兄の資料の中に、宝生宗家と初代佐野吉之助と並んで撮った、若き日の父の写真が入っていた。佐野吉之助は、、宝生宗家から、直接、指導を受けたシテ方の能楽師で、現在の加賀宝生流の礎を築いた人だ。私財を投げうって、明治33年に「佐野舞台」を開き、翌34年、金沢能楽会を設立した重鎮だ。私の手元には、父の写真が一枚もなかったので、初めて、父の若い頃の顔を見た。大正9年11月20日とあるので、父27歳の時で、名誉ある記念写真だ。緊張で頬が強張っていたが、どこかで見覚えがある気がした。それもその筈、早逝した次男の顔と酷似しており、兄を通して父の顔を見ていたことになる。兄弟の中で、私がいつも甘えていたのが次兄だったのも、父の面影を感じ取っていたのかもしれない。その父の命日が、11月20日というのも、因縁めく。★コロナが取り持つ(番外編1/2):父の面影
私は、4人兄弟の末っ子で、小学一年生の時、父が病死、母も30年前に他界した。次男は、50歳で早逝し、姉も昨年逝ったので、肉親は長男だけになった。父に遊んでもらった記憶は、全くなく、終戦直後で、食いつなぐのに精いっぱいだった母は、私に多くのことを語らなかった。兄は、300ページにおよぶ膨大な資料を渡してくれた。明治33年に、初代佐野吉之助が、「佐野舞台」を開き、翌年、金沢能楽会が設立されてからの歴史と、父がどう関わって来たかを詳細に記録してあった。口に出さなくても、それが、終活の一環だと痛いほど伝わって来た。父の遺品の数々を座敷一杯に広げて、「好きな物を持って帰ってくれ」と言われたが、また改めて貰いに来ると言って、辞退した。兄が、もうそんな機会が無いかもしれないからと言っても、「預けておくから、それまで元気で、、...★コロナが取り持つ(後編):家族の絆
昨日、長兄から「夫婦そろって、家に来て欲しい」と言われ、用向きも知らないまま、指定された時間に訪問した。兄は、私と13歳離れており、8月で90歳になる長寿組だが、ここ数年、持病の糖尿病や脳梗塞などで入退院を繰り返しており、歩行も不自由になり、決して、健康とは言えない。新型コロナで、「外出を自粛し、密を避けている」時節柄なので、夫婦そろってと言われると、気が重かったが、元気そうな顔を見て安堵した。途中から介護役の姪も加わり、昼食をはさんで、よもやま話に興じた。暇乞いをしようとしたら、遺言めいた話題になり、不吉な予感が的中した。★コロナが取り持つ(前編):以心伝心
GOTOトラベル・キャンペーンが始まったが、まだ詳細条件が整わず、観光業界が右往左往している。当然、利用者にも影響が及ぶので、不信感が増幅する。すでに、具体的なトラブルが発生しているようで、キャンペーンに参加しない旅行会社も出て来た。これほど、不人気な政策を強行すれば、海外メディア(NYタイムズやロイター、Bloomberg)の見方も厳しくなる。総じて、「アベノマスク」や「10万円給付金」に、新たに加わった「愚策」(misstep)と報じたり、国内で一番所得税を納めている東京都民を外す法的問題を指摘するなど、圧倒的に批判的だ。今や、大都市圏に留まらず、地方に感染が広がり始めており、医療体制が脆弱な地域における感染防止対策が喫緊の課題になっている。国会を再開して、徹底的に議論を尽くすべきだ。★愚策を重ねる安倍政権
日本の祝日数は、17日で、世界で3番目に多く(1位タイ23日、2位中国21日)、長いバカンスをとる欧米諸国をはるかに上回っている。(アメリカ10日、フランス11日、ドイツ9日)法律で認められた有給休暇を加えると、日本人の休日は多いのに、長時間労働が社会問題になるほど「休めない」イメージが強く、「休みたいけど、仕事がある」、「誰か替わりに、、」と、仕事のせいにする。欧米との違いは、モラルではなく、雇用制度の違いによるもの。欧米では、ジョブ型雇用制なので、自分のノルマを達成し、休むので、罪悪感を生じない。新型コロナの影響で、日本でもテレワークやジョブ型雇用制度を導入する動きが出てきたので、自分の働き方を考え直すチャンスでもある。ジョブ型雇用制度の基本は、スキルなので、フェアで平等だが、雇用保障に欠け、日本型の良さも...★特例祝日(後編):新たな休み方
政府が、gotoトラベルを繰り上げ実施したために、不手際ばかりが目立ったが、この4連休は、特別措置法による特例祝日だ。東京オリンピックの開催に合わせて、観光客を集めようと目論んだ政府が、東京を除外してキャンペーンを実施したのは、実に皮肉だ。さて、23日は「海の日」、24日は「スポーツの日」だったが、オリンピックの開催延期で、来年は、開会式前日の7月22日が「海の日」、開会式の7月23日が「スポーツの日」となり、22~25日が4連休となる。この4連休で、観光地が、やや活気を取り戻したが、新型コロナの勢いも強まったのでは困る。仮に、日本で終息したとしても、参加国の状況によっては、幻のオリンピックとなるので、楽観は禁物だ。「GOTOトラベル」キャンペーンの二の舞で、参加条件を設けて、一部の国を除外し、国際問題に発展し...★特例祝日(前編):4連休の意義
昨日、パースに住む娘から届いたメールを読み、日本とオーストラリア政府の政治姿勢の違いを、再認識するとともに、憂鬱になった。パースの現在の感染者数は16人、入院者ゼロの状態で、ほぼ終息し、普段通りの生活を送っているというので、ほっとしたが、隣りの州にあるメルボルンで第2波が発生しているので、ボーダーを閉鎖している。州のボーダー閉鎖は、日本なら、5つの地方ブロックに分けたようなドラスチックなものだ。娘は、日本のニュースを見て、不安なので来日を断念し、温泉好きの夫君のために、温泉入浴剤を買い、バスタブに入れていると知り、不憫に思った。日本政府が、入国制限の緩和協議を要請しているが、オーストラリアでは、日本からの郵便物すら受付を拒否しており、解除の見込みが立たない。外国では、日本政府のコロナ対策を決して評価していないこ...★travelgototrouble!(番外編)
4連休直前の7月22日。一日当たりの新規感染者数が、全国で791人となり、4月11日の691人を上回り、最多記録を更新したので驚いていたら、昨日には、966人とさらに増えてしまった。しかも、東京都では、22日236人、23日366人と、衰える気配がなく、大阪や名古屋などでも、有り難くない記録を塗り替えた。さて、大阪や名古屋から、特急で2時間前後で着く芦原温泉や加賀温泉郷などは、永平寺・東尋坊、海水浴場等の人気スポットを抱えており、キャンペーンの効果が期待されたが、不安の方が上回って来た。私は、8月2日から安曇野へ行く予定だったが、東京や名古屋からのアクセスが便利で、混雑が予想されるので、予約をキャンセルした。4連休中の感染状況は、10日~2週間後に判明するので、状況次第で、再予約するつもりでいる。☹★travelgototrouble!(後編)
★go to travel⇒変異⇒go to trouble!(前編)
政府が、4連休特需を狙い、「GOTOトラベル」キャンペーンを7月22日からに繰り上げた結果、社会的な大混乱をもたらしてしまった。場当たり的な政策が、観光業界だけでなく、利用者側にも、キャンセル料の補償や、団体旅行の人数・年齢の定義等々、複雑な思いをさせている。新型コロナの感染状況に鑑みれば、東京外しではなく、すべて中止にすべきだった。また、農水省が、「GOTOイート」キャンペーンを準備するなど、よくもまぁ、リスキーな施策を思いつくものだ。感染経路不明や、市中感染の増加に加え、ウイルスの「東京変異」も加わると、都市閉鎖や県間移動禁止まで再検討しないと、来年のオリンピックが開催出来ない可能性が一段と強くなる。「決めるべき時には、躊躇なく決断する」安倍総理に、淡い期待をかけていたが、無駄だった。★gototravel⇒変異⇒gototrouble!(前編)
小松⇒羽田間の機内は、乗車率30~40%で空席が目立ったが、羽田・帯広の往復と、帰路の羽田⇒小松便は、60~70%と混み合い、人の流れの差を実感した。空港では、検温・手指の消毒、乗降誘導の時間差のほか、乗客・乗務員とも、全員、マスクを着用している光景が不気味で、目を閉じたが、眠れなかった。さて、ホテルの夕食時に、「道民割りのおかげで、これた」と、声高にはしゃぐグループや、朝食時に、室内スリッパで来る人がいて、場違いな気がした。宿泊代金が補助されれば、日頃、敬遠するグレードに手が届くが、それなりのマナーも必要で、「GOTOキャンペーン」は、コロナ感染のリスク拡大だけでなく、人心を卑しくさせるようで歓迎出来ない。馬の鼻先にニンジンをぶら下げるような企画を中止し、地域の観光協会などに支援金を提供し、集客の工夫を競わせ...★喜寿祝いの旅(4/4):落差
7月7日の午後、ホテルのラウンジで、コーヒーとケーキを注文したら、しばらく間をおいて、スタッフが、私と妻が注文したものを確認しに戻って来た。ケースに並んでいた中から、指定しただけなので、時間がかかりすぎると、苛立ちを感じ始めた頃、運ばれてきたトレーを見て、疑問が、瞬時に氷解した。私が注文したケーキ皿には、チョコ文字で「HappyBirthday」、二段目に私の名前が描かれ、妻の皿には、「Thankyouforvisiting」とあった。望外のサプライズで、スタッフの心遣いに感激した。(^_-)-☆「どうやって、私の名前と誕生日を知ったのか?」と、妻と謎解きをしながら、美味しく賞味した。チェック・イン時に、フロントで「以前、お泊り頂いたことがありますか」と問われたことを思い出し、自分なりに納得したが、ミステリーに...★喜寿祝いの旅(3/4):ホスピタリティ
7月6日、小松空港10:00発ANA754便で、羽田で乗り継ぎ、帯広空港へ13:50に着いた時、曇天の金沢とうってかわり、青空が広がっていた。帯広市内まで、「エア・シャトルバス」を使えば、市内の主要ホテル前で停車するので、便利だ。コロナ対策を施した3列独立シートのバスに揺られること30分ほどで、シックな赤レンガ造りの見覚えのある建物が迎えてくれた。現天皇陛下が、皇太子時代に利用された格式高い老舗ホテルは、日本では稀少なモール泉の大浴場と露天風呂を備えている。広大な敷地内には、うっそうとした森が広がり、数多くの野鳥やキタキツネ、リス等が生息し、どなたかが多用する「stayhome」に相応しい環境を提供してくれる。旅行にハプニングは付き物だが、滞在中、予期せぬ出来事があり、新たな思い出の襞を刻んだ。★喜寿祝いの旅(2/4):帯広へ
世の中には、いろいろなアニバーサリーがあるが、個人にとって、結婚記念日や誕生日等は、かなり重要な意味合いを有する。私の誕生日は「七夕」なので、子供達が小さい頃は、一緒に七夕飾りを作り、家族で祝ったが、子供が巣立ってからは、何もせず、全国の子供たちが祝うのを、我が身に置き換えて満足していた。さて、今年は、「7月7日で77歳」と7が4つ並び、一生に一度のアニバーサリーなので、最後の海外旅行に行くつもりだったが、断念するしかなかった。しかし、6月19日から国内旅行が解禁になったので、「GOTOキャンペーン」前にと思い立ち、7月6日~8日まで、帯広のホテルに滞在し、新たな出発の節目を迎えた。!(^^)!★喜寿祝いの旅(1/4):一生一度
人口が減っても町は機能するが、信頼関係が失われたら、社会の機能はマヒする。新型コロナ対策で、政府が最も優先すべきことは、国民の安心・安全であることに異を唱える人は、まずいない。また、どんなに素晴らしい施策であろうと、全国民が満足できる100点をとることが、不可能に近いことも、誰もが理解している。とすれば、政策評価の尺度は、国民のコンセンサスを得るために、どれ位、努力を尽くしたかしか無い。しかし、今の安倍内閣は、軸足がぶれすぎており、評価以前に、信頼出来なくなっている。ついては、国会閉会中の議員は、例年なら海外視察や政治資金集め、地元のイベント等で多忙だが、今年は不幸中の幸いで、じっくり政策検討の時間がある。小回りの利かない大きな政府ではなく、「小さな政府」実現に向けて、道州制や地方分権を進めないと、日本社会全体...★コロナに学べ
政府が、東京都を外して「GOTOキャンペーン」の実施に踏み切ったので、今度は、東京都民から不満が出て、混乱を深めているが、不手際を恥じるべきだ。昨日、福井県の某レジャーランドが、「北陸割り」の新聞折り込みを入れてきた。北陸三県の居住者限定の値引きサービスだが、目新しい企画ではない。しかし、GOTOキャンペーンが始まれば、日帰り利用客を宿泊に切り替えさせる契機として有効なので、絶妙のタイミングだった。「官より民」の方が、市民に近い目線で捉える、したたかな知恵がある一例だと感じる。「合意形成はマクロ」、「対策は各論」が鉄則。実施時期や方法は、地方に委ねるべきで、全国一律で牛耳ろうとする政府の浅慮ばかりが際立つ。安倍政権に一番欠落している「民意」とは何かを、謙虚に見つめ直すべきだ。★GOTOキャンペーンの功罪(番外編)
私は、旅行好きなので、旅行代金が半額補助されれば利用するが、補助を当てにした旅行はしたくない。そもそも旅行とは、「自分が行きたい時に、自分のお金で行く」もので、お金が無ければ我慢すべきだ。私は、旅行に行くために、他の人達がする贅沢を我慢し、費用を捻出してきた自負があるので、「強盗キャンペーン」みたいで、複雑な思いをしている。政府の狙いは、繰り返す必要が無いが、緊急事態宣言時に、「旅行は不要不急」の典型例としたにも拘わらず、経済再生の救世主のような位置づけにする「ご都合主義」の政策は、人心を惑わすばかりだ。そして、財政規律を忘れた政府が、次に出来ることは、大量の赤字国債の発行と増税以外になく、最終的には、国民が重税を背負いこむことになる。★GOTOキャンペーンの功罪(後編)
政府は、新型コロナウイルスで大打撃を受けた観光業支援のため、7月22日から「GoToトラベル」キャンペーンを始めるが、意見が賛否両論に分かれる。旅行代金の半額を補助すれば、旅行需要を喚起し、周辺事業への経済効果が期待できるので、経済界が賛成しても不思議ではない。しかし、当初、「コロナ終息後に実施」するしていた方針を、いとも簡単に変更する政治姿勢が解せないし、詳しい理由説明もない。首都圏で「第2波」が懸念されると、官房長官は、「東京問題」と一蹴し、国交省幹部にいたっては、「多少のリスクはやむを得ない」と、公言している。多くの知事が、時期尚早、或いは、豪雨災害が重なり、タイミングが適切かと指摘するのも当然だ。しかも、キャンペーンの予算額は、1兆3500億円。事務委託費2,300億円が高いと議論された国会は閉会してい...★GOTOキャンペーンの功罪(前編)
政府が、新型コロナ対策として、緊急事態宣言を出し、「不要不急」の外出を避けるように要請した時、どう行動するか悩んだ。「不要不急」の定義は、『広辞苑』によれば「どうしても必要というわけでもなく、急いでする必要もないこと」とある。「要不要」や「急不急」の判断は、主体によって異なって当然と思ったが、代表例として旅行が示されたので、6~8月の予約をすべてキャンセルした。ところが、政府は、宣言を解除した後、経済活動再開路線を加速させ、9月開始予定の「GOTOキャンペーン」まで、7月22日からに繰り上げたので、腹立たしかった。ましてや、豪雨被害を受けた地域では、観光支援を手放しでは喜べず、複雑な思いだろう。新型コロナによる医療崩壊は免れても、政治不信による社会崩壊が進むのではないかと、埒もない問題意識が芽生えてきた。☹★天邪鬼の幸福論(番外編):旅行
「水」は、生命の源泉で、低い所に留まっているが、より低い所があれば、そこへと流れる。万物は、水なしでは生きて行けないが、そのかけがえのない水が、時には、土砂災害や洪水で、家屋を呑み込んでしまう。「水は低きに流れ人は易きに流れる」とは、孟子の「水の低きに就く如し」が転じた戒めの言葉だが、自然の摂理と同時に、人間の本性にも通じる。さて、人生の意義は、「生きる」ことで、「暮らす」ことではないはずで、志を高く持ち、「上見て生きよ下見て暮らせ」に徹したい。どんな目標であれ、それに向かってポジティブに努力し、実現できなければ、己の不足を潔く認めればよい。これは何歳になっても普遍だと思う。★天邪鬼の幸福論(後編):生きるよすが
私は、政治に関して、辛い採点をし、時には、為政者の政治姿勢や政策に対し、無遠慮な批判を繰り返してきた気がする。しかし、それは、個人の政治家が憎いからではなく、この国が好きだからで、よりよい国になって欲しいと願う一心のつもりでいる。さて、政府の新型コロナ対策は、東京中心の視点で、国全体をコントロールしていると感じさせる。「上見て暮らすな下見て暮らせ」と言われると、反発を感じるのは、自分より恵まれない人がいると分かっても、自分が苦しいと実感している生活が楽になるわけではないからだ。私は、政治が目指すべき理念は、「最小不幸社会の構築」だと思っており、「最大多数の最大幸福」を標榜するアベノミクスを嫌う理由でもある。★天邪鬼の幸福論(前編):僻み
普段、何気なく見過ごしている社会活動だが、それを維持することが、実は、とてつもなく大変なことだと気付かされることがある。新型コロナウイルス災禍は、一生に一度、経験するかどうかの稀有な出来事だが、梅雨前線や台風による風水害や地震・噴火等の自然災害は、過去から現在にいたるまで、毎年、経験する。日本列島は、自然に恵まれている反面、災害の危険と同居する運命共同体みたいなもので、個人の力では、到底、立ち向かうことが出来ない。今朝のNHKニュースで、夏の甲子園出場の夢を絶たれた球児が、災害復旧のボランティア活動で汗を流す姿に接し、沈んでいた気分が救われる思いだった。若者の屈託のない笑顔と汗が、眩しかった。喜寿を数え、社会の一構成員として、出来ること、果たすべき役割を改めて思案している。★社会がある
兵庫県知事が、東京都の新型コロナ感染対策が不十分として、「諸悪の根源」と発言したあと、取り消したが、心の内の無念さを察している。発言の重みは、社会に与えるインパクトで測られるので、知事の言葉は重いが、東京都の取り組み姿勢に対して、私も同じ思いを持っている。政府や東京都知事が、緊急事態宣言を解除した時点で、再度、緊急事態宣言を出す考えを捨て去っており、あとは、言い繕うばかりで、何の説得力もない。4月9日224人、10日243人を二日連続で、1日当たりの感染者数の記録を更新中とあれば、「諸悪の根源」とも言いたくなる。★「諸悪の根源」発言に同情!
九州南部の豪雨災害で、避難所とコロナ対策に熱中症も加わり、三重苦の状況だが、これから台風シーズンなので、予断を許さない。コロナ対策の「密」は、分散避難などで、避難所のスペース不足を補えるが、熱中症は、個人管理を怠ると致命傷を負う。熱中症により救急搬送された人数は、その年の気象条件で変動するが、2019年5~9月で約71,000人、前の年で約95,000人で、コロナの感染者数の数倍に上る。タニタの調査で、「夏もマスクの着用を続ける」と回答した人が75%に上ったと知り、愕然とした。コロナ対策として、「マスク着用を義務」だと思っているとしたら、大変な誤解で、熱中症のリスクの方が高いことを肝に銘じたい。★熱中症対策>コロナ対策
日豪の感染者数の推移を振り返ると、3月末時点で、日本約1,400人に対し、オーストラリア約4,000人で、日本の約3倍だった。それが、1か月後には、日本約12,000人で、オーストラリア約6,300人と逆転し、その後も差が開く一方で、今や、東京都だけで、オーストラリア全体の数字に近づいてきた。感染者の増加は、「積極的に検査した結果」だとか、内訳が「重症化しない若い世代」と釈明する小池都知事の無責任さに呆れる。症状の軽い者や無症状陽性者が活動すれば、高齢者や子供たちに感染するだけでなく、感染経路不明者が増大し、パンデミックを惹起しかねない。他県の知事が、県民に対し、東京の繁華街への外出自粛を求める発言は、都知事に対する「アラーム」で、このままでは、レッド・カードになる。★「新型コロナ」の威力(後編):数字の重み
東京都知事選は、「善良な市民代表」の弁護士では、強力な対抗馬になり得なかった。"(-""-)"さて、私は、日本政府や東京都の新型コロナ対策に対して、この4か月間、警鐘を鳴らし続けてきた。陸続きの国では無意味なので、同じ島国のオーストラリアと比較してきたが、下表の数値が日豪の対策の違いを如実に反映している。【新型コロナ感染者数の比較】3月下旬4月下旬7月初旬日本約1,400人約12,400人約19,200人豪州約4,000人約6,300人約8,000人<東京都約450人約4,300人約6,400人>さて、小池都知事は、3月30日の記者会見で、夜の街で働く若者たちがクラスターの原因になるとして、「バー、ナイトクラブ、酒場など接客を伴う飲食業の場への出入りを控えるよう」と、都民に訴えた。その後、緊急事態宣言や東京アラ...★「新型コロナ」の威力(前編):日豪比較
選挙権がなく、高みの見物の身だが、誰が首都のトップに就くかは、地方にも影響を及ぼす。投票日が近付くにつれて、東京都の新規感染者数が、7月2日107人、3日124人、4日131人と増えて来て、記者会見での小池都知事の顔から笑みが消えた。しかし、争点が、新型コロナウイルス対策や東京オリンピック・パラリンピックへの対応なら、有権者は、行政の継続性を重視するので、再選が濃厚だ。前回の自民党総裁選に敗れた時、「次は負けないわよ」と吐き捨てた野心家は、すでに4年後を睨んで深謀遠慮を巡らしているかもしれない。感染者数の急増が、「私を見くびるな!」とのコロナの最後の抵抗であって欲しい。★東京都知事選
「住みよさランキング2020」シリーズは、ベスト10入りした7位金沢&10位能美両市で締めたい。能美市は、森総理大臣とメジャーリーガーの松井の出身地である「根上町」と「寺井町&辰口町」が合併して、2005年に誕生した。人口5万人程のこじんまりした市だが、山林が全体の約42%、農地が約22%を占める自然環境に恵まれて、九谷陶芸村や、いしかわ動物園、辰口丘陵公園と辰口温泉等、ゆっくり過ごす施設が多く、「快適度」と「安心度」で高得点を稼ぐが、「利便度」で劣る。7位の金沢市は、県名よりも知名度が高く、詳しい説明は不要で、北陸の中核都市として輝いている。前田家が外様大名だったゆえに、高度に洗練された伝統文化を育んだもので、江戸や京都とは異質の土壌を持ち、市民性にも影を落としている。最後に、「住みよさランキング」は、目安に...★「住みよさランキング2020」(完)金沢&能美市
8位にランク・インした小松市は、空港と航空自衛隊基地、そして、建機メーカーとして世界的に知られるコマツ発祥の地である。また、九谷焼の地としても知られ、人間国宝三代徳田八十吉、吉田美統等、多くの名工を輩出している。人口は、10万人強で、長い間、金沢市に次いで2位の座を堅持していたが、平成の大合併で白山市に逆転され、僅差の3位になった。さて、加賀藩三代藩主前田利常が隠居地とした小松には、歌舞伎の勧進帳の舞台となった安宅の関跡があり、江戸時代から受け継がれてきた「曳山子供歌舞伎」が、5月の”お旅祭り”で披露され、彩を添える。また、加賀四温泉郷のうち、山中・山代・片山津は加賀市だが、粟津温泉は小松市にあり、開湯1300年の歴史を持つ北陸最古の温泉としての情緒が漂う。「富裕度」では、金沢市に及ばないが、数少ない黒字の空港...★「住みよさランキング2020」(番外編2):小松市とは
昨年、トップだった白山市は、今年4位に落ち、昨年3位だった野々市市と入れ替わったが、両市とも毎年、上位にランクされている。白山市は、金沢市と野々市市に接し、人口は県内2位の11万人強で、面積は県内一広く、野々市市と好対照の特徴を呈する。最大の強みは、東は日本三名山の白山、西は日本海に接し、中央を一級河川の手取川が還流しており、市全域が「山-川-海」の自然に恵まれ、豊かな水資源を活用し、県内最大の工業団地を有する。また、高山植物の南限で種類が多い白山、二つのスキー場、パラグライダー場を備える高原、海水浴場、温泉等、自然を活かしたレジャー資源にも恵まれ、「快適度」で全国6位と高い評価を得ている。しかし、「快適度・安心度・富裕度」の3指標で野々市市を上回るものの、「利便度」で大きく差がつき、トップの座を明け渡した。県...★「住みよさランキング2020」(番外編1):白山市とは
ランキングの1位に輝いた野々市市は、隣接する金沢市への通勤率約40%が示すように、金沢のベッドタウンにあたり、2011年に市制施行された。県内一狭い面積に、約56,000人が暮らし、自然増加率全国6位の稀少な存在だ。しかし、海や山もなく、観光資源も乏しい人口密度日本海側最高の町が、何故、日本で一番住みやすいのかと、評価項目を調べた。最大の強みは、2つの大学に8,000人以上の若者が在学し、市民の平均年齢が全国で8番目に若く、活気に溢れている。大学を核に、飲食店やアパート等々の周辺事業が派生し、「利便度」と「快適度」に優れる。イオンやコストコなどの大型店が多く出店し、子育て世代には「利便度」抜群だ。ちなみに、「人口当たり大規模小売店店舗面積」は全国2位で、「人口当たり小売販売額」は6位と突出して高い。また、地理的...★「住みよさランキング2020」(後編):野々市市とは
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