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2014/12/12

  • 1回服用量90粒!和歌山の寺メディシン「和歌保命丸」【2024/6/10~6/14のニュース】

    1回の服用量が90粒。これを超える薬を、寡聞にして知らない。 和歌山方面に行くと手に入る胃薬「和歌保命丸(ほめいがん)」。直径3ミリの丸薬だが、その服用量は、なんと大人で1回90粒。どうやって数えるの!?と不思議になるが、ご安心を。90粒で1包装となっている。数えたことはないけれど、ちゃんと90粒入ってる、たぶん。それをザーッと口に流し込む。生薬特有の苦味は感じにくい。 子供は減量して飲む。5歳以上8歳未満は30粒。これは数えます、諦めてください。 そんな和歌保命丸には、さらにユニークな点が3つある。まず、15種類という、他よりもずっと多くの種類の生薬を使っている点。例えば全国的に有名な「太田…

  • 病の「早期発見」を遅らせないセルフケア【2024/6/3~6/7のニュース】

    歌手の門倉有希さんが、今週、乳がんのため亡くなりました。50歳でした。訃を報じた記事によると、門倉さんは2018年8月ごろに胸部に異変を感じたそうです。痛みを自覚しながらも、たんなるできものだと考えて、年末ごろまで市販薬の塗り薬で対処。翌年2月に貧血で倒れて入院し、そこで乳がんが見つかったといいます。 門倉さんは生前、 「自分の体に対する過信や自己判断が発見を遅らせたと反省している」 と語っていました。 門倉さんは胸のしこりを、3〜4ヶ月にわたって市販薬で対処していました。皮膚が赤くなる炎症性乳がんだったのか(炎症性乳がんはしこりがないとされているようですが)、詳細はわかりません。後から振り返…

  • ステロイドのランク表記は必要か?【2024/5/27~5/31のニュース】

    「アレジオン眼瞼クリーム」という薬が先週発売されました。といっても、市販薬ではありません。病院で処方される医療用医薬品です。アレジオン眼瞼クリームは、アレルギー薬として有名なアレジオンの、「塗る」タイプの新薬です。アレルギー性結膜炎の治療薬としては、軟膏タイプの薬は世界初となるそうで、薬剤師の間で関心を集めています。 https://www.mt-pharma.co.jp/news/2024/MTPC240522_2.html 今週、薬局で患者さんにこの新薬をお渡しする機会がありました。その時初めて実物を手に取って驚いたのは、チューブに「目のまわりにぬる」と、目立つ配色で大きく書かれていたこと…

  • 白目トラブルの新成分。充血除去の目薬登場【2024/5/20~5/24のニュース】

    新しい成分の目薬が登場するようです。成分は「ブリモニジン酒石酸塩」。現時点で、厚労省の会議の資料がアップされていないので、詳細は不明ですが、目薬としては久しぶりの新規成分となりそうです。製品名は「マイティア ルミファイ」です(予定)。 https://pnb.jiho.jp/article/236528 ブリモニジン酒石酸塩は医療用医薬品で使われている成分です。医療用では「アイファガン」という点眼液で、眼圧を下げる効果を期待して緑内障治療に使われます。 今回、これが市販薬成分として国からOKが出るようです。といっても、緑内障治療薬が市販薬になるわけではありません。報道によると、市販薬の効能効果…

  • 風邪薬、飲んだら乗るな、飲むなら休め【2024/5/13~5/17のニュース】

    今週14日、痛ましい事故が起きました。首都高速道路池袋線で、大型トラックが渋滞中の車列に追突して、衝突された3人が亡くなりました。逮捕されたトラック運転手の男性は、前日から体調不良で「風邪薬を飲んでいた」と供述しているそうです。 https://www.tokyo-np.co.jp/article/327789 多くの風邪薬には眠気の出る成分が入ってます。薬の説明書に「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」と書かれているのは、このためです。 事故と風邪薬の因果関係は不明です。風邪薬を飲むほどの体調不良であれば、運転は集中力を欠いていたはずです。事故が起きてもおかしくありません。風…

  • 「ヒルドイド値上げ」ちょっと窮屈な公的医療【2024/5/6~5/10のニュース】

    先月下旬、こんなニュースがありました。 アトピー性皮膚炎の保湿薬「ヒルドイド」が10月に自己負担増 医療費抑制で厚労省 https://www.sankei.com/article/20240421-6ROAXOCUOBIQNJNT62ILHJUUBI/ 厚生労働省が、アトピー性皮膚炎などの治療に使われる保湿用塗り薬「ヒルドイド」の患者負担額を10月から引き上げることが、21日分かった。安価な後発品(ジェネリック)の利用を促し、医療費を抑制する狙い。 医療上の必要があると医師が判断した場合は、引き上げの対象外。ヒルドイドは美容目的での不適切な利用が増え、医療費の無駄遣いだとの批判も出ていた。 …

  • ダスモック、液体になったってよ。成分は違うけど【2024/4/29~5/3のニュース】

    ゴールデンウィークですね。皆さん休みを満喫されていますか。私は、休日中に患者さんから連絡がありドキッとしたこともありましたが、今のところしっかり休めています。 今日はここ数ヶ月で紹介し損ねた新商品を、ゆるーく取り上げたいと思います。 まずは小林製薬の「ダスモックSP」。3月21日発売。 https://www.kobayashi.co.jp/seihin/dmc_sp/ 咳止めのデキストロメトルファン(メジコンの成分)が配合されたスプレーです。喉の痛みに使うのではなく、咳と痰の症状改善に使う薬です。水無しでさっと使える液体タイプのデキストロメトルファンは非常に珍しいでしょう。なお、「ダスモック…

  • 「じゃないほう」の正露丸、「キョクトウ」正露丸とは【2024/4/22~4/26のニュース】

    一つお知らせです。薬業界で最も歴史のある薬事日報さんの4月17日付紙面に、私のインタビューが載っています。小林製薬の事件について、半分の紙幅をいただき意見させていただくという、大変光栄な機会をいただきました。ありがとうございます。https://www.yakuji.co.jp/entry109838.html 健康問題は、身近な相談者を作ることが大切だと私は考えています。拙著『その病気、市販薬で治せます』でも述べたとおりです。今は匿名の医療従事者に相談できるネットサービスがある時代です。相談できる機会は昔よりもずっと多いでしょう。そうはいっても、自分自身にある程度知識があるとないとでは、コミ…

  • 子供の病院薬と市販薬のちがい【2024/4/15~4/19のニュース】

    新年度がスタートして2週間が経ちました。 先日、こんな記事がありました。 「保育園に入った子どもは何カ月後まで風邪を繰り返すか…途方に暮れる親に小児科医が伝える「3つの研究結果」」 https://news.yahoo.co.jp/articles/606c9855ccb77ea99a730a19ceeb10b3a0b3a6b2?page=1 記事は以下のように伝えています。 佐久総合病院佐久医療センター・小児科医長の坂本昌彦さんは「フィンランドの研究では、月平均の病欠日数がピークになったのは保育所入所から2カ月の時点で、その後減少し、9カ月を過ぎる頃には落ち着いていた。これは小児科医の実感と…

  • ストロングランク製品の新発売と、セルフケアの変化【2024/4/8~4/12】のニュース】

    大正製薬が湿疹薬「クリニラボ メディロイドVS軟膏」を4/18発売します。注目点はその成分。市販薬としては最も高いステロイドランクの「ベタメタゾン吉草酸エステル」を用いています。 今後日本でセルフケアが進むと、今はまだ少ないこうしたストロングランクの製品も少しずつ増えると思います。 同時に適正使用も課題になりそうです。今日はステロイドについて簡単に解説します。 https://www.taisho.co.jp/company/news/2024/20240411001520.html ステロイドの塗り薬は種類が豊富です。薬効の強さによって5段階に分かれています。一番強いのが「ストロンゲスト」で…

  • 女性向け発毛剤「リザレックコーワ for lady」が発売【2024/4/1~4/5】のニュース】

    今週のニュースです。 女性の発毛剤「リザレックコーワ for Lady」(第 1 類医薬品)が4/2新発売すると発表されました。大正製薬のリアップリジェンヌ(60ml)と同成分、そして容量は少し多い1.2ヶ月分(72ml)です。オープン価格ですが、実質的にはリアップリジェンヌよりも安価な製品と言えそうです。 「リザレックコーワ for Lady」 はミノキシジルという発毛成分を配合した薬です。ミノキシジルを配合した女性用の発毛剤は、リアップリジェンヌが”はしり”ですが、そのほかの製品が全くなかったわけではありません。たとえば、カツラで有名なアートネーチャーは、2020年に「ヘアグロウ ハナミノ…

  • サプリメント「安全神話」の作り方【2024/3/25~3/29】のニュース】

    先週発表された小林製薬の紅麹のサプリメントによる健康被害は、今週に入って死者5名、入院114名に膨らみました。岸田総理は、 「再発防止へいかなる政策が必要なのかを政府としても検討していく」 と発言し、社会全体を揺るがす一大事件に発展しています。世間の1番の関心は目下、「なぜこうした事件が起きたのか」です。原因は複合的です。さまざまな要因があるのでしょう。ただ、この問題を考える上で大きなヒントとなる報道がありました。 毎日放送が28日付で、実際に健康被害に遭った男性の声を報じていました。この男性は健康診断で肥満傾向だったことから、紅麹のサプリを購入。服用後、数週間で尿の色が濃くなりました。 「お…

  • 小林製薬のサプリで「腎疾患」、自主回収の衝撃【2024/3/18~3/22】のニュース】

    「あったらいいな」がスローガンの小林製薬のサプリメントから、あったらいけない物質が出たようです。 小林製薬は今週22日、自社製品の「紅麹コレステヘルプ」などで、意図しない成分が含まれている可能性があることを発表しました。報道によると、このサプリの副作用が原因と疑われる腎臓障害により複数の入院者がでているようです。プレスリリースから引きます。 https://www.kobayashi.co.jp/info/20240322/ 小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)が販売しております機能性表示食品「紅麹コレステヘルプ」を摂取された方において、腎疾患等が発生したとの報告を受けました。 こ…

  • 「はしかという魔物は瓶に戻すのが難しい」という話【2024/3/11~3/15】のニュース】

    日本国内ではしか(麻疹/ましん)の流行が話題になっています。はしかは症状が非常に重く、死に至ることもある病気です。接触・飛沫・空気のすべての感染経路を持ち、その感染力(※基本再生産数)は新型コロナの3倍、インフルエンザの10倍とも言われています。え?コロナの3倍ってそんな馬鹿な、スカウターの故障じゃないのか?(R.I.P鳥山明) 初期症状は、高熱や倦怠感、そして3Cと呼ばれる「咳・鼻水・結膜炎(cough, coryza, and conjunctivitis)」が特徴です。麻疹といえば赤いブツブツ(皮疹)が有名ですが、皮疹が現れるのは発熱から数日経った後とされています。 参考:米国CDC h…

  • メイク崩れしない目薬?「ロートリセ グロウ」のアイデア容器【2024/3/4~3/8】のニュース】

    これはアイデア商品!というような目薬がロート製薬から発売します。3月13日発売の瞳から溢れにくい目薬「ロートリセ グロウ」。独自のノズル開発によって、目から目薬が溢れにくく、メイクを崩れにくくしたそうです。写真を見ると、とにかくノズルが細い!細すぎる!! https://www.rohto.co.jp/news/release/2024/0308_01/ 男の私でも、目薬をすると目の周りが濡れてやだなと思うことがあります。メイクをしている女性であれば尚更かもしれません。 https://www.rohto.co.jp/news/release/2024/0308_01/ さらに、この目薬では「…

  • 去痰薬「ムコダイン」が市販薬で発売【2024/2/26~3/1】のニュース】

    痰切りの薬「ムコダイン去たん錠Pro500」が3月1日に発売しました。風邪で病院で処方される「ムコダイン」「L-カルボシステイン」と同じ成分、同じ量の市販薬は国内初でしょう。2024年はビッグネームが立て続けに市販薬として発売されています。 https://www.shionogi-hc.co.jp/content/dam/shc/jp/news/2024/03/240301.pdf カロナール<解熱鎮痛剤> 2024年1月発売 マグミット<便秘薬> 2024年2月発売 ムコダイン<去痰薬> 2024年3月発売 ムコダインは「L -カルボシステイン」という成分の痰切り薬です。粘度の高くなった痰…

  • 市販薬で発売した便秘薬「マグミット」とドッペルゲンガー【2024/2/19~2/23】のニュース】

    病院で処方される便秘薬の中で、最も有名な薬「マグミット」が、2月1日に市販薬として発売されました。病院で処方される解熱薬の中で最も知名度のある「カロナール」が市販薬になったと先月お伝えしたばかり。病院の薬の有名ブランドが、立て続けに市販薬として発売されたことになります。日本のセルフメディケーションの広がりを象徴する出来事です。 さて、今回発売したマグミットは便秘に処方される薬です。その成分は「酸化マグネシウム」。腸の水分を引き寄せて便を柔らかくします。腸に刺激を与えるタイプの便秘薬と比べると、効果はマイルドで、「効きすぎて痛い!」となりにくい薬。便秘初心者にはピッタリ。 一方で、今すぐ出したい…

  • 市販薬も「エコ」の時代。「フェイタス」が箱から袋へ【2024/2/12~2/16】のニュース】

    痛み止めテープ剤の「フェイタス5.0」の包装が、「箱」から「袋」に変更されます。これによって包材使用量が8割削減されるそうです。8割!?2割じゃなくて? https://www.hisamitsu.co.jp/company/pdf/news_release_240208.pdf 確か、フェイタスは箱の中にさらに袋が入っていた記憶があります。その箱がまるなるなくなったので、8割削減になるということでしょうか。 発売元の久光製薬は、近年、こうした軽包装を進めています。エコというだけでなく、家でも余計なゴミが出ないし、収納しやすいというメリットがあります。 一方お店では、箱のほうがお客さんから見え…

  • AIによる無料角膜チェッカーと新商品「スマイル40 プレミアム ザ・ワン」【2024/2/5~2/9のニュース】

    どの業界でも導入されている「AI」や「DX」といった言葉。前近代的な市販薬業界にも、最近は「AI」の文字が使われるようになりました。 ライオンは今週、AI画像解析技術を用いて目の角膜の状態を評価する「スマイル角膜チェッカー」をリリースすることを発表。3月15日からスマートフォンのカメラ機能を使って、自分の角膜と涙の状態を無料でスコア化して表示することができるそうです。これはとっても面白そう。リリースされたら是非使ってみたい。 https://www.lion.co.jp/ja/news/2024/4507 「スマイル角膜チェッカー」は”角膜”と”涙”の状態を総合して5段階のスコア評価をします。…

  • 市販薬の小道具、軟膏用「セヌール」が発売【2024/1/29~2/2のニュース】

    ぬり薬が背中に上手くぬれない・・・。そんな声を時々聞きます。そこで市販薬の補助グッズとして「セヌール」という商品があります、プラスチック棒の先端に薬をつけて、孫の手のように背中に薬をぬるというもの。 このセヌールの新商品が2月1日に発売しました。これまでのセヌールはクリームとローション用でしたが、新発売の「セヌール4軟膏用」では、軟膏をぬることができます。 というか、いままで軟膏ぬれなかったんだ・・・と初めて知りました。そして「4」ということは、4代目なのでしょうか。 https://www.yuskin.co.jp/release/detail.html?itemid=361&dispmid…

  • 被災地と市販薬。非常時に知っておきたい豆知識【2024/1/8~1/12のニュース】

    能登半島地震の被災地には、救援物資として送られてきた市販薬が大量にある、という話を聞きました。2週間ほど前のことです。 日本チェーンドラッグストア協会は、1月15日、被災地に市販薬などを提供したことを発表しました。今、被災地には、どんな薬が運び込まれているのでしょうか。 被災地でボランティアの手から渡される薬は、いつも自分が使っている薬ではありません。体に合わない薬も潜んでいるかもしれません。非常事態下では、市販薬を安全性を見極める自己防衛力が一層必要になります。 たとえば、「ピリン系薬」の知識はその一つです。 2011年、東日本大震災でのことです。 当時、ボランティアでいわき市に応援に入った…

  • ロキソニンの風邪薬「ロキソニン総合かぜ薬」が3月発売【2024/1/22~1/26のニュース】

    第一三共ヘルスケアは今週、ロキソニンを配合した風邪薬「ロキソニン総合かぜ薬」を3月13日に発売すると発表しました。現在5種類あるロキソニンシリーズの中で、咳止め薬や鼻水止め成分などを総合的に配合した初めての薬です。「要指導医薬品」で購入時には薬剤師による安全確認が必要。ネット通販の購入はできません。また、濫用の恐れのある成分を配合しているため、一人1点までしか買えません。服用できるのは15歳以上です。 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/release/loxonin-colds240125.html 「ロキソニン総合かぜ薬」は次の成分を含んだ風邪薬です。 ・…

  • 処方薬「ディレグラ」が「アレグラFXプレミアム」として発売【2024/1/15~1/19のニュース】

    2024年花粉症シーズンの、最大のニュースです。 病院で処方されてきた花粉症薬の「ディレグラ配合錠」が、市販薬になりました。製品名は「アレグラFXプレミアム」。メーカーが公式のリリースを発表していないという、ちょっと奇妙な出足ですが、私の周りでは今週から発売がスタートしてます。5日分で約2000円という超高級価格で、既存の花粉症薬「アレグラFX」の上位版という位置付けです。もっとも、上位になるのは「効果」だけではなく、「注意事項」で守るべきハードルも一気に上がります。今回は、この新商品の特徴を紹介します。 鼻づまり効果を強化した新製品 アレグラFXプレミアムは、既存のアレグラ(成分名:フェキソ…

  • 遅れてきた大本命、「カロナール」が市販薬としてついに発売【2024/1/8~1/12のニュース】

    解熱鎮痛薬として病院でよく処方される「カロナール」が、市販薬として1月24日から発売されます。商品名は「カロナールA」で、価格は24錠(24回分)で税込1078円です。やっときたか、大本命。 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/release/calonal-a240111.html 病院で処方される医療用のカロナールとカロナールAの違いは「有効成分の量」です。医療用のカロナールの錠剤には、「カロナール錠200」「カロナール錠300」「カロナール錠500」の3種類があります。後ろの数字が有効成分であるアセトアミノフェンの量を表します。例えば「カロナール錠200…

  • 「ドラッグストアとジャーナリズム」は「家庭の薬学」に変更します

    あけましておめでとうございます。早速ですが大切なお知らせです。 ブログ「ドラッグストアとジャーナリズム」は、2024年からブログ名を「家庭の薬学」に変更します。 いま、日本社会は医薬品のニュースで溢れています。コロナ禍や医薬品供給不足などを社会が経験したことで、さまざまな問題を抱えながらも、人々の生活にとって医薬品はいっそう身近な存在になったように思います。そうした社会の変化に合わせて、「ドラッグストア」という場所から、「薬学」という領域に、重心に移したいと考えています。 目指すのは、アカデミアの中の「薬学」ではありません。「家庭」の中の「薬学」です。暮らしの中の薬学です。 文字を重ねて、表現…

  • 【2023年版】ドラッグストア利用者は絶対知っておきたい市販薬ニュースTOP10

    2023年は節目の年でした 今年最後のブログ更新です。今年もありがとうございました。今年は二度目のニッポン放送ラジオへの出演に始まって、最後は市販薬販売の現場を離れることになりました。しかし、市販薬情報の発信はこれからも続けていきます。来年からは色々挑戦していきます。私にはちょっとした夢があって、それに向けて少しずつ歩みを進めています。 それでは今年もいってみましょう、2023年の市販薬ニューストップ10!これを読んで2024年も快適な市販薬ライフをお送りください! 10位 「カロナール」が市販薬に登場する!? 病院で処方される解熱薬でお馴染みの「カロナール」ブランドが、市販薬として登場しそう…

  • 「激詰め」市販薬濫用問題WG開催【2023/12/18~12/22のニュース】

    規制緩和を目的としたワーキンググループで、参加者である有識者側が「規制強化」を主張し、行政側(厚労省)が「現状維持」を主張するという、かなりちぐはぐな珍事が起きました。 21日に開催された内閣府の規制改革推進会議のワーキンググループ「第5回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」でのことです。毎週のように報じられている、市販の濫用問題に関する議論の一コマで、それが起きました。 https://www.youtube.com/watch?v=0Um0cnDM1Oc 資料などはコチラ:https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/231…

  • 子供教育の前に大人教育も必要では?「小学校で市販薬のオーバードーズ」【2023/12/11~12/15のニュース】

    女子児童が都内の小学校で市販薬のオーバードーズ・・・。 痛ましい事件が週末に飛び込んできました。売り場での規制を強めること、そしてオーバードーズの怖さを教育で広めること、オーバードーズに向かう傷ついた心のケアを考えること、その全てが大事だと思います。薬剤師としてできるのは、主に前者の2つです。薬剤師の仕事の一つには、「学校薬剤師」というものがあり、学校で子供に薬の教育の講和をすることがあります。 とはいえ、私は薬剤師の立場から、もうちょっと根本的ところを申し上げたい気持ちもある。 「子供への薬の教育も大事だけど、そもそも大人も『市販薬は安全なもの』とたかを括ってないですか?子供だけではなく大人…

  • クラシエの「漢方・オブ・ザ・イヤー」が発表【2023/12/4~12/8のニュース】

    年の瀬ということで、クラシエが<2023年、最も売り上げを伸ばした漢方薬>を発表しましたので紹介します。昨年からクラシエが始めたこの企画。漢方薬のトレンドを見て1年を振り返るというものです。 まとめると次の結果です。 ・2023年も漢方市場は拡大 ・20代30代で需要が増加傾向 ・一番伸長率が高かったのは「響声破笛丸(きょうせいはてきがん)」 ・伸長率上位3つは喉・咳関連の漢方薬 ・「耳鳴り」関連の漢方薬も伸長 ・2024年以降はフェムケア https://www.kracie.co.jp/release/10188960_3833.html 「響声破笛丸」が最も伸びたようですが、これは小林製…

  • 肝斑治療薬「トランシーノ」が新改良で「ナイアシン」プラス【2023/11/27~12/1のニュース】

    30代から50代後半の女性に現れやすいシミの一種、「肝斑」。ほほ骨に沿って、左右対称に広がるのが特徴です。この肝斑の治療薬である「トランシーノⅡ」が来年3月にリニューアルされて「トランシーノEX」として発売します。 https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/release/transino-ex231127.html 新しくなるトランシーノは、従来からの成分に「ニコチン酸アミド(ナイアシン)」を追加配合したものです。ナイアシンという言葉にピンとくる人もいるかもしれません。近年はエイジングケアの成分として美容業界で注目されています。 ニコチン酸アミドは、シミ関連の市販…

  • 緊急避妊薬の一般販売(試験運用)が開始

    11月28日から薬局での緊急避妊薬の販売が開始しました。処方箋不要で、病院を受診することなく、女性は速やかに薬局で購入することができます。今回は試験運用のため、一部の薬局でのみの販売となりますが、いずれは全国に拡大していくでしょう。 ここでは購入のポイントを紹介します。詳細は必ず公式サイト(https://www.pharmacy-ec-trial.jp/)を確認ください。 購入できる薬局 各県に必ずあります。ただし、地方は2〜3箇所、東京など人口の多い地域は5〜6箇所と限定的なので、必ず「取り扱い薬局リスト」を確認しましょう。下記サイトの下部にチェックをするとリストのページに移動できます。 …

  • 「安全」幻想で広まったメジコンProの末路【2023/11/20~11/24のニュース】

    歌舞伎町の「トー横」は社会問題として広く認知されています。そこで市販薬を使った犯罪が明るみにできました。今週22日、無許可で市販薬を販売したとして警視庁は男女4名を逮捕したと発表しました。朝日新聞から引きます。 少年育成課によると高橋容疑者は7月26日、新宿区歌舞伎町の「シネシティ広場」周辺で、男子高校生(当時18)に医薬品の販売業の許可を受けずに医薬品のせき止め薬を販売した疑いがある。他の3人は共謀して9月21日に無職少女(当時16)に売った疑い。シネシティ広場周辺は「トー横」と呼ばれる。 この記事で無許可販売されていたという市販薬の写真が掲載されています。「メジコンPro」という咳止めです…

  • 「第1回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」開催【2023/11/13~11/17のニュース】

    今週は「第1回 健康・医療・介護ワーキング・グループ」が16日に開催されました。 議題は以下の通り。 議題1.デジタル技術を活用した医薬品販売業の在り方について(フォローアップ) 議題2.要指導医薬品についてのオンライン服薬指導の実現について(フォローアップ) 議題3.その他医薬品の分類及び販売方法の見直しについて 議題4.濫用等のおそれのある医薬品の適正な販売のための方策の在り方について 議題5.規制改革ホットライン処理方針について これは厚労省ではなく、内閣府の規制改革会議ですので、現状を変えていくための議論の場です。出席者も厚労省のいつもの会議とは異なる属性の方々の印象です。YouTub…

  • 新製品「ナザールGスプレー」の「G」の効果【2023/11/6~11/10のニュース】

    突然ですが問題です。11月10日、鼻スプレーで有名なブランド「ナザールスプレー」から新商品「ナザールGスプレー」が発売されました。では、この新商品の「G」が指す意味はなんでしょうか。次の3つからお選びください。 ①ガッツのG ②グレートのG ③グリチルリチンのG https://www.sato-seiyaku.co.jp/newsrelease/2023/231110/ 答えは「③グリチルリチンのG」。だと思います。いや、特に公式サイトで公表しているわけではないので、たぶんですけど。出題しておいてすみません。 「ナザールGスプレー」は従来からある「ナザールスプレー」に、グリチルリチンという炎…

  • 市販薬販売にデータ管理の時代が来そうです【2023/10/30~11/3のニュース】

    今週は市販薬に関する行政の動きやルール変更が、たくさんありました。生活に直結するお話として紹介します。ちょっと長くなります。すみません。 フルナーゼが薬剤師不在時にも購入可能に 花粉症薬の「フルナーゼ」が、11月1日から指定第二類医薬品になりました。薬剤師による安全確認が必要でしたが、今後は薬剤師が不在でも購入できます。フルナーゼは鼻の穴に噴霧するタイプの薬で、ステロイドと呼ばれる効果の高い成分の薬です。もともとは病院で花粉症の患者さんに処方されていた薬でしたが、4年前に市販薬として登場。花粉症薬としては、市販薬で最も新しい成分です。来年の花粉症シーズンの強い味方になることは間違いないでしょう…

  • 「メディカルアイボン デジタルケア」と「アイボンメディカル」の違い【2023/10/23~10/27のニュース】

    今月の新商品で、まだこのブログで取り上げていなかった商品を紹介します。 10月11日に発売した「メディカルアイボン デジタルケア」です。 https://www.kobayashi.co.jp/seihin/mabn_dc/ 「アイボンメディカル」という製品があったのですが、こちらが製造終了となり、「メディカルアイボン デジタルケア」が登場しました。成分を比較します。 「アイボンメディカル」 100m L中 ①イプシロン-アミノカプロン酸/200mg 抗炎症作用 ②ベルベリン塩化物水和物/2.5mg 抗炎症作用 ③グリチルリチン酸二カリウム/15mg 抗炎症作用 ④クロルフェニラミンマレイン酸…

  • 大切なお知らせ

    いつも当ブログをお読みくださりありがとうございます。 みなさまへ大切なお知らせです。このほど市販薬販売の現場を離れることになりました。いままで現場からの情報を楽しみにブログを読んでくださった方々には、そのご期待に添えなくなったことを心よりお詫びします。ブログは今後も続けますが、一つの区切りとして、いままで読んでくださったことに、精一杯の感謝の気持ちをお受けいただきたいと思います。ありがとうございました。 今後は医師が処方した薬を扱う薬剤師(保険薬局の薬剤師)として働きます。ヘルスケア領域で働くことは変わりません。これからも、わずかばかりの才能で、力のかぎり生活者の暮らしに貢献してまいります。 …

  • 風邪薬がない?今見直したい風邪と薬の最低限の知識【2023/10/16~10/20のニュース】

    病院で処方される薬が足りない。薬不足を報じるメディアが最近、増えています。例えば毎日新聞は、17日付で「深刻…風邪薬が足りない 後発薬推進政策めぐる構造的問題」と題した特集記事を書きました。 https://mainichi.jp/articles/20231017/dde/012/040/010000c NHKや民放でも、同様の様子が、この1週間で報じられています。 薬局の薬が足りない状態は、もうずっと、です。全ての薬が足りないわけではなく、現在は記事にあるような咳止めや痰切りなどの一部の薬が、入荷しない状態です。 公的医療保険を利用した病院の薬が品不足になり、それに引きずられて処方箋の要ら…

  • 緊急避妊薬の試験的販売、11月から一部の薬局で【2023/10/9~10/13のニュース】

    「緊急避妊薬」ってそもそも何?一般的には、そんなところからスタートする議論かもしれません。 11月20日から一部の薬局で試験的に緊急避妊薬が販売されることを、今週、複数のメディアが報じました。緊急避妊薬とは、性交渉において避妊をしなかった、あるいは避妊に失敗した際に、女性が服用することで妊娠する確率を下げることができる薬のことです。妊娠阻止率は8割程度とされています。100%の効果ではありませんが、服用できれば大きな安心になります。 現状は病院を受診して医師に処方箋を発行してもらわなければ入手できません。しかし、海外では、医師の処方箋は不要で、薬局の薬剤師の判断で販売している国が多数あります。…

  • 日本流風邪薬の象徴「コルゲンコーワLX 錠」が発売【2023/10/2~10/6のニュース】

    これほど”日本らしい”風邪薬も、そうそうないでしょう。ロキソニンの鎮痛成分を用いた総合風邪薬「コルゲンコーワ LX 錠」が10月2日発売されました。購入するには薬剤師による対面での安全確認が必要な「要指導医薬品」です。 https://www.kowa.co.jp/news/2023/press20231002.html 解熱鎮痛薬のロキソニンと同じ成分であるロキソプロフェンを配合し、さらに咳止め、鼻水止め、痰を出しやすくする成分などを盛り込みました。ロキソニン並みの解熱鎮痛効果を持ちながら、風邪の諸症状に効果のある成分も入った、国内初となるオールインワン風邪薬です。 実に日本らしい風邪薬だと…

  • 9月29日は『かぜ備えの日』。販売員が教える体温計選びのコツ【2023/9/25~9/29のニュース】

    今年から9月29日は『かぜ備えの日』だそうです。全薬工業が日本記念日協会に申請して登録されました。「9(急)2(に)9(来る)かぜ」で9 月29日というわけです。さらに、全薬工業はマルコメや旭化成ホームズなどとともに「かぜ備えリスト」を作成しました。 https://www.zenyaku.co.jp/assets/pdf/release_230920_d.pdf そこで今回ご紹介したいのは「体温計」の選び方です。 コロナ禍では、多くの人が体温計を買いに走りました。体温計が品不足になる日が来るなんて、それまで誰が想像したことか。どの体温計がいいのか!買った体温計が使いにくいから返品したい!そん…

  • ゴホゴホ咳に「ゴホナース」。その正体は?【2023/9/18~9/22のニュース】

    もうすぐ9月も終わりだというのに、まだ紹介していなかった今月発売の新商品をいくつかピックアップします。 咳止め薬の「ゴホナース」、爪周りの肌荒れ薬「ネルワキュア」、そして鼻水鼻づまり薬「チクナイン点鼻スプレー」の3つ。いずれも小林製薬が9月に発売したものです。前者2製品は地域限定発売なので、近所のドラッグストアではまだ扱っていないこともあるでしょう。 1つずつ特徴を説明します。 まずゴホナースから。こちらはカタカナのネーミングですが、成分は漢方薬です。正式な名前を「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」といいます。麻黄、杏仁、甘草、石膏という4つの材料の、それぞれ一文字をとって繋ぎ合わせただけの…

  • ヒアレインSがインターネット通販で購入可能に【2023/9/11~9/15のニュース】

    www.youtube.com 乾き目の目薬「ヒアレインS」は16日付で、インターネット通販での購入が可能となりました。女優の石原さとみさんがテレビCMに登場していた青色の箱の目薬、といえばわかるでしょうか。え?石原さとみさんはロキソニンのCMじゃないかって?たしかにそちらも登場されてますね。でも、目薬のCMにも登場してるんです。ほんとに。ちなみに、彼女は薬剤師が主人公のドラマに薬剤師役で主演したこともあります。薬剤師の友人もいるらしいですよ。そんな幸運な薬剤師がどこにいるのか、薬剤師業界都市伝説の1つです(下図、三角関係の図式)。 今までは薬局やドラッグストアなどの店頭でしか購入できなかった…

  • ヘアケア「パンテーン」と新リアップ「チャージ」の意外な関係【2023/9/4~9/8のニュース】

    発毛医薬品リアップの新商品「リアップX5チャージ」が10月20日に発売します。シリーズとしては3年ぶりの新商品で、既存品のリアップX5プラスネオに、パンテノールが追加配合されたことが特徴です。パンテノールはビタミンの一種で、皮膚の状態を良くする効果があるとされています。 https://www.taisho.co.jp/company/news/2023/20230905001383.html さて、せっかくの新商品ではありますが、成分を見て「またか」と思った薬剤師は多いでしょう。既存の製品に、少しだけ成分を加えて新商品として販売するのは、市販薬の世界の常套手段です。今回もまたその手の新商品か…

  • 風邪薬ブランド、ややこしすぎる問題【2023/8/28~9/1のニュース】

    ロキソニンと同じ鎮痛成分を配合した風邪薬「コルゲンコーワ LX 錠」を8/22付で製造承認取得したと、製薬メーカーの興和が今週のニュースリリースで発表しました。発売日は未定です。 どこか見覚えのある新商品の名前です。そう、すでにこれとは別に「コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα」(ロキソプロフェン+トラネキサム酸)という製品があるのです。とても似た名前なのでご注意ください。 https://www.kowa.co.jp/news/2023/press20230828.html 市販薬は、同じブランドでも、中身の成分が大きく異なることがあります。 「コルゲンの風邪薬を買ってきてほしいと家族から頼まれた」…

  • パブロン親戚多すぎ問題【2023/8/21~8/25のニュース】

    今週は大正製薬から怒涛の新商品発売ラッシュとなりました。ぜーんぶ風邪薬で、8月22日発売です! 「パブロンセレクトT」 「パブロンセレクトC」 「パブロンセレクトN」 「パブロンエースPro-X」 「パブロンS」 すごいですねえ。それぞれ成分が異なります。ざっと見ていきましょう。 まず、「パブロンセレクト」シリーズ。これは新しいネーミングのシリーズです。のど、せき、はなの3症状のそれぞれに対して選べる薬です。例えば咳がつらいならパブロンセレクトC、といったぐあいです。これとよく似たシリーズで、今まで「パブロンメディカル」シリーズがありました。こちらのシリーズに各種1成分ずつ追加されていますので…

  • 市販薬の過剰摂取、搬送患者の7割が「家族と同居」【2023/8/14~8/18のニュース】

    「市販薬の過剰摂取、搬送患者8割が女性 依存・乱用恐れ」というニュースが、8/16日付の日経で報じられました。厚労省のデータベースで今年6月に公開された調査結果で、近年、関心が高まっている市販薬の過剰摂取の実態を調べたものです。 https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/165692 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE167FN0W3A810C2000000/ さいきん、風邪薬を買うと店員さんから「ほかのお店で購入してませんか?」と聞かれることがあると思います。「ほかのお店で買わないで、うちのお店で買ってね!」とい…

  • 知る人ぞ知る声枯れ薬「響声破笛丸」が「コエキュア」の名で発売【2023/8/7~8/11のニュース】

    世の中はお盆休みに突入しました。最近は、どこの喫茶店に入っても、咳や鼻をすすっている人がチラホラ。コロナ禍を経て、私が敏感になっているだけでしょうか?お盆中もコロナには気をつけたいですね。 さて、今週の市販薬ニュースです。2つの珍しい漢方薬の発売が発表されましたので紹介します。 まず1つめ、声枯れに効く薬「コエキュア」が、小林製薬から8/23に発売です。成分は、漢方薬の響声破笛丸(きょうせいはてきがん)というもの。即効性のある声枯れの漢方薬として大変有名で、ファンもいるのですが、医療用にはない(病院では処方されない)うえに、取り扱っているメーカーが少ないため、最近ではあまり知られていないかもし…

  • パイロンPL Proに錠剤登場【2023/7/31~8/4のニュース】

    今週のニュースです。医療用と同成分の風邪薬「パイロンPL」Proシリーズで、錠剤タイプが8月4日発売しました。1日の成分量は、今まであった顆粒タイプと同じです。効き目はどちらも同じですので、顆粒か錠剤か、使いやすいほうを選ぶと良いでしょう。顆粒タイプは、1回量が個包装されているので、持ち運びに便利です。 https://www.shionogi-hc.co.jp/content/dam/shc/jp/news/2023/08/20230804.pdf 日本全体で進んでいる物価高。市販薬でもメーカー各社がちょこちょこと値上げを発表しています。クラシエは7月31日、八味地黄丸を10月から値上げする…

  • ヒアレインSが、いよいよネット販売解禁へ【2023/7/17~7/21のニュース】

    今週のニュースです。25日に厚労省で開かれた薬食審で、重要な決定が2つありましたのでご紹介します。1つは、目薬の「ヒアレインS」が第一類医薬品になるという話、もう1つは「カロナール」などでお馴染みの痛み止め成分「アセトアミノフェン」の使用条件が変更になるという話です。 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34324.html まず、ヒアレイン。発売後3年間の調査を経て、第一類医薬品に移行することが決まりました。移行日は9月16日になると思います。これによって、ネット通販での購入、代理購入、そして複数点数の購入が可能になります。 ここ数年の調査結果を見る限り、重…

  • ヘルスリテラシーってなんだろう?【2023/7/17~7/21のニュース】

    今週の新商品ニュースはありません。というわけで、今日は、市販薬以外の話を書くことにしました。 突然ですが、「ヘルスリテラシー」という言葉をご存知でしょうか。リテラシーとは識字能力のことで、ヘルスリテラシーは、健康情報に詳しいとか疎いとか、そんな意味で使われます。ただし、色々な健康情報は知っていても誤った情報と正確な情報の見分けがついていない状態は、リテラシーが高いとはいえません。 「ヘルスリテラシーが足りない」という言葉を時々見かけます。私はヘルスリテラシーという言葉は、個人的に「専門家の上から目線感」が感じられて使わないようにしています。あくまで私個人がです。ネガティブな感じを持たない人もい…

  • マダニ対策に虫除けを【2023/7/10~7/14のニュース】

    新型コロナの検査キットが売れています。キットが売れない日はない、というほどです。夏になったら、みんなマスクは外すのかなとも思っていましたが、まだまだ、みなさん警戒しています。マスクをしながら、でも旅行などの行楽、外出などの経済活動は続けています。 旅行といえば、マダニの危険があります。 感染症法で「4類」に分類され、医師に診断の報告が義務付けられるマダニ媒介感染症6種の患者数が今年、過去最悪のペースで増えていることが分かった。国立感染症研究所が都道府県の患者数を1週単位で記録する「感染症発生動向調査」を基に集計したところ、26週目に当たる7月2日時点で243人に達した。 https://new…

  • アスリートも飲める薬「正露丸クイックC」とドーピング対策製品【2023/7/3~7/7のニュース】

    実力派アスリートがドーピングで失格になる。そんなニュースが時々流れてきます。日本ではそのほとんどが、選手が意図しない摂取による、”うっかりドーピング”ではないでしょうか。ドーピングの原因となる薬物は風邪薬からサプリメントまで、日常生活に潜んでいます。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5ec79955c5b64eb43ae172ff そこで、アスリートも安全に飲める製品というものが増えています。 そんな中で、『正露丸クイックC』が7/3にリニューアル発売しました。パッケージが変更されて、国際的なアンチ・ドーピング認証「インフォームド スポ…

  • 1回で治す腟カンジダ治療薬「オキナゾールL600」が発売【2023/6/26~6/31のニュース】

    <下書きのまま、アップするのを忘れておりました。失礼しました> 今週のニュースです。腟カンジダ治療薬「オキナゾールL600」(オキシコナゾール)が6/30に発売されました。腟カンジダ薬は6日連続で使うの製品が多いのですが、これは1回使うだけでOK。1回タイプは他に「メンソレータム フレディCC1」(イソコナゾール)が以前からあります。両者は価格はほぼ同じです(約3000円)。 1回タイプは1回使うだけで治療が終わります。ただし、1日で症状が改善して治る、という意味ではありません。症状が改善するには数日から1週間をみます。また、オキナゾールには、「オキナゾールL100」という製品も以前からありま…

  • 保湿薬のコスメ化。薬剤耐性生物には物理攻撃を【2023/6/19~6/23のニュース】

    訳わからないタイトルになってしまいました。申し訳ありません。これらは2つの異なるニュースです。 まず1つめ。ライオンから「フェルゼアプレミアムHPブーストフォーム」が9/20発売します。ヘパリン類似物質、パンテノール、ピリドキシン塩酸塩を配合した泡タイプの医薬品。”土台から治す””ブーストフォーム”など、まるで制度化粧品のような表現ですが、薬です。ヘパリン類似物質の製品は、コスメ寄せの製品が増えています。悪いことではないと思います。背景には、健康保険を用いてヘパリン類似物質をコスメ代わりに処方してきたという皮膚科の実態があります。不適切処方を減らし、その受け皿となっているのがこの市販薬たちです…

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