個体は鹿児島大学総合研究博物館に標本登録したと思っていたが所蔵標本のデータベースには載っておらず、国内産の標本としては別の1個体のみが登録されていた。薩摩半島沿岸の魚類図鑑にも掲載出来ていない。ズグエイはネット検索しても意外と画像や情報が無く、意外と国内では珍しいエイなのだろうか。取り敢えずズグエイの標本を確保する事が出来たので良かった。今日は...ズグエイ確保

  • ギョギョッとサカナ★スター放映

    8月にモノノケトンガリサカタザメの事でうちの定置網漁に乗船撮影したNHK「ダーウィンが来た!」の放映があった(ブログ20228.18)。その撮影と同じ時期にもう一つ、同じくNHKの番組「ギョギョッとサカナ★スター」の乗船撮影の話を頂き、並行して打ち合わせなどをしていた。そしてその出演者はさかなクンである。さかなクンと再び会えるという事で非常に楽しみにしていた。以前にさかなクンにお会いしたのが7年前(ブログ20159.5)で更にうちの船に乗船したのは14年も前(ブログ20084.22)である。今回は8月に撮影があり、このブログでも予告的に紹介している(ブログ20228.24)。そして今日、その放映があった。今回は魚ではなくクラゲの回という事でしたが、今年はクラゲが非常に少なく、撮影当日もクラゲの姿は無かった...ギョギョッとサカナ★スター放映

  • 頂き物を標本登録へ

    昨日、お隣の定置網の捨てられる魚の籠の中から小さなマルコバンを発見。見た感じ背鰭、臀鰭が短くひょっとしたらと思う。だが、背鰭は少し黒色を帯び、普通のマルコバンかなと思う。マルコバンなら急いで大学へ持ち込む必要も無く、サイズが小さいので冷凍でもいいのだが、今日はたまたま鹿児島に所用で行く予定である。今日その他に持ち込む魚が見つからなければ冷凍して大学へは寄らないつもりであった。水揚げも終わり市場でもこれといった魚は見つからない。ところが知り合いの漁師さんから釣れたとヤミハタを3個体頂く。更に別の知り合いの漁師さんからも電話が入り、標本を確保しているとの事で受け取りに行く。見るとアカオビハナダイである。2人の漁師さんからご丁寧に新鮮な標本を頂いたので大学へ行く事にする。鹿児島へ行き、所用を済ませるともう辺りは...頂き物を標本登録へ

  • 今期もヨロイアジ入網

    今日の定置網漁はギンガメアジが多く入網。更にロウニンアジやリュウキュウヨロイアジなどヒラアジ類が多い。そのような状況の中、今期初のヨロイアジを発見。先月辺りからヒラアジ類が増えて来たものの、なかなかヨロイアジが出て来ないなと思っていたところであった。今年も入網してホッとする。今回は2個体入網し、2個体共標本用に確保する。これからヒラアジ類が増えてくる時期なので、まだ出会ったことのない南方系のアジ類を期待したい。ヨロイアジ上:ヨロイアジ下:リュウキュウヨロイアジ上:ヨロイアジ下:リュウキュウヨロイアジ今期もヨロイアジ入網

  • またヤシャカマス

    今日も定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると、お隣の定置網船が帰港。見に行くと遠くからでも直ぐに目に付く大きなカマス科の魚がいる。またヤシャカマスである。やはり今回もドデカイ。今はまだ珍しい魚なのだが水揚げされ、仲買に買われ、最終的に調理されてしまうのは何だかもったいない気がする。だからといってこのサイズでは標本用にとは全く考えもしない。だが、その行方は若干気になるところである。一体何に化けているのだろうか。またヤシャカマス

  • テンジクザメ幼魚

    今日は定置網漁で久し振りにテンジクザメの幼魚が入網。以前に撮った写真を見ると3年振りのご対面である。テンジクザメは以前にもブログで紹介しているが(ブログ20109.14)、その頃の標準和名はシロボシテンジクであった。その後、テンジクザメと同種とされている。まだ鹿児島大学で魚ボラが始まる前に北海道大学の研究者に標本を送り、九州南部で繁殖している事を証明し、生物地理学会年報で報告してもらっている。ところがブログで紹介した時にも書いているのだが、それからも幼魚は獲れるのだが、成魚はやはり未だに獲れた事がない。繁殖していることを証明したものの、その親魚を見つけることが出来ていない。いったい親魚はどこにいるのだろうか。テンジクザメ幼魚

  • 今度は2個体 ヤシャカマス

    今日の定置網漁でまたヤシャカマスが入網。今回は2個体入る。1度に2個体入るのは初めてである。ヤシャカマスは2年前に日本初記録種として報告されているが、報告される前から定置網に入網しており、当時はオニカマスと思い写真にだけ収めていた。報告後、標本を確保する為に探していたのだが、見つけるまでに2年掛かっている(ブログ20227.9)。そんなヤシャカマスだが、今年は当たり年なのか、2ヶ月前からうちや他の定置網にポツポツと姿を見せ、うちの網だけでも今回が3・4個体目である。標本用に確保したのは最初に見つけた1個体目だけなのでもう少し確保したいところではあるが、ヤシャカマスが揚がる度にサイズアップしており、今回の個体も大きな方が8.7キロもある。先月確保したモノノケトンガリサカタザメ(ブログ20228.29)に比べ...今度は2個体ヤシャカマス

  • ヒレナガスズメダイ初確認

    今回の貝採り(ブログ20229.11)で確実に採れる自信のあったテトラの場所では頼まれていた量を確保することが出来なかったので、このまま帰る訳にも行かずテトラの横まで探してみることにする。時間がもうあまりないので魚には目もくれず、ザっと探して行く。すると、魚は無視していたにも拘らず、非常に目立ち、目を引かれてしまう魚を発見。ヒレナガスズメダイの幼魚である。ヒレナガスズメダイはここの海域では初めて見る魚である。だが、南の方では普通種で特に幼魚時は体色が独特で綺麗な魚なので知っていた。見ていると同じ場所から動かず、周りに大きな岩なども無いので採集道具さえあれば採集出来そうである。だが、残念ではあるが今回はテトラ狙いだったので採集道具を持って来ておらず、写真だけで記録だけを残す事にする。家に帰り「薩摩半島沿岸の...ヒレナガスズメダイ初確認

  • アオブダイ属2種確認

    今日は日曜日。日曜日は釣り人やレジャー客が多く、普段は海や港へは行かないのだが、貝を頼まれていてどうしても採りに行かなければならず素潜りに行く。今回は確実に貝を採る為にテトラへ行くので魚の採集は出来ない為、採集道具は持たずにカメラのみ持って行く。海に入るとテトラに付着しているサンゴが殆ど真っ白。今年は早い時期から海水温が高かったせいかサンゴは白化現象が起きているみたい。貝を探すが貝も高海水温のせいかなかなか見つからない。貝が見つからないとどうしても魚の方へ目が行ってしまう。そのような状況の中、見たことのないベラの仲間を発見。採集は出来ないので種を調べる為に写真を撮る。その後、突然アオブダイの群れの中から大きなアオブダイ属の魚が出現。見たことのない色彩の為、種がわからずこちらも写真を撮る。結局、貝は頼まれて...アオブダイ属2種確認

  • うちの網にもギンガメアジ属

    2日前に定置網漁でロウニンアジが沢山入網。そして今日も定置網漁で網を起こして行くと数は少ないがロウニンアジがチラッと見える。取り上げるとロウニンアジではなくイトウオニヒラアジではないかと思っているギンガメアジ属の魚である。2か月前に標本は確保した(ブログ20227.20)のだが、形態的にはイトウオニヒラアジが一番近いがロウニンアジと数値が被るところもあり、同定結果はDNA解析待ちとなっている。ようやくうちの定置網にも入ってくれた。自分の所で獲れた個体も標本用に残しておきたいが、サイズが大きいので確保したら大学へ走らなければならず、今日は土曜日だし、水揚げ後は沖作業な為、時間が掛かりそうなので今回は確保するのを諦める。イトウオニヒラアジと同定が確定したらまた確保しようと考えている。でも、脂がのっていて魚の評...うちの網にもギンガメアジ属

  • リュウキュウヨロイアジかぁ

    今日は定置網漁でヒラアジを発見。リュウキュウヨロイアジやマルヒラアジみたいであるが若干違和感を感じる。昨日、うちの定置網でオオクチイケカツオが入網(ブログ20229.8)しているだけに、南の方から黒潮に乗って来た国内未記録種を疑う。漁を終え帰港するまでの間にあちこち確認するが、よく見ればリュウキュウヨロイアジの普段見るサイズよりも成長した個体の様であり残念。昨日、オオクチイケカツオを見ていなかったらこの個体は普通にスルーしていたかもしれない。でも、今までは自分の思い込みでスルーしてしまった過ちが何度もあるので、疑う事が重要である。今回はちょっとはワクワク感を感じられたので良かったのかな。リュウキュウヨロイアジリュウキュウヨロイアジかぁ

  • 台風の置き土産でオオクチイケカツオ初入網

    台風11号が接近し強風域に入るが暴風域には入らなそうなので定置網は揚げずに入れたままであった。一昨日台風が通過したものの昨日は吹き返しが吹き時化。という事で今日は4日振りの定置網操業となる。網を起こして行くとアカシュモクザメが多く泳いでおり、期待外れな予感。ところが網を絞ると底の方には大きめのロウニンアジとギンガメアジが多く、大漁。そのような状況の中、網の中で泳いでいるロウニンアジの中に体型的に細長い個体を発見するが魚種までは確認出来ずに見失う。結局何だったかわからずに帰港。そして、水揚げ中にその魚が出て来て判明。オオクチイケカツオである。オオクチイケカツオはうちの定置網では初入網であるが、以前にお隣の定置網で獲れた事があり(ブログ20193.9)、標本に基づく日本からの3例目の記録として報告している。そ...台風の置き土産でオオクチイケカツオ初入網

  • スーパーでタキゲンロクダイ発見!

    台風11号接近中。今日は日曜日であるが台風の影響で中央市場の休みが変更となり、うちの市場が開市となったので仕事となる。定置網漁を操業後、本船を築港に避難させ仕事終了。仕事が早く終わったのでカミさんと鹿児島へ買い物に出掛ける。目的地ではなかったが、昔から気になっていたまだ一度も行った事のない安いスーパーを覗いてみる。品揃えが他のスーパーとはちょっと違い面白そうではあるが、わざわざ行くまではないなと思いながら店内を見て回る。すると鮮魚コーナーもあり、そこで驚く。普通の鮮魚が並ぶ中、タキゲンロクダイがパック詰めされ売られているではないか。種名がツバメウオとなっておりツッコミどころではあるが、それよりもタキゲンロクダイであることが衝撃過ぎる。チョウチョウウオの仲間なので食べれば美味しいかもしれないが、この魚が流通...スーパーでタキゲンロクダイ発見!

  • 予兆のあったタキゲンロクダイ確保

    今日は水揚げ後、お隣の定置網の水揚げの様子を見に行く。すると捨てられる雑魚が入ったカゴの中にタキゲンロクダイを発見。魚ボラの標本用に頂く。タキゲンロクダイはここでは珍しく、以前にうちの定置網で幼魚が初入網し、その日に他の定置網でも成魚が入り、)幼魚・成魚を共に一度で初確保している(ブログ20103.11)。今回は久し振りのご対面である・・・と言いたいが、実は先週定置網の近くで見ておりこの予兆があった。先週うちの定置網でお世話になっている網業者が来て、うちとお隣の定置網の間にある瀬を確認したいと水中カメラで調査をした。その時に瀬の上にペアなのか2個体のタキゲンロクダイが映ったのである。前回初確保して以来出会っていなかったので驚き、生息を確認しただけではなく網に入ってくれないかなと思ったばかりであった。その時...予兆のあったタキゲンロクダイ確保

  • 残念!モノノケトンガリサカタザメ

    今日の定置網漁で3個体のモノノケトンガリサカタザメが入網(ブログ20228.29)。そのうち2個体がいつもとは違う感じで胸鰭中央にある黒斑が無く、胸鰭を中心に体全体に小斑点が散在している。3個体中1個体がその様なら変異かと思うが2個体がいつもとは違う感じなので別種を疑う。そのうち1個体を標本用に確保する。確保したものの今までで一番大きなサイズであり、車に積めるだろうかと不安になる。車に積める一番大きなプラケースに入れても全長の3分の1以上が入らず、腹鰭から後は飛び出た状態。車に積もうと後ろの座席を倒して積んでも飛び出た部分が入らず、結局助手席も倒し、そこに尾鰭を入れ込み、尾鰭を横目に大学まで運転する事となる。鹿児島市内に入ると信号によく引っ掛かり、隣に並んだ車や市電から車の中を覗かれないかと余計な心配をし...残念!モノノケトンガリサカタザメ

  • 別種?モノノケトンガリサカタザメ

    今日は定置網漁で網を絞って行くと大きなモノノケトンガリサカタザメが目の前を泳いでいるのを見つける。かなりサイズが大きそうに見え、厄介に思う。網を絞り上げ魚を取り込むとモノノケトンガリザメも一緒に揚がって来る。泳いでいた時よりも小さく見え、水中だったから大きく見えたのかとホッとする。すると次に大ダモを魚の中に入れると大きなモノノケトンガリサカタザメが引っ掛かる。まだいたのかと驚く。大ダモには入らないのでフックで引っ掛けクレーンでデッキ上げる。こちらが泳いでいる時に見た大きな個体である。更に同じくらいのサイズがもう1個体おり、全部で3個体もモノノケトンガリサカタザメが揚がる。一度に3個体は初めてかもしれない。更に小さな個体はモノノケトンガリサカタザメの特徴がよく現れた普通の個体であるが、大きな2個体は体型はモ...別種?モノノケトンガリサカタザメ

  • 楽しかった定置網漁

    今日の定置網漁に見覚えのあるお方が乗船。思い出に残る楽しい一日となりました。楽しかった定置網漁

  • うちの定置網でもヤシャカマス

    今日は定置網漁で網を絞って行くと大きなカマスの仲間が泳いでいるのを発見。またかなと思い取り上げる。すると思った通りヤシャカマスである。ヤシャカマスは2年前に日本初記録種として記載されたカマスの仲間で、先月も市場に揚がっているのを見つけ標本用に確保している(ブログ20227.9)。だが、他の定置網の漁獲物な為、自分の所で獲れた個体も標本登録したいと思っていた。実はブログでは紹介していないのだが、うちの定置網では先週もヤシャカマスが入網しており今月2個体目である。サイズが大きく家の冷凍庫では保存できないので、標本用に確保したらその日のうちに大学へ持ち込まなければならず、先週は大学へ走る時間が無く、標本用には確保していない。今回は土曜日ではあるが予定は入っていないので大学へ走ることも出来る。だが、綺麗な個体では...うちの定置網でもヤシャカマス

  • ダーウィンが来た!放映

    モノノケトンガリサカタザメが新種記載(ブログ20209.20)され、私もその著者に入れてもらっている。もう2年も前の事であるが、今回モノノケトンガリサカタザメをテレビで取り上げてくれるという事で第一著者の方からメールを頂く。そのテレビはNHKのあの「ダーウィンが来た!」で、その後テレビディレクターの方から電話で軽く取材され、何度もメールのやり取りを行い、現地まで来られてインタビューや定置網漁の乗船取材を受けた。そして今日、「夏スペシャル新種発見!身近に潜む大スクープ」と題して放映された。実はどのような内容になっているのか少し不安があった。取材を受けた段階で、私は新種とは気付けなかった人として取材を受けている感じがしており、テレビで公開処刑されるのではと思っていた。ところがテレビを観ると決してその様な感じは...ダーウィンが来た!放映

  • フタスジリュウキュウスズメダイ初確認初採集

    今日は仕事が早く終わったので素潜り採集に行く。海に入ると陸から見た目以上に濁りがある。今回もひと通り散策するがなかなか欲しいと思う魚が見つからない。そのような状況の中、ようやく枝サンゴの上にフタスジリュウキュウスズメダイを発見。フタスジリュウキュウスズメダイは普通種であるが、うちの海域では初めて確認。これは採集したいところではあるが、枝サンゴの上にいるという事は採集しようとすると枝サンゴ内に逃げ込まれ採集出来ないパターンである。採集は厳しそうなので生息確認だけでも残そうとカメラで撮影に挑む。見るとまだ幼魚であるが大小2個体確認。写真を撮っていると大きな個体の方は行動範囲が広く、サンゴから離れることもある。これならば採集出来るかもしれないので網を仕掛ける。大きな個体がサンゴから離れた所を後ろから追い、何とか...フタスジリュウキュウスズメダイ初確認初採集

  • タカサゴヒメジ

    最近はコロナ感染がこんな小さな過疎の町にも押し寄せて来ている。昨日は遂に市場の職員も感染が判明。更に今日は市場職員全員が感染している事が解り全員が休み。うちの会社は定置網だけではなく、市場運営もしている。なので今日は定置網漁を終え、自分達で市場に水揚げ後、市場運営の方を担当する。するとお隣の定置網が漁を終え帰港。その水揚げ作業を一緒に行う。水揚げ作業をしていると綺麗なタカサゴヒメジを発見。ここではタカサゴヒメジは普通種であるが幼魚ばかりで成魚はちょっと珍しい。成魚になると体側上部の鱗一枚一枚に紫色の紋が入りとても綺麗である。実はこのタカサゴヒメジの成魚を探していた。今年刊行した薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)ではタカサゴヒメジの写真を3枚掲載しているが全て幼魚であり、鱗にこの綺麗な紋が入っ...タカサゴヒメジ

  • 遂に確保 イトウオニヒラアジ?

    今日は定置網漁を終え帰港すると、市場に待ちに待った魚が並んでいる。今までに何度か遭遇しているが標本を確保できていない謎なギンガメアジ属の魚である(ブログ201710.31)。昨年も市場に揚がったのだが(ブログ202110.18)、その時は既に仲買が目を付けており確保出来なかった。今回はまだ時間が早く、今のところ仲買人はまだ誰も来ていない。魚種を確定する為にも仲買人が来る前に魚ボラの標本用に確保する。今回は10個体程揚がっており数個体確保したいところではあるが、やはり高値予想なので1個体のみ確保する。この魚、あれからも色々と考えたのだがやはり一番有力なのはイトウオニヒラアジである。イトウオニヒラアジの事は自分が一番よく知っていなければいけないのだが、未だに幼魚ですら迷うところがあり本当に難しい魚種である。仕...遂に確保イトウオニヒラアジ?

  • ナガタチカマス初確保

    今日は定置網漁を終え市場で水揚げしていると、お隣の定置網船が帰港。いつも標本を確保して来てくれる人が遠くから身振り手振りで何やら持って来てくれた模様。船まで見に行くとナガタチカマスである。ナガタチカマスはここでは珍しく、昔市場に揚がった個体を地べたに置いて写真を撮ったことがあるだけで、薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)にもその写真が使われ、いまだに標本を確保しておらず、標本写真もない。実は先月も市場職員から魚の名を教えて欲しいとメッセージが来たのだが仕事中で気付かず、仕事が終わってからメッセージを見ると市場に揚がったナガタチカマスの写真であった。気付いた時は入札後で仲買が購入して行き、市場にはもう魚がない状況で確保することが出来なかった。残念で後悔していたがこんなに早くまた揚り、しかも今度は...ナガタチカマス初確保

  • アカエソ属ばかり

    もう7月である。例年なら5月頃から素潜り採集をするのだが、今年は仕事が忙しくまだ行っていない。仕事も一段落し、今日やっと今年初の素潜り採集に行く。海に入るともう夏の海。カラフルな魚がいるものの標本用に欲しい魚はなかなか見つからない。欲しい魚は見つからないものの、アカエソ属の姿はちらほら確認出来る。薩摩半島で記録の無いミナミアカエソを昨年から探している。昨年採集した個体は魚ボラでヒトスジエソと同定された(ブログ202110.14)(ブログ202110.19)。自分では同定出来ないのでアカエソ属の魚を見つけたら採集する。そんな感じで魚を探していたら、最終的にアカエソ属の魚ばかり6個体採集して終了となってしまう。アカエソ属の仲間は採集の仕方が少し違う。普通の魚はフェンスネットで採集する時、魚に気付かれない様に魚...アカエソ属ばかり

  • ヤシャカマス初確保

    今日は風が強く定置網漁の出漁を断念。陸で仕事をしていると風が止み、出漁。他の定置網も出漁する。操業を終え帰港し市場を覗くと大きなカマスの仲間が水揚げされている。これはと思い直ぐに見に行く。すると思った通りヤシャカマスの様に思える。ヤシャカマスは魚ボラの学生が論文を執筆し、2年前に日本初記録種として標準和名が提唱された。それまでに標本は確保していなかったのだが、これまで私が定置網や市場などで撮ったオニカマスの写真の中にヤシャカマスが混ざっており、論文に写真資料として使って頂いた。オニカマスと思って撮っていた写真は近年の個体は殆どがヤシャカマスで、逆にオニカマスが最近見つかっていない状況である。標本を確保していなかったので、今度見つけたらサイズに関係なく確保しようと思っていた。という事でこの個体を魚ボラの標本...ヤシャカマス初確保

  • 3年おきのジンベエザメ

    今日は定置網漁で網を起こしていくと水玉模様の大きな魚が目に入って来る。ジンベエザメである。今回のジンベエザメはとにかくデカい。網を絞ると全長で7メートルはある感じ。大人しく暴れないのでまだいいが、それでもこのサイズだ網の外に帰すのも大変である。網を沈めたり、船のクレーンを使って何とか逃がすことが出来た。魚ボラの標本にもならないサイズなので、せめて体に吸着しているコバンザメの仲間だけでも確保しようとタモ網で掬おうとする。すると、コバンザメもこちらを見ているようで網を出すとサッと裏側に逃げてしまう。時間を掛けてコバンザメを確保している場合ではないので諦め、ジンベエザメを逃がすことに専念する。前回ジンベエザメが入網したのがいつなのか調べると3年前の7月である。更にその前はその3年前であり、うちの定置網では3年お...3年おきのジンベエザメ

  • 残念だけどホッとしたアカグツ幼魚

    今日は定置網の仕事で沖作業。暑さもあり結構疲れた感がある。仕事が終わり帰宅すると別件で電話があり、車で向かう。終えて帰宅するとまた呼び出しと疲れているがゆっくり出来ない状況。夕方になってしまうがまた電話が鳴る。すると今度はお世話になっている深海エビ漁の方からである。今年の深海エビ漁の初漁だったそうで見たことのない白いアカグツの様な魚が獲れ、持ち帰って来てくれたとの事。これは気になるし確保して頂いているので受け取りに伺う。向かう途中、もしも珍しい魚であれば今から大学へ走らなければならなくなると思い、珍しい魚であって欲しい反面、家での冷凍保存で済む魚であってもらいたいという思いと錯綜する。魚を受け取ると体型はアカグツ属であるが体色は白く、各鰭の先端が黒い。鰭先が黒いのはヘリグロアカグツである。ヘリグロアカグツ...残念だけどホッとしたアカグツ幼魚

  • 成長過程? ツノハタタテダイ幼魚

    1ヶ月近く掛け、定置網を新たなものにやり替える作業を行っていて、先週終了。今日からやっと定置網漁の再開である。漁模様はギンガメアジが多くまずまずの漁模様である。そんな中、市場で選別作業をしていると見慣れない小さな魚を発見。ツノハタタテダイの幼魚の様である。ツノハタタテダイは素潜り採集で見る事があり、採集もしている。でも定置網に入ることはない。だが、5月にハタタテダイ属のトリクチス幼生をお隣の定置網の方から頂いている(ブログ20225.27)。それが体側や臀鰭が黒く、今まで見た事が無い体色をしており、その体色からツノハタタテダイが思い浮かんでいた。今回、この個体が獲れ、以前の個体もツノハタタテダイではないかというのが濃厚になった感じである。この様に若魚や幼魚からわからなかった稚魚が判明していけば本当に本望で...成長過程?ツノハタタテダイ幼魚

  • 今月2種目の日本初記録種チャイロウツボ(新称)

    今日、魚ボラの学生からメールで論文出版の報告が来る。日本魚類学雑誌早期公開版で日本未記録種GymnothoraxpseudoprolatusSmith,HibinoandHo,2018の論文が出版され、標準和名チャイロウツボ(新称)と提唱されました。今年の3月に以前にうちの定置網で採集したウツボの仲間の論文のチェック依頼が学生から来て、やり取りしていた。その標本の採集日が2009年となっており、13年も前の標本である。その論文を読むと国内未記録種であり、更に驚くことに台湾産ホロタイプ標本1個体に基づき新種記載されており、原記載以降追加標本は報告されておらず、この個体が2個体目となるとの事である。この個体を採集した当時の魚ボラではオナガウツボと同定され標本登録されていたみたいである。その採集日当時に自分で撮...今月2種目の日本初記録種チャイロウツボ(新称)

  • 申し訳ないクラゲウオ幼魚

    現在うちの定置網は大掛かりな網や側の入れ替え作業中。更に2泊3日の強行出張から昨日帰ったばかりである。今日は天候が悪く沖での作業は難しそうなので体を休めるうえでも仕事が休みとなる。家でゆっくりしていると出漁したお隣の定置網の方から標本用の魚を確保したと連絡を頂く。標本を受け取りに急いで港へ行く。確保してもらった魚を頂くと、指先に乗る位のとても小さな魚である。よく見るとクラゲウオの幼魚である。クラゲウオは今までに幼魚をいくつか確保しているが、今回の個体が今までで一番小さい。よくこの小さな魚を見つけたものだと感心してしまう。このサイズの標本はないのでとても有難いのだが、このサイズを冷凍保存すると解凍時に腹部が確実に割れてしまうと思われる。だが、今日は休養という事で大学へは走りたくない。折角確保してもらって申し...申し訳ないクラゲウオ幼魚

  • オオモンカエルアンコウ

    今日は定置網の網を揚げる作業。網をデッキ上に揚げて行くとオレンジ色の大きな塊が網に絡んで揚がって来る。見て直ぐにオオモンカエルアンコウだとわかる。思い掛けない獲物に驚く。これは魚ボラの標本用に確保したいので網から外し確保する。今日は網揚げ作業で疲れたので大学へは走りたくはない。だが、サイズ的に大きいので家の冷凍庫で冷凍保存出来るかどうか心配である。持ち帰り冷凍庫に入れてみると何とか入れることは出来た。これで大学へ走らずに済み、ひと安心。でも、冷凍庫のスペースをかなり使ってしまうので今後の標本確保が心配である。オオモンカエルアンコウ

  • 大きなシロシュモクザメ

    今日は定置網漁で巨大なシロシュモクザメが入網。船のクレーンを使わないと揚げられない大きさである。クレーンを使い吊るのだが暴れてなかなか揚げることが出来ず大変。やっとデッキ上に揚げるもまだ暴れて危なく、頭部と尾をロープで縛りようやく落ち着く。この状態を見たことがあるが、4年前にも同じように大きなシロシュモクザメを獲っている(ブログ20184.28)。当時のブログを見ると暴れなかったみたいだが、今回は暴れてとても苦労する。大きなサメなので内臓と取り除くのだが、これも前回と同じように仔魚が出て来る。最終的に24個体出て来る。1個体のみ魚ボラの標本用に確保し、あとは海に放す。今回は頭部も落とし水揚げ。頭部無しで77キロあり、恐らく100キロ超えのシロシュモクザメであったと思われる。大きなシロシュモクザメ

  • トビウオ類幼魚を標本登録

    昨日、研究者の方から気になる情報を頂いた。しかも、現在その事で鹿大に標本調査に来ているとの事。という事で今日は大学へ行く予定。以前から冷凍が厳しいトビウオ類の幼魚を生きた状態で持ち込みたいと考えていた。運良く今朝の定置網漁でトビウオ類の幼魚を数種生きた状態で確保する事が出来た。更に市場でアカネキントキも確保したので仕事終了後、大学へと向かう。ただ、仕事が遅くなってしまい、大学に到着するとその方は帰る準備をしており、車で駅まで送りながら話をする。その後、大学へ戻るも今日は土曜日なうえ、まだ時間が早いので来ている学生が少ない。申し訳ないがその少ない人数でトビウオ類の幼魚などの標本処理・登録をしてもらう。トビウオ類の幼魚は最初、真上からの撮影用に展鰭し、撮影後、今度は真横からの撮影用にまた展鰭しなければならず、...トビウオ類幼魚を標本登録

  • アカネキントキ初確保

    大学にお客さんが来ているという事で今日は大学へ行く予定である。大学へ行くので何か持ち込もうと思い、今朝の定置網漁では頼まれているトビウオ類の幼魚を生きた状態で確保する。帰港し水揚げ作業中、お隣のツボ網の方がキントキダイ科の魚を水揚げしようとしていた。見ると尾鰭は湾入しておらず、よく見るホウセキキントキではなさそうである。更に今まで詳しくは認識していなかったミナミキントキも今では認識出来(ブログ20225.2)、それでもない。となると消去法でこの体型や鰭などの色彩からアカネキントキとなる。アカネキントキは自分では今までミナミキントキと混同していて同定するのを諦めていた。今回、この個体を見てピンと来てアカネキントキだろうと思い、魚ボラの標本用に確保する。今回アカネキントキは初確保なので本来なら家に帰って展鰭し...アカネキントキ初確保

  • レプト幼生で日本初記録 ナンヨウオキアナゴ(新称)

    昨年の9月に深海エビ漁の方からアナゴ科のレプトセファルス幼生を頂いた(ブログ20219.6)。レプト幼生といってもそれは体だけで頭部は成長している非常に面白く、謎な個体であった。そのレプト幼生を魚ボラの学生が研究し、形態的・遺伝的と両面の特徴からオキアナゴ属魚類のCongriscusmaldivensisのレプトセファルス幼生であると同定し、本日、魚類学雑誌早期公開版で出版され、新標準和名ナンヨウオキアナゴ(新称)と提唱されました。当時は全く知見や論文等が見つからず、種までの同定は難しそうで迷宮入りかと思われたが、研究してくれた学生のお陰で解明され、国内未記録種という事でとても嬉しい結果となる。更に有難いことにお魚友達の有名な方からはオキアナゴ属の別種でこの個体の変態過程が進んだ状態の写真など情報を頂き、...レプト幼生で日本初記録ナンヨウオキアナゴ(新称)

  • 間に合わなかったテンジクガレイ

    今日は市場にテンジクガレイが1個体揚っていたので、魚ボラの標本用に確保する。テンジクガレイは定置網で獲れ、ここでは普通種である。だが、自分では気付いていなかったのだが、今までに魚ボラ用の標本を確保していなかったのである。昨年、大学へ行った時に魚ボラの学生がテンジクガレイを研究対象にしているとの事で確保依頼を受けた。その頃、市場には連日テンジクガレイが揚がっていて、その日にも揚がっているのを見ていたので、明日、遅くても数日中には確保出来ると思っていた。ところが翌日からテンジクガレイは市場から姿を消し、今日まで揚がることが無く確保することが出来なかった。その学生も3月には大学を卒業してしまい、標本を渡すことが出来ず申し訳なく残念でならない。実はこのように注文を受けると何故か急に手に入らなくなる現象がよくある。...間に合わなかったテンジクガレイ

  • 悩ましいニシキカワハギ属幼魚

    今日は定置網漁の水揚げ作業後、天気が悪くその日の仕事が終了。その後、市場内を散策しているとお隣の定置網が漁を終え帰港する。水揚げ作業が始まり、何か面白い魚がいないかと選別作業を手伝う。するとニシキカワハギ属の幼魚を発見。体色から自分が知るニシキカワハギ(ブログ20175.1)ではない。となるとこの時点で初確保決定。種名までは覚えていないがニシキカワハギ属の中に体色が前後で別れている種がいるのは知っていたのでそれだろうと思う。家に帰り調べると直ぐにヌリワケカワハギと判明。一応検索図鑑で調べるとヌリワケカワハギもニシキカワハギと同じく鰓孔の周辺に暗色斑があるとなっている。更に第一背鰭棘の後側面に下向きの微小棘が多数あるとなっている。先ず暗色斑だが、この個体の状態があまり良くないうえ、まだこのサイズではニシキカ...悩ましいニシキカワハギ属幼魚

  • 久し振りのメバル属幼魚

    今日は夜間採集の日。いつもの港へ行くと車が止まっており、岸壁の端の方で釣りをしている。いい歳してタモ網を持って魚を掬っている所を見られたくないうえ、最近は収穫もないのでタモ網を持たずに懐中電灯だけでサッと見て帰ろうかと思う。釣り人から離れた場所から海中にライトを当ててみる。すると、見覚えのあるフォルムの魚を発見。メバル属の幼魚のように見える。掬ってみないとわからないものの、メバル属の幼魚となれば採集せずにはいられない。という事で車までタモ網とバケツを取りに行き、採集に取り掛かる。そして難なく採集。見るとやはりメバル属の幼魚である。メバル属の幼魚はこの港では4年振りの採集となる(ブログ20184.14)。更に近くにもう1個体見えそちらも採集。こうなれば形振り構わず釣り人の近くまで散策する。結局メバル属の幼魚...久し振りのメバル属幼魚

  • トリクチス幼生

    今日は定置網漁を終え、市場で選別作業をしていると、お隣の定置網の方が小さな魚を持って来る。見るとチョウチョウウオ科のトリクチス幼生の様に見え、吻が尖っているのでハタタテダイの稚魚かなと思う。だが、いつも見るハタタテダイとは違い何だか全体的に黒っぽい感じである。鮮度の問題かもしれないが折角持って来て頂いたので確保し持ち帰る。家に帰り虫眼鏡でよく見ると鮮度的には問題なく、ただ体色が黒っぽいだけである。ハタタテダイのトリクチス幼生は今までにたくさん見ているが、このサイズだと既に体色が黒と白のストライプであるが、この個体に白い部分はない。更に臀鰭も後半のみ黒いがこの個体は臀鰭全体が黒い。となると、この体型から見てハタタテダイ属の別種ではないだろうか。体側や臀鰭が黒いとなると、以前に採集したこともあるツノハタタテダ...トリクチス幼生

  • 苦手なウツボ科魚類

    今日は定置網漁で久し振りにウツボではないウツボ科魚類が獲れる。今までに何度も獲れた事がある種かもしれないが自分が同定出来ないので一応魚ボラの標本用に確保する。家に持ち帰る前に一応写真に収める。家に帰り冷凍保存する為ビニール袋に個体を入れる。体長が長いものの体は柔らかく、意外と冷凍するにも嵩張らずに済む。ダメ元で同定を試みると検索図鑑ではオナガウツボ辺りである。だが、2020年にオナガウツボの近似種が新種記載され、ゴボウウツボと標準和名が提唱される。ゴボウウツボはうちの海域でも既に確認されており、その可能性もある。肛門の位置が違うらしいが既に冷凍中という事で確認することも出来ず、あとは魚ボラ任せとする。だが、オナガウツボかゴボウウツボかと考えているものの意外と全く別種の恐れもある。それほど自分ではわからず、...苦手なウツボ科魚類

  • トビエイの標本新たに初登録

    先週確保したトビエイ(ブログ20225.16)を漁協の冷凍庫に入れている。だが、本来は冷凍庫ではあるが調子が悪く凍らすことは出来ず、冷蔵庫状態。冷やしているだけな為、エイを触ると柔らかい。数日のうちに大学へ行くだろうと思っていたがもう1週間も経ってしまう。今日は所用で鹿児島に行く予定である。昨日確保したミナミキントキ(ブログ20225.23)もあるので鹿大にも寄ろうと考えている。トビエイはもう腐ってしまっただろうと諦めていたが、袋から出して状態を見ると臭いや汚れた液は出ておらずギリ大丈夫そう。という事でトビエイも持って行く事に。用件が済むまでもトビエイが車の中で悪臭を発しないか心配であったが何とか持ちこたえ、無事に大学に到着し、撮影に標本登録してもらう。昨年の11月にうちの定置網で得たトビエイの標本がスミ...トビエイの標本新たに初登録

  • アカイサキ

    今日は定置網漁を終え、市場で水揚げしていると綺麗な見慣れない魚が並んでいる。アカイサキである。アカイサキはここの市場では年に一度揚がるかどうかという程滅多に見ることが出来ない魚である。よく見ると口から胃袋が出ており、かなり深場で釣って来た感じであり、そのような漁師さんが少ないのである。その為、魚ボラの標本用にもまだ確保していない。アカイサキは雌雄で体色が違うのだが、見れば雌雄共に揃っており絶好のチャンスである。市場職員に話を聞くと滅多に揚がらないので値段がどうなるかわからないとの事。水揚げ前なら1個体ずつ確保出来るのだが既に水揚げ後で、伝票の関係で雄は雄だけでひと山、雌は雌だけでひと山で並んでいるので確保するとなると1個体だけとはいかず、ひと山取らなければならない。雌雄でひと山ならまだしも雄、雌と別れての...アカイサキ

  • 残念 ミナミキントキ

    今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると、大きめなキントキダイの仲間が揚がっているのが目に付く。背鰭・臀鰭軟条を見ると赤い斑紋の様なものがあり、この個体が以前からどの種になるのか気になっていた。現在魚ボラに丁度キントキダイ科を研究している学生がいるので、調べてもらおうと思い標本用に確保する。家に帰り一応ホルマリンは使わず展鰭して写真に収める。自分なりに同定してみると魚ボラOBが報告したミナミキントキの文献を見つける。文献内でこの赤い斑紋には触れていないが、ほぼ一致し、さらに掲載されている写真も各部分が一致。この個体がミナミキントキとわかってしまう。ミナミキントキはうちの定置網でも幼魚や若魚が獲れるが体色はもっとオレンジ色で体表の感じも違い、この個体がミナミキントキであるとは思ってもいなかった。何だ...残念ミナミキントキ

  • コシナガ確保

    今日の定置網漁で胸鰭の長いマグロが数個体で泳いでいるのを確認。小さなキハダだろうと思う。網を絞り取り上げるとキハダではなく値段の安いコシナガであり、みんなが落胆する。そのような状況の中、自分だけはチャンスと思う。コシナガはこの前刊行した薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)の作成時に標本写真がなく、更に市場で撮った写真もあまり良いものが無い為、仕方なくその中から選んで掲載した次第であり、標本を探していた。今回は5個体入網したので、その中から一番小さな個体を選び魚ボラの標本用に確保する。サイズ的にもギリギリうちの冷凍庫に入るので冷凍保存し今度大学へ行く時に持って行く予定。コシナガ確保

  • トビエイ確保

    今日は定置網漁を操業中、水面でトビエイが泳いでいるのを発見。トビエイは魚ボラの標本用に探していたエイなので確保する。サメやエイ類はサイズが大きな為、標本を確保するのが大変な為、数多くは確保していない。このトビエイも今までにうちの定置網では1個体のみ標本登録されていた。薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ20222.25)を制作している時もトビエイはこの個体を掲載していた。ところが昨年の11月にオーストラリアの固有種とされていたMyliobatishamlyniOgilby,1911が日本にも分布していることがわかり、スミレトビエイと標準和名が提唱された。それにより、うちの定置網で得られた個体もこのスミレトビエイと再同定されてしまい、トビエイの標本が無い状態となってしまう。幸いにも図鑑には範囲内の他所から得られた標本を...トビエイ確保

  • 地元イベント

    ゴールデンウィーク突入で通常は休みである。だが、今日は地元の大きなイベントがあり、そこで鮮魚販売がある為、定置網漁に出漁。時化の中、操業し水揚げ後、イベントスタッフとしての仕事をする。私の担当は地魚鑑賞プールでの魚の説明を任される。また、この前確保したシロシュモクザメも展示する。ここ数日での定置網漁で得た活魚をプールに泳がせたのだが、その魚がイサキやイスズミ、メジナなど地味な体色の魚ばかりで来てくれたお客さん達に喜んでもらえるだろうかと不安であった。救いなのがエイラクブカと棘を取り除いたアカエイがいたことである。見に来た子供達はやはりサメやエイで興奮した感じでちょっとホッとする。だが、そこは子供である。見るだけでは済まないらしく触りたいという事でタモ網で掬い触らせてサメ肌を体感してもらう。更にそれでも物足りない...地元イベント

  • お手頃なシロシュモクザメ

    今日は定置網漁でシュモクザメが入網。アカシュモクザメだろうと思い、取り上げるとシロシュモクザメである。うちの海域では圧倒的にアカシュモクザメが多く、そこにシロシュモクザメが混ざる程度であり、更にサイズが大きい。今回のシロシュモクザメは珍しく小型のサイズであり、魚ボラの標本用に最適なサイズである。以前に大きなシロシュモクザメが獲れ、そのお腹から胎児が出て来て(ブログ20184.28)標本用に確保している。今回の個体も魚ボラの標本用に確保するのだが、昨日のカガミダイ幼魚と同様に来週のイベントでの展示用に使うという手もある。というか、お客さんに触ってもらう為の展示用の魚をまだ確保していない。でも、この標本用に適したサイズのシロシュモクザメはなかなか獲れないのでどちらにするか悩むところである。一応、まだイベントまで数日...お手頃なシロシュモクザメ

  • 高級魚センネンダイ

    今日はカガミダイの幼魚を活魚水槽に活かしに行くと、同じく活魚水槽に大きなセンネンダイが久し振りに揚がっている。センネンダイは今までに何度か定置網で獲れた事があるが(ブログ20129.12)、地元産の標本はまだ確保していない。標本に確保しようか悩むところではあるが、近年急にセンネンダイの市場での評価が上がり、高級魚と化している。更に今回の個体はサイズが大きく、このサイズで高値が付くととんでもない値段となりそうである。結局標本用として確保するのは諦める。仕事が終わり今日のセンネンダイの値段を聞くと思っていた以上の高値が付いたそうで手を出さなくて良かったとつくづく思う次第である。以前は標本サイズのセンネンダイも揚ったこともあり(ブログ20176.6)、その時はタイミングが悪かったものの、無理してでも確保しておけばよか...高級魚センネンダイ

  • カガミダイ幼魚の行方

    今日は定置網漁の操業中、網を絞ると私から離れた場所で船員がバケツで水ごと魚を掬う。水ごと魚を掬う場合はタモ網では体がスレてしまう体表がデリケートな魚である。先日、お隣の定置網でフリソデウオが獲れた(ブログ20224.23)ので、うちの定置網にも遂に来たかと思う。しかし、バケツの中を覗くとカガミダイの幼魚であった。カガミダイは深海魚であり、お世話になっている深海エビ漁で毎回大きな成魚が獲れている。深海魚であるが幼魚は定置網にも稀に入ることがあり(ブログ20084.21)(ブログ20175.4)、今までに水族館に搬出したこともある。今回もとても状態が良いので水族館に連絡しようと考えていた。だが、操業を終え、帰港中に別な提案を思い付く。来週のゴールデンウイークに港で大きなイベントがあり、私は更にその実行委員である。そ...カガミダイ幼魚の行方

  • ヤッコエイ確保

    今日は定置網漁の操業中、網の中でヤッコエイが泳いでいるのを発見。ヤッコエイは魚ボラの学生が研究対象としているので、先日、魚ボラの先生に確保依頼されたばかりである。また、薩摩半島沿岸の魚類図鑑の作製にあたり、ヤッコエイの標本をまだ確保していないことが発覚し、それから必死に探したら偶然うちの定置網に入網し、何とか図鑑に標本写真を載せることが出来た(ブログ20207.20)。今回も網を絞り、傷付く前に掬い取り、標本用に確保する。ヤッコエイはアカエイ科であるが大きくならない小型種な為、家の冷凍庫でも十分に冷凍保存できる。でも、今日は丁度、所用で鹿児島に行く予定なので序に大学にも寄ろうと考える。大学へ行く序と言う事で他に標本にする魚がいないか探すものの、結局この日はヤッコエイのみとなる。仕事が終わってから鹿児島へ行き、所...ヤッコエイ確保

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