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2015/07/29

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  • なかなか難しい「完全数」のはなし

    私は若いころから数字に興味がある、というよりは数字が好きだというのが正しいかもしれません。ヒトの名前を覚えるのが非常に苦手なのですが、数字は覚えるというより頭に残るという感じです。ですから電話番号などは覚えようとしなくても、1度聞けば2,3日は思い出すことができるという特技を持っていました(今では次の日にも思い出せません)。多分高校のころから4つの数字を順番は関係なく、加減乗除を使って10にするというパズルのようなものをよくやっていました。例えばバスを待っている間、通過する車のナンバーを使って、その車が見えなくなるまでの間に10にするのを友人と速さを競っていました。これは今でも信号待ちなどで前の車のナンバーで計算することがあります。0以外の数字であれば絶対にできないものもありますが、ほとんど見つかるような気がし...なかなか難しい「完全数」のはなし

  • カフェインの覚醒効果と認知機能

    私はコーヒーが好きでよく飲みますが、モーニングコーヒーというわけではなく何か飲物が欲しい時に飲む感じです。最近コーヒー等に含まれているカフェインの効能についていろいろ報告されています。例えば心臓病や脳卒中を予防するほか、糖尿病の血糖値の改善や脂肪燃焼促進による肥満防止から、大腸ガンや肝臓ガンの予防効果があるとされています。この辺りはどの程度信頼性があるのか分かりませんが、好きで飲んでいるコーヒーですので別にこういった効果を期待しているわけではありません。最新の研究によると、カフェインを摂取しても認知機能は向上せず、覚醒はするものの睡眠不足によってミスが発生する可能性があると報告されています。276人の被験者を対象としたこの研究では、さまざまな難易度の課題を、1起きている時、2実験室で徹夜した後、3家に帰って寝た...カフェインの覚醒効果と認知機能

  • ガンゲノム医療が進展

    ガンは遺伝子変異による細胞の病気ですが、その原因は加齢や喫煙とされています。私はガンが発症するのは、細胞が増殖するときにDNAも複製されますが、その時のコピーミスが原因と考えています。このコピーミスを修復する機構を持っていますが、それが加齢によって弱まることで、高齢者の発症が多くなるわけです。現在抗ガン剤は、肺ガンや胃ガンなどと部位別に分類されていますが、本来どんな遺伝子変異によってガン化したかで分類すべきと思っていました。ただ現在最も多く使用されている抗ガン剤は、増殖速度の速い細胞を攻撃するというメカニズムですので、臓器の種類によって効果の出やすさが違っていることも確かです。近年ガン細胞の遺伝子変異を調べて、効果が見込める薬を探す「ガンゲノム医療」がやっと広がってきました。これは2019年に多数の遺伝子を一度...ガンゲノム医療が進展

  • プラセボ(偽薬)を使って本当に病気が治るのか

    このところ「プラセボ(偽薬)効果」とホメオパシーとの関連につていろいろ述べてきましたが、なぜプラセボ効果が生じるのかについて私見を書いてみます。私は長年創薬研究を行ってきましたが、その中で薬は本当に病気を治しているのかという疑問を持っていました。これは大部分の薬が「対症療法」であって、なぜ病気になったのかの原因を治す薬がほとんどないためです。つまり例えば降圧剤にしても、なぜ高血圧になったかの原因を治療するものではなく、高くなった血圧を下げるだけの薬です。それでも薬を飲めば病気が治ることも確かです。そこで私は次のような仮説を考えてみました。病気の症状(痛み、発熱、炎症など)を薬によって抑えていると、その間に人間の持つ恒常性維持機構(常に健康な状態を維持する機能)が働き、病気の原因となった部位を修復するのではないか...プラセボ(偽薬)を使って本当に病気が治るのか

  • 2025年「高齢者の2割が認知症」と予測

    私も認知症を心配する歳になってきましたが、友人知人の中にも認知症らしき行動する人が出てきています。私の家ではかみさんか私が認知症の症状が出てきたら、すぐにそういった施設に入れるという話しをしており、原則自宅介護はしないということで一致しています。厚生労働省研究班の調査により、2012年の時点で65歳以上の高齢者の15%、462万人が認知症であることが分かりました。また軽度認知障害と呼ばれる認知症予備軍が400万人いることも分かっています。厚生労働省の推計では、2025年には認知症の患者は約700万人(675〜730万人)で、65歳以上の高齢者の20%に達すると見込んでいます。こういった推計は大体多めの数が出るものですが、それにしても20%というのは莫大な数と言えます。これだけの数がいると、現状の医療機関や高齢者...2025年「高齢者の2割が認知症」と予測

  • ホメオパシーとプラセボ効果 その2

    前回ホメオパシーの概略ついて書きましたが、ここで重要な点は治療薬として用いられるレメディに有効物質の成分が全く入っていないという点です。この点について肯定者は、水が有効成分の形状を記憶しているとしていますが、科学的には全く説明のつかないことです。それでもこの概念に沿って約200年以上も実際の医療に使われてきたという歴史があります。日本ではあまりこういった治療法の話は聞いていませんので、入ってこなかったのかもしれませんが欧米ではつい最近まで使われていたものです。もう少しホメオパシーの説明を続けますが、レメディが効くかどうかは波長が合うか合わないかで決まるとしています。そのためレメディは必要なときにしか効かず、健康な人にレメディを処方しても何の作用もありません。したがって副作用のない最良の療法であるとしています。ホ...ホメオパシーとプラセボ効果その2

  • ヘルペスウイルスと目の病気

    現在は新型コロナウイルスで大騒ぎしていますが、ウイルスはかなり身近な存在と言えます。2億年前から存在しているとされるヘルペスウイルスも、人類に多大な影響を与えています。約90%の感染が不顕性(何の症状も出ない)であるヘルペスウイルスですが、単純ヘルペスウイルス1型から8型まであり、このうち3型が水痘を発症し、潜伏感染を経て帯状疱疹を引き起こします。私もたまに口の端が硬くなり、切れて痛みが出たりしますがこれもヘルペスウイルスのようです。通常ほっておいても数日で治りますが、先日クリニックに行ったときちょうどこの症状が出ていましたので、抗ウイルス薬入りの軟膏をもらってきました。この様に軽い症状が多いのですが、皮膚、粘膜、目、脳、性器さらには全身に及ぶ感染となり、時に重篤な症状を引き起こす場合があるようです。ここでは眼...ヘルペスウイルスと目の病気

  • プラセボ効果とホメオパシー

    先日NHKが「おまじない」というテーマで、プラセボ効果について取り上げたことを紹介しました。このブログでも何回か書いていますが、私はプラセボ(偽薬)を使って病気を治すことが究極の医療だと考えています。何とかこれを実践する方法はないかと、友人と「ホメオパシー研究所」という組織を立ちあげる準備をしました。しかしこれは色々な問題点が出てきてしまい、実現することはできませんでした。ここではホメオパシーとプラセボ効果との関連について書いてみます。「ホメオパシー」は非常に歴史ある概念で、1796年にドイツの医師ハーネマンによって提唱されたものです。基本的な考え方は「病気や症状を起こしうる薬や物質を使って、その病気や症状を治すことができると」という原理となっています。これは当時マラリアを治療するのに使われていたキニーネを自ら...プラセボ効果とホメオパシー

  • 日本の医療の根本的な問題は

    今回のコロナ禍では医療現場のひっ迫や、既に医療崩壊が起きているという話も出ているようです。PCR検査も十分に行われておらず、自分が感染したと思っても病院ではなかなか診察してもらえないという状況もあるとしています。私のかかりつけのクリニックでは、発熱外来もあり電話してから行けば何とかなりそうな気もしています。こういった医療崩壊がなぜ起きてしまうのか、日本は医師不足が原因であるという記事が出ていました。OECD(経済協力開発機構)加盟各国の医師の平均数は45万8000人で、人口1000人あたり3.5人となっています(2018年)。ところが日本では医師の数が32万7000人で1000人あたり2.4人とOECD平均より13万人も少なくなっています。歴史的経緯を見ると1960年代では日本の人口当たりの医師数は、先進国の平...日本の医療の根本的な問題は

  • NHKでも取り上げた医療での「おまじない」

    先日NHKの「がってん」という番組を見ました。この番組は科学的ではあるものの最新の学説などを検証されていないのに真実であるかのように扱うなど、やや生き過ぎな面もあると感じていました。先日は医療での「おまじない」ということがテーマで、「プラセボ効果」を取り上げていました。このプラセボ効果についてはこのブログでも何回か取り上げていますが、本来何の効果もないはずの偽薬(通常糖類です)を服用しても、治療薬と同じような効果が表れる現象です。この番組では痛みを訴える患者に、生理食塩水など鎮痛効果が無いはずのものを医師の指導の下で投与すると、なぜか痛みが和らぐことあるという例を出していました。プラセボ効果に関しては、私の解釈として人間には恒常性維持機構という機能があり、常に健康な状態を維持するというものです。つまり痛みがあっ...NHKでも取り上げた医療での「おまじない」

  • 新型コロナの人工中和抗体を作製

    現在新型コロナのワクチン接種が高齢者から始まっていますが、はたして7月末までに終わるかどうか危しいとおもっています。ワクチンはいわゆる「擬似感染状態」を作り出して、体内で中和抗体を作るという技術ですが、これを人工的に作り出すことに成功したと、広島大学の研究グループが発表したという記事をサイエンスポータルが掲載していました。新型コロナウイルスに感染した患者は、体内でウイルスに結合できるさまざまな抗体が作られますが、再び侵入しようとするウイルス抗原に結合して再感染を防ぐ力を持つのが中和抗体です。中和抗体を人工的に作れば治療薬に使えるため、海外では人工抗体を投与する臨床試験が進められています。広島大学の研究グループは、新型コロナウイルスに感染、回復した重症度の異なる23歳から93歳までの約20人の患者を対象に血液を採...新型コロナの人工中和抗体を作製

  • なぜ上司には嫌な人が多くなるのか

    このところ科学関連のニュースはコロナ一色で、相変わらず変異株のはなしやワクチンの安全性などで占められています。ちょっと毛色の変わったところで、7割近くの人が職場の上司は嫌な人が多いという調査結果が出ていました。ある企業の「職場の上司」についての調査によれば、職場に嫌いな上司がいると回答した人は500人中366人と、全体の7割以上にも上っています。また上司が理由で会社を辞めたいと思ったことがある日は65%で、嫌な上司の存在は働く人にとって相当のストレスのようです。私の職場は何回も書いていますように研究所というかなり特殊な職場でしたので、こういった嫌な上司という問題を感じたことはありませんでした。嫌な上司の特徴は、相手によって態度変える上司、部下に仕事を押し付ける上司、高圧的で偉そうな態度の上司となっています。しか...なぜ上司には嫌な人が多くなるのか

  • アルツハイマー病治療薬米国で承認

    高齢化が進んでいる日本でも増加している認知症ですが、その中でも多くを占めるアルツハイマー病の治療薬がアメリカのFDA(食品医薬局)から承認されたというニュースが注目を集めています。この治療薬はアメリカのバイオジェンと日本のエーザイが開発したものですが、日本ではこのニュースが流れると、エーザイの株が買い注文が多く取引が成立しないといった現象も起きているようです。今回承認された「アヂュカヌマブ」はそれだけ期待されていた薬と言えるのかもしれません。それでも国内では本当に夢の薬かどうか審査しなければいけないという意見も多いようですが、多分年内には承認されるのかもしれません。これまで多くのアルツハイマー治療薬が臨床試験を中断しており、その数は100近いといわれています。臨床試験で効果が明確でない理由はいくつか挙げられてい...アルツハイマー病治療薬米国で承認

  • 創薬研究の思い出話 その4

    前回書きましたように、動物実験でも目的とした効果が出れば、詳しい動物実験が始まり我々の出番はなくなるのですが、まれにここで問題が出ることがあります。このシリーズの例で出したアンジオテンシン合成を阻害する降圧剤の場合、当初の実験は注射で行いますが、薬としては経口剤である必要があります。ところが注射では良い効果が出たのに、飲ませると効きが悪いなどいうことが出てきます。体内動体を調べると、投与した量の一部しか吸収されないなどということも出るわけです。だいたいの目安として投与量の30%吸収されれば薬になるとされていますが、腸管吸収を上げる工夫が必要となるわけです。こういった課題が出てくると我々は主に3種の方法で対応します。最初がこの候補化合物を化学変換することで、活性を保ちながら吸収が良い化合物を探索します。2番目が候...創薬研究の思い出話その4

  • ウイルスでガン細胞を破壊

    ガンの治療において、ガン細胞と正常細胞の違いを見つけることが新しい治療薬開発のひとつの課題となっています。治療薬ではないのですが、PRT検査ではガン細胞に集まりやすい試薬を使って診断していますし、最近話題になった光免疫療法などもガン細胞に集まるという性質を利用しています。今回ウイルスを使ってガン細胞を破壊するという治療薬が、承認される見通しになったという記事が出ていました。このウイルス製剤は臨床試験では、標準治療と比べ1年後の生存率が6倍になるなどの延命効果が示されています。ガンに対するウイルス治療薬が承認されるのは国内で初めてとしています。審査期間が通常より短い国の制度(先駆け審査指定制度)が適用されましたが、今後薬を患者に使ったうえで7年間データを集め、有効性と安全性を改めて確認するという条件が付いています...ウイルスでガン細胞を破壊

  • 全仏オープンテニスついに決着

    2週間にわたって開催されたグランドスラムの全仏オープンテニスもついに決着しました。女子は大波乱の大会となり、前回書きましたようにベスト8のなかにトップシードは第8シードのシフィオンテクしか残っていないという状況となりました。私は昨年19歳で優勝したこのシフィオンテクを応援していたのですが、残念ながら準々決勝で敗れてしまいました。その結果決勝戦は32位のロシアのパブリュチェンコワと33位のチェコのクレイチコバとの対戦となりました。これはフルセットの戦いとなったのですが、残念ながらまるで2回戦あたりの試合を見ている感じでした。2人とも6試合を勝ち上がってきたので、それなりにうまいはずですが、それほど素晴らしいショットもなく、ミスが多いとても決勝戦とは言えないような試合でした。結局クレイチコバが2-1で勝利し、初優勝...全仏オープンテニスついに決着

  • 人間ドックは受けない方が健康のため

    このブログでは以前健康診断のリスクについて書きましたが、どうも受けない方が健康のためには良いという意見が増えているようです。基本的には健康診断に行かないことで病気の発見が遅れたとしても、病気は分からないものだから仕方ないという考え方が出てきているようです。ここでは「人間ドック」の功罪について述べた記事を紹介します。少し前まで人間ドックというのがかなり流行って、多くの人が受診していた感じがあります。最近はその話を聞かなくなったような気がしますが、単に私が引退してしまいそのような話を聞く機会が減っただけかもしれません。健康診断と人間ドックは似ているようですが、機構的には全く異なったものです。会社の健診は労働安全衛生法で義務付けられており、特定健診(いわゆるメタボ健診)は、高齢者の医療の確保に関する法律で義務付けられ...人間ドックは受けない方が健康のため

  • 創薬研究思い出話 その3

    前回治療薬開発のための初期段階について、ターゲットとなる酵素や受容体に作用する化合物の探索について書いてみました。このある程度活性を示す化合物が見つかるというのが、我々の目標ですが、実はここから新たなステージに入ることになります。ここまでは評価も酵素や受容体を使ったいわゆる試験管内でのアッセイで効果を調べているにすぎません。ある程度活性のある化合物が見つかって初めて実際の動物を使った試験が始まるわけです。例えば1回目に例示した血圧が下がる薬を探索でアンジオテンシンという体内の血管収縮物質の生成を妨げる薬を狙った場合、この生成酵素を阻害ずることができても本当に血圧が下がるかはやってみないと分からないわけです。私の研究所の場合は、この動物実験は他の専門とする研究所が担当していました。私も最初の動物実験には見学に行っ...創薬研究思い出話その3

  • 電気を駆使する動物たち

    電気は非常に身近なもので、多くの電気器具に囲まれて生活しています。色々な動物が電気を発生したり、電気の受容器官があることが分かっていますが、ヒトでも筋肉を動かしたりするだけで弱い電場を発生させているようです。電気を利用する動物としてはデンキウナギなどが有名ですが、それだけではなく使い方もさまざまな動物が存在しています。電気を利用する動物が多く生育するのが、淡水の生態系で濁った水の中で視界の悪さを電気を使って補っています。よく知られているデンキウナギを始めとして、約350種の魚が電気を発生させる構造を持っており、その電圧は高いもので860ボルトに達するようです。電気は言うまでもなく電子の流れですが、動物はこれを発生させるものと、この電気を感知する方法で利用しています。電気を発生させる動物は、デンキウナギ、シビレエ...電気を駆使する動物たち

  • 創薬研究思い出話 その2

    前回ある病気に対する治療薬を開発するためには、まずその病気について徹底的に調べ、治療薬はどんな酵素や受容体をターゲットにするかを決定して行くということを書きました。これが決まると評価グループはその阻害剤や結合剤をどうやって検出していくかの検討に入りますが、場合によってはその酵素や受容体を単離する必要が出てきますので、これだけでかなり大変な仕事となります。その間我々合成グループは当たりを付けるためどんな化合物をつくるかのデザインに入ります。この時センスが問われると前回書きましたが、センスというより総合力かもしれません。非常に面白い化合物をデザインしたとしても、それを容易に入手できる原料(多くは市販品)から何か月もかかって作るようでは探索研究にならないわけです。私の基本的考え方としては、例えば3人で合成した場合、3...創薬研究思い出話その2

  • 創薬研究と生命科学 思い出話

    最近昔の同僚とオンラインで話をしたときに、昔の創薬研究の思い出話が出てきました。このところこのブログも新型コロナの話が多くなっていますので、昔の話を少し書いてみます。プロフィールにも書いていますが、私は有機化学が専門で長いこと創薬研究に携わってきました。薬の研究をしていますと、当然病気についていろいろ調べ、臓器や免疫といった生体のメカニズムも詳しくなっていきます。これは当然のような気もしますが、実は創薬研究、つまりある病気に効く薬をデザインしそれを作り出していく作業にはあまり関係がありません。例えば血圧を下げる降圧剤をターゲットにした場合は、やはりなぜ血圧が上がるのかを徹底的に調査をしますが、これは薬が効くかどうかを調べるグループの仕事で、薬を創る我々は別に知っても参考にならないのです。それでもこういったテーマ...創薬研究と生命科学思い出話

  • 病気でない「加齢現象」を治療?

    歳をとってくるといろいろと身体に不調が生じるといわれていますが、私は今のところこれといって調子の悪いところは出ていません。それでも重いものもって歩いたり急ぎ足で歩くと息が切れるのは加齢現象と言えそうです。厚生労働省が行った高齢者の調査結果が出ていましたが、いろいろ面白い内容を含んでいます。2017年の「高齢者の健康に関する調査」に現在の健康状態を聞く質問があります。これについて「よくない」と回答した人は65〜69歳で13.0%でした。年齢と共にその割合は多くなり、70〜74歳で19.1%、75〜79歳で26.2%、80歳以上で28.9%となっています。80歳以上でも健康状態が良くないと回答した人が3割に満たないというのは意外な感じもします。一方でこれとは様相が異なるデータがあります。2019年の「国民生活基礎調...病気でない「加齢現象」を治療?

  • 全仏オープンテニスも佳境に

    現在今年2回目のグランドスラムである全仏オープンテニスが開催され、4回戦まで進んでいます。今までテニスの話題は日本人選手の経過を中心に書いてきましたが、ここでは全体の流れに触れてみます。女子は第2シードの大坂なおみに注目していましたが、彼女は試合前から記者会見拒否を表明していました。その言葉通り1回戦にルーマニアの選手に2-0で勝ったのち、会見場には姿を見せませんでした。大会本部やWTAはこれを強く批判していましたが、大阪は3年前からうつ病に悩まされていることを公表し、2回戦を棄権してしまいました。これで大坂批判は治まりましたが、今後の大坂の動向が注目されます。次のウインブルドンやオリンピックでその活躍を見たいものです。今大会の女子は大坂だけでなく大きな波乱が続きました。第1シードのバーティが足を負傷して棄権し...全仏オープンテニスも佳境に

  • 高齢者のシミやしわは日光角化症の可能性

    歳をとってくると顔などにしわやシミが出ることはやむを得ないことだと思っています。私が高齢者になってみると、昔よりしわだらけの老人というのをあまり見かけないような気がします。私の麻雀仲間などは私より高齢の人もいますが、あまりしわなどは目立っておらず、やはり栄養状態なども関係しているのかもしれません。こういったシミやしわができる原因が「日光角化症」の可能性があるという記事を読みました。太陽の紫外線を多く浴び続けると、深いしわや目立つシミができる「光老化」という影響が出るようです。さらに紫外線が皮膚の最も外側にある表皮の細胞のDNAを傷つけると、日光角化症を引き起こします。農漁業に従事してきた人や、スポーツやレジャーなどで屋外に出る機会の多かった人がなりやすいとされています。ダメージが長年蓄積された70歳以上の患者が...高齢者のシミやしわは日光角化症の可能性

  • 日本は「薬服用大国」になぜなったのか

    生活習慣病という言葉が宣伝され、いろいろなところでこれが万病の元のようなイメージができています。私はこういった自覚症状のない生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)は、高齢者は気にする必要が無いものと思っています。ところが注意すべき中壮年者は無視していて、気にしなくてもよい高齢者が治療するという、おかしな逆転現象が起きているようです。その結果高齢者が多剤服用となり、日本は世界有数の薬服用大国となり、OECDの調査によると1人当たりの薬剤費支出額はアメリカに次ぐ2位となっています。厚生労働省の調査では、75歳以上の40.3%が5種類以上の薬を処方されており、7種類以上の処方があった人も23.9%となっています。高血圧などの生活習慣病の薬は、症状を抑えるにすぎず、完治することはありませんのでずっと飲み続けるしかあ...日本は「薬服用大国」になぜなったのか

  • 人獣共通感染症とパンデミック

    現在パンデミックを起こしている新型コロナの起源調査をしたWHO(世界保健機構)の報告書の草案では、新型コロナウイルスの起源はコウモリで、コウモリから別の動物(ウサギやミンクなど)に移りさらに人に感染したと思われると記載されているようです。つまり今回の新型コロナも「人獣共通感染症」と今のところ定義されているわけです。人獣共通感染症は、動物からヒトへ、人から動物へ伝播可能な感染症で、同一の病原体(ウイルスや細菌など)が人にも動物にも感染します。ウイルスを持つイヌやネコにかまれて感染する狂犬病、ブタなどの体内でウイルスが増殖し、蚊を介して人に感染する日本脳炎などが知られています。現在日本には約100種の人獣共通感染症の病原体が存在しているようです。パンデミック(世界的な大流行)を起こした3大感染症が、ペスト、天然痘、...人獣共通感染症とパンデミック

  • 触媒で砂同士をつなげた建材を開発

    現代の建築物は、多量のコンクリートによる頑健な構造により安全な構築物となっていますが、この時に使用するセメント材料の不足が懸念されています。東京大学の研究グループが、セメントや樹脂などの接着成分を使わず、触媒で砂同士を直接つなげた建材を開発したという記事がサイエンスポータルに掲載されました。砂や砂利など二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする材料が使えるようです。実用化すればコンクリートの原料不足の課題を解決するほか、低温でできるため製造時のエネルギー消費の抑制にもつながるとしています。建材などとして広く普及しているコンクリートは、砂と砂利に「つなぎ」の役目をするセメントと水を加えて製造します。ただ適したサイズの砂や砂利、セメントの主原料である良質な石灰石の不足が世界的に課題となっており、長期的に建築や土木工事へ...触媒で砂同士をつなげた建材を開発

  • ガンを分子レベルで早期発見

    多くのガンは新しい治療法の開発や抗ガン剤の登場によって完治可能な病気となってきましたが、やはり治療の根本は早期発見が重要と言えます。明治大学の研究成果を報告するサイトに、早期診断法としての磁性ナノ粒子を用いる方法が掲載されていました。現在ガンなどの疾病を画像診断する方法としては、CTやMRIが一般的で、画像の分解度が非常に高くなり、1ミリ以下のものまで映し出すことができるようになっています。しかし肉眼では1ミリのコントラストを識別することは難しく、ガンの腫瘍の場合1〜3センチくらいの大きさでなければ見つけることは困難です。そこでガン細胞に集まりやすいように細工したトレーサーと呼ばれる物質を体内に投与し、それがどこに集まっているかを確認するという技術が開発されています。明治大学では磁性ナノ粒子、すなわち磁石の性質...ガンを分子レベルで早期発見

  • 緊急事態宣言とオリンピック

    緊急事態宣言とまん延防止措置が再延長されていますが、新規感染者数は若干減少傾向が出ているものの、重症者数などは変わらず医療のひっ迫は続いているようです。このような状態で7月開催のオリンピックを実施できるのかが大きな話題となっています。世論調査では国民の8割程度が延期または中止という結果も出ており、私も中止すべきと考えていました。ところがあるテレビのコメンテーターの発言に驚いています。日本のワクチン接種は、国内での臨床試験が必要ということで、いわば形式的な治験を行ったため欧米に比べ3か月程度出遅れてしまいました。このころ世界中でワクチンの争奪戦が繰り広げられていましたが、日本の外交力はお世辞にも高いとは言えません。ところが必要なワクチン量が比較的早い段階で確保できたのです。この最大の理由が日本がオリンピック開催国...緊急事態宣言とオリンピック

  • 少量のアルコールは健康に良いのか悪いのか

    私は毎晩風呂から出てきて、少量の酒を飲みながらテレビを見るのを楽しみにしています。こういった少量のアルコールが健康に良いのか悪いのかは、いろいろな研究が行われており、結論は出ていないというのが実情かもしれません。私は健康を考えて酒を飲んでいるわけではありませんので、どういう結果が出ても飲酒はやめないと思っています。もともと少量ならば健康に良いという説は、「フレンチパラドックス」が発祥のようです。フランス人は肉やチーズなどの動物性脂肪を多く摂取するのに、他の国に比べると心筋梗塞や脳梗塞などの血管疾患で死亡する人が少ないというデータがあります。これについてフランスの研究者は、1992年にワイン(特に赤ワイン)の消費量と関連がある可能性を指摘しました。これにより赤ワインは体に良いと信じられるようになり、赤ワインブーム...少量のアルコールは健康に良いのか悪いのか

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